暴行・脅迫要件は撤廃されるのか(その7)。「対等ではない関係性の中で、逃げられない状況で説得されて受けざるを得なくなったならば、それは同意がない行為」

暴行・脅迫要件の改正に関する論議(その7)
(※その1その2その3その4その5その6

その1その2その3その4その5 | ・・・2020年8月27日 第5回 性犯罪に関する刑事法検討会
その6 | その7 | ・・・2020年11月10日 第8回 性犯罪に関する刑事法検討会

刑法の性犯罪規定のなかには、「暴行・脅迫」などのように、敷居が高い要件があります。
当該条文を確認します。

(2020年11月10日 第8回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

第178条
1 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条(第177条)の例による。
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現在、法務省は、刑法の性犯罪規定を改正する作業を進めています。

(参考。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会

上川陽子法務大臣は先日(2021年9月16日)、法制審議会に対して、以下の10項目の改正を諮問しました。

(2021年9月16日 上川陽子法務大臣 諮問第117号より、引用。)

2021年9月16日 諮問第117号

近年における性犯罪の実情等に鑑み、この種の犯罪に適切に対処するため、所要の法整備を早急に行う必要があると思われるので、左記の事項を始め、法整備の在り方について、御意見を承りたい。
     記
第1 相手方の意思に反する性交等及びわいせつな行為に係る被害の実態に応じた適切な処罰を確保するための刑事実体法の整備

刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

第178条
1 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。
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刑法第176条後段及び第177条後段に規定する年齢を引き上げること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
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相手方の脆弱性や地位・関係性を利用して行われる性交等及びわいせつな行為に係る罪を新設すること。

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刑法第176条の罪に係るわいせつな挿入行為の同法における取扱いを見直すこと。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
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配偶者間において刑法第177条の罪等が成立することを明確化すること。

(参考。現行刑法)
第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
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性交等又はわいせつな行為をする目的で若年者を懐柔する行為(いわゆるグルーミング行為)に係る罪を新設すること。

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第2 性犯罪の被害の実態に応じた適切な公訴権行使を可能とするための刑事手続法の整備

より長期間にわたって訴追の機会を確保するため公訴時効を見直すこと。

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被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則を新設すること。

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第3 相手方の意思に反する性的姿態の撮影行為等に対する適切な処置を確保し、その画像等を確実に剥奪できるようにするための実体法及び手続法の整備

性的姿態の撮影行為及びその画像等の提供行為に係る罪を新設すること。

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性的姿態の画像等を没収・消去することができる仕組みを導入すること。

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(再掲。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会

(再掲。諮問第117号
2021年9月16日 上川陽子 法務大臣
刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること

本日もひきつづき、前段の性犯罪に関する刑事法検討会で、暴行・脅迫要件、さらには抗拒不能要件についてどのような論議がなされたのかをみていきます。

暴行・脅迫要件の改正に関する論議(その7)
(※その1その2その3その4その5その6

その1その2その3その4その5 | ・・・2020年8月27日 第5回 性犯罪に関する刑事法検討会
その6 | その7 | ・・・2020年11月10日 第8回 性犯罪に関する刑事法検討会

(2020年11月10日 第8回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<3ページ>
2020年11月10日 木村光江 委員(東京都立大学教授)

私も、どちらかというと、尊厳のようなものも保護法益に含むべきではないかと思うのですけれども、そのときに、自己決定とどこが違うかということなのですが、実は、前回の改正の際、地位・関係利用類型の主体を「現に監護する者」に限るという議論のときに、自己決定を強調することにより、やはり圧倒的に生活を支配していて、子供の自由を奪うようなものでなければ、きちんとした法改正ができないというような議論があったのですね。

自己決定といいますと、暴行・脅迫などもどうしても強いもの、自己決定を凌駕するようなものでなくてはいけないということになるので、どうしてもその要件の要否や程度の問題と関連してくるような気がします。

ですから、別に過失までいかなくても、暴行・脅迫要件をより弱いものでもいいというふうに議論するのであれば、尊厳のようなものも含めて考えた方がいいと思います。

それと、少し先走りますけれども、例えば、先ほど申し上げた親以外の者も含むかというときにも、やはり尊厳のような議論をした方が、広げやすいのではないかというふうに思いました。

