月別アーカイブ: 2021年9月

【法制審議会へ刑法改正の諮問⑨】日本維新の会の串田誠一衆議院議員は、「これほどの大改正を法制審に諮問されました」と評しました。撮影罪も論議されます

刑法の性犯罪規定の改正に向けて、物事が進行しています。
法務大臣の諮問に関する最近の状況を確認します。

2021年9月10日(金)

(2021年9月10日 NHK 上川法相“実態に即した性犯罪の処罰実現” 法制審議会諮問へより、引用。)

性犯罪の実態に即した処罰の実現に向けて、上川法務大臣は、強制性交などの構成要件に被害者の同意がないことを盛り込むかや性交への同意を判断できるとみなす年齢の引き上げなど、具体的な法整備の在り方を検討するよう、法制審議会に諮問することを明らかにしました

  
2021年9月16日(木)

(2021年9月16日 朝日新聞 性交罪の要件拡大を議論、時効の延長も 法制審に諮問より、引用。)

性犯罪を適切に処罰できるようにするため、上川陽子法相は(2021年9月)16日、刑法や刑事訴訟法の規定のあり方について法制審議会に諮問した

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(再掲。2021年9月16日 朝日新聞)
上川陽子法相は(2021年9月)16日、刑法や刑事訴訟法の規定のあり方について法制審議会に諮問した

法務省のホームページを確認します。

(法務省 法制審議会第191回会議(令和3年9月16日開催)より、引用。)

<一部分を抜粋>
法務省 法制審議会

○ 議題

1 刑事手続において犯罪被害者の氏名等の情報を保護するための刑事法の整備に関する諮問第115号について

2 氏名の読み仮名の法制化に係る戸籍法令の改正に関する諮問第116号について

3 性犯罪に対処するための法整備に関する諮問第117号について

4 侮辱罪の法定刑に関する諮問第118号について

○ 議事概要

1 刑事法(犯罪被害者氏名等の情報保護関係)部会長から、諮問第115号について、同部会において決定された要綱(骨子)に関する審議結果等の報告がされた。
審議・採決の結果、同要綱(骨子)は、賛成多数で原案どおり採択され、直ちに法務大臣に答申することとされた。

2 法務大臣から新たに発せられた「氏名の読み仮名の法制化に係る戸籍法令の改正に関する諮問第116号」、「性犯罪に対処するための法整備に関する諮問第117号」及び「侮辱罪の法定刑に関する諮問第118号」に関し、事務当局から諮問に至った経緯、趣旨等について説明があった。

これらの諮問について、その審議の進め方等に関する意見表明があり、諮問第116号については、「戸籍法部会」(新設)に、諮問第117号(性犯罪に対処するための法整備に関する諮問)については、「刑事法(性犯罪関係)部会」(新設)、また、諮問第118号については、「刑事法(侮辱罪の法定刑関係)部会」(新設)に付託して審議することとし、部会から報告を受けた後、改めて総会において審議することとされた。

○ 議事録等

議事録(準備中)

刑法の性犯罪規定の改正については、新設される「刑事法(性犯罪関係)部会」で審議されることとなりました。

(再掲。2021年9月10日 NHK)
性犯罪の実態に即した処罰の実現に向けて、上川法務大臣は、強制性交などの構成要件に被害者の同意がないことを盛り込むかや性交への同意を判断できるとみなす年齢の引き上げなど、具体的な法整備の在り方を検討するよう、法制審議会に諮問することを明らかにしました

この報道のあと、日本維新の会の串田誠一衆議院議員は、つぎのツイートをしました。

(2021年9月10日 串田誠一衆議院議員のツイートより、引用。)

2021年9月10日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

□2021年9月10日
 NHK
 上川法相“実態に即した性犯罪の処罰実現” 法制審議会諮問へ

法制審議会では、強制性交などの犯罪の構成要件を見直して、被害者の同意がないことを盛り込むかや犯行の手段や被害者の状態などの規定を設けるかなどをめぐって、意見が交わされる見通しです

また、現在は13歳となっている性交への同意を判断できるとみなす年齢の引き上げや、教師などの立場を悪用した性行為の処罰、それに性犯罪の時効の見直しなど、具体的な法整備の在り方について、幅広く議論されることになります

この記事の整理は性犯罪の問題点がほぼ網羅されています。

1 強制性交等罪の構成要件

2 性的同意年齢の引き上げ

3 当事者関係の構成要件累計化

4 時効の開始時期

Spring(※代表理事は山本潤さん)等の団体による熱心な陳情も効果的でした。
法制審議会に諮問された全ての改正を求めます。

2021年9月11日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

性被害に対して取り組む団体も重点部分が多少異なります。
刑法177条(強制性交等罪)等の構成要件であったり障害児者の性被害からの保護であったり。陳情に触発されて質疑することもよくあります。

添付は陳情を受けて質疑したものです。上川大臣も理解されていて関係性類型化も法制審に諮問されました。

2021年9月11日 串田誠一 衆議院議員(日本維新の会)

添付は本年(2021年)3月10日法務委員会での上川法務大臣の答弁です。


「スピード感を持って」とのことでしたが通常国会では見えませんでした。残念に思っていたところ近々組閣が予想されるこの時期にこれほどの大改正を法制審に諮問されました。
立派なご決断だと思います。

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(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録公開

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

(再掲。串田誠一 衆議院議員)
近々組閣が予想されるこの時期にこれほどの大改正を法制審に諮問されました。立派なご決断だと思います

今後、法制審議会の「刑事法(性犯罪関係)部会」で、刑法改正の審議がおこなわれます。

毎日新聞
2021年9月10日
 性犯罪規定の見直し、法制審で議論へ 「不同意」処罰や時効撤廃など
<一部分を抜粋>

このほか、性的な容姿を相手の同意なく撮影したり、画像を提供したりする行為や、性的行為を目的として子供を巧みに手なずける行為を処罰する罪を新設すべきかについても判断されるという。

朝日新聞
2021年9月10日
 性交罪の要件拡大議論 法相、法制審に諮問へ
<一部分を抜粋>

諮問するのはほかに、(略)、性的な姿や行為を盗撮して流通させるのを処罰する規定を設けるかなど。

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産経新聞
2021年9月10日
 性犯罪「不同意」要件議論へ 法相、16日に法制審諮問
<一部分を抜粋>

さらに、アスリートを含む「性的姿態」の撮影画像拡散に対する罪の創設、画像を没収・消去する仕組みなども検討の対象となる。

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時事通信
2021年9月10日
 性暴力「撮影罪」新設を検討 強制性交の要件緩和も 法相諮問へ
<一部分を抜粋>

主に刑法や刑事訴訟法の改正を想定しており、強制性交の様子を撮影する行為や盗撮などを対象とした「撮影罪」の新設を議論。

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読売新聞
2021年9月11日
 盗撮対象に「撮影罪」新設、性犯罪の法整備見直し検討
<一部分を抜粋>

上司や教師など地位や関係性を悪用した行為を対象に新たな罪を設けることや、現在13歳となっている「性交同意年齢」引き上げのほか、強制性交の様子の撮影や盗撮を対象にした「撮影罪」の新設も含まれる。女性アスリートを性的に強調して撮影する行為自体を取り締まれるかも議論される可能性がある。

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しんぶん赤旗
2021年9月11日
 「暴行・脅迫」要件の改正 強制性交等罪など 法制審に諮問へ
<一部分を抜粋>

諮問は、(2021年)5月の法務省の有識者検討会報告書を受け、
▽「暴行」・「脅迫」、「心神喪失」・「抗拒不能」の要件の改正
▽13歳の「性交同意年齢」の引き上げ
▽「教師から生徒」「上司から部下」といった地位・力関係に乗じた性犯罪を罰する規定の創設
▽身体の一部や物を相手の身体に挿入する行為規定の見直し
▽配偶者間でも強制性交等罪が成立することの明確化
▽公訴時効の見直し
―など
全10項目。強制性交の様子を撮影する行為や盗撮などの処罰規定も議論します。

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法制審議会では、法案の叩き台がつくられます。
早晩、「撮影罪」の全貌があきらかになります。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

内閣府は、今月発行の「共同参画」2021年9月号のなかで、AV出演強要問題を特集しました。AV出演強要は、国民のあいだで、常識、として定着しています

「共同参画」2021年9月号

内閣府は毎月、「共同参画」というタイトルの雑誌を発刊しています。

(参考。「共同参画」の今月号)
「共同参画」2021年9月号(※PDF版)
「共同参画」2021年9月号(※HTML版)

今月号の特集記事は、
成年年齢引下げとAV出演強要問題・「JKビジネス」問題<キュアタイム等に相談を!>
です。
短文ではなく、長文です。
力が入っています。
文章だけでなくイラストも秀逸です。

特集1
成年年齢引下げとAV出演強要問題・「JKビジネス」問題<キュアタイム等に相談を!>

AV出演強要に関する部分を抜粋させていただきます。

「共同参画」2021年9月号より、引用。)

「共同参画」2021年9月号

令和4年(2022年)4月1日から、「民法の一部を改正する法律」が施行され、成年年齢が、20歳から18歳に引下げとなります。
これにより、18歳になると、一人で有効な契約をすることができ、また、父母の親権に服さなくなることになります。
18歳で成人になるということは、18歳、19歳の人たちの生活にどういった影響を及ぼすことになるのでしょうか?

