【法制審議会へ刑法改正の諮問⑪】串田誠一 衆議院議員(3)。上川陽子法務大臣は、過日の国会答弁を誠実に実行しました。このたび、諮問をおこないました

昨日(2021年9月24日)のブログで、2021年3月10日の衆議院法務委員会における串田誠一議員の国会質疑を途中までふりかえりました。
串田議員は、同委員会で、刑法の性犯罪規定の改正について質(ただ)しました。

(参考。当ブログ)
<2021年9月10日、上川陽子法務大臣は、刑法の性犯罪規定の改正を諮問する意向を表明>
2021年9月11日
2021年9月12日
2021年9月14日
2021年9月15日

<第3回性犯罪に関する刑事法検討会(2020年7月9日)における原田隆之教授の意見>
2021年9月16日⑤(その1)

<2021年9月16日、上川陽子法務大臣は、刑法の性犯罪規定の改正に関する諮問をした>
2021年9月19日

<第3回性犯罪に関する刑事法検討会における原田隆之教授の意見>
2021年9月20日⑦(その2)
2021年9月21日⑧(その3)

<串田誠一衆議院議員のツイート(今回の法務大臣の諮問に関して)>
2021年9月23日

<串田誠一衆議院議員が2021年3月10日の衆議院法務委員会でおこなった質疑>
2021年9月24日⑩(その1)

本日も昨日にひきつづき、同委員会における串田誠一議員の質疑をみてみます。

2021年3月10日 衆議院 法務委員会
 ~串田誠一 衆議院議員の質疑②
(※

(2021年3月10日 衆議院 法務委員会「会議録」より、引用。)

2021年3月10日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

今、昭和24年(1949年)の判例が言われたわけですけれども、

(参考。昭和24年5月10日 最高裁判所 判決文。)

「論旨は、被告人が被害者に暴行脅迫を加えた事実はなく、仮りにそのような事実があつたとしても、被害者が抗拒不能に陥つたという事実は全記録の何処にも発見することができないと主張しているけれども、刑法第177条にいわゆる暴行又は脅迫相手方の抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであることを以て足りる

「そうして被告人が被害者にその程度の暴行脅迫を加えたという事実は、原判決挙示の証拠によつて十分立証されている」

何を申し上げたいかといいますと、売春防止法が成立したのは昭和31年(1956年)、そして、酌婦契約と前借り金契約が無効になったというのは昭和30年(1955年)なんですね、それまではそういう契約で女性が身売りをさせられていたということ自体が現実にはあった、そういう時代の昭和24年(1949年)の判決なんですよ。

(参考。昭和24年5月10日 最高裁判所 判決文。)

「論旨は、被告人が被害者に暴行脅迫を加えた事実はなく、仮りにそのような事実があつたとしても、被害者が抗拒不能に陥つたという事実は全記録の何処にも発見することができないと主張しているけれども、刑法第177条にいわゆる暴行又は脅迫相手方の抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであることを以て足りる

「そうして被告人が被害者にその程度の暴行脅迫を加えたという事実は、原判決挙示の証拠によつて十分立証されている」

ですから、女性が本当はそういうような行為をとてもじゃないけれども耐えられないという状況の中でも、それを犯罪にすることができないような社会情勢が昭和24年(1949年)にはあったのではないか。

何を申し上げたいかというと、そういう時代に出された昭和24年(1949年)の判例を、個人的な法益を重視する今の時代にそのまま踏襲していっていいんだろうかということを申し上げたいわけです。

(参考。昭和24年5月10日 最高裁判所 判決文。)

「論旨は、被告人が被害者に暴行脅迫を加えた事実はなく、仮りにそのような事実があつたとしても、被害者が抗拒不能に陥つたという事実は全記録の何処にも発見することができないと主張しているけれども、刑法第177条にいわゆる暴行又は脅迫相手方の抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであることを以て足りる

