性犯罪に関する覚書  ~AV出演強要、セクハラ、etc.

旧タイトルは、「香西咲さんを勝手に応援するブログ」です。(※2014年~2022年)

Last Modified: 2022/08/15(Mon) 10:47:55 RSS Feed

2022年8月の投稿13件]

2022年8月15日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
(1)2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(2)2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(3)2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(4)2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(5)2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
(6)2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
  ↓
(7)2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(8)2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(9)2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(10)2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(11)2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党)※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(12)2022年4月8日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(13)2022年4月13日 衆議院 厚生労働委員会(吉田とも代 衆議院議員。日本維新の会) ※当ブログ
  ↓
(14)2022年4月14日 衆議院 本会議(山田勝彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(15)2022年4月15日 衆議院 文部科学委員会(宮本岳志 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
(16)2022年4月19日 衆議院 消費者問題特別委員会(吉田統彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(17)2022年4月19日 衆議院 本会議(森山浩行 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(18)2022年4月20日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(19)2022年4月22日 衆議院 法務委員会(鎌田さゆり 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(20)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(中)当ブログ(後)
  ↓
(21)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(堤かなめ 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(22)2022年4月22日 衆議院 法務委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
(23)2022年4月27日 衆議院 内閣委員会(鈴木英敬 衆議院議員。自民党) ※当ブログ
  ↓
(24)2022年4月27日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(25)2022年5月10日 衆議院 内閣委員会・厚生労働委員会連合審査会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党)

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本日は、5月10日の山井和則(やまのい かずのり)衆議院議員の質疑をみてみます。
長時間に渡るやりとりでしたので、3回に分けて掲載させていただきます。
今回は、前編です。

国会会議録を参照します。

(2022年5月10日 衆議院 内閣委員会・厚生労働委員会連合審査会 会議録より、引用。 )

山井和則衆議院議員が2022年5月10日の衆議院"内閣委員会・厚生労働委員会連合審査会"でおこなった質疑(AV出演被害)

●2022年5月10日 山井和則(やまのい かずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
二十七分間、質問をさせていただきます。

連合審査ということで、先日、厚労委員会でも、内閣委員会でも、この四月から未成年者取消権がなくなったということで、高校三年生を含む十八歳、十九歳のAV、アダルトビデオの出演というものが事実上解禁された、この問題について、野田大臣にも、後藤大臣にも、今までから質問しております

(参考)
<"AV出演被害"に関する山井和則衆議院議員の今年の3月からの国会質疑)>
(7)2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ

(12)2022年4月8日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ

(18)2022年4月20日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)

(20)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(中)当ブログ(後)

(24)2022年4月27日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ


そして、今回、こども家庭庁の法案審議ということで、今回の子供の定義は、「こども」、つまり、心身の発達過程にある方々ということで、前回の質疑でも、年齢を問わず、こういう十八歳、十九歳の方々もこども家庭庁の対象になるという話でしたので、今日、質問をさせていただきたいと思います。

それで、議員立法の議論も、今、超党派で行っております。
今日、多くの配付資料をお配りしておりますので、党派を超えて、高校三年生を含む十八歳、十九歳の方々が、今後、アダルトビデオにこの日本という国でどんどん出て、その中で幾らかの方々が当然出演被害に遭う、こういう問題をどう阻止していくのかという議論を野田大臣、後藤大臣としていきたいと思います。
後藤大臣には最後の方で質問をさせていただきたいと思います。

そもそも、これは、三月の上旬、我が党の塩村議員、そして江崎議員が参議院の内閣委員会で、

(参考)
(1)2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ

(2)2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ


党派を超えて、この問題は何とか、四月から未成年者取消権がなくなる分、アダルトビデオ被害から若い方々を男性、女性問わず守っていこう、超党派で議員立法が必要なんじゃないかということを参議院の内閣委員会で江崎議員、塩村議員が呼びかけられ、また、与党、野党、特に、自民党、公明党さんも今PTを持って案も作っていただいておりまして、昨日も三時から実務者協議があり、私も出席をいたしました。

もちろん、議員立法はやっているんですけれども、それとともに、議員立法をやっているからこの若い方々のAV被害はこども家庭庁、政府、内閣府、厚労省は関係ないんだということにはならないと思います。

そこで、まずお伺いしたいと思います。

こちらの一ページ目にありますように、これは、ぱっぷすさんという、アダルトビデオの出演被害の、今までから本当に多くの方々の被害の相談に乗っておられる団体の資料であります。

おさらいをしますと、三月末までは未成年者取消権があったために、十八歳、十九歳でアダルトビデオに出演をしても取り消すことができる、取り消したら、アダルトビデオの会社はせっかくビデオを作っても大損害になるから、事実上抑止力になって、二十歳以上しか出演していなかったわけですね。ところが、この四月一日からはそういう自主規制というか抑止力がなくなったということであって、これは、単に十八歳、十九歳だけではなく、ここの資料にありますように、十八歳から出演できるということになれば、十六歳、十七歳、高校一年生、二年生なども囲い込みやターゲットになり得るという、児童福祉法、厚生労働省にも関係することであります。

そこで、二ページ目、めくっていただきたいんですが、例えば、インターネットでアダルトビデオ求人というのを見るとどういうのが出てくるか。
これは、ぱっぷすさんが昨日の与野党協議会で全ての政党の議員に配付をされた資料であります。

読み上げさせていただきますと、ネット検索、高収入バイトで出てくるアダルトビデオ出演募集ページの一部抜粋、たった一回のお仕事で二十万円以上、こういうアダルトビデオの広告がございます。

また、その下には、こういうアダルトビデオにどういう方が募集されているのかということで、こういうサイトに典型的なケースが書いてあるんですね。
そこを見てみますと、二ページの右下です、一番上に書いてある典型的なケースというのが、大学、専門学校の入学金、授業料を支払いたい、こういう、本当にこれは子供の貧困と非常に関係している切実な問題だと思います。

さらに、野田大臣と私と、もう十数年前ですけれども、一緒に発達障害者支援法という議員立法を作りました。
残念ながら、こういう被害に遭う方の中には、軽い障害があって、なかなか断りにくい、嫌と言えない、そういう軽い障害の方もアダルトビデオの出演被害に遭ったり、あるいは、自分の学費を稼ぐためじゃなくて、実は親が病気なんだ、ヤングケアラーと言われる、親が病気なので自分が稼がないと駄目だ、自分の学費じゃなくて弟や妹の学費を稼がねばならない、そういう方もおられます。

私は、こども家庭庁の創設を議論する中で、これでいいのか、本当にこれでいいのかというふうに思うわけです。

次のページ、これもぱっぷすさんの、昨日、与野党協議で配付された資料です。

右の方から、合計十二人の方の切実な被害者の声が出ておりますので、ちょっとお目通しいただきたいと思います。

左のページ、これも、私も今日お配りするのはちょっと悩んだんですが、残念ながら実例を見てもらう必要があるということで、このぱっぷすさんの資料を配付しました。
これをちょっと説明しますと、どういうことか、皆さん分かりますか。
法改正後に撮影、二〇二二年八月デビュー予定、この子が何々と一部始終を御覧ください。
つまり、アダルトビデオに出演する一部始終を御覧くださいということで、黒塗りしてありますけれども、ちょっと見てみると、女子高生らしき制服を着た女性が、契約書にサインをしているのかどうか分かりませんけれども書き物をしている。
こういうことで、類推すると、法改正後に撮影ということは、わざと法改正と銘打っているということは、十八歳を類推させる。

そして、これは、それこそ三月末までだったら取消権が使えて、すぐ止められるんですけれども、法改正後でしたら未成年者取消権はないわけですから、四月一日以降に契約して撮影したのであれば、この方は、後で後悔して、え、こんなにたくさんの方に見られるの、やはりやめてほしいと言ったって、今は未成年取消権がないから、この方がもし後悔しても、もう救われないということになりかねないんですね。それを防ぐために、今、議員立法を作っているわけであります。

そこで、野田大臣にお伺いしたいんですが、子供の幸せのため、子供を暴力や性犯罪から守るため、こども家庭庁をという理念だと思うんですけれども、こども家庭庁創設の私たちの議論のタイミングで、一方では高校三年生を含む十八歳、十九歳のアダルトビデオ出演が増えようとしている
この状況に関して、野田大臣としては、こども家庭庁担当大臣だけれども、いやいや、十八歳、十九歳のアダルトビデオ出演は増えていいんですよということなのか、これはおかしいと思われるのか、是非御答弁をお願いします。

〇2022年5月10日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
お答えします。
アダルトビデオへの出演に関する被害の問題は、被害者の心身や私生活に長期間にわたって悪影響を与える重大な人権侵害であり、深く憂慮すべき問題です。

御指摘の点については、アダルトビデオに出演する現役高校生の確認方法や販売の範囲など、様々な論点があります。
現状を直ちに把握することは難しいと考えていますが、その上で、昨今、現役高校生出演をうたうアダルトビデオがポルノサイトで販売されていることを、山井議員からも、資料を私も頂戴いたしました。
現役高校生のアダルトビデオ出演が増えているのであれば、看過できない状況と考えています。

私としても、文部科学省に対して、十八歳、十九歳は、高校生そして大学生、専門学校、たくさんそこに在籍している世代ですので、きちっと、成年年齢が下がったことで、自分たち、学校の生徒が想定できないような事態に巻き込まれるということも是非しっかりと受け止めて、子供たちを守る意味でもそういうことを啓発活動してほしいというふうにはお願いしてあります。
まだちょっとしっかり返答はいただいておりませんが、そういう取組をさせていただいて、私としては大変憂慮しているということであります。


●2022年5月10日 山井和則(やまのい かずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
憂慮されていると。
これはもう、憂慮するのは当然だと思うんですね。
今までは原則二十歳以上しか出演していなかったのが、現役高校三年生を含む十八歳、十九歳がこれから増えていく。

これは、八月デビュー、大々的に八月に何か販売されるようなことが書いてあります。
ちょっと私も本当にはばかられるんですけれども、この下にコメント欄というのがあるんです、実は。
私、ちょっと読ませてもらいましたけれども、デビューが楽しみですね、法改正であっても幼過ぎませんかね、この年齢の子、世に出たらかなり問題になりそうですねと。

やはり、これはどう考えても、法律の力、政府の力、立法府の力でブレーキをかけていかないと
野田大臣、これからいろいろ現状も把握してとおっしゃっていますけれども、一歩間違うと、この種のビデオ、あっという間に、政府がブレーキをかけなかったら、五十本、百本、二百本、残念ながら幼い性の方が売れるという悲しい現実があるわけです。

私も、なぜ今日こういう質問をさせてもらっているかというと、これは本当に一刻を争うことで、今、契約、出演した方は、未成年者取消権がないからなかなか取り消せなくなってしまうということであります。

そこで、今、野田大臣から出演被害という言葉がありました。
前回の委員会でも、野田大臣は、今まで使われていたAV強要という言葉ではなくて、AV出演被害という言葉の方がいいんじゃないかという答弁をされました。
実際、私たちも、今、AV強要という言葉は狭過ぎて、AV出演被害という言葉を使っておりますし、自民党と公明党のプロジェクトチームの名前もAV出演被害防止に関するPTとなっております。

 今まで、政府、内閣府もAV強要という狭い言葉を使っていられたように思うんですけれども、野田大臣、今後、AV出演被害ということで、より幅広く対策、対応をすべきだと考えますが、いかがでしょうか。

〇2022年5月10日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
アダルトビデオへの出演に関する被害の問題は、先ほども申し上げましたけれども、被害者の心身や私生活に長期間にわたって悪影響を与える重大な人権侵害であり、深く憂慮すべき問題、重ねて申し上げます。

アダルトビデオ出演被害については、モデルやアイドル等への憧れや好奇心を利用する、顔は映さない、絶対にばれない等と説明することにより、意思を誘導されて契約に至るといった事例があります。
このような状況を踏まえて、アダルトビデオ出演強要ではなく、アダルトビデオ出演被害と表現するのが適切と考えて、政府で統一いたしました。

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このときのやりとりのつづきは、明日のブログでみてみます。
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(参考)
6月15日に成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

〔 7609文字 〕 編集

2022年8月14日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
(1)2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(2)2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(3)2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(4)2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(5)2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
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(6)2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
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(7)2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(8)2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(9)2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(10)2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(11)2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党)※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(12)2022年4月8日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(13)2022年4月13日 衆議院 厚生労働委員会(吉田とも代 衆議院議員。日本維新の会) ※当ブログ
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(14)2022年4月14日 衆議院 本会議(山田勝彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(15)2022年4月15日 衆議院 文部科学委員会(宮本岳志 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
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(16)2022年4月19日 衆議院 消費者問題特別委員会(吉田統彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(17)2022年4月19日 衆議院 本会議(森山浩行 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(18)2022年4月20日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(19)2022年4月22日 衆議院 法務委員会(鎌田さゆり 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(20)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(中)当ブログ(後)
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(21)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(堤かなめ 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(22)2022年4月22日 衆議院 法務委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
(23)2022年4月27日 衆議院 内閣委員会(鈴木英敬 衆議院議員。自民党) ※当ブログ
  ↓
(24)2022年4月27日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党)

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本日は、4月27日の山井和則(やまのい かずのり)衆議院議員の質疑をみてみます。
国会会議録を参照します。

(2022年4月27日 衆議院 厚生労働委員会 会議録より、引用。 )

山井和則衆議院議員が2022年4月27日の衆議院厚生労働委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

●2022年4月27日 山井和則(やまのい かずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
(前略。)
それで、少し、後半の、アダルトビデオの高校生への実質解禁問題についても児童福祉法と関連しますので質問したいと思うんですけれども。

後藤大臣、別に後藤大臣が慎重と個人的におっしゃっているんじゃないのは分かるんですよ。
でも、子供の貧困の結果、どういうことが今行われているか。

配付するのはちょっと私もはばかられたので、インターネットで調べたアダルトビデオ女優の募集の記事をちょっと読み上げさせていただきます。

たった一回のお仕事で二十万円以上。
LINE面接で気軽に御応募ください。
アダルトビデオ求人。
たった一回のお仕事で二十万円以上。


それで、実際どのような理由で稼ぎたいか、稼ぐ必要があるのか、代表的、最も多い理由を挙げさせていただきます。
私も同じと思うこともあるかもしれませんということで、その求人サイトで、こういう理由でアダルトビデオ女優に応募されているという理由ですね。

一、大学、専門学校の入学金、授業料を払いたい

これ、どう思われますか、後藤大臣。
大学、専門学校に行きたい。
お金がない。
アダルトビデオ一回出たら二十万円出しますよと。
このお金があったら進学できます。
私も具体的な事例として、大学進学したいからということでアダルトビデオに出た高校生の事例を、残念ながら私も知っております。

