児童ポルノの単純所持に対する自民党&公明党と、民主党の対応(5)。民主党は、児童ポルノの被害者だけでなく、香西咲さんたちのような被害者に対しても冷淡な政党です

2009年に与党(自民党&公明党)は、児童ポルノの単純所持を禁止する法案を国会に提出しました。
民主党は与党案に反対しました。
本日も、2009年6月26日の衆議院法務委員会の会議録を参照します。

(参照元)
2009年6月26日
 衆議院 法務委員会
 会議録

(参考。当ブログ)
<2009年6月26日の衆議院法務委員会の論議>
2021年8月18日(序)
2021年8月19日(1)
2021年8月20日(2)
2021年8月21日(3)
2021年8月22日(4)

2009年6月26日 衆議院法務委員会

児童ポルノの単純所持に対する処罰(5)
 ※|(序)(1)(2)(3)(4)

(2009年6月26日 衆議院 法務委員会「会議録」より引用。)

2009年6月26日 丸谷佳織 衆議院議員(公明党)

公明党の丸谷佳織でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

本日、与党案そして民主党案がこの法務委員会で審議入りをしましたこと、また、この審議入りをするまでに、それぞれのいろいろな意見をまとめてそれぞれの案をまとめてこられました皆様に心から敬意を表したいと思いますし、また、質問の時間を与えてくださいまして、心から感謝を申し上げます。

今回の法務委員会での審議入り、本当に待ちわびていた方がたくさんいらっしゃいます。
私も、被害者の方ですとか、あるいはNGOの団体の方とか、いろいろかかわらせていただきました。
その中で、本当に切実な思いで、被害に遭っている児童の皆様、あるいは被害に遭ったという経験を持っている方々からも、お手紙を拝見しております。

被害を拡大させないためにも、大まかな御紹介をさせていただきますけれども、大学生の女性、小学生のころから親戚のおじさんによって性的な虐待を受けていた、それを写真に撮られていた、しかしながら、自分は何をされているのかわからないから、本当に笑顔でその写真に写っている、今、自分はインターネットを使えるような世代になって、自分で、もしかしたら自分の写真がインターネットの中であるんじゃないかと毎日インターネットを検索せずにはいられない、本当に自分の将来がつぶされたような思いがするといった声も届いております。
世の中を変える力のある人がいるのであれば、どうか助けてくださいというお手紙も。

本当に、きょう、ようやくこの審議に入れたこと自体をこの方たちがどんな思いで喜んでいただいているのか、また、ではこの被害に遭った自分をこれからどのような形で法律は救ってくれるのかという期待を持って見ている、そういった方たちのためにも、この法務委員会の審議が本当に、机上の空論で終わることなく、充実したものになるようにという思いで私も質問をさせていただきたいと思います。

まず、与党の提案者にお伺いいたします。

99年(1999年)に議員立法でようやくこの児童買春、児童ポルノ禁止法が成立をいたしました。実際には、この法律が成立をしたことで、コンビニですとかあるいは書店児童ポルノの購入ができなくなったわけでございますけれども、今(※2009年)は、それから10年たちまして、インターネットあるいは携帯での技術が格段にアップいたしまして、より秘匿性を高くした中で、個々人のレベルに児童ポルノ画像がおりてきているという状況でございます。そういった国内の状況、また、この十年間、国際社会は児童ポルノへの取り組みを一層深めておりまして、日本に対する取り組みの不足というところが指摘をされているところでございます。

まず、この法の改正の理念ともつながると思いますけれども、改めて、今回(※2009年)の法改正で何を変え、何をしようとしているのか、この点について御説明をしていただきます。

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2009年6月26日 富田茂之 衆議院議員(公明党)

