児童ポルノの単純所持に対する自民党&公明党と、民主党の対応(22)。民主党は、児童ポルノの単純所持の禁止に反対しました

2009年に与党(自民党&公明党)は、国会に、児童ポルノの単純所持を禁止する法案を提出しました。
被害者よりも悪党の人権を優先する民主党は抗いました。

(確認。2009年当時の各党の方針)
<児童ポルノの単純所持について>
与党(自民党&公明党)「児童ポルノの単純所持は禁止」
民主党「児童ポルノの単純所持を禁止すべきでない」

本日も、2009年6月26日の衆議院法務委員会の論議をみてみます。

(参照元)
2009年6月26日
 衆議院 法務委員会
 会議録

(参考。当ブログ)
2009年6月26日の衆議院法務委員会の論議>
2021年8月18日(序)
2021年8月19日(1)
2021年8月20日(2)
2021年8月21日(3)
2021年8月22日(4)
2021年8月23日(5)
2021年8月24日(6)
2021年8月25日(7)
2021年8月26日(8)
2021年8月27日(9)
2021年8月28日(10)
2021年8月29日(11)
2021年8月30日(12)
2021年8月31日(13)
2021年9月1日(14)
2021年9月2日(15)
2021年9月3日(16)
2021年9月4日(17)
2021年9月5日(18)
2021年9月6日(19)
2021年9月8日(20)
2021年9月9日(21)

2009年6月26日 衆議院法務委員会

児童ポルノの単純所持に対する処罰(22)
 ※|(序)(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)(18)(19)(20)(21)

(2009年6月26日 衆議院 法務委員会「会議録」より引用。)

2009年6月26日 山本幸三 衆議院 法務委員会 委員長(自民党)

次に、富田茂之君。

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2009年6月26日 富田茂之 衆議院議員(公明党)

公明党の富田茂之でございます。

参考人の先生方、本当にきょうは御意見ありがとうございました。
また、各党の理事の皆さん、きょう審議入りをしていただきまして、法案提出者として本当に感謝申し上げます。

小宮山先生から、御本人はやはり単純所持を罰したいという本音が出て、すばらしい、よかったというふうに私は思います。
小宮山先生の方で、まだ児童ポルノの検挙数が少ないから、そういう誤判みたいなのが出ていないんだというようなお話がありましたけれども、実は、警察庁の調査では、20年で、児童ポルノの事件は、送致件数676件、送致人員412名、被害児童338名と、急増しているわけですね。

そういった意味で、やはり児童ポルノを撲滅するという意味では、ここはもう与野党を超えてやっていく必要があると思いますので、きょう先生方の御意見を聞いて、何とかこの国会で成立をさせたいなというふうに思いました。

任期はもう9月10日で切れてしまいますし、何となく解散かというような話もありますので、そうすると、国民の皆さんから見て、この法律はどうなってしまうんだというような思いがあると思うんですが、実は、20000年に、児童虐待防止法、私がちょうど委員長をやっておりまして、提案しました。
あのときももうすぐ解散だというふうになって、それで各党が歩み寄ったんですね。
それぞれ各党の案が全く違っていまして、それでも法律はここでつくるべきじゃないかというような状況になって、きょう保坂先生がいらっしゃいますが、各党の理事が集まりまして、それぞれの案は、もう引くところは引くというような形で、とにかくまず一歩踏み出そうということで法案ができましたので、ぜひ、きょう参考人の先生方の御意見も参考にして、まず改正していく。
特に私は単純所持を処罰するという方向で改正したいと思いますが、そういう方向に進んでいきたいというふうに思います。

前田先生にまずお伺いしますが、先生が所持罪について、今でも児童ポルノの捜査というのはハードルが高いんだというふうに先ほどお話をしてくださいました。
肝心のものが逃げてしまう可能性があるんだと。
そこに民主党案のように有償とか反復とかいう形をつけてくると、ますますこれは捜査が困難、そういうところを証明していくのは難しいんじゃないか。
例えば取得行為の立証で、いつ、どこで、幾らで入手したんだ、こういうことはなかなか立証できないというお話をいただきました。

実は、法案審議の中で民主党の質疑者から尋ねられまして、私たちも、与党(自民党&公明党)でも取得して所持というのを議論したんですけれども、やはり取得の立証というのはかなりハードルが高くなるだろう、今より逃げ手をふやしちゃうんじゃないかということで、やはり所持をきちんと目的犯という形にして処罰していく方が筋ではないかということで与党案を作成したんですが、そのあたりについて、先生の御意見をもう少し教えていただければと思います。

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与党(自民党&公明党)系
2009年6月26日 前田雅英 首都大学東京法科大学院 教授

もう今のお話に、ある意味で尽きているかと思うんですけれども、やはり現実に、今先生のおっしゃったように、ふえている。
ただ、それで十分検挙をされているかというと、必ずしもそうでない面もある。
その意味で、やはり今より狭めなきゃいけないような方向に改正するというのは、何のための改正なのかと。