これは本当に、児童福祉法の審議をやっているわけですけれども、これが日本の現実です。
児童福祉法を管轄する後藤大臣にちょっと御感想をお伺いしたいんですけれども、これが日本の現状です。どう思われますか。

○2022年4月27日 後藤茂之 厚生労働大臣
そもそもアダルトビデオへの出演の強要や性暴力はあってはならない重大な人権侵害でありまして、政府一丸となって対応すべき課題、我々社会が背負ってやらなければならない課題だというふうに認識をいたしております。

その出演の強要というのは、今言ったような形で、本人の、もう無理やりという、そういうような状況も含めて、本当に問題だというふうに思っております。

また、こうした性暴力が十八歳未満の児童を対象としたものであるとすれば、これは児童の健全育成といった児童福祉法の理念からいっても全く許されるものではないというふうに考えております。


●2022年4月27日 山井和則(やまのい かずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
先ほど川崎議員から、本当に、虐待を受けたお子さんが大学に進学したいという話がありまして、伊佐議員からも、虐待を受けたお子さんの相談の話がありました。

今、後藤大臣からは、アダルトビデオの強要があってはならないと。そうなんですね。
でも、今深刻なのは、強要じゃないんですよ。
進学したいから、進んで、自分の意思で、アダルトビデオに出ないと大学進学できないというふうな決断をせざるを得ない方がおられるのが、日本のこの現状
アダルトビデオの強要は駄目ですよと言っても、結局、もっと言えば、自分の大学進学、専門学校進学だけじゃないと聞いております。
弟や妹の学費、あるいは親の入院代、そういうことのために、こういう募集に応募する方もおられると聞いております。

そういう意味では、これは児童福祉法の審議ですけれども、こういう子供の貧困、つまり、私は、これは政府、国会、福祉の敗北だと思うんです。
子供の貧困対策が不十分だから、こういう仕事を泣く泣く、泣く泣くですよ、せざるを得ない。

おまけに、この問題の深刻さは、一回で終わるんじゃないんです。
これでこの女性あるいは男性の方の人生がぶち壊しになりかねないんです。
そのときは自由意思かもしれませんよ、そのときは。三年、五年、十年、二十年、どうなるのか。

今日お配りしました、ぱっぷすさんからいただいた被害者の声、少しだけ、ちょっと私も読み上げるのははばかられるんですけれども、やはりこれが今の日本の現状ということで、読み上げさせていただきたいと思います。

十一ページ、ぱっぷすさんに届けられた被害者の声。

私のケースですと、当時声を、アダルトビデオに声をかけられたのは二十歳になる前、契約は二十歳前後でした。
メーカーや事務所は効力のあるサインを突きつけ、販売停止には応じてくれませんでした。
被害に遭った身だからこそ分かりますが、被害に遭う人は洗脳に近く、事務所の話を信頼し切ってサインをします。
年齢の引下げによりスカウトは恐らく判断能力が低い十八歳から二十歳を狙うでしょう。


今回、未成年者取消権がなくなりますから、十八歳からも契約ができる、取消権がなくなるということで十八歳が狙われると。
ぱっぷすさんたちがおっしゃっておられるように、十八歳が狙われるということは、十六歳、十七歳、児童福祉法の管轄である、そういう児童も狙われるということです。

次に、被害者の方の、真ん中の、五番目の方の声も少し読み上げさせていただきます。

私は、声をかけられて契約した当時、大学一年生で十九歳でした。
撮影当時は、恥ずかしい気持ち、尊厳が踏みにじられるようなつらさ、体の痛み、いろんなつらさを感じました。
今私は三十歳半ばです。
今なら、彼らのうそなんてすぐ見破れると思いますし、そもそもスカウトに声をかけられた時点で警戒します。
でも、学校と家しか世界を知らなかった十九歳の私に、警戒心や人を疑う心はありませんでした。
でも、私はずっと自分を責めてきました。
なぜあのとき毅然と断れなかったのか、友達に相談しなかったのか。
今でも後悔や自責の念に苦しんでいます。
そして十年以上、いつ誰に知られるのかおびえながら暮らしています。
時には恐怖と体の震えで眠れない夜もあります。
また、これだけデジタルタトゥーが残っている時代で、生涯隠し通せる保証はないため、私は自分の子供を持つことは諦めています。
我が子が母親のアダルトビデオ出演でいじめられたらと考えたら、絶対に無理です。
アダルトビデオ出演は、撮影当時だけではなく、その後の人生においてずっと私を苦しめています。
当たり前に結婚して子供を持ちたかった。
親に孫を見せてあげたかった。
会社にもいつばれて解雇されるか、不安はずっと消えません。


そして、最後の、被害者七番目の方の声。

お金が欲しいと安易にプロダクション契約をしてしまいました。
撮影日にやっぱりやめたいと思いましたが、大勢の年上の男の人に囲まれて断ることも怖く、結果、複数回撮影してしまいました。
実際に映像が販売されてからは一日五回ぐらい自殺したいと考えたりしました。
同級生にも見られて、本当に私かを確認するため皆で何回も見たと言われたとき、とてもつらかったです。
今は会社員をしていますが、もしかしたら周りの誰かが知っているのではないか、ばれたら会社を辞めなければならないのではないかと不安です。
私のように、発売された先の未来を考えずに、お金が欲しいと契約してしまう十代、二十代の方がほかにもいるかもしれません。
私は五年以上たった今も当時のことを思い出してつらくなったりします。


こういう切実な声が寄せられております。最後の方も、契約してから五年以上たってから、ぱっぷすさんに、やっぱり取り消してほしいということをおっしゃっておられます。

そこで、内閣府審議官にお伺いしたいんですが、四月一日から未成年者取消権がなくなりました。
それまでは、十八、十九の場合は、契約しても無条件に、全く無条件に、やっぱり嫌だと、後悔して気が変わったら取り消せた。
その結果、何が起こっていたかというと、アダルトビデオメーカー、プロダクションは、大量のアダルトビデオを回収する大損害のリスクがあるから、抑止力として、十八歳、十九歳には声をかけなくて、先ほどの記事にもありましたように、二十歳以上だけを主に声をかけていた。
ところが、その抑止力がなくなって、もう四月一日以降、十八歳、十九歳の方々に今声かけが始まっているわけであります。

そこで、このままいくと、火を見るより明らかに、十八歳、十九歳出演ビデオ、高校生出演ビデオ、そしてその出演被害は確実に、一〇〇%増えると思います。

それを抑止するためには、今読み上げましたように、未成年取消権と同様の、五年間ぐらい、無条件に取り消せますよということを、やはりこれからも、取消権と違う名称、形でいいんですけれども、続ける必要が、十八歳、十九歳を守るためにあるのではないか。
そのことが、ひいては、スカウトは十八歳から出演してもらうためには十六歳、十七歳で声をかけるわけですから、児童を守ることにもなるのではないかと思います。

このような契約解除、取消し期間、そして時効五年間、これからも必要でないかと思いますが、内閣府、お考えいかがですか。

〇2022年4月27日 吉住啓作 内閣府大臣官房審議官
答弁いたします。
議員御指摘の点につきましては、現在、各党の皆様の間での御議論の動きもあると承知しております。
議員立法に関することですので、その内容、御議論の状況をよく見守りたいと考えております。


●2022年4月27日 山井和則(やまのい かずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
私、余り強くは責めませんよ。
確かに議員立法でも議論しています。
伊佐議員(公明党の伊佐進一衆議院議員)、牧原議員(自民党の牧原秀樹衆議院議員)、齋藤議員(自民党の齋藤健衆議院議員)始め、超党派で今やっていますよ、やっていますよ。

でも、私が申し上げたいのは、本来これは議員なんですか、子供を守るのは。
議員も守りますよ。
じゃ、政府って要らないんですかということになっては駄目だと思うんです。

ただ、私は、これは与野党あるいは政府と対立する問題じゃないと思いますから、責めることはしませんけれども、やはり、繰り返して言います。
議員、やりますよ、やるけれども、本来これは政府がこの四月までに穴を埋めておくべきものだったのかもしれないんですよ。
それが間に合わなかったから、私たち今必死でやっています。
でも、やはり最終的な責任は政府にあるんだ、厚生労働省、内閣府にあるんだということだけは分かっていただきたいんです。

後藤大臣も可能な範囲のコメントで結構なんですけれども、結局、児童福祉法に関連して、こういう十八歳からどんどんビデオに出ていくと、先日も言いましたように、高校生の破廉恥なビデオを見た人たちは、また高校生にわいせつ行為を、痴漢をしよう、あるいはそういう強制わいせつをしようとする人もいる危険性もあります。
そういう意味では、やはりこういう低年齢化を抑えていかないと駄目だと思うんですけれども、児童福祉法の範囲内で、やはりこの十八歳、十九歳のAV出演被害というものを食い止めることが、高校生、子供を性暴力、性犯罪から守ることにつながると思いますが、いかがですか。

○2022年4月27日 後藤茂之 厚生労働大臣
アダルトビデオへの出演の強要や性暴力はあってはならない重大な人権侵害でありまして、政府一丸となって対応すべき課題だと認識しております。

また、こうした性暴力が十八歳未満の児童を対象としたものであれば、これは児童の健全育成といった児童福祉法の理念からいっても全く許されるものではないと考えております。

厚生労働省としても内閣府を中心とした若年層の性暴力被害の防止に関する取組に協力しておりまして、引き続き政府を挙げて適切に対応していきたいと思います。

また、現在御審議いただいている児童福祉法改正法案は、孤立した状態にある児童に対して健全な居場所を提供する事業の創設や、児童自立生活援助事業の一律の年齢要件の弾力化等を通じた自立支援の強化等を盛り込むことで、児童福祉法の理念である児童の健全育成を果たそうとするものでありまして、議員御指摘の趣旨とも通じる部分があるものと認識をいたしております。

いずれにしても、政府としてやるべきことをしっかりと取り組んでいく必要がある、そのことを申し上げたいと思います。


●2022年4月27日 山井和則(やまのい かずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
このことに関しては、十八歳から出演をされるということは、残念ながら、十六歳、十七歳、高校一年生、二年生から囲い込みをすることは一〇〇%始まっていくわけですよね。
それで、残念ながら、グルーミング、そして囲い込みに一旦入ると、先ほど読み上げたように、十六歳や十七歳の子供が、反論して、逃げて、残念ながらそれは逃げ切れないですよ、大の大人から、おいしい話、いい話、そういうことを言われたら。

そういう意味では、この問題は、児童ポルノという問題もありますけれども、児童福祉法と子供を性暴力、性犯罪から守るのかという問題は、非常に密接に関連をしております。

今度、五月十一日の参考人質疑には、そういう観点から、こういう子供そして女性の性暴力被害の相談に乗っておられる、ぱっぷすの金尻理事長さんにもお越しをいただきたいと思います。

虐待から守る、貧困から守る、同時に、今非常に増えているこういう性犯罪。
かつ、最初、後藤大臣おっしゃったように、それも残念ながら強要じゃないんです
悲しいかな、お金がなくて、お金がなくて、そういうことでお金を稼がざるを得ない状況に、これは自由意思じゃないんですよ、追い込まれているんです
是非そういう方をなくすために、この児童福祉法をより充実をさせていただきたいと思います。

そして、後藤大臣に最後に質問しますが、今、私たち超党派で、今国会で成立させようということで議論をしております。
ここまで来たのも、繰り返しますが、この衆議院厚生労働委員会でこういう議論をさせていただき、後藤大臣からも答弁いただき、内閣府さんにも出張していただき、齋藤理事(自民党の齋藤健衆議院議員)、伊佐理事(公明党の伊佐進一衆議院議員)、牧原理事(自民党の牧原秀樹衆議院議員)、やはり厚生労働委員会が頑張ったことも、この議員立法の動きに、大きく推進力になっております。

ただ、これは作ればいいというものではなくて、作ったけれども結果的には十八歳、十九歳、高校生のアダルトビデオが増えましたということでは、本当にこれは立法府として責任問題になります。
実効性のある、本当に十八歳、十九歳の被害が減る法案にせねばと思いますし、そのためには、先ほど言いましたように、時効が、今、五年間、契約解除可能期間があるのが、やはり五年しっかりやらないと、一年ぐらいになると、アダルトビデオのメーカー、プロダクションは、それだったらどんどん撮影しようということになると思うんです。

このような状況ですけれども、是非とも、実効性ある議員立法の成立に向けて、後藤大臣からも一言コメントいただきたいと思います。

○2022年4月27日 後藤茂之 厚生労働大臣
アダルトビデオ出演強要問題に対する議員立法については、議員立法ということなのでコメントしづらいという一般論はありますけれども、しかし、各党の皆様の間で議論が深まっているということは大変にありがたいことだというふうに思っております。

引き続き、国会での議論の内容や状況を見守るとともに、政府としては、政府として何ができるのか、しっかりと取り組んでいくようにしたいと思います。


●2022年4月27日 山井和則(やまのい かずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
議員も頑張りますが、政府も是非、子供を守るために頑張っていただきたいと思います。

ありがとうございます。
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明日も、今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"をみてみます。
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(参考)
6月15日に成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

〔 9096文字 〕 編集

2022年8月12日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
(1)2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(2)2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(3)2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(4)2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(5)2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
(6)2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
  ↓
(7)2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(8)2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(9)2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(10)2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(11)2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党)※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(12)2022年4月8日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(13)2022年4月13日 衆議院 厚生労働委員会(吉田とも代 衆議院議員。日本維新の会) ※当ブログ
  ↓
(14)2022年4月14日 衆議院 本会議(山田勝彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(15)2022年4月15日 衆議院 文部科学委員会(宮本岳志 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
(16)2022年4月19日 衆議院 消費者問題特別委員会(吉田統彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(17)2022年4月19日 衆議院 本会議(森山浩行 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(18)2022年4月20日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(19)2022年4月22日 衆議院 法務委員会(鎌田さゆり 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(20)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(中)当ブログ(後)
  ↓
(21)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(堤かなめ 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(22)2022年4月22日 衆議院 法務委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
(23)2022年4月27日 衆議院 内閣委員会(鈴木英敬 衆議院議員。自民党)

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本日は、4月27日の鈴木英敬衆議院議員の質疑をみてみます。
国会会議録を参照します。

(2022年4月27日 衆議院 内閣委員会 会議録より、引用。 )

鈴木英敬衆議院議員が2022年4月27日の衆議院内閣委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

●2022年4月27日 鈴木英敬 衆議院議員(自民党)
(前略)
それでは、済みません、ちょっと順番を入れ替えまして、アダルトビデオ出演被害防止対策について、各党の検討の進捗も踏まえ、質問を大臣にさせていただきたいと思います。