今、丸谷委員(丸谷佳織衆議院議員)が最初にお話しされましたように、被害に遭われた方の思いというのは本当に大変なものがあると思います。
いつ自分の映像が他人に見られるのか、それをずっとおびえながら暮らしていかなきゃならない、この思いというのは多分我々の想像を絶するものだというふうに思います。
そういった意味で、委員会の審議が始まって、一刻も早い改正案の成立を、被害者の方、また、それを支援されているNGOの皆さんが望んでいるというのは気持ちとしてもわかります。

我々自民党、公明党、与党は、昨年(2008年)の6月10日に改正案を提出させていただきました。
それまで公明党としてもプロジェクトチームで議論をしてきました。
丸谷委員(丸谷佳織衆議院議員)がその中心。
また、与党としてプロジェクトチームで議論させていただいて、森山先生(自民党の森山眞弓衆議院議員)の方から提案理由の説明でお話ありましたけれども、最初の成立からもう10年たってきている、インターネット社会が進展して、当時とまたかなり状況は変わってきています。
そういった中で、どういうふうに被害者を救っていくのか、また被害の蔓延を防いでいくのか、そういったことを考えたときに、単純所持が禁止されていない、そういった状況が被害を蔓延させている一番の原因になっているのではないかというところを、特にNGOの皆さんから与党PTにも御意見をいただきました。

そこをどうにかしなきゃいけないというところで今回の法改正の議論が始まったわけでして、16年(2004年)改正時にも、3年を目途として改正しようというような規定がされております。

先ほど来、葉梨委員(自民党の葉梨康弘衆議院議員)の方からその経過もお話ありましたので、我々としては、何とか単純所持をきちんと禁止して、また、自己の性的好奇心を満たす目的での児童ポルノの所持に対して刑事罰もきちんと置かせていただいて、児童ポルノについてさらに厳格な規制を設けて、児童の権利の擁護に資する法律にしていきたい、そういう強い思いで今回の改正案を出させていただいて、今審議しているところであります。

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2009年6月26日 丸谷佳織 衆議院議員(公明党)

一方、民主党案には、先ほど来議論になっておりますけれども、単純所持ということではなく、反復あるいは有償での取得というところで規定をされました。

枝野議員も、この法律に当たっては最初からずっとかかわってこられて、何が問題で、何をどうしていかなければいけないのかというところを踏まえて十分に議論をしていらっしゃると思うわけですけれども、2007年の内閣府の世論調査では、単純所持を規制すべきだ、あるいは、どちらかといえば規制すべきという世論が9割を超えております。

また、昨年(2008年)リオで行われました第3回の児童の性的搾取に反対する世界会議では、各国に、児童ポルノの製造、販売、配布、所持のみならず、インターネット上のアクセスや閲覧さえ法的に禁止罰則の対象とするよう求める宣言も採択をされております。

昨年(2008年)、ユニセフ協会あるいはNGOの皆さんが中心となりまして、児童ポルノに対する働きかけの署名を集められました。
実に全国で11万人を超える方が署名に賛同してくださったわけですけれども、そこのイの一番、1丁目1番地が単純所持の禁止の法制化でございました。

こういった国内外の声にどういうふうにこたえていこうとしているのかが、今の議論を聞いていても私にはわかりません。
この点についてお伺いいたします。

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2009年6月26日 枝野幸男(民主党) 衆議院議員

単純所持を違法化し、それに罰則を加えなければならないという意見、そして思いというものは私も共有をいたします。

ただ、問題は、まさにネット社会ということの中では、本人の知らないうちに、あるいはほとんど気づかないうちに、いわゆる児童ポルノに該当するような映像を自己の所持のもとにしてしまう、あるいはさせられてしまうというケースは簡単にできる、こういう状況にあります。

そうした中で、みずからそうしたものを集めて、そういったものにお金を出して、そういったものにアクセスをするという人については可罰性があるというふうに思いますけれども、どこかから勝手に一方的に送りつけられてきた、その映像について、しっかりと完全に消去して除去しないと処罰をされる可能性がある。
しかも、それをおれは勝手に送りつけられたんだとかということを抗弁するといっても、結局それは主観的意思、目的と故意という、密室の中で行われる自白によって実は大部分証明せざるを得ない要素である。

