児童ポルノの単純所持に対する自民党&公明党と、民主党の対応(21)。民主党の議員は、「一番このことに対して懸念を持っていた枝野さん」。やはりなあ、といった感じです

本日もひきつづき、2009年6月26日の衆議院法務委員会における論議をみてみます。

(参照元)
2009年6月26日
 衆議院 法務委員会
 会議録

論点は、
「児童ポルノの単純所持を禁止するか」、
「容認するか」
です。

(確認。2009年当時の各党の方針)
<児童ポルノの単純所持について>
与党(自民党&公明党)「児童ポルノの単純所持は禁止」
民主党「児童ポルノの単純所持を禁止すべきでない」

(参考。当ブログ)
2009年6月26日の衆議院法務委員会の論議>
2021年8月18日(序)
2021年8月19日(1)
2021年8月20日(2)
2021年8月21日(3)
2021年8月22日(4)
2021年8月23日(5)
2021年8月24日(6)
2021年8月25日(7)
2021年8月26日(8)
2021年8月27日(9)
2021年8月28日(10)
2021年8月29日(11)
2021年8月30日(12)
2021年8月31日(13)
2021年9月1日(14)
2021年9月2日(15)
2021年9月3日(16)
2021年9月4日(17)
2021年9月5日(18)
2021年9月6日(19)
2021年9月8日(20)

2009年6月26日 衆議院法務委員会

児童ポルノの単純所持に対する処罰(21)
 ※|(序)(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)(18)(19)(20)

(2009年6月26日 衆議院 法務委員会「会議録」より引用。)

2009年6月26日 山本幸三 衆議院 法務委員会 委員長(自民党)

次に、小宮山洋子君。

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2009年6月26日 小宮山洋子 衆議院議員(民主党)

民主党の小宮山洋子でございます。
4人の参考人の方には、いろいろ御意見ありがとうございます。

私も、解説委員をしていたころから、スウェーデン会議の前後からこの問題とずっとかかわってまいりまして、きょう審議入りをしたことには、いろいろ私としての感慨もございます。

先ほどの、午前中の審議の興奮が残っていたとおっしゃいましたけれども、けんか腰にやったら、これは党派を超えて成案は得られません。
私は、国会の状況がいろいろあることは私自身も十分承知した上で、この問題は何としても子供たちのためにここで成案を得るべきだと思っているんです。

そのために、民主党からも、いきなりここでチャンチャンバラバラやったのではなかなか成案になりにくいから、それこそ人権にかかわる、私がかかわってきたものでも、DV防止法とかその改正、あるいは児童虐待防止法の改正とか、これは、理事会のもとに法案をつくった人たちが作業チームをつくって、そこで成案を得る作業、努力をして、それを上げて委員会で採決をするという過程を、子供や女性の人権にかかわる形で、この10年、私がかかわっただけでも何度もやってきているんですよ。

ですから、法務委員会で、多くの法案についていろいろな対立があることは十分承知した上で、きょうせっかく審議入りをしたんですから、相手のどこが悪い、ここが悪いと言い出したら、絶対これはできないんです。
何とか、100%はできないから、それぞれのいいところを生かして、当面、皆様にとっても100%はきっといかない、でも、子供たちを今より少しはましな状態にするために、60%、最初は60点かもしれない、それでも今のゼロから60になれば、それは大きなことなんですから、ぜひそういう努力をしていきたいというふうに私は思っています。

それで、この問題につきましては、御承知のように、96年のスウェーデン会議で、これは政府だけじゃなくてNGOとか、特にこの問題についてはユースと言われる若い人たちが主体になってかかわって、スウェーデンとそれから2001年の横浜と、ずっと積み重ねてきたわけですね。

本当は、昨年(2008年)11月のブラジル・リオデジャネイロの会議の前に、今のこのネットの時代にあって児童ポルノの規制をということで、私たちも、非常に党内に、やはり別件逮捕ですとか冤罪とかいうことに対する危惧もある中で、やはり定義を明確化するというのは悪いことではない。
狭くすることとはまたちょっと違うと思うんですね。
明確化することによって何が犯罪になるのかということが明らかになれば、警察も取り締まりはかえってしやすくなるというようなこともありまして、定義を明確にしてきちんと、単純所持と訳したことが私はちょっといけないんじゃないかと。

