国会でも刑法改正の件が話題になっています(その2)。強姦罪の適用が容易になれば、香西咲さんたちにAV出演強要をおこなったAV業界人はおわりです

昨年(2020年)の11月13日のことです。
稲田朋美衆議院議員は国会で、性犯罪に関する刑事法検討会で審議されている刑法改正について質問しました。

□2020年11月13日 衆議院 法務委員会

やりとりの詳細は、昨日の当ブログでご確認ください。

(参考。当ブログ)
2021年2月15日(昨日)

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>
第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
  |

□2020年11月13日 衆議院 法務委員会

  |
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録準備中
・第13回(2021年3月8日開催予定)
——————————————————–

上述(2020年11月13日)の衆議院法務委員会では、稲田朋美議員のほかに、串田誠一議員も刑法改正の進捗状況を質(ただ)しました。
本日は、串田誠一議員による質疑をみていきます。

2020年11月13日 衆議院 法務委員会(その2)

(2020年11月13日 衆議院 法務委員会「議事録」より、引用。)

2020年11月13日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

日本維新の会の串田誠一でございます。

まず最初に、性犯罪被害について質問させていただきたいと思います。

午前中、稲田先生が大変重要な質問をされておられました。

その続きをさせていただきたいと思うんですが、事案としては、先ほども例に挙げられました、実の父親が娘に対してということに対し、今月(2020年11月)の6日、最高裁が名古屋高裁に対する判決の上告を棄却したということで、事件が確定したわけでございます。

(参考)
時事通信(2020年11月6日)
産経新聞(2020年11月6日)
朝日新聞(2020年11月7日)

その中で、名古屋高裁は、父親が実の子に対し継続的に行った性的虐待の一環だという実態を十分に評価していないということで一審判決を覆したわけでございますが、これまで、昭和24年(1949年)5月10日の最高裁の判例ですと、177条(強姦罪)

(参考。刑法177条)

<旧(強姦罪)>
暴行又は脅迫を用いて13歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、3年以上の有期懲役に処する。13歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。

<新(強制性交等罪)>
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

暴行脅迫被害者の抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであるということで、犯行当時の暴行、脅迫を基準にしていたのだろうかなというふうに思うんですが、

昭和24年5月10日の最高裁判決をみてみます。

(昭和24年5月10日 最高裁判所「判決文」より、引用。)

<一部分を引用>
昭和24年(1949年)5月10日 最高裁判所

論旨は、被告人が被害者に暴行脅迫を加えた事実はなく、仮りにそのような事実があつたとしても、被害者が抗拒不能に陥つたという事実は全記録の何処にも発見することができないと主張しているけれども、刑法第177条にいわゆる暴行又は脅迫相手方の抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであることを以て足りる

そうして被告人が被害者にその程度の暴行脅迫を加えたという事実は、原判決挙示の証拠によつて十分立証されている。

6年前の法務省の会議(第6回性犯罪の罰則に関する検討会)で、首都大学東京の木村光江教授は、上述の最高裁判決をつぎのように解説しています。

(2015年2月12日 第6回性犯罪の罰則に関する検討会「議事録」より、引用。)

<7ページ>
木村光江 首都大学東京教授

もう一つですが、著しく困難にするという、これは日本の研究者の責任でもあると思いますが、必ず著しく困難にする程度だということを書いてしまうのですが、その元になっているのは昭和24年(1949年)の最高裁判例です。

その昭和24年(1949年)の事案を見ると、15歳ぐらいの女の子だったと思いますが、殴って強姦されたという事案です。

(被告人の)弁護人が、
「完全に抵抗ができなかったわけではないはずだ」
という主張をしたのに対して、裁判所は、
いや著しく困難にすれば十分なのだから、これはそういう場合に当たるでしょう
と言ったのです。

そうだとすると、著しく困難にする程度である必要は必ずしもないのです。

ですので、その読み方を、私などが言う話ではないかもしれませんが、もう少しきちんと読まなければいけなかったのではないかということです。

先生方がおっしゃるとおりで、実際の裁判例では結局同意があったかどうかを見るために暴行・脅迫を使っているのではないか。

(参考。刑法177条)

<旧(強姦罪)>
暴行又は脅迫を用いて13歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、3年以上の有期懲役に処する。13歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。

<新(強制性交等罪)>
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

「暴行・脅迫があったのだから同意がなかったのですよね」
とどうも使っているのではないかと思っています。

ですので、著しく困難という、この昭和24年(1949年)の判決は読み直す必要があるのかなとは個人的に思っています。

串田誠一議員の質問をつづけます。

2020年11月13日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

今回の名古屋高裁は、犯行当時だけではなくて、それまでの継続的な虐待というものの一環というものも評価しているという点では、昭和24年(1949年)の最高裁の判決に対する解釈変更が行われたという理解でよろしいんでしょうか。

——————————————————–

2020年11月13日 上川陽子 法務大臣

委員御指摘の事件でございますが、本年(2020年)11月4日に、最高裁判所におきまして、被告人の上告を棄却する決定がなされたものと承知をしております。

お尋ねにつきましては、個別具体的な事件における裁判所の判断にかかわる事柄であるため、法務大臣として所見を述べることは差し控えさせていただきます。

昭和24年(1949年)の、先ほどの最高裁の判決の解釈についてというお尋ねでございましたならば、専門的、技術的な、こうした内容でございますので、刑事局長から答弁をさせたいと思います。

——————————————————–

2020年11月13日 川原隆司 法務省 刑事局長

お答えを申し上げます。

今大臣から答弁がございました24年(1949年)の最高裁判決の解釈ということでございます。

これは、串田委員もよく御存じのとおりでございますが、平成29年(1954年)の刑法改正前の強姦罪における暴行又は脅迫につきまして、この昭和24年(1949年)5月10日の最高裁判決によりまして、抗拒を著しく困難ならしめる程度のものをいうとされておりまして、これは、現在の強制性交等罪についても同様であると考えられております。

なお、その判断のあり方でございますが、この24年(1949年)の判決は程度の問題を言っておりますが、その判断のあり方といたしましては、昭和33年(1958年)6月6日の最高裁判決がございまして、

(参考。昭和33年6月6日の最高裁判決

その暴行または脅迫の行為は、単にそれのみを取り上げて観察すれば右の程度には達しないと認められるようなものであつても、その相手方の年令、性別、素行、経歴等やそれがなされた時間、場所の四囲(しい)の環境その他具体的事情の如何と相伴つて、相手方の抗拒を不能にし又はこれを著しく困難ならしめるものであれば足りると解すべきである

これによりますれば、単にその暴行、脅迫のみを取り上げて観察すればそのような程度に達しないと認められるものであったとしても、相手方の年齢、性別、素行、経歴等やそれがなされた時間、場所の四囲の環境その他具体的事情のいかんと相まって、相手方の抗拒を著しく困難ならしめるものであれば足りると解されているところでございます。

以上でございます。

——————————————————–

2020年11月13日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

今、昭和33年(1958年)の判決を挙げていただきましたが、最終的に、やはり抗拒を著しく困難ならしめる程度かどうかという判断にたどり着いてしまうんですね。

前にこの点について質問させていただいて、刑法176条の強制わいせつ罪の暴行、脅迫は、もう有形力の行使でいいんだ、通常の暴行でいいんだと言っておきながら、177条には、同じ文言なんですよ、暴行、脅迫と書いてあるのに、急にこの暴行の程度を、著しく困難ならしめる程度というように急にハードルを上げるわけです。

何で同じ文言なのにハードルを上げるのか、国会の質疑が行われたのかと言ったら、その国会の質疑というのは現在存在していないと。

昭和24年(1949年)に突然そういう判例が出されて、それにずっと苦しめられている性被害者というものがいらっしゃるんじゃないか、先例を踏襲しているだけということで。

考えてみると、暴行というのは、一の強度のある暴行があったら、それを抵抗したら、次に二が来るわけです。

二を抵抗すると今度は三が来るわけです。

三が来ると今度は四が来るわけです。

要するに、抵抗を続ければ続けるほど、暴行という強度が上がっていくわけです。

そして、最終的には著しく困難になる。

だから、著しく困難になるという犯罪が成立するためには、ずっと抵抗し続けていかなきゃいけないわけですね。

そんなようなことを経験して、娘は、抵抗すればもっと強力なのが来るだろうということで、ちょっとでも暴行されたら、もうそれは諦めるしかないわけですよね。

そういう意味からすると、それは、じゃ、実の父親と子供だけの関係なのかというと、そういう経験を積んだ人であるならば、ほかの人から暴行を受けたとしても、それ以上の抵抗をすれば更に来るだろうという経験則のもとで、もうそれ以上抗拒はできなくなるわけですよ。

そういう意味からすると、暴行、脅迫を著しく抗拒不能だというような、そういうような定義自体がもう無理なんじゃないか、解釈論として。

暴行、脅迫をされたら、テレビなんかでは、抵抗したら次に刺されたりすることもあるわけでしょう。

そうすると、著しく困難になるまでの間抵抗し続けるという、うまいぐあいに段階を積んでいくなんということがあり得るかという話なんですよ。

そういう意味では、この暴行、脅迫というものを、昭和24年(1949年)、それも突如ですよ、何の質疑もなされていない中で、そのときに何でこれは、おかしいなと思うのは、抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであれば足りると言うんですね。

暴行、脅迫が、176条(強制わいせつ罪)は普通でいいと言っているのに、177条(強姦罪)は急にハードルを高くして上げながら、判決の書き方は、足りると書いてあるんです。

こんなにハードルを上げながら足りるっておかしいじゃないですかという質問をしたら、そのときに刑事局長は、当時弁護人は、抗拒不能でなければならないという主張をしていたので、そこまでは要らないよということで足りるとしたんですよ、こういうような言い方でしたよね。

それでよろしいですか。

——————————————————–

2020年11月13日 川原隆司 法務省 刑事局長

お答え申し上げます。

委員御指摘のとおり、この点につきましては、私の前任の刑事局長でございますが、御質問に対して、そのようなお答えをしたものと承知しております。

——————————————————–

2020年11月13日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

要するに、被告人の弁護人の抗拒不能でなければならないという主張に対して、いや、そこまでは要らないんですよと言っているだけで、そこまでが要件として必要だとは言っていないんですね。

(参考。昭和24年5月10日の最高裁判決
被告人が『被害者に暴行脅迫を加えた事実はなく、仮りにそのような事実があつたとしても、被害者が抗拒不能に陥つたという事実は全記録の何処にも発見することができない』と主張しているけれども、刑法第177条(強姦罪)にいわゆる暴行又は脅迫は相手方の抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであることを以て足りる

なのに、それが先例となって、昭和24年(1949年)から今までずっと来ちゃっているわけですよ。

やはりこれは、ぜひ刑法を、民事とも食い違っちゃいますから。

民事は709条で不法行為、これは程度がないから、民事では損害賠償が認められても、刑事では、暴行、脅迫があったとしても、著しく困難にならなければ無罪になる。

さっき言ったように、ちょっとした暴行でも、これ以上あったら殺されるかもしれないといって諦めてしまった人は、無罪になっちゃうんです。

こういうような規定というのはやはりおかしいというようなことで、ぜひ改正に向けて検討していただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

——————————————————–

2020年11月13日 上川陽子 法務大臣

現在、法務省におきましては性犯罪に関する刑事法検討会が開催されているところでございますが、委員が御指摘の点も含めまして、強制性交等罪の暴行、脅迫要件のあり方が検討すべき論点の一つとして挙げられているところでございます。

また、議論が行われているということでございます。

具体的にその内容については、私自身が所見を述べることは差し控えたいというふうに思っておりますが、この性犯罪に関する刑事法のあり方の検討につきましては、私自身、喫緊の課題であるというふうに考えておりまして、スピード感を持って充実した御議論が行われるということについては期待をしているところでございます。

——————————————————–

刑法改正に関する串田誠一議員の質問はまだつづきます。
非常にわかりやすく、かつ、的を射ていた質疑でした。
串田議員の質問の残りの部分は明日のブログでみてみます。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年7月25日

富士山の樹海近くのスタジオに連れていかれてどうやって逃げろと?
周り何も無いですし。
怖い人20人近くいて声も出ないですよ。
男性にはこの怖さは分かりません。

——————————————————–

(再掲。上川陽子 法務大臣)
この性犯罪に関する刑事法のあり方の検討につきましては、私自身、喫緊の課題であるというふうに考えておりまして、スピード感を持って充実した御議論が行われるということについては期待をしているところでございます

そう遠くない将来、「暴行・脅迫」要件は、緩和されることでしょう。
刑法改正のあとに控えているのは、AV出演強要犯の収監です。
犯罪者の捕獲が待たれます。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

国会でも刑法改正の件が話題になっています(その1)。上川陽子法務大臣は刑法改正に意欲的です。上川大臣は香西咲さんたちのAV出演強要被害にも重大な関心を持っています

法務省内に設置された性犯罪に関する刑事法検討会は、現在、刑法改正の審議をおこなっています。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>
第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
・第12回(2021年2月16日開催予定)
——————————————————–

上述のとおり、昨年(2020年)の11月10日に、8回目の検討会が開催されました。
この3日後(2020年11月13日)のことです。
国会で、刑法改正に関する質疑がありました。
上川陽子法務大臣らが答弁をおこないました。
議事録を参照します。

2020年11月13日 衆議院 法務委員会

(2020年11月13日 衆議院 法務委員会「議事録」より、引用。)

2020年11月13日 稲田朋美 衆議院議員(自民党)

おはようございます。自由民主党の稲田朋美です。
上川大臣におかれましては、3度目の法務大臣、まことにおめでとうございます。
今までも圧倒的な安定感で法務大臣としての職責を果たされてきたことに、深く敬意を表したいと思います。
また、先ごろの所信において、誰も取り残さない社会の実現を目指すと強く宣言されたことに共感を覚えております。
まずは、性犯罪の刑法改正についてお伺いをいたします。
平成29年(2017年)に刑法改正されまして、強姦罪の構成要件及び法定刑の見直しや、監護者わいせつ罪及び監護者性交等罪の新設等の改正が実現をいたしました。
附則9条で3年目途の検討となって、ことしがその3年の目途でございます。

(参考。附則第9条
政府は、この法律の施行後3年(2020年)を目途として、性犯罪における被害の実情、この法律による改正後の規定の施行の状況等を勘案し、性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための施策の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする

昨年(2019年)の3月に無罪判決が4つ出まして、そのうち2つは逆転の有罪判決、そしてその一つは最高裁で確定をいたしております。

(参考。当ブログ)
2021年1月23日

1審判決が余りにも一般常識とかけ離れているのではないかという批判もあり、大きな議論が巻き起こったわけであります。
大臣にお伺いをいたします。

刑法177条、強制性交等罪の暴行、脅迫の要件、そしてまた178条(準強制性交等罪)の抗拒不能要件について、余りにも厳し過ぎる、若しくは抽象的過ぎて、最高裁の判示に、最高裁で要件に当てはめてもばらつきが出ている。