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「共同参画」2021年9月号

3.アダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」問題との関係

一方で、若年層が、いわゆるアダルトビデオ出演強要問題や、いわゆる「JKビジネス」と呼ばれる営業により、性的な被害に遭うといった問題が起きています。

(※下図は、「共同参画」2021年9月号より。)

こうした問題は、被害者の心身に深い傷を残しかねない重大な人権侵害であるとともに、女性活躍の前提となる安全で安心な暮らしの基盤を揺るがす問題です。
成年年齢の引下げにより、こうした問題による被害が増えることが懸念されます。
例えば、18歳、19歳の人が、お金に困っているなどの理由から、アダルトビデオの出演契約を締結してしまったり、「JKビジネス」での就労を決めてしまうと、来年度以降、未成年者取消権が行使できず、契約を解除することは難しくなると言えます。
18歳になったら、自らの行動がどういった結果につながるのか、より慎重に、考える必要があります。

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4.内閣府の取組①「広報啓発」

内閣府では、平成29年(2017年)から毎年4月に「AV出演強要・『JKビジネス』等被害防止月間」を実施しており、本年度からは、これを発展的に継承し、「若年層の性暴力被害予防月間」として、アダルトビデオ出演強要や「JKビジネス」などの問題の更なる啓発に加え、若年層の様々な性暴力被害の予防啓発や性暴力被害に関する相談先の周知、周りからの声掛けの必要性などの啓発を行っています。

また、人身取引根絶に向けた広報においても、ポスターやリーフレットでアダルトビデオ出演強要問題を取り上げ、注意喚起を図っています。
今後は、来年(2022年)4月1日の成年年齢引下げの施行に向けて、SNS等も活用しながら、予防啓発や注意喚起をより強力に推進していきます。

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5.内閣府の取組②「相談窓口の提供」

内閣府では、性暴力被害等について、若年層が相談しやすくなるよう、性暴力に関するSNS相談「Cure time」(以下「キュアタイム」という。)を実施しています。

キュアタイムは、年齢性別を問わず、チャットで相談ができるというものです。
匿名でも相談を受け付けており、相談の秘密は必ず守ります。
性暴力被害者支援の専門家が相談を受け付けています。
必要に応じ、関係機関を紹介することも可能です。
アダルトビデオ出演強要や「JKビジネス」に関することも、お気軽にご相談ください。
相談することが、まずは解決への第一歩です。
また、全国の性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターでも、相談を受け付けています(全国共通短縮番号「#8891(はやくワンストップ)」)。
内閣府では、今後とも、アダルトビデオ出演強要問題、「JKビジネス」問題を含む若年層の性暴力被害について、予防啓発を進めるとともに、SNS相談を推進し、相談しやすい環境の整備に努めてまいります。

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(再掲。「共同参画」の今月号)
「共同参画」2021年9月号(※PDF版)
「共同参画」2021年9月号(※HTML版)

AV業界の輩(やから)は、AV出演強要問題が風化することを期待していたことでしょう。
悪党の邪(よこしま)な願望は成就しませんでした。
AV出演強要は国民のあいだで常識として定着しました。
政府も、変わらずに対応をとりつづけています。
あとは現在検討されている法律ができるのを待つだけです。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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【法制審議会へ刑法改正の諮問⑧】かつて原田隆之 筑波大学教授が刑法改正の検討会で述べた意見(その3)。「性犯罪に至る前に、それなりの人間関係をある程度作った上で」

2021年9月10日(金)

11日前(2021年9月10日)のことです。
上川陽子法務大臣は、刑法の性犯罪規定の改正について、法制審議会へ諮問する意向を示唆しました。

(2021年9月10日 毎日新聞 性犯罪規定の見直し、法制審で議論へ 「不同意」処罰や時効撤廃などより、引用。)

<一部分を抜粋>
2021年9月10日 毎日新聞

上川陽子法相は(2021年9月)10日の閣議後の記者会見で、性暴力被害の実態に応じた法制度の見直しを、(2021年9月)16日の法制審議会(法相の諮問機関)の総会で諮問する方針を明らかにした

(参考。当ブログ)
<上川陽子法務大臣は刑法改正を諮問する意向を表明>
2021年9月11日(その1)
2021年9月12日(その2)
2021年9月14日(その3)
2021年9月15日(その4)

同日(2021年9月10日)、筑波大学の原田隆之教授は、法務大臣の諮問に関して、以下のツイートをしました。

(2021年9月10日 原田隆之教授のツイートより、引用。)

2021年9月10日 毎日新聞

私も昨年(2020年7月9日)、加害者の「治療」に携わる立場として、この件で法務省の「性犯罪に関する刑事法検討会」に呼ばれ、意見を述べてきました。

性犯罪規定の見直し、法制審で議論へ 「不同意」処罰や時効撤廃など

原田教授は、昨年(2020年)の7月9日、3回目の性犯罪に関する刑事法検討会へ出席して、意見をのべました。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録公開

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

(再掲。2021年9月10日 原田隆之教授)
私も昨年(2020年7月9日)、加害者の「治療」に携わる立場として、この件で法務省の「性犯罪に関する刑事法検討会」に呼ばれ、意見を述べてきました

(参考。当ブログ)
第3回性犯罪に関する刑事法検討会における原田隆之教授の意見>
2021年9月16日(その1)
2021年9月20日(その2)

本日もひきつづき、同検討会における原田隆之教授の所論を参照します。

2020年7月9日 第3回性犯罪に関する刑事法検討会

原田隆之 筑波大学教授「性犯罪者の現状」③
(※|)

(2020年7月9日 第3回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<21~22ページ>
2020年7月9日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

原田先生、今日は本当に貴重なお話をありがとうございました。
1点お伺いしたいのですけれども、先ほど加害者は被害者について、未成年者であるとか、マインドコントロールしやすそうな相手であるとかを選んでいるというお話がありましたが、これは、加害者は、自分がその人を利用しやすそうだと思って意識的に選んでいるのか、それとも、余り意識していないけれども、結果的にそういう人たちを選んでしまうのかというのは、どちらになるのでしょうか。

——————————————————–

<22ページ>
2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

ありがとうございます。

これも、やはり性犯罪者の多様性ということになるかと思いますけれども、例えば、痴漢をするような人は、周りにたくさん人がいる場面でやるわけですから、なかなか発覚しそうにない相手、おとなしそうな人、制服を着ている学生さんのような人を、やはり、意識的に選ぶということが多いかと思います。

性犯罪者と接したときに、その者から言われるのは、やはり、「自分の好みの相手がいた。」とか、「おとなしそうな人がいたから。」というふうな、これは無意識的にではあっても、やはり、何らかの選択をしているのだろうということで、ただ、もちろん無意識的にという場合もありますけれども、やはり、多くの場合は、何らかの選択ということが働いているし、ここで関係作りということを申しましたけれども、

性犯罪に至る前に、言葉は悪いですけれども、そのターゲットを定めて、そして、いきなりというわけではなくて、それなりの人間関係をある程度作った上でということもかなりあるかと思います

ので、多くのケースにおいて、こういうふうな、無意識的にではあるかもしれませんが、被害者の選択ということはなされているのではないかなというふうに考えます。

——————————————————–

<22ページ>
2020年7月9日 宮田桂子 委員(弁護士)

どうもありがとうございました。
1つ質問させていただきます。
認知のゆがみのパターンについて御説明をいただきました、情緒的に非常に問題があるタイプについて、感情が動かない、共感性の欠如、あるいは表情を読み取れないという原因として考えられるもの、先生のレジュメの中には、大脳辺縁系の扁桃体の機能異常ということを書かれていましたけれども、私たちが弁護をやっていて感じるのが、発達障害、知的障害があるケース、あるいは加害者自身が虐待を受けるなどして、共感性が非常に乏しくなってしまっているケースを見たりするのです。
認知のゆがみで、本心からそう思っているタイプの認知のゆがみが生じる原因について、もう少し詳しく教えていただければと思い、質問させていただきました。

——————————————————–

<22ページ>
2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

これも、やはり、今、先生も幾つか列挙されたように、非常に多様であると思います。
一番重いケースを私は申し上げたのですけれども、これは、ある程度生来的なものになりますが、あるいは、虐待とかそういったところでも生じるかと思いますけれども、大脳辺縁系の機能異常ということですね。
これは、一番重いケースであって、そうではなくても、例えば、その本人が生育していく中で、孤立していて人との深い接触がないという場合にも、なかなか表情を読み取れない、共感性が育たないということもあります。
ですから、これも本当にグラデーションみたいな形になっておりまして、一番重いのが、そもそもの脳の機能障害があるというタイプで、そこから、いろいろ、発達障害の方であったりとか、あるいは、病的なものはないけれども、非常に対人関係が苦手で人との接触がなかったからそれが育たなかったという、いろいろな原因なり、パターンなりがあるかと思います。

——————————————————–

<22~23ページ>
2020年7月9日 金杉美和 委員(弁護士)

本日はありがとうございます。
1点質問です。
性犯罪の重罰化や、あるいは、これまで刑罰とされていなかった行為が刑罰化されるということに抑止力があるかどうかという観点から、教えていただきたいと思います。
加害者が発覚を恐れて、加害行為を成功させるために様々なことを行うというお話がありましたけれども、その発覚を恐れるという部分に、刑罰を受けることを恐れてという意識が加害行為の当時に加害者にあるのかどうか、先生が臨床の経験の中で、その点を意識されているな、あるいは平成29年(2017年)の改正によって刑が重くなった、だからますますやめないといけないのだというようなことがあったかどうか、その点についてお聞かせいただけますでしょうか。

——————————————————–

<23ページ>
2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

これも、やはり、グラデーションがあるといいますか、やはり、一番重い、非常に心理的な問題の大きな人は、もちろん頭の中で分かっていても、自分は大丈夫だというふうな、これも一種の認知のゆがみですけれども、見つからないだろう、うまくやれば大丈夫だろうということで、非常に刑というものを軽く考える。
なかなか発覚しないだろうと。
発覚を恐れていろいろなことはやるのですけれども、それでも発覚しないだろうという、非常に悪い意味の楽観性みたいなものが、やはり、問題性が大きくなるほど強くなるかと思います。
ですから、こういう人ほどなかなか抑止力というものが効きづらいという面も、残念ですが、あるかというふうに思います。

——————————————————–

<23ページ>
2020年7月9日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

貴重なお話をありがとうございました。
資料の15ページの認知のゆがみのパターンについてお伺いしたいと思います。
本心からそう思っているタイプで、相手の意図を理解できない場合、加害者は同意だと思っている、それが、加害者の誤解であっても、加害者は本心からそう思っていて、被害を受けた人にとっては全く同意もなく強制されているものとして扱われたというようなことである場合、たとえ裁判にかけられて有罪になったり無罪になったりしても、本人の中では認識は変わらない、変わり続けられないものなのか、それとも、裁判や治療教育などの結果、認識が変わっていく可能性があるのかということについて、お伺いしたいと思いました。

——————————————————–

<23ページ>
2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

やはり、先ほどから申し上げているようなグラデーションの一番重いタイプ、この人たちは、例えば、反社会性パーソナリティ障害であったり、サイコパスというふうな、そういう診断もつくようなタイプの人であれば、なかなか今おっしゃったような問題性の変容というものは、現時点では非常に難しいという現状がございます。
ただ、そういった人たちは数としては極めて少ないので、それ以外の人、先ほど発表の中では飛ばしてしまったのですけれども、例えば、共感性とか表情を読み取るスキルというものは、ある程度、教育は可能です。
ですから、これも今日お話しできなかったところですけれども、刑罰に加えて、刑務所の中、あるいは、外に出てから、何らかの治療を施すということ、それによってこの本人の問題性をなくしていかなければ、なかなか再犯というものは防止できないというふうに、私はかねがね考えております。
その点で、非常に問題性が重い一部の人を除けば、この問題性の改善というものは、時間はかかるケースもありますけれども、ある程度はできるのではないかというふうに思います。

