【法制審議会へ刑法改正の諮問⑩】串田誠一 衆議院議員(2)。「家の借金のカタに娘が身をそういうところに売られていたというような時代というのは現実にあった」

昨日(2021年9月23日)のブログで、刑法の性犯罪規定の改正に関する串田誠一衆議院議員のツイートにふれました。
もう一度、同じツイートを引きます。

2021年9月11日

(2021年9月11日 串田誠一衆議院議員のツイートより、引用。)

2021年9月11日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

添付は本年(2021年)3月10日法務委員会での上川法務大臣の答弁です。


「スピード感を持って」とのことでしたが通常国会では見えませんでした。残念に思っていたところ近々組閣が予想されるこの時期にこれほどの大改正を法制審に諮問されました。
立派なご決断だと思います。

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(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録公開

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

(再掲。串田誠一議員)
(略)本年(2021年)3月10日法務委員会での上川法務大臣の答弁です。『スピード感を持って』とのことでしたが通常国会では見えませんでした。残念に思っていたところ近々組閣が予想されるこの時期にこれほどの大改正を法制審に諮問されました。立派なご決断だと思います

本日は、今年(2021年)の3月10日の衆議院法務委員会における串田議員と上川陽子法務大臣のやりとりをみてみます。

2021年3月10日 衆議院 法務委員会
 ~串田誠一 衆議院議員の質疑①

(2021年3月10日 衆議院 法務委員会「会議録」より、引用。)

2021年3月10日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

日本維新の会の串田誠一でございます。

今日は大臣所信に対する質疑ということで、(略)、今日は、政策に関して、保護法益を中心にして質疑をさせていただきたいと思います。

先ほどからずっと性犯罪、性被害の件が出てまいりましたので、まずその点から質問させていただきたいと思います。

まず、この問題が、今、スプリング(※代表理事は山本潤さん)という団体の方にも何度も私、陳情を受けておりますし、ここの委員の方も恐らくそういうふうに陳情を受けていらっしゃる方が多いと思うんですが、一番何が問題かというと、刑法177条(強制性交等罪)の暴行、脅迫の要件が、昭和24年(1949年)5月10日の判決によって、かなりハードルが高い状況になっているというのが一番大きな問題になっていると思うんですけれども、

(参考。昭和24年5月10日 最高裁判所 判決文。)

「論旨は、被告人が被害者に暴行脅迫を加えた事実はなく、仮りにそのような事実があつたとしても、被害者が抗拒不能に陥つたという事実は全記録の何処にも発見することができないと主張しているけれども、刑法第177条にいわゆる暴行又は脅迫相手方の抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであることを以て足りる

「そうして被告人が被害者にその程度の暴行脅迫を加えたという事実は、原判決挙示の証拠によつて十分立証されている」

このわいせつ関係、性犯罪関係の保護法益、これが変遷しているというようなこともあるようなんですが、その点についての説明をお願いいたします。

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2021年3月10日 川原隆司 法務省 刑事局長

お答え申し上げます。

今、委員の方のお尋ねの保護法益、性犯罪関係ということですが、強制性交等罪ということだろうと思いますので、強制性交等罪の保護法益についてお答えを申し上げたいと思います。

現在の強制性交等罪、これは平成29年(2017年)の刑法改正以前は強姦罪と呼ばれていたものでございますが、この条文の位置につきましては、明治13年(1880年)に制定されましたいわゆる旧刑法におきましては、身体に対する罪の章に置かれていたものでございますが、明治40年(1907年)に現行刑法が制定された際、現行刑法では、公然わいせつ罪等の罪と併せて、わいせつ、姦淫及び重婚の罪の章に置かれたものと承知しております。

もっとも、このように、明治40年(1907年)の現行刑法の制定時に当時の強姦罪の条文の位置が変更された趣旨につきましては、現時点で帝国議会において説明された記録が見当たらないことなどから、この現行の刑法制定によって強姦罪の保護法益に変更が生じたか否かについて、確たることをお答えすることは困難であるところでございます。

ただ、いずれにしましても、一般に、強姦罪又は強制性交等罪の保護法益につきましては、かつては、学説上は、風俗犯としての面を有するとしつつ、主として個人の性的自由ないし貞操を保護法益とすると解する見解などもあったものの、現在は、個人の性的自由ないし性的自己決定権であると解されているものと承知しております。

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2021年3月10日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

これはかつて藤野委員(※日本共産党の藤野保史 衆議院議員)が大変重要な指摘をしてくださいましたが、刑法177条(強制性交等罪)の位置関係が社会的法益のところにあるようだと。