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<4ページ>
2020年11月10日 和田俊憲 委員(東京大学教授)

私も、性的自由が保護法益であるという考え方はもうやめて、人格的統合性とか性的尊厳というものが保護法益であると考える方が望ましいと思っています。
理由は幾つかあるのですが、今日この先で扱う他の論点や、今日扱わない論点に関係するところもありますので、それぞれの部分で触れたいとは思いますけれども、一つは、やはり、性犯罪がどのような犯罪であるのかを考えるときに、性的自由ということだけ言うと、単に被害者の意思に反することを行った犯罪にすぎないというイメージになってしまい、それは避けるべきだということです。
より重大なものを害する犯罪であることを、保護法益の表現の中に含めた方が望ましいだろうと考えています。
なぜ、保護法益を性的自由と捉えるよりも、人格的統合性といったようなもので捉えた方が、より重大な犯罪として性犯罪を理解することにつながるのかを考えてみますと、性的自由として捉えるときには、性的行為それ自体はニュートラルなものであるけれども、それに対する被害者の同意がないときに、初めて違法性・侵害性が生じるという考え方になり、それが一般的な理解になってしまっているかもしれませんが、そうではないだろうと思います。
この検討会が始まる前に出した意見書にも書いたことですが、本来、性的行為というのは、対等な人格的存在として相互に承認し合いながら人格的交流を行うべきものであるのに対して、一方が上に立ち、他方を下に見て、相手が自分に対して性的利益を提供して当然であるという考え方に基づいて、その上下関係を利用して性的利益を奪い取るというところに、性犯罪の本質があり、つまり、そのように性的利益の単なる入れ物として相手を扱うということに本質があり、そのように扱われて身体的侵襲を受けると、人格的統合性が害されるということなのではないかと理解しています。
そうしますと、客観的に一定の上下関係に基づいて行う性的行為それ自体に、既に侵害性があり、それに対する同意の有無を考えるという構造で理解すべきではないかと思います。
つまり、被害者の同意も、単に性的行為に対する同意ではなくて、上下関係に基づいて性的利益を奪われることについての同意がない限りは、同意は不存在であるとして扱うべきだと思います。
その意味で、今回見ていこうとしている要件の改正の話は、どのような上下関係を、それ自体、客観的に侵害性あるものとして処罰対象にするのかという観点から、従来の要件を、ぎりぎりどこまで広げられるかを検討する議論だと理解しているところです。

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<4ページ>
2020年11月10日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

法的な言葉がよく分からないので、法的な言葉は他の委員の方に考えていただきたいのですけれども、先ほど和田委員もおっしゃっていたことではありますが、その人の意思や感情に反する性行為というのは、対等な人間であるというのが認められないことにより、その人の尊厳とか、その人が人であるということ自体を踏みにじることだと思うのです。

そういったニュアンスが入っているような保護法益ということで是非考えていただきたいというふうに思いますし、自己決定といったときに、小さい子供の被害などをどうやって捉えるのかということがありまして、山本委員や小島委員が言っていたような、身体の境界線の侵襲であるとかというようなニュアンスが入っていると、心理としては、とても実際に近くなるのではないかということを考えました。

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<4~5ページ>
2020年11月10日 池田公博 委員(京都大学教授)

先ほど和田委員の御指摘の中で、同意の対象というお話が出たことに関連して、「②」の
処罰すべき性交等の範囲についての基本的考え方
について、意見を申し上げたいと思います。

この点については、同意を得ていない性交等を対象とすべきであるという御意見が、冒頭にも示されているとおりですけれども、

参考
〇 被害者から明確な同意を得ていない性交は犯罪となるべき

他方で、この部分でいいますと、四つ目の「〇」の御意見にもあるように、

参考
〇 「不同意」という言葉自体がかなり幅のある概念であり、例えば、一定の関係を有する相手の要求に対し、悩んだ挙げ句に最終的に性行為を甘受するに至った場合には、被害者の心理状態は多様であり、どこまでが「不同意」といえるかが明確ではないように思われるし、結婚すると偽ってだまして性交した場合に、被害者が錯誤に陥っており有効な同意がないとして犯罪の成立を肯定することは適当ではないから、どこまでを処罰すべきかという点については踏み込んだ議論が必要