アダルトビデオ出演被害の問題は、被害者の心身や私生活に長期間にわたって悪影響を与える重大な人権侵害であり、深く憂慮すべき問題です。
内閣府が行った調査では、約四人に一人がモデル、アイドル等の勧誘を受けた経験があるとされ、モデル、アイドル等の勧誘を受けたり応募した経験のある女性のうち約七人に一人が、聞いていない、同意していない性的行為等の撮影要求を受けたことがあるとされています。

(参考)
女性活躍・男女共同参画の重点方針2022より。)
インターネット調査(令和2年3月)によると、(略)、モデル・アイドル等の勧誘を受けたり応募した経験のある女性のうち、約7人に1人が聞いていない・同意していない性的な行為等の撮影要求を受けた

女性活躍・男女共同参画の重点方針2022 説明資料より。)

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これまで、自民党でもワンツー議連などで検討を進めてまいりました。
そうした中、改めてスピード感ある対応が急務という観点から、四月十三日、与党AV出演被害防止に関するPTが開催され、立法措置の基本的考え方が示され、さらに、昨日(2022年4月26日)自民党内閣第一部会においてAV出演被害の防止等に関する法律の全体イメージ案が了承されました。
また、同日(2022年4月26日)AV出演被害防止に関する超党派会合が開催され、検討が始まっています。

そこで、大臣にお伺いします。

まず、そもそもAV出演被害の問題は、年齢や性別にかかわらない、つまり十八歳、十九歳に限ったものではないと考えますが、大臣の所見を伺います。あわせて、支援団体等から、年齢を問わない対策が望ましいとの意見もあると聞いており、AV出演契約に限って十八歳、十九歳に未成年者取消権を復活させることの是非についても所見を伺います。

○野田聖子 男女共同参画担当大臣
アダルトビデオへの出演に関する被害の問題は、被害者の心身や私生活に長期間にわたり悪影響を与える重大な人権侵害であり、深く憂慮すべき問題であります。

内閣府が実施した調査によれば、AV出演に関する被害は年齢を問いません。
議員御指摘のとおり、十八歳、十九歳に限った問題ではなく、二十歳以上の被害者も多数いると承知しています。
また、議員御指摘の未成年取消権については、議員立法に関することですので、その内容、御議論の状況をよく見守りたいと考えています。

その上で、一般論として申し上げれば、未成年者取消権は親権者がいることが前提となりますが、成年となった十八歳、十九歳には親権者がいないため、未成年者取消権の特例を設けることは困難ではないかと考えています。
このため、二十歳以上の方の被害も多くあることから、十八歳、十九歳に限らず、年齢を問わない対策が望ましいと考えています。


●2022年4月27日 鈴木英敬 衆議院議員(自民党)
大臣から大変重要な御所見をいただきました。
年齢、性別にかかわらず対策を取る必要があるという答弁をいただきました。
大変重要な点ですので、しっかり議論していきたいと思います。

関連して、もう一点。

言葉巧みにAV出演契約を締結させられ、その直後、なし崩し的に撮影を迫られるという被害の実態があることを踏まえ、例えば、AV出演契約締結から撮影までに一定期間を設け、直後には撮影できないようにする、それから、撮影から公表、販売までも一定期間を設ける。
それらの期間、熟慮したり誰かに相談したりできるようにするという規制を設けるなどの対応が効果的と考えます。

また、それらを含め、事業者に違反がある場合、未成年者取消権と実質的に同様の効果を持つ取消しルールを設けることが必要と考えますが、大臣の所見を伺います。

○野田聖子 男女共同参画担当大臣
議員立法に関することですので、その内容、御議論の状況は、よくしっかり見守りたいと考えております。

その上で、今御指摘の点については、与党のAV出演被害防止に関するPTや超党派の御議論の場等において、AV出演の契約締結から一定期間経過するまではその撮影をすることができないという新たなルールを設けることが検討されているものと承知しています。

また、これに加えて、AVの撮影から一定期間経過するまではその公表を行うことができないという新たなルールについても検討されているものと承知しています。

与党PT等で御検討いただいているこうした考え方は、被害実態に即しており、極めて実効性の高いものであると期待しています。
男女共同参画担当大臣として、与党PT等において問題の本質を捉え、御検討いただいていることを大変ありがたく感じております。

AV出演被害に関する問題は、若い女性にとって身近な問題となっています。
超党派の皆様の御議論で早期に結論が得られることを心から期待しております。


●2022年4月27日 鈴木英敬 衆議院議員(自民党)
ありがとうございます。

大臣からも早期に結論をということでありましたので、とにもかくにも、今後、被害者となり悲しい思いをする方を出さない、そういう強い決意で、今国会でのスピード感ある対応を我々立法府で、党派を超えてしっかりやっていく必要があるというふうに考えておりますので、皆さん、頑張ってまいりましょう

それでは、済みません、こども家庭庁の縦割り打破の課題に戻ります。
(後略。)
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明日も、今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"をみてみます。
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(参考)
6月15日に成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

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(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

〔 4908文字 〕 編集

2022年8月11日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
(1)2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(2)2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(3)2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(4)2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(5)2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
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(6)2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
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(7)2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(8)2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(9)2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(10)2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(11)2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党)※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(12)2022年4月8日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(13)2022年4月13日 衆議院 厚生労働委員会(吉田とも代 衆議院議員。日本維新の会) ※当ブログ
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(14)2022年4月14日 衆議院 本会議(山田勝彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(15)2022年4月15日 衆議院 文部科学委員会(宮本岳志 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
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(16)2022年4月19日 衆議院 消費者問題特別委員会(吉田統彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(17)2022年4月19日 衆議院 本会議(森山浩行 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(18)2022年4月20日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(19)2022年4月22日 衆議院 法務委員会(鎌田さゆり 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(20)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(中)当ブログ(後)
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(21)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(堤かなめ 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(22)2022年4月22日 衆議院 法務委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党)

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本日は、4月22日の本村伸子衆議院議員の質疑をみてみます。
国会会議録を参照します。

(2022年4月22日 衆議院 法務委員会 会議録より、引用。 )

本村伸子衆議院議員が2022年4月22日の衆議院法務委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

●2022年4月22日 本村伸子 衆議院議員(日本共産党)

(前略)
次に、四月から成人年齢が引き下げられ、AV出演契約の十八歳、十九歳の取消権がなくなってしまいました。

別の委員会でも、私は津島副大臣に質問もさせていただきましたけれども、

(参考)
(5)2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ


そのときにも御紹介をしたんですけれども、この十八歳、十九歳の契約取消権がどれだけ大事だったかということも強調させていただきたいと思います。

撮影の現場に行って初めてAVだ、アダルトビデオだ、撮影だというふうに知り、大勢の大人から囲まれて、もう何十人も動いていると違約金をちらつかせながら、そして後に引けないような状況に追い込んでいくわけです

追い詰められて撮影をしてしまった、でも、せめて販売とか流通、配信を止めてほしいと願ったときに、ほぼ唯一対抗できたのがこの未成年の取消権だった、被害者支援を実際に行っている伊藤弁護士がそういうふうに指摘をされ、これは本当に重い言葉だというふうに私は思っております。

このAV出演契約の取消権に関しましては、二〇一八年六月十二日、参議院の法務委員会で、日本共産党の仁比聡平参議院議員が質問をいたしました。

(参考。当ブログ)
・2018年6月12日 参議院 法務委員会(仁比聡平 参議院議員。日本共産党)


そのときに、上川陽子法務大臣が、AV出演に関し不当な契約をなくすために、法的体制、対策を含めてしっかりと検討し、そして実現をしてまいりたいと法務大臣が答弁をしたんです。
法務大臣が答弁をしたその責任を取っていただきたいというふうに、果たしていただきたいというふうに思います。

三月まで使えた十八歳、十九歳の取消権と同等の行為を持つ取消権の法的整備を今すぐ行っていただきたいと思います。
そして、四月の契約、今日の契約も遡って救済できる法制度をやると今法務大臣が宣言していただければ、AVの制作や販売や流通関係、こういうところに抑止効果になるというふうに思います。

今からすぐに救済できる法整備をしていただきたいと思いますけれども、法務大臣、お願いしたいと思います。

〇2022年4月22日 古川禎久 法務大臣
一般論として申し上げれば、アダルトビデオ出演契約のように特殊な契約類型について、その性質や特徴に着目して、一旦締結した契約について、錯誤、詐欺又は強迫などがなくとも取り消すことができるという特別な制度を設けるとすれば、一般法である民法ではなく、特定の政策目的に基づく特則として、特別法において定められるべきものと考えております。

したがいまして、アダルトビデオ出演契約に限って御指摘のような規定を設けるべきかどうかについては、民事基本法制を所管する法務省としてはお答えをする立場にはございません。

いずれにしても、関係省庁においてそのような特則が検討されるということであれば、法務省としては、一般法を所管する立場から、民法との関係の整理等を含め、必要な協力をしてまいりたいと考えております。


●2022年4月22日 本村伸子 衆議院議員(日本共産党)
上川大臣が実現をしてまいりたいとおっしゃったのに、しっかりと責任を果たしていただきたいんです。
立証の難しい取消権ではいけない。
過去に撮ったものも含めて回収、販売中止できるようにするべきだというふうに思います。

今、与野党で協議をするという方向で進んでいるということですけれども、実効あるものにするように、できるように、与党の皆さん、そして政府の皆さん、是非御協力をいただきたいと思います。
強く求めておきたいと思います。

このAV出演契約の同意の考え方についても伺いたいと思います。
性的虐待を受けた子供たちに顕著に表れると言われているのが、性化行動と言われるものです。
あるいは、性的自傷、トラウマ再演、深刻な性暴力被害に遭い、こうした行動になってしまうことがございます。

この性的自傷やトラウマ再演、性的虐待による性化行動に関して、これは医療や福祉につなげなければいけないというふうに思いますし、しっかりと配慮をすること、そして、契約無効、契約取消しができるようにするべきだ。

同時に、同意とは、以下の条件を全て満たすことが大前提だというふうに考えます。

一つは、年齢、成熟度、発達度、役割、経験に基づいて、何をなされるか理解していること。
二つ、提案されていることに関する社会的規範を知っていること。
三つ、性行為をした場合に起こり得る結果と、性行為を行わないという別の選択肢もあるという、それぞれ承知していること。
四つ、性行為に賛成する意思と反対する意思の両方の選択肢が平等に尊重されるという前提があること。
五つ、意思決定が自発的になされていること。
六つ、知的な理解力を有すること。

同意とは、これらを全て満たすことが大前提だというふうに思いますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。

〇2022年4月22日 古川禎久 法務大臣
お答えいたします。
法務省は、民法等の民事基本法制を所管しております。
お尋ねの、AV出演契約のように特殊な契約類型について、その性質や特徴に着目した特別な無効原因、取消し原因を設けるべきか否かをお答えする立場にはございません。答弁は差し控えたいと存じます。

その上で、一般法である民法を所管する立場から申し上げますと、契約は、一般に、当事者の意思表示が合致することによって成立すると解されております。
その前提として、当事者が意思能力、すなわち自分が行う法律行為の意味を理解する能力を有していることが必要であり、当事者が意思能力を有しない場合には法律行為は無効であります。
また、当事者の意思表示が錯誤、詐欺又は強迫によるものであるときは、その当事者は法律行為を取り消すことができます。

もっとも、意思表示の合致の有無や、当事者の意思表示が錯誤、詐欺又は強迫によるものであるかなどは、具体的な事実関係を踏まえて個別に判断される事柄であり、一概にお答えをすることは難しゅうございます。

御指摘の性的自傷等を踏まえた法制度の整備について、仮に現行の法制度が不十分であれば、特別な立法をすることが考えられるわけですけれども、関係省庁においてそのような検討が行われる場合には、法務省としては、一般法を所管する立場から、必要な協力をしてまいりたいというふうに考えております。


●2022年4月22日 本村伸子 衆議院議員(日本共産党)
ありがとうございます。
こうしたこともしっかりと考慮をして施策を進めていかなければならないというふうに思っております。

年齢を問わず、AV出演強要被害に遭った当事者の方、十八歳、十九歳のAV出演契約をした方々から高額な違約金や関係諸費用を支払わせることをやめさせる有効な対策を取るべきだというふうに思いますけれども、お答えをいただきたいと思います。

〇2022年4月22日 古川禎久 法務大臣
ただいまの委員の御指摘は、アダルトビデオ出演契約の性質に着目して、違約金等に関する定めを規制することを検討すべきだというものであったかと存じます。

先ほども申し上げましたとおり、アダルトビデオ出演契約のように特殊な契約類型について、その性質や特徴に着目して違約金に関する合意を無効とする特別な制度を設けるとすれば、特定の政策目的に基づく特則として、特別法において定められるべき事柄であります。

このため、アダルトビデオ出演契約に限って御指摘のような規定を設けるべきかどうかということについては、法務省としての立場からお答えすることは困難でございます。

いずれにしても、関係省庁においてそのような特則が検討されるということであれば、法務省としては、一般法を所管する立場から、必要な協力をしてまいりたいと考えております。


●2022年4月22日 本村伸子 衆議院議員(日本共産党)
もう一つ、AVを配信して収入を得ているのに、風営法の届出を行っていない事業者もあります
また、同人AV、個人配信など、大手のものだけではないものがかなり流布をし、そしてシェアを占めているというふうに言われております。

加害を防止するための対策が必要だというふうに思いますけれども、これは警察庁、お願いしたいと思います。

〇2022年4月22日 住友一仁 警察庁 長官官房審議官
お答え申し上げます。

風営法においては、映像送信型性風俗特殊営業、これを規制の対象とし、都道府県公安委員会への届出を求めるなどしておるところでございます。

映像を送信する者が個人であるか法人であるか、また、映像の内容が個人的なものであるかどうかにかかわらず、風営法に定める映像送信型性風俗特殊営業に該当する営業を届出を行わずに営んだ場合は、風営法違反として取締りの対象となるほか、送信する映像の内容等に法令違反があれば、所要の取締りを行ってきたところでございます。

警察といたしましては、引き続き、風営法の無届け営業も含め、法令に違反する行為については厳正に取締りを行ってまいります。


●2022年4月22日 本村伸子 衆議院議員(日本共産党)
内閣府の男女共同参画局の方が総合的なパッケージを出しているとは言うんですけれども、AV出演強要など被害を発生させないための教育を、大学だけではなくて、中学校、高校まで拡大をさせること、そして、個人の尊厳を大切にし、容姿に関わることを評価することはハラスメントであるということ、ルッキズムの意識をなくす教育の徹底を図ることが必要だと思いますけれども、政務官、来ていただきましてありがとうございます、よろしくお願いします。
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〇2022年4月22日 鰐淵洋子 文部科学大臣政務官
お答えいたします。
今、二つ御質問いただいたかと思います。

