月別アーカイブ: 2021年12月

“改正刑法の叩き台をつくる2回目の会議の議事録”(6) 矢野恵美教授が解説するスウェーデン刑法② 「暴行・脅迫要件をなくすだけではなお救えない女性の被害者がいる」

昨日にひきつづき、本日も、第2回刑事法(性犯罪関係)部会における矢野恵美教授の論説にふれます。

(2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事概要より、引用。)

2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事概要

(ヒアリング)について
以下の6組10名の方から、ヒアリングを実施した。

・桝屋二郎 氏(東京医科大学精神医学分野准教授)

・佐保田美和 氏(Safe Campus代表)、本田義明 氏(Safe Campus)、中村彩夏 氏(Safe Campus

・西田公昭 氏(立正大学心理学部対人・社会心理学科教授)

・安藤久美子 氏(聖マリアンナ医科大学神経精神科学准教授)

矢野恵美 氏(琉球大学法科大学院教授)

金尻カズナ 氏(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事長)、岡恵 氏(理事)、後藤稚菜 氏(相談員)

現在、法制審議会の刑事法(性犯罪関係)部会は、刑法の性犯罪規定を改正するための作業をおこなっています。
同部会は、最終的に、改正法案の叩き台を作成します。
この叩き台は実質、内閣が国会へ提出する法案となります。

2021年11月29日 第2回 刑事法(性犯罪関係)部会
(※ぱっぷす【1】【2】【3】【4】)
(※矢野恵美教授【1】【2】)

(2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事録より、引用。)

<29~30ページ>
2021年11月29日 矢野恵美(琉球大学教授)

スライド10枚目

2018年の改正の背景でございますけれども、1995年に女性の安全法が委員会に出されてから、2005年の法改正といった長い時間をかけて2018年の法改正に至ったという背景がありますが、2018年の改正の背景には、いまだに残るジェンダー不平等や若い女性の脆弱性を守る、また、実質的に暴行・脅迫要件をなくすだけではなお救えない女性の被害者がいるという問題意識がありました。

この法案は党派を越えて全会一致で通過しています。

スライド11枚目

法制審議会の報告書のタイトルである「性的完全性のより強固な保護」から分かりますように、より保護を強めるということが議論されました。

そして、2018年の改正では、任意に性行為に参加していない人と性行為がなされたが、強要はしていない、また、加害者が被害者の脆弱性や依存状態を利用してもいない、このような場合を犯罪として捕捉することが目指されました。

逆に言うと、これら任意性以外の要件に当たるものは、絶対に任意であると認められない要件の中に入るわけです。

スライド12枚目

それと同時に、刑法の改正のみならず、例えば、1988年に性犯罪の被害者のために被害者国選弁護人制度を作ったり、1994年に女性のためのワンストップ支援センターを作ったり、同じく1994年に犯罪被害者庁を作ったり、さらに、子どもたちに関する様々な法律や制度を作ったりした上で2018年の改正に至っています。

例えば、子どもに関しては、児童のための特別代理人制度という、被虐待児に監護権行使等も含めた国選弁護人が付くという制度も作っております。

スライド13枚目(ホームページ上は画像非掲載)】

そして、刑法の条文の改正だけではこのような大きい改正ができるとは思っていないという点がスウェーデンの大きな特徴の一つだと思います。

任意に参加」という新しい構成要件を導入するに当たっては、先ほどお話ししました1994年に作られた犯罪被害者庁、これは法務省から独立した犯罪被害者だけを扱う省庁ですけれども、こちらが犯罪被害者に関する様々な広報を行うということを任務としているため、2018年の改正に当たっては、10代向けの特設ページや冊子を作って周知に努めています。

このスライドに載せた写真は、冊子の写真なのですが、「自由意思によって」というタイトルであり、副題として「セックスは常に自発的なものであり、そうでなければ犯罪。ティーンエイジャーは限界がどこまでか知っていますか?あなたは知っていますか?」が付けられており、この冊子は、2019年に、15歳、すなわち性交同意年齢になる子どもたちとその保護者全員に送られました。

スライド14枚目(ホームページ上は画像非掲載)】

また、もう一つの広報としては、このスライドに載せた「同意に基づいて」と書かれたポスターをスウェーデンじゅうに貼るといったようなことを行いました。
このポスターの3人は俳優、eスポーツの有名な人、ミュージシャンといったインフルエンサーだそうです。
このポスターを町じゅうに貼ったことによって、18から25歳の若者の10人に7人にこの情報が届いたという統計が出ています。
要するに、ここでは、メッセージとして、セックスは常に自発的なものであり、そうでなければ犯罪であるということが全面的に打ち出され、子どもたちに対しての教育が行われました。
実際に向こうに住んでいる友人たちに子どもたちのことを聞いたところ、学校で何回もこの教育があったという話がありました。

スライド15枚目】そして、セクシャリティに関しての配慮ですが、セクシャルマイノリティについても、自分たちごとだと思ってほしいので、ここでもレイプという罪名を変えようという提案もありましたが、罪名を変えることによって軽く捉えられてしまっては困るということで、2018年の改正の際に、罪名は変えませんでした。
スライド16枚目】スティルシングについても御質問を頂いたのですが、時間がないので飛ばさせていただきます。
一つ言えることは、スウェーデンの場合はコンドームという男性主体の避妊具ばかりではないということ、また、緊急避妊薬が購入できるなどのことがあるので、スティルシングは必ず犯罪になるとはなっていません。
逆に言うと、コンドームが避妊の主体で、緊急避妊薬が買えない日本ではスウェーデンよりスティルシングの立法の需要があるのかもしれないと考えております。
スライド18枚目

スウェーデンの全体の性犯罪規定の構成ですが、このスライドに書かせていただきましたので、こちらについては後で御覧いただければと思います。
かなり多岐にわたっていることが分かるかと思います。

そして、例えばレイプの中で、通常のレイプ、加重レイプ、深刻でないレイプといったように3段階に分かれています。

スライド19枚目】法定刑に関しましては、通常のレイプ罪の法定刑はかなり重いです。

強盗罪が1年以上6年以下の拘禁であるのに対し、レイプ罪は2年以上6年以下の拘禁となっています。
殺人罪が10年以上18年以下の拘禁又は終身拘禁とされており、とにかくスウェーデンは全体的にとても刑罰が軽くて、レイプはこの中においては非常に重いということを御理解いただければと思います。

スライド21枚目】時間がないので、もう一つの構成要件についてだけお話しさせていただいて、終わりたいと思います。

こちらが条文になります。
法務省の方で訳された仮訳が委員・幹事の皆様のお手元にあると思いますが、私の方の訳を使わせていただきます。
大筋同じで、スウェーデン語から訳すか英語から訳すかというところで少し違いがあるくらいかなと思っています。

スライド22枚目

構成要件を見ますと、まず、「被告人が、被害者と性交又は性交に相当するその他の性的行為を行ったかどうか」について判断されます。

これを行っていなければ、少なくとも1条には当たらず、無罪です。
もちろんほかの軽い犯罪になる可能性はありますが、少なくとも1条としては検討されません。

この行為があったとすると、このスライドに記載した三つの絶対に任意とはみなされない要件があったかどうかが検討されることになります。
こちらがあるとされた場合には、たとえ被害者が任意であったと言っても、レイプとなります。

もしこの三つの絶対に任意とみなされない要件がなかったとなった場合に初めて、被害者の参加が任意であったかどうかの判断に進みます。

スライド23枚目】そして、被害者の参加が任意であったと分かれば、無罪となります。

任意ではなかったとなったとき、次に、初めて加害者の方の話になります。

加害者が被害者が任意に参加していなかったことを理解していたか。
理解していればレイプになります。
理解していなければ、今度は任意に参加していないリスクを被告人・加害者が知っていたか、又は知っているべきであったかについて判断し、これが否定されると、無罪となります。

そして、これが認められると、もう一つ進みます。
今度は被害者が任意に参加したかどうかにかかわらず、被告人がそのリスクに無関心であったかどうかを最終的に判断し、無関心でなかったのであれば過失レイプ罪となります。

そして、無関心であったのであれば、故意が肯定される類型に当たりますので、レイプとなるといったような判断になります。

時間が過ぎておりますので、簡単ではございますが、ここまでで私の説明とさせていただきます。
ありがとうございました。

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スウェーデンの刑法につきましては、NHKの記事も参考になります。

(NHK)
□2020年5月1日
 クロ現+
 刑法を知っていますか① YES以外はすべてNO ~スウェーデン“希望の法”~

明日も、第2回刑事法(性犯罪関係)部会における矢野恵美教授の論説をみてみます。
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(※参考)

(参考。当ブログ)
<2016年9月12日の第83回女性に対する暴力に関する専門調査会における矢野恵美教授の発言>
2021年12月10日(その1)
2021年12月12日(その2)
2021年12月13日(その3)

(参考。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2022年1月26日 第4回刑事法(性犯罪関係)部会・・・予定

(参考。組織図)
法務省
 |(設置)
法制審議会
 |(設置)
刑事法(性犯罪関係)部会

(参考。2021年9月16日に上川陽子法務大臣がおこなった諮問)
諮問第117号

近年における性犯罪の実情等に鑑み、この種の犯罪に適切に対処するため、所要の法整備を早急に行う必要があると思われるので、左記の事項を始め、法整備の在り方について、御意見を承りたい。

第一、相手方の意思に反する性交等及びわいせつな行為に係る被害の実態に応じた適切な処罰を確保するための刑事実体法の整備
一、刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法第178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること。
二、刑法第176条後段及び第177条後段に規定する年齢を引き上げること。
三、相手方の脆弱性や地位・関係性を利用して行われる性交等及びわいせつな行為に係る罪を新設すること。
四、刑法第176条の罪に係るわいせつな挿入行為の同法における取扱いを見直すこと。
五、配偶者間において刑法第177条の罪等が成立することを明確化すること。
六、性交等又はわいせつな行為をする目的で若年者を懐柔する行為(いわゆるグルーミング行為)に係る罪を新設すること。

第二、性犯罪の被害の実態に応じた適切な公訴権行使を可能とするための刑事手続法の整備
一、より長期間にわたって訴追の機会を確保するため公訴時効を見直すこと。
二、被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則を新設すること。

第三、相手方の意思に反する性的姿態の撮影行為等に対する適切な処罰を確保し、その画像等を確実に剥奪できるようにするための実体法及び手続法の整備
一、性的姿態の撮影行為及びその画像等の提供行為に係る罪を新設すること。
二、性的姿態の画像等を没収・消去することができる仕組みを導入すること。

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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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“改正刑法の叩き台をつくる2回目の会議の議事録”(5) 矢野恵美教授が解説するスウェーデン刑法① 「13年の月日を経て、2018年にようやくそこにたどり着いた」

先月(2021年11月)の29日に、刑事法(性犯罪関係)部会の2回目の会議がおこなわれました。

(確認。組織図)
法務省
 |(設置)
法制審議会
 |(設置)
刑事法(性犯罪関係)部会

議題は、専門家からのヒアリングでした。

(2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事概要より、引用。)

2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事概要

(ヒアリング)について
以下の6組10名の方から、ヒアリングを実施した。

・桝屋二郎 氏(東京医科大学精神医学分野准教授)

・佐保田美和 氏(Safe Campus代表)、本田義明 氏(Safe Campus)、中村彩夏 氏(Safe Campus

・西田公昭 氏(立正大学心理学部対人・社会心理学科教授)

・安藤久美子 氏(聖マリアンナ医科大学神経精神科学准教授)

矢野恵美 氏(琉球大学法科大学院教授)

金尻カズナ 氏(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事長)、岡恵 氏(理事)、後藤稚菜 氏(相談員)

現在、法制審議会の刑事法(性犯罪関係)部会は、刑法の性犯罪規定を改正するための作業をおこなっています。

(参考。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2022年1月26日 第4回刑事法(性犯罪関係)部会・・・予定

刑事法(性犯罪関係)部会は、最終的に、改正法案の叩き台を作成します。
この叩き台は実質、内閣が国会へ提出する法案となります。

本日は、第2回刑事法(性犯罪関係)部会における矢野恵美教授の論説を参照します。
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ちなみに、矢野恵美教授は、以前(2016年9月12日)、AV出演強要問題に関する内閣府のヒアリングで、所論をのべたことがあります。

(参考。当ブログ)
<第83回女性に対する暴力に関する専門調査会における矢野恵美教授の発言>
2021年12月10日(その1)
2021年12月12日(その2)
2021年12月13日(その3)
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2021年11月29日 第2回 刑事法(性犯罪関係)部会
(※ぱっぷす【1】【2】【3】【4】)
(※矢野恵美教授【1】)

(2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事録より、引用。)

<27ページ>
2021年11月29日 井田良 部会長(中央大学教授)

(前略。)
5番目の方は、矢野恵美先生です。
スウェーデン刑法における性犯罪規定についてお話を頂きます。
本日は、御多用中のところ、ヒアリングに御協力いただき、誠にありがとうございます。
まず15分程度お話を伺い、その後、委員・幹事の方から質問があれば10分程度質問させていただくという形で進めてまいりたいと思います。
よろしくお願いいたします。

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<27~28ページ>
2021年11月29日 矢野恵美(琉球大学教授)

よろしくお願いいたします。
琉球大学の矢野と申します。
ただ今、井田部会長から御紹介いただきましたとおり、本日は、スウェーデンにおける性犯罪規定、取り分け2018年に「任意に参加」という新しい構成要件を設けた改正を中心に、時間の許す限り説明させていただきたいと思います。
【矢野恵美氏提出資料:スライド2枚目】(以下、矢野氏発言部分中の【 】内は、同資料のスライドの位置を示す。)