この要件を緩和するとか、また、ばらつきがないように、諸外国のように具体例を追加するとか、改善する必要があるのではないかと思います。

そのほか、179条の監護者わいせつ及び監護者性交等罪についての監護者の範囲を、やはり今の狭いものではなくて力関係の上下関係といったものに広げますとか、同意年齢の引上げ、公訴時効の停止若しくは撤廃等々も議論をすべきだと思いますけれども、今の検討状況、そしてその方向性についてお伺いいたします。

——————————————————–

2020年11月13日 上川陽子 法務大臣

おはようございます。
冒頭に、3度目の法務大臣ということでおっしゃっていただきましたけれども、私自身、1回目、2回目、それぞれ全力で投球をしてまいりました。
3回目も、気持ちを新たに、フレッシュな気持ちで、初心の中で頑張ってまいりたいと思います。
よろしくお願い申し上げます。
また、誰一人取り残さない社会というのは、国連のSDGs、持続可能な開発目標ということで大きなコンセプトに挙げられている世界共通の理念であります。
その趣旨の中でも、とりわけ性犯罪、性暴力の被害を受けた方々の人権の問題については、極めて大きな問題であるというふうに思っております。

これから3年間を集中期間として対応していくということが決められたわけでございまして、今、法務省におきましては、性犯罪に関する刑事法検討会におきまして、被害者の方にも入っていただきながら検討を進めているところでございます。

今、委員から御指摘されました、これまでの改正の積み残しの問題、また、さらに、先ほど少し挙げていらっしゃいましたけれども、例えば学校の教師と子供との関係の中のこうした問題につきましても最近極めて強いクローズアップをされているところでございまして、こうしたことにつきまして、処罰規定、どういう形で設けるかということについても議論が行われているというふうに思っております。
性犯罪に係る刑事法のあり方の検討はまさに喫緊の課題でございますので、スピード感を持って、何としても充実した御議論をした上での対応を期待しているところでございます。

——————————————————–

2020年11月13日 稲田朋美 衆議院議員(自民党)

大臣は、党においては司法制度調査会長、そしてまた、この問題の議連の会長としてもずっと取り組んでこられ、提言もなされておりました。
私が共同代表を務めております女性議員飛躍の会でも、森まさこ大臣に、この性犯罪の刑法改正について提言をしているところでございます。
今、大臣おっしゃいましたように、スピード感を持って、また、たくさんの論点がございますので、もし切り分けられるものがあれば、ひとつ早目に、できるものがあれば実現をしていただきたいと思います。
大臣も触れられた学校現場のことについて、きょうは高橋ひなこ文科副大臣にも来ていただいておりますので、御質問をいたします。

平成30年度の教育現場の懲戒処分等の状況で、わいせつ行為等で懲戒処分を受けた者は282人、平成29年の210人から増加をいたしております。

このわいせつ行為をした教員、職員全て、全て刑事告発をしているというわけではございません。

ある調査によりますと、告発して刑事手続がとられているのはわずか6%ということでございます。

性犯罪は、これは親告罪ではなく、また、公務員については刑訴法239条2項において告発義務があるわけでございます。

学校現場で性暴力、性犯罪が行われた場合、告発を義務づけるべきだと思いますが、副大臣の御見解をお伺いいたします。

——————————————————–

2020年11月13日 高橋ひなこ 文部科学副大臣

御質問ありがとうございます。

児童生徒を守り育てる立場にある教師が児童生徒に対してわいせつ行為を行うというのは、言語道断で、決して許されるものではありません。

わいせつ行為等に関する教育委員会などによる告発の状況について、被害者の意向や、犯罪に当たると判断しなかったことなどから、必ずしも全ての事案に適正な告発が徹底されていない実態というのは承知しております。

こうしたことも踏まえて、文部科学省では、公務員には告発の義務があること、警察機関等と連携して厳正に対応すること、被害者が告訴しない場合でも告発する必要があることなどについて、各教育委員会に通知をしてきました。

また、本年(2020年)6月に決定された性犯罪・性暴力対策の強化の方針において、告発を遺漏なく行うことについて明記されたことも踏まえて、各教育委員会の人事担当者を集めた研修会で、その趣旨を改めて周知をさせていただきました。

今後は、適正に告発が行われなかった事例も紹介をしながら、告発を遺漏なく行うことについて、しっかりと周知徹底を図ってまいります。

御質問ありがとうございます。

——————————————————–

2020年11月13日 稲田朋美 衆議院議員(自民党)

告発もそうでございますし、また、教員の免許状の管理の厳格化ということも必要でございます。

そういった点もぜひお願いをしたいと思います。

また、教師が教師をいじめるという、あり得ないような事件も起きたわけですけれども、いじめもそうです、

またこの性暴力もそうなんですが、学校という現場があることによって発見がおくれたり、また、犯罪の温床になるというようなことがあってはいけないというふうに思います。

犯罪を守るというようなことになってはいけないと思うわけであります。

特に、学校現場において、先ほど大臣おっしゃいました、子供が性被害の対象になるということがあってはいけない、そういった上下関係のもとで、生徒と先生との上下関係のもとでそういう被害があるということは絶対に許されないというふうに思います。

刑事事件、しっかりと告発をして、犯罪行為、真相を明らかにすべきだと思いますし、また、子供にかかわる仕事につくような場合は、そういった犯罪歴の調査を受けるとか、犯罪歴がないことの証明が要るとか、そういったことも私は必要になってくると思います。そういった点について、上川大臣の御見解をお伺いいたします。

——————————————————–

2020年11月13日 上川陽子 法務大臣

性犯罪、性暴力でございますが、被害者の尊厳を著しく侵害し、その心身に長年にわたりまして重大な苦痛を与え続けるものでありまして、決して許されるものではございません。

子供のときのそうした被害は大人になるまで黙っていざるを得ないということも明らかになっていることでございますので、子供のときにそのことの事実をしっかりと表に出せる環境をつくっていくということも、あわせて極めて重要であるというふうに思っております。

先ほど委員から御指摘いただきました、学校が犯罪の温床になってはいけないという御指摘がございましたが、まさに学校の教師等による子供の性被害につきましては、子供にとりまして教師等に抵抗することは自分の居場所を失うことにつながる、こういう指摘もなされているところでございます。

また、教師等がその立場や子供の脆弱性を悪用して性的行為に及ぶこと、このこと自体は、あってはならない言語道断の行為であるというふうに思っております。

先ほど申し上げたとおり、法務省におきましては、現在、性犯罪に関しまして刑事法検討会を開催をしておりまして、今御指摘の点につきましても検討すべき論点の一つであるということでございまして、教師あるいはスポーツの指導者等が、その影響力があることに乗じまして性的行為をした場合の処罰規定を設けるか否かにつきましても、議論が行われている状況でございます。

このことにつきましても喫緊の課題であると認識をしておりますので、スピード感を持って充実した御議論をしっかりと行っていただきたいと、大きな期待を寄せているところでございます。

——————————————————–

2020年11月13日 稲田朋美 衆議院議員(自民党)

ぜひよろしくお願いいたします。

(後略。)

——————————————————–

上述のとおり、上川陽子法務大臣は、昨年(2020年)の11月13日の衆議院法務委員会で、
教師等がその立場や子供の脆弱性を悪用して性的行為に及ぶこと、このこと自体は、あってはならない言語道断の行為であるというふうに思っております
先ほど申し上げたとおり、法務省におきましては、現在、性犯罪に関しまして刑事法検討会を開催をしておりまして、今御指摘の点につきましても検討すべき論点の一つであるということでございまして、教師あるいはスポーツの指導者等が、その影響力があることに乗じまして性的行為をした場合の処罰規定を設けるか否かにつきましても、議論が行われている状況でございます
このことにつきましても喫緊の課題であると認識をしておりますので、スピード感を持って充実した御議論をしっかりと行っていただきたいと、大きな期待を寄せているところでございます
と答弁しました。
この答弁の3日前(2020年11月10日)に、第8回性犯罪に関する刑事法検討会が開催されました。
同検討会では、教師と生徒の関係性の問題が話し合われました。

(参考。当ブログ)
<教師と生徒の関係性の問題について>
2021年1月20日
2021年1月21日

同検討会のなかで、山本潤委員はつぎのようにのべています。
法律の言葉なのか、よく真摯な恋愛という言葉が出てくると思うのですけれども、平成29年の刑法改正前の検討会、法制審議会でも、親子でも真摯な恋愛があり得る可能性がないわけではないかもしれないというような議論がありました。この真摯な恋愛というのを、皆さんはどのように考えていらっしゃるのでしょうか
このような成人と未成年であって、しかも教師と生徒、それが、同じ学校の自分の担当する教員、あるいは学年主任であるとか、そのような立場の人と生徒が対等な関係と言えるのでしょうか。そして、そのような場合に、真摯な恋愛が存在することは考えられるのでしょうか

当日(2020年11月10日)の検討会では、教師の処罰に関して、慎重論が台頭しました。
上川陽子法務大臣は、こうした慎重論に与(くみ)していないようです。
上川大臣は、
このことにつきましても喫緊の課題であると認識をしておりますので、スピード感を持って充実した御議論をしっかりと行っていただきたいと、大きな期待を寄せているところでございます
とのべています。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年3月19日

今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

——————————————————–

上川陽子法務大臣は、AV出演強要に対しても強い関心をしめしています。

(参考。当ブログ)
2020年9月17日
2020年9月18日
2020年9月19日
2020年9月20日
2020年9月21日

上川大臣の膂力(りょりょく)に期待をしています。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

【刑法改正】香西咲さん「東京から車で富士山の麓まで連れていかれAV強要」。今回の刑法改正は、これまでの常識を覆す劇的な改正になる予感がします

昨年の3月31日、政府は、法務省内に刑法改正を審議する検討会を設置しました。
検討会の名称は、
性犯罪に関する刑事法検討会
です。
同検討会はこれまで、11回、開催されました。
明後日(2021年2月16日)は、12回目の会合が予定されています。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>
第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
・第12回(2021年2月16日開催予定)
——————————————————–

議事録につきましては、9回目までのぶんまで公開されています。
昨日は、
被害者が一定の年齢未満の者である場合について加重類型を設けるべきか
という論議を参照しました。

(参考。当ブログ)
2021年2月13日(昨日)

当ブログでは、こちらのほうの議論はまだみていませんでした。
本日もこの議論のつづきをみていきます。

被害者が一定の年齢未満の者である場合について加重類型を設けるべきか(※昨日のつづき)

(2020年9月24日 第6回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<14ページ>
2020年9月24日 井田 良 座長(中央大学教授)

(略)、検討すべき論点の)二つ目の「〇」、
「被害者が一定の年齢未満の者である場合について加重類型を設けるべきか」
について御意見のある方、御発言をお願いしたいと思います。

——————————————————–

<16ページ>
2020年9月24日 宮田桂子 委員(弁護士)

この法定刑を上げるということになると、上限を無期に上げる、あるいは下限を6年、致傷の場合には下限を7年に上げることが考えられるかと思うのです。

けれども、例えば、暴行・脅迫をしようと思ったときに致傷行為が発生した、しかし、姦淫行為には至らなかった事件のように、現在執行猶予が付いているような事案があります。

あと、一定年齢未満の被害者の事例については、加害者が知的障害を持っているというような、加害者自身の持っている特性に配慮して刑の量定をすべき事案が結構あります。

そう考えたときに、執行猶予が付かなくなるような形で下限を上げてしまうことについては、問題があると感じています。

特に、加害者もハンディキャップを負っている事例も結構あるというところを指摘申し上げたいというところでございます。

——————————————————–

<16ページ>
2020年9月24日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

確かに児童に対する性犯罪は、被害者の心身に対する侵害性が類型的に重大であることから、これを重く罰する必要性があることは十分に共感できるところですが、そのような考慮は現行法の法定刑の範囲内においても、被害状況を十分に考慮した上で、量刑判断において対応できる問題でありますし、現に実務上、対応されていると認識しております。

また、日本の刑法典では、被害者が年少者である点に着目して刑を加重する規定は設けられてはいないと思います。

したがって、仮にこのような加重類型を設ける場合には、実は性犯罪だけではなく、それ以外の犯罪類型についてもこのような加重類型の要否について検討する必要が生じてまいりますが、具体的にいかなる犯罪類型について被害者が年少者であることに基づく加重類型を設けるべきかの判断は、必ずしも容易ではないようにも思われます。

もちろん、このことは、性犯罪について加重類型を設けるべきではないという積極的な根拠を示すものではありませんけれども、この問題が性犯罪だけではなく、他の犯罪類型についても波及し得る問題であることだけ、指摘しておきたいと思います。

——————————————————–

<16ページ>
2020年9月24日 和田俊憲 委員(東京大学教授)

被害者が年少者の場合に、加重類型を設けるという方法以外に、年少者に対する性的行為を対象とする犯罪類型を別途作って、通常の性犯罪規定とは保護法益が違うという説明が可能であれば、被害者が年少者のときには二罪成立して観念的競合というように処理する。

量刑でうまく処理すれば、そこは現状どおりの対応が可能でしょうし、成立する犯罪名において被害者が年少者であることが示せる。

そういう方法もありかなと思います。

少し小手先の話かもしれませんけれども、通常の強制性交等罪の下限がもう十分重いので、生じている問題を回避する一つの方法としてあり得るかなというふうに思っております。

——————————————————–

<16ページ>
2020年9月24日 上谷さくら 委員(弁護士)

この問題は、確かに被害者が年少者である場合などは、その被害結果の重大性というのはもう明らかだと思っているのですけれども、ほかの論点ともかなり絡んでいて、例えば、地位関係性によるものを作るのかとか、性的同意年齢を何歳にするのか、また、司法面接の在り方など、複合的に議論がなされるべき論点ではないかと思っています。

例えば、年齢の中でも未就学児と10歳以上の子供というのはかなり違うのではないかという気もしていますし、もしかして違わないのかもしれないという気もしておりまして、この点については、そう結論を急がずに、もっと横断的に議論ができたらなというふうに思っています。

——————————————————–

<16~17ページ>
2020年9月24日 井田 良 座長(中央大学教授)

ほかに御意見はございますか。

加重類型を作るべきだという御意見もあったのですけれども、むしろ刑の引上げよりも処遇の問題なのだという御意見もありましたし、また刑法が年少者をどう扱うか、もっと広い視点から見ていかなければいけないという御意見もあったと思います。

——————————————————–

<17ページ>
2020年9月24日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

様々な御意見を拝聴していて考えたのですけれども、長期間繰り返し加害が行われているということで、監護者性交等罪と比較してより重い罪となるような規定は私も賛同するところです。
一方、子供への性被害に対して、もう少し性加害の科学的な知見も私たちは学んだ方が良いのではないかと思っています。