まず、AV出演強要等の被害に遭わないための教育の取組につきましてお答えをいたします。
成年年齢の引下げに伴いまして、十八歳及び十九歳には契約における未成年者取消しが適用されなくなることにより、御指摘のようなAV出演強要などが懸念されております。
このことにつきまして、本年三月十一日に、文部科学省から各都道府県教育委員会等に集中的に啓発を図るよう依頼をしております。
また、十八歳から一人で有効な契約ができるようになることを踏まえ、例えば、高等学校の新学習指導要領等では、家庭科で、新たに契約の重要性に関する内容を盛り込み、未成年と成年の法律上の責任の違いについて理解をさせるとともに、新たに必履修科目、公共で、多様な契約について学ぶ中で、詐欺、強迫など不完全な意思表示に基づいて契約が行われる場合は取り消すことができること等を理解させることとしております。
さらに、卒業直前の高校生向けの生命の安全教育の啓発資料では、AV出演強要等の性産業への望まない従事等は性暴力であることや、町中のスカウトやインターネット上のモデル応募等をきっかけにAV出演強要等の被害が生じていること等を記載し、性暴力の被害者にならないよう指導をしております。

次に、人権教育の取組についてお答えをさせていただきます。
自分自身も含め個人の尊厳を大事にするよう指導することは大変重要であり、生徒指導や人権教育等を始め学校教育活動全体を通じまして、人権尊重の精神に立った学校づくりに取り組むよう、各教育委員会等に周知をしてまいりました。

引き続き、人権教育を始め学校教育のあらゆる場面を通じまして、AV出演強要を含めた性被害の予防に努めてまいります。


●2022年4月22日 本村伸子 衆議院議員(日本共産党)
日本は、大変、包括的な性教育という点で遅れております。

改訂版の国際セクシュアリティ教育ガイダンスも、ユニセフですとかユネスコですとか、そういうところが出しているんですけれども、遅れた学習指導要領を変えて、日本でも国際スタンダードな包括的な性教育をやるべきだということも強く求めておきたいというふうに思います。

次に、名古屋入管のウィシュマさんのあの事件の問題でございます。
(後略。)
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明日も、今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"をみてみます。
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(参考)
6月15日に成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

〔 7636文字 〕 編集

2022年8月10日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
(1)2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(2)2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(3)2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(4)2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(5)2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
(6)2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
  ↓
(7)2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(8)2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(9)2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(10)2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(11)2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党)※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(12)2022年4月8日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(13)2022年4月13日 衆議院 厚生労働委員会(吉田とも代 衆議院議員。日本維新の会) ※当ブログ
  ↓
(14)2022年4月14日 衆議院 本会議(山田勝彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(15)2022年4月15日 衆議院 文部科学委員会(宮本岳志 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
(16)2022年4月19日 衆議院 消費者問題特別委員会(吉田統彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(17)2022年4月19日 衆議院 本会議(森山浩行 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(18)2022年4月20日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(19)2022年4月22日 衆議院 法務委員会(鎌田さゆり 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(20)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(中)当ブログ(後)
  ↓
(21)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(堤かなめ 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)

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昨日のつづきです。
本日も、4月22日の(つつみ)かなめ衆議院議員の質疑をみてみます。

今回は、後編です。
国会会議録を参照します。

(2022年4月22日 衆議院 内閣委員会 会議録より、引用。 )

【後編】堤かなめ衆議院議員が2022年4月22日の衆議院内閣委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

●2022年4月22日 (つつみ)かなめ 衆議院議員
通告していませんけれども、八八九一(※はやくワンストップ)というのはやはり覚えにくいと思うんですね。

児童虐待の番号は何番か御存じですよね。

〇2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
はい。
一八九。


●2022年4月22日 (つつみ)かなめ 衆議院議員
一八九、「いちはやく」ですね。
やはり、三桁は覚えやすいけれども、四桁になると人間というのはなかなか覚えられないんですよね。
是非三桁の番号をつくっていただきたい、野田大臣のお力で。
よろしくお願いします。

資料の二の三ページに戻っていただきたいと思います。
この緊急パッケージなんですけれども、この2の(1)では、「多面的・重層的な被害者保護に係る各種法制度を周知徹底」としています。
先ほど述べましたように、幾ら周知しても現行法では厳しい状況なんですけれども、でも、やはり周知は大事です。
先ほどのような三桁の番号、是非、四桁ではなく三桁、「いちはやく」のような覚えやすい番号にしていただきたい。

私、台湾に県議のときに行きました。
そこでもやはり三桁の番号でした。
台湾は、やはり一一〇番が警察で一一九番が救急だ、それも同じです。
そして、やはり三桁の番号が女性の暴力被害の相談の電話でした。
ですから、女性のDVの被害ですとか性暴力の被害とか、そういったものはやはり三桁で覚えやすいものにするのが非常に有効ではないかと思っております。

また、「運用を強化」とありますけれども、今までのどのような運用をどう改善するのでしょうか。
このパッケージのところに小さく「運用を強化」と書いてあります。
これを具体的に分かりやすくお示しください。

○2022年4月22日 吉住啓作 内閣府 大臣官房審議官
答弁いたします。
三月三十一日に決定した「アダルトビデオ」出演強要問題緊急対策パッケージは二つの柱から成っており、一つ目は、若年層に向けた教育、広報、啓発等の強化、二つ目は、議員御指摘の被害者保護に係る各種法制度の運用強化等です。

この二つ目の被害者保護に係る各種法制度の運用強化等については、多面的、重層的に存在している各種法制度を相談窓口等に向けて周知し、対応を強化することとしており、内閣府においてはワンストップ支援センターに対して、警察庁においては各都道府県警察に対して周知を行うなどしました。


このパッケージを決定した際、野田大臣から各府省の局長に対して、それぞれの持ち場において全方位で強力に取り組んでくださいとの話があったところであり、関係省庁と連携して更に取組を進めてまいりたいと思います。

●2022年4月22日 (つつみ)かなめ 衆議院議員
全方位で強力に取り組んでくださいと野田大臣から指示していただいたということです。
私は、野田大臣がこども家庭庁のスタートのときの大臣であって、御党の中で野田大臣が担当であって本当によかったなと思っております。

対策パッケージ2の(2)のところですけれども、業界団体の自主規制は、伊藤弁護士が指摘されていらっしゃいますように、政府の施策ではありませんし、自主規制で被害が防げるという政府の考えは認識が甘過ぎると指摘しておきます。

さて、早急にこの問題に対処しなくてはならないということで、先ほど山井議員からも御紹介、訴えがありましたように、

(参考)
(20)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(中)当ブログ(後)


立憲民主党と野党プロジェクトチームが議員立法を作成し、与野党で協議を行っていると聞いています。
AV出演被害を防ぐため、今国会でこの超党派の議員立法を成立させるべきと考えます。
野田大臣、改めて御所見をお聞かせください。

〇2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
先ほど山井委員にも申し上げたとおり、今この問題の解決のために、与野党全ての政党の皆さんが積極的に議員立法、議員提案に向けて取り組んでいただいていることに心から敬意を申し上げています。
是非、速やかに、いい成案を得て、そして、子供たち、人権をしっかり守れるようにお示しいただければと願っています。


●2022年4月22日 (つつみ)かなめ 衆議院議員
やはり十八歳、十九歳は、社会経験が浅く、危険に対する判断力や対応力が未熟で、法律や相談窓口などの社会的資源に対する知識も不足しているなど、つけ込まれやすく、守らなければならない存在です。
にもかかわらず、政府は、十八歳、十九歳からAV出演契約の取消権を一旦奪ってしまったわけです。
取り返しのつかない大きな責任があると思います。
せめて、この議員立法の後押しをお願いいたします。

また、せっかく、こども家庭庁は子供と若者も含むということですから、できれば、私個人としては、例えば三十歳未満までに、もうこの際、未成年取消権ではなく、若年取消権、若年層取消権みたいに拡大していただけたらありがたいなと思っております。

とはいえ、野田大臣に共感する点も多々あります。
資料一の下線部五のところですけれども、野田大臣が、アダルトビデオに強要されることは未成年であっても成年であっても女性にとってはいけない、あってはならないとお答えになっている点でございます。

AV出演の被害者には、中年の女性ですとか男性やトランスジェンダーの方もおられるかもしれません。
年齢、ジェンダーを問わず、また、アダルトビデオだけでなく、いわゆるJKビジネスも強いられることはあってはならない、それもまた性暴力にほかならないと考えます。
性暴力の根絶に向けて、野田大臣のお力をいただければ大変ありがたいと心から願っております。

さて、政府の法案には、子供の権利利益の擁護はこども家庭庁の任務とされていますが、これは具体的にはどのような施策を考えておられるのか、室長、御説明よろしくお願いいたします。

〇2022年4月22日 谷内 繁 内閣官房 こども家庭庁設置法案等準備室長
お答えいたします。
政府提出法案におきましては、こども家庭庁の任務といたしまして、子供の権利利益の擁護を掲げております。
議員の御質問になっておられますその具体的な事務でございますけれども、例えば、四条十六号にある虐待の防止、さらには、十七号にある、いじめの防止等に関する相談の体制その他の地域における体制の整備、それ以外に、十八号で、包括的な条項になっておりますけれども、教育、保育施設等や子供が活動する場等において働く際に性犯罪歴等についての証明を求める仕組み、いわゆる日本版DBSの導入に向けた検討や、子供の性的搾取、性被害の防止、児童の権利に関する条約に係る国内施策の取りまとめなどが挙げられるものでございます。


●2022年4月22日 (つつみ)かなめ 衆議院議員
子どもの権利条約三十四条では、「締結国は、あらゆる形態の性的搾取及び性的虐待から児童を保護することを約束する。」とされています。また、我が党の法案にも、二十三条に、「子どもが性犯罪及び性暴力の被害者、加害者及び傍観者とならないように」と明記しています。
しかし、政府案には、性的搾取、虐待、性暴力、性犯罪については明記されていません

上述のように、現行法では、年齢、ジェンダーを問わず、子供や若者をあらゆる形態の性的搾取、虐待、性暴力から守るのは困難だと考えますけれども、こども家庭庁としてしっかりと対応していただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

これについて、どのように対応するのかお聞きいたします。よろしくお願いします。

〇2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
とても大切なことであります。
性暴力、性犯罪は、犯罪となる行為も含む、何度も繰り返しになりますけれども、重大な人権侵害であります。
とりわけ、子供や若年者に対する性暴力や性犯罪においては、家族を始めとする身近な者からの被害は特に潜在化したり深刻化しやすくて、被害に遭うと一生拭い難い影響が生じるために、子供の健やかな成長にとって大変重要な課題であるということは認識しています。
子供に対する性暴力の防止等に関する事務は、こども家庭庁設置法案においては、第四条第一項第十八号、ここに掲げる子供の権利利益の擁護に関することに当たります。
こども家庭庁においては、これまで国家公安委員会及び警察庁が担ってきた子供の性被害防止プランの作成、いわゆる日本版DBSの導入に向けた検討などを担います。
また、性犯罪・性暴力被害のためのワンストップ支援センターの機能強化など、子供に限らず全ての年代の性犯罪、性暴力への対策については、私の下で、今、内閣府男女共同参画局が担っているところで、こども家庭庁においては、子供の最善の利益の観点から、内閣府と密接に連携して取り組んでいきたいと思います。


●2022年4月22日 (つつみ)かなめ 衆議院議員
今お話がありました性犯罪・性暴力の被害者のためのワンストップセンター、ここは本当に随分ここ数年で頑張っていただいていると思っております。

ただ、十代、二十代の若い人たちを狙ったこういう性的搾取は全国で増えてきているんですけれども、若者に限って支援する団体は、首都圏などにはありますが、残念ながら地方にはほとんどございません。
したがって、四十七都道府県全てに既に今開設されているこのワンストップセンター、ここでも、アダルトビデオ出演の被害やJKビジネスなどの被害を受けた方々の支援に精通した民間団体、今それがあちこち首都圏ではあるわけですから、ここに相談した場合と同様の支援ができるようにすべきだと思います。

例えば未成年取消権、これも、行使の仕方、したことがないというところが、私も、我が県、福岡県の性暴力センターに聞いてみたんですけれども、そういう相談は聞いていませんということでした。
そういう被害がないわけではないんですけれども、ワンストップ支援センターに相談できるというふうに、やはりまだそれが周知されていない、知らない方が多いということだと思います。

しかし、ネットで検索して、多分ぱっぷすさんですとか、先ほど山井先生からありましたようなそういったところを検索してやはり相談する方がいらっしゃるという状況ですが、地方にも被害者がいて、それがまずつながっていない、そしてまた、そういった相談があったとしても、そこに適切に対応できるかどうかが少し疑わしい

といいますのも、実は、あるところでの話で、いわゆるJKビジネスですとか、そういったところで契約をして、お金をもらって、そうやって働いている人に対しての性的な虐待、性暴力というものはないんだというふうなことをおっしゃる、そういった人の相談は受けないという方が実はいらっしゃったんですね。
でも、そうではないと相談員の人たちが声を上げて、そのストップセンターでも、そういう人たちにも、ちゃんと相談を受けるということになったんですけれども、そういったこともありますので、こういった、どのセンターでも被害者が支援を求めた場合に適切に支援が提供される体制を取っていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
吉住審議官、お願いします。

○2022年4月22日 吉住啓作 内閣府 大臣官房審議官
答弁いたします。

性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターは、現在、全都道府県五十二か所に設置され、緊急避妊薬の処方や証拠採取など医療的支援、弁護士を紹介するなどの法的支援、相談、カウンセリングなどの心理的支援など、地域における被害者支援の中核的な役割を担っております。

委員御指摘のとおり、アダルトビデオ出演の被害に遭われた方やJKビジネスの被害に遭われた方が各地域のワンストップ支援センターにおいて適切な支援を受けられるようにすることは、大変重要なことだと認識しております。

このため、内閣府では、支援に必要な知識やスキルについてワンストップ支援センターの相談員向けのオンライン研修を実施しており、引き続き、アダルト出演の被害の問題に関しても研修を進めるとともに、性犯罪、性暴力被害者支援のための交付金を活用し、ワンストップ支援センターの体制を強化することにより、被害者支援の充実を進めてまいります。


●2022年4月22日 (つつみ)かなめ 衆議院議員
吉住審議官、ありがとうございました。
(後略。)

