愛知県豊田市の精神科医が患者に対しておこなった性犯罪(その3)。香西咲さんたち被害者の精神を破壊する精神科医の末路は哀れです

愛知県豊田市の精神科医の事件(その3)
(※その1その2。)

自分の患者に対してわいせつ行為をおこなった精神科医がいます。
懲役1年8月、執行猶予4年、の刑が確定しました。
この精神科医は、その後、医師免許取り消し、の行政処分をうけました。

市民の人権擁護の会日本支部のホームページより、引用。)

精神科医師・精神科医療施設の摘発事例
<愛知県豊田市の精神科医の事件>

安田メンタルクリニック(愛知県豊田市) 平成19年(2007年)2月28日、診察行為と偽って複数の女性患者の胸や下半身を触るなどして強制わいせつなどの罪に問われ有罪(懲役1年8月・執行猶予4年)が確定していた、同クリニック元院長の精神科医安田好博被告に対して、医師免許剥奪の行政処分が下された。

(「G-Searchデータベースサービス」より。)

中日新聞
<愛知県豊田市の精神科医の事件>

2005年4月22日「女性に抱きつき 豊田の医師逮捕 強制わいせつ容疑」
  
2005年5月12日「準強制わいせつで 精神科医を再逮捕 豊田署、余罪も追及」
  
2005年9月28日「わいせつ医師に 懲役3年を求刑 名古屋地裁支部公判」
  
2005年10月26日「女性の胸触った 医師に実刑判決 名地裁岡崎支部」
  
2006年5月12日「強制わいせつの 医師に猶予判決 名高裁、一審破棄」
  
2007年3月1日「医師免許取り消し4人 厚労省 過去最多66人を処分」

医師免許取り消し、となったこの医師は、処分が重すぎる、として裁判にうったえました。
本日も、当該裁判で下された判決文をみていきます。

(参考。当ブログ)
<愛知県豊田市の精神科医の事件>
2021年6月28日(※その1)
2021年6月29日(※その2)

(裁判所 下級裁裁所 裁判例速報より、引用。)

□事件番号
 平成19(行ウ)19

□事件名
 医師免許取消処分取消請求事件

□裁判年月日
 平成20年2月28日

□裁判所名・部
 名古屋地方裁判所  民事第9部

□判示事項の要旨
 精神科の診療に従事していた際に女性患者3名に対して強制わいせつ、準強制わいせつの行為をしたとして懲役1年8月、執行猶予4年の有罪判決を受けた男性医師に対して医師免許を取り消した厚生労働大臣の処分に違法はないとされた事例

判決文より、引用。)

2 関連法令

(医師法)

4条 次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがある。
1号 心身の障害により医師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
2号 麻薬、大麻又はあへんの中毒者
3号 罰金以上の刑に処せられた者
4号 前号に該当する者を除くほか、医事に関し犯罪又は不正の行為のあつた者

7条
1項 (略)
2項 医師が第4条各号のいずれかに該当し、又は医師としての品位を損するような行為のあつたときは、厚生労働大臣は、その免許を取り消し、又は期間を定めて医業の停止を命ずることができる
3項 前項の規定による取消処分を受けた者であつても、その者がその取消しの理由となつた事項に該当しなくなつたとき、その他その後の事情により再び免許を与えるのが適当であると認められるに至つたときは、再免許を与えることができる。(以下略)
4項 厚生労働大臣は、前3項に規定する処分をなすに当つては、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。
5項 厚生労働大臣は、第1項又は第2項の規定による免許の取消処分をしようとするときは、都道府県知事に対し、当該処分に係る者に対する意見の聴取を行うことを求め、当該意見の聴取をもつて、厚生労働大臣による聴聞に代えることができる。

8項 都道府県知事は、第5項の規定により意見の聴取を行う場合において、第6項において読み替えて準用する行政手続法第24条第3項の規定により同条第1項の調書及び同条第3項の報告書の提出を受けたときは、これらを保存するとともに、当該処分の決定についての意見を記載した意見書を作成し、当該調書及び報告書の写しを添えて厚生労働大臣に提出しなければならない。

10項 厚生労働大臣は、当該処分の決定をするときは、第8項の規定により提出された意見書並びに調書及び報告書の写しの内容を十分参酌してこれをしなければならない。

3 争点
(1) 本件処分の実体的適法性の有無。
(2) 本件処分の手続的違法性の有無。

第3 争点に関する当事者の主張

1 争点(1)について

(被告の主張)

(1) 医師が医師法4条3号に規定する「罰金以上の刑に処せられた者」に該当するときは、厚生労働大臣は、同法7条2項に基づき医師免許を取り消し又は医業の停止を命ずるかどうかを決定する。