小児性指向障害とも言われるペドフィリアの問題があって、子供を性的な対象とする人たちというのは、やはり一定数生まれている。

その中で一部の人が性犯罪までに至るということも研究調査により知られているところです。

加害が起こるということ自体が罪であり、それを重く処罰していかなければいけないということは、非常に大切なことではあるのですけれども、一方、子供に対する性加害というのが、どのような形でどういうふうに起こるのかということ自体に関して、まだ資料なり、あるいはヒアリングなり、知見が足りていないのではないかと思います。

というのも、私も、子供への性加害をした人とかに面談というか、会ったことがあるのですけれども、一人の人は、自分自身が非常に弱く、いじめられやすいような、そういう体験を持っている人で、子供は自分にとって近づきやすくて慕ってもくれて、自分の欲求というのも受け入れてもらえるように見えた。

それは、彼の勝手な思いなのですけれども、そういうように加害行為をしてしまったときはまだ20歳になっていなかったのですが、悪いことだと思っていなかったのです。

治療を受けて思えるようになったとのことでした。

あるいはもう本当に子供にしか性的なし好を持ち得なくて、自分ではもうそれを止めたいのだけれども、なかなかそのことを止めることができず、ブラックアウトしては加害を繰り返してしまうというような人もいました。

このことは、この刑事法の検討会の中で議論するのは非常に難しいかもしれませんけれども、第3回のヒアリングで加害者の治療教育をされた方にも来ていただいたように、やはり子供への性加害とペドフィリアの問題というのをもっと深く検討して考えないと、子供への加害だからより重く罰するという、より何か心情的な方向に入っていってしまうのも、私としては懸念をしているところなので、是非ペドフィリアに関しての資料とか知見とかヒアリングもまた次の議論のときまでに出していただければと思っています。

——————————————————–

<17ページ>
2020年9月24日 井田 良 座長(中央大学教授)

検討させていただきたいと思います。

それでは、この二つ目の「〇」(被害者が一定の年齢未満の者である場合について加重類型を設けるべきか)についてはこのぐらいにして、三つ目の「〇」の「強制性交等罪の法定刑(5年以上の有期懲役)の下限を引き下げるべきか」についての検討に進みたいと思います。
御意見のある方、御発言をお願いします。

——————————————————–

ふと、佐々木禎子さんのことを思い出しました。
佐々木禎子さんに関しましては、以下のサイトでご確認をしてください。

(参考)
<佐々木禎子さん>

禎子さんが生きた4675日

私の中の禎子さん

禎子さんが亡くなった1955(昭和30)年のヒロシマ

「原爆の子の像」建立へ

広がるサダコの物語

セクハラや強姦(強制性交等)などの性犯罪は、弱いものを対象にしておこなわれます。
抵抗できないことがわかっていておこなわれる卑劣な犯罪です。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年11月29日

#MeToo

#青木亮 から出された契約書にはアダルト内容の記載は一切ありませんでした。
私が自由に契約内容を変えて良いよとまで言われ信頼
2日後東京から車で富士山の麓まで連れていかれ #AV強要
後日AV契約書の存在を知らされ、サインする様に強要されました。

#アットハニーズAV強要
#性的搾取

香西咲さん
2017年10月7日

私が強要を受けた前事務所はもう解散した事務所ですし、契約書の現物ここに出しましょうか。
撮影直前に事務所と私の間で結んだ契約書。
ちなみにメーカーと事務所、私の三者間の契約書がある事は撮影後に知りました。

香西咲さん
2016年10月15日

メーカーと事務所が先に結んでいたらしく、私は撮影後にその契約書の存在を知らされました。

日付は撮影前に遡って記載されてました。

契約場所には行ってません。

——————————————————–

いまは刑法の改正を待つばかりです。

(2020年8月27日 第5回 性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<19~20ページ>
2020年8月27日 和田俊憲 委員(東京大学教授)

(略)、先ほど佐藤委員からもメッセージという言葉がありましたけれども、

(参考。佐藤陽子委員【北海道大学教授】)
強制性交等罪などが成立するためには、被害者が抵抗しないといけないという理解は違うのだというメッセージを立法によって送る、改正によって送るというのが、非常に重要なのではないかなというふうに考えております

やはり条文上明確にこれまでの考え方とはかなり違う処罰を本来すべきなのだと、そういうメッセージが伝わるような条文に、少なくともする必要があるのではないかというふうに思います。

期待しています。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

【刑法改正】山本潤委員の「被害者の年齢よりも加害者の行為により焦点を当てた方が良い」との発言は慧眼です。香西咲さんたち被害者の励みになります

法務省は、現在、刑法改正の検討をおこなっています。
審議を担っているのは、同省内に設置された性犯罪に関する刑事法検討会です。
開催状況は以下のとおりです。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>
第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
・第12回(2021年2月16日開催予定)
——————————————————–

AV出演強要に関する論議につきましては、過日の当ブログをご覧ください。

(参考。当ブログ)
性犯罪に関する刑事法検討会に関する当ブログの記事
<AV出演強要に関する議論>

2020年9月14日(※第4回目の議事録を参照)
2020年9月23日(※第4回目第5回目の議事録を参照)
2020年9月25日(※検討会に提出されたAV出演強要に関する資料)
2020年11月18日(※第6回目の議事録を参照)
2020年11月19日(※第4回目と第5回目と第6回目の議事録を参照)
2020年12月2日(※処罰規定に関する2つの考え)
2020年12月5日(※強制性交等罪と準強制性交等罪の適用について)
2020年12月12日(※第7回目の議事録を参照)
2020年12月26日(※AV出演強要に関する巡目の論議①)
2020年12月27日(※AV出演強要に関する巡目の論議②)
2020年12月28日(※AV出演強要に関する巡目の論議③)

——————————————————–

性犯罪に関する刑事法検討会は、「検討すべき論点」に沿って論議をおこなっています。
当ブログではまだ、参照していない議論があります。

被害者が一定の年齢未満の者である場合について加重類型を設けるべきか

本日は、こちらの論議をみてみます。

(2020年9月24日 第6回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<14ページ>
2020年9月24日 井田 良 座長(中央大学教授)

(略)、検討すべき論点の)二つ目の「〇」、
「被害者が一定の年齢未満の者である場合について加重類型を設けるべきか」
について御意見のある方、御発言をお願いしたいと思います。

——————————————————–

<14ページ>
2020年9月24日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

被害者が一定年齢未満の場合というのは、恐らく子供への性被害を想定して、それを何歳に設定するのかというお話だと思うのですけれども、性暴力被害では、子供でも大人でも長期間にわたって何十回も何百回も性加害が繰り返された人が予後が最も悪いということが分かっています。
もちろん、単回の性被害であっても、本人の主観的に深刻な状況であって、なおかつサポートを受けられていない場合でも予後は悪く、一概には言えないので、私の個人的な意見ですけれども、被害者の年齢よりも加害者の行為により焦点を当てた方が良いのではないかと思います。
どういうことかというと、加害者が繰り返し性加害を行う、そういう傾向を持っている人の場合、出所してまた性加害して捕まって、また刑務所に入所してまた出所してというような、加害を繰り返している人もいますし、また人に知られずにそういう犯行を繰り返しているという人もいます。
問題の一つは、出所をするときに性加害行動を手放しているのかどうかというアセスメントがされていないことです。
再び加害を起こす傾向が高い人に対して、対策を取るなどの措置が司法のシステムの中でまだまだ取られていないのではないかと思います。
大阪などでは、子供を性犯罪から守る条例などを制定して、支援員を置いてフォローしている場合もあるのですけれども、それも出所してから、そして出所した人が自分からつながった場合と限られており、出所時に専門的にアセスメントするということがなされていないと思います。
イギリスなどでは、医療チームがアセスメントを行っていると聞いています。
また、保護観察のときに再犯の性犯罪防止・治療教育プログラムなども設定しているかと思うのですけれども、やはりこのような加害者が再び加害を起こさないような行動を命令として実施してもらうような形を取った方が、より効果的なのではないかと思います。
どう作っていくのかは、この検討会での話を超えるのかもしれないのですけれども、関係性の病とも言われる性暴力加害に関して、治療教育とか再犯防止制度をより活用して、加害を防止するという視点を持っていただければと思いました。

——————————————————–

<14~15ページ>
2020年9月24日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

私も、子供のときの被害と成人になってからの被害、それぞれ被害の内容は様々ですので、単純に比較するのは困難だと思っております。

しかし、子供のときに被害に遭った人がその後再度性被害に遭うリスクが高くなることや、成人になってからの被害において被害後に精神的後遺症が深刻になるリスク要因の一つに、子供時代に性被害に遭っていることというのは確かにあります。

もちろん、子供時代に被害に遭うのは、人格形成にも影響を及ぼすので、被害の影響が甚大です。

ただ一点、山本委員とも似ているのですけれども、子供を対象とした性犯罪の重大な問題として加害者の常習性が高いということが挙げられます。

単純に刑を重くするかどうかというと、その観点の議論だけでは少し不足しているのではないかと思います。

再犯を防ぐという意味で、今は刑務所の中では再犯防止のプログラムが行われ、保護観察で5回のプログラムも行われていますけれども、性犯罪については、目の前に被害者となり得る対象がいる社会内での再犯防止プログラムを継続することが何より大事です。

ここの議論ではないかもしれないのですけれども、法定刑に関しては再犯防止の取組と併せて考える必要があると考えております。

——————————————————–

<15ページ>
2020年9月24日 池田公博 委員(京都大学教授)

この点も、この類型に当たる行為が特に悪質であるということは、そのとおりであろうと思っております。

法定刑の引上げの要否を検討するに当たっては、先ほどの議論と同様に、現在の強制性交等罪や監護者性交等罪の法定刑の幅の中で適切に評価されているかどうかということが問題になるように思います。

第1回の配布資料7-2(※8頁以降)の量刑傾向を見ますと、監護者性交等罪は強制性交等罪よりは明らかに重く処罰されておりまして、このような見方が反映されているという評価にもつながるのではないかと思います。

こちらについても、このような事情が実務上どのように評価されているのかということについて、実情をお話しいただけると有り難く存じます。

——————————————————–

<15ページ>
2020年9月24日 小島妙子 委員(弁護士)

実情ではないのですけれども、この論点についての意見を申し上げたいと思います。

子供に対する性犯罪というのは長期間にわたって子供を苦しめて、その後の人生に重大な損害を与える行為だということは皆様御承知のことかと思います。

成人が被害者の場合より重く処罰することを考えるべきではないかと思います。

ただし、未成年者が行為者であるなど子供同士の場合は加重類型としないということも検討するべきであろうと考えております。

先ほど齋藤委員からも御指摘がございましたが、この問題については、量刑の在り方を論じる際に、併せて施設内・施設外における性犯罪の再犯防止教育の在り方とか保護観察における治療プログラムへの参加などの義務化なども、特に子供に対する性被害については併せて検討することが重要ではないかと考えております。

——————————————————–

<15ページ>
2020年9月24日 中川綾子 委員(大阪地方裁判所部総括判事)

実情をということでしたので申し上げますが、性暴力の被害が被害者に深刻な影響を及ぼすというのは、大人にとってもそうだと思うのですけれども、特に子供の性被害の場合は、成長過程にあって被害者のその後の人生に長期にわたって深刻な影響を及ぼすというのは、皆様おっしゃっているとおりだろうと思います。

量刑の本質というのは、被告人の犯罪行為に見合った刑事責任を被告人に与えると、そういう分量を明らかにするというところにありますが、一定年齢未満の年少者に対して性犯罪に及んだ場合、やはりその結果の重大さ、つまり被害児童の今後の成長に対する悪影響は量刑を重くする事情として十分考慮しているというふうに思います。

また、先ほどもありましたが、被告人が低年齢の抵抗できない被害児童に対して理解力の差とか力関係の差を利用して継続的に性的虐待に及んでいるような場合については、常習性があるとか、犯行態様が悪質であるとかといった点が量刑を重くする事情として評価されているように思います。

——————————————————–

<15ページ>
2020年9月24日 渡邊ゆり 委員(東京地方検察庁検事)

今、中川委員からお話がありましたとおり、実務では、被害者の方が子供だということになりますと、被害結果が甚大だということもありますし、やはり子供が抵抗しないものですから、こういう言い方は適当ではないかもしれませんが、犯人にとっては、犯行に及びやすい、安易に犯行に及ぶというような傾向がありまして、結果、繰り返すことがある。

一方で、繰り返すことの立証が難しいことがありまして、そういったことも踏まえて求刑も考えておるところです。

実際に、私は、今、東京地検の公判部というところにいて、常時2、000件ほどの事件がその部にはあるわけですけれども、その量刑傾向を見ますと、やはり被害者が子供の場合には重くなっているというのが実感でございます。

——————————————————–

この議論のつづきは、明日のブログでみてみます。

(再掲。山本潤 委員)
性暴力被害では、子供でも大人でも長期間にわたって何十回も何百回も性加害が繰り返された人が予後が最も悪いということが分かっています

被害者の年齢よりも加害者の行為により焦点を当てた方が良いのではないかと思います

山本潤委員は、
子供でも大人でも長期間にわたって何十回も何百回も性加害が繰り返された人が予後が最も悪い
とのべています。
AV出演強要も、「何十回も何百回も性加害が繰り返され」ます。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年7月14日

今まで人間とは思えない仕打ちを受け続けてきた事、やっと吐き出す事ができました。
こんな私ですが今も変わらず好きでいてくださる方、本当にありがとうございます。
何度も言うけれど今後私はその人たちを大切に生きていくのみです。
「おまえ明日死ぬかもしれないんだから(←青木亮の口癖)」

自民党と政府は、性犯罪者に対してGPSを装着することを考えています。

(参考。当ブログ)
<GPSの装着について>
2020年8月12日
2020年8月14日
2020年9月21日

刑法の改正と併せて、GPSの装着のほうも実現してほしいものです。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

刑法改正を審議する検討会の9回目の議事録が公開されました(その9)。香西咲さんたちのAV出演強要のさいに使われた洗脳も、可罰や裏付けの対象としてほしいものです

昨日のつづきです。
昨年(2020年)の12月8日の第9回性犯罪に関する刑事法検討会で、グルーミングの件が議題となりました。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>
第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
・第12回(2021年2月16日開催予定)
——————————————————–

(参考。当ブログ)
2021年2月11日(※昨日。グルーミングに関する論議【途中まで】)

2020年12月8日 第9回性犯罪に関する刑事法検討会 議事録

本日もひきつづきグルーミングの議論を参照します。

グルーミング(※昨日のつづき)

(2020年12月8日 第9回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<18ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

現行法上、強制性交等罪は、予備は処罰されていませんけれども、刑の同じ強盗罪についても予備があるわけだから、当然、強制性交等罪にも予備を作るべきだ、こういう御意見などもあるかもしれませんが、特に法律関係の委員の方の中で何か御意見はございますでしょうか。

——————————————————–

<18~20ページ>
2020年12月8日 佐藤陽子 委員(北海道大学教授)