御質問をかなりたくさん頂きまして、ありがとうございます。
全て細かくお答えしたいところなのですが、そうしますと恐らく15分では終わらないであろうと思います。

スライド3枚目

そのため、大変申し訳ありませんが、御質問を内容ごとに大きく三つに分けさせていただき、御紹介させていただきます。

一番多く御質問いただいたのは、2018年に「任意に参加」という形に条文を改正したことについて、なぜそういうことができたのかという背景や、そのことによって何が起こったか、また、どのような反対意見があったのかといったようなことに関するものです。
こちらに関する御質問が一番多かったので、この話を最初にさせていただきたいと思います。

続きまして、その新しい条文です。
スウェーデンの場合は章ごとに1条から始まります。
性犯罪は刑法の6章に規定されておりますので、6章の1条から始まります。
そして、6章の1条が、御紹介させていただきました、「任意に参加」という新しい構成要件になりますので、そちらの内容と、最後はそれに伴いまして、1条aに過失レイプ罪という新しい犯罪類型が加わっておりますので、こちらについて、もう一つの資料を使って御説明できればと思っております。

スライド4枚目

今回の改正をなし得た背景でございますけれども、現行のスウェーデンの刑法は、1962年に作られ、1965年に施行されました。
そこから現在までの間、6章の性犯罪規定は大きなものだけで1984年、1998年、2005年、2013年、そして2018年と度重なる改正を重ねております。
これはスウェーデンの刑法全てに共通するということではございません。

スウェーデン刑法の中でも取り分け性犯罪規定は多くの改正を経たといわれております。
それはすなわち、性犯罪規定がやはりその社会の性犯罪に関する考え方といったようなものに影響を受ける、あるいは、その社会の考え方と関係があると考えられているからです。

スライド5枚目

具体的に少しだけ御紹介させていただきます。まず、現行刑法ができたときですが、6章は「性犯罪」というタイトルではなく、「道徳に対する犯罪」というタイトルでした。
この当時の6章の1条は、今と同じ罪名でした。
今はレイプと訳しておりますけれども、当時は強姦罪と訳させていただいていました。
これはつまり、日本の2017年の改正前の強姦罪、男性から女性に対する姦淫にかなり近い内容になっていました。
この現行刑法ができる前、性犯罪は婚姻制度の維持といったものが保護法益と考えられていました。
それが、現行刑法になったときに、性犯罪の保護法益は、性的自己決定権なのであり、婚姻制度の維持といったものではないのだというように改正されたのですが、それでもなお道徳色が残っています。
現在も、両親が同じ兄弟姉妹との性交は犯罪です。
あとは、既に廃止されていますが、同性間の性交が犯罪であったこともありました。
ただし、夫婦間強姦、いわゆるパートナー間の性犯罪については、軽くするけれども犯罪であるという規定が作られ、性犯罪の保護法益は婚姻制度の維持ではないということが表明されていました。
当時は親告罪です。

スライド6枚目

それが、1984年の大改正では、今回の日本の強制性交等罪のように、性別を問わない、ただし日本の強制性交等罪は被害者か加害者のいずれかに男性器がなければいけないという制限はございますけれども、それもなく、要するに、いわゆるジェンダー・ニュートラル化がなされ、被害者、加害者の性別は問わないし、もちろんセクシャリティも問わないというものになりました。

この1984年の改正では、夫婦間強姦は、現行刑法制定時には軽いけれども罰するとありましたが、それもなくなりまして、被害者と加害者の関係性は問わないという形になりました。

さらに、非親告罪化が行われました。
道徳色の払拭については相変わらずで、例えば両親が同じ兄弟姉妹との性交は現在も残っておりますので、完全に払拭できたとはいえないとされております。

スライド7枚目

続きまして、1998年改正です。
これについては、時間がございませんので、詳しくは御紹介できませんが、1998年の改正時には刑法の改正だけではなくて、女性に対する暴力として、具体的に、例えば刑法の中にDV罪を作っております。
1995年の北京女性会議等もあり、女性の安全に関する様々な立法がなされ、その中で性犯罪についても、よりレイプの概念を広げる、女性の被害者の保護ということを強く打ち出すということが行われた改正になります。

スライド8枚目

そして、2005年改正では、更に広いレイプ概念が導入され、この際にも女性の被害者保護や児童の保護といったことが改正の目的として掲げられました。

そして、この改正によって、暴行・脅迫要件は条文には残っているのだけれども、それは限りなく軽いものになったという解説がなされています。
2018年の改正の下地は2005年が一つの端緒になっておりますので、スウェーデンにおいても「任意に参加」という形に条文を変更するのは容易ではなかったことが分かります。

実に13年の月日を経て、2018年にようやくそこにたどり着いたという経緯がございます。

もう少し具体的に申しますと、2005年の改正の後、2008年ぐらいに暴行・脅迫要件をなくした条文の形というものが具体的に提案されていましたが、やはり実際に法制化するには更に10年の月日を要しました。

スライド9枚目

いよいよ2018年改正です。

この改正の際に、6章1条のレイプ概念の見直しが行われました。

後で説明しますが、ここで、絶対に任意参加とみなされない類型というものが例示されました。

この絶対に任意参加とみなされない類型というのは、これまでのレイプ、若しくは少しレイプより軽い犯罪、性的侵害罪の中に含まれていた要件を全部ここに持ってきたというもので、新しく作ったものではありません。

今までに犯罪になっていたものを1条に持ってきて、任意参加とみなされない類型の例示とし、そのほかに、「任意参加」という構成要件を加えたという形です。

さらに、1条aでは過失レイプ罪、厳密にいいますと(重)過失レイプが創設されました。
ここでは罪名の変更も提案されたのですが、元々の罪名に性別を問うようなものや姦淫を連想させるようなものがなかったので、変更によって、かえって軽くなったと勘違いされてはいけないということで、結局用語の変更は行われませんでした。

明日も、第2回刑事法(性犯罪関係)部会における矢野恵美教授の論説をみてみます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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“改正刑法の叩き台をつくる2回目の会議の議事録”(4) 先月末、参考人としてよばれた「ぱっぷす」(PAPS)は、AV出演強要に対して正鵠を得る意見を述べました

2021年11月29日 第2回 刑事法(性犯罪関係)部会

刑法の性犯罪規定の改正を論議している刑事法(性犯罪関係)部会は、先月(2021年11月29日)、ぱっぷす(PAPS)の方々を招き、意見をききました。

(参考。当ブログ)
議事録を参照>
2021年12月26日(その1)
2021年12月27日(その2)
2021年12月28日(その3)

上述の部会でぱっぷす(PAPS)の方々は、AV出演強要にもふれました。
内容は以下のとおりです。

(2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事録より、引用。)

<32~33ページ>
2021年11月29日 金尻カズナ(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事長)

(略。)

ぱっぷすでは、そのデジタル性暴力に遭われた方の総合支援を目的とし、リベンジポルノや児童ポルノ、アダルトビデオの出演被害に係る性的な画像記録の削除要請を行っています。
同時に、被害者の意思を確認し、刑事事件化できる場合は法執行機関と連携し、被害回復に努めております。

(略。)

資料の「2 性的画像記録の被害とは」につきましては、多くの被害者は、撮影に同意を求められても積極的に同意する方はまれです。

多くの被害者の方は、撮影のときに同意したかどうかではなくて、
知っていたが断れなかった、
知らなかった、
拒んだ
の三つのいずれかに該当します。

(略。)

——————————————————–

<33~35ページ>
2021年11月29日 岡 恵(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事)

(略。)

あと、これは、資料の)「5 商業ルートで拡散してしまった性的画像記録について」なのですけれども、例えば、アイドル活動をしていて、今度は動画の撮影をするよと言われた撮影現場で、脱ぐように急に言われて、「いや、自分は脱ぎたくない」と言っても、「えっ、どうして、ほかのアイドルの子たちはみんな水着になっているでしょう、下着になっているでしょう、どうしてできないの」というような形で、撮影することを強要されたというような相談、これは本当にぱっぷす創立以来ずっと後を絶たない、ずっと右肩上がりの相談です。

(略。)

最近、コロナのこともあって、アルバイトがなかなかできないというところから、こうやってモデルのアルバイトだとかいろいろなことを言って募集して、実際に撮影現場に行ったところ、もうカメラも設置されている状態で、大人に囲まれているところで、契約書にサインをさせられ、「いや、契約したのだから」というようなロジックで撮影をそのまま続行させられるというようなことがあります。

先ほどの話にも、自発的な性行為でない場合の話が出ていましたが、本当に撮影される側というのは、あたかも自発的なような形で撮影をさせられるわけなのです。

ですから、よく私たちのところに相談に来る相談者さんが言うのは、撮影中は無だったと、何をしたか覚えていない、要するに解離状態だったということですよね。

ですから、自分自身で発売されている動画や画像を見たことがないという人もいるわけなのです。

このカメラの前で自分がした笑顔というのが、それを見るのが恐怖なわけですよね。
撮影を早く終わらせてほしい、早くこの性行為、上にのっかっている男性に退いてもらいたいという気持ちで一生懸命笑顔を作って、撮影されているわけなのですよ。

(略。)

——————————————————–

<35~36ページ>
2021年11月29日 金尻カズナ(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事長)

(略。)

その他の課題としましては、有償で頒布する目的で性交が行われているビデオに関して、製造及び提供した場合の処罰化、あと異性要件の撤廃を求めていきます。

本来であれば、このような性交を伴う契約は公序良俗に違反しますけれども、あと、対価を受けて不特定の相手方と性交することも売春防止法で禁止されていますが、アダルトビデオなどの撮影と称して金銭の授受を複雑にすれば、事実上野放しの状況になっているというところもあります。

また、性的画像記録の拡散により、やはり社会的不利益を被った方に対する救済策の整備を求めております。

これ以上被害者を出さないこと、現在被害で苦しんでいる方の救済が必要ですので、この資料の「8」、「9」に掲げた事項を念頭に議論を要望いたします。

(略。)

——————————————————–

<38~39ページ>
2021年11月29日 岡 恵(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事)

そもそもやはり人の性的な姿態・裸だけではないですけれども、裸の写真であったり、動画、性行為の動画や画像を撮影するということ自体に対しての規制というのが必要になってくるとは思っています。

今、本当に何も規制がないこと、がいけないことなのだということの社会認知がそもそもないので、やはりそういった、まず、人の性的な姿態であったり、裸の動画や画像の撮影、性行為の撮影ということに関して、これが規制されていかないといけないというふうには、相談から感じています。

(略。)

(2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事録より、引用。)
——————————————————–

(参考。当ブログ)
同会議で、ぱっぷす(PAPS)の方々が用いた資料>
2021年12月7日(その1)
2021年12月8日(その2)

刑法の性犯罪規定の改正に関する現在までの流れを確認します。

(参考。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2022年1月26日 第4回刑事法(性犯罪関係)部会・・・予定

(確認。組織図)
法務省
 |(設置)
法制審議会
 |(設置)
刑事法(性犯罪関係)部会

上述のとおり、上川陽子法務大臣は、法制審議会に対して、以下の10項目の改正を諮問しました。

(2021年9月16日 諮問第117号

近年における性犯罪の実情等に鑑み、この種の犯罪に適切に対処するため、所要の法整備を早急に行う必要があると思われるので、左記の事項を始め、法整備の在り方について、御意見を承りたい。

第一、相手方の意思に反する性交等及びわいせつな行為に係る被害の実態に応じた適切な処罰を確保するための刑事実体法の整備
一、刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法第178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること。
二、刑法第176条後段及び第177条後段に規定する年齢を引き上げること。
三、相手方の脆弱性や地位・関係性を利用して行われる性交等及びわいせつな行為に係る罪を新設すること。
四、刑法第176条の罪に係るわいせつな挿入行為の同法における取扱いを見直すこと。
五、配偶者間において刑法第177条の罪等が成立することを明確化すること。
六、性交等又はわいせつな行為をする目的で若年者を懐柔する行為(いわゆるグルーミング行為)に係る罪を新設すること。

第二、性犯罪の被害の実態に応じた適切な公訴権行使を可能とするための刑事手続法の整備
一、より長期間にわたって訴追の機会を確保するため公訴時効を見直すこと。
二、被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則を新設すること。

第三、相手方の意思に反する性的姿態の撮影行為等に対する適切な処罰を確保し、その画像等を確実に剥奪できるようにするための実体法及び手続法の整備
一、性的姿態の撮影行為及びその画像等の提供行為に係る罪を新設すること。
二、性的姿態の画像等を没収・消去することができる仕組みを導入すること。

——————————————————–

(再掲。上川陽子法務大臣の諮問)
第三、相手方の意思に反する性的姿態の撮影行為等に対する適切な処罰を確保し、その画像等を確実に剥奪できるようにするための実体法及び手続法の整備
一、性的姿態の撮影行為及びその画像等の提供行為に係る罪を新設すること
二、性的姿態の画像等を没収・消去することができる仕組みを導入すること

明日も、第2回刑事法(性犯罪関係)部会の議事録をみてみます。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

“改正刑法の叩き台をつくる2回目の会議の議事録”(3) ぱっぷす(PAPS)の岡 恵 理事は、「性行為の動画や画像を撮影するということ自体に対しての規制というのが必要」

先月の末(2021年11月29日)に、第2回刑事法(性犯罪関係)部会が開催されました。
同部会は現在、刑法の性犯罪規定の改正を審議しています。
同部会は、最終的に、改正法案の叩き台を作成します。
この叩き台は実質、内閣が国会へ提出する法案となります。

