性犯罪に関する覚書  ~AV出演強要、セクハラ、etc.

旧タイトルは、「香西咲さんを勝手に応援するブログ」です。(※2014年~2022年)

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2022年7月24日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
①2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
②2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
③2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
④2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑤2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
⑥2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
  ↓
⑦2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑨2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑩2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑪2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党)※当ブログ(前)

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昨日は、4月7日の柚木道義衆議院議員の国会質疑を途中まで参照しました。
本日は、4月7日の質疑のつづきをみてみます。
後編です。

国会会議録を参照します。

(2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会 会議録より、引用。 )

【後編】柚木道義衆議院議員が2022年4月7日の衆議院消費者問題特別委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
ありがとうございます。
本当に難しい中で御答弁をいただいておりまして、ありがとうございます。

今後、与党の先生方の中における、そしてまた、与野党協議が仮に進んでいく場合で恐らく論点となってくるのは、報道にも出ておりますが、例えば十八歳、十九歳に限定をしてしまう部分についての課題、それから、例えばAV出演強要以外の様々なそういう被害についてはどうなんだ、そういうことというのは当然課題としてあると思います。

一方で、例えばこれまでは、しかしそれは無条件に未成年者取消権によって、親御さんあるいは代理人が同意をしていない場合には無条件に後からでも取り消せた、商品も回収、そういうふうなことができたことや、あるいは、一番、多分、私もある意味ちょっと不勉強でショックだったのは、デジタルタトゥーという言葉で、いわゆる、いろいろな性犯罪被害等は、もちろん、私もこの間、質疑も立たせていただいたことはあるんですが、やはりインターネット、SNS等を通じて、いわば半永久的に世界中にこれが拡散をして、残って、その結果、身ばれをする、そしてまた、当事者が自殺に追い込まれるとか、家庭が崩壊するとか、そういう部分については、ちょっと特異性というものもあると思われるんですね。

ですから、そういったことも多分今後、与党の先生方における協議の中での立法化の議論の中で整理をされていくものと思われますが、やはりポイントは、法務省さんがそこをしっかり、与党の先生、我々も与野党協議の中で当然お手伝いをさせていただいて、先ほどの原子力損害賠償特例法のようなこともイメージしながら、御対応をいただけることが今後重要になってくると思われますので、最後に一言だけ、そういう意味での何らかの法的な手当ての、これまでに加えて法的な対応の手当ての必要性については、副大臣、御認識をいただけているということでよろしいでしょうか。

○2022年4月7日 津島淳 法務副大臣
このアダルトビデオ出演強要問題については、今委員から御紹介、恐らくそれは参議院の決算委員会の御党、塩村あやか議員とのやり取り、そしてそれに先立つ本委員会での本村伸子委員とのやり取り、そういったことを踏まえてのことであろうかと思います。

その答弁それぞれで申し上げましたこの問題に対する我々の思いというのは変わってございません。ということは、いかなる形があるにせよ、何らかの法的な対応が必要である、そういう認識であるということでございます。


●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
ありがとうございます。
法務副大臣、ここまでで結構です。
本当にありがとうございました。

それで、通告していたのにできていなかった質問で、御答弁に来ていただいていると思いますのでちょっと戻りますが、先ほどの冒頭の十八歳アダルトビデオ出演強要問題に対する所管官庁の部分の御答弁、やり取りさせていただいたんですが、実は来週以降で多分審議入りされると思われますこども家庭庁設置法案、これは、こども家庭庁ができた場合も、私も法案の御説明を内閣官房の方からいただいたんですが、性被害防止のための様々な取組も新設をされております。

その中で、実は、今でいうと野田大臣が今も勧告権を有する中で、こども家庭庁のスキームの中でも勧告権が、例えば、性被害防止の遂行のための関係省庁、警察庁、厚労省、法務省、消費者庁などの長へのまさに大臣としての勧告権を有することも含めて、この十八歳AV出演強要問題が低年齢化して、十五歳、十六歳、もっと若年化、そういうことで被害の拡大が懸念される場合に、そういった性被害防止策をどのように企画立案、関与して対策を講じていくのかについての御答弁をお願いいたします。

○2022年4月7日 相川哲也 内閣官房 こども家庭庁設置法案等準備室審議官
お答えいたします。
今般、創設を目指しておりますこども家庭庁では、常に子供の最善の利益を第一に考え、子供の権利を保障し、健やかな成長を社会全体で後押しをするという理念に基づき、必要な総合調整を行うこととしております。

いわゆるアダルトビデオ出演強要問題につきましては、従来から関係省庁が連携して教育や啓発の強化等によって対応しているところと承知をしておりますが、こども家庭庁においては、子供の最善の利益などの観点から必要な連携を行うものと考えております。


●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
ありがとうございます。
是非、今後、我々も対案もお示しをしている中で、こども家庭庁が設置、起動していく中で、まさにこの十八歳AV出演強要問題に関連しての被害の低年齢化等への対応も、勧告権も場合によってはお使いもいただくことも含めた、しっかりとした対応をお願いしておきたいと思います。

それで、これまでの議論されていた部分にちょっと更問い的に伺いたいんですが、消費者の心理状態に着目した取消権、この部分について、私も、消費者関係団体や法律関係団体の皆様からもお話を伺っておりますが、冒頭申し上げましたように、例えばこの十八歳AVの問題に関連した形での聞き方をさせていただきますと、この心理状態に着目した取消権なんですが、これは、報告書においては、例えば想定していた場面、今日も先ほども議論ありましたが、広告と違う、実際にそんな話は聞いていないような、AV撮影とか、その中でこんなことをさせられるとか、あるいは長時間にわたって勧誘を行われて、先ほど井坂委員からも詳細な例示もありました。
あるいは、極端に逆に短くして、みんな待っているんだよ、違約金も発生するよとか、いろいろなそういう事例がまさにこのアダルトビデオ出演契約の問題でもあり得る中で、もし今回のこの報告書のような形でしっかりと規定がされていたならばですよ、検討時間の制限、長時間勧誘などによって、一般的、平均的な消費者であれば契約をしないという判断が妨げられる状況を作出し、消費者の判断がゆがめられた場合、まさにつけ込み型の勧誘なわけですね。
私たちは、それを包括的に取消権が行使できるという提案もさせていただいているわけですが。

これを、威迫する言動を交え、相談の連絡を妨害し勧誘した場合ということで類型化をされている部分について、全部駄目ということではなくて、やはり、こういう形で限定することによって逆に漏れてしまうケースも出てくる中で、まさにその報告書どおりの取消権にしていただくことで、今回のまさにAV出演強要問題も含めたそういう不当な契約あるいは出演、こういったことが防げる、被害者を守れるケースも出てくるのではないかと思うのですが、そういうことも踏まえて、どうして今回規定が入らなかったのかについて御答弁をお願いいたします。

○2022年4月7日 若宮健嗣 消費者担当大臣
消費者の取消権につきましては、検討会の報告書においては意見の隔たりが正直ございました。
ある程度これはどうしても幅のある形で取りまとめられたということも御理解をいただければと思っております。

消費者庁といたしましては、これを基礎としつつ、関係各方面からの御意見も伺いながら、政府部内におきまして必要な検討を重ねて、今回の法律案を国会に提出をさせていただいたところでございます。

取消権は、どうしても強い効果と事業者の行為規範としての機能を持つことから、消費者にとっての使いやすさ、あるいは事業者の予見可能性、あるいは要件の明確性といった要素が全て満たされることによりまして十全に機能することになると考えているところでございます。

また、この検討会における議論の過程では、心理状態に着目いたしました取消権の方向性として、消費者が慎重に検討する機会を奪う行為を捉えるという考え方が示されましたが、それでは消費者を困惑させる場合と区別が難しいときもあるのではないかという御指摘もあったところでもございます。

こういった状況を踏まえまして、今回の法律案では、事業者の勧誘行為の要件を明確にして、困惑類型の取消権の規定の追加として、消費者を威迫して第三者との相談を妨げて勧誘した場合の取消権を追加したところでございます。


●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
答弁の趣旨は理解するんですが、やはり、この間、議論があったように、報告書どおりのそういった取消権の議論を今後、まさに抜本的な見直し、骨太の議論を進めていただく過程の中で、今申し上げたような、まさにAV出演強要不当契約、悪質な業者による契約等が起こらない、その他の、今日るる例示されている被害も含めて、防止のためには、やはりもう少し幅広な、そういった形での取消権の創設を是非求めるものでございます。

そういった意味では、消費者の判断力に着目した取消権につきましても、私は、先ほど来の答弁の中で、まさに事業者の情報提供の努力義務に年齢や心理状態も追加しているということでございますが、努力義務規定ということでは違反しても罰則がなくて、実効性に欠ける部分が正直あるのではないかと思われるわけです。せめて、規定に違反した場合に何らかの罰則規定、ペナルティー、こういったものも、どういった内容かというのはもう御議論いただければいいんですが、是非、今後のまさに抜本的な見直し、骨太の議論の中での御検討も含めて、お考えをいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○2022年4月7日 高田潔 消費者庁次長
まず、罰則というところだけに限って申し上げますと、消費者契約法は民事ルールでございますので、今の消費者契約法の枠組みを前提にすると、ちょっと罰則は困難だと思います。

●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
消契法上のそういう制約がある中ではありますが、まさに努力義務規定がより実効性を高め得るためのそういった工夫を、これは是非御議論、御検討いただきたいんです。
もちろん、努力義務規定がないよりあった方がいいわけですが。

そしてまた、私、先ほどの井坂委員のやり取りも聞いていて、ちょっと通告にはないんですが、部会でやり取りしているし、次長もさっきお聞きになられていましたので、次長の御答弁で結構なんですが、是非確認をさせていただきたいのは、判断力の著しく低下した消費者が、将来にわたって生活に著しい支障を及ぼす、この将来にわたって著しい支障を及ぼすというのは、もちろん、高齢者の方が何か先ほどのケースで、将来にわたって想定し得ることを防止しなきゃいけないんですが、例えばAV出演強要被害者の方も、まさに、デジタルタトゥーとかを含めて、将来にわたって、身ばれをしたりして自殺に追い込まれたり、家庭が崩壊したり、子供さんがいじめられたり、本当に大変な状況というのは起こり得る中で、当然、この判断力に着目した取消権の中での、将来にわたって生活に著しい支障を及ぼすような、そういう契約の中にこのAV出演強要についても含まれるというふうに私は理解しますし、部会で今日、黒木課長、さっきまでおいでだったけれども、お答えの中では、そういうことが具体的な議論としてはなされたというふうに承知はされていないようですが、当然、そういったことも含まれる、仮に含まれないということであれば、今後検討していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○2022年4月7日 高田潔 消費者庁次長
お答えいたします。
消費者契約法は民事ルールでございまして、具体的な訴訟の場合は裁判所が判断すべきことでございます。
生活に著しい支障を及ぼす内容の契約というのも、消費者の生活状況は一様ではないので、ちょっと、御指摘の点について、含まれるか、含まれないかというのを明確に答弁することは差し控えたいと思います。


●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
是非、今後御検討ください。

そういう意味で、もう一点だけ、関連して。
さっき、井坂委員から、家族に相談する場合の、内閣府令で今後具体的に定めるという中で、電話はオーケーだけれども、LINEとかはどうなんですかということで、御答弁としては、こういうこともちゃんと対象になるように定めていくという御答弁だったと思いますが、まさにこのAV出演契約の場面でも同様のことは起こり得るわけですよね。ですから、電話以外の、そういった家族への相談をするツールについても、当然、LINEとかも含めて、それは対象にちゃんと内閣府令の中で定めていただける、そういう理解でよろしいでしょうか。

○2022年4月7日 高田潔 消費者庁次長
お答えいたします。
本件、AV強要問題に限らず、消費者が相談を妨害されるような場合に、それが適切な対応になるように、先生御指摘のように、電話以外にLINE等々、きちんと対応して、内閣府令で決めてまいりたいと思います。


●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
時間がなくなってきているので、ちょっとまとめつつ、もう一つ、まだ通告していたものがあります。
困惑類型の脱法防止規定についても、今日もそれぞれ、与党の先生からも、我が党の委員からも指摘がありましたが、これは、やはり検討会報告書のように、規定に形式的には該当しない脱法的な不当勧誘行為もカバーして取り消すことができる、こういうやはり包括的な規定というものをお定めいただくことで、もちろん、個別具体的な勧誘行為を取消権として法制化するということで、それがピンポイントでやれる場合もあるけれども、やはり漏れる場合もある、そういうプラスマイナスがあるわけですし、既に現行法上の対応、勧誘目的を告げずに退去困難な場所へ同行し勧誘した場合、告げていても駄目なわけですよね。