この間のリオデジャネイロ会議の宣言の中でも、意図的なというふうに日本語に訳す英文が使われているんです。
私たちは、意図的に、反復をして、お金を出してというようなことで規定をしようとしている。
ですから、そこを、別に狭くするのではなくて、明らかにしていくという作業を私たちはしてきているというふうに思うんですね。

そうした中で、やはり、いろいろな懸念を超えて、子供の人権をより守れるためにはどうしたらいいか、そういうことをぜひ、きょうをきっかけに、時間は余りありませんけれども、しっかり取り組んでいけたらいいんじゃないかなというふうに思っています。

それで、先ほど申し上げたような、理事会のもとにそうした協議をするチームを早急につくって、何とかそのいいところ、いいところを生かしながらやっていければいいと思うんですが、その際に、4人の参考人の方に、この点だけは必ず入れてほしい、ここは留意をしてほしいという点をそれぞれのお立場から伺えると、その作業をするのに参考になるかと思いますので、4人の方に順次伺っていきたいと思います。

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与党(自民党&公明党)系
2009年6月26日 前田雅英 首都大学東京法科大学院 教授

今の御指摘もごもっともで、やはりどこかの新聞の社説にありましたけれども、与野党のあれを乗り越えて、ともかく案ができるということが大事だというのはおっしゃるとおりですね。

どうしても入れてほしいというのは、やはり、先ほど申し上げたんですが、今の、ここまで苦労してやってこられたものの積み上げでやっていただきたい。
ということは、どこにどういう問題があるからどう直すかなんですね。
そのときに、定義が不明確だという問題点の指摘はそんなにないんですね。それよりむしろ、やはり今でも狭過ぎると。
現実にPTAなんかの方に伺えばわかりますが、現実に流れている画像とか周辺的なものも含めると、やはりもうちょっと考えていかなきゃいけない部分がある。
そのときの出発点はやはり現実だということ。

あと、やはり単純所持的なものを、さっき申し上げたように、ネット社会において有効な規制をしていく、ブロッキングや何かを考える上で、ぜひ、処罰という前に、違法であることの宣言は明確にやっていただきたいということを特に強調しておきたいと思います。

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民主党系
2009年6月26日 一場順子 弁護士

やはり定義の問題はぜひ、あいまいなままであってはいけないと思います。

それで、先ほども、性器に限定し過ぎると取り締まれないものも出てくるのではないかというお話がありましたけれども、その妥協案というか、私が、今ここで考えたんですが、選択議定書にあるような、「性的な目的のための児童の身体の性的な部位のあらゆる表現」とか、そういったような工夫をして、性器に限定しない形の、何かもう少し絞り込みがかかった要件を考えるということも1つはあろうかと思います。

なぜ与党(自民党&公明党)案に反対するか、現行の定義に反対するかというと、本当に、どんな子供の水着の写真でもみんな入ってしまうようなものを絞るものとして、「性欲を興奮させ又は刺激するもの」、こういう主観的な要件だけで限定するというのは、だれがそれを判断し、どういうふうに判断するか、非常に、捜査権の恣意的な濫用を招きかねないということで危惧されます。その点はきつく言いたいと思います。

それから、先ほど申しましたように、関係機関の中に、ぜひ警察、検察、裁判所を入れていただきたい。
刑事司法手続の中で子供を保護していただきたい、それを申し上げたいと思います。

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与党(自民党&公明党)系
2009年6月26日 アグネス・チャン 日本ユニセフ協会大使(タレント)

私は、やはり児童ポルノの単純所持を禁止していただきたいです。
国はそれを認めない、持っていてもいけない、自分一人で楽しんでもいけないんだと。買ったり、手に入れたり、配ったり、売ったりしなくても、持っていて楽しんでもこれはいけないんだというようなことを明確に法律の上で示していただきたい。
それが私の一番大きなこだわっているところです。