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<23ページ>
2020年7月9日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

ありがとうございます。加害者にとって、性加害が利益のある行動であるうちは、なかなかその行為を手放すことが難しいかなと思いました。
出所した後の治療や、見つかった後の治療が大事ということは、そこで、性加害行動を手放した方がよいという加害者にとってのベネフィットが与えられ続けていくことが重要ということで理解してもよろしいでしょうか。

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<23ページ>
2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

そうですね、おっしゃるとおり、本人の中の価値観であったりとか、そのベネフィットと、プラスとマイナスのいろいろな価値の構造を変えていくということが、非常に重要になってくるかと思います。

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<23~24ページ>
2020年7月9日 上谷さくら 委員(弁護士)

分かりやすいお話、ありがとうございました。
先生に頂いたスライドの17枚目なのですけれども、

犯行パターンが4つあるのですが、まず、この4つで、下に向かっていくに従って治療が難しいという理解でいいのかというのが1点と、それぞれのパターンについて、割合ですね、何々型は大体何%というのがもし分かれば、教えていただきたいと思います。

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<24ページ>
2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

そうですね、下に向かって行くほどというふうな、きれいなグラデーションではないのですけれども、大きく分けて上の2つは、本人の中にも問題性が理解できて、そして、治療に対するモチベーションというものも湧きやすく、下の2つは、難しいタイプであり、この2つの中では、一番下のが、やはり、一番問題性も大きくて、それを改善することも難しいと思います。

割合ということについては、ちゃんとした数字に分けて検討したデータがありませんので、なかなか一概には申し上げられません。
やはり、問題性が大きい人は、先ほども少し言いましたけれども、割合にしては、それほど多くないという程度のことしか、今のところは、具体的なデータがありません。

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<24ページ>
2020年7月9日 井田 良 座長(中央大学教授)

それでは、時間もまいりましたので、これで終わりとさせていただきたいと思います。
原田先生には、本日、お忙しいところ、私どもにとって大変示唆に富むお話を頂戴いたしまして、誠にありがとうございました。
お話しいただいた内容につきましては、今後の議論で大いに活かしていきたいと思っております。
検討会を代表して重ねて御礼を申し上げます。
ありがとうございました。

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(再掲。2021年9月10日 原田隆之教授のツイート

私も昨年(2020年7月9日)、加害者の「治療」に携わる立場として、この件で法務省の「性犯罪に関する刑事法検討会」に呼ばれ、意見を述べてきました。

いよいよ不同意処罰に関して一歩前進です

性犯罪規定の見直し、法制審で議論へ 「不同意」処罰や時効撤廃など

このツイートの6日後(2021年9月16日)、上川陽子法務大臣は、正式に諮問をおこないました。

2021年9月16日(木)

(2021年9月16日 朝日新聞 性交罪の要件拡大を議論、時効の延長も 法制審に諮問より、引用。)

2021年9月16日 朝日新聞

性犯罪を適切に処罰できるようにするため、上川陽子法相は(2021年9月)16日、刑法や刑事訴訟法の規定のあり方について法制審議会に諮問した

(再掲。原田隆之 筑波大学教授)
性犯罪に至る前に、言葉は悪いですけれども、そのターゲットを定めて、そして、いきなりというわけではなくて、それなりの人間関係をある程度作った上でということもかなりあるかと思います

日本の刑法は、いまから113年前の1908年に施行されました。
性犯罪については、加害者に対して寛容で、被害者にとって峻厳な規定です。
現在、悪党が野放しになっています。
一刻も早く悪法を改正して、悪党に鉄槌を下してほしいものです。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

【法制審議会へ刑法改正の諮問⑦】かつて原田隆之 筑波大学教授が刑法改正の検討会で述べた意見(その2)。「一見、同意」「それが本当に自由意思による同意なのか」

法務大臣の諮問に関する最近の流れを確認します。

2021年9月10日(金)

(2021年9月10日 毎日新聞 性犯罪規定の見直し、法制審で議論へ 「不同意」処罰や時効撤廃などより、引用。)

上川陽子法相は(2021年9月)10日の閣議後の記者会見で、性暴力被害の実態に応じた法制度の見直しを、(2021年9月)16日の法制審議会(法相の諮問機関)の総会で諮問する方針を明らかにした

(2021年9月10日 原田隆之教授のツイートより、引用。)

私も昨年(2020年7月9日)、加害者の「治療」に携わる立場として、この件で法務省の「性犯罪に関する刑事法検討会」に呼ばれ、意見を述べてきました。

いよいよ不同意処罰に関して一歩前進です。

性犯罪規定の見直し、法制審で議論へ 「不同意」処罰や時効撤廃など

  
2021年9月16日(木)

(2021年9月16日 朝日新聞 性交罪の要件拡大を議論、時効の延長も 法制審に諮問より、引用。)

性犯罪を適切に処罰できるようにするため、上川陽子法相は(2021年9月)16日、刑法や刑事訴訟法の規定のあり方について法制審議会に諮問した

(再掲。2021年9月10日 原田隆之教授)
私も昨年(2020年7月9日)、加害者の「治療」に携わる立場として、この件で法務省の「性犯罪に関する刑事法検討会」に呼ばれ、意見を述べてきました

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録公開

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

(再掲。2021年9月10日 原田隆之教授)
いよいよ不同意処罰に関して一歩前進です

4日前(2021年9月16日)の当ブログで、2020年7月9日の第3回性犯罪に関する刑事法検討会における原田隆之教授の意見を途中までてみてみました。

(参考。当ブログ)
2021年9月16日

本日も原田隆之教授の意見を参照します。

2020年7月9日 第3回性犯罪に関する刑事法検討会

原田隆之 筑波大学教授「性犯罪者の現状」②
(※

(2020年7月9日 第3回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<19~21ページ>
2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド10枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

それで、ここで私が強調したいのは、こういったものは、もちろん性犯罪者特有なのですけれども、やはり、一部、社会の中にも、こういったゆがんだ認知が共有されている、場合によっては、法執行機関ですとか司法関係者の中にも、こういう認知をある程度共有している人がいるかもしれないということです。

例えば、世間でも、被害者を責めたりとか、あるいは多少のことで騒ぎ立てるなと言ったりとか、もっと抵抗すべきだったのではないかとか、今頃になって何で騒ぎ立てるのかとか、あるいは、被害者というのはよくうそを言うのだと。

実際、うその申告とか、あるいは、大げさに被害を言うという人もいるのですけれども、ごく少数であって、これは、別に性犯罪に限ったことではなくて、ほかの犯罪も同様だということも分かってきています。

まさに、この本当にごく少数の人たちであるわけですけれども、それを一般化してしまうということです。

ですから、今後、例えば、刑法の改正で不同意性交罪などができたとしても、それに対して、先ほど申し上げたような加害者の心理状態、それから、一般の人の心理状態、こういったものをよく理解して、一般の人にもこういうものを啓発するということが重要なのではないかというふうに考えます。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド11枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

そして、犯行に至る際の心理なのですけれども、やはり、加害者といえども、発覚を恐れるというのは当然のことです。
そして、加害行為を成功裏に遂行するために、いろいろなことを行います。
それが、主なものを3つ書いてありますけれども、段階的な犯行、それから、被害者の選択や関係作りということ、それから、中和や合理化ということです。
これを簡単に御説明します。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド12枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

まず、段階的な犯行というのは、これは、全員が全員そうではないのですけれども、軽微な犯行から徐々にエスカレートしていくことです。

言葉は悪いですけれども、比較的軽微な行動でまず犯行を練習してみる、これでばれなかった、では、大丈夫だということでまた次へ進んでいって、より刺激的な行動を求めるという傾向が、一部の人にはあります。
そして、その中で、自分の中で成功した性行為を反芻するといいますか、その後でも何度も思い返して、それでマスターベーションしたりとか、ファンタジーにふけるということがあるわけです。

ほかにも、アダルトサイトなどで自分のそのファンタジーを強めていくという、そういった傾向もあります。
このアダルトサイトとかポルノというものは、犯罪自体を喚起するというよりは、もともとそういった認知のゆがみであるとか、犯罪傾向がある人を、より実行に至らせるリスクが大きいということが言われています。

それから、先ほどセントラルエイトで申しましたけれども、仲間集団がいることが、よりリスクを高めます。
これは、現実の仲間関係ということもありますけれども、オンラインでいろいろ情報交換をしたりとか、あるいは、自分の犯行を自慢したりとか、こういう仲間がいることは、非常に危険であるということが言えます。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド13枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

それから、被害者の選択ということに関しましては、やはり、多くの場合、見知らぬ人に加害行為をするというよりは、何らかの関係性を作るその関係性の中で加害をするということが、非常に多いということも分かっています。

そこで、被害者の弱みに付け込むということがあるわけですけれども、例えば、何らかの障害を持っている方にその障害に付け込んで加害行為をするとか、あるいは、未成年者、十分な判断力のない子供に付け込むとか、それから、自分の力関係や社会的な立場を悪用したり、あるいは、被暗示性の強い相手、非常に自分の言いなりになりそうな人を上手に見分けて、そして、一種のマインドコントロールのような形で相手が抵抗できないようにする、心理的な支配をするということです。

それから、おとなしい相手とか、セックスワーカーといった人たち、そういう人たちの弱みに付け込むということも、よくあるケースです。

そうすると、この場合も、そもそも被害者には同意ができないということ、それから、はたから見ると、一見、同意をしているけれども、それが本当に自由意思による同意なのかということが、極めて疑わしい場合もあります。

こういうところも、それぞれの事件の中できちんと見ていかなければ、その同意というものの意味を取り違えてしまう。

そういう危険があるのではないかというふうに考えています。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド14枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

この多様性ということなのですが、

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド15枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