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(再掲。堤かなめ 議員。2022年4月22日)
野田大臣のこの問題に対する対応、政府の対応は、余りにも冷たいものだったと言わざるを得ません」(※参考。当ブログ(前)

野田聖子氏は、このたびの内閣改造で、閣外へ去るようです。

明日も、今国会における"AV出演被害に関する質疑と応答"をみていきます。
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(参考)
6月15日に成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

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(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

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〔 7919文字 〕 編集

2022年8月9日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
(1)2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(2)2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(3)2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(4)2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(5)2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
(6)2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
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(7)2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(8)2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
(9)2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(10)2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(11)2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党)※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(12)2022年4月8日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(13)2022年4月13日 衆議院 厚生労働委員会(吉田とも代 衆議院議員。日本維新の会) ※当ブログ
  ↓
(14)2022年4月14日 衆議院 本会議(山田勝彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(15)2022年4月15日 衆議院 文部科学委員会(宮本岳志 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
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(16)2022年4月19日 衆議院 消費者問題特別委員会(吉田統彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(17)2022年4月19日 衆議院 本会議(森山浩行 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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(18)2022年4月20日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
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(19)2022年4月22日 衆議院 法務委員会(鎌田さゆり 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
(20)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(中)当ブログ(後)
  ↓
(21)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(堤かなめ 衆議院議員。立憲民主党)

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本日は、4月22日の(つつみ)かなめ衆議院議員の質疑をみてみます。
長時間に渡るやりとりでしたので、2回に分けて掲載させていただきます。
今回は、前編です。

国会会議録を参照します。

(2022年4月22日 衆議院 内閣委員会 会議録より、引用。 )

【前編】堤かなめ衆議院議員が2022年4月22日の衆議院内閣委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

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(前略)
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●2022年4月22日 (つつみ)かなめ 衆議院議員(立憲民主党)
(前略)
 本年四月一日より十八歳から成人とされたわけですけれども、その数年前から、先ほど山井議員からもありましたように、十八歳、十九歳が消費者被害に更に遭いやすくなるという懸念が指摘されました。中でも危惧されていたのがAV出演契約の問題です。

被害者を支援する市民団体の方々は、以前からこの問題の対策を政府に求め続けてこられました。
また、塩村委員、早稲田議員、山井議員など、我が党の何人もの議員が再三再四対策を求め、大きく報道もされました。
しかしながら、政府は何ら実効性ある措置を講ずることなく四月一日を迎え、十八歳、十九歳の若者は未成年取消権を使えなくなってしまいました。

この未成年取消権とは、もうお分かりのことだと思いますけれども、親などの同意を得ずに十八歳、十九歳の人が結んだ契約を無条件で取り消すことができるというもので、AVの出演を不本意にも契約してしまった未成年にとっては唯一の頼みの綱ともいうべきものでした。
しかし、それが奪われてしまったのです。

その結果、どんな大変な状況になっているか。この一か月弱ですけれども、この僅か一か月弱でも既にいろいろなことが起こっている、既にもう被害が広まっているかもしれない、そのことは山井委員からるる御説明がありましたとおりです。

(参考)
(20)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(中)当ブログ(後)


飲酒、喫煙、公営ギャンブルはこれまでどおり二十歳まで禁止されるにもかかわらず、AV出演は親の同意なしに契約できるようにしたのはどう考えてもおかしいという声が多く届いています。

飲酒、喫煙、公営ギャンブルについては、若年層が肺がんなどの病気や依存症になりやすいという指摘があり、禁止が継続されたと聞いています。
アダルトビデオの出演もまた、若年層にとっては特に心身に有害な影響を与える可能性が極めて高いのではないでしょうか。

しかし、野田大臣のこの問題に対する対応、政府の対応は、余りにも冷たいものだったと言わざるを得ません。

資料一を御覧ください。
三月十六日の参議院内閣委員会での我が党の江崎孝委員の質問に対する野田大臣の答弁でございます。

(参考)
(2)2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ


既に四年前、令和元年度に内閣府は法的検討をするとしていたことを江崎委員は指摘した上で、この被害を防ぐための法的対応について質問いたしました。
これに対する野田大臣の答弁が、資料一、この下線部の一番です。
今でもアダルトビデオに出演契約の場合は、その契約を取り消す、例えば消費者契約法というのがございますし、さらには、ひどいことで強要された場合には、例えば民法の詐欺とか強迫という理由で取消しを行使することが可能になっていますと、新たな法的検討についての質問にはきちんと正面からお答えにならず、今使える法律、現行法で対応が可能であるかのような答弁をされています。

しかし、実際には全くそうではありません。
資料二を御覧ください。弁護士で執筆者の、AV出演強要の被害者を支援する国際NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長伊藤和子さんの御承諾を得て、この資料を提出させていただいております。
四ページから五ページにかけてでございます。

この下線部一から読ませていただきます。

契約取消しについて列挙される法制度はいずれも、とても行使するのが難しいものばかりです。
十八歳、十九歳の被害者に対して、意に反してAV出演してしまっても、詐欺、強要を主張したら取り消せますよなどと言うのは何の慰めにもならず、極めて無責任な政府広報と言わざるを得ません。


五ページです。

また、政府は消費者契約法が活用できるとして周知徹底を図ると言います。
確かに、不適切な勧誘などがあった場合、消費者契約法の適用により取り消すというのは、一見すると活用できるように思えるかもしれません。
しかし、アダルトビデオ被害で不適切な勧誘を行うのは大抵がスカウトかプロダクションです。
被害者が出演同意契約を締結するのはAVメーカーです。幾らスカウトかプロダクションからだまされても、第三者であるアダルトビデオメーカーにそのことを主張して消費者契約を取り消すことは難しいのが実情です。
現行法ではこの問題は解決できず、十八歳、十九歳はこれまでより危険な立場に立たされる、そのことはごまかしようがありません。


そういうふうにおっしゃっています。

では、野田大臣に改めてお聞きします。
親の同意がなければ無条件で取消しができていたのに四月一日からできなくなってしまった十八歳、十九歳に対して、従来と同等の対応が現行法だけで果たして本当に可能だと、今でもそう思っておられるのでしょうか
可能なのか、可能でないのか、今もそう思っておられるのか、端的にお答えください。

〇2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
一般論として言えば、四月以降、十八歳で成人となるため、民法における意思表示の瑕疵などの取消し事由や消費者契約法における不当な勧誘行為などの取消し事由が存在しない限り、契約を取り消すことはできないと承知しています。

アダルトビデオ出演被害の問題は、被害者の心身や私生活に長期間にわたって悪影響を与える重大な人権侵害であり、深く憂慮すべき問題です。

このため、まず、行政府としてできることは全てやるという観点から、三月三十一日、いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等に関する関係府省対策会議を、これは局長級なんですけれども、速やかに開催して、「アダルトビデオ」出演強要問題緊急対策パッケージを決定したところです。

引き続き、アダルトビデオ出演被害の根絶に向け、関係省庁と連携してしっかり取り組んでまいります。


●2022年4月22日 (つつみ)かなめ 衆議院議員(立憲民主党)
今おっしゃられた、政府が三月三十一日にぎりぎりになって慌てて出した「アダルトビデオ」出演強要問題緊急対策パッケージについてですけれども、もう一度、資料の二を御覧ください。
三ページでございます。
ここに政府のパッケージが載っておりますけれども、その下の方の下線部のところでございます。

第一の教育、広報、啓発、これは政府も、二〇一七年以降、五年前からやっておられます、四月を集中月間にしています。
しかし、年に一回、政府広報をやったからといって、全ての若年層に届くのは不可能です。
政府広報が行き渡らない若年層に、政府広報や啓発活動をしっかり見なかったあなたが悪い、だから自己責任と言えるのでしょうか

では、資料一にもう一度戻っていただきたいと思います。
下線部の二です。野田大臣は、未成年の取消権というのがその当時から余り機能していないというか、本人たちが知らない、下線部三、更なる手だてはあるんだけれどもそのことが分かっていないなどと答弁されました。
まさに野田大臣のこの答弁は、伊藤和子弁護士が指摘しておられる、政府広報や啓発活動をしっかり見なかったあなたが悪い、だから自己責任と切り捨てるものではないでしょうか

本人たちが知らない、分かっていないのは、これまで十分な教育、広報、啓発を怠ってきた政府の責任ではないでしょうか
若者の自己責任なのか、政府の責任なのか、野田大臣、端的にお答えください。

〇2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
私の発言は、そういう趣旨ではございません。

私個人、国会議員としても、伊藤弁護士とはこのことについて、皆さんの御議論が始まる前から関わっておりまして、伊藤弁護士の方から、消費者庁の創設に関わった人間として、契約ということで、消費者庁の契約の法律で対応できないかということをもう数年前からやり取りをしているところで、このような発言に至ったわけですけれども。

また、未成年の取消権というのを、じゃ、学校で私たちは授業の一環なり社会何とかで実際教わってきたかというと、誰も教わっていないということを申し上げた。
逆ですよね。
そういうことを教えてあげればよかったのに教えてこなかったよねということを申し上げたかったんです。


●2022年4月22日 (つつみ)かなめ 衆議院議員(立憲民主党)
私も、野田大臣はそうではないと信じております。
ただ、そういうふうに聞こえるので確認をさせていただきました。
ですから、やはり、しっかり政府広報にもっともっと力を入れていただきたい、要はそういうことでございます。

しかしまた、そうやって数年前から取り組んでこられたのに、新たな法的対応をせずに四月一日から取消権がなくなってしまったということは、やはり動かし難い事実でございます。
野田大臣は何かの方法をやりたかったということでしょうけれども、多分、政府の中でなかなか実際には進まなかった、野田大臣の思うとおりには進まなかったということで、野田大臣も残念な思いをされていて、今、立法府に期待をされているという状況ではないか、私、そう思っております。

それで、同じく資料の、何だか揚げ足を取るようで申し訳ないと思うんですけれども、資料の一の下線部の四ですけれども、野田大臣は、まずは若い人たち、女性たちにしっかりと、そういうことは駄目なんだと、そして窓口があって、それを言うべきなんだとも答弁されています。
ここだけを切り取れば、まるで、相談しない若い人たち、女性たちが悪いかのような、やはり自己責任を強いるかのような答弁だと。
ネット上でそういうふうに批判している方も実はいらっしゃるんですね。

でも、実際には、もう野田大臣よく分かっていらっしゃるように、たとえ相談窓口があって本人たちがそれを知っていたとしても、知らないことが多い現状でございますが、知っていたとしても、被害者本人が、人に知られたくない、特に親や家族、友人などには絶対知られたくない、先ほど山井議員からも被害者の声の御紹介がありましたように、

(参考)
(20)2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(中)当ブログ(後)


特に、本当に子供には死んでも知られたくない、そういった思いや、たとえだまされたり強いられたものであったとしても、契約した自分が悪いといった自責の念などから、なかなか相談できない、孤立してしまうという問題の本質を御理解されていらっしゃらないのか、そういう声もありますので、そういうことはないと信じております、野田大臣の認識を改めてお聞きします。

〇2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
違いまして、まず、今申し上げたように、やはり学校でしっかりと、十八歳、高校生の問題も出ていますけれども、大方学校でそういう話をしてくれれば、まず子供たちがそういうことに遭ったときの抑止になりますし、駄目だと。

あと、もし万が一そういうことになったときに、今おっしゃったように、なかなか家族には言えませんし、友達にも、自分の自責の念があるから言いづらいわけですよね。
そうしたときに、これは、まだこども家庭庁はできていないんですけれども、男女局の方で性被害のセンターがありますよね、そういうところがあるよということをやはりどんどん私たちが言わなきゃいけないという趣旨であります。
番号も全国共通で八八九一、これについても、やはりまだしっかりと子供たちのところに伝わっていないんじゃないかなということを申し上げたかったということです。

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(つつみ)議員による正鵠(せいこく)を得る質疑と野田大臣の見苦しい答弁のつづきは、明日のブログでみてみます。
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(参考)
6月15日に成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
--------------------------------------------------------

2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

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〔 7495文字 〕 編集

2022年8月8日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

先日(2022年7月29日)、政府広報オンラインは、
AV出演被害防止・救済法が施行 AV出演を契約しても無条件でその出演契約をなかったことにできます!
という記事を配信しました。



同記事の中から一部を参照します。

AV出演被害防止・救済法が施行 AV出演を契約しても無条件でその出演契約をなかったことにできます!

一部分を引用

●2022年7月29日 政府広報オンライン
こうした問題(AV出演被害)の背景には、街中で勧誘を受けたり、性的な行為等の撮影を要求されたりすることが、若い女性にとって身近なことになっている実態があります。

(「モデルやアイドルにならないか」などの)勧誘を受けた・応募した人のうち、撮影の現場で事前に聞いていない・同意していない性的な行為等の写真や動画の撮影を要求された経験がある人は7人に1人となっています。

駅前で待ち合わせていたときに、話しかけてきた人が親切そうだったのでSNSのアカウントを交換した。一人で寂しいときなど、SNSで相談にのってもらうようになった。「お金がない」と送ったら「いいバイトがあるよ」と返事があり、行ってみたら、AVの撮影だった。

アイドルになりたくて、タレント事務所に応募したら、すぐにオーディションに来るように言われた。「仕事が決まったよ」と言われたが、その仕事はAVの撮影だった。

学費や生活費のために働いていたが、コロナの影響を受け収入が減ってしまい、素人もののAVに出演することにした。ただ、個人で販売等している人で契約書は交わしていない。

AV出演することになったが、怖くなったので、断ろうとすると、「もうオーディションが決まってしまった。行くだけ行って断ればいいよ」と言われて、オーディションを受けたら、「まさか、今から断らないよね?」と言われて、出演を断れなかった。
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(略)、令和4年(2022年)6月15日に「AV出演被害防止・救済法(※)」が成立しました。この法律で、出演者の性別や年齢を問わずAV出演の契約を無力化するルールが定められました。

AV撮影における性行為等の強要は禁止です。

公序良俗等に反する行為や違法な行為を容認するものでも合法化するものでもありません。

映像制作者は、出演予定者に契約書等を交付してから1か月は撮影ができません。

出演者は、意思に反した撮影や嫌な行為は断ることができます。

全ての撮影が終了しても4か月間は映像の公表は禁止されており、出演者は撮影された映像を公表前に確認できます。

撮影に同意していても、公表から1年(令和6年(2024年)6月22日までの間に締結された契約は「2年」)が経つまでは、性別・年齢を問わず、出演者の意思によって無条件で契約を解除できます。