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民主党系
2009年6月26日 田島泰彦 上智大学教授

先ほど言ったことで基本的には尽きるんですけれども、別な角度でいうと、やはり、本来の子供の人権の保護というものをきちんと念頭に置いていろいろな作業をするというのが私は大事かなと。
そこからはみ出し過ぎてしまうと、子供の権利の保護というよりも、もうちょっと広い、社会における表現の自由をややはみ出した形でその規制をするとか、あるいは人々の価値観の領域にも触れてくるところに入ってしまうとか、やはりそこが私は大事かなというふうに思います。

ですから、その意味では、現行法の、現在の基本的な枠組みが果たしてどこまでいいのか悪いのかということもしっかりした議論をした上で、それでさらに新たな方向なり規制が必要であるということであれば議論をする、それが大事かなというふうに思っています。

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2009年6月26日 小宮山洋子 衆議院議員(民主党)

誤解がないように申し上げると、民主党の案というのも規制はしているんですよ。

それは、単純所持というと、それこそ送りつけられて知らない間に入っているのもそうなるんじゃないかというようなことがあるので、自分で意図して、お金を出して、複数回という、その複数回ということにいろいろ疑問もあるかもしれないんですけれども、なかなかさかのぼってやるのは、私自身は、全部禁止したいと本人は思っていますけれども、党内でやはりいろいろな疑念があることも乗り越えないと成案にはならないんです。

(発言する者あり)

正直に言っていますよ。
それで、一番このことに対して懸念を持っていた枝野さんにつくってもらったんです。
ですから、ここまでなら必ずできるということなんですよ。

ただ、今までにそういうようなことがなかったかというと、この児童ポルノに関してはまだ摘発例が非常に少ない。
その少ないことの理由としては、今、一場参考人がおっしゃったように、性欲を刺激するかどうか、以前、最初つくるときは、わいせつかどうかという話もあったわけなので、これは個人個人の感覚によって違うからそんなことは警察が取り締まれないということになってしまうわけです。

ですから、今回、定義を明確にしたということは、私は、これは子供たちのためにも非常に役立つことだと思っているし、少なくともこれから先、子供のそういうような映像を繰り返し繰り返し見たりして人権を侵していくということが防げるような形になるのであれば、そこはすべてベストを求めるのではなくて、そこのところをしっかりすり合わせてやっていけばいいのではないかと私は思っているんです。

それで、アグネスも解説をされていたときに、各国の定義はいろいろ、ばらばらだというようなこともリオの会議で言われたとおっしゃっているわけですね。

ですから、そういう意味で、国際的な基準にするということと、日本の中で多くの人が納得をしてやれることというのは、子供の権利のことと、先ほどからおっしゃっている報道の自由ですとか、それぞれの、一人一人の、別件で、冤罪が起きないようにとか、そういうことも配慮するのはやはり法律をつくる私たちの責任ですので、そこのバランス、どこでバランスをとるかで軸足の置き方がそれぞれ少しずつ違う。

だけれども、これは党派を超えて、人権にかかわるものをつくるときには必ずぶつかってくる問題で、そこは、私は、お互いを非難し出したら切りがないので、何とかいいところで成案を得るようにというその努力をしていくということは、多分、きょうの参考人の皆様の総意でもあるのではないかというふうに思うんですね。

ですから、定義の問題と、単純所持というか意図的な所持というか、その意図的な所持のところについては、民主党の方が罰則はかえって強くつけているんです。
限定してはっきりしたもののところにはきちんと科罰も多くする、そこはしっかりとした考え方にのっとっていると思うんですね。

そのことと、あと、先ほど、カリヨンでもいろいろやっていらっしゃいますけれども、一場参考人がおっしゃったような、被害を受けた子供のケア、そして子供が二次被害を受けないようにというところは、まだまだ日本の中で取り組みがおくれていると思いますので、先ほどは時間が足りなかったかと思いますから、そこのところをもう少しおっしゃっていただければと思います。