予備の話ではないのですけれども、まず1点、配布資料59(いわゆるグルーミングに関する諸外国の規定【仮訳】)についてなのですが、イギリス法の15A条は、

(参考。岡田参事官)
18歳以上の者が、16歳未満の児童に対し、性的満足を得る目的で故意に性的な連絡を取る行為を処罰する規定

恐らくグルーミングに分類されるものではなくて、児童と性的なコミュニケーションをする罪ということで、また別罪のものだと思われます。

ドイツ法だと176条4項4号に児童と性的なコミュニケーションをする罪がありまして、これはグルーミングとは別罪で、こういう罪が要るかどうかについては、また別個考える必要があると思います。

その上で、グルーミング自体につきましてはドイツ法は176条4項3号、

(参考。岡田参事官)
14歳未満の子供に対し、行為者との性的行為を行わせるため、文章、情報、コミュニケーション技術を用いて影響を及ぼす行為を処罰対象とする規定

イギリス法では15条が参考になるかと思います。

(参考。岡田参事官)
18歳以上の者が、16歳未満の児童と事前に会い、又は連絡を取った後、当該児童に対して、レイプ罪等の関係犯罪の遂行を伴う何らかの行為を行う意図を有して故意に会う行為などを処罰する規定

グルーミングは私の研究テーマの一つですので、ここで必要だと言ってしまうと、研究テーマだからだろうと言われそうですし、要らないと言ってしまうと、研究テーマの否定になってしまうので、結論は留保したいのですけれども、仮に作るとした場合に、イギリス法とドイツ法がちょうど配布資料59(いわゆるグルーミングに関する諸外国の規定【仮訳】)にありますので、作り方によってかなり処罰の方向性が違ってくるという意見を言わせていただければと思います。

詳細につきましては、先日、成文堂から公刊された「性犯罪規定の比較法研究」の54ページ、あるいは306ページにあるのですけれども、それぞれの条文の特徴がありまして、イギリスは、グルーミングをした後に、なおこのグルーミングというのは性的な語りかけである必要はなくて、単にお友達みたいに仲良くなることで子供と偽りの信頼関係を築くことでいいのですが、そのグルーミングの後に性的な行為をする目的で子供と実際に会う行為、会う準備をする行為などが処罰の対象になっています。

これは、グルーミングそのものではなく、目的とされている性的な虐待にかなり近いところまできて初めて処罰ができる条文になっています。

これに対しまして、ドイツではグルーミングそのものが処罰対象になっていまして、端的に言うと、児童に性的な虐待行為を行う目的でネット等でその児童とコンタクトを取れば、それでもう処罰されるというふうな規定になっています。

ドイツはかなり早めに処罰時期を設定していますので、こちらの方が犯罪予防効果が期待できるのではないかと思われるかもしれませんが、実は実効性がない規定だと言われていました。

それは、ただチャットで連絡をしている段階で性的虐待目的を証明するのがかなり厳しいことが理由でして、いわゆるシンボル立法、こういう行為はやめてくれというふうに社会にアピールする立法だと言われています。

このシンボル立法の問題点は、これで実際には処罰できないことが分かると、もはやシンボルにもならないということにありまして、どんどんこの規定の意味は失われていったかと思われます。

これに対してイギリスは、比較的処罰時期を後ろの方にずらしていますので、会うときに、例えばポケットにコンドームが入っていたとか、あるいは、かばんの中に潤滑油が入っていたとか、そういうことで性的な虐待目的を立証することができることになります。

この条文形態だとそれなりに実効性があるので、ある程度処罰ができる規定になっています。

これが基本的なドイツ法とイギリス法の作りの違いです。
ただ、更に一点補足したいのは、先ほど、ドイツはシンボル立法だと言ったのですけれども、実は、つい最近の改正で、1か所改正することで非常に使い勝手のいい条文になりました。

つまり、グルーミング規定の一部の未遂を処罰するという条文がプラスされまして、簡単に言うと、行為者が子供にグルーミングをしているつもりだったのだけれども、実は相手が大人だったという場合でも、未遂犯として処罰しますという規定が新たに挿入されました。

これによって何ができるようになったかというと、おとり捜査で警察官が行為者とかに働きかけて、それに返事が返ってきて、会おうとしているというときに、やり取りの中で上手に性的な目的も引き出せますから、そのまま潜在的な犯罪者を逮捕するという使い方ができるようになりました。

これによって、昔は全然使えなかったものが、かなり有用な一般予防のできる条文になると言われています。

このようにグルーミング規定を作る場合には、どういう規定にするのかが重要になるかと思います。
ほとんど処罰できないのだけれども、やめてねというふうなメッセージを送るためにグルーミングそのものを規制するか、あるいは、処罰の時期を実際の加害行為の直前まで我慢して、ある程度実効性のある規定にするか、あるいは、現行のドイツ法のように、基本的におとり捜査で捕まえるための条文に、これが日本で許されるかどうかは分かりませんが、するかとか、いろいろな選択肢があって、そこは決定しなければいけない問題なのではないか思っております。

<20ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

御専門の見地から大変詳細な興味深い情報を頂きました。

——————————————————–

<20ページ>
2020年12月8日 宮田桂子 委員(弁護士)

今の佐藤委員のお話には、考えていなかったこともありました。

グルーミング行為を考えるについて、例えば、チャットなどで呼び出して子供が監禁される事件等も起きております。

監禁とか未成年者誘拐、あるいはわいせつの目的の誘拐の未遂となる場合もあるかもしれませんが、事案によってはそれよりも更に前の行為になる。

そうすると、先ほど井田座長が正におっしゃった予備行為ということになるわけです。

殺人罪や強盗罪には予備罪があり、確かに殺人罪や強盗罪と強制性交等罪の刑が下限5年という点では同じだといえるかもしれませんけれども、グルーミング行為の目的は性的行為であっても、強制性交等に向けられたものとは限らない、強制わいせつ目的である可能性もある。

強制わいせつの予備なのか強制性交等の予備なのかというのは外形的には見分けがつきません。

そもそも声を掛けるだけ、連絡をしただけということであると、子供に対して違法な行為をしようとしているのか、単に声を掛け、連絡しようとしているのかとの区別がつかず、やはりその定型性には問題があるように思われます。

正に最初に山本委員が御紹介になった事案は、本当に子供に勉強を教えてあげたいと思っている若い先生の行為と、このような悪い心を持っている人の行為というのが、外形的には区別がつかない。

性的な行為が起こって初めて分かる。

グルーミング行為が見つかるのは、性的な犯罪をした人が、そういえばあの人はほかの子供たちにも声を掛けていたねというように、あるいは、自分が被害に遭ってしまったというときに事後的に、そういえばそういう行為があったということなのではないかと思われます。

それならば、そのような行為がある、ほかの人にもたくさん声を掛けていた、この子にも手なずけを行っていたということが、例えば178条(準強制性交等罪)の抗拒不能の状況を作り出すことについて非常に悪質だというように、情状として取り扱われることは十分に可能となりますし、性的な犯罪をすることに計画性があったという裏付けにも間接事実として使えるようにも思います。
さらに、性的な満足を得るための連絡のようなものについては、今、いわゆる自撮りに関しての条例であるとか、児童ポルノ法で児童ポルノの製造、送信をさせた場合の処罰、あるいは、児童売春のあっせん、すなわち、子供に性的な行為をさせることをあっせんするために子供に連絡を取ることが処罰されている、このように様々な条文などもあります。

このような法令をどの程度活用できるのかなどについても十分な検討が必要なのではないかと思います。

——————————————————–

<20~21ページ>
2020年12月8日 和田俊憲 委員(東京大学教授)

今、佐藤委員、宮田委員にそれぞれ御指摘いただいた点はごもっともだと思います。

予備罪を作るという可能性は理論的にあり得ると思いますけれども、実際どれほど適用可能なのかという点については、かなり限界があるのではないかと思いますし、作るとすれば、やはり強制性交等の罪を犯す目的の場合に限定することになると思います。

予備罪を作る意味を考えてみますと、実際に適用する必要がある場面があるというよりは、強制性交等の罪が殺人や強盗よりも格段に軽い犯罪として扱われているわけではないということを象徴的に示すという意味がメインになるのではないかと思います。

その意味で、シンボル的な立法にならざるを得ないのではないかというふうに感じる次第です。

——————————————————–

<21ページ>
2020年12月8日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

私からも、宮田委員の御意見に即して1点申し上げますけれども、現実に適用し得るかどうかはおくとしましても、罰則を設ける以上は刑法理論の観点から正当化できるかという観点からの検討が不可欠です。

刑法の一般的な理解を申し上げるならば、法益侵害又はその危険性を惹起したことが処罰の根拠とされることから、法益侵害の危険性が認められない行為を処罰することは正当化できません。

そして、法益侵害の危険性というのは本人の主観的意思、目的だけによって根拠付けられるものではなく、客観的な行為態様それ自体が一定の危険性を有することが必要であると解されます。

イギリスやドイツのグルーミングの処罰規定は、基本的に目的犯の構造を採用しており、一定の目的の下、客観的な実行行為を行うことを要求しています。

このような目的犯におきましても、法益侵害の危険性が必要であることについては変わりがありません。

現行法で申し上げますと、例えば通貨偽造罪は行使の目的をもって通貨を偽造する行為を処罰しております。

ここでは、行使の目的の下、通貨を偽造する行為が、偽造通貨が社会に流通し通貨に対する信頼を損なう危険性を有することに着目して偽造行為を処罰対象にしておりますが、この場合でも行使の目的という主観面だけが危険性を根拠付けているわけではなく、通貨を偽造するという客観的な行為それ自体が危険な行為であることから、これが処罰の前提となっていると解されます。

このような一般的な理解からグルーミング行為の処罰の可否を検討した場合、子供と仲良くしたり面会を求める行為については、もちろん、それが一定の危険性を徴表する場合もあると思いますが、それ自体が常に客観的に性的な危険性をはらむわけではないようにも思われます。

そして、このように客観的には十分な危険性を示しておらず、価値中立的な行為を、行為者の主観的な目的を根拠として処罰対象にするということは、結局のところ行為者の主観面だけを根拠に処罰することになりかねず、理論的には正当化が困難であるようにも思われます。

仮にグルーミング行為を処罰する場合でも、その場合には行為態様それ自体が客観的・外形的にも性犯罪の危険性を示していると評価できる場合に限定する必要があるように思われます。

また、グルーミング行為の処罰におきましては、行為者が一定の働きかけを行ったが子供がこれを無視した、あるいは、そもそも行為者の働きかけを認識していないような場合をどのように評価すべきかが問題となります。

性犯罪に対する危険性を重視する観点からは、子供が一定の反応や応答をするなどして性犯罪に対する危険性が高まったことを要求するべきであるようにも思われます。

この点、ドイツ刑法176条4項3号が

(参考。岡田参事官)
14歳未満の子供に対し、行為者との性的行為を行わせるため、文章、情報、コミュニケーション技術を用いて影響を及ぼす行為を処罰対象とする規定

子供に影響を及ぼすことを要求している点も参考になるように思います。

——————————————————–

<21ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

かなり踏み込んだ御意見を頂いたと思います。

——————————————————–

<21~22ページ>
2020年12月8日 金杉美和 委員(弁護士)

先ほど宮田委員、橋爪委員がおっしゃったことと同様なのですけれども、本来正当な行為が違法な目的を有しているということによって処罰されるという規定の在り方には、やはり反対です。

これは、ともすれば内心を処罰するということになりかねません。

先ほどの佐藤委員の御指摘のように、例えば、実際に子供に会ったときにポケットの中にコンドームであるとかジェルが入っていたというような場合であれば分かるのですけれども、この目的というのが、規定が設けられた以上、後から分かったということではなくて、例えば性犯罪の前科前歴を有する方に対して、このグルーミングの処罰規定だけで逮捕されるということがあり得ると思います。

その場合に、内心あるいは過去そういう性犯罪の前科前歴のある方について保安処分的に働くという危険性も十分考えられますので、慎重に御判断いただきたいと思います。

——————————————————–

<22ページ>
2020年12月8日 木村光江 委員(東京都立大学教授)

確かに今の御指摘のように、正当な行為が目的だけで処罰されるというのは非常に慎重な検討が必要だと思うのですけれども、以前にも弁護士の委員の方からお話があったかと思いますが、SNSなどを見ると非常に危険な書き込みなどが氾濫しているという状況があるかと思います。

ですから、それをグルーミングと呼ぶかどうかは別の問題があるかもしれませんが、そういった書き込みの中にはもう児童買春に直結するような危険性を持っているというものもあるように思います。

ですから、そのようなものはある程度類型化して取り出せる余地はあるのではないかと思っております。

——————————————————–

<22ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

もし規定を設けるとすると、目的ももちろん勘案しなければいけないのでしょうけれども、それ自体として当罰的なものをうまく類型化する必要があるのだと、こういうふうに多くの委員の御意見はまとめることができるのではないかと思いました。

それでは、議論の尽きないところではありますけれども、次のテーマに移りたいと思います。

——————————————————–

グルーミングの処罰に関しては、見込みがあるようです。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年12月9日

Wikipediaご覧頂けると分かるかと思いますが、青木は「タレント目指す。レギュラー番組持たせる。映画の主演をさせる。」等言っておきながらレースクイーンやグラビアアイドルやっていた時の方が地上波の仕事は殆ど貰えなくなりました。あの時何であんな人を信じたのか?昨日UPした洗脳ノートです

AV出演強要も、グルーミングの手法が使われます。
AV業界人は女性を騙すさいに、手管(てくだ)のひとつとして、洗脳という陥穽(かんせい)を用います。

(再掲。宮田桂子 委員)
例えば178条(準強制性交等罪)の抗拒不能の状況を作り出すことについて非常に悪質だというように、情状として取り扱われることは十分に可能となりますし、性的な犯罪をすることに計画性があったという裏付けにも間接事実として使えるようにも思います

AV業界人がおこなっている洗脳も、可罰や裏付けの対象としてほしいものです。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

刑法改正を審議する検討会の9回目の議事録が公開されました(その8)。グルーミングは卑劣な犯罪です。香西咲さんたちのAV出演強要被害を想起しました

ここ最近は、昨年(2020年)の12月8日に開催された第9回性犯罪に関する刑事法検討会議事録をながめています。

(参考。当ブログ)
第9回性犯罪に関する刑事法検討会議事録について>
2021年2月4日(地位・関係性を利用した性犯罪①)
2021年2月5日(地位・関係性を利用した性犯罪②)
2021年2月6日(性交同意年齢の引き上げ①)
2021年2月7日(性交同意年齢の引き上げ②)
2021年2月8日(性交同意年齢の引き上げ③)
2021年2月9日(地位・関係性を利用した性犯罪③)
2021年2月10日(地位・関係性を利用した性犯罪④)

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<審議状況>
2020年12月8日 第9回 ※議事録

地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方について(※二巡目②)
いわゆる性交同意年齢の在り方について(※二巡目)