契約の解除を妨げるために、嘘をついたり、脅したりする行為は禁止されます。違反した場合は、罰則もあります。

出演者は、契約の期間等を超えて映像が公表されている場合や、契約の取消や解除をした場合は、販売や配信の停止などを請求できます。

出演者がウェブサイトのプロバイダにAVの配信停止を申し出た場合、プロバイダから情報発信者に対する削除同意照会の期間が、通常の「7日間」から「2日間」に短縮されるなど、削除を迅速化するための仕組みが規定されました。

任意解除の妨害のための不実告知または威迫・困惑行為は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処されます。また、法人に対しては1億円以下の罰金が科されます。

契約書等交付義務違反・説明義務違反は、6か月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処されます。法人に対しても同額の罰金が科されます。

AV出演被害で困ったときは、「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」(#8891)に相談してください。AV出演契約の取消・解除や差止請求の仕方などについても支援が受けられます。既にAVの撮影をしてしまったり、作品が配信・販売されたりしている場合でも、あきらめずに相談してください。
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(再掲。塩村あやか参議院議員)
実務者会議では、機構(※AV人権倫理機構)調査では適正AVには被害がないという意見でした

適正AVにも被害があると反論され「自分が調査した範囲に被害がないだけで、適正AVにも被害はあると思う」との発言
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このたび、秀麗な法律(AV出演被害防止・救済法)が制定されました。
AV出演被害がなくなることを切望します。

(参考)
6月15日に成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

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〔 2896文字 〕 編集

2022年8月6日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
①2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
②2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
③2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
④2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑤2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
⑥2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
  ↓
⑦2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑨2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑩2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑪2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党)※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑫2022年4月8日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑬2022年4月13日 衆議院 厚生労働委員会(吉田とも代 衆議院議員。日本維新の会) ※当ブログ
  ↓
⑭2022年4月14日 衆議院 本会議(山田勝彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑮2022年4月15日 衆議院 文部科学委員会(宮本岳志 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
⑯2022年4月19日 衆議院 消費者問題特別委員会(吉田統彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑰2022年4月19日 衆議院 本会議(森山浩行 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑱2022年4月20日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑲2022年4月22日 衆議院 法務委員会(鎌田さゆり 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑳2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(中)

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昨日のつづきです。
本日も、4月22日の山井和則(やまのいかずのり)衆議院議員の質疑をみてみます。

今回は、後編です。
国会会議録を参照します。

(2022年4月22日 衆議院 内閣委員会 会議録より、引用。 )

【後編】山井和則衆議院議員が2022年4月22日の衆議院内閣委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

○2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
様々な御意見があると思いますが、今申し上げたように、アダルトビデオの出演に対して被害が後にあった場合でも、被害者の心身や私生活に長期間にわたって悪影響を与える重大な人権侵害であり、深く憂慮すべき問題ということです。

アダルトビデオの出演被害については、モデルやアイドル等への憧れや好奇心を利用する、顔は映さない、絶対にばれない等と説明することにより意思を誘導され、契約に至るといった事例もあります。

十分な情報や考える機会を与えられないことで、このような手口により十八歳の現役高校三年生のAV出演が増えるということは極めて問題であり、私としては、断じてあってはならないと考えています。


●2022年4月22日 山井和則(やまのいかずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
ちょっとここをあえて確認させていただきたいんですけれども、だまされたり強要されたのではなく、その時点では自由意思で、残念ながら、今日配付した二十ページにもあります、お金がないと生きていけないということで、二万円で性的動画を撮ってしまった十八歳の女性が、この二十ページ、新聞に出ております。

(参考)
・2022年4月19日 朝日新聞 18歳、2万円で撮った性的動画 孤独な女性「大人助けてくれない」


歓楽街のコンビニの前で、十八歳だった女性は声をかけられた、振り向くと中年の男、差し出されたスマホの画面をのぞくと、性的行為の動画を投稿するサイトだった、動画と写真の撮影で二万円を渡された、男は事前に準備した書面に署名するように言った、それで、もらった二万円は、ネットカフェに二週間ぐらい泊まれる金額だったと。

でも、この方も今では当然、大変な後悔をされているわけなんです。

ですから、不本意とか強要とか、意に反しなくても、その時点では自由意思であっても、十八歳の現役高校生あるいは十八歳の方がアダルトビデオに出演する、このことについてはいかが思われますか

○2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
その時点と。
これは、先ほど申し上げたように、このインターネット社会で転々流通してずっと残っていくものなんですね。
そして、子供から大人というのは、自覚、自分の自己主張とか自己肯定とかいろいろあるんでしょうけれども、そのときに、はたと、これは非常に厳しい状況だということは、やはりその時点で分からない若い人、子供たちが多いと思うんですね。

そういう意味では、やはり、私たち、それをずっと取り組んでいる大人と言われる側が、そういうことが起きるということで、高校生でアダルトビデオには出てはいけないよ、後に何があなたを苦しめるか分からないということはしっかり伝えるべきで、私としては、やはり、高校生でアダルトビデオに出ることは、結果として、予見できない被害が来るおそれがあるということなので、高校生ではやるべきではない、そういうふうに理解しています。


●2022年4月22日 山井和則(やまのいかずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
これは本当に重要な答弁だと思います。
今までの政府の答弁は、意に反するアダルトビデオ出演は駄目だと。
裏返せば、自由意思だったら出てもいいということでしたけれども、今の野田聖子大臣の答弁で、少なくとも高校三年生とか十八歳はやはり出るのはよくないんじゃないかと。
でも、野田大臣、そこなんですよ。

野田大臣、私も全く同感です。
高校生が出るのはやはりおかしいよね、どう考えたってと。
でも、四月一日からは、法律的には、どうぞ御自由にと、高校生を守っていた取消権はもうなくなったんですよ。
それで、はっきり言いまして、十八、十九の方が売れるから、今、巧みに勧誘に、もう始まってしまっているんですよね。
だから、野田大臣が、やはり高校三年生がビデオに出るのはよくないとおっしゃるのであれば、ボールは立法府にあって、国会の内閣委員会の私たちが、それは願望じゃなくて、やはり十八歳は、事実上、今までどおり出られない立法をする必要があるんじゃないかと思うんです。

それで、野田大臣、もう一つ質問させていただきます。

それともう一つ今問題になっているのは、三年、五年は納得していた、でも、しばらくしてから、契約に問題はなかった、当時は自由意思で出た、でも、やはり将来になって、あれは消してほしいと思い出した、契約に問題はなかった。
例えば、繰り返しになりますけれども、就職することになった、彼氏あるいは彼女ができた、フィアンセができた、あるいは子供を持つことになったときに、やはりそういう状態で自分の性的画像が永遠に出回っているのはつらい、だから、契約に問題はなかったけれども、将来的に、例えば五年後以降、五年間は売ってもいいけれども、五年でもう売ったら駄目とか、そういうふうな権利というものを持たせる立法措置が必要なのではないかと思うんです。

具体的に言いますと、野田大臣、既に今、一部のメーカーでは、取り消してくださいという要望が来たときには、分かりました、五年間は売り続けさせてもらいますと。
長いですよ、長いけれども、五年間は売り続けさせてもらいますけれども、五年後以降は、取消しの要望があったら売りませんと言っているメーカーは幾つかあるんです、自主的に。

でも、こういうことをやはり国としても立法でやるべきじゃないか。
これは、ヨーロッパなどでも、ライト・トゥー・イレースといって、インターネットにおいて、忘れられる権利、忘れる権利、そういう権利と言われているんです。

野田大臣おっしゃったように、後になってやはり消したいと。
でも、取消権の五年の時効も終わっている。
終わったら、じゃ、泣いても叫んでも、永遠に自分の性的画像が広がるのは防げないものなのか

先日、私たちの部会に元AV女優の小室友里さんという方が来られて、こうおっしゃっていました。
自分たち元AV女優の今の悩みは、結婚して子供ができている、そうしたら、PTAのときに、あそこのお母さん、元AV女優で今も売っているよと言われたときに、子供が苦しむんじゃないか、今になって後悔していると。

こういうことを考えると、野田大臣、時効がもし終わった後でも、何年間かは売るのは仕方ないけれども、何年間か売ったら、もうそれは売れないようにする、こういう立法措置が必要とは思われませんか
いかがですか。

○2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
各党がそれぞれ立法について取り組んでいらっしゃるので、内容に関しては最善を尽くしていただくことを期待申し上げますけれども、私も、児ポ法、児童ポルノに取り組んでいるときに、本物かどうかは別として、小学生とか、幼稚園児とか、中学生とか、そういう本当に信じられないようなアダルトビデオが販売されているわけですね。

それが、なかなか児ポ法が利かないのは、すごく限定されていて、実在する中学生じゃなきゃ駄目とか、そういう縛りがかかっているものですから、そういう若い人たちを対象にするようなありよう、アダルトビデオのありようというのが改善されていないなと。
ですから、是非、こういうことを契機にして、全体的に、果たして子供を対象にするアダルトビデオを、どうあるべきかということも私は是非問いかけたいし、すばらしい立法府の活動を期待しているところであります。


●2022年4月22日 山井和則(やまのいかずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
こういうことも私たち立法府が考えねばならないと思いますし、将来的には、こういう場で言いにくいんですけれども、今、実は、本物の性行為が行われてアダルトビデオの撮影が行われているようなこともあるんですけれども、やはりこういうのは女性の尊厳を著しく汚すので、今のAV女優の方々も、ストレートに言うと本番禁止
本番行為というのは、やはり一歩間違うと、売春したら捕まるのに、カメラが回っている前で売春したら捕まらないのはおかしいんじゃないかという議論すらあるわけなので、こういうことも私たちは考えねばならないというふうに思っております。

そこで、野田大臣の決意をお伺いしたいんですけれども、こども家庭庁の議論をして、これから子供を大切にする、暴力、性犯罪に遭わない社会をつくっていくというこども家庭庁の議論の中で、やはりこれから、高校三年生を含む十八歳、十九歳のアダルトビデオの出演被害を減らす、根絶する、間違っても増えるようなことにはしないという決意を野田大臣からお聞きしたいと思います。

○2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
与野党の立法府の皆様方が熱心にこの問題について取り組んでいただいていることに心から敬意を表しますし、やはりどうしても、これまで、私もささやかな取組の中で、アダルトビデオとかそういうものについて、なかなか真ん中でどんと議論がなされてこなかった問題点もあったかと思います。
これは人権侵害になるわけですね。

意に反してというのは、別に子供じゃなくても、大人でも意に反して後に後悔することってたくさんございまして、なお一層、やはりそこは大人がしっかりと見守っていかなきゃいけないということで、こども家庭庁の意義というのが改めて深まっているので、まだこども家庭庁はできていませんので、しっかりと皆様方にはそういうことを念頭に置いていただいて、議員提案に向けて取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思います。


●2022年4月22日 山井和則(やまのいかずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
今も野田大臣のお話にありましたように、議員提案に向かって取り組んでいただきたいと。
この未成年取消権がなくなって、現役高校生のビデオがどんどんどんどん今世の中に氾濫しようとしているのを止める力は、内閣委員会、そして立法府にあるわけですね。

ところが、あえて申し上げますと、万が一、私たちが作った法律がざる法で、超党派で、内閣委員会で例えばアダルトビデオ根絶の法案を出したとしても、それが万が一ざる法であって、未成年の方の、今までの十八歳、十九歳の方の被害が増えると大変なことになりかねません。
そこで、アダルトビデオ出演被害根絶元年ということにするために、私たち立法府も頑張らねばと思います。

私、一番懸念しますのは、やはり先ほどの時効の問題なんですね。
今まで五年間取り消せた。
ところが、この期間が減れば減るほど取り消せなくなって、今も言ったように、幾ら取り消したいと思っても取り消せなくなってしまうわけです。
ここが一番、今後、超党派で議論する上で大切なことになってくると思いますので、このことについて是非とも、超党派でいい議員立法ができて、やはり国会の力でアダルトビデオ出演被害根絶が、内閣委員会や立法府の力でできたらいいというふうに強くお願い申し上げまして、質問を終わります。

ありがとうございます。
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(午前)


(午後)

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(参考)
6月15日に成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

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〔 6885文字 〕 編集

2022年8月5日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
①2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
②2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
③2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
④2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑤2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
⑥2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
  ↓
⑦2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑨2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑩2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑪2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党)※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑫2022年4月8日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑬2022年4月13日 衆議院 厚生労働委員会(吉田とも代 衆議院議員。日本維新の会) ※当ブログ
  ↓
⑭2022年4月14日 衆議院 本会議(山田勝彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑮2022年4月15日 衆議院 文部科学委員会(宮本岳志 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
⑯2022年4月19日 衆議院 消費者問題特別委員会(吉田統彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑰2022年4月19日 衆議院 本会議(森山浩行 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑱2022年4月20日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑲2022年4月22日 衆議院 法務委員会(鎌田さゆり 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑳2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)

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昨日のつづきです。
本日も、4月22日の山井和則(やまのいかずのり)衆議院議員の質疑をみてみます。

今回は、中編です。
国会会議録を参照します。

(2022年4月22日 衆議院 内閣委員会 会議録より、引用。 )

【中編】山井和則衆議院議員が2022年4月22日の衆議院内閣委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

○2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
るるお話をありがとうございました。

まず、やはり、未成年者取消権がある場合というのは、一般論で申し上げるんですけれども、無条件で契約解消することが可能であり、そのようなリスクが事業者に対する抑止力になっていたという面もあると推察されるわけですね。

それで、これまでは強要ということを言っていた、今、被害という言葉に置き換えていただいたのは大変いいことで、なぜかというと、あたかも、事業者が殴ったり脅かして出演させるというイメージがすごく広がっていたんです。
そうではなく、むしろ優しい言葉をかけてもらったり、孤独な女性たちに、最初は友達で、だんだんと、グルーミングというんですけれども、自らこの人のために何かしようみたいな、そういう環境整備なんかもたくさん散見されるわけで、それは結果として、後に人権侵害になってくるわけですね。

やはり、十八、十九で、様々傷ついたときに優しくしてくれたというので、その時点では被害ではないんだけれども、今お話があったように、出演してしまった後に、それがもう今はインターネット社会では転々流通するわけですから、デジタルタトゥーという言い方をされましたけれども、消すことがなかなか難しい社会だという中で、後に、好きな人ができたり、そういうところで大きな人権侵害になるということを、なかなか若いうちは分かりづらいということが極めて大切な論点だと思っています。

今、幸いなことに、各党がこのことについて、しっかりと十八歳、十九歳の人たちを守らなきゃならないということで、立法の動きがあることは大変ありがたく思っています。
立法府の自らの責任とか、やはり多くの国民の声を聞いていただく立場として精力的に取り組んでいただくことを、是非、心から注視してまいりたいと思っています。