もちろん、今御指摘がいろいろありましたように、表現の自由の観点とかで、広過ぎる処罰とか恣意的な処罰による人権侵害が起こっているのであれば、そこを見直すというのはよくわかるんです。
だけれども、そういう問題の指摘がない。
逆に、児童ポルノの規制が緩やか過ぎて、こんなに広がってどうするんだという声が上がっている。
その中で、所持罪に広げていくというときに、有償とか反復というようなものの要件は非常に難しいという面があると思いますね。

もちろん、目的規定というのは主観面ですので、主観面の立証というのは、もう多くの法律はそれは必ず必要ですのでやっていますけれども、そこは難しいんですね。
ただ、さっき小宮山先生の話にもありましたように、ベストではなくてベターを求めていく。
その中で、判断としては、与党(自民党&公明党)案の目的規定によって絞るというのも一つのやり方で、十分合理性があるというふうに考えているということを申し上げたつもりです。

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2009年6月26日 富田茂之 衆議院議員(公明党)

ありがとうございました。

一場参考人からいただいた資料を見ていましたら、先ほど先生は、「児童ポルノの所持についてよくある質問」、駐日米国大使館の資料を見せていただきましたが、その2ページのことをお話しされましたが、ちょっと1ページの方を見ていましたら、一番最初に、「単純所持の処罰化は日本の警察に過大な権力を与えはしませんか。」という質問が出ていました。
ここの回答を見ていて、この回答のとおりだなというふうに思ったんですね。
こういうふうに書いてある。

日本の現行法は、麻薬等の禁制品の単純所持は処罰の対象としています。ですから、児童ポルノの単純所持の処罰法が、警察に対してこれまで以上の権限を与えることにはなりません。
こういうふうに明確に言った上で、3段落目で、「単純所持の処罰法を悪用から防ぐための予防措置は既に取られています。米国の裁判所のように、日本の裁判所でも警察による捜査令状の取得を管理することにより、プライバシーの権利を効果的に保護することができます。

一番この文書ですごいなと思ったのは、「児童ポルノの製造のために、児童がレイプや虐待を毎日受けています。その一方で、仮定に基づく権力の悪用というのは推測に過ぎません。我々の児童の権利を守ること、これこそが我々の最優先課題となるべきです。

私は、今回の法律をどう改正していったらいいかというのは、まずこの観点に立つべきだと思うんですね。
濫用のおそれ、悪用のおそれというのは何らかの形でおさめていく。
そういうことがないように、冤罪があってはなりませんし、自白の強要があってならない、それは当たり前のことなので、この改正によってそこが広がるようなことがあってはなりませんから、そこを何か抑える方法を考えるべきじゃないのかなというふうに思うんです。

この点について、一場先生と、あと田島参考人も、先ほど、そういう実効性ある担保措置が必要だと言われていましたので、そのあたりについてお2人の意見をいただければと思います。

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民主党系
2009年6月26日 一場順子 弁護士

先ほどの米国大使館の資料ですが、確かにそう書いてありますね。
ただ、その後ろで、米国の児童ポルノの定義はあいまいなものではありませんということが書いてある。
単純に比較をしないでほしいんですね、各国の児童ポルノの定義はみんな違いますから。
そういう形で見ると、この3号に関しては、本当にあらゆる子供の裸が入ってしまうので、それだけはやはり変えるべきだと私は相変わらず思います。

そして、所持、先ほど、民主党の案で、有償で反復して取得することが立証は困難というふうにおっしゃいましたけれども、それはつまり、故意で持っている人、間違えてダウンロードしてしまったり、ふっと入って送られてきてしまったりして持っている人は処罰の範囲から外すために、故意の具体的な形としてそういうものを多分入れられたんだろうなというふうには私は理解しております。

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民主党系
2009年6月26日 田島泰彦 上智大学教授

実効性の前にちょっと一言だけなんですけれども、もし今のような単純所持罪が入れられてしまうと、私がちょっと懸念しているのは、裸体なり裸のたぐいのものというのは、もうどこの家庭でも、出版社でも、それからさらにメディアでも、膨大な形で、過去のものについても特に限定はないですね。
だから、そういうことも含めてやられてしまって、しかもそれで3号の規定がかかわるということになると、これはちょっと、もしそれをやるにしても、そこのところの配慮は私はぜひやっていただくというのが必要かなというのが1点。

それから、実効性のことなんですけれども、やはり、この規定が意味がないということではないと思うんですね。
配慮規定というのは全く意味がないとは思いませんけれども、ただ、やはり一番大事なことは、実際に問題が起こったときに、どういう手だてで、どういう形でクレームなりあるいは権利の救済なりの道を、裁判とは別に図っていくという努力をしていかないと、やはり本当の役割は難しいのかな。
ほかの例なんかを見てもそういうふうに私は感じますので、もし運用上の配慮規定を入れるのであれば、それだけではなくて、そこの部分をぜひ議論していただいて、つけ加えていただけたらいいのかなというふうに思っております。