当日は、上述の2つの議題とは別に、「グルーミング」の件も話し合われています。
議事録を参照します。

(2020年12月8日 第9回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<1~2ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

それでは、議事に入りたいと思います。

本日は、まず、意見要旨集
「3 地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方」
のうち、
「(3) 被害者の年齢を問わず、行為者が被害者の脆弱性、被害者との地位の優劣・関係性などを利用して行った行為について、当罰性が認められる場合を類型化し、新たな罪を創設すべきか」、
そして、
「(4) 同一被害者に対して継続的に性的行為が行われた場合において、個々の行為の具体的な日時・場所を特定しなくても、個々の行為を包括する一連の事実について1個の犯罪の成立を認めることができるような罪を創設すべきか」
について議論を行い、次いで、一巡目の検討では議論を行わなかった、配布資料12の「検討すべき論点」の第1の「3」の四つ目の「〇」、すなわち、
一定の年齢未満の者に対し、性的行為や児童ポルノの対象とすることを目的として行われるいわゆるグルーミング行為を処罰する規定を創設すべきか
について議論し、その後、意見要旨集
「4 いわゆる性交同意年齢の在り方」、
そして、
「5 強制性交等の罪の対象となる行為の範囲」
について、議論することとしたいと思います。

——————————————————–

(再掲。井田良 座長)
一巡目の検討では議論を行わなかった

9回目の検討会(※2020年12月8日開催)で、はじめて、グルーミングの件が議題となりました。

(2020年12月8日 第9回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<16ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

会議を再開したいと思います。

ここからは、一巡目の検討では議論を行わなかった項目について、議論を行いたいと思います。

配布資料12の「検討すべき論点」の第1の「3」の四つ目の「〇」、すなわち、いわゆるグルーミング行為を処罰する規定を設けるべきかについて議論したいと思います。

まず、事務当局から、主にこの論点に関連する資料である配布資料59(いわゆるグルーミングに関する諸外国の規定【仮訳】)について説明をお願いしたいと思います。

——————————————————–

<16~17ページ>
2020年12月8日 岡田参事官

配布資料59(いわゆるグルーミングに関する諸外国の規定【仮訳】)について御説明いたします。

配布資料59(いわゆるグルーミングに関する諸外国の規定【仮訳】)は、諸外国の法制に関する資料であり、イギリス及びドイツのいわゆるグルーミング行為に関する処罰規定を抜粋し、法務省において仮訳したものです。

例えば、イギリスでは、1ページの第15条にあるとおり、

18歳以上の者が、16歳未満の児童と事前に会い、又は連絡を取った後、当該児童に対して、レイプ罪等の関係犯罪の遂行を伴う何らかの行為を行う意図を有して故意に会う行為などを処罰する規定、

2ページの第15A条にあるとおり、

18歳以上の者が、16歳未満の児童に対し、性的満足を得る目的で故意に性的な連絡を取る行為を処罰する規定

などが置かれており、ドイツでは、4ページの第176条第4項第3号にあるとおり、

14歳未満の子供に対し、行為者との性的行為を行わせるため、文章、情報、コミュニケーション技術を用いて影響を及ぼす行為を処罰対象とする規定

などが置かれています。

御説明は以上でございます。

——————————————————–

<17ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

今の説明について、何か御質問はございますでしょうか。

(一同、発言なし)

それでは、議論を行いたいと思います。
御意見のある方は、お願いします。

——————————————————–

<17~18ページ>
2020年12月8日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

グルーミング自体が聞き慣れない言葉なので、少し説明し、事例を挙げさせていただきたいと思います。
グルーミングは、被害者本人が性的に虐待されているという事実さえ認識できない恐ろしい犯罪と言われています。
単回のレイプ被害と異なる点として、手なずけと洗脳操作という独特の加害者戦略があります。
加害者は子供に寄り添いながら近付き、日頃から子供の愚痴を聞くなど、味方を演じるところから関係性が始まり、少しずつ性的な話題に持ち込みます。
その後、性虐待の犯行に至り、子供の罪悪感や羞恥心などを利用し、子供を手なずける行為といわれています。
このグルーミング被害を受けた方の許可を頂いたので、読み上げさせていただければと思います。

14歳当時、中学3年生になってから通い始めた塾の教師から、君はほかの子とは全然違うね、頭が良くて大人と対等に話せるよ、かわいいね、特別だ、というような言葉が掛けられるようになりました。

一流大学の学生で、みんなのお兄さん的な立ち位置の明るい人気教師であったということです。

特別に勉強を教えてあげるという名目で、教師から自宅に呼び出されるようになり、最初は複数人で呼ばれていたのですけれども、回数を重ねるごとにだんだん人数が減っていき、3人から2人になり、気が付いたときには被害者一人になったという形で、被害が起こりました。

突然の被害に混乱して、自分よりも年上の男性に逆らえず、塾講師は巧妙に、
「これは恋愛だけれども、こういう関係は余りほかの人には言えないと分かっているよね」
というふうに言い含めたということです。

内心はすごい恐怖を感じていたのですけれども、その後も、呼び出されては性的な行為をされ続け、受けていた行為を恋愛だというふうに思い込むようにした。

こんなことはよくあることなのだ、自分が先生の家に来てしまったから自己責任なのだ、先生が言うように、既に大人の恋愛らしき行為ができるのだと14歳の子供なりに必死に頭を働かせて、自分を納得させて、わい小化しようとあがいていたと伝えていただきました。

この後、数年間にわたり教師との関係が続き、教師が転居したことで終わったということですが、その後、精神的に不安定になって、心療内科に通うようになり、ずっと生きづらさを抱えていたと語られていました。

#MeToo運動や、教師からの性被害を訴えた方の報道があって、これが性暴力だったのだと気付いたということなのですけれども、もしそういうことがなかったら、今でも性的虐待に遭っていたことに気付かなかったとも言われていました。

アメリカ法曹協会のグルーミングの定義としては、標的を絞り込んで、接近手段を確保し、被害者を孤立、隔離させ、被害者からの信頼を得て、その関係性をコントロールし、隠蔽する。
この方は対面というか、リアルでしたけれども、インターネット経由で何百人もの児童に接し、そして児童を勧誘しておびき出すということが実際に起こっています。
このような、被害者本人すら気付きづらく、そして、膨大な被害者を出していく被害に対して、よく理解する必要があると思います。
接触のプロセスから始まり、会ったときにはもう加害が仕掛けられ行われる、性的な接触が行われたり搾取が行われるという可能性が非常に高い。
現実に被害は起こっているし、継続することにより、より搾取されていき、被害を受けた児童は心身ともに有害な影響を受けるということを加味して、グルーミングという行為について法的な規制を掛けていただければと望んでいるところです。

——————————————————–

<18ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

大変貴重な情報提供をありがとうございました。

——————————————————–

<18ページ>
2020年12月8日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

山本委員の説明に少し補足しますと、大きくグルーミングには、オンライングルーミングと、リアルで近しい関係からのグルーミングと、それほど近しくない人からのグルーミングというのに分けられるのかなと思います。
一つ目の類型(オンライングルーミング)は、SNSなどで徐々に子供の信頼を得て、実際に会う約束をしたり、画像や動画を送らせて性交に及ぶであるとかがあります。

二つ目の類型(リアルで近しい関係からのグルーミング)は、近しい関係の人が肩もみとか、膝に乗せるとか、マッサージといった行為から入って、徐々に体を触っていって断りにくくしていくであるとかが存在します。

三つ目の類型(それほど近しくない人からのグルーミング)である近しくない人であれば、公園などで声を掛けて徐々に親しくなっていくなどがあります。

私は、子供が大人に好意とか信頼を持つこと自体は別によいことだと思うのですけれども、大人が子供の好意や信頼を利用してわいせつ行為をするということは駄目だろうと考えています。
規定を創設すべきかという点について、グルーミングそれ自体を罰するかどうかについては、結論としての賛否は留保しますが、山本委員も言っていましたけれども、わいせつ行為や強制的な性交等が行われたときに、最初の手なずけのところから捜査機関に理解していただきたいと思っていますし、加害者のグルーミングのプロセスを適切に評価していただきたいと思っています。

それが今後、より具体的に検討される177条とか178条で捉えられるようになると良いのですが、グルーミングは16歳、17歳の子供たちももちろん同様で、子供たちは誰かに認められたい欲求というのが利用されやすいため、それを捕捉できる法律、それを理解した上で捜査上の判断をしていただけるようになってほしいと思っております。

——————————————————–

<18ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

現行法上、強制性交等罪は、予備は処罰されていませんけれども、刑の同じ強盗罪についても予備があるわけだから、当然、強制性交等罪にも予備を作るべきだ、こういう御意見などもあるかもしれませんが、特に法律関係の委員の方の中で何か御意見はございますでしょうか。

——————————————————–

このつづきは、明日のブログでみてみます。

グルーミングは、児童に対しておこなわれる卑劣な行為です。

(再掲。山本潤 委員)
手なずけと洗脳操作という独特の加害者戦略があります

アメリカ法曹協会のグルーミングの定義としては、標的を絞り込んで、接近手段を確保し、被害者を孤立、隔離させ、被害者からの信頼を得て、その関係性をコントロールし、隠蔽する

被害者本人すら気付きづらく、そして、膨大な被害者を出していく被害

(被害者は)自分を納得させて、わい小化しようとあがいていた
——————————————————–

AV業界人の手口と酷似しています。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2015年7月11日

①高齢者の銀行預金が振り込め詐欺で狙われるように
今若い女性は〝性〟を狙われるんだそう。AV出演を自分で決めたと思っていても実はそう洗脳されていた事も多いから周りにちゃんと相談して決めること。
AVの良い部分しか話してこない人には要注意。一生背負うものは大きい想像以上の覚悟が必要

——————————————————–

(再掲。齋藤梓 委員)
わいせつ行為や強制的な性交等が行われたときに、最初の手なずけのところから捜査機関に理解していただきたいと思っていますし、加害者のグルーミングのプロセスを適切に評価していただきたいと思っています
それが今後、より具体的に検討される177条とか178条で捉えられるようになると良いのですが

AV出演強要についても然りです。

AV出演強要に関する性犯罪に関する刑事法検討会での論議につきましては、過日の当ブログをご覧ください。

(参考。当ブログ)
性犯罪に関する刑事法検討会に関する当ブログの記事
<AV出演強要に関する議論>

2020年9月14日(※第4回目の議事録を参照)
2020年9月23日(※第4回目第5回目の議事録を参照)
2020年9月25日(※検討会に提出されたAV出演強要に関する資料)
2020年11月18日(※第6回目の議事録を参照)
2020年11月19日(※第4回目と第5回目と第6回目の議事録を参照)
2020年12月2日(※処罰規定に関する2つの考え)
2020年12月5日(※強制性交等罪と準強制性交等罪の適用について)
2020年12月12日(※第7回目の議事録を参照)
2020年12月26日(※AV出演強要に関する巡目の論議①)
2020年12月27日(※AV出演強要に関する巡目の論議②)
2020年12月28日(※AV出演強要に関する巡目の論議③)

——————————————————–

AV出演強要に関する巡目の論議の議事録は、まもなく公開されます。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

刑法改正を審議する検討会の9回目の議事録が公開されました(その7)。香西咲さんたちにAV出演強要をおこなった犯人は、無期懲役にすべきです

先日、性犯罪に関する刑事法検討会最新の議事録が公開されました。
同検討会は、法務省内で、刑法改正の審議をおこなっています。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>
第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
・第12回(2021年2月16日開催予定)
——————————————————–

昨年(2020年)の12月8日に、9回目の検討会が開催されました。
同検討会では、以下の論題が審議されました。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<審議状況>
2020年12月8日 第9回 ※議事録

地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方について(※二巡目②)
いわゆる性交同意年齢の在り方について(※二巡目)

(参考。当ブログ)
第9回性犯罪に関する刑事法検討会議事録について>
2021年2月4日(地位・関係性を利用した性犯罪①)
2021年2月5日(地位・関係性を利用した性犯罪②)
2021年2月6日(性交同意年齢の引き上げ①)
2021年2月7日(性交同意年齢の引き上げ②)
2021年2月8日(性交同意年齢の引き上げ③)
2021年2月9日(地位・関係性を利用した性犯罪③)

昨日にひきつづき本日も、「地位・関係性を利用した性犯罪」に関する論議をみていきます。
4回目です。

地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方(巡目の論議)

 ~同一被害者に対して継続的に性的行為が行われた場合において、個々の行為の具体的な日時・場所を特定しなくても、個々の行為を包括する一連の事実について1個の犯罪の成立を認めることができるような罪を創設すべきか(※昨日のつづき)

(2020年12月8日 第9回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<13ページ>
2020年12月8日 小西聖子 委員(武蔵野大学教授)

併合罪で十分に対処できるのではないかという御意見というふうに伺ったのですけれども、実際には性的虐待のケースなどは100回以上被害があるということも全くまれではないわけです。

今、100回以上あることが全部きちんと起訴状に載っているかというと、全く載っていないことの方が多いわけで、それだけで十分といえるかというのは非常に疑問があると思います。

処罰されているケースでも、全体の被害の中のごく一部分ということが多いわけです。

包括一罪という形で処理することに御参考になるかと思って申し上げるのですけれども、医学的、心理学的には、世界保健機構(WHO)の国際疾病分類(ICD-11)の中では、繰り返し起こるトラウマ体験、特にこういう子供の虐待で繰り返し起こるものに関しては、複雑性PTSDという新たな診断基準を設け、そういうトラウマ体験に対して一つの診断を作るという形で変更が行われています。

被害という点で、被害者の方の体験としてどうかということを考えれば、これは当然、包括的に考えないと、本人が受けた被害全般に対して対応できるものではないということを御参考に申し上げておきたいと思います。

——————————————————–

<13~14ページ>
2020年12月8日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

私も小西委員とほとんど同じなのですけれども、包括一罪として処理するという案が今ありますが、記憶のことを考えると、確かに適切だと思っております。

橋爪委員が、個性を抽象化して包括的に評価することが困難であるという感覚が現場にあるのではということを仰っていましたが、

(参考。橋爪隆委員)
恐らくこれまでの実務においては、同一の関係性を前提とした性犯罪であっても、性犯罪を包括評価することは困難であり、個別の性犯罪ごとに立証し、併合罪として処理すべきというのが一般的な理解であったと承知しております。そこでは、性犯罪というのは個別の行為ごとの侵害性が重大であり、また、その都度、被害者は別の内容の被害を被ることから、個別の行為の個性を抽象化して包括的に評価することが困難であるという感覚が実務的には一般的であったように思われます

性的虐待は正に何度も繰り返されるので、個々の行為の個性が溶けていきまして、本人が識別するということは大変困難になるということがあります。

——————————————————–

<14ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

ちなみに、包括一罪と併合罪というのは現行法の解釈でいうと、包括一罪の方が処断刑が軽くなってしまうのですね。

併合罪の方はぐっと重くできるということがありますので、実務が併合罪にしているのは、それも一つの理由ではないかと思っております。

——————————————————–

<14ページ>
2020年12月8日 和田俊憲 委員(東京大学教授)