ですから、そういうことも含めて、今日いろいろな確認答弁がなされておりますが、やはり幅広の包括的な受皿規定を整備いただくことも含めて、恐らくもう答弁が最後になるかもしれませんので、まとめて、それも触れつつお答えいただきたいのは、今日の御答弁の中でも、やはり意見の隔たりが様々、検討会であった中で、そしてまた、事業者の予見可能性が十分でなければと、いろいろなそういう制約がある中で今回の改正法案が出てきておりますが、是非、若宮大臣、これは、二〇一八年改正、二〇二〇年改正、次回の改正も、場合によっては私やはり、この法案が仮に、修正協議や附帯決議等、多分、鋭意、与野党の先生方で議論をいただけると思いますが……

是非、次回改正も見据えて、今度こそはそういった議論を反映させる、抜本的な改正、骨太な議論を踏まえて改正させるんだという決意も含めて、困惑類型の脱法防止規定の部分に触れて、御答弁を最後にお願いします。

○2022年4月7日 若宮健嗣 消費者担当大臣
今、委員がるるおっしゃられたように、消費者契約を取り巻く環境は本当に刻々と変化をしていると思っております。

この報告書におきましても、従来の契約法の取消権あるいは契約締結過程の適正化のための対応を超える新たな方向性というのも提言をされていることを踏まえますと、既存の消費者契約法の枠組みにとらわれない、抜本的な検討が必要だというふうに私自身も思っております。

将来に向けては、まず、契約法の果たすべき役割は何かといった観点から、全体の中で消費者法が果たすべき役割、また、消費者法全体の中で各法が実効的な役割分担、こういったこともきちっと、骨太の議論として必要というふうに考えているところでございます。

今日いただきました様々な御意見も踏まえまして、あるいはまた、さらには国会の御議論も踏まえて、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。


●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
以上で質疑を終わります。
ありがとうございました。失礼いたします。
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AV出演被害者の救済に関して、消費者契約法は使い物にならない、ということがわかりました。

明日も、今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"をみてみます。
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(参考)
このたび成立した[AV出演被害防止・救済法]の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

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〔 8526文字 〕 編集

2022年7月23日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
①2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
②2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
③2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
④2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑤2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
⑥2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
  ↓
⑦2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑨2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑩2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑪2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党)

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本日は、4月7日の柚木道義衆議院議員の質疑をみてみます。
長時間に渡るやりとりでしたので、2回に分けて掲載させていただきます。
今回は、前編です。
国会会議録を参照します。

(2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会 会議録より、引用。 )

【前編】柚木道義衆議院議員が2022年4月7日の衆議院消費者問題特別委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
立憲民主党の柚木道義でございます。
質疑の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
それぞれ、稲田先生を始め委員の皆様の質疑を拝聴していて、非常に前向きかつ建設的な、そしてまた大臣も誠意のある御答弁をいただけているものと承知をしております。

私も、そういった委員の皆様に続く形で、更問い的な部分も含めて、通告している部分も質問させていただくんですけれども、前段、事前通告しております、まさに今回の消費者契約法の改正案あるいは改正前の現行法も含めて、岸田首相が、十八歳のアダルトビデオ出演強要問題に対して、消契法も含めたあらゆる関係法令で対策を講じると。
三月三十一日に緊急対策パッケージもお示しをされている中で、まさにこの改正案とも関連する部分もあって、そこを尋ねつつ、ちょっと前半の方はそういった問い立ての部分を通告しておりますので、質疑をさせていただければと思っております。
それぞれ、法務省からは副大臣、そしてそれぞれ参考人の皆様、ありがとうございます。

まず、御承知のように、四月の一日、今日も指摘があったように、成年年齢十八歳引下げによって、十八歳のアダルトビデオ出演強要問題については、私も、ちょっと質疑のためにネットで検索をしていると、非常にショッキングな、いろいろな宣伝というか広報がされています。

例えば、口にするのもちょっとはばかられるんですが、朗報、現役十八歳女子高生、アダルトビデオ解禁と。
そして、今回の民法改正によって、百四十三年ぶり、十八歳成年年齢、これはまさに我々にとっては棚からぼた餅だと。

本当に、十八歳成年、未成年取消権が使えなくなることで、来週からこども庁設置法案も議論されるわけですが、まさに、これまでだったら二十歳からなんだけれども、十八歳から解禁なんだ、そうすると今度は十五歳、十六歳、場合によっては中学生、高校生、女性だけじゃなくて男子も対象です。
そういった方々を、昨日も検索とかしたりすると、今から確保、確保というワードですよ、確保しておくんだと。
こういったことがもうばんばん宣伝、そして、もっと言うと、既に十八歳、女子高生解禁なんだということで、そういったものを販売、今なら特典、先着二十名様だったら格安で幾ら、何名様まで幾ら、そんなことまで実は出回っている状況もございます。

そこで、私、今朝の報道を見て非常に心強く思ったのは、まさに今日、与党の先生方、AV対策、議員立法へという報道が出ております。
自民党さんが部会で、私たちもお話を伺ったぱっぷすさんからお話を伺って、議連(自民党ワンツー議連)の上川会長(上川陽子衆議院議員)を始め、ここで御尽力をいただいている先生方もおられると思いますが、四月から成人年齢が引き下げられたことに伴い、十八歳と十九歳のアダルトビデオ出演の契約が未成年を理由に取り消せなくなった問題で、自民党さんは対策を盛り込んだ法案を今国会に提出する方針を固めたと。
そして、公明党さん、伊佐先生(伊佐進一衆議院議員)も今日おられますが、議員立法で早期の成立を目指す、今後、与野党協議も本格化する見通しだという報道でございます。

これはもう本当に、与党の先生方のそういった御尽力に、ある意味、私どもももちろんお手伝いもさせていただくわけですが、かかっている面がございますので、そういったことも、報道も触れさせていただきつつ、通告の部分では、まさに、私どもも、先生方の資料に、三ページ目、四ページ目におつけをしておるんですが、せんだって、四月の一日の日に、内閣府の野田大臣、そしてまた岸田総理宛てで、今日お越しいただいている内閣府の男女共同参画局の林局長にも御対応いただいて、本当にありがとうございました、要望した五項目のものをおつけしております。

ポイントは四番の部分になるんですが、後ほど、十八歳、十九歳のアダルトビデオ出演契約について、臨時的に取消権を与える制度を創設する立法措置を講ずることとあるんですが、その前段として、私、これはある意味、被害が起きたときの未成年取消権にも同等の制度を創設する、民法の特例法でどういうたてりになるのかは、まさに与党の先生方のいろいろな御議論も踏まえた形になると思います。

ただ、これはある意味、被害が出てからの、出口というか、救済策なんですね。
入口のやはり水際対策、そもそも、そういう不当な、悪質な契約をさせない、そこの部分についての観点から、実は要望の一には、早急に政府で検討し、中心となる所管官庁を決定すること、決定までの間は、臨時の所管官庁として、内閣府男女共同参画局を指定することという要望をさせていただいております。

そこで、これはもちろん個別のというよりは一般の事例として、所管官庁ができることで、この場合でいえば、例えば不当契約防止の実効性が高まるとか、いろいろな対策が、緊急パッケージも示されていますが、どう進みやすくなるかとかいうことになるんですが、一般的に、そうした所管官庁ができることでどういったことが進むことになるのかということを内閣府からお答えをください。

〇2022年4月7日 林伴子 内閣府 男女共同参画局長
まず、アダルトビデオへの出演強要は重大な人権侵害であり、そもそも本人の意に反して出演を強要することはあってはならないことと認識しております。

私ども内閣府男女共同参画局は、内閣府設置法上、男女共同参画社会の形成に関することを所掌しております。
女性に対する暴力を根絶することは、男女共同参画社会を形成していく上で克服すべき重要な課題と認識しております。

アダルトビデオ出演強要問題については、女性に対する暴力に関する施策の総合調整政策を担う立場から担当をしており、女性に対する暴力の根絶に向け、各省の局長級を招集して会議を開くなど、関係省庁と連携して取り組んできたところでございます。

今回、先ほど委員御指摘の緊急対策パッケージにつきましても、そういう観点から、各省の局長を集めて決めたところでございます。

私どもとしては、このパッケージ、行政府としてできることは最大限やるという趣旨で取りまとめたものでございます。
これをしっかり実行してまいりたいと思います。


●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
多分、委員の先生方もちょっとイメージしていただきやすい、参考で、五ページ目に、実はこういった資料をおつけしておりまして、ステーブルコイン、いわゆる仮想通貨に対する規制で、これは金融庁の資料を基に私どもの事務所の方で、金融庁から規制をする銀行、仲介業者、これを、例えば今回、仮に金融庁が、所管官庁が、暫定的に内閣府男女共同参画局になった場合に、ちょっと想像していただければと思うのは、例えば銀行はAVの制作会社、左側の預金者は、まさに被害を受けることになる、例えば十八歳の女子高生とかですね。
仲介業者というのは、例えばAVの流通、販売業者ですね。
利用者というのは購入者、視聴者ですね。

これでちょっとお考えいただくと想像しやすいと思うので、林局長もちょっとお聞きいただきたいんですが、この図の中で、左側の銀行のところで、まさに、銀行業の免許等、無免許営業の禁止、預金者保護、業務改善命令等の監督、立入検査、行政処分、免許等の取消し、刑事罰、こういうことを課すことができるわけですね、規制官庁が金融庁ということがはっきりしておりますから。
まさに、仲介業者でいうと、登録制、無登録営業の禁止、利用者保護、業務改善命令等の監督、立入検査、行政処分、登録取消し、刑事罰と。

こういった、それぞれ、銀行、仲介業者、仮にAVでいえばAV制作会社であったり流通、販売会社に対して、そういう決まりというかルールを作ることができるようになる、つまりは、不当な、悪質な契約そのものをさせない、した場合の立入検査、行政処分あるいは刑事罰、こういったことがクリアになる、可能になるということなんだと思うんですね。

今後、まさに、与党における様々な、そういった議員立法における議論が進んでいくときに、そういった、暫定的であれ一定の、中心の、主管の官庁がやはり必要になってくると思います。
この間の、まさに、今局長が言われた関係府省対策会議では、議長が内閣府の、今でいう野田聖子大臣ですね。
そして、議長代理がまさに林局長になる。
構成員は、警察庁、消費者庁、総務省、法務省、文科省、厚労省、そういうような形で、まさに機動的に所管官庁として様々なルールも決めて、場合によっては立入検査も行って、必要があれば行政処分、刑事罰ということにもつながり得る。

非常にそういう意味では実効性が高まるということが、やはり所管官庁ができることで可能になってくるというふうなことで考えておりまして、林局長、仮定の話になるので、一般論として、こういう形で所管官庁ができることによって、この間は関係府省対策会議等で、非常に局長の思いは先ほどの答弁で十分伝わってきているんですが、このやり方が更に、所管官庁が明確になることで実効性が高まる、そういう理解でおりますが、よろしいでしょうか。

〇2022年4月7日 林伴子 内閣府 男女共同参画局長
お答え申し上げます。
一般論として申し上げれば、法律や施策の所管は、設置法ないし個別法で決まるものでございます。
その所管省庁が責任を持って法の施行や施策の実施に当たるものと認識しております。

委員御指摘の、例えばこのステーブルコインに関する規制に関しましても、これは私の所管ではございませんので詳細には申し上げられませんが、この銀行業の免許ですとか立入検査、刑事罰などは、銀行業法などそれぞれ法律に基づいて金融庁が行っているものと理解しております。


●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
ありがとうございます。
今般、与党の中で今後お取組がいただける特別立法が成立をすれば、それに基づいて、仮に、男女共同参画局、内閣府が所管官庁ということであれば、今は銀行法等と言われましたが、まさにこの特別立法に基づいて、こういった様々な対策、規制が、水際対策として、起こった後の救済も重要ですが、起こさせないための様々な対策が進む、そういうふうに今御答弁で理解をさせていただきましたので、是非、そういった御議論、御整理もいただければ大変ありがたく思います。

次の質問で、まさに岸田首相が、これは三月二十八日の参議院決算委員会で塩村議員への御答弁で、こういう、私も非常にそうだろうなというふうに思っておりますが、まずは、刑法、民法、消費者契約法ですね、今回の改正案も出ています、それから職業安定法、様々な法律を具体的なこの案件、つまりはアダルトビデオ出演強要問題にどう適用するのか、これを適切に運用することによって具体的なこの問題事案にしっかり対応していく方針を、政府としても明らかにし、運用を進めていくことが重要と御答弁されています。

ここの部分の、具体的なこの問題事案にしっかり対応していく方針、この方針を政府として明らかにし、そして運用を進めていく、ここの具体的な内容やスケジュールについて、林局長、御説明をお願いいたします。

