性犯罪に関する覚書  ~AV出演強要、セクハラ、etc.

旧タイトルは、「香西咲さんを勝手に応援するブログ」です。(※2014年~2022年)

Last Modified: 2022/08/15(Mon) 10:47:55 RSS Feed

No.7


#[AV出演被害防止・救済法]

AV出演被害防止・救済法案は近々参議院で可決される見込み、と言われています。
本日からは、今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返ってみます。
嚆矢(こうし)は、立憲民主党の塩村あやか参議院議員でした。
今国会で、AV出演被害の問題を最初に(ただ)しました。
国会会議録を参照します。

(2022年3月8日 参議院 内閣委員会 会議録より、引用。 )

<一部分を抜粋>
(前略。)

●2022年3月8日 塩村あやか 参議院議員(立憲民主党)
(前略。)
続きまして、デジタル性暴力、AV出演強要問題を取り上げたいと思っております。

四月より、民法改正により成年年齢の引下げが行われまして、成年が二十歳から十八歳へとなります。
これまでも大きく取り上げられてきたんですが、若年の女性たちがAVの出演被害に遭い、人生を壊されてきました。

今回の成年年齢の引下げにより、十八歳、十九歳の者が締結をするAVの出演契約等が未成年者取消し権の対象から外れることになります。
皆様も御存じのことかと思います。
この件について、先日、対策を質問主意書でしたところ、四月に若年層の性暴力被害予防月間に合わせて、ポスター、リーフレット、交通広告等も活用して集中的な広報を行う考えであるとの御答弁をいただきました。
この主意書と答弁は一部報道でも取り上げられておりますので、やっぱり注目をされているんだろうというふうに思います。
この集中的な広報の具体的内容をお伺いいたします。

〇2022年3月8日 林 伴子 内閣府 男女共同参画局長
お答え申し上げます。

内閣府では、成年年齢の引下げに伴い、若年層のAV出演強要などの被害予防のため、委員御指摘のとおり、本年四月の若年層の性暴力被害予防月間に合わせて、ポスター、リーフレットを作成し、大学などに配布をするということが一つ。

また、啓発の動画を作成いたしまして、ツイッターやインスタグラムあるいはフェイスブック、ユーチューブなどのSNSや、また、首都圏の主要な鉄道、地下鉄等のトレインチャンネルで周知を行うということを考えております。

また、いわゆるインフルエンサーや有識者の方々と協働したオンラインイベントの実施やテレビを活用した広報活動を行う予定でございます。


●2022年3月8日 塩村あやか 参議院議員(立憲民主党)
ありがとうございます。
その取組、しっかり進めていただきたいと思っております。
何よりも当事者たちに届けることが必要ですので、やったということで終わるのではなく、必ず届くような形、やっていただきたいというふうに思っております。

しかしながら、啓発での予防は非常に重要とはいえ、正直、女の子たちがそうした相手に、向き合う相手というのは口八丁の契約させるプロなんですよね。
契約した後に解決の手段もそれ以上に大切になるということは間違いがありません。

そこで、消費者庁にお伺いをしたいと思っております。
四月からの成年年齢の引下げを受けて消費者契約法の一部が改正されまして、これ資料二を御覧ください。
アダルトビデオ出演強要問題と消費者契約法の適用についてという書面を発出していただいております。
これ自体は有り難いことです。
感謝しております。
しかし、その内容なんですが、消費者(被害者)なんですね、これが勧誘されている場所から退去する旨の意思を示したにもかかわらず退去をさせないことなど、不当な勧誘行為がなされていたり、不当な契約条項が用いられたりする場合には、内閣総理大臣が認定をした適格消費者団体がその差止めができると、このように書いてあります。

この消費者法の改正では、相手の口八丁で契約してしまった十八歳、十九歳の女性がアダルトビデオの撮影現場に行って、やっぱりこんなのは嫌だ、やっぱり聞いている話と、現場に行くと、やっぱり説明されていることと大きな違いはなかったとしても、受ける印象とか全く違ってくると思うんですよ。
やっぱりここから帰りたい、つまり書面に書いてある退去の意思を示した場合に、その場で、その場でというか撮影の現場で、これは適用されるのか、お伺いをしたいと思います。

〇2022年3月8日 長谷川 秀司 消費者庁 審議官
お答え申し上げます。

消費者契約法は民事ルールでございまして、議員の御質問については、最終的には裁判所において個別具体的な事実関係踏まえた判断がなされるものであるため、一概にお答えすることは困難でございます。

その上で、一般論としてお答え申し上げますと、消費者契約の勧誘に際して、消費者が勧誘を受けている場所から退去する意思表示をしたにもかかわらず、事業者が退去させない等の消費者契約法第四条に規定します不当勧誘が行われた場合、消費者は当該契約に係る意思表示を取り消すことができます。
そのため、例えば、撮影現場で新たな契約の勧誘が行われ、消費者が退去する意思を、意思表示をしたにもかかわらず事業者が退去させない等の行為が行われた場合には、消費者は、消費者契約法第四条により、当該契約に係る意思表示を取り消すことができると考えられます。

