性犯罪に関する覚書  ~AV出演強要、セクハラ、etc.

旧タイトルは、「香西咲さんを勝手に応援するブログ」です。(※2014年~2022年)

Last Modified: 2022/08/15(Mon) 10:47:55 RSS Feed

No.34


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
①2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
②2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
③2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
④2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑤2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
⑥2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
  ↓
⑦2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑨2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ

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今回は、4月4日の塩村あやか参議院議員の質疑をみてみます。
長時間のやりとりでしたので、2回に分けて掲載させていただきます。
本日は、前編です。

(参考)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>

①2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  
④2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  
⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)

⑩2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党)

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国会会議録を参照します。

(2022年4月4日 参議院 決算委員会 会議録より、引用。 )

【前編】塩村あやか参議院議員が2022年4月4日の参議院決算委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

●2022年4月4日 塩村あやか 参議院議員
立憲民主・社民の塩村あやかでございます。
私は、先週の全般質疑に引き続きまして、

(参考)
④2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ


十八歳高校生アダルトビデオの実質的な解禁問題について取り上げさせていただきます。

四月一日より、成年年齢の引下げによりまして十八歳の現役高校生のアダルトビデオが実質的に解禁となる事態となっております。
これまでは、現在の十八歳、十九歳が例えば口八丁に乗せられて契約をしてしまったとしても、撮影現場で現実に気付いてやっぱりやめたいと思ったり、たとえ撮影が終了していたとしても、未成年者取消し権の行使で契約の取消しが可能となり、撮影をした映像は販売もすることができませんでした。
これは裁判も必要なく、大変に効力のある制度でした。
しかし、四月一日よりこの未成年者取消し権が行使できなくなることによりまして救済措置がなくなってしまいました。

まず、資料の二を御覧ください。
この未成年者取消し権の抑止力は絶大なんですね。
行使をされると制作側は費用面で損失を被ってしまうため、業界側も自主規制をし、出演させるのは二十歳以上というある種の保険を掛けていました。
しかし、それでも未成年のアダルトビデオ出演被害の相談は全体の四分の一に上っています。

私は、成年年齢の引下げが全て一律に行われたのであれば年齢についてここまで問題視はしないんですが、資料の三を御覧ください。
成年年齢の改正では、十八歳に引き下げられたものと二十歳に維持されるもので分類がされています。
お酒、たばこ、ギャンブルは二十歳を維持です。
その理由は、健康面への影響や非行防止、青少年の保護の観点などからです。
婚姻の年齢も女性は上がったということもあったと思います。
ですから、その年齢とかその性質に合わせて十八歳なのか二十歳なのかが決まったというふうに私は思っております。

もしアダルトビデオ出演に関しての個別法があり、そこに年齢要件があれば、どちらに振り分けられたと皆さんお考えになるでしょうか。
私は答えは明らかだと思います。
又は、監督官庁があれば、事業者に報告義務を課すなどやりようはあったかもしれませんが、これどちらもなかったために大きな穴が空いてしまいました。

前回の決算委員会では、テレビでも放送がされまして、

(参考)
④2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ


私の質疑を見たアダルトビデオ出演被害者から支援団体を通じてメッセージが届きました。
先週、ごめんなさい、前回の決算委員会、皆さん覚えていらっしゃいますでしょうか。



悪気はなかったと思うんですが、質問中に笑いが起こったり、政府は、啓発や被害者を救済、実際できていない現行法で対応するという御答弁でした。
総理のスタンスは違ったということだけここでは強調しておきたいと思うんですが、その被害者から来たメッセージを読み上げたいと思います。
これは内閣委員会でも先週御紹介したので内閣委員会の皆様はもう聞いているかもしれませんが、

(参考)
⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)


改めて、今日決算ですので、読み上げさせてください。

ほかのギャンブルやお酒は各所に確認をして二十歳にとどめたのに、この問題は二十歳にとどめずというか、したくなかったようにしか見えません。
あってはならないって言いましたよね。
もう教育、啓発ではどうにもならないんです。
何でこんなに伝わらないのかなって、何で笑い物にされちゃうのって。
笑い事じゃない、これからの日本を背負う若者の命が懸かっているんです。
自分たちの判断じゃありません。
やらされてもいるんです。
若者たちに理解って何ですか。
私たちだって理解はあります、あなたたちが思っている以上に。
理解ができてもやらされているんです。
啓発、教育の強化をしたとしても、その中でも若年層なら取消し権で守れた。
それが守れなくなってしまう。
強迫、詐欺ではない。消費者法でもない。
というか、証拠が残らないようにしています。
グルーミングもされています。
法律が適用されないんです。
テレビを見ていて悲しくなる。
でも、これが今の日本なんだと。


