《刑法改正を審議する検討会の15回目の議事録~取りまとめ報告書【案】》(18)。現行刑法は香西咲さんたち被害者を守ってくれません。早期の改正を期待しています

刑法の性犯罪の規定を改正するためには、段階を踏まなければなりません。

(確認)
刑法が改正されるまでの手順
(1)性犯罪に関する刑事法検討会(※法務省内)

性犯罪に関する刑事法検討会、終わりました」(寺町東子弁護士

(2)法務省が改正要綱案を作成

「今日(2021年5月21日)取りまとめ報告書を法務大臣が受け取り、それを踏まえて、法務省が改正要綱案を作成し、法務大臣が法制審に諮問することになります」(寺町東子弁護士

(2021年)9月までに、検討会の結果を踏まえ、法務省がどのような改正要綱案をまとめて、法制審(法制審議会)に諮問するのか。注視していきましょう」(寺町東子弁護士

(3)法務大臣が法制審議会へ諮問

「法制審議会に進んだときに、通常は法務大臣からの諮問というかたちで、条文の案というのがつくられて、出てくるんですね。叩き台、みたいなものなんですけども」(山本潤 一般社団法人Spring代表理事

(4)国会で審議、採択
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現在、性犯罪に関する刑事法検討会取りまとめ報告書が公開されています。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録公開

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

本日もひきつづき、第15回性犯罪に関する刑事法検討会議事録を参照します。

2021年4月12日 第15回性犯罪に関する刑事法検討会

同検討会では、取りまとめ報告書(案)に関する論議がおこなわれました。

(参考。当ブログ)
取りまとめ報告書(案)に関する論議>
2021年5月31日(その1)
2021年6月1日(その2)
2021年6月2日(その3)
2021年6月3日(その4)
2021年6月4日(その5)
2021年6月5日(その6)
2021年6月6日(その7)
2021年6月7日(その8)
2021年6月8日(その9)
2021年7月13日(その10)
2021年7月14日(その11)
2021年7月15日(その12)
2021年7月16日(その13)
2021年7月17日(その14)
2021年7月18日(その15)
2021年7月19日(その16)
2021年7月20日(その17)

取りまとめ報告書(案)に関する論議(その18)

(2021年4月12日 第15回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<19ページ>
2021年4月12日 川出敏裕 委員(東京大学教授)

取りまとめ報告書(案)の)57ページの「⑦」の記載について、

(参考。取りまとめ報告書(案)の57~58ページの「⑦」)
(3)司法面接的手法による聴取結果の証拠法上の取扱いの在り方
司法面接的手法による聴取結果を記録した録音・録画記録媒体について、特別に証拠能力を認める規定を設けるべきか

イ 具体的な要件の在り方等に関する議論


規定a
同法第321条第1項第3号(裁判官・検察官以外の者の面前における供述を録取した書面等に関するもの)のように、反対尋問の機会を与えることなく証拠能力を認める規定。

規定aについては、供述の信用性が担保されている情況を証拠能力の付与の前提としているので、更に被害者の証人尋問を行う必要性は低いと考えられる。

規定b
同法第321条の2(ビデオリンク方式による性犯罪の被害者等の証人尋問の状況を記録した媒体がその一部とされた調書について、被告人に反対尋問の機会を与えることを条件として証拠とすることを認めるもの)のように、反対尋問の機会を保障した上で、主尋問に代えて証拠能力を認める規定。

また、規定bについては、同法第321条の2の場合や通常の証人尋問でも時間的間隔が空くことはあり、現行法の伝聞例外と質的に異なるものではないし、司法面接的手法による聴取の対象として想定されている年少者については、聴取からの時間の経過に伴って記憶の減退や汚染の可能性が高まるので、そもそも、主尋問の時点における記憶を確認する必要があるとの指摘は必ずしも当たらない
といった意見が述べられた。

修正をお願いしたいと思います。

まず、最初の「規定a」の部分ですが、

(参考。規定a)
同法第321条第1項第3号(裁判官・検察官以外の者の面前における供述を録取した書面等に関するもの)のように、反対尋問の機会を与えることなく証拠能力を認める規定。

