児童ポルノの単純所持に対する自民党&公明党と、民主党の対応(23)。民主党や社民党には、被害者の救済よりも、他に重視するものがあるようです

2014年から、児童ポルノの単純所持は、違法、となりました。
その5年前の2009年にも、児童ポルノの単純所持を禁止しようとするうごきがありました。

(確認。2009年当時の各党の方針)
<児童ポルノの単純所持について>
与党(自民党&公明党)「児童ポルノの単純所持は禁止」
民主党「児童ポルノの単純所持を禁止すべきでない」

2009年当時、政権交代が目前に迫っていた民主党などの野党は、与党案に反対しました。
本日も、2009年6月26日に開催された衆議院法務委員会の会議録を参照します。

(参照元)
2009年6月26日
 衆議院 法務委員会
 会議録

(参考。当ブログ)
2009年6月26日の衆議院法務委員会の論議>
2021年8月18日(序)
2021年8月19日(1)
2021年8月20日(2)
2021年8月21日(3)
2021年8月22日(4)
2021年8月23日(5)
2021年8月24日(6)
2021年8月25日(7)
2021年8月26日(8)
2021年8月27日(9)
2021年8月28日(10)
2021年8月29日(11)
2021年8月30日(12)
2021年8月31日(13)
2021年9月1日(14)
2021年9月2日(15)
2021年9月3日(16)
2021年9月4日(17)
2021年9月5日(18)
2021年9月6日(19)
2021年9月8日(20)
2021年9月9日(21)
2021年9月10日(22)

2009年6月26日 衆議院法務委員会

児童ポルノの単純所持に対する処罰(23)
 ※|(序)(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)(18)(19)(20)(21)(22)

(2009年6月26日 衆議院 法務委員会「会議録」より引用。)

2009年6月26日 谷畑孝 衆議院 法務委員会 委員長代理(自民党)

次に、保坂展人君。

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2009年6月26日 保坂展人 衆議院議員(社民党)

社民党の保坂展人です。
ありがとうございます。

まず、前田参考人に伺いたいんですが、いただいた資料の中に、この(2009年)6月の初めでしょうか、法改正の次に来るもの、執行についてということで、エドワード・ショーというアメリカのFBIの駐日代表の方が報告をされて、シンポジウムがあったんだなということがわかりましたけれども、実はアメリカには、児童ポルノ関係で共謀罪もありますね。
伝え聞くところによると、そのFBIの方などからは、やはりこの児童ポルノの捜査のためには共謀罪が必要だというような発言もあると聞いているんですが、そのあたりはどうなのか、教えていただけますか。

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与党(自民党&公明党)系
2009年6月26日 前田雅英 首都大学東京法科大学院 教授

今の御質問の趣旨、ちょっとわからなかったんですが、ショーさんと一緒に研究会をやったわけではないのであれですけれども、一般論としてお答えしますと、やはりアメリカの現場では、本当に児童ポルノに対して厳しい感覚を持っていて、徹底して調べる
その捜査官の人の話を伺ったことがあるんですが、そのためにはやはり共謀罪というのは有効なツールだと彼らが考えているということは容易に推測できるというふうに思っております。

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2009年6月26日 保坂展人 衆議院議員(社民党)

もう1点。
私がたまたま手にした資料が余り新しくないので前田さんにお聞きしたいんですけれども、2004年の資料なんですけれども、これは、イタリアの児童保護団体のテレホノ・アルコバレーノという団体が、サイト上の17016件の児童ポルノサイトをいわば調べた。
そして、1位はやはりアメリカであった、10503件、2位は韓国で1353件、3位がロシアで1232件で、実は日本は、ブラジル、イタリア、スペイン、チェコの後の8位で、数はそう多くないですね、165件。

この間の報道で、日本は世界に非常に恥ずかしい児童ポルノの発信国だ、こういう言い方がありましたが、たまたま私が手にした資料なんですが、さらに新しい数字等でこういった傾向は大幅に変わったのかどうかということをお願いします。

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与党(自民党&公明党)系
2009年6月26日 前田雅英 首都大学東京法科大学院 教授

正確な、オフィシャルな統計資料みたいなものというのはないので、やはり任意団体的なものが集められたものなんだと思うんですね。

ただ、私の印象も、日本のサイトの数とかが世界で物すごく多いということではないんですが、よくスウェーデンとかに指摘されるのは、画像の発信源ですね。
それがいろいろ回り回って、ネットというのは世界じゅうに伝わっていくわけですけれども、児童ポルノ画像の撮影をして、それを流す源として日本が非常に多いという話はよく出てくる。

ただ、現状で、インターネット関係で問題のあるサイトを探しているところで、やはり児童ポルノは相当問題があるという指摘はふえていますが、恐縮ですけれども、数字的なもので、今、日本の順位がどう変わってきているというようなことはちょっと持ち合わせていないので、申しわけないです。

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2009年6月26日 保坂展人 衆議院議員(社民党)

