児童ポルノの単純所持に対する自民党&公明党と、民主党の対応(20)。民主党はなぜ、児童ポルノの被害者の救済に反対したのでしょうか

いまから11年前(2009年)のことです。
当時は容認されていた児童ポルノの単純所持をめぐって、与党(自民党&公明党)と民主党は、対応を異にしました。

(確認。2009年当時の各党の方針)
<児童ポルノの単純所持について>
与党(自民党&公明党)「児童ポルノの単純所持は禁止」
民主党「児童ポルノの単純所持を禁止すべきでない」

(参考。児童ポルノ禁止法)
<経緯>

1999年 児童ポルノ禁止法成立
  
2004年 児童ポルノ禁止法改正
 ・児童ポルノの「製造・販売」、「提供目的での所持」を罰則の対象に。
  
2009年
 ・与党(自民党と公明党)は、児童ポルノの単純所持を禁止する改正案を国会に提出した。
 ・民主党などが反対した。
 ・衆議院が解散され、与党案は廃案となった。
  
2009年9月16日~2012年12月26日 民主党政権
  
2012年12月26日~ 自民党政権
  
2014年6月18日  児童ポルノ禁止法改正
 ・児童ポルノの単純所持を禁止する改正案が可決、成立した。

本日も2009年6月26日の衆議院法務委員会における論議をみてみます。

(参照元)
2009年6月26日
 衆議院 法務委員会
 会議録

(参考。当ブログ)
2009年6月26日の衆議院法務委員会の論議>
2021年8月18日(序)
2021年8月19日(1)
2021年8月20日(2)
2021年8月21日(3)
2021年8月22日(4)
2021年8月23日(5)
2021年8月24日(6)
2021年8月25日(7)
2021年8月26日(8)
2021年8月27日(9)
2021年8月28日(10)
2021年8月29日(11)
2021年8月30日(12)
2021年8月31日(13)
2021年9月1日(14)
2021年9月2日(15)
2021年9月3日(16)
2021年9月4日(17)
2021年9月5日(18)
2021年9月6日(19)

2009年6月26日 衆議院法務委員会

児童ポルノの単純所持に対する処罰(20)
 ※|(序)(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)(18)(19)

(2009年6月26日 衆議院 法務委員会「会議録」より引用。)

2009年6月26日 葉梨康弘 衆議院議員(自民党)

それでは、アグネス・チャン参考人に伺います。

現在、これは衣服を脱いだ人の姿で、(パネルを示す)当然性的好奇心をそそるもの、性欲を刺激し興奮するものであります。
ですから、これは明らかな児童ポルノだというふうに私は思います。
このようなものが、法律家の目から見て、新たな民主党案では含まれなくなるということについて、御感想をお願いいたします。

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アグネス・チャン日本ユニセフ協会大使(タレント)は、与党(自民党&公明党)側が招聘した参考人であると思われます。

2009年6月26日 アグネス・チャン 日本ユニセフ協会大使(タレント)

それは子供たちにとっては大変な問題になります。
体は自分のものです。
みんなに見られたり、それを楽しんだりするというのは、自分の意思に反した状況だったら全部人権侵害だと思います。
だから、ぜひそれを規制してほしいです。

持っていてもいけない、撮ってもいけない、配ってもいけない、もらってもいけない、買ってもいけないと、ぜひ法律で取り締まっていただきたいと思います。

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2009年6月26日 葉梨康弘 衆議院議員(自民党)

それで、もう一つ。
持ってもいけないということで、ちょっと午前中の質疑で、幾つか民主党さんからもお聞きをしたんです。

今の民主党の改正案によれば、例えば、たくさんの児童ポルノを自分のうちで蓄積して持っている、そしてそれが、だれかれのポルノ写真、画像を持っていますよというふうに外で言っても構わない、そういう行為は規制はされませんよということらしいんです。

それから、たくさんの児童ポルノを相続で受け取るという行為も、これも規制もされない

それから、自宅で児童ポルノの画像を持っておりまして、それでこれを友人と一緒に見る、自分の性的好奇心を満たす目的もあるわけですけれども、友人からお金をいただくというような行為も規制をされないということになるわけなんです。

 今もお話ございましたけれども、民主党の定義というのは、多分、法律家の目から見ても相当絞ったものになっているわけですけれども、少なくとも、あいまいだというような御意見は承ったんですが、今言われたような例について、今の現行の児童ポルノの定義のままでもやはりこれは私はいけないことなんじゃないかなというふうに思うんですけれども、一場参考人から御意見をお願いします。

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一場順子参考人は、民主党側がよんだ参考人のようです。

2009年6月26日 一場順子 弁護士

やはり法律をつくるときは、何が違法かどうかが普通の一般の方にわかるような明確なものでなければいけないと思います。
そういう意味では、処罰をしたいという事情はわかりますが、明確でない定義はやはり改める必要があると思います。

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2009年6月26日 葉梨康弘 衆議院議員(自民党)

法律的な話とはまた別にお聞きいたします。

ユニセフの関係で、今いろいろな形で今の児童ポルノの日本における取り締まりの状況も見られていると思いますけれども、例えば、アグネスさん、そこで冤罪が起こったとか、そういった例を聞かれたことはありますか。

あるいは、今の日本の児童ポルノで規制をしているという対象が物すごくあいまいだというような印象を現場の声として持たれたことはございますでしょうか。

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2009年6月26日 アグネス・チャン 日本ユニセフ協会大使(タレント)