そして、医師免許を取り消すか、又は医業の停止を命ずるとしてその期間をどの程度にするかということは、諸般の事情を考慮し、同項の規定の趣旨に照らして判断すべきものであるが、その判断は、医道審議会の意見を聴く前提の下で、医師免許の免許権者である厚生労働大臣の合理的な裁量にゆだねられているものと解するのが相当であり、厚生労働大臣がした処分は、それが社会観念上著しく妥当性を欠いて裁量権を付与した目的を逸脱し、これを濫用したと認められる場合でない限り、その裁量権の範囲内にあるものとして違法とはならない。

(2) 原告は、本件各犯行に係る強制わいせつ及び準強制わいせつの罪により、懲役1年8月、執行猶予4年の刑に処せられたものであり、医師免許の取消事由である「罰金以上の刑に処せられた者」(医師法4条3号)に該当することは明らかである。

また、刑事事件の判決が指摘しているように、原告は、性的な好奇心を満たそうと、繰り返しわいせつ行為をするという本件各犯行に及んだものであり、被害者らの人格を無視してひたすら自己の性欲を満たそうとしたその動機は、極めて自己中心的なものである。

診察を受けに来た被害者らに対し、診察行為の一部ではないかと思わせ、また、突然のことで抵抗すらできない状況の下で被害者の乳房等を弄ぶなどしたものであり、患者の尊厳を守りつつ、その治療に誠意を尽くすべき医師としての重大な責務を放棄した本件各犯行の態様は、真に卑劣かつ悪質である。

本件各犯行は、同種の犯罪を3度にわたって繰り返したものであり、原告には常習性も認められる。

一般に、患者は医師を信頼しているからこそ、自己の秘密を打ち明け、身体を診せ、時には侵襲行為をも受忍するのであって、そのような行為を預かる医師には高度の倫理性が求められ、それと引換えに高い社会的評価を受けているのであるが、原告の本件各犯行は、そのような前提を根底から揺るがしかねないものであって、行きずりの当事者間の強制わいせつ行為等と比して社会的影響が大きいものである。

このような本件各犯行の悪質性等を考慮すれば、厚生労働大臣の本件処分の判断が、社会観念上著しく妥当性を欠いて裁量権を付与した目的を逸脱し、これを濫用したと認められる場合に該当しないことは明らかである。

(3) 原告は、本件の犯罪事実の実態は、治療行為の一環として行われたものであるにもかかわらず、被害者らは原告に対し金銭を要求し、これを拒否された意趣返しとして告訴したと推認される旨主張するが、刑事事件の審理においては、原告の上記のような供述内容や、第1審及び控訴審における各弁護人の助言を受けた上での原告の公判供述を踏まえた事実認定が行われたものであり、その認定には疑う余地がない。

3名の被害者が、いずれも同様の金員要求を行い、そのいずれもが虚偽告訴を行ったという原告の主張こそが不自然である。

(4) 原告は、本件処分は他の処分例と比較して著しく均衡を欠く旨主張するが、過去の処分事案に関する刑事罰対象行為の概要と判決結果のみを本件処分と比較してその適法性を論じようとすること自体理由がないし、過去5年間の処分例を、強姦、準強姦、強制わいせつ、準強制わいせつ及びこれらの罪と他罪の併合罪を行った者に限定して見ると、医業停止にとどまった例はいずれも診療外での犯行であり、診療中にこれらの罪を犯した者が免許取消しとならなかった例はないから、原告の同主張は理由がない。

また、原告は、本件処分が、医道審議会医道分科会の作成した「医師及び歯科医師に対する行政処分の考え方について」と題する指針に引きずられた類型的、形式的判断である旨主張する。

同指針は、わいせつ行為について、
国民の健康な生活を確保する任務を負う医師、歯科医師は、倫理上も相応なものが求められるものであり、猥せつ行為は、医師、歯科医師としての社会的信用を失墜させる行為であり、また、人権を軽んじ他人の身体を軽視した行為である。行政処分の程度は、基本的には司法処分の量刑などを参考に決定するが、特に、診療の機会に医師、歯科医師としての立場を利用した猥せつ行為などは、国民の信頼を裏切る悪質な行為であり、重い処分とする。」
としているのであって、本件処分が、本件各犯行の種類、性質、動機、診療の機会であったか否かを具体的に検討し、原告に執行猶予が付されている事実、刑事判決に判示される情状、意見の聴取において原告が述べた意見や提出された嘆願書等の原告に有利な事情等をも考慮し、医道審議会の意見を聴いた上でされたものである以上、本件処分が形式的なものであるなどと疑う余地はない。