2021年11月29日 第2回 刑事法(性犯罪関係)部会

本日もひきつづき、第2回刑事法(性犯罪関係)部会で、ぱっぷす(PAPS)の方々が述べた意見をみていきます。

2021年11月29日 ぱっぷす(PAPS)~その3
(※その1その2

(2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事録より、引用。)

<38ページ>
2021年11月29日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

資料の5ページの事例5で、性的画像を拡散するということで脅されたという事例なのですけれども、このような形で、この方はDVのような被害なのかなと思うのですけれども、呼び出されて性交を強要されるとか、またお金を取られるとか、又は性を売買するように求められるというような被害を私も聞くのですけれども、こういういわゆるセクストーションといわれるような性的画像を用いた脅しについて、どういう相談があるか、教えていただければと思います。

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<38ページ>
2021年11月29日 岡 恵(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事)

多いものでは、例えば、最初に撮影されたもの、これはグルーミングでもそうなのですけれども、最初に撮影されたものを用いて、その人の言うことを聞かないと、既に撮られてしまった動画や画像だとか個人情報を、どういうふうにこちらが利用するか知らないよ、といった感じで圧力をかけられて、その人に従わざるを得なかったというような、そういった関係性を作られてしまう、そこでその関係性から抜けられず、ずっとそういった、性行為もですし、動画や画像の撮影も承諾させられていたというような相談というのがあります。

——————————————————–

<38ページ>
2021年11月29日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

ありがとうございます。そういう場合に、どういう規制があるといいのでしょうか。

脅迫とかも使われるのかなと思うのですけれども、特別に規制が必要だと思われますか。

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<38~39ページ>
2021年11月29日 岡 恵(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事)

そもそもやはり人の性的な姿態・裸だけではないですけれども、裸の写真であったり、動画、性行為の動画や画像を撮影するということ自体に対しての規制というのが必要になってくるとは思っています。
今、本当に何も規制がないこと、がいけないことなのだということの社会認知がそもそもないので、やはりそういった、まず、人の性的な姿態であったり、裸の動画や画像の撮影、性行為の撮影ということに関して、これが規制されていかないといけないというふうには、相談から感じています。

というのが、それがやはりいけないという認識がないと、結構、相談者たちの方々は皆さん自分を責めているわけなのですよね、これが被害として訴え出ていいという認識にも、やはりなかなかなれないという問題があるのですね。

例えば、先ほどのグルーミングの方でもそうですけれども、人のそういった性的な動画・画像を、撮ってはいけないとか要求してはいけないというのが、それが社会的なルールであれば、それを強要されたときに、少しは、これっていけないことをされている、相談してもいい立場だという認識になれるかなとは思うのですけれども、それすら今ない状況では、別に相手は法的には何も違反していないし、自分は言われるがままに、やはり従わなければいけないというような状況があると思って、見ています。

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<39ページ>
2021年11月29日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

ありがとうございます。

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<39ページ>
2021年11月29日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

貴重なお話をありがとうございました。

グルーミングに関してなのですけれども、グルーミングで性行為とか、あるいは実際に体を触られるとかということに至らず、グルーミングだなとオンライン上で思った時点でブロックするなどで切ったとしても、やはりその言葉を投げ掛けられたということ自体で子供たちがどれぐらい傷つくのかということについて、教えていただければと思っております。

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<39ページ>
2021年11月29日 金尻カズナ(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事長)

特にオンライン上だけで終わるグルーミングというのもあります。
それは、児童だけではなくて私も経験したりとか、実際、性的な、例えば自慰行為をしている映像がどっと来たりということもあったりするわけです。
大人であっても、それはすごくショックですし、すごくトラウマになると思います。
子供であればなおさらです。
特に、児童に対して性的な映像とか写真を見せるということは、これは児童虐待そのものでもありますので、まず実際、オンライン上で児童虐待が行われているというふうな認識になります。

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<39ページ>
2021年11月29日 岡 恵(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事)

やはりどうしてもSNS上で知り合って、それで、例えばLINE交換をして、というケースが相談事例としては多いのですけれども、まず児童の信頼を勝ち得るということをしているのですよね。

例えば、先ほどの例だと、「受験勉強大変だよね」といった感じで近付いてきたところから、どんどん今度は性的な内容に入ってくる。

相談者さんの中ではやはり、「いや、自分はそういったのに関心ないよ」とか、「自分はそういうことをしないので」と言ったときに、「えっ、ほかの子たちはしているよ」というような感じで、ほかの子たちはしているのに、君はどうしてと言われるということが、やはり自分自身のモラルであったり価値観というのをすごく傷つけられるのですよね。

自分は嫌だから嫌ときちんと断ったけれども、その断ったこと自体がおかしいことなのだ、それで、何だったら自分と同い年ぐらいの女の子たちで、その送ってもらった動画や画像を急にばっと送り付けてきて、「見て、ほら、この子たちもこうやってみんな普通にやっていることなのに、どうして君にできないの」と言われてしまう。

やはりそういった形で自分の写真や動画を送ると、その写真や動画が、これは児童だけではなくて大人もなのですけれども、今その写真や動画がどのように使われているか分からないという恐怖観念にすごく陥るのです。

それで、学校に行くこともできない、大人であれば大学に行くことができない、会社に行くことができない、目が誰かと合えば、あの人は私の動画や画像を見たのかなというような、そういった恐怖観念にさいなまれて、なかなか社会復帰ができなくなっている相談というのも聞いています。

実際にそういった動画・画像というのが、Twitter上で加害者が同級生を見付けるのですよね、その同級生にそれを実際に送り付けてしまったりだとかいうようなことがあります。

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<39~40ページ>
2021年11月29日 井田良 部会長(中央大学教授)

ありがとうございます。
残念ながら、もう時間が参りましたので、これで終了とさせていただきたいと思います。

金尻様、岡様、後藤様には、本日は、実際の活動の中で遭遇されたたくさんの事例に関する情報や非常に貴重な知見をたくさん御提供くださり、誠にありがとうございました。

お話しいただいた内容につきましては、当部会における審議に役立たせてまいりたいと思っております。

委員・幹事を代表して心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。

<40ページ>
2021年11月29日 井田良 部会長(中央大学教授)

それでは、本日のヒアリングは以上で終了となります。

次に、次回の進行についてお諮りしたいと思います。
第1回会議で議論いただいたとおり、諮問に掲げられた個別の論点について、第一の一から順番に一巡目の議論を行うことにしたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。

(一同異議なし)

(再掲。井田良 部会長)
諮問に掲げられた個別の論点について、第一の一から順番に一巡目の議論を行うことにしたい

(参考。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2022年1月26日 第4回刑事法(性犯罪関係)部会・・・予定

(確認。組織図)
法務省
 |(設置)
法制審議会
 |(設置)
刑事法(性犯罪関係)部会

上川陽子法務大臣は、法制審議会に対して、以下の10項目の改正を諮問しています。

(2021年9月16日 諮問第117号

近年における性犯罪の実情等に鑑み、この種の犯罪に適切に対処するため、所要の法整備を早急に行う必要があると思われるので、左記の事項を始め、法整備の在り方について、御意見を承りたい。

第一、相手方の意思に反する性交等及びわいせつな行為に係る被害の実態に応じた適切な処罰を確保するための刑事実体法の整備
一、刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法第178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること。
二、刑法第176条後段及び第177条後段に規定する年齢を引き上げること。
三、相手方の脆弱性や地位・関係性を利用して行われる性交等及びわいせつな行為に係る罪を新設すること。
四、刑法第176条の罪に係るわいせつな挿入行為の同法における取扱いを見直すこと。
五、配偶者間において刑法第177条の罪等が成立することを明確化すること。
六、性交等又はわいせつな行為をする目的で若年者を懐柔する行為(いわゆるグルーミング行為)に係る罪を新設すること。

第二、性犯罪の被害の実態に応じた適切な公訴権行使を可能とするための刑事手続法の整備
一、より長期間にわたって訴追の機会を確保するため公訴時効を見直すこと。
二、被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則を新設すること。

第三、相手方の意思に反する性的姿態の撮影行為等に対する適切な処罰を確保し、その画像等を確実に剥奪できるようにするための実体法及び手続法の整備
一、性的姿態の撮影行為及びその画像等の提供行為に係る罪を新設すること。
二、性的姿態の画像等を没収・消去することができる仕組みを導入すること。

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<40ページ>
2021年11月29日 井田良 部会長(中央大学教授)

ありがとうございます。
それでは、そのようにさせていただきます。

本日予定していた議事につきましては、これで終了いたしました。
本日の会議の議事につきましては、原則的な方針としては、発言者名を明らかにした議事録を作成するとともに、説明資料等についても公表することとさせていただきたいと思います。もっとも、御発言内容を改めて確認し、ヒアリング出席者の御意向も伺った上で、プライバシー保護等の観点から非公表とすべき御発言等があった場合には、該当部分を非公表としたいと考えております。
それらの具体的な範囲や議事録等の記載方法については、ヒアリング出席者との調整もございますので、部会長である私に御一任いただくことはできますでしょうか。

(一同異議なし)

ありがとうございます。
そのようにさせていただきたいと思います。

では、本日の審議はここまでにしたいと思います。

次回の予定について、事務当局から説明をお願いします。

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<40ページ>
2021年11月29日 浅沼雄介 幹事(法務省刑事局企画官)

次回の第3回会議は、令和3年12月27日月曜日の午前10時からを予定しております。詳細につきましては、別途御案内申し上げます。

——————————————————–

<40ページ>
2021年11月29日 井田良 部会長(中央大学教授)

本日はこれにて閉会といたします。
どうもありがとうございました。

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(参考。当ブログ)
同会議で、ぱっぷす(PAPS)の方々が用いた資料>
2021年12月7日(その1)
2021年12月8日(その2)

明日も、第2回刑事法(性犯罪関係)部会の議事録をみてみます。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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“改正刑法の叩き台をつくる2回目の会議の議事録”(2) ぱっぷす(PAPS)の金尻カズナ理事長は、アダルトビデオを「製造及び提供した場合の処罰化」を求めました

2021年11月29日 第2回 刑事法(性犯罪関係)部会

現在、法制審議会の刑事法(性犯罪関係)部会は、刑法の性犯罪規定を改正するための作業をおこなっています。
同部会は、最終的に、改正法案の叩き台を作成します。
この叩き台は実質、内閣が国会へ提出する法案となります。

(確認。組織図)
法務省
 |(設置)
法制審議会
 |(設置)
刑事法(性犯罪関係)部会

(参考。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2022年1月26日 第4回刑事法(性犯罪関係)部会・・・予定

刑事法(性犯罪関係)部会は、先月(2021年11月29日)の2回目の会合で、専門家を招いてヒアリングをおこないました。

(2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事概要より、引用。)

2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事概要

(ヒアリング)について
以下の6組10名の方から、ヒアリングを実施した。

・桝屋二郎 氏(東京医科大学精神医学分野准教授)

・佐保田美和 氏(Safe Campus代表)、本田義明 氏(Safe Campus)、中村彩夏 氏(Safe Campus

・西田公昭 氏(立正大学心理学部対人・社会心理学科教授)

・安藤久美子 氏(聖マリアンナ医科大学神経精神科学准教授)

矢野恵美 氏(琉球大学法科大学院教授)

金尻カズナ 氏(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事長)、岡恵 氏(理事)、後藤稚菜 氏(相談員)

本日も、昨日にひきつづき、ぱっぷす(PAPS)の方々の論説を拝聴します。

2021年11月29日 ぱっぷす(PAPS)~その2
(※その1

(2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事録より、引用。)

<35~36ページ>
2021年11月29日 金尻カズナ(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事長)

では、「6 加害実態の調査について(SNSを使ったグルーミング加害)」について説明します。

このようにデジタル性暴力をする加害者は、本当に特殊な性的なし好を持た人たちではなくて、私たちは、今年の夏にNHKとも協力して、14歳の中学3年生の
女子生徒で甘い物が好きな受験生という架空のTwitterアカウントを作って、そこで友達が欲しいとつぶやいたところ、1分も待たないうちに10人近くの方からメッセージが届き、2か月間で200人近い人が接触をしてきました。

その多くは性的な目的で、中には実際に会って性行為をしたいというふうな内容もありました。

大人たちが使うSNS、Twitterと、子供たちが見るSNSの風景が全く異なるということです。

性的な加害の温床ともなっております。

実際にぱっぷすでは加害者と会うことができましたけれども、SNSを通じて性行為をしても罪に問われるかどうかはケース・バイ・ケースだというふうな主張をしていて、そのような状況がありますので、本当に今、グルーミングし放題、児童に対して声を掛け放題という状況が国内で起きております。

7 心身に与える影響について」ですけれども、ぱっぷすに寄せられる相談の多くが、まさか自分が巻き込まれると思わなかったとおっしゃるのですね。

特に、デジタル性暴力は、実際にインターネットで拡散して、拡散した後で、受けた人権侵害性の甚大さに気付かれる方が後を絶たない状況があります。

現行の制度では、やはり性的な画像を削除するためには、本人又はその御家族が、自身が被写体となった性的画像記録を見なければいけないと、それで削除しなければいけないというふうな二次被害の温床にもなっております。

8 現行制度の課題と必要な法整備について」なのですけれども、特にそのうち「①意に反した性的画像記録の撮影の処罰化・意に反して拡散した性的画像記録の所持を禁止する法整備化を求めます」についてです。