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民主党系
2009年6月26日 一場順子 弁護士

刑事手続の中で、つまり、一番最後は裁判所なんですが、警察、検察の中で子供たちに対する配慮を、本当に今の段階では余り考慮されていない。
それをこれからはぜひ具体的に、いろいろな制度が各国にあります、それも研究の上で具体的に取り入れられたら本当にすばらしいことだと。
その中で、傷ついて死んでしまった子もいますから、そういった子供たちの二次被害は是が非でも回避したい。

それから、最初の段階できちんと子供の話を聞くということは、今の司法面接はビデオで撮るんですが、ビデオで撮ってきちんと残すということは、その後の繰り返しの質問を減らすことにすごく効果があるんですね。
そういうことを取り入れてほしいと思います。

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2009年6月26日 小宮山洋子 衆議院議員(民主党)

もう時間が少なくなってまいりましたが、先ほど田島参考人が、現行法をそのままにするのではなくて、そこを精査することから成案を得るようにという御発言をいただいたんですが、それも、それぞれが案を持った上で合意を見ていくための一つの方法かと思いますので、最後にその点をもう少しお話しいただいて、私の質問を終わりたいと思います。

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民主党系
2009年6月26日 田島泰彦 上智大学教授

私が一番そこの点で思うのは、やはり定義の部分ですね。
特に3号ポルノの部分ですね。
そこをやはりちょっと詰めて、民主党にしても自民党にしても、私はぜひ詰めてやっていただきたいと。
それができないと何もしなくていいということじゃないと思うんですね。
それをやった上で、ではどこまで、どういう形で、規制が必要な部分は規制をして、あるいは、規制をしてはいけない部分もまたもちろん同時にあるわけですけれども、私も、ある部分で、かなり限定、絞った上で、厳しい処罰が必要であるという箇所は当然あり得ると思うので、そういう形でぜひ進めていっていただけたらというふうに思います。

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2009年6月26日 小宮山洋子 衆議院議員(民主党)

ありがとうございました。
ちょっと、半分ぐらい私の思いも込めた質問になってしまいましたけれども。

民主党もここまで法案をつくってきました。
前回の改正のときには法案をつくるまで至らなかったんです。
ですから、そういう意味では、お互いに足りない点が多々あると思っているので、あそこが足りない、ここが足りないといったら、これはやはりきょうの参考人の皆様の御意向にも、何より子供たちの意向に沿わないことになるので、最大限努力を法務委員会でしていただきたいと思いますし、法案提出者として私も努力をしていきたいというふうに思います。

ありがとうございました。

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 ※|(序)(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)(18)(19)(20)

明日も、同委員会における議論をみてみます。

2009年当時、政権交代が現実のものとなっていた民主党は、児童ポルノの単純所持を求める与党(自民党&公明党)案を潰しました。

(再掲。小宮山洋子 衆議院議員【民主党】)
党内でやはりいろいろな疑念がある
一番このことに対して懸念を持っていた枝野さん

枝野幸男氏は現在、立憲民主党の委員長です。

(参考。児童ポルノ禁止法)
<経緯>

1999年 児童ポルノ禁止法成立
  
2004年 児童ポルノ禁止法改正
 ・児童ポルノの「製造・販売」、「提供目的での所持」を罰則の対象に。
  
2009年
 ・与党(自民党と公明党)は、児童ポルノの単純所持を禁止する改正案を国会に提出した。
 ・民主党などが反対した。
 ・衆議院が解散され、与党案は廃案となった。
  
2009年9月16日~2012年12月26日 民主党政権
  
2012年12月26日~ 自民党政権
  
2014年6月18日  児童ポルノ禁止法改正
 ・児童ポルノの単純所持を禁止する改正案が可決、成立した。

近々、衆議院の選挙がおこなわれます。
加害者(悪党)の人権を重視する政党に投票することだけは避けたいものです。

(確認。2009年当時の各党の方針)
<児童ポルノの単純所持について>
与党(自民党&公明党)「児童ポルノの単純所持は禁止」
民主党「児童ポルノの単純所持を禁止すべきでない」
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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