●2022年4月22日 山井和則(やまのいかずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
今、野田大臣からもお話がありましたように、実は今、この問題の解決のボールは政府というより立法府にあるわけで、自民党、公明党さんも、私たち野党も、議員立法の作成に取り組んでおりまして、協議をしておりますけれども、それが超党派で合意ができたら、この内閣委員会で、衆議院か参議院か分かりませんけれども、こども家庭庁の法案審議の後、今言った穴を埋める、まさに、十八、十九、現役高校生の方々も含めて、その方々のアダルトビデオが今増えつつある、これを止めるボールは、超党派の、この内閣委員会にあるわけなんです

それで、今、野田大臣おっしゃってくださった、大事なことをおっしゃいました。
今まではAV強要問題と言われていたけれども、自民党、公明党のプロジェクトチームもAV出演被害に関するプロジェクトチーム、私たちも、ぱっぷすさんも、マスコミの方も、強要という言葉は使わなくなっているんですね。
なぜかというと、野田大臣おっしゃったように、強要に見えないんですよ。
脅したり、うそついたりじゃないんです。
巧妙に、野田大臣おっしゃったように、グルーミングで、温かく優しく包んでいって、結果的にはだまされたということになって、多くの女性の方が後悔をされるということなんです

そこで、この問題、もう一つ問題点がありますのは、じゃ、こういう被害に遭った人だけが問題なのかというと、そうではなくて、配付資料を御覧いただきたいんですけれども、配付資料の十六ページ。
残念ながら、今、現役高校生出演ビデオなるものが増えつつあります
先ほども言ったように、一つのサイトだけでも千本ぐらい売れています。
つまり、もし現役高校生のビデオが、国会で私たちが議員立法を作ってブレーキを踏まなくてどんどん増えていったら何が起こるか
十六ページ右上にありますように、過去の警察庁の調査で、強姦や強制わいせつの容疑で逮捕された人の三三%、三人に一人は、アダルトビデオを見て自分も同じことをしてみたかったと。

(参考。警察庁の調査)
・内山絢子(警察庁科学警察研究所 主任研究官)著「性犯罪の被害者の被害実態と加害者の社会的背景」


恥ずかしい話ですけれども、こういうことなんです。

ということは、言いたくないですけれども、現役高校生のビデオが増えたら、出た人が被害者だけじゃないんですよ。
じゃ、現役高校生に痴漢しようかな、わいせつ行為しようかなと、残念ながら、多くのお子さん、高校生が、そういう性犯罪、性暴力になる可能性がどんどんどんどん広がっていくわけです
これを何としても私たちは今食い止めねばと思っております。

それで、問題は、今与野党で協議をしているんですけれども、一つのポイントはこの期間なんですね。
配付資料を見ていただきたいんですけれども、では、やはり後悔して、気持ちが変わって取り消したいというふうにいつ思うかなんですが、配付資料の八ページ、左上を見てください。
相談に乗っておられますぱっぷすさんの資料によりますと、一年未満が一六%、二年までが、合計しますと三二%、そして三年から五年が一六%。三分の二ぐらいが五年以下ですけれども、五年以上も三分の一おられるんです。

野田大臣、ここで分かっていただきたいんですけれども、今まで取消権があったんですけれども、この取消権の最大の効果というのは、五年間取り消せたということなんです。

今日の配付資料の十ページを見てみてください。
民法百二十六条、取消権の期間の制限。
取消権は、追認することができるときから五年間行使しないときは時効になると。
つまり、短期間じゃなくて、撮影してしまったりあるいは発売してしまってから五年間は取り消せたわけです、無条件に、十八歳、十九歳の方は。

具体的に言いますと、やはり一年、二年、落ち込んだり、あるいは自殺未遂されたり、残念ながら実際自殺された方もおられます、そういう中で、就職しようと思ったら、やはり就職するときに、ビデオが流通しているのは困る、消してほしいとか、あるいは彼氏ができた、彼女ができた、あるいは結婚したい、そのときに、フィアンセに、ビデオに出たこと、今も売っていることを言わないと駄目なんだろうか、そういうことですね、様々なことで、やはり三年、五年、十年たって取り消してほしいということが多いわけなんです。

ついては、野田大臣にお伺いしたいんですが、私たち、議員立法でこの穴を、未成年取消権がなくなった穴を埋めればと思っているんですけれども、今までは五年間取り消せたんです、三月三十一日までは、五年間。
私たちは、当然、今まで五年だったんだから、これからも五年ぐらい、議員立法を作るんだったら取り消せたらいいなと思うんですけれども、野田大臣は議員立法のことには直接お答えできないと思いますので、議員立法というのはちょっとおいておいたとして、今後、十八歳、十九歳のAV被害を守る上で、今まで五年間あった、やはり、せめて一定の期間、十分な期間取り消せるようなことが今後も制度として残ればいいんじゃないかと思いますが、野田大臣、いかがでしょうか。

○2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
年限については、やはり、せっかく各党で立法の動きが出てきたので、しっかりと被害者がリカバリーできるような実効性のあるものを、様々な角度から検討して出していただきたいと思っています。

私は、議員立法を幾つか手がけたことがあって、最初に手がけたのが児童ポルノ、児童買春なんですよ。ですから、
本当に厳しかったですね、当時も。
児童ポルノに関しては、残念ながら親がそういう素材を提供するケースとかもあって、非常に子供たちの人権というのはその当時はなかなか大人の人たちに認められなかったこともありますので、逆に、議員立法でしっかり取り組んでいただければ、今はもうインターネットの中ではびこってしまっている児童ポルノ、どんどん逮捕者も増えている中で、そこの抑止にもつながってくると思うので、しっかりと皆様方の議論を見守りたいと思っています。


●2022年4月22日 山井和則(やまのいかずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
しっかりとした十分な期間が必要だという御答弁をいただきました。

これは、あえて言いますと、この法案をもし成立させるとしたら、委員長提案、この委員会になる可能性もありますから、ということは、それを成立して、抑止できたら、内閣委員会、国会、立法府、頑張ったなとなりますし、万が一ざる法だったら、私も含めてですけれども、何やっているんだということに本当になるから、これは変な話、野田大臣の問題というより、私たちが超党派で、今まであった五年の時効をどうするのかという議論にもなると思うんです。

なぜこんなことを言うかといいますと、今までは時効五年だったけれども、じゃ、半年にしましょうとなったときに何が起こるかといいますと、例えば、メーカー側は、半年までは取り消せる、でも半年以降は取り消せないということになると、半年間売らないという作戦に出てくる可能性はあるわけですよ、それは。
半年間売らなかったら、親ばれもしないし、被害も出ない。
じっとしている。
そうしたら、被害者も被害を感じないから取り消さないですよね。
それで、取消権がなくなって、例えば半年から一日たったらばっと売る。
そうしたら、被害者の方は、これはもうたまらない、やめてください、友達にも親にもばれました、仕事も首になりかねません、学校も行けなくなりますといったときに、何言っているんですか、時効は半年ですよ、一週間前に切れていますとなったら、もう泣いても怒っても、永遠にそのビデオを止められなくなっちゃうんです。


だから、この五年間の時効、五年でも、残念ながら、私の聞いた話でも、五年過ぎてから来られて、消せなくて困っている人の話も聞きました。
そういう意味では、この時効の五年というのが重要だということを強く言いたいと思います。

それと、もう一つ、原状回復義務というのがあります。配付資料十ページ。

今までの未成年取消権には原状回復の義務という言葉がありまして、百二十一条の二、無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う。
つまり、ビデオを撮影して、例えば、半年後にやはり取り消してくださいといったときには、今後出なくていいですよだけじゃなくて、今まで撮影したビデオも回収、家まで行って回収はできませんけれども、アダルトビデオショップにある、インターネットで売っているものは回収する、こういう原状回復義務があったわけです、取消権に。
これがあるから、アダルトビデオメーカーは大損害になるから、十八歳、十九歳には声をかけなかったんですね。

これも、一般論として野田大臣にお伺いします。

今後、こういうお子さんたち、あるいは十八歳、十九歳の人たちを守っていく上では、やはり、今まで取消権にあったような原状回復、あるいは差止め請求権ですね、今出ているビデオは回収しなさい、今後だけじゃなくて今までのやつも。
繰り返して言います、もうダウンロードしたやつとか家に持って帰っているやつまで回収は無理です。
これは今までから無理なんですけれども、そうじゃなくて、店舗とか倉庫にあるやつは回収させる、そういう原状回復義務というのは、今後もやはり若い人やお子さんを守るためには必要じゃないかと思いますが、大臣、いかがですか。

○2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
まさに皆様方が取り組んでいる立法の内容であるので、私の方からはコメントは差し控えるんですけれども、是非やはり取り組んでいただきたいのは、アダルトビデオの出演に関する被害の問題というのは、今も委員おっしゃっているように、被害者の心身や私生活に長期間にわたって悪影響を与える重大な人権侵害であって、深く憂慮すべきだと。
その被害を減じていくために何をなすべきかということで、立法府の皆様方の取組をしっかり見守りながら、私の思いはそれで御理解いただければと思います。


●2022年4月22日 山井和則(やまのいかずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
ありがとうございます。

それで、私、今までちょっと、内閣府さんの国会答弁で気になっている言葉がありまして、意に沿わないAV出演は許せません、こうおっしゃるんですね、意に沿わない

でも、私、あえて、これは質問通告もしましたが、野田大臣にお伺いしたいんです。
十八歳の現役高校生、未成年取消権がありました。意に沿わないじゃなく自由意思だったら、野田大臣、十八歳現役高校生などのアダルトビデオ出演が、これからこども家庭庁の議論をする中でどんどん増えていくということは構わないと思われますか
いかがですか。

○2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
様々な御意見があると思いますが、今申し上げたように、アダルトビデオの出演に対して被害が後にあった場合でも、被害者の心身や私生活に長期間にわたって悪影響を与える重大な人権侵害であり、深く憂慮すべき問題ということです。

アダルトビデオの出演被害については、モデルやアイドル等への憧れや好奇心を利用する、顔は映さない、絶対にばれない等と説明することにより意思を誘導され、契約に至るといった事例もあります。

十分な情報や考える機会を与えられないことで、このような手口により十八歳の現役高校三年生のAV出演が増えるということは極めて問題であり、私としては、断じてあってはならないと考えています。

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このときのやりとりのつづきは、明日のブログでみてみます。
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(参考)
6月15日に成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

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〔 7973文字 〕 編集

2022年8月4日 この範囲を時系列順で読む


#[AV出演被害防止・救済法]

今年の通常国会における"AV出演被害に関する国会質疑"を振り返っています。

(参考。動画)
<"AV出演被害"に関する今年の3月からの国会質疑)>
①2022年3月8日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
②2022年3月16日 参議院 内閣委員会(江崎孝 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
③2022年3月25日 衆議院 本会議(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
④2022年3月28日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑤2022年3月29日 衆議院 消費者問題特別委員会(本村伸子 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
  ↓
⑥2022年3月29日 参議院 法務委員会(安江伸夫 参議院議員。公明党) ※当ブログ
  ↓
⑦2022年3月30日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑧2022年3月31日 参議院 内閣委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑨2022年3月31日 衆議院 本会議(早稲田ゆき 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑩2022年4月4日 参議院 決算委員会(塩村あやか 参議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑪2022年4月7日 衆議院 消費者問題特別委員会(柚木道義 衆議院議員。立憲民主党)※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑫2022年4月8日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑬2022年4月13日 衆議院 厚生労働委員会(吉田とも代 衆議院議員。日本維新の会) ※当ブログ
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⑭2022年4月14日 衆議院 本会議(山田勝彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑮2022年4月15日 衆議院 文部科学委員会(宮本岳志 衆議院議員。日本共産党) ※当ブログ
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⑯2022年4月19日 衆議院 消費者問題特別委員会(吉田統彦 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑰2022年4月19日 衆議院 本会議(森山浩行 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
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⑱2022年4月20日 衆議院 厚生労働委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)
  ↓
⑲2022年4月22日 衆議院 法務委員会(鎌田さゆり 衆議院議員。立憲民主党) ※当ブログ
  ↓
⑳2022年4月22日 衆議院 内閣委員会(山井和則 衆議院議員。立憲民主党)

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本日は、4月22日の山井和則(やまのいかずのり)衆議院議員の質疑をみてみます。
長時間に渡るやりとりでしたので、3回に分けて掲載させていただきます。
今回は、前編です。
国会会議録を参照します。

(2022年4月22日 衆議院 内閣委員会 会議録より、引用。 )

【前編】山井和則衆議院議員が2022年4月22日の衆議院内閣委員会でおこなった質疑(AV出演被害)

●2022年4月22日 山井和則(やまのいかずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
五十一分間、質問をさせていただきます。
前半は児童手当、児童扶養手当、そして後半は成人年齢引下げに伴うアダルトビデオの高校生の実質解禁の問題について質問をさせていただきたいと思います。
(中略。)
それでは、もう一つ、アダルトビデオの高校生の解禁問題、質問をさせていただきたいと思います。
メインは後半に、午後にやらせていただきますが、この問題も、野田大臣とはもう一か月以上前から議論をさせていただいておりまして、野田大臣からも前向きな取組をいただいて、御支援いただいておることを感謝したいと思います。

これはもう今から一か月前、三月二十三日、アダルトビデオの出演被害の相談に乗っておられますNPO法人ぱっぷすの方々を中心に、四月一日の高校生アダルトビデオ出演解禁を止めてくださいと。

つまり、詳しくは、今日は配付資料をたくさんつけましたので、四月一日から未成年取消権というのがなくなって、それまでは十八歳、十九歳は事実上アダルトビデオに出れなかったんですね、スカウトやアダルトメーカーも、結局、未成年ということで取り消されるから。
ところが、この四月一日から、事実上それがなくなったから解禁されてしまっているわけです。

それで、このことについても昨日確認しましたら、こども家庭庁としても、十八歳、十九歳も「こども」だから、このアダルトビデオの十八歳、十九歳、高校生出演被害防止は担当であるということで、質問させていただいております。
私は、この問題も、こども家庭庁の審議の試金石だと思っております。

この右に書いてありますように、十八歳の初日からアダルトビデオに出演できるということは、十六歳、児童からリクルート、動画配信、アイドル活動をさせ、十八歳の誕生日すぐにAV撮影となる、幼さや高校生を売りにしたアダルトビデオが主流になることにより、更なる被害の低年齢化を懸念と。

野田大臣、この一か月間、何回か野田大臣に私も直接要望させてもらいましたけれども、例えば、岸田政権が、こども家庭庁をつくって子供を応援する、虐待、暴力、犯罪から守るといいながら、一方では、この四月一日から現役高校生のビデオや性暴力被害が増えているといったら、言行不一致ということになりかねません。