デジタル性暴力は、どのような形であっても、拡散した後に気付かれるということですので、デジタル性暴力については、今、国際的にも規制の強化が行われております。

そこでぱっぷすでは、性的画像記録の「私事」の要件を撤廃し、現在の被害に焦点化していくことを求めます。

その1として、意に反して性的画像記録を撮影した場合の処罰化、
2番目として、意に反して撮影された性的画像記録の提供の処罰化、
3番目として、現在意に反して拡散している性的画像記録の所持の規制、
4番目として、同定要件の緩和を求めていきたいと思っております。

あと、性的な姿態の撮影行為に関する処罰の中で、没収とか消去についてですけれども、今、ハードディスクへの保存というのはなかなかまれでして、SSDというフラッシュメディアを使った媒体で記録がされております。
これはなかなか、その削除機能も各社によって異なっていることから、当団体では、物理的な破棄による削除というのが重要ではないかと考えております。

「③ グルーミングに対する規制」についてですけれども、特に現行の罰則の活用だけではグルーミング行為を取り締まることはできないことから、グルーミング行為自体に対する新たな罰則化を強く求めます。

現行制度ではおとり捜査は警察官に認められていませんが、例えば別の犯罪類型ですね、麻薬とか向精神薬の取締りでは、麻薬取締員などはおとり捜査ができます。
グルーミング加害についても、こういったおとり捜査ができるような法整備を求めていきたいと思います。

その他の課題としましては、有償で頒布する目的で性交が行われているビデオに関して、製造及び提供した場合の処罰化、あと異性要件の撤廃を求めていきます。

本来であれば、このような性交を伴う契約は公序良俗に違反しますけれども、あと、対価を受けて不特定の相手方と性交することも売春防止法で禁止されていますが、アダルトビデオなどの撮影と称して金銭の授受を複雑にすれば、事実上野放しの状況になっているというところもあります。

また、性的画像記録の拡散により、やはり社会的不利益を被った方に対する救済策の整備を求めております。

これ以上被害者を出さないこと、現在被害で苦しんでいる方の救済が必要ですので、この資料の「8」、「9」に掲げた事項を念頭に議論を要望いたします。

以上です。

——————————————————–

2021年11月29日 井田良 部会長(中央大学教授)

ありがとうございました。
それでは、10分をめどに質疑応答の時間を持ちたいと思いますが、いかがでしょうか。

——————————————————–

<36ページ>
2021年11月29日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

貴重な御報告をありがとうございます。

この同意のない性的画像は、かなり広まっている現状があるのですけれども、削除要請にどのくらいの人たち、またサーバが応じてくれるのかということと、あと、海外サーバで複製されたり販売されたりして登録された場合には、なかなか削除も難しいとも聞いています。

この複製・販売することに関しても何か規制が必要かということについて、お聞かせいただければと思います。

——————————————————–

<36~37ページ>
2021年11月29日 金尻カズナ(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事長)

児童ポルノ、リベンジポルノに関しては、大体、児童ポルノは9割以上の削除ができます。
それだけ海外のネットワークですね、やはり海外は児童ポルノは許さないという社会的な醸成ができているので、かなり削除される。
ただ、やはり都度投稿されていきますので、いたちごっこの状況が続いている状況があります。

あと、リベンジポルノは8割ぐらいの削除率です。

問題なのが、いわゆるアダルトビデオ出演強要と呼ばれるビデオにつきましては、5割ぐらいの削除率になっております。
海外のサーバに関して拡散というところなのですが、多くのサーバがアメリカのネバダ州、カリフォルニア州に集中しております。
ぱっぷすの削除要請も大体、半数以上が海外のサーバに対して行っております。
そこは、やはりなかなか応じないところもありますし、場合によっては、オフショ地域といいまして、法律の規制の緩い地域にあえてそのサーバの所在地を置いて、なかなか削除しにくくするというふうな問題が起きております。

複製販売につきましては、規制はもちろん必要になります。
やはりクロスポスティングといいまして、簡単に複製ができてしまう、特に児童ポルノ、リベンジポルノに関しましては、複製をして、ある種総集編みたいなものを作って、それを商売にしているというふうなビジネスモデルが成り立っておりますので、やはりきちんとした規制が必要です。

ただ、実際、複製販売されたものについて、どうやって被害者を特定しなければいけないのかという問題もあります。

つまり、いろいろなものの総集編として混ざっているので、それを一つ一つまた確認していかないといけないと、残念ながら今、ある種、削除に関しては実質的に申告しないとできないことになっておりますので、見たくない被害者にとってはすごくハードルがあるので、やはり何らかの形で司法機関とかが主体となって削除要請を受け持つような、そういった制度も必要ではないかと考えております。

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<37ページ>
2021年11月29日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

ありがとうございます。
もう一つ。
性的画像の没収・削除に当たってなのですけれども、その人が本人であるかということの同定の緩和につきまして、被害者の方に負担のない形での緩和というのは、どれくらいのレベルのものを求められますか。

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<37ページ>
2021年11月29日 金尻カズナ(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事長)

同定の緩和につきましては、やはり被害者の方がこれが御自身だと言ったものに関しては、可能な限り削除してほしいというのが私たちの願いです。
実際、例えば、ほくろの位置とかいろいろなことを特定しないといけないということでは、それもやはり二次被害につながりますので、それを想定したものを裁判所に提出したりとかということは、やはり二次被害につながります。
ですから、明らかに、例えば当時の状況とか、そういった証言で、客観的に見て、これは御本人さんだと分かるものにつきましては、せめて削除ができるような制度、削除の要請をしやすくなる制度というのが必要かと考えております。

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明日も、第2回刑事法(性犯罪関係)部会におけるぱっぷす(PAPS)の方々の論説をみてみます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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“議事録が公開” “改正刑法の叩き台をつくる2回目の会議”(その1) ぱっぷす(PAPS)の金尻カズナ理事長と岡恵理事は、AV出演強要の実態を報告しました

刑法の性犯罪規定は、性犯罪を助長するきまりに堕しています。
現在、法務省内において、この悪法を改正する作業が進められています。

(参考。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会(※予定)

進捗状況は、上述のとおりです。
現在は、刑事法(性犯罪関係)部会で、話し合いがおこなわれています。
同部会は、最終的に、改正法案の叩き台を作成します。
この叩き台は実質、内閣が国会へ提出する法案となります。

2021年11月29日 第2回 刑事法(性犯罪関係)部会

先月(2021年11月)の29日に、2回目の刑事法(性犯罪関係)部会が開催されました。
議題は、専門家からの意見聴取です。

(2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事概要より、引用。)

2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事概要

(ヒアリング)について
以下の6組10名の方から、ヒアリングを実施した。

・桝屋二郎 氏(東京医科大学精神医学分野准教授)

・佐保田美和 氏(Safe Campus代表)、本田義明 氏(Safe Campus)、中村彩夏 氏(Safe Campus

・西田公昭 氏(立正大学心理学部対人・社会心理学科教授)

・安藤久美子 氏(聖マリアンナ医科大学神経精神科学准教授)

矢野恵美 氏(琉球大学法科大学院教授)

金尻カズナ 氏(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事長)、岡恵 氏(理事)、後藤稚菜 氏(相談員)

つい先日、第2回刑事法(性犯罪関係)部会の議事録が公開されました。
本日は、ぱっぷす(PAPS)の方々の論説を参照します。

同会議で、ぱっぷす(PAPS)の方々が用いた資料につきましては、過日の当ブログをご覧ください。

(参考。当ブログ)
同会議で、ぱっぷす(PAPS)の方々が用いた資料>
2021年12月7日(その1)
2021年12月8日(その2)

(2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会 議事録より、引用。)

ぱっぷす(PAPS)~その1

<32ページ>
2021年11月29日 井田良 部会長(中央大学教授)

(前略。)
6組目の方は金尻カズナ様、岡恵様、後藤稚菜様です。
性的姿態の撮影被害についてお話を頂きます。
部会長を務めております井田でございます。
本日は、御多用中のところ、ヒアリングに御協力いただき、誠にありがとうございます。
まずは皆様から15分程度お話を伺い、その後、委員・幹事から質問があれば、10分程度質問をさせていただきたいと思います。
それでは、よろしくお願いいたします。

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<32~33ページ>
2021年11月29日 金尻カズナ(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事長)

ありがとうございます。
NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)の金尻と岡です。

ぱっぷすは、性的搾取やデジタル性暴力の相談窓口を運営し、そこから見えてきた社会課題に対して予防啓発活動なども行っております。

お手元の「法制審議会刑事法(性犯罪関係)部会 ヒアリング資料」(NPO法人ぱっぷす提出資料)の2ページの図1にあるように、現在、デジタル性暴力の被害相談は後を絶たない状況があります。

ぱっぷすでは、そのデジタル性暴力に遭われた方の総合支援を目的とし、リベンジポルノや児童ポルノ、アダルトビデオの出演被害に係る性的な画像記録の削除要請を行っています。

同時に、被害者の意思を確認し、刑事事件化できる場合は法執行機関と連携し、被害回復に努めております。

一度でも性的画像記録がインターネットに拡散した場合、被害者の権利侵害が長期間継続し、心身に与える有害な影響が極めて重大でもあります。
その結果、性感染症、望まぬ妊娠、長期の精神的な治療、就労機会を奪われたり、自死などの社会全体が被る被害というのも甚大であると考えております。

資料の「2 性的画像記録の被害とは」につきましては、多くの被害者は、撮影に同意を求められても積極的に同意する方はまれです。
多くの被害者の方は、撮影のときに同意したかどうかではなくて、
知っていたが断れなかった、
知らなかった、
拒んだ
の三つのいずれかに該当します。

分析すると、資料3ページの図3の「現状について」欄のように①から⑫のパターンがあります。

撮影された性的画像記録がインターネット上に投稿されると、いわゆるエロ動画やアダルト動画と称した拡散によって初めてその人権侵害性に気付かれる方が多くいらっしゃいます。

拡散したものは実質的に野放しの状況で拡散し続けますので、被害者をより苦しめるという状況があります。

資料の「3 知らないうちに撮影されたケース(性的盗撮)について」について御説明します。
性的な盗撮は公共空間や民間施設、私的空間のトイレ、更衣室、廊下、階段、浴室、寝室など、様々な場所で行われます。
一つ目は、顔などの被写体本人が、いわゆる同定ですね、特定しやすい場合、二つ目は、スカートの中、下着姿など、性的な部位のみで本人と同定しにくい場合、三つ目は、その両方を混ぜた場合があります。顔と性的な部位とは別人の場合や、被害者自身は自分の写真であると確信していても、いつどこで撮影されたかが特定できずに、加害者が野放しの状況にもなっております。
特に、性的な盗撮被害の相談の多くは、やはり本人が探して見付けたというケースはまれでして、多くの方は、第三者から被害者にSNSなどで送られてきたり、第三者が知人に連絡をして被害者が知ったり、撮影者から直接送付などがあったり、彼氏や父親がアダルト動画サイトで偶然見付けたりします。
具体的な事例については、岡が発言いたします。

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<33~35ページ>
2021年11月29日 岡 恵(NPO法人ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)理事)

こんにちは、岡です。
事例を紹介させていただきたいと思います。

まず、知らないうちに撮影されたケースの相談として、最近あったものでは、例えば、中学校の部室で水着に着替えているところを盗撮されていたものが、いわゆるアダルトサイト、ポルノサイトに、「これは児童ポルノではありません」というような表記とともに掲載されていたと。
そのサイトを見ると、やはり同じくらいの年齢の子たちなのだろうなという写真もたくさんそこに羅列されているような状態で投稿されていました。

あとは、高校生のとき、18歳未満のときに撮影されたものが、同じようにそういったアダルトサイトに、「18歳未満ではありません」というふうな記載で投稿されていたというような事例があります。
こういったものは、まず、被害を受けた側が、これは、例えば18歳未満のときに撮影されたものなのだと立証しなければいけないという問題があるのですね。
例えば、これが撮影されたのが18歳未満で、相談に来たときが18歳のときだと、これが本当に17歳のときだったのかとか、着ていたものとかだけではなく、いつどこで誰に撮影されたのかをしっかり提示できなければいけない、証明できなければいけないというハードルがあります。

あと、盗撮の相談で、やはりこれも少しやっかいになってくるのが、投稿されたときに顔だけモザイクを掛けられている場合というのもあるのですね。
自分が見れば自分の体だと分かる、自分の近しい人間であれば、それが自分だということが分かるのだけれども、投稿する側は、これがリベンジポルノとかに該当しないように、要するに同定要件のハードルを上げるために、顔だけモザイクを掛けるというようなことが相談として寄せられてきています。

あとは、例えばスカイプで彼氏とかと会話をしているところの、そういった遠距離ということもあって、お互いにそういった性的な姿態を見せ合ったりだとか、そういったことをしているところを、カメラの向こう側にいる彼氏が実は撮影していて、それをオンライン上で掲載したり、売っていたりとかしていたというような相談もあります。
また、これも投稿したのが本当にその彼氏なのかどうかというところも立証することが困難なところから、これも刑事事件化していくのがとても難しいケースです。

