性犯罪の被害届の受理に関する警察の国会答弁。「被害の届出という行為の前に一般的な相談という形で警察では種々対応」。泣き寝入りだけは避けたいものです

2年前(2019年)の国会で、性犯罪の被害届の受理に関する質疑と応答がありました。

2019年11月25日 参議院 行政監視委員会

国会の会議録を参照します。

(2019年11月25日 参議院 行政監視委員会「会議録」より、引用。)

2019年11月25日 田名部匡代 参議院議員(立憲民主党)

(前略。)
申し上げるまでもなく、2年前、刑法、性犯罪が新たに強制性交罪として厳罰化をされました。
男女の性差なく、そしてまた非親告罪となりました。
その他幾つかの見直しはあったものの、まだ不十分であるという声は多く上がってきていますし、法施行後3年をめどに検討後の更なる見直しを求める意見、こういうのも多数届いています。

事実、私自身も暴行・脅迫要件等を含めて今後更なる見直しの必要性を感じている一人でありますが、この問題は今後議論していくとして、早速質問に入らせていただきます。

現状の警察庁の対応についてまずはお伺いをしたいのですけれども、強制性交等の認知件数について数字はいただきました。法改正後は男性被害の認知件数も示されております。平成29年(2017年)は1109件のうち男性被害15件、平成30年(2018年)は1307件のうち男性被害は56件。

まず、この認知件数というものはどういうものなのか、被害届等、不受理になったケースは把握されているのか、教えてください。

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2019年11月25日 太刀川浩一 警察庁 長官官房審議官

お尋ねの認知件数ということでございますが、認知と申しますのは、犯罪につきまして、被害の届出若しくは告訴、告発を受理し、あるいは事件の移送を受け、その他の端緒によりその発生を確認することをいいます。

したがいまして、認知件数の中には、被害として受理をしたもの、あるいはその被害の申告がないけれども警察がその他の端緒によって把握したものが含まれております。

なお、受理件数ということでございますけれども、これは、被害申告があったもののこれが不受理となった件数というふうに理解いたしておりますけれども、警察ではその件数については把握しておりません。

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2019年11月25日 田名部匡代 参議院議員(立憲民主党)

平成30年(2018年)3月に、これ通達が出されていて、
迅速・確実な被害の届出の受理について
とあるんですが、なぜこういうことを確認させていただいたかというと、まさにこの迅速、確実な被害の届出の受理ということが現場で徹底されているのだろうかということに疑問があるからであります。

こういう通達が出されるというのは、ごくまれなケースでこういう実態があったので通達が出たのか、それとも相当数こういう問題があったので通達が出されたのか分かりませんけれども、認知件数からは見えてこない被害の実態があるのではないかというふうに感じているんですね。

もちろん、業務が多忙、そして人員不足等、現場の皆さんの御苦労というものはあるかもしれませんが、被害者にとってこれは関係のないことであって、誰が見ても同様に、被害届が出されたものは受理するものなのか、そうじゃないのかという判断、同じでなければならないと思っているんです。

これを今年(2019年)7月30日に放送されたNHKの「クローズアップ現代」、このことでも取り上げられていました。

お酒に酔って意識がもうろうとする中、性的暴行を受けた女性が警察に相談に行ったが不受理となったと。

その被害者は、警察から、本人に責任がある、原因があると言われたんですね。

しかし、その後、性暴力救援センターから紹介された弁護士と警察を訪れたときに受理をされたんです。

本人が相談に行ったときには、それはあなたにも原因があるんだと結構ひどい言葉で、これは相談に行かれた方が録音されていた録音音声だったんですけれども、ほぼ結論は出ているということですかと被害者が聞いたときに、ほぼ結論は出ています、正直、実際に犯罪を構成するかといったら構成しませんといって帰されてしまったんですね。

また、ほかの事例でも、LGBTの方が相談に行った際に、2人で話し合ってと言われた。
暴力を受けたと相談に行っている方が加害者と2人で話し合えるはずがないんです。
それは、救いを求めて行っているわけですから。それを加害者と被害者が二人で話し合うなんということはもう到底考えられない。