(5) 原告は、愛知県知事の意見書は原告に対し医師免許取消処分までは望まない趣旨のものであったから、厚生労働大臣は同知事の同意見を尊重すべきである旨主張する。

愛知県知事はその意見書において
「事件後誠意を尽くして対応しているものと認められます。」
との意見を付しており、原告の事件後の対応等を積極的に評価しているものとみることもできるが、同知事は、医師法7条8項の規定によって、処分の決定についての意見を述べる職責と権限を有するのであるから、仮に、同知事が原告の医師免許取消しを望まないというのであれば、その旨を明記したと考えられるのであって、かかる意見を記載していないことから判断すれば、同知事は、原告の事件後の対応に評価すべき点があることを指摘するにとどめ、本件処分については厚生労働大臣の裁量にゆだねたものと解するのが自然である。

(6) 原告は、本件処分は、刑事控訴審判決が原告に社会の中で更生する機会を与えるべく執行猶予付きの判決を言い渡した趣旨に反するものである旨主張するが、刑事控訴審判決は、原告に対する有利な事情として
「いずれ医師免許に対する行政処分が予想されていること」
等を挙げ、
「社会内での更生の機会を与えることが相当と考えられる。」
と判示しており、原告の医師免許取消処分を予想し、その他の事情も総合考慮した上で、実刑に処するよりも社会内で更生する機会を与えることが相当と判断して執行猶予を付したと理解されるのであるから、本件処分は、執行猶予判決の意味を損なうなどとはいえず、むしろ刑事控訴審判決からは本件処分の正当性さえうかがえるのであって、原告の上記主張は失当というべきである。
(7) 原告は、被害者らに対し高額な示談金の支払や法律扶助協会に贖罪寄附を行い、被害者B及びCが原告の処罰を求めない旨の嘆願書を提出していること、理事長兼院長職を辞し、地元医師会を脱退し、インターネット等で誹謗・中傷されるなど既に社会的制裁を十分受けていること、これまで医師としての重大な職責を果たし、多くの医師仲間や患者が引き続き原告の診療を望んでいることなど、原告には有利な情状が多く存在している旨主張する。

しかし、被害者B及びCが嘆願書を提出しているとしても、原告は、本訴において、被害者らが金銭的要求を拒否されたことの意趣返しとして告訴したことによって有罪判決の言渡しを受けたと主張しているのであって、被害者らが、かかる原告の主張を知った上での宥恕又は医師免許取消しへの消極意見を表明しているとは到底考えられない。

そのほか、原告の主張する上記各情状は、本件処分を行うに当たり愛知県の所管課によって行われた意見の聴取において述べられた意見及びその際に原告の提出した意見書等で述べられているものと同様であるところ、これらが本件各犯行に比して、原告の医師免許の取消しを回避させ得るものでないことは明らかではあるものの、厚生労働大臣は、これらの意見を踏まえた上で、その裁量の範囲内で本件処分をしたものであり、その処分に違法性がないことは明らかである。

(8) 原告は、本件処分により、原告の診療を受けていた患者の精神状態が不安定となりパニック状態に陥ることが予想される、本件クリニックが閉鎖に追いやられスタッフや患者に不利益をもたらす、原告の家族崩壊につながるおそれがあるなど、周囲に看過できない影響を与える旨主張する。

しかし、原告のこれらの主張についても、既に本件処分を行うに当たり行われた意見の聴取において述べられた意見や提出された意見書及び陳述書で述べられていたものであって、本件処分はそれらの意見等を踏まえてされたものである。

精神科医師と患者の信頼関係が重要であることを前提としても、他の医師による治療が不可能なものでないことは明らかであり、かつ、原告の診療を受けていた患者が、本件処分によって他の医師の診療を受けることを制限されるものではない。

また、厚生労働大臣は、患者の転医に要する期間を考慮したからこそ、原告に対して医師免許を取り消す日を2週間後として猶予期間を与えているのである。

なお、本件クリニックの閉鎖や家族崩壊などは、原告の非違行為に起因するものであり、原告に対する本件処分との関係で厚生労働大臣の判断に違法性を生じさせるものではない。

判決文によりますと、当該精神科医は、行政処分の取り消しをもとめる裁判のなかで、
本件処分により、原告の診療を受けていた患者の精神状態が不安定となりパニック状態に陥ることが予想される、本件クリニックが閉鎖に追いやられスタッフや患者に不利益をもたらす、原告の家族崩壊につながるおそれがあるなど、周囲に看過できない影響を与える
と抗弁したようです。
裁判所はこの主張を一蹴しました。
精神科医師と患者の信頼関係が重要であることを前提としても、他の医師による治療が不可能なものでないことは明らかであり、かつ、原告の診療を受けていた患者が、本件処分によって他の医師の診療を受けることを制限されるものではない
と。

ぼくは、
精神科医師と患者の信頼関係が重要であることを前提としても、他の医師による治療が不可能なものでない
とのくだりを読んで、哄笑しました。
精神科医に対する裁判所の認識はこの程度のものであるようです。
明日も当該判決文を参照します。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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