次に、撮影を断れず応じてしまったものに関してなのですけれども、これは最近本当に相談ケースとして増えている相談でして、例年の3倍の数の相談が入ってきています。
恋愛間で多いのですけれども、SNSで知り合った人というのもありますが、例えば彼氏から性行為中の撮影をされていたり、断りたいけれども断ると嫌われてしまうのではないかとか、あとは、撮る側の、「えっ、何でいけないの」というような認識がやはりすごく強いです。
「いや、彼女でしょう、別にこの二者間でしか見ないのだからいいではないか」、「信用できないのか」というようなことを言われて、断れないで撮影に応じてしまうと。
これは実際に私たちが、例えば高校で講演をしたりとかするときに、高校生の男の子から、アダルトビデオはいいのに、何で彼女のはいけないのですかとよく聞かれるのです。
何でネットにこんなに拡散されているのに、仲の良い彼女の撮影をしてはいけないのですかという質問をどういうふうに理解するかです。
この児童に社会のルールと理解の欠如があるのか、そうではなくて、実際に裸の動画を撮ってはいけないとか、そういったルールはないですし、ネットを見れば同じように撮影されたと見られる動画や画像であふれている。ですから、別にそれはその児童に社会ルールの理解の欠如があったというわけではないのですよね。
そういった形で何の悪気もなく撮影して、それを投稿する、また、仲間内でそれを、例えばLINEグループで投稿したりだとか、そういったことが起きているわけです。
また、これが、例えばオンライン上で売り買いされていたりだとかいうようなこともあります。

あと、これは、「5 商業ルートで拡散してしまった性的画像記録について」なのですけれども、例えば、アイドル活動をしていて、今度は動画の撮影をするよと言われた撮影現場で、脱ぐように急に言われて、「いや、自分は脱ぎたくない」と言っても、「えっ、どうして、ほかのアイドルの子たちはみんな水着になっているでしょう、下着になっているでしょう、どうしてできないの」というような形で、撮影することを強要されたというような相談、これは本当にぱっぷす創立以来ずっと後を絶たない、ずっと右肩上がりの相談です。

この被害に遭うのは女性だけではなくて、男性もそうです。
例えば、高校生とかでも、運動部にいる子がよく狙われるのですが、部活で忙しくてなかなかバイトができないところ、「モデルをやってみないか、往復のチケットのお金を出すから撮影においで」と言われて、片道切符だけ持って撮影現場に行ったと、そこで性的な動画を撮られるということが分かって、「いや、自分にはできません」と断ったのですけれども、「あっ、そう」と言われて、「すみません、帰りの切符がないのです」と言って、「いや、撮影に応じないのだったら、それは帰りの切符はこちらが出す義理はない」と言われて、結果、撮影に応じなければいけなかったと。
彼は被害を訴え出たのですが、その後、男性同士の性交類似行為、これは公衆道徳上の有害業務に該当しないということから、刑事事件化ができなかったというような事例、これが散見しています。

また、ある児童は、これは撮影されたのが児童であったのにもかかわらず、いや、相手は児童だと知らなかったのではないかというようなことで、事件化をなかなかしてもらえなかったというようなこともあります。

最近、コロナのこともあって、アルバイトがなかなかできないというところから、こうやってモデルのアルバイトだとかいろいろなことを言って募集して、実際に撮影現場に行ったところ、もうカメラも設置されている状態で、大人に囲まれているところで、契約書にサインをさせられ、「いや、契約したのだから」というようなロジックで撮影をそのまま続行させられるというようなことがあります。
先ほどの話にも、自発的な性行為でない場合の話が出ていましたが、本当に撮影される側というのは、あたかも自発的なような形で撮影をさせられるわけなのです。
ですから、よく私たちのところに相談に来る相談者さんが言うのは、撮影中は無だったと、何をしたか覚えていない、要するに解離状態だったということですよね。
ですから、自分自身で発売されている動画や画像を見たことがないという人もいるわけなのです。
このカメラの前で自分がした笑顔というのが、それを見るのが恐怖なわけですよね。
撮影を早く終わらせてほしい、早くこの性行為、上にのっかっている男性に退いてもらいたいという気持ちで一生懸命笑顔を作って、撮影されているわけなのですよ。

それが撮影されたものというのがそのまま正規のルートで販売され、ネット上に拡散されていると、こういったものを今の児童が見ていますので、普通の恋愛の間でも、ネット上で普通に正規で売られているものと同じようなものを自分が作っているのだという認識で、恋愛間の性行為でもこういった撮影が当たり前のように行われ、被害者の意思に反してネット上に拡散されているというようなことが起きています。

次は、グルーミングについて金尻さんからお願いいたします。

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(再掲。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会(※予定)

上述のとおり、上川陽子法務大臣は、法制審議会に対して以下の10項目の改正を諮問しています。

(確認。組織図)
法務省
 |(設置)
法制審議会
 |(設置)
刑事法(性犯罪関係)部会

(2021年9月16日 上川陽子法務大臣 諮問第117号より、引用。)

2021年9月16日 諮問第117号

近年における性犯罪の実情等に鑑み、この種の犯罪に適切に対処するため、所要の法整備を早急に行う必要があると思われるので、左記の事項を始め、法整備の在り方について、御意見を承りたい。
     記
第1 相手方の意思に反する性交等及びわいせつな行為に係る被害の実態に応じた適切な処罰を確保するための刑事実体法の整備

刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

第178条
1 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。
——————————————————–

刑法第176条後段及び第177条後段に規定する年齢を引き上げること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
——————————————————–

相手方の脆弱性や地位・関係性を利用して行われる性交等及びわいせつな行為に係る罪を新設すること。

——————————————————–

刑法第176条の罪に係るわいせつな挿入行為の同法における取扱いを見直すこと。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
——————————————————–

配偶者間において刑法第177条の罪等が成立することを明確化すること。

(参考。現行刑法)
第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
——————————————————–

性交等又はわいせつな行為をする目的で若年者を懐柔する行為(いわゆるグルーミング行為)に係る罪を新設すること。

——————————————————–

第2 性犯罪の被害の実態に応じた適切な公訴権行使を可能とするための刑事手続法の整備

より長期間にわたって訴追の機会を確保するため公訴時効を見直すこと。

——————————————————–

被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則を新設すること。

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第3 相手方の意思に反する性的姿態の撮影行為等に対する適切な処置を確保し、その画像等を確実に剥奪できるようにするための実体法及び手続法の整備

性的姿態の撮影行為及びその画像等の提供行為に係る罪を新設すること。

——————————————————–

性的姿態の画像等を没収・消去することができる仕組みを導入すること。

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明日も、第2回刑事法(性犯罪関係)部会におけるぱっぷす(PAPS)の方々の論説をみてみます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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暴行・脅迫要件は撤廃されるのか(その18)。「落第寸前の学生に、自分の性的要求に応じれば単位をあげる、進級させてあげると言って性的要求をする」「許されない行為」

法務省内において、刑法の性犯罪規定を改正する流れが加速化しています。

(参考。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会(※予定)

上述のとおり、上川陽子法務大臣は先日(2021年9月16日)、法制審議会に対して、以下の10項目の改正を諮問しました。

(確認。組織図)
法務省
 |(設置)
法制審議会
 |(設置)
刑事法(性犯罪関係)部会

(2021年9月16日 上川陽子法務大臣 諮問第117号より、引用。)

2021年9月16日 諮問第117号

近年における性犯罪の実情等に鑑み、この種の犯罪に適切に対処するため、所要の法整備を早急に行う必要があると思われるので、左記の事項を始め、法整備の在り方について、御意見を承りたい。
     記
第1 相手方の意思に反する性交等及びわいせつな行為に係る被害の実態に応じた適切な処罰を確保するための刑事実体法の整備

刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

第178条
1 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。
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刑法第176条後段及び第177条後段に規定する年齢を引き上げること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
——————————————————–

相手方の脆弱性や地位・関係性を利用して行われる性交等及びわいせつな行為に係る罪を新設すること。

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刑法第176条の罪に係るわいせつな挿入行為の同法における取扱いを見直すこと。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
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配偶者間において刑法第177条の罪等が成立することを明確化すること。

(参考。現行刑法)
第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
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性交等又はわいせつな行為をする目的で若年者を懐柔する行為(いわゆるグルーミング行為)に係る罪を新設すること。

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第2 性犯罪の被害の実態に応じた適切な公訴権行使を可能とするための刑事手続法の整備

より長期間にわたって訴追の機会を確保するため公訴時効を見直すこと。

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被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則を新設すること。

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第3 相手方の意思に反する性的姿態の撮影行為等に対する適切な処置を確保し、その画像等を確実に剥奪できるようにするための実体法及び手続法の整備

性的姿態の撮影行為及びその画像等の提供行為に係る罪を新設すること。

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性的姿態の画像等を没収・消去することができる仕組みを導入すること。

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(再掲。諮問第117号
2021年9月16日 上川陽子 法務大臣
刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること

(再掲。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会(※予定)

3日後(2021年12月27日)、3回目の刑事法(性犯罪関係)部会が開催されます。
同部会は、最終的に、改正法案の叩き台を作成します。
この叩き台は実質、内閣が国会へ提出する法案となります。

本日もひきつづき、前段の性犯罪に関する刑事法検討会で、暴行・脅迫要件、さらには抗拒不能要件についてどのような論議がなされたのかをみていきます。

暴行・脅迫要件の改正に関する論議(その18)
(※その1その2その3その4その5その6その7その8その9その10その11その12その13|その14|その15その16その17

その1その2その3その4その5|・・・2020年8月27日 第5回 性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)
その6その7その8その9その10その11その12その13その14その15|・・・2020年11月10日 第8回 性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)
その16その17|・・・2021年2月16日 第12回性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)
その18|・・・2021年3月8日 第13回性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)

(2021年3月8日 第13回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<2~3ページ>
2021年3月8日 井田良 座長(中央大学教授)

それでは早速、議事に入りたいと思います。
前回の会合から三巡目の検討に入っておりますが、本日は、まず、前回会合において検討の途中で終了の時刻となった論点である「暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方」について議論し(略)たいと思います。
(中略。)
早速、「暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方」についての検討に入ります。

前回の会合では、一定の年齢未満の者を被害者とする場合など、特定の類型を念頭に置いて、その処罰規定の在り方について議論し、その後、一般的・包括的な観点から、暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方について議論を開始し、その途中で今回の会合に持ち越しとなりました。

前回の会合の終盤に、意見要旨集の2ページや3ページにありますように、相手の「No」を尊重しない加害者の責任を追及するような不同意性交等を処罰する規定が作られることを望むという御意見があり、他方、被害者の意思に反する性行為を処罰する必要があることは当然であるが、不同意自体を構成要件とするのではなく、行為態様や被害者の心理状態を具体的に規定することによって、被害者に不当な影響を及ぼし、その意思決定をゆがめたと評価できる場合を捕捉できる構成要件とすることが好ましいといった御意見も述べられました。

これらの御意見も踏まえつつ、御発言をお願いいたします。

この論点については30分程度の時間を予定しております。

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<3~4ページ>
2021年3月8日 小島妙子 委員(弁護士)

意見要旨集の)3ページの一つ目の「〇」、6ページの「②」の一つ目の「〇」について意見を申し上げたいと思います。

第12回検討会に意見書を提出させていただきましたが、私は、意に反する性交を犯罪とするべきだと考えております。

当罰性がある不同意性交について、現時点でコンセンサスが得られるような行為態様や被害者の状態を構成要件に例示列挙すること、すなわち、類型化して個別に規定を設ける必要があると考えます。

これと併せて、不同意性交に対する当罰性の判断は、時代とか人々の意識、社会の変化に応じて変化するものだと考えておりますので、今後の判例法理の展開を見越して受皿規定を設けておくべきだと考えます。

受皿規定としては、例えば、「その他意に反する」とか、「その他意思に反する性的行為」という規定ぶりが考えられると思います。

受皿規定を全く設けない規定ぶりとするならば、不同意性交罪を創設したとはいえず、不同意性交を犯罪として、これを処罰すべきだという社会的要請、人々の要請に応えたことにはならないと思います。

この点について、明治40年(1907年)に現行刑法が制定されて以後、暴行・脅迫要件や抗拒不能要件については法改正が全く行われてきませんでしたが、その時代の人々の性に関する意識やそれに伴う社会規範の変化に対応して、判例が、言わば法の欠缺を解釈で埋めて処罰範囲を広げてきたといえるのではないかと思います。

今後の判例法理の展開を見越して、適切な処罰を確保するために、受皿規定を設ける必要があると考えます。

ちなみに、「その他」という規定の仕方については、現行刑法の各則にも相当数の例がございます。
行為主体、行為客体、行為態様について、刑法が「その他」という規定を設けております。
最近の例としては、電子計算機損壊等業務妨害罪や境界損壊罪が「その他の方法」と規定しております。
このような規定ぶりは罪刑法定主義に反するものではないと思います。

また、現時点で個別に規定する行為態様や被害者の状態には様々なものが考えられます。
これについては、私も意見の中で細かく列挙する規定としましたが、現時点でコンセンサスが得られる行為をできるだけ取り込んで、当罰性のある行為を明確化するのが望ましいと考えております。

なお、法定刑について、軽い類型を設けるべきだという意見もございますが、どちらの類型に当てはまるのかが争点となり、軽い法定刑の方に当てはまると認定されがちになることを憂慮いたします。
法定刑の下限は5年のままとして、量刑で工夫してはどうかと考えております。

長くなってしまいますが、検討会でしばしば言及されている不同意性交の例について、一言申し上げたいと思います。

上司から性交に応じなければ解雇すると言われてやむを得ず性交した場合は、意に反する性交であり、上司を処罰すべきであるが、上司の要求に応じれば昇進等の見返りが期待できると考えて嫌々性行為を受け入れた場合は、上司に対する処罰を否定すべきであるという意見があります。

前者は性的要求が不利益と結び付くという意味で、いわゆる「報復型」、後者は利益と結び付くという意味で、いわゆる「報償型」といわれる類型でございます。

私は、性的要求と利益・不利益との間に因果関係があるという意味において両者は共通性があり、いずれも許されない行為だと考えております。

分かりやすい例で申し上げますと、例えば、落第寸前の学生に、自分の性的要求に応じれば単位をあげる、進級させてあげると言って性的要求をする場合、これは許されない行為だと思います。