〇2022年4月7日 林伴子 内閣府 男女共同参画局長
お答え申し上げます。
委員御指摘の、三月二十八日の総理が答弁されたことについては、まずは行政府としてできることは全てやるという観点から、関係府省の局長級の対策会議において、三月三十一日に「アダルトビデオ」出演強要問題緊急対策パッケージを決定したところでございます。

このパッケージは二つの柱から成っておりまして、一つは、若年層に向けた教育、広報、啓発等の強化、二つ目は、被害者保護に係る各種法制度の運用強化等でございます。

一つ目の教育、広報、啓発の強化につきましては、四月の若年層の性暴力被害予防月間におけるポスター、リーフレットによる周知のほか、成年年齢引下げに伴うAV出演強要などの被害予防のための動画を作成いたしまして、SNS等を活用した広報を行っているところでございます。
また、全国の都道府県にございます性暴力、性犯罪被害者の支援のためのワンストップ支援センターに対しまして、被害相談があった場合には、弁護士相談や弁護士紹介等の法的支援や警察への相談等の積極的な実施について周知を行いました。
さらに、新たな取組といたしまして、AV出演強要に関する手口につきまして、様々新しい手口が出ているということでございますので、更なる情報収集を行いまして、注意喚起を図るべく、今後、関係団体からのヒアリング等を行いまして、来月を目途にホームページ等により周知をしていく予定でございます。

また、二つ目の被害者保護に係る各種法制度の運用強化等につきましては、各種法制度を周知し、対応を強化するため、内閣府においてはワンストップ支援センター、また、警察庁においては各都道府県警察に対して周知を行い、法に基づく取締りの強化を依頼したところでございます。

引き続き、関係省庁と連携して取り組んでまいります。


●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
ありがとうございます。
資料の六ページ目に、まさにこの緊急対策パッケージ、概要をおつけしておるわけですが、今、局長が御答弁された部分、これは重要かつ必要かつ効果的だとも思うんですね。
ただ、これだけでという部分が正直やはりあると思うんですね。

先ほど申し上げたような、五ページ目の図でいえば、例えばこの六ページ目でいうAV人権倫理機構の自主規制、これは、ルール逸脱行為があった場合の対応について、極めて悪質な業者であり、危険性が高いことを機構も交えてこれは周知していく、調整、整理をして。

ただ、周知をしても、正直どこまで効果があるかという部分もあるので、これはこの間要望に伺ったときも申し上げましたが、例えば、もし所管官庁がしっかり決まって、こういう五ページ目のような図で内閣府が所管官庁でやれば、機構にちゃんと例えば入ってもらうとか、入らないところに対してどういう調査、検査、先ほど言われました調査ですね、あるいは、場合によっては、必要があれば、行政処分なり刑事罰を講ずるということにもつながり得るので、やはり、そういった所管官庁を決めるその法律に基づいて対応していくということが、まさに、緊急対策パッケージ、より実効性を高めることにもつながり得ると思いますので。

ちなみに、七ページ目、八ページ目、九ページ目は、今回の消費者契約法の対応も九ページ目についておりますけれども、こういったことで、実は、二〇一八年、その前の一七年からも含めてされていることを更に今回リバイスされて、緊急対策パッケージということで行われるということでございますので。

それぞれ、関係する法律でいいますと、当然、警察庁の関係、様々な刑法関係、それから、厚労省関係でいえば職安法とか労働者派遣法とか、検挙件数とかもずっとされておりますので、こういうことが、どういいますか、その最初に書いております、アダルトビデオ出演強要問題専門官の指定までされてきたことについては、大変大事なことだと思うんですが、常にこういうことをずっとやり続けるということが、本来起こらないための、まさに、ちゃんとした立法化が必要だということで、取組についても、是非後押しをするという観点で紹介をさせていただきました。

それで、消費者契約法上、今回、改正案が提出をされていて、私も、この後、まさに、先生方がそれぞれ議論をされた、困惑類型の脱法防止規定であったり、消費者の心理状態に着目しての取消権、判断力に着目しての取消権等も、例えば、十八歳、十九歳アダルトビデオ出演強要問題の契約の場面に際してはどういうふうに適用されるのかということも含めて通告もしておるんですが、内閣府さん、一個、一問目にやっているのをもうちょっと、ごめんなさい、後に時間があればやりますので、済みません。

消費者契約法上の類型化ですね。まさに四条の部分ですね。
これが、実際に、私たちは今般対案として、消費者権利実現法案、消費者被害防止法案として、つけ込み型勧誘包括的取消権、つまり、例えば、あなた、有名になれますよ、お金もうかりますよ、AV出演というのも契約書の中にはちょこっと書いてあるけれども、別に、あなたがそれをするということじゃなくて、そういうことをする方もいるとか、長時間、あるいは、早く決めなさい、人が待っています、家に迎えに行きます、学校に行きますよとか、いろいろな、まさにそういった不当な形での契約も想定される中で、あるいはされてきた中で、今般の消費者契約法の改正案上の類型化の議論というのは今日も行われておりますが、実際に、十八歳AV出演強要の不当契約を防止する、私、類型化のお話もこの間ずっと消費者庁さんともさせていただいてきておりますが、この改正法案、現行法上どこまで対応が可能かということで御答弁をお願いいたします。

○2022年4月7日 高田潔 消費者庁 次長
お答えいたします。
消費者契約法は、消費者と事業者の格差を踏まえ、消費者が契約を取り消すことができる権利等を定めている法律でございます。
この取消権が行使できるのは、消費者と事業者との間の労働契約ではない契約について、例えば、事業者から不実のことを告げられて消費者がそれを誤認した場合や、消費者が退去する旨の意思を示したにもかかわらず、事業者が退去させず、消費者が困惑した場合など、勧誘に際して消費者契約法第四条所定の不当な勧誘行為があった場合でございます。

他方、AV出演契約をすることについて、事業者に消費者契約法に規定する不当勧誘行為がなく、消費者にも誤認、困惑がなかったものの、後から思い直して出演を拒否したいといった場面では、消費者契約法の取消権は行使することができないと考えられます。


●2022年4月7日 柚木(ゆのき)道義(みちよし) 衆議院議員
ありがとうございます。
まさに、後半部分が、そういう意味では、実態というか現実で、だからこそ、今回、十八歳、十九歳の未成年者、取消権が行使できないということになって、なおさら、消契法上の類型化、あるいはその対応に、これは私どもも対案も出しておりますから、どういいますか、もろ刃の議論になるんですが、実効性、有効性を高めようという議論をこの間積み重ねてきて、今日もさせていただくんですが、他方で、なかなか限界もある。

つまり、そういったことを、仮に、被害者の方が、不当契約だ、不実告知だ、そしてそれを裁判に訴えるとなったとしても、なかなか、望んで裁判をしよう、そういうことをやろう、そういうことも明らかにしてというケースが非常に少なく、また、今後もなかなかそれがそんなに増えるとも考えられないとしたときに、やはり、今般、先ほど御紹介をした、そしてまた、まさに与党の先生方の中で今後議論をしていただけるような特例法等の対応が必要かつ重要になってくるということなんだと思います。

今日、法務副大臣にもお越しいただいておりまして、まさに今般報道もされて、昨日も自民党さん、今日はたしか公明党さん、ぱっぷすさんのお話を聞かれると仄聞(そくぶん)しておりまして、本当にそういうお話が進んでいく中で、どういう形になるかというのは今後の与党の先生方の中における議論になるわけですが、先ほどの、資料におつけをしております三ページ目、四ページ目、特に四ページ目の第四項目めの部分ですよね、この具体的な制度設計、臨時的に取消権を与える制度を創設する立法措置を講ずること、十八歳、十九歳のアダルトビデオ出演契約について

これは、その特例法というのは、当然、民法改正で、私も実は四年前(2018年)に、当時、上川大臣に、十八歳、実は強要問題が、こういうことが顕在化してくるということを質疑をさせていただいた立場としても、

(参考。AV出演強要に対する柚木(ゆのき)道義(みちよし)衆議院議員の国会質疑)
<2018年>
・2018年5月11日 衆議院 法務委員会柚木(ゆのき)道義(みちよし)議員)
・2018年5月15日 衆議院 法務委員会柚木(ゆのき)道義(みちよし)議員)
・2018年5月15日 衆議院 消費者問題に関する特別委員会柚木(ゆのき)道義(みちよし)議員)


力不足を実はもう本当に悔いておりまして、上川大臣も法的な対応が必要だということも当時おっしゃっていて、副大臣も、この国会の中でもそういった対応がやはり必要だということを御答弁もいただいていることも承知をしておりまして、大変心強く思っております。

この四項目めは民法特例法というふうにも読めるわけですが、過去にそういう類似の法律、今日、御答弁いただけるものと思いますが、例えば原子力損害賠償特例法なども含めて、そういった特例法的な対応で対応が可能になるような事例、そしてまた、私がるる述べてまいりましたこういった立法の議論、こういったものについての法務省としての対応の御所見を、現段階で可能な範囲でお願いをできればと思います。

○2022年4月7日 津島淳 法務副大臣
柚木道義委員にお答え申し上げます。
まずは、議員立法、今検討されているということは承知をしておりますが、その内容に関わることについて、行政、法務省としてコメントすることは差し控えたいと思います。

その上で、お尋ねでございます議員立法で民法の特則を定めた例といたしましては、今お触れがございましたが、東日本大震災における原子力発電所の事故により生じた原子力損害に係る早期かつ確実な賠償を実現するための措置及び当該原子力損害に係る賠償請求権の消滅時効の特例に関する法律があると承知してございます。

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このときのやりとりのつづきは、明日のブログでみてみます。
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(参考)
このたび成立した[AV出演被害防止・救済法]の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
--------------------------------------------------------

2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

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〔 10912文字 〕 編集

2022年7月22日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
①2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
②2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
③2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
④2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑤2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
⑥2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
  ↓
⑦2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑨2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑩2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)


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前回は、4月4日の塩村あやか参議院議員の質疑を途中まで参照しました。
今回は、4月4日の質疑のつづきをみてみます。
後編です。

(参考)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>

①2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  
④2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  
⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)

⑩2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)

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国会会議録を参照します。

(2022年4月4日 参議院 決算委員会 会議録より、引用。 )

【後編】塩村あやか参議院議員が2022年4月4日の参議院決算委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

●2022年4月4日 塩村あやか 参議院議員
ありがとうございます。
行政府でできることは全て、今できることは年度内に、最終日だったけれどもやったんだ、発表したんだと、そこを強く強調されたのだというふうに受け止めました。

立法府、できるところは何とか早く解決しようとなるとそこなんだろうなというところは私も一定程度理解するところでございます。

総理が決算委員会で、超党派の議員立法をしっかりと注視させていただき、その上で政府として対応を考えていきたいというふうに答弁をしました。

(※参考)
2022年3月28日 参議院 決算委員会
 塩村あやか衆議院議員(立憲民主党)の質疑に対する岸田文雄内閣総理大臣の答弁


その後、総理の御答弁は、議員立法を注視するから
フォローアップに変化をしたんですね。

(※参考)
2022年3月31日 衆議院 本会議
 早稲田ゆき衆議院議員(立憲民主党)の質疑に対する岸田文雄内閣総理大臣の答弁


私に答えていただきました決算委員会での注視する議員立法を注視するというところから、衆議院の本会議での御答弁はフォローアップ議員立法をフォローアップするということに変化いたしました。

注視するとこのフォローアップの、変化したわけですが、その違いは何なのか、官房長官にお伺いをいたします。
これ、官房長官でしていたと思うんですが。

○2022年4月4日 林伴子 内閣府 男女共同参画局長
お答え申し上げます。
御指摘の総理答弁があった三月三十一日、行政府としてできることは全てやるという観点から、アダルトビデオ出演強要問題緊急対策パッケージを決定をいたしました。

その上で、各党の皆様方の間で立法措置について御議論いただいていることに関し、三月二十八日においては注視と表現したものから、その内容、議論の状況をしっかり見守るという趣旨で表現が変わったものと承知をしております。


●2022年4月4日 塩村あやか 参議院議員
注視をして見守るという立場から表現が変わったということでした。

注視するとおっしゃっていて、で、今の御答弁だと、前に進んだのか、それすらちょっとよく分からなかったんですが、改めて、注視するというのも見守っているという言葉もあったので、そのときに、そういうことかなというふうに思うんですが、フォローアップに変わったわけですよねと。

ですので、フォローアップということは、今回の一回にとどまらず、この議員立法も含めてしっかりと政府としてフォローアップという形で、一回で終わることなく、今回発表しました緊急対策パッケージを、それで終わることではないということの意味でよろしいか、そこだけ確認させてください。