たくさん列挙しましたけれども、認知のゆがみには、2つぐらいのパターンがあるということも分かっております。
これは、本人が心からそう思っているというか、心理的には病理が非常に深いわけなのですけれども、先ほど言ったような、相手が悪いのだとか、相手が誘っているのだということを、本心からそう思い込んでいるような場合があるわけです。
そうすると、取調べとか裁判の過程で、本人はそういうふうに言うわけですけれども、本心からそう思っているわけですから、非常に迫真があって、周りも、「ああ、そうなんだ。」というふうにだまされてしまうケースというのはすごく多いのではないかと。
こういうタイプは、相手の表情やノンバーバルなサインが伝わらない、相手が嫌がっていたり恐怖を感じていたりとかしても、それ自体も分からないというタイプがいます。

もう一つの中和の技術というのは、自分の罪悪感を中和するというタイプですけれども、自分が悪いことをしているということを分かっていて、それを意識的に、あるいは、無意識的に打ち消そうとして、先ほどの認知のゆがみを悪用するというタイプもあります。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド16枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

非常にリスクの高い性犯罪者の中には、先ほども少し言いました、相手の表情が分からない、恐怖とか不快とか拒絶みたいなものの表情が分からない。
我々一般の人々は、それが分かれば、自分の暴力的な行為にストップがかかるというふうな、脳の仕組みができているわけですけれども、特に粗暴な犯罪者の中には、そもそも相手の表情を読み取れない、そして、ストップがかからないというふうな、これは、共感性の欠如とも言えると思いますけれども、そういった脳機能の異常があるのだということも言われているわけです。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド17枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

このように、いろいろな性犯罪者のタイプ、特にこの4つに分けた中で、上の2つは、割と自分の問題にも気づいていて、もう性犯罪をやめたいと思っている。
病院に通ってこられている方は、上の2つのタイプだと思いますけれども、下の2つのように、パーソナリティやいろいろなゆがみが大きくて、なかなか治そうとも思わないし、そもそも、自分が間違っているとも思わない、こういうタイプもいる。
これが、もちろん、よりリスクが高いということになるわけです。

非常に早口で駆け足になりましたけれども、以上で用意していましたプレゼンテーションは終了いたします。

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<21ページ>
2020年7月9日 井田 良 座長(中央大学教授)

ありがとうございました。

それでは、委員の中で御質問のある方はいらっしゃいますでしょうか。

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このつづきは明日のブログでみてみます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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【法制審議会へ刑法改正の諮問⑥】このたび上川陽子法務大臣は、刑法の性犯罪規定の改正に関する諮問をおこないました。早期の法改正が待たれます

昨日一昨日にひきつづき、AVスカウトの逮捕の件にふれました。

(参考。当ブログ)
<AVスカウトの逮捕>
2021年9月17日(※一昨日)
2021年9月18日(※昨日)

昨日の当ブログの記事に対して、海野さんからメールをいただきました。
ご紹介します。

当ブログへのコメントより、引用。)

(当ブログへのコメントより。)

2021年9月18日 海野さん

最近問題視しているのが、ラウンジでの接客です。

《恵比寿テキーラ20歳女性急死》「A子さんは段ボール箱に頭を突っ込んで……」NewsPicks系“天才起業家”「一気飲みチャレンジ」の真相

お酒を大量に飲ませて、死亡するケースが多発しております。
こういう店で働くのは辞めた方がいいと思います。

日本も若い女性の貧困が進み、性風俗などで就労する人が増えています。
求人では、ガールズバーだったのが、実はピンサロだったとか、酷い話です。

怪しい嘘求人に注意!高時給のガールズバー求人に潜むワナを教えます
ガールズバーの面接でピンサロに

(中略。)

恵比寿の会員制ラウンジ38℃でまた女の子が救急車で運ばれる。

徹底した摘発に被害者にならない知識及び反社の排除が必要不可欠です。

——————————————————–

警察はこのたび、AVスカウトを逮捕しました。

(2021年9月16日 テレビ朝日「女性をAV事務所に紹介か “NO.1スカウト”逮捕」より、引用。)

2021年9月16日 テレビ朝日

自らを「全国ナンバーワンスカウト」などと名乗っていました。

****容疑者(**)は先月、女性がアダルトビデオに出演することになると知りながら、女性を東京・渋谷区の事務所に紹介した職業安定法違反の疑いが持たれています。

警視庁によりますと、**容疑者ツイッターで「大手AV事務所専属」「全国ナンバーワンスカウト」などと名乗り、アダルトビデオに出演する女性を集めていました。

メッセージを送ってきた女性を事務所や風俗店に紹介していたということです。

取り調べに対し、「スカウトバックがもらえるのでやった」と容疑を認めています。

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警察におかれましては、今後も、とりしまりの強化に精励してほしいものです。

ここで話題が変わります。

刑法の性犯罪規定の改正を諮問

先週の金曜日(2021年9月17日)、上川陽子法務大臣は、法制審議会に対して、刑法の性犯罪規定の改正に関する諮問をおこないました。

(参考。当ブログ)
<法制審議会へ刑法改正の諮問>
2021年9月11日(その1)
2021年9月12日(その2)
2021年9月14日(その3)
2021年9月15日(その4)
2021年9月16日(その5)

TBS、朝日新聞、日本経済新聞の報道をみてみます。

TBS
(2021年9月16日 TBS「ネット中傷厳罰化、性犯罪の処罰拡大など議論へ 法相が諮問」より、引用。)

<一部分を抜粋>
2021年9月16日 TBS

また、「実態に合っていない」との批判がある性犯罪の規定についても、処罰対象の拡大など適切な法整備を検討するよう諮問しました。
具体的には、
▼性犯罪の成立に必要となる「暴行、脅迫」などの要件の見直しや、
▼現在13歳となっている、性交の同意を判断できる年齢の引き上げ、
▼教師など地位を悪用した性行為に対する罪の新設、
▼公訴時効の延長などです。
法制審議会は今後、法改正に向けて議論する見通しです。

——————————————————–

日本経済新聞
(2021年9月16日 日本経済新聞「性犯罪や侮辱罪も諮問 法制審、海外例を参考に議論」より、引用。)

<一部分を抜粋>
2021年9月16日 日本経済新聞

16日の法制審議会(法相の諮問機関)では、性犯罪規定の見直しについても議論が始まった。
論点の一つが、被害者が泣き寝入りしないよう、犯罪の成立要件を見直し、処罰範囲を拡大するかどうか。
諸外国の事例も参考に、議論が進められる見通しだ。

——————————————————–

被害者の意見も踏まえながら検討が重ねられる見通しだ。

——————————————————–

朝日新聞
(2021年9月16日 朝日新聞「性交罪の要件拡大を議論、時効の延長も 法制審に諮問」より、引用。)

<一部分を抜粋>
2021年9月16日 朝日新聞

性犯罪を適切に処罰できるようにするため、上川陽子法相は(2021年9月)16日、刑法や刑事訴訟法の規定のあり方について法制審議会に諮問した。
性交罪が成立する要件の拡大や公訴時効の延長を議論してもらい、答申をもとに、法務省は早期の法改正を目指す
諮問したのはほかに、性行為が一律に処罰対象となる被害者の年齢を13歳未満から引き上げるかや、性的な姿や行為を盗撮して流通させるのを処罰する規定を設けるかなど。

——————————————————–

(再掲。TBS)
(上川陽子法務大臣は)処罰対象の拡大など適切な法整備を検討するよう諮問しました

(再掲。日本経済新聞)
被害者の意見も踏まえながら検討が重ねられる見通し

(再掲。朝日新聞)
答申をもとに、法務省は早期の法改正を目指す

刑法の性犯罪規定の改正は急務です。
早期の改正を期待しています。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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またAVスカウトが逮捕されました(その2)。4か月前に田村智子衆議院議員は国会で、取り締まりの強化を求めました。警察のさらなる奮励を期待しています

AVスカウトが逮捕される

昨日のブログで、AVスカウトの逮捕についてふれました。

(参考。当ブログ)
2021年9月17日(※昨日)

逮捕されたAVスカウトは、ツイッターを利用して女性を勧誘していました。
TBS、テレビ朝日、フジテレビは、YouTubeでも動画を公開しています。

(参考。YouTube)
2021年9月17日 フジテレビ “AVスカウト”男逮捕 自称「全国ナンバーワン」(※41秒)
2021年9月17日 テレビ朝日 女性をAV事務所に紹介か “NO.1スカウト”逮捕(※46秒)
2021年9月16日 TBS ツイッターで女性を勧誘 AV事務所に紹介で男逮捕(※48秒)

昨日の当ブログの記事に対して、海野さんからコメントをいただきました。
ご紹介します。

(当ブログへのコメントより。)

2021年9月18日 海野さん

AVのスカウトは様々で地下アイドル・被災地・グラビアアイドルなど多岐になります。
アイドルを道半ばにして辞めることになった人に彼等の誘いは来ます、確かにアイドル活動とAV女優の仕事は似ているようで、ビデオの販売促進活動などはファンがたくさん来て写真撮影などをするようです。

被災地も多く、簡単に稼げると言って勧誘していますね。

グラビアアイドルの場合は、2つのケースがあり、あえてグラビアで売り出し、AVに出演させるパータンか、そもそもグラビアアイドルでそこからAVに流すケースがあります。

そちらの方が売れるし、便利だからです。

ネットの場合だと、高収入・バイト・高収入・短期などで検索すると、●●モニターなどで応募するだけで、1万円面接するだけでと言った感じで面接に行くとAVに勧誘されるなど。

男性のケースも紹介します。
男性の場合は主に、ゲイビデオの場合が多く、体育会系の部活の先輩や同級生からの誘いが多く簡単なバイトがあると言われ、詳しい話を知らずに仕事場に行くと実はAVのゲイビデオの話だったというケースがありますね。
もちろん、路上などでもしております。

また、下記のブログの方のようなケースも実際にあると思います。

AV男優募集してたから面接に行ったらガチでオワタ

女性でも男性も「副業、アルバイト、単発もありというワードには注意です。

簡単に稼げる仕事は、特殊詐欺の出し子・貰い子やAVの仕事の場合が多いので、安易に稼げると考えるのは控えましょう。

——————————————————–

今年(2021年)の4月のことです。
日本共産党の田村智子衆議院議員は、国会質疑のなかで、AVスカウトに対する取り締まりの強化を求めました。
参議院インターネット審議中継のアーカイブ動画を確認します。

「AVスカウトの取り締まりの強化を」

2021年4月8日 参議院 内閣委員会

(2021年4月8日 動画 参議院インターネット審議中継「参議院 内閣委員会」より。)

音声の文字化は、筆者。)

2021年4月8日 田村智子 参議院議員(日本共産党)

つぎに、コロナ渦との関係で、警察行政についてお訊(き)きをしたいんです。
DVや児童虐待から逃れるために家を出てしまう。
仕事を失って生活に行き詰まる。
いまこういう若い女性がふえている、という指摘もあり、きびしい状況に置かれていると思います。

で、コロナの前から、10代、20代の女性たちに居場所を提供するというひとや組織が、性的搾取を目的としている、ということは、支援団体から告発されてきました。

2016年には、我が党の池内さおり議員が、衆議院内閣委員会で、正面からこの問題を取り上げましたけれども、性的被害をふせぐ警察行政は、コロナ渦でいよいよ、重要性を増していると思います。

繁華街の路上で女性に声をかけるスカウト行為ー
そこから、AV出演への強要や性風俗店へのあっせん行為にもつながっています。
警察庁として、コロナ渦でどのような問題意識をもち、スカウト行為に対するとりしまりをおこなっているのでしょうか?