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2009年6月26日 富田茂之 衆議院議員(公明党)

田島参考人が御懸念されている、過去のものにさかのぼって与党(自民党&公明党)の改正案を適用させようとは思っていませんので、現に持っているものについても、猶予期間を設けて、できればちゃんと処理してほしいというようなそういう配慮規定もしております。

アグネス・チャン参考人にお伺いしたいんです。
先ほど、お話を聞いていて、被害者の気持ちというのは多分我々の想像を絶するんだろうなというふうに思いました。
特に、被害者の声を紹介されて、私たち被害者にとって、児童ポルノはポルノなどではなく、犯罪や虐待の現場を永久に残した、心をずたずたにする残酷な凶器ですという声を紹介されて、凶器は残してはなりません、そういう認識をやはり立法者側も考えないと、児童ポルノというふうに単純に考える、その定義の件とかいろいろ一場先生からも御指摘ありましたけれども、被害者の皆さんが今児童ポルノと言われているものに対してどんな感情を持っているのか、消せないもの、先ほど消しゴムのお話もありましたけれども、そういった思いをやはりこの法改正の中で何としても生かしていかなきゃいけないと思うんですね。先ほど、葉梨先生の質問にも答えられて、単純所持だけはどうしてもというようなお話がありました。

ユニセフの大使として、この前ちょっと新聞で見たんですが、ブルキナファソにも行かれて、本当に大変な中に行かれたのに、そこでも何か問題になっていたというような記述もありました。
日本から見ると物すごくおくれているような国でも、そういう児童ポルノの件をきちんとしていこうというような動きの中で、やはり日本はちょっとおくれているんじゃないかというふうにも思うんですが、そのあたりについて何かお考えがありましたら。

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与党(自民党&公明党)系
2009年6月26日 アグネス・チャン 日本ユニセフ協会大使(タレント)

ありがとうございます。

本当に被害者の子供たちは、さっき言ったとおり、今まで撮られたものは全部消してほしいんです。
だれかが持っているというのを思うだけで、本当に毎日レイプされているというような気持ちになってしまうんですね。

実は私は、だから、それを好む、集めている人たちのブログとかも、そして私のところにもEメールが来たりするんですけれども、そういう人たちは、今一生懸命集めているそうです。
もし与党(自民党&公明党)案が通ったら、もちろん処分しなきゃいけない、それは大変なことだ、3年後はきっと漫画にも来ちゃうんじゃないかとすごい危機感を持っているんですね。
だけれども、もし民主党案が通れば、持っていていいんだ今のうち集めましょうというような呼びかけが今インターネットで広まっています。
その持った分はどうなるの、皆集まって楽しむの、またどこかで流れてしまうの。

要するに、加害者側の心理も考えないと、私たちは何のために法律をつくっていくか、両方の考え方をやはり想像しなきゃいけないと思うんですね。

多分きょうは、被害者のその気持ちを皆さんわかっていただいたと思うんですね。
でも、加害者も、やはりある意味ではとても賢いですよね。
それと同時に、違法したくないんです。
犯罪者にはなりたくないんです。
だから、もしかして、本当に法律が通ったら、コンビニと同じように処分してくれるかもしれない。
日本の皆さん、たとえそういうのを好む方でも、犯罪者にはなりたくない人がほとんどだと思います。
やはり、法律に従う、この国を大事にし、そういうふうに生きていきたい人が多いと思うんですよ。

だから、私、子供たちの声を代表して、単純所持は何とかして、ぜひ皆さん、納得していただきたいと思います。

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2009年6月26日 富田茂之 衆議院議員(公明党)

ありがとうございました。

何としてもこの国会で成立させていきたいと思いますので、4人の参考人の先生、本当にありがとうございました。

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 ※|(序)(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)(18)(19)(20)(21)

明日も、同委員会における議論をみてみます。

(再掲。アグネス・チャン 日本ユニセフ協会大使)
もし民主党案が通れば、持っていていいんだ、今のうち集めましょうというような呼びかけが今インターネットで広まっています。その持った分はどうなるの、皆集まって楽しむの、またどこかで流れてしまうの

民主党の抵抗により、2009年の与党案は廃案となりました。

(参考。児童ポルノ禁止法)
<経緯>

1999年 児童ポルノ禁止法成立
  
2004年 児童ポルノ禁止法改正
 ・児童ポルノの「製造・販売」、「提供目的での所持」を罰則の対象に。
  
2009年
 ・与党(自民党と公明党)は、児童ポルノの単純所持を禁止する改正案を国会に提出した。
 ・民主党などが反対した。
 ・衆議院が解散され、与党案は廃案となった。
  
2009年9月16日~2012年12月26日 民主党政権
  
2012年12月26日~ 自民党政権
  
2014年6月18日  児童ポルノ禁止法改正
 ・児童ポルノの単純所持を禁止する改正案が可決、成立した。

もしも民主党政権がつづいていたら、おそらくいまも、児童ポルノの単純所持は禁止されていなかったことでしょう。
戦慄を覚えます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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