一方、契約の勧誘時には特に問題はなく、契約締結後、契約に基づく履行時において撮影現場で退去妨害等があった場合は、それをもって契約に係る意思表示を取り消すことは困難であると考えられます


●2022年3月8日 塩村あやか 参議院議員(立憲民主党)
そうなんです、難しいんです。
契約をしたときに、口八丁で契約をしました。
相手は契約のプロです。芸能関係詳しい方はよく御存じかもしれませんが、プロなんですよね、相手は。そこで問題なく、例えばちょっと夢を抱かせるとか、今はそうしたアダルトビデオで活躍をしている女性の中にもテレビとかメディアで活躍をしている女性たちが多いので、本当にごくごく一部なんですが、そこに憧れを持たせるとか、そうした形で契約をしてしまうと。
そして、現場に行って、全然やっぱり思っているのとは違うと、自分が。
そうしたときに、やっぱり契約を取り消したいと思ったとしてもこの条項は使えないんですね。
ですので、どうしようもないということになってしまう。
ここに皆さん是非まず気付いていただきたいというふうに思っております。
これは本当に重要なことでございます。

続いて、法務省にお伺いをいたします。
今回の成年年齢の引下げによりまして、未成年者取消し権が使えなくなることは最初に説明をしたとおりです。
そして、この改正に合わせて、法務省はこんなパンフレットを作っているんですよね。
資料四ページ目、ごめんなさい、資料の四ページ目で資料の三です、私の資料三。こちらを御覧ください。
そこには、十八歳に変わるもの、そして二十歳が維持されるものとして例示がされています。
例えば、十八歳に変わるものとして、帰化の要件、性別の取扱変更の審判、そして二十歳に維持がされるものとして、喫煙年齢、飲酒年齢、ギャンブルが書かれております。
これだけAV出演被害が問題となる中で、どうしてここがこれに入っていないのかなという思いで法務省にいろいろとお話を伺いました。
この表にある十八歳に変わるもの、そして二十歳が維持される年齢要件の変更、どのように決定されたのか、お伺いをいたします。

〇2022年3月8日 堂薗幹一郎 法務省 大臣官房審議官
お答えいたします。

御指摘にありました民法の成年年齢以外の各種の年齢要件につきましては、それぞれの法令においてその年齢要件の趣旨に基づいて定められているものでございます。
これらの年齢要件のうち、改正当時、成年年齢と同じく二十歳の年齢要件を設けていたものについて、民法が規定する成年年齢の引下げに伴い同じく十八歳に引き下げるのか、あるいは二十歳を維持するのかにつきましては、それぞれの法令の所管省庁において、それぞれの年齢要件の趣旨を踏まえて検討されたものと承知しているところでございます。


●2022年3月8日 塩村あやか 参議院議員(立憲民主党)
御答弁ありがとうございます。
分かりやすく、平たく説明をし直すと、個別法があるもの、それを並べて、各省庁、所管の省庁に持って帰ってもらって、これ十八歳にしますか、二十歳のままにしますかと聞いて、返ってきたものを振り分けてここに入っていると、ざっくりと言ってしまえばそういうことなんです。

じゃ、このAVの出演被害の問題、どうして取り残されたかというと、個別の立法がされていなかったということで取り残されてしまいました

これまでは、十八歳、十九歳が未成年であるということで、契約をしてしまった女性たち、さっき言ったような契約の場、撮影の現場の、現場でも未成年者の取消し権が使えたんです。
しかし、四月から使えなくなってしまうんです。
十八歳ってまだ高校生だったりもしますよね。
だから、問題が私は大きいと思っています。

これ、AVの出演強要は、間違いなく健康面の影響も非行の防止にも青少年の保護にも該当してくるはずなんですね。
たばことかお酒、ギャンブルはそうした視点で線引きされているのに、どうしてこれだけ入らなかったのかというと、個別法がないからということで、ここも皆様、是非覚えていただきたいというふうに思います。

成年年齢の引下げで、AVの強要問題は、救済措置、この救済措置です、この救済措置に大きな穴が空いてしまったということになります。

その穴を埋めるのは担当省庁である内閣府であるはずです。
女性たち、女の子たち守っていくために。最初に御答弁いただきました啓発、広報キャンペーンでは契約の取消しはできませんよね。
空いた穴を埋めることにやっぱりならないんです。
AV出演強要から、現在の未成年、つまり今の十八歳、十九歳を守るために、対応の検討、検討はまずしていくべきではないかと思うんですが、野田大臣の見解をお伺いいたします。

〇2022年3月8日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
令和四年四月からの成年年齢の引下げにより、十八歳、十九歳の若者がアダルトビデオの出演契約をする場合、未成年者取消し権が行使できなくなる。

そもそも、本人の意に反してアダルトビデオに出演を強要することはあってはならないということです。
平成二十九年に、この根絶のために、アダルトビデオ出演強要問題の根絶のために、平成二十九年三月に当時の男女共同参画担当大臣を議長とする関係府省庁対策会議を設置して、そして五月に取りまとめた今後の対策に基づいて、現在取締りの強化や教育、啓発強化等に取り組んでいます。