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2021年4月8日 小田部耕治 警察庁 生活安全局長

お答えいたします。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、女性の雇用や所得にも影響が及ぶなか、女性の弱みに乗じて敢行される犯罪について危惧されるところでございます。

ご指摘のスカウト行為につきましては、アダルトビデオの出演強要や、性風俗店での稼働につながるものであり、警察としましては迷惑防止条例、職業安定法、軽犯罪法等を適用してとりしまりをおこなっているところでございます。
ひきつづき厳正なとりしまりをおこなってまいりたい、と考えております。

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2021年4月8日 田村智子 参議院議員(日本共産党)

福岡県警は昨年(2020年)7月に、スカウト行為の一斉とりしまりもおこなった、ということなんですね。
これ、県迷惑条例違反で逮捕がされているんですけど。
コロナで仕事を失った女性に仕事を紹介しようと思った、という供述も報道されています。

わたしの事務所で新聞報道をざっと調べたところ、昨年(2020年)4月の緊急事態宣言後、スカウト行為の逮捕事例のなかに、都道府県の迷惑条例違反だけでなく、職業安定法違反容疑、という事案がいくつかみられました。

資料の1枚目ー
昨年(2020年)7月、埼玉県大宮署で、スカウト会社の役員ら6人が職安法違反で逮捕されていますけれども、これはどのような案件か簡潔にお願いします。

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2021年4月8日 小田部耕治 警察庁 生活安全局長

お答えいたします。
お訊(たず)ねの事件につきましては、被疑者らが同じスカウトグループに所属するものが、スカウトした女性を不特定の男優と性交等をする映像作品に出演するアダルトビデオ女優として雇用させる目的で、アダルトビデオプロダクションの代表者に対し、同女性をアダルトビデオ女優として紹介して、これを雇用させ、以(もっ)て公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で職業紹介をおこなった事件である、と承知しております。

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2021年4月8日 田村智子 参議院議員(日本共産党)

今年(2021年)2月には、東京都世田谷区でもスカウト会社社長ら8人の男性が職安法違反で逮捕されています。

職安法第63条は、「公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者」に対して、「1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する」と定めています。

この職安法違反でのスカウト行為の摘発について、直近の集計をお答えください。

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2021年4月8日 小田部耕治 警察庁 生活安全局長

都道府県警察からの報告によれば、令和元年中、アダルトビデオの出演や性風俗店での稼働にかかるスカウト行為につきまして、公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で職業紹介をおこなった、として、職業安定法違反で検挙しているものは6件でございます。

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2021年4月8日 田村智子 参議院議員(日本共産党)

2019年、6件、ということなんですけども。
わたしね、もっと本気でとりしまれば、もっと被害を防ぐことはできるのではないだろうか、と思えるんですよ。

職安法にある「公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務」というのは、個別の判断、ということなんですけれども、判例をみてみても、アダルトビデオへの出演、デリヘルへの仕事のあっせん、というのは、対象になっているんですね。

芸能プロダクションだ、と言って、女性をスカウトし、アダルトビデオへの出演を強要する、という事例は後を絶ちません。

スカウトする側が、AVへの出演である、ということを知りながら、それを隠してスカウトすることは、職安法違反として摘発することができる、っていうことなんですよね。

これ、大変重要だ、と思うんです。
スカウト行為は、都道府県迷惑防止条例でのとりしまり、というのもやられていますけれども。
これも大切なんですけれども。
これ、規制の対象に、地域によってばらつきがあるんですよ。

で、職安法違反は全国でのとりしまりが可能なんです。
警察庁としても、職安法違反での摘発事例を共有し今後のとりしまりに生かしていく、ということがもとめられていると思いますけれども、いかがですか?

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2021年4月8日 小此木八郎 国家公安委員長

本人の意に反してアダルトビデオに出演をさせられたり、性風俗店で稼働させられたりすることにつながりかねないスカウト行為については、女性の安全で安心な暮らしの基盤を揺るがす重大な問題である、とまず認識しています。

警察においては、もう委員、おっしゃったとおりですが、こうしたスカウト行為に対し、迷惑防止条例によるとりしまりのほか、職業安定法等の法令を適用してとりしまりを推進しておりますけれども、今後ともひきつづき各都道府県警察において検挙事例をふくめ、必要な情報を共有しつつ、厳正なとりしまりがおこなわれるよう、警察を、わたしとしても指導してまいります。

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2021年4月8日 田村智子 参議院議員(日本共産党)

それで、あの、本人が同意した契約書もあるんだ、って言われてしまって、本当に多くの女性たちが泣き寝入りのような状態にもおかれているんですよね。
長時間、その場に拘束するようなことをして、もう契約書を書かざるをえないような状況に追い込んでいって。
で、
「契約書があるのになんであなた断るんだ」
っていうふうにどんどん追い詰められていく、っていう事例があるんですよ。

だけど、スカウトする側があらかじめ、AVへの出演をさせる、っていう目的を持っていたら、これ、もう、違反事例になる、っていうことなんですよね。

騙して連れて行った。
違反事例として摘発ができる、ということなんですよ。

ですから、あの、これですね、あの、ぜひね、知らせてほしい、と思うんですね。
そういうことを。

これ、泣き寝入りになっているような女性に対してもね、たとえ契約書があったとしても、騙されて連れて行かれていたんだとすればね、それはもう、職安法違反なんだ、と。

そうすると、その組織的にスカウトやっているようなところをですね、あの、組織的に摘発することもできる、というふうに思うんですよ。

で、あの、みてみましたら、資料の2枚目と3枚目ー
大阪府警本部のホームページでは、
実態を偽って言葉巧みに勧誘し、性風俗店で働かせたり、アダルトビデオに出演させたりする者もいます
性風俗店や、キャバクラ、アダルトビデオへの出演等で働くように勧誘するスカウト行為は、違法であり安易に応じたり、連絡先を教えないようにしてください
と、違法なスカウト行為の注意喚起をしています。

コロナ渦で、職業安定法違反にもなるんだ、ということも書かれているんですね。

ぜひ、このね、スカウト行為のこうした逮捕事例ー
広く知らせていく。
で、被害を未然に防ぐ。
これ、必要だと思います。

で、あの、すでにね、出演を強要をされてしまった被害者も、告発をする、という、背中を押す、ということにもなっていく、というようにも思います。

特に10代や20代の女性にそういう情報が届くようなやりかたということも検討しながらお願いしたいと思うんですけど、いかがでしょうか?

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2021年4月8日 小此木八郎 国家公安委員長

あの、おっしゃったように、そのような行為の被害者にも加害者にもならないようにするための広報、啓発活動の推進はきわめて重要だと思います。
警察では、たとえば繁華街において、スカウト行為に対する警告の放送を流すこと。
駅構内のスカウト行為に対する警告の横断幕を設置すること。
スカウトには応じない旨を啓発するためのキャンペーン活動や、大学での講演をおこなうこと等の活動をおこなっております。
今後とも、工夫を凝らしながらも広報、啓発活動に取り組むよう警察を指導してまいります。

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2021年4月8日 田村智子 参議院議員(日本共産党)

先ほど、あの、事例であげましたね、あの福岡県の一斉検挙のなかでは、実は、スカウトする側に10代の男性、っていうのもいたんですよ。
逮捕された側に、10代の男性、っていうのがいたんですね。

わたし、やっぱり、職安法が懲役刑もふくめて刑罰の対象にしている、ということをー
これ、あの、女性だけでなく、男性の側にも、わたし、知らせていくことが必要だ、と思うんですね。
そういう行為をしたらあなたは懲役刑に処される可能性だってあるんだよ、と。
そうやって、若い男性たちも、スカウト行為にこうかかわっていかないような二重の意味での防犯の効果というのがある、と思うんです。

特に、コロナ渦の生活苦、ということもある。
そして、また、新学期がはじまって、東京都とかね、その繁華街のところに出てきてそういう被害に遭いやすい状況がいまあるだけにですね、ぜひ急いでそうした周知、広報などもおこなっていただきたい。
このことを要求いたしまして、質問をおわります。

(2021年4月8日 動画 参議院インターネット審議中継「参議院 内閣委員会」より。)
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このたび警察は、ツイッターを利用してAV勧誘をおこなっているスカウトを逮捕しました。

(再掲。田村智子 衆議院議員【日本共産党】)
わたしね、もっと本気でとりしまれば、もっと被害を防ぐことはできるのではないだろうか、と思えるんですよ

警察のさらなる奮励を期待しています。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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またAVスカウトが逮捕されました。逮捕容疑は職業安定法違反です。今回逮捕されたAVスカウトは、ツイッターを使って女性を勧誘していました

AVスカウトを逮捕

昨日(2021年9月16日)から本日(2021年9月17日)にかけて、主要テレビ局は、AVスカウトの逮捕を報じました。
逮捕容疑は、職業安定法違反です。
フジテレビ、日本テレビ、テレビ朝日、TBSの報道をみてみます。

フジテレビ(※27秒)
(2021年9月17日 フジテレビ「“AVスカウト”男逮捕 自称『全国ナンバーワン』」より、引用。)

2021年9月17日 フジテレビ

全国ナンバーワン」と称するアダルトビデオのスカウトの男が、警視庁に逮捕された。
****容疑者(**)は8月、ツイッターで知り合った女性をアダルトビデオの事務所に紹介した職業安定法違反の疑いが持たれている。
調べに対し、「紹介すると、多くのスカウト料をもらえるのでやっていた」と容疑を認めているという。