○2022年4月4日 林伴子 内閣府 男女共同参画局長
私ども行政府としては、パッケージを決定をいたしましたので、その内容がきちんきちんと進捗しているか、日々きちんと見てまいりたいと思っております。

●2022年4月4日 塩村あやか 参議院議員
ありがとうございます。
つまり、一回発表したからといって、見守っている、その一回で終わったわけではなくて、見守るだけではなくて、きちんとフォローも行っていく継続的にということが御答弁で確認が取れましたので、恐らく被害を受けた方々も良かったというふうに思っているかと思います。

行政府で行うべきことは、今できることだけはやっているんだということだと受け止めさせていただきました。ありがとうございます。

それで、木曜日の内閣委員会で質問したときにはこれ回答がなかったので、改めて官房長官に責任の所在についてお伺いをしたいと思います。

この問題、これまで長くある種解決できなかったなというところにも問題があって、その責任の所在、今言っていると終わりがないですので、私たちは解決に向けて前に向いて進まなきゃいけないということで、これから先の話に絞ってお伺いをさせていただきます。

総理の見守りやフォローアップ、見守ると言ってフォローアップをするとおっしゃっていたので、その期間にもしも被害者が出た場合の責任というのはどこにあるんでしょうか。
これ、内閣委員会で質問したときには明確な御答弁がなかったんですよね、議員立法みたいなお話をされたりとか。
じゃ、もしかして回答がないので自己責任になるんですかというような疑問生まれてしまいました。
これ、本当に責任の所在、問題、被害は確実に出てまいりますので、こうして議論している間にも。
どこに責任の所在があるのかと、被害者が声を上げるまで動かないという認識でいいのか、ちょっとこの責任についてお伺いをしたいと思います。

○2022年4月4日 林伴子 内閣府 男女共同参画局長
お答え申し上げます。

アダルトビデオ出演強要問題について、まずもって責めるべきは加害者と私ども考えております。

アダルトビデオへの出演の強要は重大な人権侵害であり、そもそも本人の意に反して出演を強要することはあってはならないことだというふうに考えております。

私ども内閣府といたしましては、このようなアダルトビデオ出演強要問題を含め、女性に対する暴力の根絶に向け、各省の局長級を招集して会議を開くなど、関係省庁と連携して取り組んでまいりました。

今回、まずは行政府としてできることは全てやるという観点から、アダルトビデオ出演強要問題緊急対策パッケージを決定をいたしました。

その上で、この問題に対する立法措置について今現在各党の皆様方の間で御議論の動きもあると承知しております。
その内容、御議論の状況をよく見守りたいと考えております。


●2022年4月4日 塩村あやか 参議院議員
官房長官も同じ御答弁ということでよろしいですか、議員立法を見守っていくと。

それはその責任の所在を答えたわけではないというふうには思うんですが、分かりましたと、はい。

立法府で、としてできることはやったと、議員立法見守ると、あとは立法府であるというふうにも取れますし、もしかすると被害者の自己責任というふうなところはまだ否定がされていないところかなというふうにも思います。
(発言する者あり)

加害者、はい、そうなんですよ。
加害者の問題もやっぱりあると思うんですが、だけれども、加害者を今ここで言ったところで、私たちができることは一体何なんだということがしっかりと考えていかなきゃいけないんですよ。
加害者が悪いから何もしませんというわけにはいかないですし、できる措置はしっかりと私たちとっていかなきゃいけないというふうに思いますので。

そこに、加害者とか、望まないとか、その意に介さないみたいなところはこれまでさんざんやってきましたけれども、解決にならないと。

グルーミングということも出てきましたので、それは意に介さないわけでは、反するとかそういうことではないという問題があるということも改めて御認識をいただきたいというふうに思います。

やらされているんだ、グルーミングもあるんだ、その世界に引き込まれてしまうんだという、これも問題の大きな本質ですから、ここも改めて認識をしていただきますようにお願いを申し上げたいと思っております。

官房長官に来ていただいておりますので、答えていただきたいと思います。
資料の九、御覧ください。
今回の成年年齢の引下げによる実質的な高校生アダルトビデオ出演解禁問題は、全国三百万人の高校生を性被害や性搾取につなげてしまう深刻な問題です。
警察庁の調査によれば、

(参考。警察庁の調査)
・内山絢子(警察庁科学警察研究所 主任研究官)著「性犯罪の被害者の被害実態と加害者の社会的背景」


強姦や強制わいせつの容疑で逮捕をされた人の三三・五%がアダルトビデオを見て自分も同じことをしてみたかったと回答し、少年に限れば五割近くに跳ね上がっております。

性犯罪と性被害の低年齢化につながるおそれがあります。
高校生の痴漢や性暴力のリスクも高まります。
また、未成年者取消し権が行使できなくなったことにより、スカウトの魔の手も中高生、つまり児童生徒、子供に対象を広げていると支援団体から報告を受けています。
こうした若年層が受ける影響、元文科大臣だった官房長官、どのようにお考えか、お伺いをいたします。

○松野博一 内閣官房長官
お答えをさせていただきます。
どのような動機であれ、強制性交等や強制わいせつのような性犯罪はあってはならないことであり、どのような言い訳も許されるものではないと考えております。性犯罪、性暴力を根絶をしていくためには、まずは加害者にならない、被害者にならない、傍観者にならないための教育と啓発を行っていくことが必要であります。
若年層の性暴力被害を徹底的に予防するため、四月の若年層の性暴力被害予防月間に合わせ、集中的な広報啓発を実施をしているところであります。
また、現在、文部科学省において命の安全教育を進めていることと承知をしております。

その上で、AV出演強要問題に関し、現在、立法措置について各党の皆様の間での御議論の動きもあると承知をしております。
その内容、御議論の状況をよく見守ってまいりたいと考えております。


●2022年4月4日 塩村あやか 参議院議員
ありがとうございます。
ちょっと今回のこのテーマに絞った御回答では、まあちょっと少し違うかなという部分もあったと思うんですが、やはり文科大臣を経験されていると、この問題についてはやっぱり看過できない問題があるのではないかなというふうに感じております。

児童生徒、子供、ここにまでアダルトビデオにつながっていくような魔の手がゲートウエーを開いてしまっている。
今回、四月一日と、こういう見方もありますから、ここはやっぱり重く受け止めていただいて、政治全体で取り組まなくてはいけないのだというふうに考えております。

法務省が行う性犯罪受刑者の再犯防止プログラムの講師は、アダルトビデオは性犯罪者の教科書と新聞取材に答えています。

(参考)
・2019年12月7日 徳島新聞
 性暴力とたたかう 10 第2部加害・被害の実態⑤ アダルトビデオ 犯罪誘発する内容も


それがどんどん低年齢化していくというのは本当にいかがなものかというふうに思いますので、もう全体で、私たち全体で取り組んでいかなきゃいけないのだというふうに思います。

本日は四月四日でございます。
未成年者取消し権が行使できなくなりまして既に穴が空いているような状態です。
早く穴を埋めなくてはいけないという問題意識からお伺いいたします。

閣法議員立法ではどちらが早く対応できるのか、お伺いいたします。

○2022年4月4日 林伴子 内閣府 男女共同参画局長
お答え申し上げます。

一般論ではございますが、閣法、内閣提出法案、いわゆる閣法として政府が法案を提出するためには、通常は、有識者の方々から成る審議会などの検討やその答申などを踏まえて具体的な条文案を作りまして、その条文案を内閣法制局で審査をしてもらい、そして、その上で国会提出のための閣議決定を経るなどの段階を必要としております。
それで、国会に提出した後、国会での御審議、採決の上可決すれば、成立するものと認識しております。

他方、議員立法につきましては、国会議員の方々が提出し、議事に付されて過半数の賛成が得られれば可決、成立すると認識をしております。


●2022年4月4日 塩村あやか 参議院議員
ありがとうございます。

今の御答弁は、明らかに議員立法が早い、穴を埋めることができるという御答弁だと思います。

総理先週の決算委員会何度も議員立法という言葉を出して、まずは議員立法、その上で政府として対応を考えていきたいと答弁をしていました。

私は、この総理答弁、前向きだと思っています。

また、総理は、この立法措置を行わなくてはいけない、その内容、議論の状況、それを見守った上で対応を考えていきたいとも御答弁されているんですね。
つまり、ボールは立法府にあるわけです。

資料十を御覧ください。
金融庁は、十八歳、十九歳への貸付けを貸金業者に毎月報告させることとしました。金融庁は監督官庁なのでできるのだと思いますが、その監督官庁を将来的に決めるためにも、今回は行政府よりも立法府が迅速に動けるということは今の答弁でも明らかですから、私たちもこの若年層を守る議員立法を超党派で急がせなくてはいけないと思っています。

資料十一です。
民法の特例法は聞いたことがないという声もありますが、前例はあるので御確認ください。

資料十二を御確認ください。ワシントンポストの記事です。
十代の性的搾取問題を質問した女性議員を笑う国会が取り上げられています。
その根底に子供や女性を軽視しているということがあると思われています。
そんなことはないのだということを議員立法の成立で示すこともまた重要だというふうに思います。

もうボールは私たち立法府にあります
しかも、早くできるということでございます。
各党各会派の皆様、子供を性搾取、性被害から守るためにも超党派の取組をお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

ありがとうございました。
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改めて、塩村あやか参議院議員は聡明な政治家である、と感じました。
明日も今年の通常国会におけるAV出演被害に関する質疑をみてみます。
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(参考)
このたび成立した[AV出演被害防止・救済法]の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
--------------------------------------------------------

2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

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〔 7654文字 〕 編集

2022年7月20日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

先月(2022年6月)の23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。

(参考)
このたび成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。


国会における同法の審議状況は以下のとおりです。

(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考)。成立
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(再掲)
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考

<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考


衆議院の内閣委員会と参議院の内閣委員会ではそれぞれ、AV出演被害防止・救済法案に対する付帯決議も可決されました。

(参考。付帯決議)
<衆議院 内閣委員会(2022年5月25日)>
性行為映像制作物への出演に係る被害の防止及び出演者の救済に関する件

<参議院 内閣委員会(2022年6月14日)>
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律案に対する附帯決議


本日は、両院の内閣委員会で可決された付帯決議の内容をみてみます。

“AV出演被害防止・救済法”に対する付帯決議

(※赤字の部分は、参議院で新たに追加された文言。)

<衆議院 内閣委員会>
政府は、性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行に当たっては、次の事項に留意し、その運用等について遺漏なきを期すべきである。

<参議院 内閣委員会>
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。


<衆議院 内閣委員会>
一 性行為映像制作物(以下「AV」という。)への出演により甚大な被害が発生していることを踏まえ、性暴力被害者、いわゆる虐待サバイバー・発達特性のある人も含め、全てのAV出演被害者の尊厳と人格を尊重し、被害の予防や救済の実現に万全を期すこと。
また、本法が公序良俗に反する契約や違法な行為を容認又は合法化するものではないことを周知徹底すること。

<参議院 内閣委員会>
一 性行為映像制作物(以下「AV」という。)への出演により甚大な被害が発生していることを踏まえ、性暴力被害者、いわゆる虐待サバイバー・発達特性のある人も含め、全てのAV出演被害者の尊厳と人格を尊重し、被害の予防や救済の実現に万全を期すこと。
また、本法が公序良俗に反する契約や違法な行為を容認又は合法化するものではないことを周知徹底すること。


<衆議院 内閣委員会>
二 本法の適切な運用を図るため、本法の趣旨及び内容について関係機関等に周知徹底するとともに、成立に至る経緯について周知すること。
また、若年層に対するAV出演被害に関する啓発を行うなど、本法の被害防止・救済に関する広報・普及啓発をより具体的かつ積極的に行うこと。

<参議院 内閣委員会>
二 本法の適切な運用を図るため、本法の趣旨及び内容について関係機関等に周知徹底するとともに、成立に至る経緯について周知すること。
また、若年層に対するAV出演被害に関する啓発を行うなど、本法の被害防止・救済に関する広報・普及啓発をより具体的かつ積極的に行うこと。


<衆議院 内閣委員会>
三 AV出演被害者に対する適切な支援を行うため、被害の実態調査を実施すること。
また、内閣府におけるAV出演被害対策のための体制を整えること。
関係機関・団体と連携し、実効性のある相談体制を構築するとともに、被害者の支援に必要な財政上の措置を講ずること。
また、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター、法テラス、インターネットを通じた被害防止・救済に取り組む関係機関、地方公共団体の男女共同参画窓口等の関係構築を促進し、支援環境の整備に努めること。
警察における相談支援体制を強化し、女性警察官の配置の強化など、AV出演被害者が相談しやすい環境の確保、傷ついた心理に寄り添う対応の強化を図ること。