そういった現実を考えたときには、一方で刑事法は、処罰すべき人間をしっかりと処罰しなければならない一方で、処罰に値しない人間を処罰してはいけないということがあります。
その両面を両立させようということの中で私どもは苦慮をいたしまして、最終的に、今回提起をいたしましたとおり、その取得のプロセスを客観的に立証するということによって、販売目的等の目的を有さない所持の大部分といいますか、ほとんどはきちっと処罰することが可能であり、なおかつ、処罰してはいけない人が間違って逮捕されてしまうなどということがないように、両面を両立させることができる、そういう知恵を絞ることができた、こういうふうに考えています。

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2009年6月26日 丸谷佳織 衆議院議員(公明党)

通告をしていないんですけれども、今出てきた議論についてちょっと与党の提案者にお伺いをしたいと思います。

今、目的所持ということで、自白の強要あるいは冤罪に対する懸念という意見が出てまいりました。
しかしながら、既に刑法の中には目的所持の罪というのはございます。
例えば刑法175条のわいせつ物販売目的所持の罪というものがございます。
これは、実際には、自白に頼ることなく、外形的な理由から判断しているわけでございまして、今までのそれぞれの刑法に照らし合わせても、しっかりと、自白に頼ることなく、また強要することなく、冤罪をということの懸念なく運用されている、私はこのように思うわけでございまして、児童ポルノに限って、この所持の目的について、自白の強要、冤罪というところでのこの目的所持というものが制定されないというのはちょっと違うのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

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2009年6月26日 富田茂之 衆議院議員(公明党)

今、丸谷委員(丸谷佳織衆議院議員)がおっしゃるとおりだと思います。

枝野先生の御答弁を聞いていますと、所持の故意と性的好奇心を満たす目的というところが、あたかもすべて内心の問題であって、それが自白として強要されるんだというような御答弁に、ちょっと後ろで聞いていると思えるんですが、所持をしているという故意も、その目的も、それぞれさまざまな客観的状況から認定されるものであって、すべて内心で決まるわけではありません。

これまでのいろいろな刑法犯、またそれぞれの司法の過程においても、客観的な事情から認定される内心の問題だと思いますので、今、枝野先生の答弁を聞いていますと、やはり可罰性のある所持というのもあるといいながら、冤罪を生む可能性があるからそれは防がなきゃいけないんだ、その防がなきゃいけないというのはわかるんですが、可罰性がある所持を認めておいて、その所持が違法でないというのは、ちょっと我々与党からしたら理解に苦しむなというふうに思います。

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2009年6月26日 丸谷佳織 衆議院議員(公明党)

民主党案では、有償または反復の取得罪がございます。

逆に言えば、有償または反復でなければ児童ポルノの取得というのは合法だというお墨つきを与えるように私には思えますが、これについての見解はいかがでしょうか。

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2009年6月26日 枝野幸男(民主党) 衆議院議員

まず、先ほどのお話で、販売目的所持という場合には、販売目的というのは、販売をしようとしていたというような客観的な事実から、その目的を類推することが容易です。
ただ、しかし、今回のような、性的好奇心を満たす目的ということについては、それこそ入手のプロセスとか、大量に持っている、大量に持っているということは、逆に言えばその入手のプロセスを立証することが容易です、いずれにしても、その取得のプロセスを立証しないと、性的好奇心を満たす目的ということを客観的に立証することはほとんど不可能であると私は思っています。

したがって、結局は、取得の部分のところをしっかりと処罰することができれば、自白に頼らずに立証可能、事実、単純所持については処罰可能であるというふうに考えています。