残念ながら、今日の配付資料を見てください、四月一日からどういうことになっているのか。
これは厚生労働委員会でも配付をさせていただきました。
六ページです。
四月一日以降、アダルトビデオ販売サイト、黒塗りにしながら、四月一日法改正、十八歳J○三年公開しますということで、取消権がなくなったということで、残念ながら、現役女子高生のビデオと言われるものがどおんと売られているわけです。
これは私が直接見たのではなく、NPO法人ぱっぷすさんがチェックをされているわけですね。

それで、次のページ、七ページを見てください。
七ページ上です。
四月になり法律が改正し、十八歳であればJ○三年でも成人とみなされ、アダルトビデオに出れるようになりました、新しい法律では年齢的に問題ないでしょう、四月を待って限定的に公開しますと。
ぱっぷすさんがこれをチェックしたら、このビデオサイトも、四月に入ってからもう四百人が買われているんじゃないかと。
一本二万五千円ぐらいと言われておりますので、これは一千万円以上の売上げだと。

野田大臣、こども家庭庁で、政府を挙げて、与野党協力して子供を守っていこうという一方で、現役高校生、こういう低年齢化したアダルトビデオが増えつつある
これはこども家庭庁の趣旨、理念に逆行していると思われませんか。いかがですか。

○2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
子供とは、基本的には十八歳までの者を念頭に置いているところですが、一定の年齢階層で区切られるものではなくて、必要な支援が途切れることのないよう取り組んでいくこととしています。

今のいわゆるアダルトビデオ出演強要問題については、従来から、問題意識を持って、関係省庁が連携して教育や啓発の強化等によって対応しているところです。
今回も、私は男女の方の大臣もやっているので、そこから関係省庁に声がけをして幹部会をやらせていただいたんですけれども。

こども家庭庁、今御審議をいただいているんですけれども、こども家庭庁においても、十八歳、十九歳を含め、若年層の性暴力被害の防止に向けて、子供の権利を擁護する観点から、必要な連携はしっかり行ってまいります。


●2022年4月22日 山井和則(やまのいかずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
これはどう考えても、今おっしゃったように、こども家庭庁の理念と真逆の現実が今起こりつつあるという認識は共有していただけたんじゃないかと思います。

続きは一時から行います。
ありがとうございます。

(午後。再開。)
●2022年4月22日 山井和則(やまのいかずのり) 衆議院議員(立憲民主党)
ありがとうございます。

では、一時以降、アダルトビデオの高校生出演解禁の問題について質問させていただきたいと思います。

先ほども言いましたように、こども家庭庁で子供を犯罪や暴力から守ろうという議論をしている中で、四月以降、先ほどお見せしたように、現役高校生が撮影されたと見られるビデオが増えている、また、それが売れまくっているということは、野田大臣、これは今、私たち立法府も政府も試されているんだと思うんですね。
日本の国で高校生のビデオを、十八歳、十九歳のビデオを売りまくってオーケーなのかどうか。

そういう意味では、ここで、野田大臣を先頭に政府も取り組んでいただいて、私たち立法府も取り組む必要があると思います。

それで、今日の配付資料の最後、二十ページにもありますが、これは朝日新聞の記事でありますけれども、「十八歳、二万円で撮った性的動画 孤独な女性「大人助けてくれない」」ということで、この右の方を見てみますと、世間が言う家出少女、個人撮影でないアダルトビデオにも勧誘された、スカウトはこう言った、二十歳になったら撮影しようね、最近のニュースとこの言葉がつながった、今年三月三十一日まで、未成年というだけでAV出演契約を取り消して商品の回収もできた、スカウトの言葉の裏には、二十歳までのそうしたリスクを避けたいという制作側の意図も見える、女性は、民法の未成年取消権という規定に守られていたことを最近になって知ったと。

つまり、三月三十一日までは、十八、十九の方は、男性も含めてですけれども、撮影しても、未成年だからといって後で苦情を言ったら無条件で回収することになっていたので、ビデオ制作側からすると大損害になるから、二十歳以降だけ声をかけるということになっていたわけですね。ところが、なくなったので、これから十八歳、十九歳に声がかけられるのではないかということです。

ちょっとブログを見ていただきたいんですけれども、最近のブログに何と出ているか。
配付資料の七ページを見てください。
配付資料七ページ、三月一日投稿のアダルトビデオ事業者のブログ。
この右上の方へ行きますと、かつて私は未成年の子を撮影し、作品が没になった、当時十九歳だった、結局、親から、撮影の後、映像を公開するなら弁護士を立てて裁判も辞さないと言われた、それで断念したので、今まで十八歳や十九歳のモデル採用は控えていたのですと。

配付資料の左下に行きます。
ですが、十八歳は成人だと法律で定義されるわけですから、四月一日からは方針を転換せざるを得ないでしょうねと。
この四月一日からは十八歳、十九歳の女性を撮って売るという趣旨でしょう。なぜって、年齢が低いほど需要が高まるからですと。今回の未成年者取消権がなくなることは、この右ですね、今回の法律施行は棚からぼた餅のような恩恵を与えるでしょうね、来る四月一日に備え、あなたも是非今から十八歳の女の子を確保しておいた方がいいかもしれませんということで、こども家庭庁の創設を議論するさなか、本当に、十八、十九の女性が今、男性も含めてこういうビデオはありますから、狙われているわけです。

野田大臣、先ほどお渡ししましたけれども、被害者の相談に乗っておられるNPO法人ぱっぷすさんを通じて、被害者の声が届きましたので、幾つか読み上げさせていただきたいと思います。

まず、配付資料の六ページ、右の真ん中のところに被害者の声があります。この配付資料の右ですね、六ページ、声三。

お金が欲しいと安易にプロダクションと契約してしまいました。
撮影日にやっぱりやめたいと思いましたが、大勢の年上の男の人に囲まれて、断ることも怖く、結果、複数回撮影してしまいました。実際に映像が発売されてから、一日五回、自殺したいと考えたりしました。
同級生にも知られて、本当に私かを確認するためにみんなで何回も見たと言われたときはとてもつらかったです。
今は会社員をしていますが、もしかしたら周りの誰かが知っているのではないか、ばれたら会社を辞めなければならないのではないかと不安です。
私のように、発売された先の未来を考えずに、お金が欲しいと契約してしまう十代、二十代の方がほかにもいるかもしれません。
私は、五年以上たった今も当時のことを思い出してつらくなったりします
と。

要は、五年たってからこの方は、就職もして、やはりあの動画、公開をやめてほしいということで、今、ぱっぷすさんに、取消しを求めておられるわけなんですね。

それと、今、野田大臣にお渡ししましたが、もう少し被害者の声を読み上げます。

私のケースですと、当時、声をかけられたのは二十歳になる前、契約は二十歳直後でしたと。

やはり二十歳直後なんですよね。十八、十九までは撮影していないんです。

直後、メーカーや事務所は効力のあるサインを突きつけ、販売停止には応じてくれませんでした。
十八歳から契約を結べるとなると、声をかけるのは高校生の間からです。
働き始めて世の中のことを知っていくと私は思います。
余りにも若く未熟なこの年代は、スカウトマンや事務所からすると絶好のターゲットです
と。

ですから、野田大臣、これは十八歳以上だけが狙われるんじゃなくて、十八歳から出演してもらうということは、もう高校生からどんどんスカウトが始まってしまうということです

あとお二人、被害者の声をお話ししたいと思います。

私は、声をかけられて契約した当時、大学一年生で十九歳でした。
撮影当時は、恥ずかしい気持ち、尊厳が踏みにじられるようなつらさ、体の痛み、いろんなつらさを感じました。
私は今三十歳半ばです
と。

十六年たっているわけですね。

三十歳半ばです。
今なら彼らのうそなんてすぐ見破れると思いますし、そもそもスカウトに声をかけられた時点で警戒します。
しかし、十代の社会を経験していない若い少女に、大人を疑う気持ちや忽然と突っぱねる強さはなくて当たり前なんです
彼らはそれを分かっていて、集団で狙ってきます。
事務所の社長、スカウト、マネジャー、事務所のほかのスタッフ、そういう人たちがチームになって一人の女性にかかるんです
狙われたら逃げられないんです
と。

それで、続きがあります。

これだけデジタルタトゥーが残っている現代で生涯隠し通せる保証はないため、私は自分の子供を持つことは諦めています。
我が子が母親のアダルトビデオ出演で辱められたと考えたら、絶対に無理です。
アダルトビデオ出演は、撮影当時だけでなく、その後の人生においてもずっと私を苦しめています。
当たり前に結婚して、子供を持ちたかった、親に孫を見せたかった、会社にもいつばれて解雇されるか、不安はずっと消えません。


あともう一人、最後の方のメールを御紹介します。

当時、親にもばれないし、飛行機事故より親ばれの確率は低いなどと大人の口車に乗せられ、すっかり信用してしまった私は、十九歳のときにアダルトビデオに出演をしました。
若かった当時の私は、自分がどうなってもよい、ばれたら死ねばよい、今この瞬間、私を必要としてくれる人、私に期待してくれる人たちの思いに応えたい、そういう思いから契約書にサインをしました。
大変未熟で浅はかな考えでした。
自分のアダルトビデオが発売されてしばらくして、私は、ストレスから後頭部の髪が広範囲にわたって抜け落ちました。
何とか親にも打ち明けることができ、撮影当時十九歳だった私は、未成年取消権を行使して、販売停止を請求することができました。
私は、このときほど、法律に守られたと感じたことはありません。
未成年取消権があることに気づいたとき、絶望の中に小さな光を見たような気持ちでした。
こんな浅はかな愚かな私を救ってくれる法律があることに涙が止まりませんでした。
当時の私がもし十九歳でなく、未成年取消権が行使できずに、いまだに販売が継続されていたりしたら、私は既にこの世にはいなかったかもしれません。
当時の私が未成年取消権の希望の光を見たように、出演してしまったことを後悔し絶望の中にいる少女たちの救いとなるよう、法律、制度が必要です。
未成年取消権がぎりぎりのところで私の命をつなぎ止めてくれたことは間違いありません
と。

つまり、この未成年取消権というのは、単なる商品を買ったの取消しじゃなくて、人の、若い女性、男性の命を守る権利だということなんです。
ぱっぷすさんに届いている悲痛な声、無念の思い、本当に、後悔しても後悔し切れない、こういう悲痛な声が山のように寄せられているわけですね。

そこで、野田大臣にお伺いしたいんですけれども、ここにありますように、四月一日までは、未成年取消権があって、メーカー側も十八、十九には声をかけなかったんですね。
未成年取消権が、こういったように、いざ撮って売ろうとしても回収させられるから、抑止力だったわけです。
ところが、四月一日からはもう回収できないわけだから、残念ながら、撮って売ったらもうかるみたいな、そういう状況に、今もう四月二十二日、なっているんです。

そこで、野田大臣にお伺いしたいんですけれども、未成年取消権、なくなってしまったわけですから、それそのものを復活させる議員立法を今私たちは作成をして準備はしておりますけれども、もしそれが無理であったとしても、未成年取消権と同等以上の効果を持つ立法措置というのが、やはりお子さんたちを守るために必要なんじゃないかと思うんですけれども、野田大臣、いかがでしょうか。

○2022年4月22日 野田聖子 男女共同参画担当大臣
るるお話をありがとうございました。

まず、やはり、未成年者取消権がある場合というのは、一般論で申し上げるんですけれども、無条件で契約解消することが可能であり、そのようなリスクが事業者に対する抑止力になっていたという面もあると推察されるわけですね。

それで、これまでは強要ということを言っていた、今、被害という言葉に置き換えていただいたのは大変いいことで、なぜかというと、あたかも、事業者が殴ったり脅かして出演させるというイメージがすごく広がっていたんです。
そうではなく、むしろ優しい言葉をかけてもらったり、孤独な女性たちに、最初は友達で、だんだんと、グルーミングというんですけれども、自らこの人のために何かしようみたいな、そういう環境整備なんかもたくさん散見されるわけで、それは結果として、後に人権侵害になってくるわけですね。

やはり、十八、十九で、様々傷ついたときに優しくしてくれたというので、その時点では被害ではないんだけれども、今お話があったように、出演してしまった後に、それがもう今はインターネット社会では転々流通するわけですから、デジタルタトゥーという言い方をされましたけれども、消すことがなかなか難しい社会だという中で、後に、好きな人ができたり、そういうところで大きな人権侵害になるということを、なかなか若いうちは分かりづらいということが極めて大切な論点だと思っています。

今、幸いなことに、各党がこのことについて、しっかりと十八歳、十九歳の人たちを守らなきゃならないということで、立法の動きがあることは大変ありがたく思っています
立法府の自らの責任とか、やはり多くの国民の声を聞いていただく立場として精力的に取り組んでいただくことを、是非、心から注視してまいりたいと思っています。

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このときのやりとりのつづきは、明日のブログでみてみます。
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(参考)
6月15日に成立したAV出演被害防止・救済法の正式名称は、
性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律
です。






(推移。AV出演被害防止・救済法
<衆議院>
(1)2022年5月25日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ・堤かなめ 議員(立憲民主党) ※当ブログ(前)当ブログ(後)を参照。
 ↓
(2)2022年5月27日(本会議) 全会一致で可決(※参考
 ↓
<参議院>
(3)2022年6月14日(内閣委員会) 全会一致で可決(※参考
 ①塩村あやか 議員(立憲民主党) ※当ブログを参照。
 ②佐々木さやか 議員(公明党) ※当ブログを参照。
 ③梅村聡 議員(日本維新の会) ※当ブログを参照。
 ④倉林明子 議員(日本共産党) ※当ブログを参照。

 ↓
(4)2022年6月15日(本会議) 可決(※参考
成立
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2022年6月23日からAV出演被害防止・救済法が施行されました。
AV出演被害防止・救済法が施行される前日(2022年6月22日)、警察庁は、配下の各警察に対して、AV出演被害の取り締まりに関する2つの通達を発しました。

アダルトビデオ出演被害問題に係る対策の推進について(通達)

性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律の施行について(通達)

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〔 9184文字 〕 編集

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香西咲さんを勝手に応援するサイトの管理人です。

これまで"ワードプレス"を使ってブログの記事を書いてきました。
2022年5月15日(月)のことです。
突如、"ワードプレス"が初期化されました。
ブログの記事のデータがすべて消えました。
当方が借りているサーバーの仕様変更が原因のようです。
バックアップデータからの復旧を試みました。
叶いませんでした。
茫然自失となりました。
これまで書き溜めてきた記事は、もう元に戻りません。
心機一転、ブログをリニューアルをすることにしました。
これからは、"ワードプレス"でなく、“てがろぐ”を用いて、また一から書いていきます。
今後は、これまでのような長文でなく、短めの文章を心掛けたいと思います。

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