同意のないこと、ないしは不同意という言葉自体が、かなり幅のある概念であって、その中には処罰すべきかどうかについて意見の分かれ得るものも含まれてくるように思います。

特に、この御意見にも示されておりますけれども、結婚すると偽ってだまして性交した場合などのように、錯誤に陥って同意をしたような場合にまで、同意がないとして処罰するのは適当ではないという考え方もあり得るところではないかと思います。

そこで、不同意の性交として処罰すべきものを、どのようなものとして考えるべきか、何についての同意が欠けることが問題なのかということについて、特に不同意の性交を処罰すべきとの御意見をお示しになられている委員からの御意見も伺いながら、議論していく必要があるのではないかと思っております。

その上で、処罰すべき範囲を念頭に置きながら、それを的確に表現する処罰規定の在り方として、どのような要件を規定するべきかということを考えることになるのではないかと思います。

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<5ページ>
2020年11月10日 井田 良 座長(中央大学教授)

保護法益につきましては、幾つか非常に示唆に富む御発言をいただいたわけですが、非常に抽象的なレベルでの議論でもありますので、今後、具体的な論点を考えるときに、それぞれのお考えがどういうふうにそこに反映してくるのかということについて、具体的な形でもって議論を展開していただけますと大変有り難いと考えております。

それぞれの保護法益論の理解により、このように考えるからこそ、こういう結論になるという形で御発言いただけると、それぞれの見解の趣旨が明確になるかと思います。

池田委員からは、不同意という場合の不同意の内容がいま一つ明らかでない面があるので、それを明らかにしていただきたいという御発言がありました。

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<5ページ>
2020年11月10日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

今お話のありました「②」の四つ目の「〇」に関してですけれども、

参考
〇 「不同意」という言葉自体がかなり幅のある概念であり、例えば、一定の関係を有する相手の要求に対し、悩んだ挙げ句に最終的に性行為を甘受するに至った場合には、被害者の心理状態は多様であり、どこまでが「不同意」といえるかが明確ではないように思われるし、結婚すると偽ってだまして性交した場合に、被害者が錯誤に陥っており有効な同意がないとして犯罪の成立を肯定することは適当ではないから、どこまでを処罰すべきかという点については踏み込んだ議論が必要

例えば、私が考えるものとしては、一定の関係を有する相手の要求に対して、対等に話し合った上で、あるいは、関係を深めた上で性行為に同意した場合には、同意があると思います。

ただ、対等ではない関係性の中で、逃げられない状況で説得されて受けざるを得なくなったならば、それは同意がない行為ではないかと思います。

また、結婚すると偽ってだまして性交した場合とありますけれども、例えば、13歳の子供に対し、成人した人間が結婚すると偽ってだまして性交した場合には、処罰されるべきだと思います。

この場合、性行為に対する同意について、理解力の差であるとか、力関係の差を利用しているというふうに考えられるためです。

一方、成人同士であり、性行為の理解力や力関係の差がなく、結婚すると偽って性交した場合は、深刻な裏切りで、被害者は大きく傷つくので、もちろん臨床心理としては、心理のケアの対象となりますけれども、それは、先ほど述べたような理解力の差や力関係の差というのを利用したものとは、少し違うのかなというふうに考えております。

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<5~6ページ>
2020年11月10日 小西聖子 委員(武蔵野大学教授)

今の論点に付け加えてということですが、私も法律用語が分からないので、その辺は理解していただければと思います。

実は、問題になっていることは、大きく分けて二つ違う類型があって、一つは、自己決定ができないところまでパワーで追い込まれて、抵抗ができなかったり、あるいは、不同意だということが言えなかったりしているようなケース、例えば、今でしたら、性的虐待の子供のケースとか、あるいは、突然の行為に対する生物学的な反応で抵抗ができない、こういう場合は、自己決定という概念に全然当てはまらない状況であるのに、拾えていないということがあると思います。