それで、今の説明なんですが、旧刑法の明治13年(1880年)の頃は個人的法益だったのが社会的法益になり、戦後、個人的法益に回帰してきたというような説明をしている論文等も結構多いんではないかなと思うんですが、そういうものがあるということはいかがですか。それでいいですか。そういう考え方があったとかなり有力に主張されていると思うんですが、いかがでしょうか。

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2021年3月10日 川原隆司 法務省 刑事局長

ちょっと今の関係でなかなか難しいところではございますが、条文の位置の問題とその条文の位置の変更が直ちに保護法益に変更を加えたかという問題はちょっと別の問題のようでございます。

その上で、先ほど申し上げましたように、明治40年(1907年)に現行刑法が制定された際に社会法益の罪なんかと一緒に規定されたものですから、その点について、この点は社会法益としての性格を有したんだと解する見解もございますというところでございます。

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2021年3月10日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

そこで、先ほどずっと質問が出ていました売春防止法、この売春防止法の制定とそして猶予期間の刑事罰が施行された年月を御紹介いただきたいと思います。

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2021年3月10日 川原隆司 法務省 刑事局長

お答えを申し上げます。

売春防止法自体が制定されたのは昭和31年(1956年)5月21日でございます。

施行の関係ですが、この法律の全てが施行されましたのは昭和33年(1958年)4月1日でございます。

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2021年3月10日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

細かいことですけれども、売春防止法というのは当時議法で何度か上程されていたんだけれども、なかなか法律としては国会内での賛同が得られなかったという経緯というのは御存じでしょうか。

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2021年3月10日 川原隆司 法務省 刑事局長

お答え申し上げます。

存じております。

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2021年3月10日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

事実としてはそういうことがあったと。

その31年(1956年)に遡ること昭和30年(1955年)10月7日の最高裁に、酌婦業務を前提とした前借り金契約に関する判例がありました。
この判例の内容を簡単に説明してください。

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2021年3月10日 小出邦夫 法務省 民事局長

お答え申し上げます。

お尋ねの酌婦業務を前提とした前借り金契約に関する昭和30年(1955年)10月7日の最高裁判例は、いわゆる酌婦として稼働させる対価として消費貸借の名義で前借り金を受領した事案におきまして、酌婦としての稼働契約が公序良俗に反して無効であり、その稼働契約と密接に関連して互いに不可分の関係にあるいわゆる消費貸借契約も無効となるため、交付した前借り金の返還を求めることはできないと判示したものであると承知しております。

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2021年3月10日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

酌婦契約と言いながら売春と同じようなことをされていたということで、ここに出席されている委員の方も御存じだと思うんですが、小説とかドラマでもありますけれども、家の借金のカタに娘が身をそういうところに売られていたというような時代というのは現実にあったわけでございます。
それが昭和30年(1955年)のこういう判例に基づいて個人的法益というものが重視されていって、そして議法がなかなか通らなかったのがようやく売春防止法として昭和31年(1956年)に成立に至った。
ですから、それまでは女性が嫌がっていても、そういうようなところに身を置かざるを得ないように追い込まれていった時代が現実にはあったんだということは、これは素直に認めざるを得ないというふうに思うわけでございます。

昭和24年(1949年)の先ほどの暴行、脅迫、この最高裁の判例、176条(強制わいせつ罪)と177条(強姦罪)、隣り合わせなのに、176条(強制わいせつ罪)は単純な有形力、身体に対する有形力の行使という暴行の要件で運用されているのにかかわらず、177条(強姦罪)は最高裁の判例によって、どういうような形で今判例としては出されたものなんでしょうか。

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2021年3月10日 川原隆司 法務省 刑事局長

お答え申し上げます。

委員の御指摘の刑法177条(強姦罪)の判例についてでございますが、まず、昭和24年(1949年)5月10日の最高裁判決におきまして、平成29年(2017年)の刑法改正前の強姦罪における暴行、脅迫につきまして、抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであることをもって足りるとしておりまして、これは強制性交等罪についても同様であると考えておるところでございます。

具体的なその判断の在り方としては、昭和33年(1958年)6月6日の最高裁判決がございまして、これによりますれば、単にその暴行、脅迫のみを取り上げて観察すればそのような程度に達しないと認められるものではあっても、相手方の年齢、性別、素行、経歴等やそれがなされた時間、場所の四囲の環境その他具体的事情のいかんと相まって、相手方の抗拒を著しく困難ならしめるものであれば足りると解されているところでございます。

そして、これらの最高裁判決は、今申し上げております暴行、脅迫の意義につきまして一般的な解釈を示したものとして、その後の裁判例でも前提とされるなど、実務上定着していると理解しているところでございます。

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このやりとりのつづきは、明日のブログでみてみます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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