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日本テレビ(※40秒)
(2021年9月16日 日本テレビ「『日本一フォロワーが多いスカウト』逮捕」より、引用。)

2021年9月16日 日本テレビ

アダルトビデオ出演の仕事をさせると知りながら、女性をAVプロダクションに紹介したとして、スカウトグループの代表の男が逮捕されました。男は自らを「日本一フォロワーが多いスカウト」などとかたっていました。

警視庁によりますと、スカウトグループの代表・****容疑者は、先月(2021年8月)24日、ツイッターで知り合った女性にアダルトビデオ出演の仕事をさせると知りながら、女性をAVプロダクションに紹介した疑いがもたれています。

鈴木容疑者は、ツイッターに6万人あまりのフォロワーがいて、自らを「日本一フォロワーが多いスカウト」などとかたっていましたが、実際には6万人分のアカウントは7万円ほどで購入していたということです。調べに対し、容疑を認めているということです。

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テレビ朝日(※46秒)
(2021年9月16日 テレビ朝日「女性をAV事務所に紹介か “NO.1スカウト”逮捕」より、引用。)

2021年9月16日 テレビ朝日

自らを「全国ナンバーワンスカウト」などと名乗っていました。

****容疑者(**)は先月、女性がアダルトビデオに出演することになると知りながら、女性を東京・渋谷区の事務所に紹介した職業安定法違反の疑いが持たれています。

警視庁によりますと、**容疑者ツイッターで「大手AV事務所専属」「全国ナンバーワンスカウト」などと名乗り、アダルトビデオに出演する女性を集めていました。

メッセージを送ってきた女性を事務所や風俗店に紹介していたということです。

取り調べに対し、「スカウトバックがもらえるのでやった」と容疑を認めています。

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TBS(※48秒)
(2021年9月16日 TBS「ツイッターで女性を勧誘 AV事務所に紹介で男逮捕」より、引用。)

2021年9月16日 TBS

ツイッターで女性をスカウトし、AV事務所に紹介するなどしたとして25歳の男が警視庁に逮捕されました。

職業安定法違反の疑いで逮捕されたのは、東京・豊島区の無職・****容疑者(**)です。**容疑者は今年8月、アダルトビデオなどに出演させると知りながら、女性を渋谷区にある芸能事務所に紹介した疑いがもたれています。

**容疑者は女性を信用させるためにフォロワー数が6万人を超えるツイッターのアカウントをおよそ7万円で購入し、「全国No.1スカウト圭」と名乗って女性とやりとりをしていたということです。リツイートをした女性に抽選でギフト券が当たるなどとツイッターに書き込んでいました。

鈴木容疑者は容疑を認めた上で、「女性を紹介すれば金が稼げる」と供述しているということです。

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警察は、路上で跋扈するスカウトだけでなく、ネット上のスカウトも取り締まる意向のようです。
よろこばしいかぎりです。
数年前とは隔世の感があります。
以前、警察は、AV業界の一員、と言われていました。
一例を紹介します。

2016年3月11日 衆議院 内閣委員会

(2016年3月11日 衆議院 内閣委員会「会議録」より、引用。)

2016年3月11日 池内さおり 衆議院議員(日本共産党)

これまで、被害者が弁護士に相談に行っても、多くの弁護士は、外形的な契約行為が整っているからということを理由に引き受けないことが多かった。
この裁判の当事者の女性は、もちろん逃げたわけですけれども、芸能プロダクションが自宅まで追いかけてきて、実力で身柄を拘束しよう、奪還しようとしたそうなんですね。
この案件で警察に相談に行ったら、何と警察からは、双方から話を聞いた後で、契約書があるんだったら仕方がない、あなたは契約しちゃったんでしょう、だったらこの芸能プロの要求に応じてあと二本出たらどうかというふうに言ったそうなんですね。
とんでもないと言わなければならない。
被害者を守るべき立場の人でさえ、今こうした認識なわけです。
(後略。)

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このときの委員会で、警察を代表して答弁をおこなった大臣が、河野太郎国家公安委員長です。
発言の一部を抜粋します。

(2016年3月11日 衆議院 内閣委員会「会議録」より、引用。)

2016年3月11日 河野太郎 国家公安委員長

まことに申しわけございません。
きちっと警察がこうした案件に対応できるように、全国の都道府県に対してしっかりと通知、指導してまいりたいと思います。

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2016年3月11日 河野太郎 国家公安委員長

本人の意に反するアダルトビデオへの出演の強制は、これはあってはならない、女性の尊厳を踏みにじるようなものだと思いますし、そうした行為の中で違法行為があれば、法と証拠に基づいて、警察は厳正に取り締まってまいりたいと思っております。
残念ながら、警察にはそうした相談件数がいまだ多くないものですから、警察に御相談をいただきたいと思いますし、女性警察官を配置したり、あるいは人目につかないような車や部屋を用意したり、相談しやすい状況をつくってまいりたいと思いますので、警察としても厳正に対処してまいりたいと思います。

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河野太郎国家公安委員長のこの答弁によって、警察は、AV業界に対する方針を転換します。
AV業界人を逮捕するようになりました。

本日、自民党の総裁選挙が告示されました。
はたしてだれが新総裁になるのでしょうか。
周知のとおり、河野太郎氏も総裁選に立候補しています。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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【法制審議会へ刑法改正の諮問⑤】今回の法務大臣の諮問について原田隆之 筑波大学教授は、「いよいよ不同意処罰に関して一歩前進です」

先週の金曜日(2021年9月10日)のことです。
刑法の性犯罪規定の改正に関するニュースが一斉に報じられました。

(参考。当ブログ)
<法制審議会へ刑法改正の諮問>
2021年9月11日(その1)
2021年9月12日(その2)
2021年9月14日(その3)
2021年9月15日(その4)

時事通信の記事を参照します。

(2021年9月10日 時事通信「性暴力「撮影罪」新設を検討 強制性交の要件緩和も 法相諮問へ」より、引用。)

2021年9月10日 時事通信

上川陽子法相は(2021年9月)10日の記者会見で、性犯罪への対応を強化する法整備の在り方について(2021年9月)16日に法制審議会(法相の諮問機関)へ諮問すると発表した。主に刑法や刑事訴訟法の改正を想定しており、強制性交の様子を撮影する行為や盗撮などを対象とした「撮影罪」の新設を議論。強制性交等罪の構成要件緩和や、現行法で13歳の「性交同意年齢」引き上げなども検討する。

諮問は全部で10項目。
(後略。)

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刑法の性犯罪規定の改正が現実のものとなってきました。
法務大臣による諮問の件が報じられた日、筑波大学の原田隆之教授は、以下のツイートをしました。

原田隆之教授のツイートより、引用。)

2021年9月10日 原田隆之 筑波大学教授

私も昨年、加害者の「治療」に携わる立場として、この件で法務省の「性犯罪に関する刑事法検討会」に呼ばれ、意見を述べてきました。

https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji12_00049.html

いよいよ不同意処罰に関して一歩前進です。

性犯罪規定の見直し、法制審で議論へ 「不同意」処罰や時効撤廃など

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(再掲。原田隆之教授)
私も昨年、加害者の「治療」に携わる立場として、この件で法務省の『性犯罪に関する刑事法検討会』に呼ばれ、意見を述べてきました

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録公開

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

原田隆之教授は、性犯罪に関する刑事法検討会で、どのような意見をのべたのでしょうか。
同検討会の第3回目の議事録を参照します。

原田隆之 筑波大学教授「性犯罪者の現状」①

(2020年7月9日 第3回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<17ページ>
2020年7月9日 井田 良 座長(中央大学教授)

3番目の方は原田隆之様です。
加害者臨床の観点からお話しいただきます。
原田先生には、本日、お忙しいところ、お時間を割いていただきまして、誠にありがとうございます。
検討会の座長をしております井田と申します。
よろしくお願いします。
ヒアリングに御協力いただきまして、心から感謝申し上げます。
まず、原田先生から15分程度お話をいただきまして、その後、委員の方から質問があれば、10分ほど質問させていただくという進め方で行きたいと思います。
よろしくお願いいたします。

——————————————————–

<17~19ページ>
2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

ただ今、御紹介にあずかりました原田と申します。
今日はこのような大変貴重な機会にお話しさせていただきますこと、非常に有り難く思っております。
今、御紹介がありましたように、私は、性犯罪の加害者に対する臨床を長いことやっておりまして、法務省での性犯罪の再犯防止プログラムの策定、もう15年前になりますけれども、それに関わったり、あるいは、今は民間のクリニックで性犯罪者の人たちの治療を行っております。
その中から幾つかお話をしたいと思います。
盛りだくさんになっておりますので、早口になりますけれども、御容赦ください。
齋藤先生(齋藤梓委員)からあらかじめ御質問いただいておりますので、それも盛り込んでスライドを作っております。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【性犯罪者の現状:スライド2枚目】(※性犯罪者の現状を参照)
(以下、原田氏発言部分中の【 】内は、全て同資料のスライド番号)

内容は3つなのですけれども、まず、性犯罪者の実態ということで、加害者のいろいろな問題点ですとか特徴についてお話をします。
これは一般的なお話になりますので、その後、少々、多様性があるのだといったこともお話ししたいと思います。
3つ目は、今、私が実際やっております再犯防止の取組なのですけれども、これは、本検討会の議題とは少々外れますし、時間もありませんので、資料を御覧いただければ、それでよろしいかと思います。
お話をする時間は、ちょっとないように思います。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド4枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

では、まず、性犯罪者の実態ということでお話をいたします。
これは、私が現在病院で治療しております人たち、全体で167名のデータなのですけれども、比較的軽微な、といいますか、刑法ではなくて条例違反の人が多く、例えば、痴漢が40%弱です。

それから、風俗というのは、風俗店通いがやめられなくて、いろいろ生活に支障を来している、借金ができたりしているという方、これは、犯罪ではないわけです。

「痴漢」と「その他」というところに、一部、刑法犯、強制性交であったりとか、小児性愛であったりとか、そういった人たちが含まれている、こういう内訳になっております。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド5枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

この人たちのバックグラウンドの変数を見てみますと、例えば、年齢は大体30代半ば、全体で30代、40代の方が4割近くを占めるという状況で、それから、大卒の人の割合が大体50%程度ということです。