むしろ、外国のいろいろな会議に行ったときには、日本の法律が甘いというような話を聞きます。
この前もユニセフのシンポジウムでFBIの代表の方が来たんですけれども、その方が言うには、アメリカにはいろいろな取り締まる道具があるんですが、今の段階では、日本はやはり法律が不十分なので協力することがなかなかできない、だから早期にやはり法整備をして、手を組んで、今この広まっている状況を取り締まりたいと言われているんですね。

しかも、もちろん冤罪というのは防がなきゃいけないと思うんですけれども、でも、大勢の子供たちが犠牲になっているんです。
その子供たちはどうするんですか。
さっき言ったように、この単純所持をもし禁止しなければ、永遠に残るんですよ。
さっき先生もおっしゃったように、例えば、裁判の中で繰り返し繰り返しそのことを聞かれてとか、みんなに知られて嫌だ、その人権を守りたいというんだったら、では、インターネットで毎日繰り返し繰り返し見られている子、その気持ちはどこで私たちが保護できるのか。

だから、もちろんそういう意味では議論を重ねた上で、何とかその所持を禁止していただきたいです。

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2009年6月26日 葉梨康弘 衆議院議員(自民党)

前田先生に伺います。
2問です。

こちらの画像、(パネルを示す)これは法律家の目から見て民主党案では該当するのかどうかということが1つ。

それからもう1つは、児童の権利条約の選択議定書に書かれた定義について、一場先生から、こちらの方は明確だというふうなものがありましたけれども、あらゆる性的な部位というようなことになってまいりますと、これまた不明確だという議論が起こってまいります。
ですから、現行の児童ポルノ禁止法とそれから児童の権利条約の選択議定書の定義と、私はどっちもどっちじゃないかなというような感じを持っているんですけれども、2点について、時間がないので簡潔によろしくお願いします。

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前田雅英参考人も、与党(自民党&公明党)が招いた参考人であると思われます。

2009年6月26日 前田雅英 首都大学東京法科大学院 教授

初めにつくったときも物すごく苦労して定義をして、完全に限定するのは無理なんですが、ですから、民主党案だとそれは外れる可能性が高いということですね。
性器が写っていないし、性的なものの中で、SMが入るかどうかというのは分かれてしまう。
そうすると、恣意的とおっしゃるけれども、さっき申し上げたように、捜査というのは非常に実は限定的にやりますから、結局、性器がこれだけ写っているのに、ちょっとかすっていてもだめという運用になっちゃう可能性が非常に高いと思います。

選択議定書のものでいっても、だから差はないんだと思うんですけれども。
質問の意味がちょっとよくわからないんです。

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2009年6月26日 葉梨康弘 衆議院議員(自民党)

もう一度、質問の意味は、今の現行法の定義は極めてあいまいだという御意見がお2人の参考人から出たわけですけれども、では、あの定義を全部児童の権利条約の選択議定書の訳文に移しかえれば、あいまいじゃなくなるのかどうかということです。

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2009年6月26日 前田雅英 首都大学東京法科大学院 教授

それは、そうではないんですね。
あの範囲で可能な限り明確にして、何より問題は、さっき御意見があったんですが、現状を変えて問題があるところを直していくということなんですが、あの2条の3号でどれだけ広くてどれだけ問題が起こっているかということなんですね。

現実に、それでも狭過ぎるから広げようという議論をしているときに、あれで広過ぎるから狭くしなきゃいけないと。
ただ、現実にどういう侵害があってどんな問題が起こっているか、一度も出たことがないと私は思います。

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2009年6月26日 葉梨康弘 衆議院議員(自民党)

最後の質問ですが、今の議論、本当に15分しかございませんでしたけれども、定義の問題、単純所持の問題、ほかにも将来の研究の問題とか、いろいろ問題点、対立点があるわけですが、アグネス参考人には、与党(自民党&公明党)案をベースにこれから児童ポルノの問題に対峙していった方がいいのか、民主党案をベースにこれから児童ポルノの問題に対処していったらいいのか、どちらがよろしいと考えられるか、お聞きしたいと思います。

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2009年6月26日 アグネス・チャン 日本ユニセフ協会大使(タレント)

正直に言った方がいいんだったら、私は、単純所持を規制する与党(自民党&公明党)案に賛成したいと思います。

民主案の中でもいいことはあると思います。
ただし、やはり単純所持はぜひ党派を超えて賛成していただきたい。
これは、こんなにいっぱいいっぱい、子供がこの辺にいるんです。
見えますか。その子供たちの声を聞き、ぜひお願いしたいと思います。

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2009年6月26日 葉梨康弘 衆議院議員(自民党)

参考人の皆さんには、私も午前の議論の興奮が残っていまして、ちょっとアグレッシブになってしまいまして、まことに申しわけございませんでした。

以上で質疑を終わらせていただきます。
ありがとうございました。

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 ※|(序)(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)(18)(19)

明日も、同委員会における議論をみてみます。

(再掲。アグネス・チャン 日本ユニセフ協会大使)
大勢の子供たちが犠牲になっているんです。その子供たちはどうするんですか。さっき言ったように、この単純所持をもし禁止しなければ、永遠に残るんですよ

(確認。2009年当時の各党の方針)
<児童ポルノの単純所持について>
与党(自民党&公明党)「児童ポルノの単純所持は禁止」
民主党「児童ポルノの単純所持を禁止すべきでない」

民主党は、被害者の方々の切なる願いを粉砕しました。
二度とこのような政党の跋扈をゆるしてはなりません。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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