<参議院 内閣委員会>
三 AV出演被害者に対する適切な支援を行うため、被害の実態調査を実施すること。
また、内閣府におけるAV出演被害対策のための体制を整えること。
関係機関・団体と連携し、実効性のある相談体制を構築するとともに、被害者の支援に必要な財政上の措置を講ずること。
また、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター、法テラス、インターネットを通じた被害防止・救済に取り組む関係機関、地方公共団体の男女共同参画窓口等の関係構築を促進し、支援環境の整備に努めること。
警察における相談支援体制を強化し、女性警察官の配置の強化など、AV出演被害者が相談しやすい環境の確保、傷ついた心理に寄り添う対応の強化を図ること。


<参議院 内閣委員会>
四 AV出演被害に至る背景となる問題を把握・分析し、包括的な解決に向け必要な取組を推進すること。


<衆議院 内閣委員会>
四 被害者が制作公表者の氏名・住所を知らないまま海外のウェブサイトやサーバーを経由した被害が拡散していることに鑑み、被害者が本法の定める解除、取消、差止請求を実施できるよう必要な支援を行うこと。
また、AV出演被害者が拡散防止措置を迅速に、困難なく申請できるよう、時機にかなった必要な支援を行うこと。
AV出演被害者救済のためのサイト運営事業者の役割などを明らかにし、対策を強化すること。
また、サイト運営事業者自身による契約約款や利用規約等に基づく主体的な削除等の取組を支援するとともに、迅速・的確な拡散防止の対応ができるよう環境整備を行うこと。

<参議院 内閣委員会>
五 被害者が制作公表者の氏名・住所を知らないまま海外のウェブサイトやサーバーを経由した被害が拡散していることに鑑み、被害者が本法の定める解除、取消、差止請求を実施できるよう必要な支援を行うこと。
また、AV出演被害者が拡散防止措置を迅速に、困難なく申請できるよう、時機にかなった必要な支援を行うこと。
AV出演被害者救済のためのサイト運営事業者の役割などを明らかにし、対策を強化すること。
また、サイト運営事業者自身による契約約款や利用規約等に基づく主体的な削除等の取組を支援するとともに、迅速・的確な拡散防止の対応ができるよう環境整備を行うこと。
加えて、拡散につながり得る違法なアップロードについて、より厳正に対応すること。


<衆議院 内閣委員会>
五 本法施行後において、差止請求、拡散防止及び被害の相談件数等について実態を把握するとともに、その結果に基づいて検討を行い必要な措置を講ずること。

<参議院 内閣委員会>
六 本法施行後において、差止請求、拡散防止及び被害の相談件数等について実態を把握するとともに、その結果に基づいて検討を行い必要な措置を講ずること。


<衆議院 内閣委員会>
六 AV出演被害については、本法の罰則規定とともに、刑法の強要罪、強制性交等罪等、職業安定法、労働者派遣法、売春防止法、著作権法、私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(リベンジポルノ対策法)、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(児童ポルノ禁止法)による厳正な取締りを強化すること。
また、本法の趣旨及び罰則規定の意義、本法制定の背景であるAV出演被害の特徴と重大性について、必要な研修を職員に行い、法曹関係者に周知すること。

<参議院 内閣委員会>
七 AV出演被害については、本法の罰則規定とともに、刑法の強要罪、強制性交等罪等、職業安定法、労働者派遣法、売春防止法、著作権法、私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(リベンジポルノ対策法)、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(児童ポルノ禁止法)による厳正な取締りを強化すること。
また、本法の趣旨及び罰則規定の意義、本法制定の背景であるAV出演被害の特徴と重大性について、必要な研修を職員に行い、法曹関係者に周知すること。

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ご覧のとおり、参議院の内閣委員会で、新たに、
AV出演被害に至る背景となる問題を把握・分析し、包括的な解決に向け必要な取組を推進すること」、
加えて、拡散につながり得る違法なアップロードについて、より厳正に対応すること
の文言が追加されました。

悪党の取り締まりに関しては、両院の内閣委員会において、
本法(AV出演被害防止・救済法)の罰則規定とともに、刑法の強要罪、強制性交等罪等、職業安定法、労働者派遣法、売春防止法、著作権法、私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(リベンジポルノ対策法)、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(児童ポルノ禁止法)による厳正な取締りを強化すること
と決議されています。



「反社」と正式に認定される日は来るのでしょうか。
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

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〔 4721文字 〕 編集

2022年7月19日 この範囲を時系列順で読む


#[2022参議院選挙]

今回の参議院選挙の公示日は、6月22日でした。
投開票は、7月10日におこなわれました。

(参考。今回の選挙の“選挙運動期間”)
・公示日(2022年6月22日)
 ↓
・選挙期日の前日(2022年7月9日)


“選挙運動期間”前に、NHK党の立花孝志党首は、意味深長な発言をしました。
当該ツイートを参照します。

●2022年6月12日 午後9:59


●2022年6月14日 午後4:57


●2022年6月14日 午後5:36


●2022年6月14日 午後5:38


●2022年6月14日 午後6:19


●2022年6月14日 午後6:22


●2022年6月14日 午後7:49


●2022年6月15日 午前10:12


●2022年6月15日 午後2:17

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立花孝志党首が述べた事柄は事実なのでしょうか。
気になります。


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(参考)
このたび成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

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〔 1367文字 〕 編集

2022年7月18日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)のことです。
警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

2022年6月22日、警察庁がAV出演被害に関して発した2つの通達
アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達) (※参考。当ブログ

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達) (※参考。当ブログ

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前回の当ブログ(2022年7月15日)にひきつづき、本日も、
アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)
についてみてみます。

2022年6月22日 警察庁 アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

警察庁は、AV出演強要問題が公然化した2016年から、同問題の「対策の推進」に関する通達を出してきました。
発出の推移は以下のとおりです。

<AV出演被害に関する警察庁の通達>
①平成28年(2016年)6月28日 警察庁丁保発第119号「アダルトビデオへの強制的な出演等に係る相談等への適切な対応等について(通達)」
  ↓
②平成29年(2017年)3月31日 警察庁丁保発第40号 警察庁丁少発第80号「アダルトビデオ出演強要問題及びいわゆる「JKビジネス」問題に対する緊急対策の推進について(通達)」
  ↓
③平成30年(2018年)3月26日 警察庁丁保発第45号「アダルトビデオ出演強要問題に係る対策の推進について(通達)」
  ↓
④令和元年(2019年)7月11日 警察庁丁保発第63号「アダルトビデオ出演強要問題に係る対策の推進について(通達)」
  ↓
⑤令和4年(2022年)3月24日 警察庁丁保発第65号「アダルトビデオ出演強要問題に係る対策の推進について(通達)
  ↓
⑥令和4年(2022年)6月22日(※今回) 警察庁丁保発第114号「アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)
--------------------------------------------------------

各々(おのおの)の通達には、「留意事項」が記されています。
本日は、各「留意事項」の内容を見比べてみます。

留意事項

①平成28年(2016年)6月28日
 警察庁丁保発第119号
 アダルトビデオへの強制的な出演等に係る相談等への適切な対応等について(通達)

(※下図は、警察庁丁保発第119号より)
20220718100603-admin.gif

(再掲。2016年通達)
2 契約に関する相談を受理した際の留意事項

民事における契約について、
ア 一般論として、女性側がAVへの出演を承諾していなければ、AVに出演することを内容とする契約としては成立しておらず、また、AVへ出演する契約として成立はしたとしていても、錯誤に基づくものであれば、その契約は無効である

イ 詐欺や脅迫に基づくものであったり、女性が20歳未満であれば、AVへの出演を承諾した意思表示を取り消すことができる

ウ AVへ出演する契約として有効に成立していたとしても、個別事情に基づき女性側から契約の解除をすることができるなどと解釈する余地もある

エ よって、
○ 当初はモデル契約等として、AVへの出演があることを知らずに女性が契約した
○ 「AVはないから」等とだまされて契約した、脅されて契約した
○ 当初はAVへの出演を承諾したが、その後、出演することが嫌になった
等の訴えがあった場合には、女性が出演を拒否できる可能性は高いが、もっとも、その契約について民事裁判でどのように認定・判断が下されるかは、個別事情によらざるを得ない
と解されているので、AVへの出演に関する契約等の相談を受理した際は、これらを踏まえた適切な助言を行った上で、法テラス、弁護士等専門機関の紹介を行うなど、適切に対応すること。

--------------------------------------------------------

②平成29年(2017年)3月31日
 警察庁丁保発第40号 警察庁丁少発第80号
 アダルトビデオ出演強要問題及びいわゆる「JKビジネス」問題に対する緊急対策の推進について(通達)

(※下図は、警察庁丁保発第40号 警察庁丁少発第80号より)
20220718101221-admin.gif

(再掲。2017年通達)
(3) 相談受理時の留意事項

アダルトビデオ出演強要に係る相談を受理した際の留意事項については、 「アダルトビデオへの強制的な出演等に係る相談等への適切な対応等について」 (平成28年6月17日付け警察庁丁保発第119号)により通達しているところ、引き続き、本通達に基づき、この種の相談に適切に対応すること。

「前年の通達の『留意事項』と同じ」と言っている。)
--------------------------------------------------------

③平成30年(2018年)3月26日
 警察庁丁保発第45号
 アダルトビデオ出演強要問題に係る対策の推進について(通達)

(※下図は、警察庁丁保発第45号より)
20220718101347-admin.gif

(再掲。2018年通達)
(3) 留意事項

ア アダルトビデオへの出演に関する契約等の相談を受理した際は、下記事項を踏まえた適切な助言を行った上で、法テラス、弁護士等専門機関の紹介を行うなど、適切に対応すること。

(ア) 契約について民事裁判でどのように認定・判断が下されるかは、個別事情によらざるを得ないが、一般論として、女性側がアダルトビデオへの出演を承諾していなければ、アダルトビデオに出演することを内容とする契約としては成立しておらず、また、アダルトビデオへ出演する契約として成立したとしていても、錯誤に基づくものであれば、その契約は無効である。

(イ) 詐欺や脅迫に基づくものであったり、女性が20歳未満であれば、アダルトビデオへの出演を承諾した意思表示を取り消すことができる。

(ウ) アダルトビデオに出演する契約として有効に成立していたとしても、個別事情に基づき女性側から契約の解除をすることができるなどと解釈する余地もある。

(エ) よって、
○ 当初はモデル契約等として、アダルトビデオへの出演があることを知らずに女性が契約した
○ 「アダルトビデオではないから」等とだまされて契約した、脅されて契約した
○ 当初はアダルトビデオへの出演を承諾したが、その後、出演することが嫌になった
等の訴えがあった場合には、女性が出演を拒否できる可能性は高い

イ アダルトビデオへの出演強要被害に係る相談者等から事情聴取を行う際には、性的プライバシーに関するものを含むものであるという特徴に十分配意し、聴取の方法、時間、場所等について配意するとともに、女性警察官等の適任者に対応させる、女性警察職員を立ち会わせるなど、相談がしやすい環境整備に努めること。

--------------------------------------------------------

④令和元年(2019年)7月11日
 警察庁丁保発第63号
 アダルトビデオ出演強要問題に係る対策の推進について(通達)

(※下図は、警察庁丁保発第63号より)
20220718101640-admin.gif

(再掲。2019年通達)
(3) 留意事項

ア アダルトビデオへの出演契約等に関する相談を受理した際は、下記事項を踏まえた適切な助言を行った上で、法テラス、弁護士等専門機関の紹介を行うなど、適切に対応すること。

(ア) 契約について民事裁判でどのように認定・判断が下されるかは、個別事情によらざるを得ないが、一般論として、相談者がアダルトビデオへの出演を承諾していなければ、アダルトビデオに出演することを内容とする契約としては成立していない。また、契約が錯誤に基づくもの(例:当初はモデル契約等として、アダルトビデオへの出演があることを知らずに契約した)であれば、その契約は無効である。

--------------------------------------------------------

⑤令和4年(2022年)3月24日(※前回)
 警察庁丁保発第65号
 アダルトビデオ出演強要問題に係る対策の推進について(通達)

(※下図は、警察庁丁保発第65号より)
20220718101959-admin.gif

(再掲。2022年3月通達)
(3) 留意事項

ア アダルトビデオへの出演契約等に関する相談を受理した際は、適切な助言を行った上で、法テラス、弁護士等専門機関の紹介を行うなど、適切に対応すること。

イ アダルトビデオへの出演強要被害に係る相談者等から事情聴取を行う際には、相談者等の立場や主張を十分に酌み取るとともに、契約書があることを理由に相談に十分に応じないなどの不適切な対応は避けること。