それから、フルタイムで仕事をしている方が3分の1程度になりますが、これは、事件をきっかけに解雇されたという人が多いので、このような割合になっております。

次の、「婚姻状態(未婚)」と書いてあるのですけれども、これは、今、婚姻状態にないという方です。
これが7割を占めておりますのも、事件を機に離婚に至ったというケースが非常に多いということです。

それから、前科があるという方も7割に上っております。

次の重複障害、これは、いろいろな精神的な疾患があるという方で、数パーセントぐらいおられる。

それから、痴漢が一番の問題行動であるという方が4割。
初発の年齢は、結構早くて、20代前半ということです。

最後の「Static(ス タ テ ィ ッ ク)- 9 9(ナインティナイン)」というのは、今日お話できませんが、性犯罪者の再犯リスク、これを我々が開発して数値化できる、そういったアセスメントのツールがあるわけですけれども、そのスコアが平均で3点以上、大体、低から高リスクという、再犯リスクがその程度という人が平均しているということになります。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド6枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

この加害者に共通する性犯罪のリスクファクターというものも、我々はいろいろな研究で導き出しているわけなのですけれども、これは、まず、本質的には、一般の犯罪と大きく変わらないということが分かっています。
例えば、性犯罪をする人の中には、再犯で別の、窃盗であったり傷害であったりという、そういう犯罪に及ぶ人も相当な数いるわけですし、ほかのいろいろなリスクファクターは、かなり、ほかの犯罪者、一般犯罪者と変わらないです。

ただ、性犯罪特有のリスクファクターもあります。
これは、この後、詳しくお話をするところなのですけれども、例えば、よく認知のゆがみなどということを申しますけれども、性的な認知が逸脱している、あるいは性的な衝動に逸脱がある。
これは、例えば、同意をしないような暴力的な性犯罪であったり、子供に対する性的な衝動であったり、そういったいろいろな性的なファンタジーや衝動を持っているというところが、性犯罪特有のリスクファクターであると言えるかと思います。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド7枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

このスライドは、一般犯罪のリスクファクターということなのですけれども、主なもので8つあります。これを、セントラルエイトというふうに犯罪心理学では呼ぶわけですけれども、こういう8つが、一般犯罪にも性犯罪にも共通するリスクであるということです。
過去の犯罪歴とか、パーソナリティとか、本人の価値観とか態度ですね。
それから仲間関係。
それと家族の質、教育や雇用、薬物使用、これはアルコールも含みます。
あとは、健全な余暇の活用ができないこと。
この8つが、主なリスクになるわけなのですけれども、今日は、特に心理学的な、このパーソナリティについて焦点を当ててお話ししたいと思います。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド8枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

パーソナリティというのは、心理学では主に3つの要素に分けるのですけれども、行動と情緒、それと認知、この3つです。
一般犯罪、性犯罪を問わず、反社会的なパーソナリティというものがリスクになるということですけれども、その中の行動的な特徴としては、社会のルールを軽視して、これを破ることにためらいがないということであったりとか、衝動性、無責任性、虚偽性、うそをつくということですね、こういったことが挙げられます。

それから、感情面の特徴としては、冷酷であって、残忍性があったり、あるいは、共感性の欠如、これは、性犯罪者にも非常に目立つ特徴で、相手の気持ちが分からないということですね。

あとは、良心の呵責も欠如しているというところも挙げられようかと思います。

それと、先ほど申しました、この認知のゆがみ、認知の特徴としては、先ほどもありましたけれども、社会規範の軽視、これは、要は、本人の頭の中でも社会規範、ルールというものを重要視しないという、ちょっとぐらいは破ってもいいのではないか、見つからなければいいのではないか、こういう考え方、認知をするということです。

あるいは、暴力に対しても非常にハードルが低い、暴力を容認するような価値観とか物事の捉え方をする。

それと、敵意帰属バイアスといいますけれども、他者の何げない言動に敵意をたやすく感じてしまうという傾向もあります。

反社会的な認知のゆがみというところは、特に性犯罪の場合は問題になってくるわけです。

2020年7月9日 原田隆之 筑波大学教授

【スライド9枚目】(※性犯罪者の現状を参照)

では、この性犯罪者の認知のゆがみにはどういうものがあるのかというのを、もう少し具体的に御説明します。
それが、このスライドなのですけれども、よく、加害者は、こういったことを言うわけです。
向こうも望んでいたとか、向こうから誘ってきたのだとか、あるいは、露出の多い服を着ているのは、誘っている証拠だとか、あるいは、食事に応じたということは、もうその後、性交渉をしてもオーケーという意味だとか、こんなにも酒を飲んでいるのは向こうが望んでいるのだとか、嫌だと言わないのは同意のサインだとか、嫌と言っても、別に言葉の上だけだというふうに捉えたり、あるいは、女性というものはもともと襲われたい願望を持っているだとか、親密な間柄であればもうセックスをしてもいいのだとか、それから、一度セックスをしてしまえばこっちのものだという考え方ですとか、子供にも性的な欲求があるのだとか、こういう、人によって様々ですけれども、いろいろなゆがんだ認知というものを持っているということがいえます。

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原田隆之教授の言辞のつづきは明日のブログでみてみます。

(再掲。原田隆之教授のツイート)

2021年9月10日 原田隆之 筑波大学教授

私も昨年、加害者の「治療」に携わる立場として、この件で法務省の「性犯罪に関する刑事法検討会」に呼ばれ、意見を述べてきました。

https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji12_00049.html

いよいよ不同意処罰に関して一歩前進です。

性犯罪規定の見直し、法制審で議論へ 「不同意」処罰や時効撤廃など

刑法の性犯罪の規定の改正が待たれます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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【法制審議会へ刑法改正の諮問④】上川陽子法務大臣は、一般には知られていないグルーミングに関しても諮問するようです。刑法改正への沸き立つ思いを感じます

上川陽子法務大臣は明日(2021年9月16日)、法制審議会に対して、諮問をします。
諮問の内容は、刑法の性犯罪規定の改正についてです。

(参考。当ブログ)
<法制審議会へ刑法改正の諮問>
2021年9月11日(その1)
2021年9月12日(その2)
2021年9月14日(その3)

本日も、この諮問の件にふれます。
報道によりますと、上川大臣の諮問は、10項目に及ぶようです。
毎日新聞の記事を参照します。

(2021年9月10日 毎日新聞「性犯罪規定の見直し、法制審で議論へ 『不同意』処罰や時効撤廃など」より、引用。)

2021年9月10日 毎日新聞

上川陽子法相は(2021年9月)10日の閣議後の記者会見で、性暴力被害の実態に応じた法制度の見直しを、(2021年9月)16日の法制審議会(法相の諮問機関)の総会で諮問する方針を明らかにした。強制性交等罪の構成要件や公訴時効の見直し、地位・関係性を利用した性暴力を罰する規定の新設などを幅広く論点とする見通し。

(中略。)

現在は13歳と定められている「性交同意年齢」の引き上げも焦点となる。このほか、性的な容姿を相手の同意なく撮影したり、画像を提供したりする行為や、性的行為を目的として子供を巧みに手なずける行為を処罰する罪を新設すべきかについても判断されるという。

(後略。)

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上川大臣は、「撮影罪」の新設も諮問するそうです。
法制審議会での論議に期待が集まります。

(再掲。毎日新聞)
性的行為を目的として子供を巧みに手なずける行為を処罰する罪を新設すべきかについても判断されるという

この記述は意外でした。
性的行為を目的として子供を巧みに手なずける行為」は、「グルーミング」と呼ばれています。
上川大臣は、一般にはほとんど馴染みのないグルーミングについても、諮問をおこなうようです。
グルーミングにつきましては、性犯罪に関する刑事法検討会でも若干、話題になりました。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録公開

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

グルーミング

グルーミングとは具体的にどのようなことをおこなう犯罪なのでしょうか。
第9回性犯罪に関する刑事法検討会議事録と、第13回性犯罪に関する刑事法検討会議事録を参照します。
ちなみにグルーミングの対象は、子どもです。
大人ではありません。
子どもに対する犯罪です。

2020年12月8日 第9回性犯罪に関する刑事法検討会

(2020年12月8日 第9回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<17~18ページ>
2020年12月8日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

グルーミング自体が聞き慣れない言葉なので、少し説明し、事例を挙げさせていただきたいと思います。
グルーミングは、被害者本人が性的に虐待されているという事実さえ認識できない恐ろしい犯罪と言われています。
単回のレイプ被害と異なる点として、手なずけ洗脳操作という独特の加害者戦略があります。
加害者は子供に寄り添いながら近付き、日頃から子供の愚痴を聞くなど、味方を演じるところから関係性が始まり、少しずつ性的な話題に持ち込みます。
その後、性虐待の犯行に至り、子供の罪悪感や羞恥心などを利用し、子供を手なずける行為といわれています。
このグルーミング被害を受けた方の許可を頂いたので、読み上げさせていただければと思います。

14歳当時、中学3年生になってから通い始めた塾の教師から、君はほかの子とは全然違うね、頭が良くて大人と対等に話せるよ、かわいいね、特別だ、というような言葉が掛けられるようになりました。

一流大学の学生で、みんなのお兄さん的な立ち位置の明るい人気教師であったということです。

特別に勉強を教えてあげるという名目で、教師から自宅に呼び出されるようになり、最初は複数人で呼ばれていたのですけれども、回数を重ねるごとにだんだん人数が減っていき、3人から2人になり、気が付いたときには被害者一人になったという形で、被害が起こりました。

突然の被害に混乱して、自分よりも年上の男性に逆らえず、塾講師は巧妙に、
「これは恋愛だけれども、こういう関係は余りほかの人には言えないと分かっているよね」
というふうに言い含めたということです。

内心はすごい恐怖を感じていたのですけれども、その後も、呼び出されては性的な行為をされ続け、受けていた行為を恋愛だというふうに思い込むようにした。

こんなことはよくあることなのだ、自分が先生の家に来てしまったから自己責任なのだ、先生が言うように、既に大人の恋愛らしき行為ができるのだと14歳の子供なりに必死に頭を働かせて、自分を納得させて、わい小化しようとあがいていたと伝えていただきました。

この後、数年間にわたり教師との関係が続き、教師が転居したことで終わったということですが、その後、精神的に不安定になって、心療内科に通うようになり、ずっと生きづらさを抱えていたと語られていました。

#MeToo運動や、教師からの性被害を訴えた方の報道があって、これが性暴力だったのだと気付いたということなのですけれども、もしそういうことがなかったら、今でも性的虐待に遭っていたことに気付かなかったとも言われていました。