継続的な一連の行為全体を対象にした新たな罪を設けて法定刑を重くするという案は十分にあり得ると考えています。
その際には、保護法益の問題と時効の問題の二つがポイントになると思います。
一つ目の保護法益との関係では、性犯罪の保護法益性的自由と考えますと、単回の行為がそれぞれの時点で自由を侵害する、それが複数回重なっていくという見方になって、併合罪として処理していくというのが自然になるかもしれませんけれども、性犯罪の保護法益人格的統合性、あるいは性的尊厳と考えるのであれば、複数回の行為によって、その保護法益がより重大に害されていくという包括的な見方が自然になっていくのではないかと思います。

そのように考える場合には、継続的な行為を処罰対象にする犯罪類型においては、単回の行為を処罰対象にする類型よりも法定刑の上限を重くして、強制性交等罪であればその上限を無期懲役とすることを視野に入れることが十分にあり得ると考えるところです。

もう一つ、それぞれの行為を個別に処罰対象にして併合罪処理するのは、それぞれの行為が処罰可能であることが前提ですけれども、時効にかかる行為については、当然処罰範囲から外れることになります。

これに対して、全体を継続的な一連の行為として処罰対象にする場合は、その開始の時点が幾ら古くても、全体がつながっていれば、最終行為が時効にかかっていない限りは全体を処罰対象にすることができると思いますので、これは時効を延長するのであれば消える論点ではありますが、そのような問題も検討に値するのではないかと考える次第です。

——————————————————–

<14~15ページ>
2020年12月8日 宮田桂子 委員(弁護士)

傷害罪の包括一罪と性犯罪を果たして同じに考えられるのかという問題について述ベます。

傷害罪については、傷害の結果と、傷害の結果を生じさせるであろう暴行の因果関係が相当程度はある。

しかも、傷害を発生させる暴行の期間というのもそれほど長いものではない。

性犯罪の被害の場合には、数か月、場合によっては数年に及ぶ非常に長いものも存在します。

恐らく被害者の方や被害者の支援をされている方々は、そのような非常に長いスパンをお考えだと思います。

しかしながら、そうなってくると、先ほどの包括一罪の判例の射程が本当に性犯罪に及ぼされてもいいのかという問題は生じてくるように思います。

(参考。橋爪隆委員【東京大学教授】)
近時の最高裁判例は、継続的な暴行の事案について、意思決定の一回性に言及することなく、同一の人間関係を背景として共通の動機から繰り返し犯意を生じ、暴行を反復累行した事件について、傷害罪の包括一罪の成立を肯定しております

このような判例の理解を前提とした場合、性犯罪についても、取り分け監護者性交等罪のように、同一の人間関係を前提とした上で、同一被害者に対して、共通の動機から性犯罪を反復累行した場合については、個別の行為の日時・場所、行為態様などを立証しなくても、全体を包括一罪として処理することは現行法においても可能であり、また、このような観点から新たな罰則を設けることも理論的には可能であるようにも思われます

また、常習犯などについて、1個は具体的な行為を必要としているのは、やはり何らかの行為が審判対象として切り出せることが必要だという考え方があると思います。

(参考。川出敏裕委員【東京大学教授】)
新たな罪の具体的な規定の仕方ですが、これについては、現行法の常習犯ですとか営業犯の規定が参考になろうかと思います。もっとも、現行法上の常習犯や営業犯についての実務上の訴因の構成や立証の実情を見ますと、少なくとも1個の事実については、具体的場面を描写し得る程度の立証が必要であるというふうに考えられているようです

先ほど検察の起訴実務についてのお話であったように、

(参考。渡邊ゆり委員【東京地方検察庁検事】)
実務の実情としましては、例えば何月上旬頃、あるいは何月頃といったような日時の特定で起訴する例もございまして、ぎりぎりと日時が特定できないから起訴できないということではございませんで、以前、中川委員がおっしゃいましたように、他の事実と識別できるかどうか、そういう観点からの日時の特定ができているかというところがまず問題になっています

ある程度の幅を持った場所や日時であっても起訴は可能である、しかも併合罪としての重い処罰は可能であるということになります。

そういう意味で、このような規定をあえて作らなければならないのかに、私は疑問を持っています。

また、繰り返しそういう被害が起きることでの精神的な被害については、一つの性的な被害が立証できたならば、そことの因果関係にある傷害結果と評価して強制性交等致傷罪で処罰する可能性もあり得ますし、あるいは、継続的にそのような加害が行われてきたということを、刑を重くする量刑要素として考慮することは十分に可能なのではないかと考えています。

そういう意味で、立証するのも防御するのも、この包括的な罪を作ることにはかなり問題が起きてくるのではないかと考えます。

——————————————————–

<15ページ>
2020年12月8日 金杉美和 委員(弁護士)

2点申し上げます。

1点目は、まず保護法益等の関係です。
先ほどの橋爪委員の御指摘と重複するのですけれども、例えば同一被害者、同一加害者の間の性交渉であっても、このときには気分が乗らなかったから真の同意はしていないけれども、このときについては同意をしていたということが観念できるわけです。
そうすると、やはり基本的には一つ一つの行為について検討する必要があるだろうと思います。
そういう意味で、包括一罪等を考えるのであれば、同意等が観念できない、それこそ監護者性交等のように一定の意思決定や人間関係に基づいて継続、反復して行為が行われるという場合になるのだろうと思います。

2点目は、その場合ですけれども、例えば監護者性交等の場合を念頭に置きますけれども、継続して反復して行われた犯罪行為について、個別にどの日時かということを特定できないとしても、それが犯罪行為、そういう性的な行為が行われたということそのものの立証のハードルを下げていいということにはならないことはもちろんです。
立証の緩和というのは、飽くまで個別の日時が特定できないということについてであるべきです。
しかし、「②」の四つ目の「〇」のところに書いてあることなのですけれども、

(参考。意見要旨集【第6回会議分まで】
新たな罪を設けたとしても、その罪の構成要件に該当する事実は立証される必要があるから、日時・場所の特定は困難であるものの、継続的な性的行為が行われたこと自体は確かであるという事案が実態としてどのくらいあるのかを検討することが必要

日時・場所の特定は困難だけれども、継続的な性的行為が行われたこと自体が確実に立証できるという事案が本当にあるのかという疑問があります。
例えば、1回については何か動画が残っているということであれば、それを核にして立証すればいいわけで、こういう場合というのは、本当に何も特定する手掛かりがなくて、性的行為を行ったということは被害者が一貫して述べているだけというような事案だと思います。
基本的に、その被害者供述の信用性ということになるわけですけれども、そのときに、やはり個別の、いつ頃行われたということがなければ、例えば、被害者がそういう行為をされたと述べている時期には、家に来客が1週間滞在していて、隣の部屋にいて、そういうことがあり得ないとか、被告人側としては具体的な日時・場所を手掛かりに、被害者が述べている供述が信用できないということを反証していくということになるわけですが、そういったことが一切許されなくなる
とにかく日時・場所を全く特定できないけれども、反復継続して行われたのだということが立証可能なのかどうかということは、慎重に考えるべきだと思います。
立証のハードルを下げるという観点からの、日時・場所が特定できない場合についても包括一罪で犯罪を形成することになるということに、刑事弁護の観点からは、慎重に判断していただきたいという反対の意見です。

——————————————————–

<15~16ページ>
2020年12月8日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

少なくとも1個は特定して立証する必要があるというときに、被害当事者がどういう記憶を持っているのかということを考慮に入れていただければと思うのですけれども、繰り返し性的な虐待を受けた人の海馬(※記憶を司る脳の中の部位)は、複数の調査で5%から15%縮小しているというふうにいわれています。
そのように、虐待経験者は記憶の保持、そして記銘力、ワーキングメモリーの機能にやはり問題を抱えているということが多い。
ですから、被害を受けたということは分かっているけれども、それがどういう日時、どういう場所で起きたのかということを明らかにすることが非常に難しいということを考えて、包括的なものにしていただければと思っています。
もし、1個特定して立証できるのであれば良いと思いますし、もしそれが難しい場合には、被害に遭ったにもかかわらず、何一つ救えない、司法の中で認められないということがあってはいけないと思いますので、包括するというような形で救っていただければと望みます。
もう1点なのですけれども、例えば、最初にレイプがあって、それから、これは愛だと言い含められたり、「おまえがかわいいからしているのだよ」などと言って、恋愛だと洗脳させることは、起こり得ることです。
最初にレイプがあり、被害のダメージで自己決定権が失われている状態であるときに、その後に同意のように見える性行為があったとしても、被害の後なので同意があったとは、なかなかいえないと思います。
また、監護者の場合なのですけれども、親等からの性交等であっても、被害者が18歳以上の場合には、監護者性交等罪に問うことはできません。
しかし、18歳未満の時から繰り返し被害を受けたことによって、もはや抵抗できない状態になり、25歳とか30歳まで、被害を受け続けているということはあります。
過去の10年、20年の被害を包括一罪で捉えられるのか、についても教えていただきたいと思います。

——————————————————–

<16ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

ほかに御意見ございますか。新しい規定を設けて、立証の困難さのハードルを下げることができるのかという問題について、それが仮にできなくても、刑の加重の観点から、そういう規定を設けることが考えられるという御意見もあったように思われます。

——————————————————–

<16ページ>
2020年12月8日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

先ほど小西委員から御指摘がありましたように、例えば継続的な性的虐待によってPTSDを発症する場合ですけれども、現行法でも、仮に複数の性行為を包括一罪とできる場合には、複数の性行為の集積によってPTSDを発症した場合については、監護者性交等致傷罪の成立を肯定した上で、181条2項に従って加重処罰が可能となります。

(参考。刑法)
<第181条2項>
第177条(強制性交等罪)、第178条第2項(準強制性交等罪)若しくは第179条第2項(監護者性交等罪)の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は6年以上の懲役に処する。

この場合には、現行法を前提としても、無期懲役での処罰が可能となりますので、その点、付言いたします。

——————————————————–

<16ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

それでは、この論点につきましても、ひとまず御意見をお伺いできましたので、このぐらいといたしまして、開会からかなり時間も経過しましたので、ここで10分休憩したいと思います。

——————————————————–

(再掲。山本潤委員【一般社団法人Spring代表理事】)
最初にレイプがあって、それから、これは愛だと言い含められたり、「おまえがかわいいからしているのだよ」などと言って、恋愛だと洗脳させることは、起こり得ることです

最初にレイプがあり、被害のダメージで自己決定権が失われている状態であるときに、その後に同意のように見える性行為があったとしても、被害の後なので同意があったとは、なかなかいえないと思います

AV出演強要も上述の山本潤委員がのべている類型に属します。
被害は長期間におよびます。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年11月17日

2011年。
あの時の私は空気を読み過ぎて前事務所社長やスタッフの機嫌を伺う様になっていた。
騙された事に気づいた時も、言いたい事もなかなか言い出せないまま、前社長と造り上げた“架空の”人参を目掛けて走ってた。
3年間。

(再掲。和田俊憲委員【東京大学教授】)
継続的な一連の行為全体を対象にした新たな罪を設けて法定刑を重くするという案は十分にあり得ると考えています

継続的な行為を処罰対象にする犯罪類型においては、単回の行為を処罰対象にする類型よりも法定刑の上限を重くして、強制性交等罪であればその上限を無期懲役とすることを視野に入れることが十分にあり得ると考えるところです

AV出演強要をおこなった犯罪者たちに無期懲役の刑を食らわすことはできるのでしょうか。
刑法の改正を期待しています。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

刑法改正を審議する検討会の9回目の議事録が公開されました(その6)。香西咲さんたちのAV出演強要被害も継続性があります。より重い刑罰は実現するのでしょうか

5日前より、昨年(2020年)の12月8日に開催された第9回性犯罪に関する刑事法検討会議事録をみています。

(参考。当ブログ)
第9回性犯罪に関する刑事法検討会議事録について>
2021年2月4日(地位・関係性を利用した性犯罪①)
2021年2月5日(地位・関係性を利用した性犯罪②)
2021年2月6日(性交同意年齢の引き上げ①)
2021年2月7日(性交同意年齢の引き上げ②)
2021年2月8日(性交同意年齢の引き上げ③)

第9回性犯罪に関する刑事法検討会の議題(論題)は、以下のとおりです。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<審議状況>
2020年12月8日 第9回 ※議事録

地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方について(※二巡目②)
いわゆる性交同意年齢の在り方について(※二巡目)

本日はふたたび、
「地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方」
に関する議論をみてみます。

(2020年12月8日 第9回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<1~2ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

それでは、議事に入りたいと思います。

本日は、まず、意見要旨集
「3 地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方
のうち、
「(3) 被害者の年齢を問わず、行為者が被害者の脆弱性、被害者との地位の優劣・関係性などを利用して行った行為について、当罰性が認められる場合を類型化し、新たな罪を創設すべきか」、
そして、
「(4) 同一被害者に対して継続的に性的行為が行われた場合において、個々の行為の具体的な日時・場所を特定しなくても、個々の行為を包括する一連の事実について1個の犯罪の成立を認めることができるような罪を創設すべきか
について議論を行い、次いで、一巡目の検討では議論を行わなかった、配布資料12の「検討すべき論点」の第1の「3」の四つ目の「〇」、すなわち、
「一定の年齢未満の者に対し、性的行為や児童ポルノの対象とすることを目的として行われるいわゆるグルーミング行為を処罰する規定を創設すべきか」について議論し、その後、意見要旨集
「4 いわゆる性交同意年齢の在り方」、
そして、
「5 強制性交等の罪の対象となる行為の範囲」
について、議論することとしたいと思います。

——————————————————–

地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方

 ~同一被害者に対して継続的に性的行為が行われた場合において、個々の行為の具体的な日時・場所を特定しなくても、個々の行為を包括する一連の事実について1個の犯罪の成立を認めることができるような罪を創設すべきか

(2020年12月8日 第9回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<10ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

意見要旨集3ページの第1の3の「(4)」、すなわち、
「同一被害者に対して継続的に性的行為が行われた場合において、個々の行為の具体的な日時・場所を特定しなくても、個々の行為を包括する一連の事実について1個の犯罪の成立を認めることができるような罪を創設すべきか」
についての議論に移らせていただければと思います。
この項目については、一巡目の検討(※第5回。2020年8月27日)で、意見要旨集の3ページ及び4ページにありますように、
「① 現行法の解釈による対処の可否」、
「② 新たな罪の創設の要否・当否」、
「③ 新たな罪を創設する上での実体法上の検討課題」、
「④ 新たな罪を創設する上での手続法上の検討課題」
という観点から御意見を頂いておりますほか、4ページに
「⑤ その他」
としてありますように、罰則の新設以外の方法により対処した方がよいのではないかという観点からの御意見も頂いているところでございます。
先ほどと同じように、どのような観点からの御意見であるかを明示した上で御発言いただきたいと思います。
取り分け、要件論といいますか、そういう点について御発言いただければ幸いでございます。