一方で、今のお尋ねですが、1回限りだったらいいのかと。
1回限りの取得というのもいろいろあります。
つまり、例えば、皆さんもほとんどの方がインターネットをお使いだろうというふうに思いますが、メールで勝手に送られてくるケースだけではなくて、インターネットのいわゆるネットサーフィンをしていますと、わけのわからないクリックボタンがたくさんあって、そこを知らないうちに、間違ってクリックをしてしまって変な映像が飛び込んできていたなんということは、皆さんも御経験あるんじゃないかと思います。
それも、取得ということからいえば取得に当たってしまいます。
では、その中に児童ポルノが入っていましたということが可罰的な行為か、違法な行為かといえば、それはそうではないというふうに思います。

なおかつ、これも、間違ってクリックしたのか、それとも、なるほど児童ポルノだと思ってクリックしたのかなんということは、そのクリックをしたという客観的な事実の立証だけではわかりません。
つまり、主観的な要因、つまり自白に頼らざるを得ない部分で、意識的にそのボタンをクリックしてしまったのか、それとも、何かよくわけのわからないところで間違ってクリックしてしまったのかということが分かれてくるという話ですから、やはり、これを処罰対象にするということは、処罰範囲が広きに過ぎることになるというふうに思います。

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2009年6月26日 丸谷佳織 衆議院議員(公明党)

私の質問は、有償または反復でなければ児童ポルノの取得というのは合法ということですかという質問でございました。

例えば、ただで1回に百枚の児童ポルノを取得した、これは有償でもございませんし、反復でもございません。
これは民主党案では合法になるわけですか。

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2009年6月26日 枝野幸男(民主党) 衆議院議員

刑罰法規を科するに値をする違法ではないというふうに思います。

というのは、100枚といっても、例えば雑誌のようなものを100冊だったら、それは違法性があるかもしれません。

しかし、まさにインターネット上などでは、一度に100枚の映像がどんと送られてくるとか、クリックしたらどんと来てしまうなんということは日常的にあり得るケースでありますから、量が多いか少ないかということでは一律にはいけない。
1回だけだったら、よくわからないうちに何か手に入ってしまった、自分の管理下に入ってしまったということは十分あり得るというふうに思いますので、そこは量ではなくて、やはり、ああ、この人は意識的にこれを集めているんだなということが客観的状況から類推できる、そういう要件を課さなければならない、こういうことです。

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2009年6月26日 丸谷佳織 衆議院議員(公明党)

わかりません。

今、枝野議員は、送られてきた、送られてきたという前提でしか御答弁していただかないんですね。

見たい、自分が児童ポルノを見たい、なぜなら自分は児童の裸体あるいはそういったものが好きだからということで見たい人が、今回、民主党案が成立した場合、ああ、これは民主党案であれば、だれか小児性愛のグループの皆さんから、見たいものに関してただで1回に100枚送ってもらう。

送る方に関してはこれは罪に問われるわけですけれども、では、取得した人はこれは合法行為になるということですね。

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ちなみに、児童ポルノの単純所持を禁止する与党(自民党&公明党)案は、民主党の反対によって廃案となりました。

(参考。児童ポルノ禁止法)
<経緯>

1999年 児童ポルノ禁止法成立
  
2004年 児童ポルノ禁止法改正
 ・児童ポルノの「製造・販売」、「提供目的での所持」を罰則の対象に。
  
2009年
 ・与党(自民党と公明党)は、児童ポルノの単純所持を禁止する改正案を国会に提出した。
 ・民主党などが反対した。
 ・衆議院が解散され、与党案は廃案となった。
  
2009年9月16日~2012年12月26日 民主党政権
  
2012年12月26日~ 自民党政権
  
2014年6月18日  児童ポルノ禁止法改正
 ・児童ポルノの単純所持を禁止する改正案が可決、成立した。

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(再掲。丸谷佳織 議員【公明党】)
被害に遭った自分をこれからどのような形で法律は救ってくれるのかという期待を持って見ている

民主党は、こうした被害者の方々の思いを蹂躙しました。

明日も、2009年6月26日の衆議院法務委員会の会議録をみていきます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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