利益と結び付く場合も不利益と結び付く場合も、処罰根拠は涜職(とくしょく)であり、私欲のために職責を汚すなということだと考えます。

優越的な地位を濫用する行為は、この点で、対等・平等な関係の当事者とは性質が異なり、悪質性があると考えます。

——————————————————–

<4ページ>
2021年3月8日 金杉美和 委員(弁護士)

まず、小島委員から提案された内容につきましては、性被害でつらい思いをされる方を社会からできるだけなくそうという思いには非常に共感いたしますし、理想としては私も共感するところです。

ただ、その方法として刑罰法規でできることには限界があると思います。

特に、罪刑法定主義の観点から、「その他意に反する性的行為」という文言が明確といえるかということに疑問を持っています。

小島委員から御提示のありました、「その他」という文言を用いている刑法の規定を拝見しますと、例えば、内乱等幇助罪、外患援助罪、封印等破棄罪、消火妨害罪、水防妨害罪や、あるいは、個人的にはこちらの方をすぐにでも廃止すべきと考えますけれども堕胎罪というものもあり、そもそもこれらの行為はおよそ違法なものであるということが前提で、ただ、その態様についてはいろいろな方法があり得るので、「その他」という文言を用いている規定が大半だと思います。

それに対して、性犯罪につきましては、意に反する性的行為がいけないということは、その行為態様によってはもちろんそうなのですけれども、全ての「その他意に反する性的行為」に当罰性があるとされることには、やはり疑問があると思います。

これまでの繰り返しになりますけれども、例えば、夫婦間でも性犯罪が成立するということは争いがないところですが、夫婦間の行為で今日はちょっと疲れているからその気に余りなれないという場合、もちろん、それも当罰性が高いのだという御意見もあるのかもしれませんけれども、そういった場合や、芸能人が自分を彼女にしてくれると思った、あるいは結婚してくれると思ったから行為に及んだけれども1回限りで終わってしまったという場合、あるいは、一定の態様の性行為を前提として同意の上で性交渉に及んだときに、その男性の側が被虐的な態様での性行為を要求してきた場合など、かなり多様なものが考えられると思います。

そういったもの全てについて、「その他意に反する性的行為」に含まれ、しかも、法定刑の下限が5年とされている今の強制性交等罪が成立するというのは、余りにも性的自由に対する侵害が大きいと思います。

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(再掲。小島妙子 委員【弁護士】)
例えば、落第寸前の学生に、自分の性的要求に応じれば単位をあげる、進級させてあげると言って性的要求をする場合、これは許されない行為だと思います

明日も、性犯罪に関する刑事法検討会における177条(強制性交等罪)と178条(準強制性交等罪)の論議をみてみます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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暴行・脅迫要件は撤廃されるのか(その17)。「被害者の意思に反する性行為は犯罪であり、これを罰する必要がある」「検討会でも全く異論がなかった」

刑法の性犯罪規定のなかには、性犯罪者(犯人)にとって有利な文言が明記されています。
具体的には、
「暴行・脅迫」、
「抗拒不能」
などの要件です。
現在、法務省は、この要件を改正する作業を進めています。

(参考。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会(※予定)

性犯罪に関する刑事法検討会

本日もひきつづき、性犯罪に関する刑事法検討会で、暴行・脅迫要件、さらには抗拒不能要件についてどのような論議がなされたのかをみていきます。

暴行・脅迫要件の改正に関する論議(その17)
(※その1その2その3その4その5その6その7その8その9その10その11その12その13|その14|その15その16

その1その2その3その4その5|・・・2020年8月27日 第5回 性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)
その6その7その8その9その10その11その12その13その14その15|・・・2020年11月10日 第8回 性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)
その16|その17|・・・2021年2月16日 第12回性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)

(2021年2月16日 第12回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<31~32ページ>
2021年2月16日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

以前の会議でも申し上げた点ですが、被害者の意思に反する性行為は犯罪であり、これを罰する必要があることは当然であると思いますし、検討会においてもこの点については全く異論がなかったと考えております。
飽くまでも検討会における課題は、意思に反する性行為を処罰するためにどのような規定形式が最も適切かという立法技術の問題であるということを、まず改めて確認しておきたいと存じます。
そして、いかなる処罰規定を設けることが適当かを考える上では、次の3点が重要であると考えております。

(1)

第一に、被害者の意思に明確に反する性行為を取りこぼすことなく処罰対象にすること、

(2)

第二に、先ほどから御指摘がありましたように、処罰すべきでないものが処罰対象に含まれないような規定ぶりを考えること、

(3)

第三に、法的安定性を十分に担保できるような規定とすることです。

第三の法的安定性に関して付言しますと、これは、裁判体の構成によって判断がぶれることを可及的に回避し、判断者が異なっても同一の結論が導かれるような規定が好ましいという趣旨で申し上げました。

以上三つの観点から考えますと、やはり私は、不同意自体を構成要件の要素とするのではなく、
行為態様や被害者の心理状態を具体的に規定することによって、被害者に不当な影響を及ぼし、その意思決定をゆがめたと評価できる場合を捕捉する構成要件を規定することがより適切であると考えています。
このように考える理由を申し上げます。

仮に不同意のみを要件とした場合、不同意の内実を具体的に明らかにする作業が必要になりますが、これを言語化することは必ずしも容易ではないと考えています。

二つ具体的な例を挙げたいと存じます。

第一に、これは前回から議論がございましたけれども、錯誤による同意の問題です。

例えば、成人同士の関係において結婚すると相手をだまして性行為を行った場合であり、仮に結婚する気がないと知っていれば性行為に応じなかった、その意味では性交に関する同意がなかったといえる場合ですが、このようなケースまでを罰することが適当ではないことについては、基本的に見解の一致があると承知しています。

もっとも、裁判例の事案でありますけれども、性病に感染していると被害者をだまし、治療と偽って性行為を行う必要があると信じ込ませて性行為を行った場合については、錯誤を利用する場合ではありますが、当然に性犯罪の成立を肯定すべきです。

つまり、錯誤によって同意を得た場合についても、その手段や被害者側の心理状態によって結論が異なってくるわけです。

もう1点、具体的な例を挙げたいと存じます。

先ほど山本委員からも御指摘がありましたが、被害者がいろいろ悩みながら最終的に性行為を受け入れたケースというのも、恐らく多様なケースがあると思うのです。

先ほど、地位・関係性に関する議論でも指摘がありましたけれども、例えば、上司から性交に応じなければ解雇するなどと言われて、生活を守るためにやむを得ず性行為に応ずるような場合については、性行為は真意に反するものであり、犯罪の成立を肯定すべきです。

しかし、余りいい例ではありませんけれども、ここで上司の誘いに応じておけば昇進等の見返りが期待できるかもしれないと思い、本心では上司との性行為は心底嫌だけれども、いろいろ考えた挙げ句に最終的には自分の判断として性行為を受け入れたような場合については、その意思形成過程によっては、処罰を否定すべき場合もあり得るように思われます。

ここではシンプルな例を挙げましたが、恐らく現実の事例はもっと複雑かつ多様であるように思われ、そこでは一律に判断することは困難であり、やはり個別の事案ごとに行為態様や関係性、さらに被害者の心理状態に基づく限界設定が不可欠になってきます。

私が申し上げたいのは、このように同意・不同意の限界設定は極めて微妙かつ不安定である以上、不同意それ自体を問題にするのではなく、

個別の行為態様、関係性、被害者の心理状態等を具体的に規定した方が適切に限界を画し得るのではなかろうかという点に尽きます。
もし仮に不同意のみを要件として刑罰法規を規定した場合、人間の意思決定や心理状態が微妙なものである点に鑑みると、裁判所による同意・不同意の認定が現行法以上にぶれてしまい、結果的に被害者に負担が生ずることも懸念されます。
繰り返し申し上げますが、意思に反する性行為を処罰の根拠にするということと、これをどのような規定形式によって実現するかということは、分けて検討する必要があるという点につきまして、御理解をお願いできればと存じます。

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<32~33ページ>
2021年2月16日 井田良 座長(中央大学教授)

時間が来ておりますので、今日のところはひとまずここまでとさせていただいて、この論点(暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方)については次回の第13回の会合において引き続き議論を行った上で、次の論点の検討に移りたいと考えております。

次回の会合では、本日のテーマ4(暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方)についての議論を継続して行った上で、さらに、強制性交等の罪の対象となる行為の範囲、法定刑の在り方、配偶者間等の性的行為に関する処罰規定の在り方、性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方などについて、三巡目の検討を行いたいと考えておりますが、そのような進め方をさせていただくということでよろしいでしょうか。

(一同了承)

——————————————————–

<33ページ>
2021年2月16日 井田良 座長(中央大学教授)

ありがとうございます。

それでは、そのように進めさせていただきます。

次回の会合で取り上げる論点につきましても、本日同様、二巡目までの議論における委員の皆様の御意見を整理したものを次回会合に先立って委員の皆様にお送りして、前もって御検討いただくことにしたいと思います。

本日の議事は、これで終了いたしました。

委員の御発言の中で、山本委員提出資料のうち、「アンケート別表」については、内容が被害の具体的状況にわたるため非公開としてほしいという要望を事前に承っておりますので、プライバシー保護の観点から非公表としたいと考えております。
それ以外には特に公表に適さない内容に当たるものはなかったと思われますので、発言者を明らかにした議事録を作成して公表したいと思います。
そのような扱いでよろしいでしょうか。

(一同了承)

——————————————————–

<33ページ>
2021年2月16日 井田良 座長(中央大学教授)

ありがとうございます。
それでは、そのような取扱いをさせていただきます。

では、次回の予定について事務当局から説明をお願いします。

——————————————————–

<33ページ>
2021年2月16日 浅沼 刑事法制企画官

第13回会合は、3月8日月曜日、午後1時30分から開催を予定しております。
次回会合の方式につきましては、追って事務当局から御連絡申し上げます。

——————————————————–

<33ページ>
2021年2月16日 井田良 座長(中央大学教授)

本日はこれにて閉会といたします。

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(再掲。橋爪隆 委員【東京大学教授】)
被害者の意思に反する性行為は犯罪であり、これを罰する必要があることは当然であると思いますし、検討会においてもこの点については全く異論がなかった

(再掲。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会(※予定)

上川陽子法務大臣が諮問

上川陽子法務大臣は先日(2021年9月16日)、法制審議会に対して、以下の10項目の改正を諮問しました。

(確認。組織図)
法務省
 |(設置)
法制審議会
 |(設置)
刑事法(性犯罪関係)部会

(2021年9月16日 上川陽子法務大臣 諮問第117号より、引用。)

2021年9月16日 諮問第117号

近年における性犯罪の実情等に鑑み、この種の犯罪に適切に対処するため、所要の法整備を早急に行う必要があると思われるので、左記の事項を始め、法整備の在り方について、御意見を承りたい。
     記
第1 相手方の意思に反する性交等及びわいせつな行為に係る被害の実態に応じた適切な処罰を確保するための刑事実体法の整備

刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

第178条
1 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。
——————————————————–

刑法第176条後段及び第177条後段に規定する年齢を引き上げること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
——————————————————–

相手方の脆弱性や地位・関係性を利用して行われる性交等及びわいせつな行為に係る罪を新設すること。

——————————————————–

刑法第176条の罪に係るわいせつな挿入行為の同法における取扱いを見直すこと。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
——————————————————–

配偶者間において刑法第177条の罪等が成立することを明確化すること。

(参考。現行刑法)
第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
——————————————————–

性交等又はわいせつな行為をする目的で若年者を懐柔する行為(いわゆるグルーミング行為)に係る罪を新設すること。

——————————————————–

第2 性犯罪の被害の実態に応じた適切な公訴権行使を可能とするための刑事手続法の整備

より長期間にわたって訴追の機会を確保するため公訴時効を見直すこと。

——————————————————–

被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則を新設すること。

——————————————————–

第3 相手方の意思に反する性的姿態の撮影行為等に対する適切な処置を確保し、その画像等を確実に剥奪できるようにするための実体法及び手続法の整備

性的姿態の撮影行為及びその画像等の提供行為に係る罪を新設すること。

——————————————————–

性的姿態の画像等を没収・消去することができる仕組みを導入すること。

——————————————————–

(再掲。諮問第117号
2021年9月16日 上川陽子 法務大臣
刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること

(再掲。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会(※予定)

法制審議会 刑事法(性犯罪関係)部会

上川陽子法務大臣の諮問をうけて、法制審議会の刑事法(性犯罪関係)部会は、改正法案の叩き台づくりをおこなっています。
この叩き台は実質、内閣が国会へ提出する法案となります。
同部会は、どのような叩き台をつくるのでしょうか。
刮目(かつもく)して待っています。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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暴行・脅迫要件は撤廃されるのか(その16)。「相手を尊重しない加害者の責任を追及するような不同意の規定が作られるということを私たちは望んでいます」

刑法の性犯罪規定に明記されている「暴行・脅迫」や「抗拒不能」などの要件は、撤廃乃至(ないし)緩和されるのでしょうか。
上川陽子法務大臣は先日(2021年9月16日)、法制審議会に対して、以下の10項目の改正を諮問しました。

(確認。組織図)
法務省
 |(設置)
法制審議会
 |(設置)
刑事法(性犯罪関係)部会

(2021年9月16日 上川陽子法務大臣 諮問第117号より、引用。)