また、相談の内容が性的プライバシーに関するものを含むものであるという特徴に十分配意し、聴取の方法、時間、場所等について配意するとともに、相談者の希望を踏まえた性別の警察官等に対応させるなど、相談がしやすい環境整備に努めること。

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今回の通達に記されている「留意事項」は、以下のとおりです。

⑥令和4年(2022年)6月22日(※今回
 警察庁丁保発第114号「アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

(※下図は、警察庁丁保発第114号より)
20220718102917-admin.gif

(再掲。2022年6月通達)
5 留意事項

アダルトビデオ出演被害に係る相談者等から事情聴取を行う際には、相談者等の置かれた状況や心情を十分に酌み取り、契約書があること等を理由に相談に十分に応じないなどの不適切な対応はしないこと。

また、相談の内容が性的プライバシーに関するものを含むものであるという特徴から、聴取の方法、時間、場所等についても十分に配慮して対応すること。

--------------------------------------------------------

警察庁はこれまで、
訴えがあった場合には、女性が出演を拒否できる可能性は高いが、もっとも、その契約について民事裁判でどのように認定・判断が下されるかは、個別事情によらざるを得ないと解されている」(※2016年、2017年)、
訴えがあった場合には、女性が出演を拒否できる可能性は高い」(※2018年)、
契約が錯誤に基づくもの(例:当初はモデル契約等として、アダルトビデオへの出演があることを知らずに契約した)であれば、その契約は無効である」(※2019年)
などというような勿体振った言い方をしてきました。

今年(2022年)の通達(3月と6月)からは、従前のような注釈がなくなりました。
今回(2022年6月)は、
アダルトビデオ出演被害に係る相談者等から事情聴取を行う際には、相談者等の置かれた状況や心情を十分に酌み取り、契約書があること等を理由に相談に十分に応じないなどの不適切な対応はしないこと。また、相談の内容が性的プライバシーに関するものを含むものであるという特徴から、聴取の方法、時間、場所等についても十分に配慮して対応すること
とだけ記しています。

(参考。今回の通達
<AV出演強要に対して警察が適用する法律>
(※下記の赤字が、新たに追加された法律。)
AV出演被害防止・救済法
●刑法 わいせつ物頒布等罪
●刑法 強制性交等罪
●刑法 淫行勧誘罪
●刑法 強要罪
●刑法 傷害罪
●刑法 暴行罪
●刑法 脅迫罪
私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(※リベンジポルノ防止法)
●職業安定法 
●労働者派遣法 
売春防止法
著作権法
●児童福祉法
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(※児童買春・児童ポルノ処罰法)
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(※風営法)

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悪党の捕獲が待たれます。
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(参考)
このたび成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
--------------------------------------------------------

〔 5838文字 〕 編集

2022年7月17日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害]

昨日の当ブログで、内閣の
女性活躍・男女共同参画の重点方針2022(女性版骨太の方針2022)
についてふれました。
同方針の詳細につきましては、昨日の当ブログをご覧ください。

女性活躍・男女共同参画の重点方針2022 説明資料より。)

20220717102341-admin.gif

昨日の当ブログで参照したとおり、同方針の中に、以下の記述があります。

女性活躍・男女共同参画の重点方針2022より。)

インターネット調査(令和2年3月)によると、(略)、モデル・アイドル等の勧誘を受けたり応募した経験のある女性のうち、約7人に1人が聞いていない・同意していない性的な行為等の撮影要求を受けた

内閣府は、毎月、
「共同参画」
という雑誌を発刊しています。
今月号(2022年7月号)の4ページに、以下の記述があります。

20220717104848-admin.gif

(再掲。「共同参画」2022年7月号)
①アダルトビデオ出演被害対策等

昨今、アダルトビデオ出演被害は若い女性にとって身近な問題として顕在化しました。


調査によると、若い女性の約4人に1人がモデル・アイドル等の勧誘を受けた経験があり、モデル・アイドル等の勧誘を受けたり応募した経験のある女性のうち、約7人に1人聞いていない・同意していない性的な行為等の撮影要求を受けたということです。

このため、女性版骨太の方針の決定後に国会で成立したAV出演被害防止・救済法」に基づき、必要な対応策を講じていきます
--------------------------------------------------------

AV出演被害防止・救済法に基づき、必要な対応策を講じていきます

先日、内閣府は、"AV出演被害防止"に関する新たな手引きを公開しました。

(参考。内閣府のホームページ)
被害にあわれた方へ
  ↓
AV出演契約をなかったことにする方法について

「AV出演契約をなかったことにする方法について」をみてみます。

内閣府 AV出演契約をなかったことにする方法について

引用

AV出演被害にあわれた皆さまへ

AV出演契約等をなかったことにするために「イヤ」だという意思表示をしましょう。

第13条 出演契約の任意解除等について ~


大丈夫。心配しないで!その契約・約束をなかったことにできます。
--------------------------------------------------------

出演契約しちゃったけど、やっぱり、出たくないよ・・・
どうしよう。。。

・契約してしまっても

  ↓
メールやSNSで「イヤ」であること伝えましょう

「(〇月〇日に契約した)AVに出演する契約を解除します。今後、このことで連絡をしてこないでください。」

(※撮影には行かない。

--------------------------------------------------------

30分後に撮影だっていうけど、やっぱり無理。。
いやだよ。。。

・契約して、1か月経って、撮影する直前になってしまっても

  ↓
メールやSNSで「イヤ」であること伝えましょう

「(〇月〇日に契約した)AVに出演する契約を解除します。今後、このことで連絡をしてこないでください。」

(※撮影しないで帰る。

--------------------------------------------------------

撮影しちゃったけど、
/売られてるけど、怖くて/
イヤで仕方ない(泣)。。。

・出演してしまったあとでも
・公表後でも

  ↓
メールやSNSで「イヤ」であること伝えましょう

「(〇月〇日に契約した)AVに出演する契約を解除します。公表はやめてください。」

--------------------------------------------------------

不安なことがあれば、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターに相談してね。
#8891(はやくワンストップ)で最寄りのセンターにつながります。

--------------------------------------------------------

内閣府が作成したAV出演契約をなかったことにする方法については、なかなかの出来栄えです。
今後も、「反社」対策がさらに充実することを期待しています。
--------------------------------------------------------




(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
--------------------------------------------------------

〔 2323文字 〕 編集

2022年7月16日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害]

いまから8年前(2014年)のことです。
安倍晋三首相は、内閣に、すべての女性が輝く社会づくり本部を設置しました。

(参考。すべての女性が輝く社会づくり本部のトップページ)
<一部分を抜粋>
様々な状況に置かれた女性が、自らの希望を実現して輝くことにより、我が国最大の潜在力である「女性の力」が十分に発揮され、我が国社会の活性化につなげるため、すべての女性が輝く社会づくり本部を設置しました。

(参考。2014年10月3日 すべての女性が輝く社会づくり本部の設置について
<一部分を抜粋>
2 本部の構成員は次のとおりとする。ただし、本部長は、必要があると認めるときは、関係者の出席を求めることができる。

 本部長 内閣総理大臣
 副本部長 内閣官房長官、女性活躍担当大臣
 本部員 他の全ての国務大臣


すべての女性が輝く社会づくり本部は、先月(2022年6月)の3日に、女性活躍・男女共同参画の重点方針 2022(女性版骨太の方針 2022)を取りまとめました。

(参考)
〇2022年6月3日 第12回 すべての女性が輝く社会づくり本部 議事録

女性活躍・男女共同参画の重点方針 2022(女性版骨太の方針 2022)の中に、AV出演被害に関する記述があります。
みてみます。

「女性活躍・男女共同参画の重点方針2022」とAV出演被害

(2022年6月3日 女性活躍・男女共同参画の重点方針 2022(女性版骨太の方針 2022)より、引用。)

<1ページ>
はじめに
1.我が国の現状と課題


また、若い世代の身近な問題として顕在化したアダルトビデオ出演被害は、被害者の心身や私生活に長期間にわたって悪影響を与える重大な人権侵害であり、被害の発生・拡大防止に徹底した措置を講ずることが性を巡る個人の尊厳を保持するために不可欠である。


<7ページ>
Ⅱ 女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会の実現

女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会は、女性活躍・男女共同参画の大前提である。
そのため、若い世代の身近な問題として顕在化したアダルトビデオ出演被害 2

2 若年を中心とする女性(15 歳(中学生を除く)~39 歳)に対するインターネット調査(令和2年3月)によると、約4人に1人がモデル・アイドル等の勧誘を受けた経験があり、モデル・アイドル等の勧誘を受けたり応募した経験のある女性のうち、約7人に1人が聞いていない・同意していない性的な行為等の撮影要求を受けたことがある。

を始めとする性犯罪・性暴力や配偶者等による暴力など、あらゆる暴力の根絶に向けた取組を強力に推し進めるとともに、困難な問題を抱える女性への支援を強力に進める必要がある。

(略。)

(1)アダルトビデオ出演被害対策等

①アダルトビデオ出演被害の防止及び救済のための立法措置の動き


「AV出演被害防止に関する各党実務者会合」において取りまとめられた素案を受けて、AV出演被害防止・救済法案が令和4年通常国会に提出されている。
この法案の審議状況を踏まえ、必要な対応策を講じる。

【内閣府、警察庁、消費者庁、総務省、法務省、文部科学省、厚生労働省】

②アダルトビデオ出演被害に係る緊急対策パッケージに基づく取組

アダルトビデオ出演被害問題は、被害者の心身に深い傷を残す重大な人権侵害である。

このため、令和4年3月 31 日に決定されたアダルトビデオ出演被害に係る緊急対策パッケージに基づき、アダルトビデオ出演被害を始めとする若年層の性暴力被害が拡大することを予防するための集中的な広報・啓発の実施や、学校教育の現場などで教育啓発を進める。

また、アダルトビデオ出演被害に関する手口について更なる情報収集を行い、注意喚起を図るとともに、教育啓発や各種相談窓口と情報を共有し、その活用を促進する。

さらに、アダルトビデオ出演被害への被害者保護に係る法制度は、多面的・重層的に存在しており、泣き寝入りや諦めによる撮影を防ぐため、各種法制度の運用を強化するとともに、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(以下「ワンストップ支援センター」という。)、都道府県警察の本部・警察署・交番等の警察の各種相談窓口、法テラス、人権擁護機関における専用相談窓口等に向けて周知し、対応を強化する。

また、刑法のほか労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律や職業安定法等による取締まりも強化する。

【内閣府、警察庁、消費者庁、総務省、法務省、文部科学省、厚生労働省】


<8ページ>
(2)性犯罪・性暴力対策

②性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの体制強化

ア アダルトビデオ出演被害の防止及び救済のための立法措置に基づく対応

前出のAV出演被害防止・救済法案において、性犯罪・性暴力の被害者のための相談体制の整備が求められていることも踏まえ、当該法案の審議状況も注視しつつ、必要な措置を講ずる。

【内閣府、警察庁、消費者庁、総務省、法務省、文部科学省、厚生労働省】

--------------------------------------------------------

(再掲。女性活躍・男女共同参画の重点方針2022)

インターネット調査(令和2年3月)によると、(略)、モデル・アイドル等の勧誘を受けたり応募した経験のある女性のうち、約7人に1人が聞いていない・同意していない性的な行為等の撮影要求を受けた

この法案(AV出演被害防止・救済法案)の審議状況を踏まえ、必要な対応策を講じる

アダルトビデオ出演被害への被害者保護に係る法制度は、多面的・重層的に存在しており、泣き寝入りや諦めによる撮影を防ぐため、各種法制度の運用を強化する

悪党に対する峻厳な対応を期待しています。
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(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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〔 2919文字 〕 編集

2022年7月14日 この範囲を時系列順で読む

参議院選挙2022。【祝】仁比聡平候補が当選Ⅳ 

No. 45 , AV出演被害 , by 管理人 NO IMAGE

#[2022参議院選挙]

昨日のつづきです。
このたびの参議院議員選挙で、元参議院議員の仁比聡平候補(※日本共産党)が、比例代表(比例区)で当選しました。

(参考。日本経済新聞)
参議院選挙2022

仁比元参議院議員は、3年ぶりに国会へ復帰することとなります。

(参考)
<仁比聡平氏の国会議員歴>
(1)2004年7月26日~2010年7月25日・・・・・・参議院議員
(2)2013年7月29日~2019年7月28日・・・・・・参議院議員

仁比聡平参議院議員は、2018年の通常国会で、AV出演強要問題を4(ただ)しました。
本日も、AV出演強要問題に対する仁比聡平参議院議員の国会質疑をふりかえってみます。

(参考。2018年の通常国会)
<AV出演強要に対する仁比聡平参議院議員の質疑>
①2018年3月23日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党) (※参考。当ブログ
 ↓
②2018年5月28日 参議院 決算委員会 仁比聡平議員(日本共産党) (※参考。当ブログ
 ↓
2018年6月5日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党) (※参考。当ブログ
 ↓
④2018年6月12日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党)