——————————————————–

<10~11ページ>
2020年12月8日 渡邊ゆり 委員(東京地方検察庁検事)

(4)の「②」の一つ目の「〇」

(参考)
長期間にわたり反復して虐待を受けた場合、被害者は複雑性PTSDなど深刻な被害を受けるにもかかわらず、個々の被害の日時・場所等の特定が困難であることを理由に加害者が何の処罰も受けないことは問題であり、具体的な日時・場所を特定できなくても、犯罪の成立を認める規定の創設が望まれる

と四つ目の「〇」

(参考)
新たな罪を設けたとしても、その罪の構成要件に該当する事実は立証される必要があるから、日時・場所の特定は困難であるものの、継続的な性的行為が行われたこと自体は確かであるという事案が実態としてどのくらいあるのかを検討することが必要

について、実務の実情を御説明したいと思います。

まず前提として、一つ目の「〇」

(参考)
長期間にわたり反復して虐待を受けた場合、被害者は複雑性PTSDなど深刻な被害を受けるにもかかわらず、個々の被害の日時・場所等の特定が困難であることを理由に加害者が何の処罰も受けないことは問題であり、具体的な日時・場所を特定できなくても、犯罪の成立を認める規定の創設が望まれる

に、日時が特定されていないということでこの種の同一被害者に対して継続的に性加害が行われているようなケースについて、訴追が困難であるというような御指摘がございます。

ただ、実務の実情としましては、例えば何月上旬頃、あるいは何月頃といったような日時の特定で起訴する例もございまして、ぎりぎりと日時が特定できないから起訴できないということではございませんで、以前、中川委員がおっしゃいましたように、他の事実と識別できるかどうか、そういう観点からの日時の特定ができているかというところがまず問題になっています。

私ども捜査官、あるいは公判で立証する者として、こういった同一被害者に対して継続的に性加害が行われているようなケースについて非常に苦慮しますのは、ほかの事実等との識別ができているのかという点でございます。

継続的に被害を受けているために、被害者自身、ほかの事実との識別がはっきりできないような場合に、裁判でその被害者の供述の信用性がし烈に争われるということが予想されるわけです。

つまり、被害者の記憶として、ほかの事実と区別できなかったときに、実際にその被害者の方がどんな被害に遭ったのかということについて、合理的疑いを超える程度に立証ができるのかということが問題になるわけです。

性犯罪は、通常、密室で行われ、加害者と被害者が一対一になりますし、また、傷害罪のように何か結果が目に見えて残るということでもないということもございまして、供述の信用性が専ら争点になります。

そういう意味で、被害者の方の記憶に従うと、ほかの事実との区別が難しいような場合には、例えばその被害が強制性交等なのか、あるいは強制わいせつなのかといったレベルでも問題になりますし、致傷結果との因果関係があるのかないのかとか、そういったところも、検察官に立証責任が全てある関係で問題になるおそれがあります。

もちろん、こういった継続的な被害の案件でも、例えばメール等でその被害がある程度分かるといった場合には、現状でも一生懸命捜査をして、訴追をして立証していくということになろうかと思います。

そういった辺りが実情でございます。

——————————————————–

<11ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

現行法の下でも、今、渡邊委員が詳しく御説明くださったような、それだけの立証ができれば、併合罪として処罰可能だということですけれども、現行の下で立証が難しい、できないという事案について、うまく全部を処罰の対象とすることができるというような規定がそもそも考えられるものかどうか、その辺りを少し御説明いただければと思うのですが、いかがでしょうか。

——————————————————–

<11~12ページ>
2020年12月8日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

手続法の問題に入る前に、言わばその前提として、実体法の観点から、1点意見を申し上げておきたいと存じます。

継続的な性的行為について、個々の行為の具体的な日時や場所を特定しなくても、全体を包括した一罪を法定できるかという問題につきましては、実体法の問題としましても、複数の犯罪を包括して一罪と評価できるかという観点から検討することが必要であると思いますので、まずはこの観点から意見を申し上げます。

この点につきましては、既に一巡目のときも申し上げまして、私の意見は、3ページの「①」でまとめていただいておりますが、

(参考。① 現行法の解釈による対処の可否)
現行法の解釈上、複数の性交等ごとに別個の法益侵害が発生するので、各被害は併合罪となるのが原則であるが、判例は、継続的かつ長期間の暴行によって被害者が傷害を負った事件について、複数の暴行を包括的に評価した上で、傷害罪一罪の成立を認めているところ、複数の犯罪行為を包括的に評価できる判断基準は一様ではないものの、同一の意思決定に基づく犯罪行為であり、かつ複数の犯罪行為の個性が乏しく、その個性を捨象して包括的に評価できることがポイントになるように思われるので、性犯罪についても、そのような複数の性交等について、同一の意思決定や人間関係に基づく犯罪であり、かつ、個別の犯罪行為の個性が乏しいと評価できる場合があるかが現行法の枠内でも問題となる

改めまして、性犯罪固有の事情に即しまして、包括一罪としての処理の当否について意見を申し上げたいと存じます。

既に一巡目のときに申し上げましたように、複数の犯罪行為を包括的に評価した一罪として処理するためには、原則として、同一の意思決定による行為であり、かつ同一の被害者に対する法益侵害であることが必要であると解されます。
この点、性犯罪につきましては仮に継続的な性被害が生じている場合であっても、1回ごとの性犯罪は、その都度、別個の意思決定によって行われている場合が多いと思われます。
もっとも、近時の最高裁判例は、継続的な暴行の事案について、意思決定の一回性に言及することなく、同一の人間関係を背景として共通の動機から繰り返し犯意を生じ、暴行を反復累行した事件について、傷害罪の包括一罪の成立を肯定しておりますので、このような判例の理解を前提とした場合、性犯罪についても、取り分け監護者性交等罪のように、同一の人間関係を前提とした上で、同一被害者に対して、共通の動機から性犯罪を反復累行した場合については、個別の行為の日時・場所、行為態様などを立証しなくても、全体を包括一罪として処理することは現行法においても可能であり、また、このような観点から新たな罰則を設けることも理論的には可能であるようにも思われます。
もっとも、恐らくこれまでの実務においては、同一の関係性を前提とした性犯罪であっても、性犯罪を包括評価することは困難であり、個別の性犯罪ごとに立証し、併合罪として処理すべきというのが一般的な理解であったと承知しております。
そこでは、性犯罪というのは個別の行為ごとの侵害性が重大であり、また、その都度、被害者は別の内容の被害を被ることから、個別の行為の個性を抽象化して包括的に評価することが困難であるという感覚が実務的には一般的であったように思われます。
したがいまして、この点につきましては、性犯罪の法益侵害の実質をどのように考えるべきかという点とも関連付けながら、複数の性被害の包括評価の可否、あるいはその限界について、更に検討することが有益であると考えます。

——————————————————–

<12~13ページ>
2020年12月8日 川出敏裕 委員(東京大学教授)

ただ今の橋爪委員の御意見を踏まえて、先ほど井田座長が御質問された点について考えてみますと、同一被害者に対して継続的に性的行為が行われた場合について、それらの行為を一罪と評価することが、実体法の理論として正当化でき、かつ、個々の性的行為を相互に識別するかたちで特定することはできないけれども、継続的に性的行為が行われたことについては合理的な疑いを超える立証ができる事案があるということであれば、現在は処罰ができていない事案を処罰できるようにする規定を設けることは可能であろうと思います。
その上で、まず、最初の実体法の問題ですが、橋爪委員から御紹介があった傷害罪に関する最高裁判例において一罪性を認めるにあたって指摘されているのは、行為の一体性と被害法益の一体性ですので、そうだとすれば、例えば、監護者から被監護者に対して一定期間にわたって継続的な性的行為が行われたという事案も、同一被害者に対する同種行為が繰り返し行われているものですから、これを包括一罪として処理することは可能であろうと思います。
もっとも、これまでの実務は、おそらくは橋爪委員から御指摘のあったような考え方に基づき、併合罪として処理してきたのでしょうが、私自身は、判例の考え方は性犯罪についても妥当するのではないかと考えます。
ただ、このように、継続的に行われた性的行為について既存の判例の考え方によって一罪性が基礎付けられる場合があるのだとすれば、そのような事案について包括一罪として処理することは、新たな罪を創設しなくても、現行法の下で解釈として可能だということになります。
したがって、立証の緩和だけが目的であるならば、あえて新たな罪を創設する必要はなく、継続的に行われた性的行為について、解釈上、包括一罪が成立し得ることを確認した上で、個々の事案において、継続的に行われた複数の性的行為が相互に識別できる形で特定できるかどうかによって、検察官が併合罪として起訴するのか、それとも包括一罪として起訴するかを決めるという運用を行うことで足りるはずです。
もちろん、言わば確認的な意味で新たな罪を創設するということはあり得るわけですが、仮にそういう罪を設けたとしますと、継続的に行われた複数の性的行為が他と識別できる形で特定できる場合であっても、その罪が成立し、これまでのように併合罪として処理することはできないという解釈が生じる余地があります。
そうした場合、創設される新たな罪の法定刑が単純一罪の場合と同じであると、かえって処断刑が軽くなってしまうことになり妥当ではありませんので、新たな罪を創設して、現在、併合罪として処理される事案を含めて、それを適用するということであれば、その法定刑は、少なくとも現行法の強制性交等罪とか監護者性交等罪の法定刑に併合罪加重をしたもの以上にする必要があります。
継続的な性的行為というのは単回の行為とは質の異なる、より悪質重大な被害を生じさせるものですので、単回の場合よりも法定刑を重くすることはもちろん、単なる複数回の行為で併合罪加重がされる場合よりも重い法定刑にすることも十分考えられると思います。
他方で、現在はこのような事案で複数回の行為が起訴されている場合には、併合罪加重をした枠内で、同種行為を繰り返していたということを情状として考慮した上で、相応に重い量刑がなされているのだと思います。
そうだとしますと、新しい罪の法定刑については、併合罪加重をした場合よりも重い刑とする必要性があるのかという観点からも検討する必要があると思います。
それから、法定刑とは別に、新たな罪の具体的な規定の仕方ですが、これについては、現行法の常習犯ですとか営業犯規定が参考になろうかと思います。
もっとも、現行法上の常習犯営業犯についての実務上の訴因の構成や立証の実情を見ますと、少なくとも1個の事実については、具体的場面を描写し得る程度の立証が必要であるというふうに考えられているようです。
なぜそのような運用になっているかが問題なのですが、もしそれが、少なくとも1個の事実について、具体的場面を描写し得る程度の立証ができない場合については、全体としての犯罪事実の存在について合理的疑いを超える立証がそもそもできないという理由によるものだとすれば、性犯罪について同様の規定を設けたとしても、そもそもの出発点であった立証の困難性という問題は解決できないということになります。
したがって、理論上新たな罪を設けることが正当化できるかということとは別に、意見要旨集の3ページの「②」の最後の「〇」

(参考)
新たな罪を設けたとしても、その罪の構成要件に該当する事実は立証される必要があるから、日時・場所の特定は困難であるものの、継続的な性的行為が行われたこと自体は確かであるという事案が実態としてどのくらいあるのかを検討することが必要

に示されているように、こうした立証ができる場合が本当にあるのかを検討する必要があるだろうと思います。

実務上はこれまで全て併合罪として処理してきたということなので、恐らくこうした観点からの検討はされていなかったと思うのですが、立証の緩和ということも目的の一つとして新たな罪を創設するということであれば、その検討が不可欠であると考えます。

——————————————————–

<13ページ>
2020年12月8日 井田 良 座長(中央大学教授)

なかなか要約は難しいのですけれども、新しい規定を作ったとしても、立証の軽減になるかどうかというのは難しいといいますか、なお検討が必要であるという御趣旨かと伺いました。
また、新しい規定を作って刑を重くすることは可能だけれども、現行法で強制性交等罪の併合罪の場合、上限が懲役30年までいきますので、それ以上となると上限を無期懲役とするかという話になります。
こうした法定刑の引上げの要否・当否、また、そのための要件が問題となるということだと私は理解いたしました。
できれば今の点に関連して、新しい規定の必要性という観点から御発言いただきたいのですけれども、いかがですか。

——————————————————–

このつづきは明日のブログでみてみます。

(再掲。橋爪隆委員【東京大学教授】)
近時の最高裁判例は、継続的な暴行の事案について、意思決定の一回性に言及することなく、同一の人間関係を背景として共通の動機から繰り返し犯意を生じ、暴行を反復累行した事件について、傷害罪の包括一罪の成立を肯定しております
  
このような判例の理解を前提とした場合、性犯罪についても、取り分け監護者性交等罪のように、同一の人間関係を前提とした上で、同一被害者に対して、共通の動機から性犯罪を反復累行した場合については、個別の行為の日時・場所、行為態様などを立証しなくても、全体を包括一罪として処理することは現行法においても可能
  
恐らくこれまでの実務においては、同一の関係性を前提とした性犯罪であっても、性犯罪を包括評価することは困難であり、個別の性犯罪ごとに立証し、併合罪として処理すべきというのが一般的な理解であったと承知しております
  
性犯罪というのは個別の行為ごとの侵害性が重大であり、また、その都度、被害者は別の内容の被害を被ることから、個別の行為の個性を抽象化して包括的に評価することが困難であるという感覚が実務的には一般的であったように思われます

(再掲。川出敏裕委員【東京大学教授】)
立証の緩和だけが目的であるならば、あえて新たな罪を創設する必要はなく、継続的に行われた性的行為について、解釈上、包括一罪が成立し得ることを確認した上で、個々の事案において、継続的に行われた複数の性的行為が相互に識別できる形で特定できるかどうかによって、検察官が併合罪として起訴するのか、それとも包括一罪として起訴するかを決めるという運用を行うことで足りるはずです
——————————————————–

「個別の行為の日時・場所、行為態様などを立証しなくても」、地裁や高裁が適切な「運用を行うことで足りる」とのことです。
要は、障害罪に関する最高裁判決があるのに、地裁や高裁はこれを性犯罪に適用してこなかった、ということです。
地裁と高裁はおおいに反省をしてほしいものです。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年11月1日

昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。

AV出演強要も継続しておこなわれる犯罪です。
犯人に対して、より重い刑罰を食らわしてほしいものです。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

刑法改正を審議する検討会の9回目の議事録が公開されました(その5)。意気込みがつたわってきます。香西咲さんたちのAV出演強要被害も処罰の対象となることでしょう

現在、法務省内に設置された性犯罪に関する刑事法検討会で、刑法改正の審議がおこなわれています。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>
第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
・第12回(2021年2月16日開催予定)
——————————————————–

先日、9回目の検討会(※2020年12月8日開催)の議事録が公開されました。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<審議状況>
2020年12月8日 第9回 ※議事録