もう一つは、今おっしゃった同意・不同意ということが表に出てきて、問題になる場合なのですけれども、そこでの同意・不同意の問題と、自己決定そのものが侵される場合というのが、私たちがうまく拾えていないものがあって、それを上手に拾っていただけるような改正がなされればいいと思っております。

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<6ページ>
2020年11月10日 渡邊ゆり 委員(東京地方検察庁検事)

実際に法を適用する立場から、感想を申し上げたいと思います。

「③」で暴行・脅迫要件を撤廃することについての御意見がございますけれども、以前にもお話ししたように、実際に、被害者の方が同意していないということは、被害者からお話を伺って、あるいは、客観的な行動等を私どもが確認させていただくことで、確信に至るということはできるわけですけれども、被告人自身が、被害者が同意していると思ったという弁解をしているときに、その被告人の認識を明らかにするためには、暴行、脅迫、薬物、飲酒といった客観的な要素が非常に重要になってまいります。

先ほど齋藤委員の言われた年齢差、これも客観的な状況でございまして、被告人の認識を明らかにする重要なよすが(頼りとなるもの)になるわけでございます。

さらに、裁判所にそれを理解してもらうということも非常に大変です。

検察官は、立証責任を全て負っておりますので、非常にハードルが高いわけでございます。

不同意だけを要件とするということになりますと、例えば、欺罔ですとか様々な不同意があるというお話もございましたけれども、立証の対象が特定しにくいというのが、正直な感想でございます。

むしろ、私どもは、小西委員の御講義を数年前から伺ったりしていろいろと勉強してまいりましたけれども、そういったことで法曹関係者が被害者の方の心理を理解し、性犯罪における暴行・脅迫の意義を再構築していくことによって、裁判所にも御理解を頂いていくというようなことを進めてきたところでございまして、そういう意味では、立証という観点からしますと、今申し上げたような客観的なよすが(頼りとなるもの)がある方が、結論的に問題のある御判断を頂くことにならないで済むのではないかというふうに思っております。

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<6~7ページ>
2020年11月10日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

Springのアンケート調査でも、自分が性被害を受けたことを認識できなかった人が、挿入を伴う被害を受けた人の半数近くいました。

臨床現場でも、やはり数年間、あるいは10年、20年たって、自分が被害を受けたということが認識できるようになったという人は多いわけです。

それは、やはり、今の日本の刑法の性犯罪の中での扱われ方が、非常に対等でなく、意思に反していて、強制性があるという、そういう性暴力の本質と離れたところに、このルールとしての定めがあるからではないかというふうに思っています。

ですので、どのような文言にするかというのは、これから議論されると思いますけれども、不同意の徴表というふうに言われるのであれば、やはり同意がないということ、意思に反しているということを前面に出して、それを、被害者も加害者もお互いに認識できるようにならないと、実務上の問題で、加害者が故意がないと言って、それが認められれば犯罪にならないという状況は解決しないのではないかなと思います。

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<7ページ>
2020年11月10日 井田 良 座長(中央大学教授)

これまでの議論の中で、特に池田委員と渡邊委員の御意見の中に、一つのポイントになるべき重要な御指摘があったように思われます。

この検討会の課題は、不同意性交のいろいろな形を過不足なく捉えて文言化した規定の提案を行うということであり、それが我々に求められているところだと思うのですけれども、ただ単に、同意を得ずにとか、不同意であるという言葉を裸で条文に書くと、結婚すると偽って、あるいは、お金を払うと偽って関係を持ち、後にその望みをかなえなかったという欺罔類型のケースのように、現在だと177条の文言により排除されているものが入ってきてしまう可能性がある。

そこで、そうした類型の事例が入らないような文言にするためには、同意を得ずとか不同意とかと条文に書くのでは適切でない、こういう問題提起であったと思います。

この点は、とても大事なポイントだと思いますので、御意見を頂ければと思うのですけれども、いかがでしょうか。

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明日も、性犯罪に関する刑事法検討会における177条(強制性交等罪)と178条(準強制性交等罪)の論議をみてみます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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