続いて、一場参考人に伺いたいんですが、先ほど来の議論で、アメリカの場合はかなり明確な規定がありますねということと、日本の場合のいわゆる3号ポルノの幅広さの問題なんですが、先ほどからの議論で、これは自民党の中にもいろいろな御意見があって、早川政務官のブログなど見ると、やはり宮沢りえの「サンタフェ」などがポルノということだけはこれは違うでしょうという議論があったということが書かれています。

私もどちらかというとその立場で、ひどいポルノで、凌辱され、おとしめられ、そして人権侵害されている、アグネスさんが言われている、そういう被害児童を救出していかなければいけないのはもちろんですけれども、しかし、限界領域というよりは、どちらかというと違うのではないかというものも、捜査機関のある種の恣意性で、余りにも幅広い条文だと別の問題が起きる、こう考えているんですが、その点についてお願いします。

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民主党系
2009年6月26日 一場順子 弁護士

まさにその点を先ほど来からずっと申し上げてきまして、恣意的な捜査の可能性を否定できない。
そうした場合に、本当に大勢の人。
この条文だけ読むと、何でいけないのというのがよくわからないんですよ。
つけていないって、赤ちゃんはみんなつけていないでしょう、一体どうしてそれまで入っちゃうのということを一番私は言いたい。

「サンタフェ」も入ってしまうかもしれないし、そういったものを持っているだけで、まだいいんですよ、サイトに提供する、製造する、そういったものはもう既に処罰化されています、持っているだけで処罰するかどうかを今議論している。
持っているだけで処罰されたら、赤ちゃんの写真を写したお父さん、お母さんの写真が、みんな客観的には入ってしまう。
それはやはり避けるべきだと私は思います。

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2009年6月26日 保坂展人 衆議院議員(社民党)

アグネス・チャンさんに伺いたいんですけれども、私の妹が大ファンで、デビュー直後から、陳美齢さんですね、いつも耳が痛くなるほどアグネスさんの歌を隣で歌っていたので、非常に感慨深いんです。

私もチェンマイ、チェンライの、タイの取材に行きました、議員になる前ですけれども。
そこで、ビルマから売られてきた子供たちがひどい目に遭って、救出されている施設にも行きました。
子供にもインタビューしたり、非常に悲しい、そしてこんな子供たちが、大変だという今の思いはよくわかります。

そして、今やっていた議論ですが、恐らくちょっとずれがあるんだろうと思うんです。
ずれというのは、具体的に伺いたいのは、アグネスさんも芸能界にいらっしゃって、例えば、宮沢りえさんとは限らず、10代でデビューされた歌手の方とか女優の方とかがグラビアになったり、中にはセミヌードとか、そういうことで写真集を出されたりということを、目の前にいらっしゃったと思うんですね。

私は宮沢りえさんの「サンタフェ」を改めて確認してみましたけれども、これは児童ポルノとして単純所持で規制するようなものではないと私は判断します。
その点をごちゃごちゃにして、かなり広く、これは全部、すべからく規制するんだよということでは、かえって理解が難しいんじゃないか。
いわゆるアグネスさんが言ったように、児童を本当にひどい形で凌辱し、そして一生の汚点となるような、それがサイト上にずっと残ってということはよくわかります。
その点、どういうふうに考えますか。

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与党(自民党&公明党)系
2009年6月26日 アグネス・チャン 日本ユニセフ協会大使(タレント)

グラビアアイドルは芸能界の中にもいっぱいいらっしゃいます。
でも、法律ができてからは、やはり18歳未満の写真はできるだけみんなは避けています。
やはり18歳未満は、高校卒業するまでは健康的に子供時代を過ごしてもらうという。

芸能界の中でも、例えば写真家からすごく私は非難されるんですけれども、そういう活動をすると私たちは子供の裸が撮れなくなっちゃったんだよと言われるんです。
そうしたら私は大体、18歳まで待ったらどうですかと。私はそう思います。
そんなに18歳未満の子供たちの裸を見る必要もなければ、水着の写真を見る必要もないと思う。
18歳になってもとてもきれいです。
それは言い切れます。
きれいな子はずっときれいです。
その子をみんなに見せたいと。
それが18歳あるいは成人になってから見せればいいんです。
決してまだ未熟な子供の裸を見るというのは、そんなに必要ないと私は思っているんです。
でも、子供には子供のころは必要なんです。

「サンタフェ」に関しては、実は私、新聞で、広告とかしか見たことがないんですね。
だから判断がつかないんですけれども、でも、例えば、本当に法律が成立して、そして18歳未満のそういうようなものは持ってはいけないんだよと、そうしたら、私は、個人の判断で、みんな処分するか残すのかと自分で考えていただいてもいいと思うんですね。

決して大人は子供の裸を見なくては命を縮めるとかそういうことはないと思うんですね。
もう少し待ってください、18歳まで。ぜひお願いします。

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2009年6月26日 保坂展人 衆議院議員(社民党)

ということは、「サンタフェ」は見てはいないけれども、あるいは18歳未満であれば、「サンタフェ」だけじゃないですけれども、児童ポルノ3号の要件に当たってしまうということだと思いますね。
今、そういうふうに受けとめました。
だから、そういったものは今後撮影されても発売されてもいけないという立場をお話しされたと思います。