国会議員に対してのメッセージもございます。

自分の裸の写真、映像が一生残るという恐怖や苦しさなどを想像してみてください。
今はネット社会です。
デジタルタトゥーという言葉もあります。
そのときは生きるために出た。
だけど、その後の人生に、出たから就職できない、出たから結婚できない、それが一生続くんです。
人が怖くなりませんか。
地獄ではありませんか。

少しだけ自分の話をさせてください。
私は、親からの暴力やいじめから、その後、様々な性的搾取に遭いました。
そんな中で、路上で声を掛けられて、十八歳のときに個人撮影のアダルトビデオの被害に遭いました。
ずっと福祉や法律は私の味方ではありませんでした。
その後出会ったスカウトからは、アダルトビデオの話は来なかったんです、話だけは来なかったんです。
国会の映像を見て、十九歳までは取消し権があるから十九歳までは守られてきたんだと思いました。
私の親友は、夜の世界からアダルトビデオ出演被害などの性的搾取をされ、最終的には自殺をしました。
絶望し、私も追おうと十九歳のときに自殺未遂をして、三日間記憶がありません。

私のような法律からも福祉からもこぼれ落ちる若者たちを守れた取消し権が、四月から成人年齢の引下げで守れなくなってしまいます。
そんな若年層は、福祉や啓発、教育ではなく、法律にしか救えません、守れません。
どうか、他人事ではなく、若者の命が懸かっている問題なんだと気付いてください。
相談できるNPOがあっても、予防、啓発をしても、最後のとりでは法律です。
一刻も早く、高校生、十八歳、十九歳のアダルトビデオ出演被害の救済をお願いします


ということです。
彼女自身も被害者で、彼女の周りにも複数の被害者がいて、強要の形を取らない、そうした手口も今のメッセージで分かったと思いますし、いろいろな形態の販売セグメントがあるということもお分かりになったかと思います。

被害者からのメッセージにグルーミングという言葉が出てきました。
資料一に戻ってください。
子供ですよね、若年層の性犯罪で、犯人が巧みに被害者の心をつかんでターゲットとして接近する準備行動のこと、これをグルーミングといいます。
付け込んで被害者と信頼関係を結ぶため、周囲が気付かないまま加害行為が長期化してしまいます。

本当に性暴力、性搾取の手口は多様化しているので、若年層、子供たちを守ることは、私たち大人、そしてまさに政治の仕事であると思います。

質問に入ります。資料四の左下、御覧ください。

政府は、強要やだまされたりするなどしてアダルトビデオの契約を結んだ場合は、現行法においても、錯誤、詐欺又は強迫を理由とする取消しなど、契約の効果が否定されると答弁しておりますが、資料四にあるようなケースやこれまで典型的な例をお伝えしているとおり、最近はあからさまに強要したりだましたりという形が取られていません
又は、頑張りますというLINEを送らせるなどして外形的には相手側が物証を取るという手口も取られているところでございます。

これでは、法務大臣がおっしゃっていた構成要件満たせないと私は考えるんですよね。
この場合、政府の言うところの強要やだまされたりという言葉で契約を取り消すことができるのか、お伺いいたします。

○2022年4月4日 林伴子 内閣府 男女共同参画局長
お答え申し上げます。

委員御指摘のとおり、アダルトビデオ出演強要の手口が巧妙化しております。

詐欺や強迫による取消し、この手段が取れないように回避するような手口もあるというふうに伺っております。

このため、先般決定をいたしましたアダルトビデオ出演強要問題緊急対策パッケージにおいて、私ども内閣府ではこうした手口につきまして更なる情報収集を行い、注意喚起をするとともに、教育、啓発、各種相談窓口と共有をするということを考えております。
関係省庁と連携して、アダルトビデオ出演強要の根絶に向けしっかり取り組んでまいります。


●2022年4月4日 塩村あやか 参議院議員
つまり、できないということなんですよね。

ようやく支援団体さんの声を聞いてくださるということで、ここは本当に評価をしたいと思います。

ただ、聞いている間にも、もう既に四月一日は過ぎているので、危ない状況が起こってしまうのではないかというふうに私は危惧をしているところでございます。

前回の決算委員会で、強要という形を取らない最近の手口を私紹介しました。

(参考)
2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ


被害者が現行法では救済できない実態を伝えて、総理より御答弁もいただきました。
その後に法務大臣が、現行法ではほとんど対応ができないというくだりがありましたので、改めて私の方から説明をさせていただきますけれどもと、民法、消費者契約法、刑法、労働者派遣法、職業安定法などを挙げて、現行法で対応ができるということを申し上げておきますと強調されたことは、こちらに今日座っている皆さんは記憶にあるのではないでしょうか。