この受理、不受理の基準は一体何なのかなということを考えるわけですね。
担当の方からお話を聞かせていただくと、相談となると膨大な数で、不受理という前に犯罪に当たらないものもあると。
確かに事件性がないものもあるでしょうし、また立証が難しいケースというのもあると思うんです。

ただ、被害届の段階で勇気を出して声を上げたのに受け止めてもらえないような現状があれば、被害者からの声というのはますます上がらなくなってしまう。

性暴力という悪質重大な犯罪に対して、法の適正な運用、法の趣旨、成立に至る経緯等がきちんと周知徹底され、厳正な対処が求められているというふうに考えますけれども、これら被害届が不受理されたケース、内容を含めて、その実態把握されるおつもりはないでしょうか。

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2019年11月25日 太刀川浩一 警察庁 長官官房審議官

まず、被害の受理の原則ということで、警察庁では各都道府県警察に従来から指導していることがございまして、それは、御質問の中にもございましたが、被害の届出に対しては、被害者、国民の立場に立って対応し、その内容が明白な虚偽又は著しく合理性を欠くものである場合を除き、即時受理することとしております。

それから、その被害の届出という行為の前に一般的な相談という形で警察では種々対応しておりまして、こういうことであれば、強制性交等あるいは強制わいせつに関する相談につきましても、相談簿に記載させて、その件数とともに把握はしているところでございます。

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2019年11月25日 田名部匡代 参議院議員(立憲民主党)

実際、今、テレビで取り上げられたケースについてお話をさせていただきましたけれども、ほかにも、性暴力支援をされている方々からお話を聞きますと、実際に届出を受けてもらえなかった等の話があるわけですので、是非そこは、今後、本当は救わなければならない人たちが救えていない可能性も含めて、何らかの形で実態調査ができないものか、その現状把握ができないものか、検討していただきたいというふうに思います。

今井政務官、せっかくお越しをいただいたんですが、これも番組の中で男女千人にアンケートを行っていて、どういうときに性的な行為への同意があったと考えますかという質問に対して、2人きりで飲酒、2人きりで個室に入る、露出の多い服装ということが同意があったというふうに受け止められている。

今井政務官、それに対してどんな感想をお持ちですか。

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2019年11月25日 今井絵理子 内閣府大臣政務官

先生が、これまでの御指摘も踏まえてなんですけれども、私自身も、ちょっと先日ワンストップ支援センターの方にもちょっと訪問をさせていただき、そういった当事者の声、またその支援に当たられていらっしゃる方々の声を聞きました。

そうはいっても、2人きりでどうのこうのとは言っても、やはりそれは性被害、またその被害に逆に遭われているという認識が持てていない方もいらっしゃるという話も聞きました。

ですが、田名部議員のおっしゃるとおり、私も同じ思いでございます。

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2019年11月25日 田名部匡代 参議院議員(立憲民主党)

私の思いはまだお話をさせていただいていないんですが、政務官、やっぱり同意のない性行為は性暴力なんです。本人が望んでいない性行為は、私は性暴力だというふうに考えていますし、そうだと思います。
(後略。)

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(再掲。田名部匡代 参議院議員)
迅速、確実な被害の届出の受理ということが現場で徹底されているのだろうか

誰が見ても同様に、被害届が出されたものは受理するものなのか

先にみたとおり、警察は以下の答弁をしています。

(再掲)
2019年11月25日 太刀川浩一 警察庁 長官官房審議官

被害の届出に対しては、被害者、国民の立場に立って対応し、その内容が明白な虚偽又は著しく合理性を欠くものである場合を除き、即時受理することとしております」

2019年11月25日 太刀川浩一 警察庁 長官官房審議官

それから、その被害の届出という行為の前に一般的な相談という形で警察では種々対応しておりまして、こういうことであれば、強制性交等あるいは強制わいせつに関する相談につきましても、相談簿に記載させて、その件数とともに把握はしているところでございます。

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被害届を提出する前に、警察で「一般的な相談」に乗ってもらうという方法もあります。
泣き寝入りをすることだけは避けたいものです。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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