2021年9月16日 諮問第117号

近年における性犯罪の実情等に鑑み、この種の犯罪に適切に対処するため、所要の法整備を早急に行う必要があると思われるので、左記の事項を始め、法整備の在り方について、御意見を承りたい。
     記
第1 相手方の意思に反する性交等及びわいせつな行為に係る被害の実態に応じた適切な処罰を確保するための刑事実体法の整備

刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

第178条
1 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。
——————————————————–

刑法第176条後段及び第177条後段に規定する年齢を引き上げること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
——————————————————–

相手方の脆弱性や地位・関係性を利用して行われる性交等及びわいせつな行為に係る罪を新設すること。

——————————————————–

刑法第176条の罪に係るわいせつな挿入行為の同法における取扱いを見直すこと。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
——————————————————–

配偶者間において刑法第177条の罪等が成立することを明確化すること。

(参考。現行刑法)
第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
——————————————————–

性交等又はわいせつな行為をする目的で若年者を懐柔する行為(いわゆるグルーミング行為)に係る罪を新設すること。

——————————————————–

第2 性犯罪の被害の実態に応じた適切な公訴権行使を可能とするための刑事手続法の整備

より長期間にわたって訴追の機会を確保するため公訴時効を見直すこと。

——————————————————–

被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則を新設すること。

——————————————————–

第3 相手方の意思に反する性的姿態の撮影行為等に対する適切な処置を確保し、その画像等を確実に剥奪できるようにするための実体法及び手続法の整備

性的姿態の撮影行為及びその画像等の提供行為に係る罪を新設すること。

——————————————————–

性的姿態の画像等を没収・消去することができる仕組みを導入すること。

——————————————————–

(再掲。諮問第117号
2021年9月16日 上川陽子 法務大臣
刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること

(参考。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会

本日もひきつづき、前段の性犯罪に関する刑事法検討会で、暴行・脅迫要件、さらには抗拒不能要件についてどのような論議がなされたのかをみていきます。

(例。刑法の性犯罪規定)

第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

第178条
1 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条(第177条)の例による。

——————————————————–

暴行・脅迫要件の改正に関する論議(その16)
(※その1その2その3その4その5その6その7その8その9その10その11その12その13|その14|その15

その1その2その3その4その5|・・・2020年8月27日 第5回 性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)
その6その7その8その9その10その11その12その13その14その15|・・・2020年11月10日 第8回 性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)
その16|・・・2021年2月16日 第12回性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)

(2021年2月16日 第12回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<29ページ>
2021年2月16日 井田良 座長(中央大学教授)

それでは、今日最後のテーマになりますが、
「テーマ4 暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方」
についての検討に入りたいと思います。
このテーマについて、二巡目までの議論では、

(参考。二巡目までの議論)
<「暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方」に関する論議>
一巡目(※2020年8月27日の第5回検討会
二巡目(※2020年11月10日の第8回検討会

補助資料11ページから16ページまでにあるような御意見を頂いております。

本日は、これまで、一定の年齢未満の者を被害者とする場合などの特定の類型を念頭に置いて、その罰則の在り方について議論してまいりましたが、それを踏まえて、今度はもう一度、刑法177条(強制性交等罪)、178条(準強制性交等罪)の暴行・脅迫、心神喪失・抗拒不能の要件の在り方という観点から御議論を頂きたいと考えております。

(参考。刑法)
177条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

178条
1 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条(強制わいせつ罪)の例による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条(177条)の例による。

御発言に当たっては、どういう観点からの御意見であるかを明示していただけると幸いです。

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<29ページ>
2021年2月16日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

一定の年齢未満の被害者のところでお伝えする必要があったかと思ったのですけれども、軽い類型のことが出てきたので、少し気になって、お伺いしたいと思いました。
教師・生徒については、地位・関係性利用類型の中に含まれるのか、それとも、別途作られるのか分からないのですけれども、例えば、本日、私が提出した資料の石田郁子さん作成のアンケート結果の中にありますように、若年者の場合だと、気付いたらいつの間にか被害を受けていた人が35.1%、最初に被害を受けたとき、被害だと認識できなかった人が77.9%であり、また少し違う特性があるのかなというように思います。

若年者の被害認識の低さはSpringの調査とも共通するものがあります。

もし軽い類型を作った場合に、海外においては、未成年者への地位・関係性を利用した行為については重く処罰するような規定を設けているところもありまして、まだ先の議論になるのかもしれないのですけれども、いわゆる性交同意年齢と、そして教師から生徒への地位・関係性が作られた場合の処罰についてお伺いできればと思いました。

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<29~30ページ>
2021年2月16日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

ここまでの議論においては、児童の性的保護に関係して、三つの問題が論じられているのだと思うのです。
まず、いわゆる性交同意年齢をどのように設定するかという問題、
次に、中間年齢層の者に対する性行為について、例えば行為態様や関係性、年齢差等の要件に基づいて、新たな罰則を設けるかという問題、
そして、被害者児童か否かを問わず、地位・関係性を利用する性行為に関する罰則を設けるかという問題
の三つです。
被害者がいわゆる性交同意年齢未満であれば全面的に処罰対象になりますが、それ以外の場合には、第二、第三の点がいずれも関係してくると思います。
また、法定刑についても、三つの問題で法定刑をそろえる必然性はないので、それぞれの問題状況に応じて、適切な法定刑を個別に検討することができます。
中間年齢層の児童に対する性行為については、複数の処罰規定が重畳的に適用される余地を認めるということも十分あり得るように思います。

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<30ページ>
2021年2月16日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

ありがとうございます。

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<30ページ>
2021年2月16日 中川綾子 委員(大阪地方裁判所部総括判事)

暴行・脅迫の要件のみに関係することではないのですけれども、意見要旨集について一言申し述べたいことがありましたので、この段階で発言させていただきたいと思います。

意見要旨集の第1の「1」の総論的事項の
「① 議論の前提とすべき事柄」
の中で、判決の公開と裁判官の研究について触れられておりましたので、一言申し上げたいと思います。

(参考。「① 議論の前提とすべき事柄」)

〇 性犯罪の事件の判決は、裁判所のデータベースには原則として掲載されず、また、民間のデータベースには関係者からの情報提供で掲載されるために自白事件が掲載されにくい。
そのため、要件の解釈について裁判官・検察官が総合的に検討を加え、それを警察と共有することが困難であり、さらに、実務の運用について研究者の間で検討ができておらず、裁判所の研究成果も出されていないことが、解釈の不統一を招く一つの原因になっている。

性犯罪の裁判例については、被害者等に精神的被害を与えるおそれがありまして、被害者のプライバシーに配慮する必要があるため、裁判所のウェブサイトでは公表されていないと聞いておるわけですが、裁判官は、事件についての合議体の議論はもちろんですが、司法研修所で定期的に行われる研究会に参加したり、その結果の概要の共有を受けたり、庁内や地方裁判所、高等裁判所等の様々な勉強会において事例を共有するなどして、性犯罪に関する法律の解釈や事実認定等について意見交換をし、考えを共有する機会を持つように努めております。

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<30~31ページ>
2021年2月16日 宮田桂子 委員(弁護士)

裁判所内での問題共有の点については非常によく分かりました。

通常、裁判所内で行われた重要な議論は、例えば司法研究等の様々な論文、報告書の形で公開され、我々法曹、あるいは、さらに法曹以外の支援者の方なども共有することができています。

しかしながら、性犯罪の問題に限ってはそうなっていないということに、非常に大きな問題があると思います。

つまり、法曹三者だけではなく警察官や被害者支援をする方々も含めた法律に携わる者の中で、情報共有ができていない、コンセンサスができていないということが一番問題だと思います。

そもそも、判例のデータベースなどで公開されている事件は、無罪を争うような事件が主であり、今までとは毛色の違った判決の場合には自白事件でも公開されることがあり得ますけれども、自白して争わない事件の判決はまず表には出てこない。

もちろん、以前指摘した裁判所の判例データベースにも自白事件は出てこない可能性もあるわけですけれども、私は、自白して争わない事件の判決を全部見せていただき分析させていただけると非常に有り難いと考えます。

配布資料7を見ると、強制性交等罪は、強姦罪も含めると1年で大体200件前後が有罪とされており、令和元年には250件くらいです。

そのくらいの数のものを5年分くらい見ても、そんなに膨大なものにはならないでしょう。

私が、自白事件が重要と思っている理由は、自白してそれを認めるということは、これは悪いことだと被告人が思える行為である、つまり、ある意味で国民の常識をはかる物差しにもなり得るという面もあるからです。

また、どういう構成要件で検察官が起訴しているのか、あるいは裁判所がどういう形で犯罪事実を認定しているのか、そこを見ないでおいて、裁判所の判決は非常に不当である、あるいは、判決には問題があるというような批判をすることは問題だと思いますし、判断の実態をみないままで、抽象的な議論で立法することにも疑問があります。

そして、一審の判決への批判については、裁判は三審制ですし、さらには再審もあり得る。
裁判は間違う可能性もあり、間違ったら、それを正すための手段もあるので、一審の判決だけでどうこう言えるものでもないというところであります。

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<31ページ>
2021年2月16日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

暴行・脅迫要件、抗拒不能要件、

(参考。刑法)
177条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

178条
1 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条(強制わいせつ罪)の例による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条(177条)の例による。

そして、不同意の問題というのは、やはり多くの人が警察に訴えることが難しく、訴えても起訴されないなど、性暴力が性犯罪として上がってこないということに非常に大きな問題があると思います。

暴行・脅迫、抗拒不能は不同意の徴表というように聞かされていますが、では、その不同意というのは刑法で一体どのように捉えられているのかということについて疑問があります。

例えば、補助資料14ページの「3」の上から二つ目の「〇」に、
「悩みながら最終的には性行為を受け入れた場合など、同意・不同意のグレーゾーンに位置する事例が含まれる」
というような意見がありますけれども、

(参考。「3」の上から二つ目の「〇」)

〇 暴行・脅迫要件を満たさない事例の中には、悩みながら最終的には性行為を受け入れた場合など、同意・不同意のグレーゾーンに位置する事例が含まれるから、法定刑の軽い類型を設けるかについては、そのような事例を処罰することの要否を検討する必要があるし、仮にそのような事例も同意がないものとして処罰するのであれば、同じ不同意でありながら刑を軽くする根拠について、理論的な検討が必要。

これも各々で想定する事例がかなり違うのではないかなと考えています。

例として適切ではないかもしれませんけれども、例えば、訪問販売の場合、押売が居座って、断っても断っても帰ってくれず、言い負かされて契約したケースと、話を聞いているうちに、良いものだと思って契約したケースとでは、主体的な自己決定において明らかな差があると思います。

私たち支援者、そして被害者は、性的同意について明確な価値基準を持っています。

それは

同意の有無、
対等性の有無、
強制性の有無
などで表すことができます。
また、先ほどの訪問販売のケースでも、どちらもクーリング・オフができます

それは、本人の自由な意思に干渉があったからではないかと思います。

性的同意の概念の一つに、同意するのもしないのも同様に尊重されるという前提があります。

相手を尊重しない加害者の責任を追及するような不同意の規定が作られるということを私たちは望んでいます。

刑法改正市民プロジェクトで不同意性交等罪を作ってくださいという署名に6万6、000人の方が賛同されました。

そのように、今の日本において同意のない性交が性犯罪として認められないことによって苦しんでいるこの実態を何とか捕捉する文言を作っていただければと思っています。

——————————————————–

(再掲。山本潤さん)
相手を尊重しない加害者の責任を追及するような不同意の規定が作られるということを私たちは望んでいます

明日も、性犯罪に関する刑事法検討会における177条(強制性交等罪)と178条(準強制性交等罪)の論議をみてみます。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

暴行・脅迫要件は撤廃されるのか(その15)。「明確な拒絶の意思がないことイコール同意ではないことが、一般の人にも司法関係者にも理解されていない」

刑法の性犯罪規定は、性犯罪者にとって好ましいきまりとなっています。
性犯罪をおこなっても滅多なことでは捕まりません。
性犯罪者にとっては、願っても無い(「都合の良い」)「ざる法」です。
いまこの悪法が改正されようとしています。
現在までの進捗状況は以下のとおりです。

(参考。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会(※予定)

上川陽子法務大臣は先日(2021年9月16日)、法制審議会に対して、以下の10項目の改正を諮問しました。

(確認。組織図)
法務省
 |(設置)
法制審議会
 |(設置)
刑事法(性犯罪関係)部会

(2021年9月16日 上川陽子法務大臣 諮問第117号より、引用。)

2021年9月16日 諮問第117号

近年における性犯罪の実情等に鑑み、この種の犯罪に適切に対処するため、所要の法整備を早急に行う必要があると思われるので、左記の事項を始め、法整備の在り方について、御意見を承りたい。
     記
第1 相手方の意思に反する性交等及びわいせつな行為に係る被害の実態に応じた適切な処罰を確保するための刑事実体法の整備

刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

第178条
1 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。
——————————————————–

刑法第176条後段及び第177条後段に規定する年齢を引き上げること。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
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相手方の脆弱性や地位・関係性を利用して行われる性交等及びわいせつな行為に係る罪を新設すること。

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刑法第176条の罪に係るわいせつな挿入行為の同法における取扱いを見直すこと。

(参考。現行刑法)
第176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
——————————————————–

配偶者間において刑法第177条の罪等が成立することを明確化すること。

(参考。現行刑法)
第177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
——————————————————–