アメリカ法曹協会のグルーミングの定義としては、標的を絞り込んで、接近手段を確保し、被害者を孤立、隔離させ、被害者からの信頼を得て、その関係性をコントロールし、隠蔽する。
この方は対面というか、リアルでしたけれども、インターネット経由で何百人もの児童に接し、そして児童を勧誘しておびき出すということが実際に起こっています。
このような、被害者本人すら気付きづらく、そして、膨大な被害者を出していく被害に対して、よく理解する必要があると思います。
接触のプロセスから始まり、会ったときにはもう加害が仕掛けられ行われる、性的な接触が行われたり搾取が行われるという可能性が非常に高い。
現実に被害は起こっているし、継続することにより、より搾取されていき、被害を受けた児童は心身ともに有害な影響を受けるということを加味して、グルーミングという行為について法的な規制を掛けていただければと望んでいるところです。

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2021年3月8日 第13回性犯罪に関する刑事法検討会

(2021年3月8日 第13回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<30ページ>
2021年3月8日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

では、グルーミング(手なずけ)について。
意見要旨集の)40ページなのですけれども、刑法に入れるかはまた課題としてありますけれども、オンラインでのグルーミング(手なずけ)というのは、新型コロナ禍においても世界中で増えているということが報告されているところでもあります。
児童を性的に搾取しているオンラインコンテンツで捜査対象となったものは、136%増を記録したとのオーストラリア連邦警察からの報告などもありました。
警察庁の統計においても、SNSを通じて被害に巻き込まれた児童は、平成25年に1、293件、平成30年に1、811件と毎年うなぎ登りであり、グルーミング(手なずけ)という手法が用いられているということが支援者などから指摘されています。
今後、やはり規制は必要というようにも思っています。
グルーミング(手なずけ)という類型がどのくらい起こっているのかについても、こちらも調査をしていただきたいと思っています。

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(再掲。山本潤 委員)
刑法に入れるかはまた課題としてありますけれども

上川陽子法務大臣はこのたび、グルーミングについても諮問をおこなう予定です。
刑法改正に対する上川大臣の沸き立つ思いを感じます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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【法制審議会へ刑法改正の諮問③】法務省幹部は、「被害者が泣き寝入りすることなく、処罰されるべきものが処罰されることが原則」。期待しています

刑法の性犯罪規定を改正すべき、との声が高まっています。
4日前(2021年9月10日)のことです。
上川陽子法務大臣は記者会見の場で、この改正の件について、法制審議会へ諮問する意向を明らかにしました。
諮問は、明後日(2021年9月16日)におこなわれる予定です。

(参考。当ブログ)
<法制審議会へ刑法改正の諮問>
2021年9月11日(その1)
2021年9月12日(その2)

上川陽子法務大臣は4日前(2021年9月10日)の記者会見でどのようなことを語ったのでしょうか。
昨日、記者会見の要旨が公開されました。
みてみます。

2021年9月10日 上川陽子法務大臣 記者会見

(2021年9月10日 法務省「法務大臣閣議後記者会見の概要」より、引用。)

2021年9月10日 上川陽子 法務大臣

今朝の閣議において、法務省案件はございませんでした。
続きまして、私から2件報告がございます。

1件目は、性犯罪規定の法制審議会への諮問についてです。

性犯罪については、平成29年(2017年)の刑法一部改正法によりその罰則の改正が行われましたが、附則において、性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための施策の在り方について検討を加えることとされました。

法務省では、平成30年(2018年)4月から「性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ」を設置し、ヒアリング等により実態を把握するとともに、令和2年(2020年)6月から、「性犯罪に関する刑事法検討会」を開催し、様々な観点から精力的に議論を行っていただき、本年(2021年)5月に、その検討結果が報告書としてまとめられました。

(参考)
<法務省内に設置された性犯罪に関する刑事法検討会の開催状況)

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録公開

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

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2021年9月10日 上川陽子 法務大臣

この報告書を踏まえて検討し、9月16日(木曜日)に開催予定の法制審議会に諮問することといたしました。

その内容は、配布した資料に記載されている事項を始めとして、性犯罪に適切に対処するための法整備の在り方について御意見を承りたいというものです。

性犯罪への適切な対処は喫緊の課題であり、法制審議会において、充実した御議論が行われることを期待しております。

2件目は、法務省関連の新型コロナウイルス感染症の感染状況についてです。
(後略。)

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2021年9月10日 記者

性犯罪に対処するための法整備に関して、法整備に当たっての課題、性被害の実態に即した内容になるために刑法がどうあるべきか、大臣のお考えをお聞かせください。

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2021年9月10日 上川陽子 法務大臣

性犯罪の被害は非常に深刻で根深いものであって、被害に遭われた方々に長期にわたる傷跡を残すものです。

私としては、こうした認識を共有した上で、性犯罪の事案の実態をしっかりと把握し、これに即した施策の在り方を検討することが重要であると考えています。

諮問する立場ですので、法整備の内容について具体的に言及することは差し控えさせていただきますが、一般に、刑罰の在り方の検討には、処罰されるべき行為が漏れなく捕捉されるようにすべきとの要請と、処罰されるべきでない行為が処罰範囲に取り込まれてはならないといった処罰範囲の明確性等の刑事法の諸原則との調和をどのように実現するかという課題があり、性犯罪に対処するための法整備についても、同様であると認識しています。

また、国民の意識や時代・社会の変化を踏まえて、その時代や社会に適合した刑法の在り方が模索されるべきであると考えています。

いずれにしても、このような課題に取り組むに当たっては、様々な立場から御意見を示していただき、率直かつ活発な議論を積み上げていくことが極めて重要であると認識しており、法制審議会において、スピード感を持って充実した御議論が行われることを期待しています。

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2021年9月10日 記者

先ほどの質問と重なる部分もありますが、性犯罪規定の諮問についてお尋ねします。

この間、性犯罪の被害当事者の方が声を上げて、改正の必要性を自らの御経験をもとにお話しされるようになりました。
一方で、5月にまとめられた報告書では、多くの論点で賛否が分かれて両論が併記された状態です。
今後、法制審でも様々な意見が出ると思われますが、被害者の声も踏まえて、どのような議論を期待されるかお聞かせください。

また、性犯罪は構造的に女性の被害者が多いと思われます。
今後の部会審議ではジェンダーバランスにも配慮する必要もあるのではないかと感じますが、部会の委員の選定に際しての考えも併せてお聞かせください。

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2021年9月10日 上川陽子 法務大臣

先ほども申し上げたとおり、性犯罪の被害は非常に深刻で根深いものです。
被害に遭われた方々に勇気を持って声を上げていただいたことが、この問題に対する幅広い関心にもつながっていったと思っており、その方々の声も聴くと、長期にわたって被害が潜在化しているということも深刻であると思っています。

私自身、こうした認識の下、信念を持って、真正面から様々な課題に取り組み、これまで進めてきたところです。

令和3年(2021年)5月、法務大臣として、「性犯罪に関する刑事法検討会」における審議結果を取りまとめた報告書を、座長である井田良教授から受領しました。

御指摘のように、報告書で両論が併記された点があることについては、性犯罪被害当事者を始めとした様々な立場の委員の皆様により、率直かつ活発な御議論がなされたことの証左であり、法改正に向けた検討をするに当たっての具体的な視点、論点、留意点等をお示しいただいたと認識しています。

この報告書を踏まえて検討し、今般、法制審議会に諮問することとしましたが、性犯罪への適切な対処は喫緊の課題であり、スピード感を持って充実した御議論が行われることを期待しています。

2点目の御質問については、法制審議会の部会に属する委員等については、審議会(法制審議会)の承認を経て、会長が指名することとされています。
部会が設置されることになった場合には、ジェンダーバランスに配慮されることはもとより、様々な専門的見地から、性犯罪に係る事案の実態に即した法整備の在り方についての検討をしっかりと行っていただくのにふさわしい構成となることが望ましいと考えています。

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2021年9月10日 記者

性犯罪に関する諮問についてですけれども、先ほどの質問にもあったように検討会(性犯罪に関する刑事法検討会)の報告書に両論併記されたということは、意見の対立があるということだと思うのですが、この点に関して、大臣はどのようにお考えになっているのかということ。

また、こうした両者の意見の対立を解消して、あるべき刑事法の整備に向けてどのようなことが必要かという点について、お答えをお願いいたします。

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2021年9月10日 上川陽子 法務大臣

これまで、様々なプラットフォームで、様々な形で議論を尽くしていただきながら検討が進められてきたところです。
意見は様々であり、社会も様々な形で変化していますので、報告書は、意見をしっかりと戦わせていただきながら、取りまとめていただいたものと思っております。

両論併記となっていることも、議論が積み上げられてきた過程の中で、問題点、論点を積極的に指摘していただいたものと、私は、むしろ前向きに捉えています

法制審議会は、専門家の方々のプラットフォームであり、その意味での充実した審議をしっかりと尽くしていただくことを、この先も期待してまいりたいと思っています。

また、先ほども申し上げましたが、様々な論点がある中で、法制審議会の議論においては、処罰されるべき行為が漏れなく補捉されるようにすべきとの要請と、処罰されるべきでない行為が処罰範囲に取り込まれてはならないといった処罰範囲の明確性等の刑事法の諸原則との調和をどのように図るかという課題があり、このことにどう対処していくかという大きな枠組みの中で、議論が積極的に進められるものと思っています。

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上川陽子法務大臣は記者会見のなかで、
処罰されるべき行為が漏れなく補捉されるようにすべきとの要請と、処罰されるべきでない行為が処罰範囲に取り込まれてはならないといった処罰範囲の明確性等の刑事法の諸原則との調和をどのように図るか
とのべました。
この件に関して、法務省の幹部はつぎのように語っています。

(2021年9月10日 日本経済新聞「性犯罪見直し『暴行・脅迫』焦点 法制審、議論の行方は」より、引用。)

<一部分を抜粋>
2021年9月10日

(略)、法務省幹部は「被害者が泣き寝入りすることなく、処罰されるべきものが処罰されることが原則」と指摘。そのうえで「処罰範囲が明確、適切になるよう議論されることを期待したい」と話した。

(再掲。法務省幹部)
被害者が泣き寝入りすることなく、処罰されるべきものが処罰されることが原則

微に入り細を穿(うが)つ(非常にこまかい点にまで気を配る)審議となることを期待しています。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。

(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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