これは、上の「⑤」のところで、

(参考。取りまとめ報告書(案)の57ページの「⑤」)
⑤ 規定 については、諸外国の法制にも例が少なく、また、特信性の要件が認められたとしても、供述の信用性は別途問題となり、弁護人が供述者の証人尋問請求をした場合、記録媒体だけでは信用性の判断が難しく、証人の採用を検討せざるを得ないこともあるように思われるところ、伝聞例外の規定と証人尋問請求権との関係をどう整理するのかという問題がある。
また、規定 については、記録媒体を主尋問に代替させることが被害者の負担を軽減させるとは限らないのではないか、司法面接と尋問の時間的間隔が空き、主尋問がなく反対尋問を行うため、反対尋問の際に証人が司法面接時と反対尋問時のいずれの記憶を述べているのかが分かりにくく、供述の信用性の判断が困難になるのではないか、仮に証人が反対尋問前に記録媒体を確認するとすると、記録媒体の内容が記憶されてしまうのではないかといった問題があるほか、同法第321条の2は、裁判官や弁護人の面前で供述が行われている点が捜査官の面前での供述である司法面接的手法による聴取とは異なっていることなども踏まえて検討すべきである。

伝聞例外の規定と証人尋問請求権との関係をどう整理するかという問題があるという御指摘がありましたので、それを受けて、「規定a」を前提に両者の関係を整理するとすればこうなるだろうという趣旨で前回の検討会で申し上げた発言をまとめていただいたものだと思います。
しかし、このまとめ方ですと、「⑤」の御指摘への回答になっておりません。
そこで、この部分を、
「規定aについては、被害者の証人尋問を行うことによる弊害が大きいことと供述の信用性が担保されている情況を証拠能力の付与の前提としているので、更に被害者の証人尋問を行うことは証拠調べの必要性を欠くと考えられる。」
と、このように修正をお願いしたいと思います。

それから、後半の「規定b」の部分については、

(参考。規定b)
同法第321条の2(ビデオリンク方式による性犯罪の被害者等の証人尋問の状況を記録した媒体がその一部とされた調書について、被告人に反対尋問の機会を与えることを条件として証拠とすることを認めるもの)のように、反対尋問の機会を保障した上で、主尋問に代えて証拠能力を認める規定。

58ページの2行目の

(再掲)
また、規定bについては、同法第321条の2の場合や通常の証人尋問でも時間的間隔が空くことはあり、現行法の伝聞例外と質的に異なるものではないし、司法面接的手法による聴取の対象として想定されている年少者については、聴取からの時間の経過に伴って記憶の減退や汚染の可能性が高まるので、そもそも、主尋問の時点における記憶を確認する必要があるとの指摘は必ずしも当たらない。

「そもそも、主尋問の時点における」
というところの「主」という字を削っていただければと思います。
第14回会合での私の発言は、主尋問によって尋問の時点における記憶を確認する必要があるとの指摘は必ずしも当たらないということを申し上げたものですので、「主」を削っていただいた方が正確なまとめになります。

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<19ページ>
2021年4月12日 井田 良 座長(中央大学教授)

かしこまりました。

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取りまとめ報告書(案)と、2021年5月21日に確定した取りまとめ報告書を比較、対照します。

取りまとめ報告書(案)。2021年4月12日)
<57~58ページ>

⑦ 規定aについては、供述の信用性が担保されている情況を証拠能力の付与の前提としているので、更に被害者の証人尋問を行う必要性は低いと考えられる。

また、規定bについては、同法第321条の2の場合や通常の証人尋問でも時間的間隔が空くことはあり、現行法の伝聞例外と質的に異なるものではないし、司法面接的手法による聴取の対象として想定されている年少者については、聴取からの時間の経過に伴って記憶の減退や汚染の可能性が高まるので、そもそも、主尋問の時点における記憶を確認する必要があるとの指摘は必ずしも当たらない
といった意見が述べられた。

  
取りまとめ報告書。2021年5月21日)
<59ページ>

⑨ 規定aについては、被害者の証人尋問を行うことによる弊害が大きいことと供述の信用性が担保されている情況を証拠能力の付与の前提としているので、更に被害者の証人尋問を行うことは、証拠調べの必要性を欠くと考えられる。

また、規定bについては、同法第321条の2の場合や通常の証人尋問でも時間的間隔が空くことはあり、現行法の伝聞例外と質的に異なるものではないし、司法面接的手法による聴取の対象として想定されている年少者については、聴取からの時間の経過に伴って記憶の減退や汚染の可能性が高まるので、そもそも、尋問の時点における記憶を確認する必要があるとの指摘は必ずしも当たらない
といった意見が述べられた。

取りまとめ報告書ではあらたに、
被害者の証人尋問を行うことによる弊害が大きいことと
の文言が追加されました。
「主尋問」は、「尋問」に改められました。

明日も、取りまとめ報告書(案)に対する各委員の意見や要望をみていきます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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