(アグネス・チャン参考人「今発売されていないんです、もうだめなんです、99年【1999年】から」と呼ぶ)

いや、だから、発売されてはいけないという話なんでしょう。

そこで、田島参考人に伺っていきますけれども、そもそもこの法律の保護法益そのものは、児童ポルノの被写体となって、非常にその人権を侵害されて、取り返しのつかない傷を負っている子供たちをきちっと救出していこうということであり、その点に我々も全く異議はないし、もっともっと進めるべきだ、足らない点があれば足すべきだと思っているんです。

他方で、「サンタフェ」も含めて、過去出版された出版物を、あるわけですよね、150万部ぐらい売れたらしいですから。
それは、本棚にあるかもしれない、古本屋にもあるでしょう。
そして、過去の同様の写真集のみならず、雑誌のバックナンバーなんかも売っていますよ、古本屋で。
そういうものも全部蔵出しして、1年以内に焼き捨てよと。
あるいは、ごみで出したら、これまた提供罪に問われてもいけないしというようなことが、日本は過剰同調社会ですから、そこまで法律が求めていなくても、これはまずいぞというようなことで、どんどんどんどん本来の保護法益とは違う方向に走り出していき、これは最終的には内心の自由やあるいは表現の自由に重なってくる。
現に戦前はエロ、グロ、ナンセンスの規制から始まっていったわけですから、思想の統制というのは。

私は、児童ポルノがいいなんということは一つも思いません。
しかし、それが拡張されていくことには危惧を感じる。
その点についてどうでしょう。

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民主党系
2009年6月26日 田島泰彦 上智大学教授

私が心配しているのはまさにそういうことであって、本当に大事なことは、きちんとそこに焦点を当てて、それで、それについては本当に厳格にそれをなくすように、あるいは厳しくそれを防止したり除去したりということを本気でやるということですね。
だけれども、そうではない形になってしまうと、やはり本来の子供たちの保護とは違う文脈、あるいは違う形で過剰に規制や制約が及ぼされてしまったときに、我々の自由で民主的な社会というのは果たしてどうなってしまうのかということだと思うんですね。

ですから、余りにも過剰な形の規制、広く網をかけ過ぎる規制をしてしまうと、本来大事にしなければいけない価値や権利というのが逆にうまく守れなくなってしまうし、逆に、規制や統制を本当にしたいというふうに考えている人たちは、むしろ非常に広い裁量の幅を持って、やれると思えばいつでもできるんだよというような形で我々の社会の上に君臨をしてしまうということになったら、やはりちょっと我々の社会のあり方としてどうなんだろうか、そういうふうに考えています。

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2009年6月26日 保坂展人 衆議院議員(社民党)

現に「サンタフェ」も、国会図書館では閲覧規制がもうかかっているんですね。
ですから、きょうはこういった審査がありますから、見ないと議論できませんから見ましたけれども、しかし、閲覧規制がかかっているということは、それは一般の図書館ではもう見れないわけですよ。
そういうところまでの議論を、私、10年前も、この立法当時いましたから、そこまで議論したかなという思いがあるんですね。

ですから、古今東西、人間の表現あるいは芸術には、さまざまな、少女も少年も含めて、彫刻や絵に出てくるということはあります。
それが、要するに芸術的な価値がどうなのかということを十分見て、私は、必要な規制はきちんとやるべきである、しかし、それによって表現の自由や内心の自由が萎縮するようなことはあってはならないという立場でお聞きをいたしました。

どうもありがとうございました。

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2009年6月26日 谷畑孝 衆議院 法務委員会 委員長代理(自民党)

これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。

参考人の方々には、貴重な御意見をいただきまして、この委員会を代表して、本当に、心より感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

(拍手)

(後略。)

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 ※|(序)(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)(18)(19)(20)(21)(22)

民主党や社民党などの抵抗により、児童ポルノの被害者の救済は、5年、先延ばしになりました。

(参考。児童ポルノ禁止法)
<経緯>

1999年 児童ポルノ禁止法成立
  
2004年 児童ポルノ禁止法改正
 ・児童ポルノの「製造・販売」、「提供目的での所持」を罰則の対象に。
  
2009年
 ・与党(自民党と公明党)は、児童ポルノの単純所持を禁止する改正案を国会に提出した。
 ・民主党などが反対した。
 ・衆議院が解散され、与党案は廃案となった。
  
2009年9月16日~2012年12月26日 民主党政権
  
2012年12月26日~ 自民党政権
  
2014年6月18日  児童ポルノ禁止法改正
 ・児童ポルノの単純所持を禁止する改正案が可決、成立した。

(再掲。保坂展人 衆議院議員【社民党】)
芸術的な価値がどうなのか
表現の自由や内心の自由が萎縮するようなことはあってはならない

結局のところ、民主党や社民党が言いたいのは、被害者の救済よりも表現の自由のほうが大事、ということです。
近々、衆議院の選挙がおこなわれます。
民主党と社民党がさらに議席を減らすことを願っております。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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