本日は、2018年6月12日の参議院決算委員会における仁比聡平議員の質疑をみてみます。

2018年 仁比聡平参議院議員 ~AV出演強要問題に対する4回目の質疑

(2018年6月12日 参議院 法務委員会 国会会議録より、引用。)

○2018年6月12日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
日本共産党の仁比聡平でございます。

これまでも議論になっていますけれども、未成年者取消し権し権が十八歳、十九歳から外れてしまうというこの法案の問題点について改めてお尋ねをしたいと思います。

大臣と前回の質疑、六月五日ですけれども、この委員会で、私が、不当な契約の拘束から、未成年者が自らが未成年だったということを立証するだけで失敗を取り消すことができるというこの未成年者取消し権し権、それが、悪質な業者もこれまで二十歳未満の若年者に近づくことができない、あるいはちゅうちょするという鉄壁の防波堤の役割を果たしてきたという議論をさせていただきました。

この不当な契約から民事上拘束を逃れるようにする、解放するというこの取消し権の機能というのは極めて重要なものだと思うんですね。

この問題について、大臣は、既存の手段で十分か否かにつきましては政府としても検討を続けなければならない喫緊の課題であるという御答弁をされたわけですが、この喫緊の課題として検討を行っていくとおっしゃるこの認識は、私が申し上げる民事上の不当な拘束から逃れる保護策、あるいは権利、これを実現をするということなんでしょうか。

●2018年6月12日 上川陽子 法務大臣
ただいま委員から御質問がございました六月の五日の私の参議院法務委員会での答弁ということでございます。
委員からはAV、アダルトビデオの出演契約についての実例を挙げられまして、その契約上の債務の性質上ということでございますが、その問題につきましての御質問の中で、私自身そのように申し上げたところでございます。

アダルトビデオ出演の契約締結したといたしましても、その契約上の債務の性質上、少なくとも意に反して出演を強制される法的な根拠は存在しないものと考えているところでございます。

また、契約が成立したとしても、公序良俗違反の主張、詐欺又は強迫、消費者契約法上の取消し権、あるいは雇用契約における解除権等、違約金の支払義務を否定する各種の手段があるということでございまして、そのような請求を受けた場合には適切な第三者に相談していただくことが重要であると考えております。
既存の制度そのものにそうしたことに対しての対抗措置があるということを申し上げたところでございます。

今申し上げた適切な第三者への相談ということにつきましては、政府といたしましても、ホームページ等の周知活動について徹底して周知しておりますし、また相談体制の充実などにも取り組んできたところでございまして、こうしたことにつきましても継続してしっかりと取り組んでいく必要があるというふうに思います。

このような現行制度上も様々な対抗手段が存在するところでございますけれども、こうした対応のみで十分かどうかについて御質問を受けました。
その際、政府として検討を続けなければならない喫緊の課題であると認識をしていると申し上げたところでございます。

この点につきましては、いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等に関する関係府省庁対策会議、また、成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議での検討を通じまして適切に取り組んでいくほか、法務省内に設置をいたしました性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ、設置をしておりまして、この問題につきまして取り上げ、そして政府の検討に資するべく取り組んでまいりたいというふうに思っております。


○2018年6月12日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
今の御答弁、もう一回確認しますが、そうすると、アダルトビデオ出演強要やJKビジネス問題での政府の対策会議、あるいはこの成年年齢引下げの省庁連絡会議、それから法務省のワーキンググループにおいて、私が申し上げているような、民事上この不当な契約の拘束から解放される、そういう制度が既存の制度で十分か否かも含めて検討するんだと。

つまり、AVの出演強要と今大臣おっしゃいました。
その問題で、これ民事上の不当な契約からの拘束が、この法案が成立をし施行されると未成年者取消し権し権によっては取り消せなくなるわけです、十八歳、十九歳は。
その十八歳、十九歳がそうした不当な契約から免れるようにできるようにするんだと、それはそういうことなんですか。

●2018年6月12日 小野瀬 厚 法務省 民事局長
お答えいたします。
先ほど大臣の方から答弁がありました、いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等に関する関係府省対策会議におきましては、こういった問題につきましては、有識者等の意見も参考に法的対応を含め必要な対応策を検討するというふうにされているところでございます。

法務省といたしましても、そういった法的対応の検討につきまして必要な協力をしてまいりたいというふうに考えております。


○2018年6月12日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
今日御答弁できるのはそこまでなのでしょうか。

大臣が、前回も、そして今日も、公序良俗違反や錯誤による無効、詐欺又は強迫を理由とする取消しなど、あるいは消費者契約法に基づく取消しができる場面もあるというふうに既存の制度を触れておられるわけですが、これがいかに不十分かと、いかに被害者、消費者を保護するのに困難な要件を課しているかということは、もう前回の議論でもうはっきりしていると思うんですね。

これ、大臣御自身、少なくとも、アダルトビデオ出演強要問題について伺いますけれども、これ、成年年齢を引き下げたら十八歳、十九歳の若者に対して不当な契約が拡大するという御認識はあるわけですか。
その認識に立って、これをなくすために取り組むんだということでいいですか。

●2018年6月12日 上川陽子 法務大臣
そもそも、こうした被害ということについては、あってはならないことだというふうに思っております。

成年年齢引下げが起こる起こらないを超えて、この問題についてはしっかりと取り組むべき課題であるというふうに認識をしているところでございます。

その意味で喫緊の課題であるという認識を申し上げたところでございます。

このことにつきまして、法的体制、対策も含めてしっかりと検討をし、そして実現してまいりたいというふうに思っております。


○2018年6月12日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
前回の御答弁は、十八歳、十九歳の若者に対して不当な契約が拡大するという大きな懸念があるという御意見があるということも承知しているという御答弁なんですよね。

私、大臣自身にその認識があるのかと、私や支援団体が言っているだけじゃなくて、あるいは内閣府が言っているだけじゃなくて、大臣御自身がその認識あるんですかと、そこを聞いているんです。

●2018年6月12日 上川陽子 法務大臣
先ほど申し上げたとおり、そうした被害に遭った方々からも意見を聞いているところでございますし、大変大きな課題であると、犯罪であるというふうにも思っているところでございます。

こうした被害に遭わないための様々な施策については、あらゆる角度から検討すべきことであるというふうに思っておりますし、また、その意味で、今回立ち上げました私どもの中でのワーキンググループにおきましてもこの問題につきましても真っ正面から取り組んでいくと、こういう決意でいるところでございます。


○2018年6月12日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
アダルトビデオ出演強要問題については、これからも質問していきますし、大臣、今おっしゃった決意でしっかり取り組んでいただかなければならないと思います。
(後略。)
--------------------------------------------------------

(再掲。2018年の通常国会)
<AV出演強要に対する仁比聡平参議院議員の質疑>
①2018年3月23日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党) (※参考。当ブログ
 ↓
②2018年5月28日 参議院 決算委員会 仁比聡平議員(日本共産党) (※参考。当ブログ
 ↓
2018年6月5日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党) (※参考。当ブログ
 ↓
④2018年6月12日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党)
--------------------------------------------------------




(再掲。2022年6月15日 上川陽子衆議院議員)
本日、AV被害防止救済法案は、会期末最後の本会議採決。被害防止・救済に効果が発揮できるよう運用に万全を尽してまいります
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仁比聡平参議院議員のさらなるご活躍を期待しております。
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〔 4490文字 〕 編集

2022年7月13日 この範囲を時系列順で読む

参議院選挙2022。【祝】仁比聡平候補が当選Ⅲ 

No. 44 , AV出演被害 , by 管理人 NO IMAGE

#[2022参議院選挙]

昨日のつづきです。
このたびの参議院議員選挙で、元参議院議員の仁比聡平候補(※日本共産党)が、比例代表(比例区)で当選しました。

(参考。日本経済新聞)
参議院選挙2022

仁比元参議院議員は、3年ぶりに国会へ復帰することとなります。

(参考)
<仁比聡平氏の国会議員歴>
(1)2004年7月26日~2010年7月25日・・・・・・参議院議員
(2)2013年7月29日~2019年7月28日・・・・・・参議院議員

仁比聡平参議院議員は、2018年の通常国会で、AV出演強要問題を4(ただ)しました。
本日も、AV出演強要問題に対する仁比聡平参議院議員の国会質疑をふりかえってみます。

(参考。2018年の通常国会)
<AV出演強要に対する仁比聡平参議院議員の質疑>
①2018年3月23日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党) (※参考。当ブログ
 ↓
②2018年5月28日 参議院 決算委員会 仁比聡平議員(日本共産党) (※参考。当ブログ
 ↓
2018年6月5日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党)
 ↓
④2018年6月12日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党)

本日は、2018年6月5日の参議院決算委員会における仁比聡平議員の質疑をみてみます。

2018年 仁比聡平参議院議員 ~AV出演強要問題に対する3回目の質疑

(2018年6月5日 参議院 法務委員会 国会会議録より、引用。)

○2018年6月5日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
日本共産党の仁比聡平でございます。
皆さん、お疲れさまでございます。
今日は午前中から四人の参考人の皆さんに大変重要な御意見、問題提起を受けた上での対政府質疑になっておりまして、私、未成年者取消し権の意義、とりわけ若年者の消費者被害を防止する上で果たしているこの未成年者取消し権の重要性についてお尋ねをしたいと思うんですけれども、ちょっと抽象的な話から入ると、この時間ですので、具体的な事案についてお尋ねをしたいと思います。

午前中も、例えばマルチ商法などが話題にもなりました。
お手元にお配りをいたしましたのは、AV出演強要と契約の関係なんですね。
一枚目の資料にありますように、このAV産業ですが、入口として、ネットの広告とかスカウトを入口にして、プロダクション、それから、おおよそメーカーの場合が多いですけれども、制作に関わるこれは個人の場合もある、DVDなどのプレスという業者がある、そしてこれを、アダルトビデオを販売する、あるいは動画を配信する、一々挙げませんけれども、資料にあるように、有名どころも含めて様々なプレーヤーが複雑に絡み合っているわけです。

このAVに出演を強要する、あるいは強要されるという若年女性、男性の場合もありますが、スカウトだという人間から独特の業界用語だとかイントネーションで、法律用語らしきものもちりばめながら勧誘を受けるという、こういうことになるわけですね。

PAPS、ポルノ被害と性暴力を考える会の皆さんの作っていただいた資料なんですけれども、性を取り巻く法律と年齢という表がありますが、御覧のとおり、十八歳までは児童ポルノ禁止法だったり、あるいは青少年保護育成条例だったりというこうした法制度がありますけれども、十八歳以上になると、これ、未成年者取消し権以外はないと言っていいという、こういう状況にあるわけですね。

そうした下で、ちょっと私の方でもう少し説明して、まず男女共同参画局の認識をお尋ねしたいと思うんですけれども、二枚目に、当事者、若者あるいは被害者とプロダクションとの間での契約書の一部が掲載をされています。これ、専属芸術家契約書、専属モデル契約書などという場合もあるんですけれども、このプロダクションに対して若者が被害の損害を請求される、それは出演義務を怠った場合であるというようなことが麗々しく書いてある。

下の営業委託契約書というのは、これ、若者がプロダクションに自らの肖像権だとか財産権などの管理などを営業として委託をするという、この言葉遣い自体、法律関係自体、これ、私たちにもなかなか分かりにくいんじゃないかと思いますが、こうやって包括的に自らの肖像権も永久に渡してしまったというようなことにサインをさせられて、この義務に反すると損害を賠償しなければならないということが書いてある。

その次のページにあるのは、若者を中心にした被害者と、それからメーカー、制作会社との間で結ばれることのある出演同意書というものですけれども、赤枠で囲んであるとおり、「私は、本件コンテンツの出演にあたっては、貴社が本件コンテンツ撮影のため選定したスタッフの指示に従うものとし、演出・撮影方法について一切申し立てを行いません。」とありますね。

これ、演出とか撮影方法というのは、これは相手、例えば女性の出演であれば男優ですね、相手の男が誰なのか、それからその人数、それから果ては避妊するかどうか、そういうことも全部演出あるいは撮影方法だと強弁して、つまり、性的行為、とりわけ性交の具体的な態様について全てをメーカーサイドあるいはプロダクションサイドに委ねてしまうという、驚くべき、あり得ない契約なんですね。

下のAV出演同意書には、これは前回、三月の質疑でもちょっと触れましたけれども、この赤枠のところにあるように、撮影終了後以降における甲、甲というのは当事者、若い女性たちのことですが、甲の妊娠、性感染症への感染に関しては乙、これはメーカーサイドですが、に一切の賠償や責任を求めないものとしますなどと書かれているわけです。