先ほど林局長からもどういうキャンペーンをしているかということについては話があったので重複は避けますけれども、いずれにしても、幅広く、とりわけ若い人たちが利用しているSNSを主体に周知をしていく、さらには、今後はインフルエンサーとか有識者と協働した若年層の性暴力被害予防に関するオンラインイベントを開始、あっ、実施をしたり、テレビを利用して広報活動もしっかりやっていく予定にしています。

いずれにしても、政府を挙げてアダルトビデオ出演強要問題の根絶には取り組んでまいります。

消費者庁からも説明がありましたけれども、なかなか性のことになると言い出しづらいかもしれませんけど、これは消費者契約法の中の一つの契約でもありますから、様々な角度で、その被害に遭わないよう、未然に防げるよう、多く周知徹底をしていくことがとても大事だと思っています。


●2022年3月8日 塩村あやか 参議院議員(立憲民主党)
そこで、はいそうですかとは言うわけにはいかないんですよね。
啓発だけでは被害を防げませんし、相手はもうプロフェッショナルなんですよ。
十八歳、十九歳の消費者の契約の取消しができないとなってきたときに、業界は、じゃ、どう思っているのかというと、一部のプロダクションなどでは、そこからもう、契約の解除ができないということは分かっていますから、そこから出演させるために、もう既にもうちょっと若い世代に触手を伸ばしていると、このような話も聞かれてきています。
こんな国でいいんですかね、日本。
恥ずかしくないですか。

啓発、しっかりやっていただきたいと思います。
だけれども、啓発だけで防げない被害が出たときに、いや、政府は啓発しっかりやっていますから、それで分からなかったのであれば自己責任ですと言ってしまっていいんですか
今ならまだ消費者契約法が使える、未成年の取消し権が使えるのに、四月から使えなくなると。
これ、ある種の救済措置だったわけです。
弁護士さんたちも、何とか十八歳、十九歳だったら救えると、何とかって、これがあるからこそ、まだ何とかなっていたという部分があったのに、それができなくなる。

私がこれまで法務省にも質問してきたように、何でここに穴が空いたのかというと、個別法がなかったからです。
こうして穴が空いてしまう。十八歳、十九歳、特に十八歳はまだ高校生だったりもします。
彼女たちに自己責任という形で押し付けてしまっていいのか
私はそういうことにはならないと思うんですね。
空く穴はしっかり埋めていくのが内閣府の仕事だというふうに思いますので、引き続き取り組んでいただきたいというふうに思っております。

ちょっと今この流れで聞きたいんですが、これ省令とか政令で救済措置を講じることはできるのかできないのか、お伺いいたします。]

〇2022年3月8日 堂薗幹一郎 法務省 大臣官房審議官
一般的に、契約が成立した場合には当然拘束力が生じるということになりますので、それを取り消すというその権限を契約者の方に認めるためには法律が必要であろうというふうに考えられるところでございます。

●2022年3月8日 塩村あやか 参議院議員(立憲民主党)
そうなんですよ、もう何もできないんですよ。
もう新規立法するしかない状態になってしまっているんですね。
そこも含めて、これ是非、野党だけではできませんから、超党派、そして与党の皆様にはこれ重く受け止めていただいて、女性たち、十八歳、十九歳、特に守っていくということは是非お願いをしたいというふうに思っています。

穴が空くのに、そのままにしているわけですよ。
そのままにしているということは、それでいいと思っている

どうして、たばことかお酒とかギャンブルは二十歳なのに、AVの出演被害、これ取消しができなくなってしまうようなことをわざわざ四月からやらせてしまうのかというふうにも取れるわけです。
これ、しっかりと内閣府には取り組んでいただきたいと重ねて申し上げまして、次の質問に移ります。
(後略。)
--------------------------------------------------------

明日も、今国会における"AV出演被害に関する質疑と応答"をみていきます。

〔 6236文字 〕 編集

■複合検索:

  • 投稿者名:
  • 投稿年月:
  • #タグ:
  • カテゴリ:
  • 出力順序:

■ご挨拶

香西咲さんを勝手に応援するサイトの管理人です。

これまで"ワードプレス"を使ってブログの記事を書いてきました。
2022年5月15日(月)のことです。
突如、"ワードプレス"が初期化されました。
ブログの記事のデータがすべて消えました。
当方が借りているサーバーの仕様変更が原因のようです。
バックアップデータからの復旧を試みました。
叶いませんでした。
茫然自失となりました。
これまで書き溜めてきた記事は、もう元に戻りません。
心機一転、ブログをリニューアルをすることにしました。
これからは、"ワードプレス"でなく、“てがろぐ”を用いて、また一から書いていきます。
今後は、これまでのような長文でなく、短めの文章を心掛けたいと思います。

ご意見やご感想はこちら

編集

■カレンダー:

■最近の投稿:

■日付一覧:

■日付検索:

▼現在の表示条件での投稿総数:

1件