私はその後、改めて調査をさせていただきました。
これは内閣委員会でも五十分掛けて、先週、その誤解を皆さん、解かせていただいたところなんですが、

⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)

支援団体、弁護士、最高裁判所事務総局、法を所管する各省庁に問い合わせたところ、現在支援団体に寄せられている被害、司法で対応できているケースは見当たりませんでした。
判例も過去五年間ございませんでした。
それを一つずつ、構成要件や実績を確認しながら内閣委員会の皆様には共有をさせていただきました。

その資料がございます。
五から八を御覧ください。
分かりやすいのは一覧表になっている八だと思います。
御覧のとおり、構成要件を満たせないため、ほとんど、アダルトビデオ出演被害に今遭われている方、相談をしている方に対応ができていません。
唯一対応できると丸が付いているのが民法の未成年者取消し権だったわけですが、四月一日から行使ができなくなってしまいました。

大切な点なので強調させておいてください。
現行法でほとんど対応ができないんです。

先週の内閣委員会で何件現行法で対応ができたのですかと聞いたところ、法務省としては把握をしていない、そして、法務大臣においては把握をしていないものと認識しておりますとのことでした。

⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)

これは、つまり根拠なく現行法で対応ができていると言い切ってしまったということで、私は強くそこで抗議をさせていただいたんですが、現行法で救済ができていない事実、ようやく先週の内閣委員会で皆様と共有ができたというふうに思っております。

一問質問飛ばさせていただくんですが、現行法や啓発だけでは対応ができませんので、質疑を踏まえて、先ほどお伝えいただきました緊急対策パッケージを発表されたようですが、被害者は、啓発だけでは救えない、法が最後のとりでだと先ほどのメッセージにありました。
少なくとも、支援団体や弁護士は、現行法では未成年者以外は本当に救済が難しいんですと言っています。
緊急対策パッケージは、もうほとんど対応ができていないことが判明をした現行法の強化と啓発が柱なんですね。
やらないよりは私はやった方がいいと思うんですが、救済できるのかというと難しいというところだと思います。

もう一点は、アダルトビデオ業界団体の自主規制の維持の要請ですね。
これも、やらないよりはやった方がいいのかもしれませんが、未成年者取消し権が抑止を果たしていたために二十歳以上を推奨する既に自主規制をしていた業界団体への働きかけも、果たしてどの程度の効果があるのかは謎です。
しかも、未成年者取消し権という強い抑止がなくなるため、抑止の度合いは、低くなることはあっても、今以上に強くなるということはないのではないでしょうか。

啓発だけでは救えない、法が最後のとりでと言う被害者の声は、当事者の心の叫びとも言えますし、四月一日以降に対する警告とも言えると思います。
この声をどう受け止めるのか、お伺いいたします。

○2022年4月4日 林伴子 内閣府 男女共同参画局長
お答え申し上げます。
アダルトビデオ出演強要問題は、被害者の心身に深い傷を残す重大な人権侵害と認識しております。
成年年齢の引下げに伴い、本人の意に反してアダルトビデオ出演を強要されることが増えるような事態は何としても回避しなければならないと考えております。
このため、政府では、まず行政府としてできることは全てやるという観点から、AV出演強要問題に対して政府一体となって取り組んでいくための緊急対策パッケージを先月決定したところでございます。
その上で、関係者の方々からの悲痛な声を受け、塩村先生を始め議員の先生方から先日も直接御要請をいただくとともに、御意見を伺ったところでございます。
現在、各党の皆様方の間でこの問題に関する立法措置を議論されていると承知しております。
議員立法の話でございますので、私どもとしてはその内容、議論の状況をよく見守ってまいりたいと存じます。

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このときのやりとりのつづきは、明日のブログでみてみます。
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(参考)
このたび成立した[AV出演被害防止・救済法]の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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■ご挨拶

香西咲さんを勝手に応援するサイトの管理人です。

これまで"ワードプレス"を使ってブログの記事を書いてきました。
2022年5月15日(月)のことです。
突如、"ワードプレス"が初期化されました。
ブログの記事のデータがすべて消えました。
当方が借りているサーバーの仕様変更が原因のようです。
バックアップデータからの復旧を試みました。
叶いませんでした。
茫然自失となりました。
これまで書き溜めてきた記事は、もう元に戻りません。
心機一転、ブログをリニューアルをすることにしました。
これからは、"ワードプレス"でなく、“てがろぐ”を用いて、また一から書いていきます。
今後は、これまでのような長文でなく、短めの文章を心掛けたいと思います。

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