こういう契約条項が仮に書面としてあったとしても、これは、本人の承諾があれば、真摯な承諾があれば別の議論があるかもしれませんが、本人が嫌だと言っている、こんな覚えはないと言っているということであれば、その外形というのは、これは著しい性的プライバシーの重大な侵害であって、人権侵害であるということを私は問題にしているわけですけれども。

こうした同意書なり契約書なるものが実際に、何というんですか、存在するという実態。
その説明というのは、これはされていないということが多い、女優とされた当事者の側が持っていないことも多い、アダルトビデオと明示されていないものも多いなど、私が申し上げたような実態というのは、これ内閣府としてはどのような御認識でしょうか。

●2018年6月5日 渡邉 清 内閣府 大臣官房審議官  
内閣府男女共同参画局でございます。

ただいま御指摘いただきましたように、先生が御指摘いただいた全く同じような内容につきまして、私ども、ヒアリングで実態を聞いてございます。

内閣府が平成二十八年六月に強要問題の実態に関して民間団体の方からヒアリングを行いました。

簡単に御紹介しますけど、ほぼ同じというのが実態、分かっていただけるかと思います。

メーカーとの契約では、肖像権や著作隣接権を包括的に譲渡してしまうということが一般的になっている。
一たび被害者が契約に署名捺印すると、プロダクションは多くの場合、契約書を女性に交付しない。
被害者側は契約書をよく読む時間が与えられなかったり、親族等に相談する機会も与えられない。
また、最終的な危険性としまして、撮影された映像が本人の意に反して繰り返し使用、流通され、インターネット等にも掲載され続けることで二次被害に悩み、苦しみ続けることになる。

こういった実態を直接団体の方からお聞きしておりまして、実態の一端でございますけれども、認識しておるところでございます。


○2018年6月5日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
そのとおりだと思うんですね。

民事局長にお尋ねをしたいと思うんですけれども、これは一般的な制度の説明として、未成年者取消し権、この要件と立証の責任がどのようになっているか。その観点からすれば、今、私が問題として、具体例として挙げているこうしたAVの出演強要という契約、これについては、これ全て未成年者であれば取り消せると思いますが、いかがですか。

●2018年6月5日 小野瀬 厚 法務省 民事局長
お答えいたします。
未成年取消し権は、法律行為をした者が未成年者であることと取消しの意思表示をしたことを要件とするものでございまして、取消しを主張する者はこれらの事実について主張立証責任を負うということになります。

したがいまして、そのAVの出演契約につきましても、今のような要件が主張、立証できますれば原則的に取り消せるということになろうかと思います。


○2018年6月5日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
つまり、そうした契約を結んでしまっても、その契約で、出なければ、出演しなければ損害賠償だとか、あるいは演出なんだから何人もの男性とやらなければ駄目なんだとかいうことを万が一言われるということがあったとしても、私はそのサインをしたかもしれないけど、そのときに二十歳になっていませんでしたということを示しさえすればこれ全部なかったことにできるというのが、これ未成年者取消し権なわけですね。

これ、民事局長、それでいいですね。

●2018年6月5日 小野瀬 厚 法務省 民事局長
御指摘のとおりでございます。

○2018年6月5日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
この未成年者取消し権が若者の消費者被害を防止するために極めて大きな役割を果たしているというのが、午前中も参考人の皆さんおっしゃったとおりなのであって、もう一つ、ちょっと現場から、警察庁の御認識伺いたいと思うんですけれども、昨年の五月に、このAV出演強要の前線での相談に当たる警察の皆さんに、契約書みたいなものが、あるいは合意というものがあるような相談になっていたとしても、これは無効だったり取り消せたりする場合があるんだから、この外形に縛られて物を考えちゃならないという趣旨の通知も出していらっしゃいます。
実際、その現場での相談というのがどんな実態になっているか。

それから、私は、今申し上げているようなケースがあって、相手が未成年者だということであれば、それは未成年者取消し権というのがあるんだから、これは取り消せるよと言って励ますというのが相談の現場だと思いますけど、いかがですか。

●2018年3月23日 小田部耕治 警察庁 長官官房審議官
まず、相談の内容でございますけれども、例えば、スカウトされてアダルトビデオへの出演契約をしたものの、出演に抵抗を覚え拒否したが違約金を請求されたといった相談でありますとか、スカウトされてタレント契約をしたと思ったが、スタジオに行くとアダルトビデオの撮影をすると言われたため拒否したところ、脅されて出演を強要されたといったような相談事例が見られるところでございます。

警察におきましては、アダルトビデオへの出演に関する契約等の相談を受理した際には、一般論としていえば、民事上錯誤に基づく契約は無効であるほか、その契約が詐欺や強迫に基づくものであったり、女性が二十歳未満であればアダルトビデオへの出演を承諾した意思表示を取り消すことができることなどを踏まえながら、個別的、具体的事案に応じまして所要の助言を行ったり、法テラス等の専門機関の紹介を行うなどしているところでございます。

今後とも、こうした相談があった場合には、被害者の心情に配意しながら、事案に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。


○2018年6月5日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
そのような現場の実態なんですよ。だからこそ、こうしたアダルトビデオへの出演強要の契約というのは二十歳になった直後に行われることがもう極めて多いです。

町で例えばスカウトなるものをして、その女性が十八歳だと、あるいは中学生のときだってある、その彼女たちを二十歳になるまで囲い込むんですね。
二十歳になったら、その途端に、大人になったんだからと、君も自分で決められるよね、成人式も来たんだからと、もう親の相談なんて要らないでしょうなどとまことしやかにいろいろいろいろやってサインをさせる、で、出演を強要するという実態が現実に私は存在すると思うんですが、内閣府、もう一度、そういう、二十歳になって契約という、そういう実態はありますね。

●2018年6月5日 渡邉 清 内閣府 大臣官房審議官  
私どもの専門調査会におけるヒアリングにおきましても、被害者の年齢は若年層に集中しておりまして、特に二十歳を超えたばかりの女性の被害が多いという実態が明らかになりました。

また、先ほど先生もおっしゃっておられましたけれども、二十歳を超えますと契約を取り消すことができなくなるため、まさに囲い込みといいますか、二十歳になるまでは露出の多いイメージビデオといったものに出演をさせておいて、二十歳になるとアダルトビデオの方に転向させる、移行させると、そういったケースが見られるというような実態を私どもも聴取してございます


○2018年6月5日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
現実にそういう被害があるわけです。

これを、未成年者取消し権が二十歳から十八歳に引き下げられてしまうということになると、高校三年生も含めたそうした若い若年の女性たちがそのターゲットになり、JKビジネスも含めてもっと若い女性たちにターゲットが移行するのではないか。
その被害の重大性というのが更に更に大きくなる、ちょっと計り知れない思いもするんですね。

これ、どうにかしなきゃいけないと思うんですが、ちょっと先に消費者庁に伺いますが、今回、今国会に提案をしておられる消費者契約法改正での取消し権の新設で今申し上げているようなこうした被害は防げますか。

●2018年6月5日 井内正敏 消費者庁 政策立案総括審議官
お答え申し上げます。

消費者契約法の消費者とは、事業として又は事業のために契約の当事者となる場合におけるものを除く個人とされております。
反復継続的に同種の行為が行われるようなときは、事業として又は事業のための契約ということになり、消費者には該当しないと考えられるものの、声を掛けられた女性が単発でアダルトビデオに出演する契約を締結するようなケースでは消費者契約法の適用があり得ると考えられます。

改正消費者契約法についてということでございますと、例えば、事業者が出演契約を締結する前に、出演契約の締結を目指して撮影の準備をしてしまい、出演をしないのであればその費用を支払うよう告げて勧誘したため、消費者が困惑し、契約を締結してしまった場合には、新設される第四条第三項第八号の規定により契約を取り消すことが可能になるときがあると考えております。


○2018年6月5日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
今の御答弁でお分かりいただいたと思うんですけれども、つまり、取り消せる場合がごく一部あるというふうに変わってしまうんですよ。
しかも、声を掛けられて、単発で、最初に引っかかってしまったときのことしかそもそも消費者契約法の対象にならないと、そういうふうにおっしゃっているわけですよ。

消費者庁、そういうことですね。

●2018年6月5日 井内正敏 消費者庁 政策立案総括審議官
お答えを申し上げます。

先ほども申しましたように、反復継続ではなくて単発のときに適用があるということでございます。


○2018年6月5日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
いや、それでいいのかということを私は問うているんです。

大臣、今示していただいたように、未成年者取消し権がその取消しの対象としている範囲、これは二十歳であれば絶対なんですね。
だから鉄壁の防波堤だし、だから悪質な業者はここに近寄れないわけですよ。
これを十八歳に引き下げてしまうと、引き下げるということになったら、これ、その保護はなくなるわけですよね。それを大臣はなくそうと提案をしておられる、それを国会に判断しろと言っておられる。

そうやっても消費者被害の防止には十分だと大臣、繰り返し答弁されるけれども、消費者契約法で新設される取消し権では、今申し上げているように現実に保護されなくなってしまうんです。

これ、何とかしなきゃいけないじゃないですか。大臣、どうお考えですか。

●2018年6月5日 上川陽子 法務大臣
当事者のこの性的自由、これを不当に拘束する契約、先ほど委員から様々な場面をお示しをいただきましたけれども、当事者が速やかに解放する必要性、これが高いということにつきましては委員御指摘のとおりというふうに思っております。

これは成年年齢を引き下げるかどうかにかかわらず取り組むべき大変重大な問題であるというふうに認識をしております。

また、成年年齢の引下げによりまして、十八歳、十九歳の若者に対しましてこうした不当な契約が拡大するということについて大きな御懸念があると、こうした御意見があるということも承知をしているところでございます。

未成年者取消し権以外につきましても、公序良俗違反や錯誤による無効、詐欺又は強迫を理由とする取消しなど、契約の効力を否定をする手段、これは存在するところでございます。
また、消費者契約法に基づく取消しができる場面もあるということで、先ほどの答弁のとおりでございます。

このように、現行制度におきましても、不当な契約から当事者を解放する手段、存在するわけでございますが、御指摘の問題に対する対応として、これらの既存の手段で十分か否かにつきましては、政府としても検討を続けなければならない喫緊の課題であるというふうに認識をしております。


○2018年6月5日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
時間がなくなってしまいましたのでここで今日は終わらなければなりませんけれども、十分か否かを検討し続けなければならない喫緊の課題だと、その答弁の意味が一体どういうことになるのか、ここをちょっとこの委員会ではっきりさせていただかないと、これちょっと議論が前に進まないと思うんですよね。

今大臣が例示に挙げられた民法九十条、公序良俗違反による無効、あるいは錯誤や詐欺、こうした要件というのは極めて厳しくて、これ民事局長にお尋ねをすれば一発だと思いますけれども、これ被害者、とりわけ若年女性が、あるいはその保護者が自ら主張、立証して不当な拘束から解放されるというのは本当に極めて困難ですよ。

弁護士が代理人に立って徹底的に闘ったって裁判所は不当判決を次々に出してきていますよ。

そうやって不当な契約に拘束をさせるようなことを若年層にはしちゃならないと。
それは自己責任じゃなくて、それは成長を保障するためにそういう被害に遭わせちゃならないというのがこれまでの未成年者保護の理念じゃありませんか。
ここは壊しては駄目だということを厳しく申し上げ、次回また質問させていただきます。

ありがとうございます。
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明日も、AV出演強要に対する仁比聡平参議院議員の国会質疑をみてみます。

(再掲。2018年の通常国会)
<AV出演強要に対する仁比聡平参議院議員の質疑>
①2018年3月23日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党) (※参考。当ブログ
 ↓
②2018年5月28日 参議院 決算委員会 仁比聡平議員(日本共産党) (※参考。当ブログ
 ↓
2018年6月5日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党)
 ↓
④2018年6月12日 参議院 法務委員会 仁比聡平議員(日本共産党)

〔 8221文字 〕 編集

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香西咲さんを勝手に応援するサイトの管理人です。

これまで"ワードプレス"を使ってブログの記事を書いてきました。
2022年5月15日(月)のことです。
突如、"ワードプレス"が初期化されました。
ブログの記事のデータがすべて消えました。
当方が借りているサーバーの仕様変更が原因のようです。
バックアップデータからの復旧を試みました。
叶いませんでした。
茫然自失となりました。
これまで書き溜めてきた記事は、もう元に戻りません。
心機一転、ブログをリニューアルをすることにしました。
これからは、"ワードプレス"でなく、“てがろぐ”を用いて、また一から書いていきます。
今後は、これまでのような長文でなく、短めの文章を心掛けたいと思います。

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