地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方について(※二巡目②)
いわゆる性交同意年齢の在り方について(※二巡目)

上述のとおり、性交同意年齢の引き上げの議論は、巡目に入りました。
この9回目の検討会で問題となったのは、中学生同士の性交です。
たとえば、性交同意年齢を16歳未満まで引き上げますと、中学生同士の性交は犯罪になってしまいます。
こうした意見が勢いを増すなかで、和田俊憲委員(東京大学教授)は、独自の見解をのべました。

(2020年12月8日 第9回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<26~27ページ>
2020年12月8日 和田俊憲 委員(東京大学教授)

先ほどの橋爪委員の問い掛けに対する答えの前に、今の点について、

(参考。齋藤梓 委員【臨床心理士】)
(略)、同世代同士の、先ほど、キスと性交を混ぜた話がずっと続いていると思いますが、キスなどの強制わいせつに該当するような行為への同意及び同意をする能力と、性交への同意及び同意をする能力というのは異なるのではないかと考えています。それを分けて性交同意年齢を考えるということができないのかということを刑法学者の委員の方々に少しお伺いしたいなというふうに思っております

性交等とそれ以外の性的行為を分けることはあり得ると思いますけれども、その場合に1点だけ注意が必要だと思うのは、実際に行った行為は性交等に至らない性的行為だけであっても、性交等の目的があると、その未遂という可能性がありますので、その可能性も含めて検討する必要があることです。

性交等とそれ以外とを分ける場合には、そのような問題が新たに生じると思います。

橋爪委員の問い掛けの2点目、3点目との関係で、成人についての保護法益を性的自由と考える場合には、若年者については、その同意の能力があるかどうか、それがないから同意の有無にかかわらず処罰するという話になる、そういう整理になるのが自然だということだと思いますけれども、成人について性的統合性だとか性的尊厳が保護法益だと考える場合には、それに伴って、若年者に対する性犯罪の保護法益健全な人格的統合性の形成であり、それに対する阻害行為が処罰対象なのだという見方にもなり得ると思います。
そのような見方をすると、これまで13歳未満についても同意能力がなかったのではなくて、仮に同意があったとしても、そのような行為が被害者との関係で人格的統合性の形成の阻害の影響を持つから処罰対象になっていたと考えられ、そのような影響が及ぶ年齢の基準を引き上げるという問題として整理し直されるのではないかと思います。
そのような見方をする場合には、同年代同士の行為であれば、それは人格的統合性を形成するに当たって阻害的な行為ではないという評価が実質的に可能であって、それゆえ処罰対象から外されるという説明が一応可能なのではないかと考えています。
ただ、何歳に引き上げるかということが正に問題ですが、それを考えるときに重要な観点だと思われるのは、今まで何か所かで指摘されていますけれども、この年齢というのは、一律にその年齢未満の者に対しては誰との関係でも犯罪行為として扱うと、そういう基準年齢になりますので、例えば18歳にその基準を設けたとしますと、高校3年生が被害者になり得て、地位・関係性利用の場合も含めて例を挙げれば、大学卒業したての新任の教師に対して、高校3年生の側が積極的にアプローチをして、強制性交等罪が成立しない程度に、しかし、かなり強い力で働きかけることで教師に対して性的行為を行ったというような逆転現象が生じる可能性があることです。

その場合にも教師側に犯罪の成立を認めるとすると、教師側に、相手が18歳未満であれば絶対的に拒絶する義務を課すということになるわけですから、そのような義務を課してよいといえるような相手の年齢が何歳かということをきちんと考える必要があろうと思います。

そういう観点から、18歳というのはさすがに高過ぎると思いますので、性交等とそれ以外の性的行為を分けるかどうかという問題ももちろん別にありますけれども、仮に引き上げるとしても、義務教育の年齢というのが限度なのではないかと感じているところです。

——————————————————–

(再掲。和田俊憲委員)
若年者に対する性犯罪の保護法益は健全な人格的統合性の形成
  
それに対する阻害行為が処罰対象
  
同年代同士の行為であれば、それは人格的統合性を形成するに当たって阻害的な行為ではない
  
それゆえ処罰対象から外される

明晰な論理展開です。
これとは別に、川出敏裕委員(東京大学教授)の意見も傾聴に値します。

<29~30ページ>
2020年12月8日 川出敏裕 委員(東京大学教授)

これまでの御意見とかなり重なりますが、そもそも性交同意年齢を引き上げるべきだという意見の実質的な理由は、例えば16歳までそれを引き上げるとした場合、13歳から15歳までの者について、13歳未満の者と同様に性行為に対する同意能力がないからというよりは、その年齢層の者は、同意能力はあるけれども、それがなお不十分であり、それに付け込んで、これらの年齢層の者を言わば食い物にするような行為がなされているので、それを処罰すべきだという点にあると思います。
先ほど御指摘があったように、そういった行為が地位・関係性利用の類型で全て捉えられればそれでよいのですが、捉え切れない部分が残るということであれば、単純に性交同意年齢を引き上げるということではなくて、保護法益に、性的自由だけではなく、一定年齢の者の健全育成、あるいは和田委員の御意見にあった健全な人格的統合性の形成といったものを加えた上で、例えば児童福祉法の淫行をさせる罪ですとか、青少年保護育成条例における淫行処罰規定などの解釈を参考として、その保護法益を侵害する行為を切り出す形にするのが、一つの方法ではないかと思います。
そういう形にすれば、一定の年齢層の者同士の対等な関係での性的行為ですとか、あるいは、年齢の上の者による真摯な交際に基づく性的行為といった処罰すべきでないものというのを処罰対象から除外することができますし、また、性交同意年齢を引き上げるべきとする意見のもともとの目的にも合うのではないかと思います。

——————————————————–

8回目の検討会(※2020年11月10日開催)で、橋爪隆委員(東京大学教授)は、児童福祉法に規定されている「淫行をさせる罪」に言及しました。
一部を抜粋します。

(2020年11月10日 第8回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<33~34ページ>
2020年11月10日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

(略)、児童福祉法34条1項6号は、児童に淫行をさせる行為を処罰しておりますけれども、ここでいう淫行とは、児童の心身の健全な育成を阻害するおそれがあると認められる性交又は性交類似行為と解されておりますので、例えば親公認の交際など真摯な関係性に基づく行為は、これに該当しないというのが一般的な理解です。

——————————————————–

はなしを9回目(※2020年12月8日開催)の検討会にもどします。
上述のとおり、川出敏裕委員(東京大学教授)は、
例えば児童福祉法の淫行をさせる罪ですとか、青少年保護育成条例における淫行処罰規定などの解釈を参考として、その保護法益を侵害する行為を切り出す形にするのが、一つの方法ではないかと思います。そういう形にすれば、一定の年齢層の者同士の対等な関係での性的行為ですとか、あるいは、年齢の上の者による真摯な交際に基づく性的行為といった処罰すべきでないものというのを処罰対象から除外することができますし、また、性交同意年齢を引き上げるべきとする意見のもともとの目的にも合うのではないかと思います
とのべました。

いずれにせよ、かたちはどうあれ、若年層が保護される規定が制定される予感がします。
現状維持、ということにはならないでしょう。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年7月14日

今まで人間とは思えない仕打ちを受け続けてきた事、やっと吐き出す事ができました。
こんな私ですが今も変わらず好きでいてくださる方、本当にありがとうございます。
何度も言うけれど今後私はその人たちを大切に生きていくのみです。
「おまえ明日死ぬかもしれないんだから(←青木亮の口癖)」

AV出演強要犯の処罰に関する論議は、昨年(2020年)の12月25日の検討会でおこなれました。
まもなくこの議事録が公開されます。
楽しみです。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

刑法改正を審議する検討会の9回目の議事録が公開されました(その4)。まもなくAV出演強要問題を論議した議事録も公開されます。香西咲さんたちはかならず勝利します

刑法改正
 ~性交同意年齢引き上げの審議

昨日のつづきです。
まずは刑法177条を確認します。

(参考。刑法)
第177条

13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。

13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

ご覧のとおり、小学生以下のものに対して性交等をしたものは、暴行や脅迫がなくても、強姦罪が適用されます。
いま、法務省の刑法改正を審議する検討会(性犯罪に関する刑事法検討会)は、この、小学生以下、という要件の是非について話し合いをしています。
一巡目の検討では、多くの委員が引き上げに賛意をしめしました。
二巡目に入って、突如、慎重論が台頭してきました。
理由のひとつとしてあげられているのは、引き上げをしなくてもほかに救済策が考えられる、というものです。
その救済策につきましては、昨日の当ブログをご覧ください。

(参考。当ブログ)
2021年2月6日(昨日)

引き上げに対して消極的なのは、もうひとつ、理由があります。
本日はこの理由についてみていきます。

(2020年12月8日 第9回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<22~23ページ>
2020年12月8日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

また、この問題は、ある意味、児童の性的な行動の自由を制約するという側面もあることから、この点も意識しながら更に議論することが必要であるように思われます。

——————————————————–

すなわち、青少年の性行動に関する調査結果を見る限りでは、キスや性交を経験する年齢は全般的な傾向としては若年化する傾向があるようでして、これを見た限りでは、現時点において児童の性的保護を直ちに強化すべき喫緊の立法事実が認められないという理解もあり得るところです。

——————————————————–

性交同意年齢を引き上げる根拠としましては、児童は性的行為の社会的意味や妊娠や感染症のリスクを十分に理解して性的な意思決定を行うことが困難であることから、このような能力を十分に有する年齢まで性交同意年齢を引き上げるという議論があったものと承知しております。
もっとも、このように児童の性的な意思決定の困難性という観点から仮に性交同意年齢を16歳未満に引き上げた場合、15歳の児童は性的行為に関する意思決定を行う能力が乏しいと評価されるわけですので、相手が誰であっても、その意思決定には瑕疵があり、性的行為は犯罪を構成することになるはずです。
すなわち、15歳同士の性的行為であっても、お互いの意思決定に瑕疵があることには変わりがないため、両者を共に処罰する、あるいは、少年法上の保護処分を科すという結論に至らざるを得ないように思われます。

——————————————————–

<23~24ページ>
2020年12月8日 池田公博 委員(京都大学教授)

先ほど御指摘があったように、性交同意年齢を引き上げますと、14歳、15歳の者の同世代の性交やキスが互いにとっての犯罪を成立させ、保護処分や処罰の対象となり得るという帰結を招くことについては、意見要旨集の「④」のところを見ても、

(参考。意見要旨集の「④」)
いわゆる性交同意年齢を13歳から16歳に引き上げた場合、14歳や15歳同士の性的行為が問題となる
いわゆる性交同意年齢を一定の年齢まで引き上げた場合には、中学生や高校生同士のキスや性行為についても両当事者とも処罰対象となる

おおむねそれは適切ではないという理解には異論はないのではないかと思われるところです。

——————————————————–

<27ページ>
2020年12月8日 宮田桂子 委員(弁護士)

つまり、一律にこの年齢であれば性交してはいけない、あるいは性的な行為をしてはいけないということになりますと、先ほども申しましたけれども、18歳が成人で結婚できるのだったら、その前から付き合っていて、性的な行為があってもおかしくないし、成人女子との性的な行為によって、男子が強制性交等の被害者になる場合もあります。

性的な興味を持った同世代の男女の行為が処罰される、男子に対して行為をした成人が一律に処罰されてしまうというのは、やはりおかしいのではないかと思います。

ですから、性交同意年齢については、私は13歳でいいと思うのです。

——————————————————–

<27~28ページ>
2020年12月8日 佐藤陽子 委員(北海道大学教授)

また、ここで参考になると思うのは、ドイツでは一定の年齢、つまり14歳を超えた場合には性的なお試し期間が必要だという考え、具体的に言えば、一定年齢になると同じくらいの年齢の者と性的に触れ合いながら性的側面でも成長していく過程が必要だという考え方があります。

つまり、無菌状態で一切性的接触は駄目ですと言われて、いきなり18歳になって、「はい、御自由にどうぞ。」と言われると、むしろそれ以降で失敗する可能性が高いので、その前に同じ年齢の人たちと性的にも触れ合って、そこで人格的にも切磋琢磨しつつ性的にも成長しましょうというような期間を用意していて、それが14歳以上18歳未満だというふうなことになっています。

——————————————————–

首を傾げざるを得ません。
はたしてそうなのでしょうか。
いっぽう、山本潤委員はつぎのようにのべています。

<25ページ>
2020年12月8日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

保健的なことをお伝えしたいと思うのですけれども、14歳、15歳で性交してもいいと言っているようにも聞こえ、違和感を持ちます。

——————————————————–

(略)、性的な自由を制限するかどうかというわけではなく、自由に対する責任をちゃんと果たせる年代であるのかということを考えて、保護を掛けるということを議論していただければと思っています。

——————————————————–

山本潤委員の論説が醇正(じゅんせい)である、と考えます。
山本委員は後日、インターネットの番組でつぎのように語っています。

(2020年12月15日 「ポリタスTV『抗拒不能要件はなくなるのか?』|法務省で行われている性犯罪関連の刑法改正議論の現在地と、2017年改正で積み残された4つの課題について」より、引用。)

<01:09:00のあたりから>
2020年12月15日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

なんか、その、この、年齢、っていうことの捉え方がたぶん、ひとによってすごいちがう。
わたしたち、被害者にかかわるひとたちとか、被害者を支援するようなそういう仕事をしているひとは、非常に、このー
そういう中学生ー
14、15歳で性交をするっていうことは、状況が悪いひとが多い、っていうのはわかるわけですね。
ただ、やっぱり、その、ロマンチック、と言うか、結局は好意的に捉えるようなそういう作品であったりとか、報道ー
報道、と言うか、そういう表現とかもあるわけですよね。
そうなると、何に、どこをみてこの年齢を決めるのか、っていうのが非常に、この、ずれてくる、というか、視点がずれるのでー
方向性がずれるというか、そこがすごいむずかしいところだな、っていうふうに思います。

——————————————————–

はたして性交同意年齢の引き上げは実現するのでしょうか。
三巡目の論議に注目が集まります。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>
第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
・第12回(2021年2月16日開催予定)
——————————————————–

本日は、9回目の検討会(※2020年12月8日)の議事録を参照しました。
上述のとおり、昨年(2020年)の12月には、もう1回、検討会が開催されています。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<審議状況>
2020年12月25日 第10回 ※議事録(準備中)

強制性交等の罪の対象となる行為の範囲について(※二巡目)
法定刑の在り方について(※二巡目)
配偶者間等の性的行為に対する処罰規定の在り方について(※二巡目)
性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方について(※二巡目①)

10回目の検討会では、ふたたびAV出演強要問題が論議されました。
こちらの議事録もまもなく公開されます。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年3月19日

今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

——————————————————–

AV出演強要犯はどのような罪で処罰されるのでしょうか。
強制性交等罪か。
それともあらたに創設される罪か。
まもなく二巡目の審議状況があきらかになります。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