「そうして被告人が被害者にその程度の暴行脅迫を加えたという事実は、原判決挙示の証拠によつて十分立証されている」

民法は、709条で、暴行、脅迫によれば不法行為という違法行為が成立するわけですよ、暴行、脅迫で。

(参考)
<民法>
第709条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

ところが、刑事では、暴行、脅迫で強制性交等罪を行ったとしても無罪なんです。

おかしいじゃないですか、統一的に。

違法だと言って、民法では違法なのに、刑法では無罪。

そして、反抗を著しく困難にする程度の暴行、脅迫でない限りは犯罪が成立しないんだ。
暴行、脅迫があったら犯罪は成立するでしょう。

上川法務大臣、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

——————————————————–

2021年3月10日 上川陽子 法務大臣

今、委員から、この間の歴史的な法体系の動きにつきまして、またその法益につきましての御説明をいただきました。

個別具体的な事件におきましての裁判所の判断に関わる事柄につきましては、法務大臣として所見を述べることにつきましては差し控えさせていただきたいと思います。

また、現在法務省において開催しております性犯罪に関しましての刑事法検討会におきましては、委員御指摘になりました暴行、脅迫や心神喪失、抗拒不能の要件の在り方につきましても検討すべき論点として挙げられておりまして、その中で、委員御指摘の点、すなわち強制性交等罪の暴行、脅迫の要件、準強制性交等罪の心神喪失、抗拒不能の要件につきまして、判例上必要とされる被害者の抗拒を著しく困難にさせる程度、これを緩和した要件とすべきかにつきましても御議論が行われているものと承知をしております。

性犯罪に係る刑事法の在り方の検討につきましては喫緊の課題である、こういう認識の中で今検討を行っていただいているということでございますので、スピード感を持って充実した審議が行われるよう期待をしてまいりたいというふうに考えております。

——————————————————–

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録公開

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

2021年3月10日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

是非スピード感を持って検討していただきたいと思うんです。

176条(強制わいせつ罪)と177条(強制性交等罪)、隣り合わせの条文で同じ「暴行又は脅迫」と書いてあるのに解釈を異なって行うというのは本来非常に不自然であって、そういう解釈をするべきだという国会議決があったのかといったら、そういう国会審議というのは記録にないと言っているわけですよね。

突如として裁判所が昭和24年(1949年)にその判例を出した、ただそれだけなんです。
何の根拠もないんですから。

(参考。昭和24年5月10日 最高裁判所 判決文。)

「論旨は、被告人が被害者に暴行脅迫を加えた事実はなく、仮りにそのような事実があつたとしても、被害者が抗拒不能に陥つたという事実は全記録の何処にも発見することができないと主張しているけれども、刑法第177条にいわゆる暴行又は脅迫相手方の抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであることを以て足りる

「そうして被告人が被害者にその程度の暴行脅迫を加えたという事実は、原判決挙示の証拠によつて十分立証されている」

こういうことでやはり苦しめてはいけないと思いますので、実は、これは暴行、脅迫と書いてあるだけですから、内閣の議決で、これは、解釈は、通常の176条(強制わいせつ罪)と同じように解釈しようと議決していただければ解決するんですよ。
法律改正は必要ないんです。
是非、上川法務大臣にはそういう提案を内閣の方でしていただきたいということをお願いしたいと思うんです。

——————————————————–

串田誠一議員は、憤懣を吐露しました。
半年後のことです。
先日(2021年9月11日)、串田議員は、刑法の性犯罪規定の改正に関して、以下のツイートをしました。

2021年9月11日

(2021年9月11日 串田誠一衆議院議員のツイートより、引用。)

2021年9月11日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

添付は本年(2021年)3月10日法務委員会での上川法務大臣の答弁です。


「スピード感を持って」とのことでしたが通常国会では見えませんでした。残念に思っていたところ近々組閣が予想されるこの時期にこれほどの大改正を法制審に諮問されました。
立派なご決断だと思います。

——————————————————–

(再掲。串田誠一議員)
『スピード感を持って』とのことでしたが通常国会では見えませんでした。残念に思っていたところ近々組閣が予想されるこの時期にこれほどの大改正を法制審に諮問されました。立派なご決断だと思います

あとは、法制審議会がどのような判断を下すかです。
早期の刑法改正を切望します。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

【法制審議会へ刑法改正の諮問⑪】串田誠一 衆議院議員(3)。上川陽子法務大臣は、過日の国会答弁を誠実に実行しました。このたび、諮問をおこないました」への1件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。