性交等又はわいせつな行為をする目的で若年者を懐柔する行為(いわゆるグルーミング行為)に係る罪を新設すること。

——————————————————–

第2 性犯罪の被害の実態に応じた適切な公訴権行使を可能とするための刑事手続法の整備

より長期間にわたって訴追の機会を確保するため公訴時効を見直すこと。

——————————————————–

被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則を新設すること。

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第3 相手方の意思に反する性的姿態の撮影行為等に対する適切な処置を確保し、その画像等を確実に剥奪できるようにするための実体法及び手続法の整備

性的姿態の撮影行為及びその画像等の提供行為に係る罪を新設すること。

——————————————————–

性的姿態の画像等を没収・消去することができる仕組みを導入すること。

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上川陽子法務大臣の諮問をうけて、法制審議会の刑事法(性犯罪関係)部会は、改正法案の叩き台づくりをおこなっています。
この叩き台は実質、内閣が国会へ提出する法案となります。

(再掲。現時点までの流れ)
<刑法の性犯罪規定の改正>

性犯罪に関する刑事法検討会
  ※2021年5月21日 刑法の性犯罪規定の改正に関する取りまとめ報告書を提出
上川陽子法務大臣
  ※2021年9月16日 諮問
法制審議会
  ・2021年10月27日 第1回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年11月29日 第2回刑事法(性犯罪関係)部会
  ・2021年12月27日 第3回刑事法(性犯罪関係)部会(※予定)

(再掲。諮問第117号
2021年9月16日 上川陽子 法務大臣
刑法第176条前段及び第177条前段に規定する暴行及び脅迫の要件並びに同法178条に規定する心神喪失及び抗拒不能の要件を改正すること

本日もひきつづき、前段の性犯罪に関する刑事法検討会で、暴行・脅迫要件、さらには抗拒不能要件についてどのような論議がなされたのかをみていきます。

暴行・脅迫要件の改正に関する論議(その15)
(※その1その2その3その4その5その6その7その8その9その10その11その12その13|その14

その1その2その3その4その5|・・・2020年8月27日 第5回 性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)
その6その7その8その9その10その11その12その13その14|その15|・・・2020年11月10日 第8回 性犯罪に関する刑事法検討会(※巡目の論議)

(2020年11月10日 第8回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<26ページ>
2020年11月10日 井田 良 座長(中央大学教授)

既に御意見が出ていますけれども、行為者
(犯人)
が、被害者が性交等に同意していないことの認識を有しない(=過失)場合にどのように対処すべきかという項目について、検討いたしたいと思います。

この(過失の)場合も、罰則をどういうふうに作るかという問題を念頭に置いて議論する必要があると思いますので、それについても、併せておっしゃっていただければと思います。

——————————————————–

<26ページ>
2020年11月10日 金杉美和 委員(弁護士)

被害者の同意が被害者の内心の問題であるのと同様に、被害者が性交に同意していると思っていたという被告人の認識も、また内心の問題になります。

実務の運用においても、被告人が幾ら自分は同意があると思っていたと主張したとしても、客観的な状況から、いや、被害者は同意していなかったでしょうと言われるような状況が立証されれば、同意があったという認識を有していたはずだとして、故意が認められているという実情があると思います。

現状において運用上問題がないと考えていますので、この点については、特に規定を入れるべきという強い必要性はないかと考えます。

——————————————————–

<26ページ>
2020年11月10日 小島妙子 委員(弁護士)

暴行・脅迫要件の存否が問題になっている事案で、同意の有無が問題になっているケースが多い。

第5回検討会のときも申し上げましたが、社会的に何を同意とみるかということが曖昧だということに問題があると思います。

一緒に酒を飲んだ、密室に一緒にいた、泥酔していたことをもって、同意があったと思われても仕方ない、嫌と言わなかった、明確な拒絶の意思がないことイコール同意ではないことが、一般の人にも司法関係者にも理解されていないと思います。

性行為については、明確な同意を得るべきであり、これを怠った場合のリスクについては、同意を曖昧なままにして利益を得てきた者、主として男性だと思いますが、これが取るべきだと考えています。

性に関する同意の在り方については、人権保障という観点から、以上のような考え方が一般の人々にも受け入れられる社会を目指すべきではないかと思っております。

スウェーデン刑法は、過失犯の処罰規定を設けています。

相手の同意の有無について行為者に確認義務を課し、これを著しく怠った場合には過失レイプ罪として処罰の対象としています。

過失犯を処罰するという点について、検討していただきたいと考えます。

——————————————————–

<26ページ>
2020年11月10日 井田 良 座長(中央大学教授)

仮に過失犯の規定を設けるとしたときに、現行法は過失致死であっても法定刑は50万円以下の罰金ですね。

そうすると、どのような法定刑が考えられるのでしょうか。

——————————————————–

<26ページ>
2020年11月10日 小島妙子 委員(弁護士)

過失犯を処罰するとなりますと、強制性交等罪と同じ法定刑というわけにはいかないと思っております。

——————————————————–

<26~27ページ>
2020年11月10日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

私も、小西委員と同じように、法律の中でどのようになると良いのかよく分からないのですけれども、小島委員がおっしゃったように、何が同意のないことの徴表となるかが、今より明確に適切に明記されれば、その明記されている状況で性行為を強要することが犯罪となるので、加害者がそんなつもりではなかったと主張することは難しくなると認識しています。

(具体的事例を紹介)

この事例については、状況として明らかに不同意であることが明白であるのに、専門家の意見書が無ければ加害者に故意が無かったことが通ってしまうかもしれない、ということ自体がおかしいのではないかと思いました。

こういうことをどうしたら解決できるのか分からないのですけれども、先ほどの状況がきちんと法律上明記されるということであることに加えて、司法関係者や社会の人たち、大人から子供まで、きちんと教育・啓発がされて、そのようなことが同意であるはずがないということが前提となるような社会になることを望んでいます。

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2020年11月10日 池田公博 委員(京都大学教授)

行為者の認識については、イギリス法にも、行為者を処罰するための要件として、挿入に同意していると合理的に信じていなかった場合という事情が挙げられているようですけれども、日本の裁判実務でも、冒頭の議論で渡邊委員から御指摘があったように、

(参考)
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2020年11月10日 渡邊ゆり 委員(東京地方検察庁検事)

実際に法を適用する立場から、感想を申し上げたいと思います。

「③」で暴行・脅迫要件を撤廃することについての御意見がございますけれども、以前にもお話ししたように、実際に、被害者の方が同意していないということは、被害者からお話を伺って、あるいは、客観的な行動等を私どもが確認させていただくことで、確信に至るということはできるわけですけれども、被告人自身が、被害者が同意していると思ったという弁解をしているときに、その被告人の認識を明らかにするためには、暴行、脅迫、薬物、飲酒といった客観的な要素が非常に重要になってまいります。

先ほど齋藤委員の言われた年齢差、これも客観的な状況でございまして、被告人の認識を明らかにする重要なよすが(頼りとなるもの)になるわけでございます。

さらに、裁判所にそれを理解してもらうということも非常に大変です。

検察官は、立証責任を全て負っておりますので、非常にハードルが高いわけでございます。

不同意だけを要件とするということになりますと、例えば、欺罔ですとか様々な不同意があるというお話もございましたけれども、立証の対象が特定しにくいというのが、正直な感想でございます。

むしろ、私どもは、小西委員の御講義を数年前から伺ったりしていろいろと勉強してまいりましたけれども、そういったことで法曹関係者が被害者の方の心理を理解し、性犯罪における暴行・脅迫の意義を再構築していくことによって、裁判所にも御理解を頂いていくというようなことを進めてきたところでございまして、そういう意味では、立証という観点からしますと、今申し上げたような客観的なよすが(頼りとなるもの)がある方が、結論的に問題のある御判断を頂くことにならないで済むのではないかというふうに思っております。

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2020年11月10日 池田公博 委員(京都大学教授)

同意がないことの認識があったか否かは、被告人の供述を踏まえながらも、確認された客観的な事実関係に基づいて、合理的に判断されているものと承知しております。

そうした状況の下で、被害者の同意があると思っていたという被告人の主張が認められることに対して持たれる疑問というものは、恐らく当該事件における客観的な状況の下で、同意があると考えるのはやむを得ないという、そうした評価の当否に対する疑問ではないかと思います。

そうであるとすると、まずは、そのような評価を行う司法関係者の方々において、性的行為に対する同意の在り方について、認識・理解を深めていくことが重要ではないかと思っております。

その上で、そのような認識が共有されれば、捜査・公判実務においても、客観的な状況から適切に被告人の認識の有無が認定されるようになるのではないかと思いますし、要件を明確化する実体法の整備も、その一助となるのではないかと思います。

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2020年11月10日 中川綾子 委員(大阪地方裁判所部総括判事)

既にもう皆さんから出ているところなのですけれども、主観的要件に関する認定手法について、裁判官の間で議論しているところも申し上げたいと思います。

現行法上、犯罪の成立には故意が必要ですので、被告人が被害者の同意があるという認識で行為に及んだ場合には、故意を欠くということになります。

もっとも、法律用語で言いますと、故意の中には未必の故意も含むというふうになっておりますので、被害者は同意していないかもしれないと思っていた場合には、故意はあるということになります。

これも出ていたところですけれども、被害者が同意していたか否かや、被告人がそれを認識していたか否かというのは、内心の問題ということになりますので、直接明らかになるような証拠はありません。

ですから、判断が難しいということになります。

もっとも、この点につきましては、裁判官同士でもいろいろ議論しているところでありまして、例えば、司法研修所における裁判官同士の議論では、被害者や被告人の内心自体を直接判断の対象とするよりも、池田委員もおっしゃっていましたが、客観的な事情に照らして、被害者が同意するような状況にあったか、例えば、被告人と被害者が出会ったばかりの状況であったならば、すぐに同意するような状況にはなかったのではないかというような、客観的な事情から推認すべきではないかというような議論がされています。

また、周囲の状況、従前の被告人と被害者との関係性などといった客観的な状況からして、通常であれば同意しないであろうという状況を被告人が認識しているのであれば、これはもう未必的な故意も含めて故意が推認される。

これに対して、被告人がいろいろと弁解するのであれば、その弁解を踏まえて、合理的な疑いを差し挟むのかどうかというような観点から、評価していくのではないかというふうに議論がされています。

ですので、被告人に認知のゆがみがあったり、独特の価値観があったり、ナンパの成功体験があったり、そういうことがあったからといって、被害者が同意していないかもしれないという認識が全て排斥されるわけではありませんで、客観的な事情に照らせば、そういう客観的な事情は被告人も認識しているのであろうということからすると、推認を妨げる特段の事情はないというふうになるのではないかという議論もされております。

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2020年11月10日 宮田桂子 委員(弁護士)

先ほどの齋藤委員のお話を、被告人が犯意がないと言ったことに対して、けしからんとお考えになったと聞いたのですけれども、被告人というのは、裁判の当事者です。

正に自分が罰されるかどうかというところで、自分の意見を言うのです。

現行犯で逮捕されて、こんな状況で殺意がないなんてあり得ないだろうと言っても、本人が殺意を争うと言えば、弁護人は殺意を争わざるを得ません。

性犯罪については、非常に認知がゆがんでいる方が多いというのは、我々も弁護しながら認識しているところです。

俺は同意があると思ったと言われて、我々が、これだけの証拠があるから通らないよという説得はします。

それでも、争うと言われれば、争わざるを得ません。

それは、被告人が当事者だからです。

そして、被告人が、自分の認知がゆがんでいると理解するためには、裁判の段階で、そのゆがんだ認知についてあらわにして、そんなの無理でしょう、それは社会が許さないでしょうということを示すことも、被告人の認知のゆがみに対する矯正に対して意味を持つということを、御理解いただければと思います。

裁判に出ること自体、被害者にとっては非常に苦痛であるということは理解しております。

しかしながら、裁判を受けて、そこで刑を言い渡されるのは被告人であり、被告人がそこを争いたいと言った場合には、そこが争点にならざるを得ないことは、指摘申し上げたいと思います。

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2020年11月10日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

若干誤解があるように思ったので、一言申し添えます。

被告人がその主張をしたことがけしからんという趣旨ではなくて、被告人が主張したときに、それを、心理士が専門的な見地から否定しなくても、その状況では同意があり得ないと考えられることが社会通念上当然ではないか思ったので、それを、専門的に意見書を書いて否定しなければいけないという今の司法の在り方、考え方が、どうなのだろうと思ったという趣旨です。

別に被告人が主張していることがけしからんと言ったわけではありません。

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2020年11月10日 小西聖子 委員(武蔵野大学教授)

今の法律家の方のお話からすると、これは適切に扱えれば大丈夫なのだというふうに理解しましたが、適切に扱われていないケースが、齋藤委員のところにも、私のところにも複数ありまして、それが起きていること、それから、ここに問題として取り上げられていることというのは、やはり一つ問題なのだと。

合理的な推論とは何なのか、性的な被害について何が通念なのか、そこのところが曖昧なまま、言葉だけが置かれているので、こういうことが起こってしまうのだと思うのですね。

宮田委員のおっしゃっていることはそのとおりだと思いますけれども、その合理性というのを裁判官個人に任せるとこういうことが起こるということについては、きちんと記録していただきたいし、改善していただくということが必要で、ここでの議論ではないですけれども、それだけは発言しておきたいと思います。

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2020年11月10日 井田 良 座長(中央大学教授)

いろいろと示唆に富む御意見を頂けたと思いますが、(過失犯に対して)何らかの特別の規定を設けて対処するということにはどうもならないようだというのが、大方の御意見ではなかったかと拝聴しておりました。

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明日も、性犯罪に関する刑事法検討会における177条(強制性交等罪)と178条(準強制性交等罪)の論議をみてみます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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