法務省の”性犯罪に関する刑事法検討会”が出した”取りまとめ報告書”(その4)。香西咲さんたち被害者の長い戦いは、まもなく終わりを告げようとしています

法務省の性犯罪に関する刑事法検討会は、4日前(2021年5月21日)に、取りまとめ報告書を発表しました。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録準備中

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録準備中

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

(参考。当ブログ)
取りまとめ報告書について>
2021年5月22日
2021年5月23日
2021年5月24日

昨日(2021年5月24日)にひきつづき本日も、取りまとめ報告書のなかから、委員間の意見が一致したものを抜粋します。

2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会 取りまとめ報告書

委員間の意見が一致したもの(その2)

(参考)
委員間の意見が一致したもの(その1

(2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会「取りまとめ報告書」より、引用。)

<3ページ>

個々の論点についての議論に先立ち、性犯罪全般に関して、現行法の運用の実情に関する認識等について意見が述べられた。
このうち、議論の前提とすべき事項について、
① 性犯罪の被害に遭った人の一部しか警察に届け出ることができておらず、統計に表れてこない暗数があることを踏まえて議論すべきである
② 強い恐怖や驚愕に直面したときの人の生物学的反応や、虐待の被害者など力に支配された人の心理学的・精神医学的反応について理解した上で、性犯罪の規定の在り方について検討することが必要である
といった意見が述べられ、性犯罪被害の実態に対する理解の重要性について認識が共有された。

<3~4ページ>

保護法益については、このほかに、
① 性犯罪は、心身の境界線の侵害であり、「身体の統合性」を破壊する行為であって、相手を対等な存在と認めないことにより、その「尊厳」を踏みにじる行為である
② 性的自由に加え、尊厳、自律、身体の統合性を含んだ概念である「性的統合性」を保護法益とすべきである
③ 一定の上下関係に基づいて行う性的行為自体に侵害性があり、その上下関係を利用して性的利益を奪い取ることに性犯罪の本質があるから、「人格的統合性」や「性的尊厳」を保護法益とすべきであるといった意見が述べられたが、保護法益をどのような言葉で表現するとしても、
性犯罪の被害は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)や鬱状態、自殺既遂や自殺未遂などを引き起こし、長期にわたって社会生活・対人関係に深刻な影響を及ぼし得る重大な被害であるとの認識が共有された。

<14ページ>

② 子供は、理解力や力関係の差を利用されて被害に遭うため、被害を被害と認識できず、性的行為に同意していると思い込まされている場合があり、加害者に対する迎合的な態度を強め、時には被害を恩恵と捉えることさえあるのであって、そのような行為が適切に処罰される必要がある
③ 若年者は類型的に立場が弱く、判断能力・対処能力が低いため、一定の影響力を有する者からの働きかけに対して適切な判断や拒絶等の行動を取ることが困難な場合があるから、大人を念頭に置いた刑法第178条の「抗拒不能」とは別の要件を設けることが考えられる
といった意見が述べられ、いわゆる性交同意年齢には達しているものの、意思決定や判断の能力がなお脆弱といえる若年の者(中間年齢層の者)に対する性的行為について、その特性に応じた対処の検討が必要であることについては認識が共有された。

<27ページ>

性交同意年齢を引き上げるか否かにかかわらず、その年齢には達しているものの、意思決定や判断の能力がなお脆弱といえる若年の者(中間年齢層の者)に対する性的行為について、その特性に応じた対処を検討する必要があることについては、認識が共有された。

<61ページ>

本検討会の委員は、その有する専門的知見こそ異なるが、性犯罪による被害の深刻さや、現行法令の下で必ずしも十分には救済されていない被害者の存在については認識を共有していた。

確かに、本報告書においては、各委員の意見が必ずしも一致を見ない論点も少なくないが、それは、各委員の間で、対立する諸要請ないし諸利害をいかに調和させるかをめぐり見解が異なるからである。

取り分け、より効果的な刑事法的保護と、処罰範囲の明確性や無罪推定の原則等の刑事法の諸原則との調和をどのように実現するかをめぐっては見解が分かれるところであり、その見解の相違が本報告書の内容に反映されている。

しかし、そうであるとしても、本報告書により、今後の法整備に向けた具体的検討に当たり重要な意味を持つ視点や留意点を十分に示すことができたものと考えている。

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昨日(2021年5月24日)と本日(2021年5月24日)、委員間で意見が一致しているものをみてみました。

一部を再掲)

昨日の引用
(2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会「取りまとめ報告書」より、引用。)

<44ページ>

撮影された性的な姿態の画像を刑罰として没収(消去)することについては、撮影行為を処罰対象とする罪を創設した場合には、撮影された画像が記録された原本は刑法第19条第1項第3号の犯罪生成物件として没収することができることを前提に、複写物の没収も可能にすべきとの意見が述べられたほか、刑罰としての没収とは別に、有罪判決を前提としない没収(消去)を検討すべきとの意見も述べられ、いずれについても特段の異論はなかった。

<45ページ>

刑法第19条によって没収することができる「物」は、犯罪行為と直接的な関連性を有する原本に限られるから、例えば、撮影した画像データを記録した原本から複写物にコピーしたとしても、複写物を没収することはできないという共通認識の下で、複写物の没収(消去)を可能とすることの要否・当否について議論を行った。
この点については、データのコピーや、パソコン・スマートフォン等のデバイス間でのデータの転送が極めて容易であることなどから、複写物の没収(消去)を検討すべきとの意見があり、そのこと自体に異論はなかった。

<45ページ>

複写物の没収(消去)の方法については、
① 複製行為を処罰対象とし、複写物を犯罪生成物件(刑法第19条第1項第3号)として没収対象に含める方法もあり得るが、複製行為には多様な行為が想定され、また、複製行為についての故意等の立証ができない場合もあり得ることを踏まえると、撮影行為に関する没収対象物の範囲を拡大して複写物も含める特別な規定を創設する方法が立法論としては優れているといった意見が述べられ、これに対する異論はなかった。

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本日の引用
(2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会「取りまとめ報告書」より、引用。)

<3~4ページ>

性犯罪の被害は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)や鬱状態、自殺既遂や自殺未遂などを引き起こし、長期にわたって社会生活・対人関係に深刻な影響を及ぼし得る重大な被害であるとの認識が共有された。

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あとは刑法が改正されるのを待つだけです。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2020年9月29日

世間に顔だしてないから忘れられがちだけど、
私AV強要の件以来、週刊文春の件以来まだまだずっと戦ってるから。

香西咲さんたち被害者の長い戦いは、まもなく終わりを告げようとしています。
悪は滅び、香西咲さんたち被害者は再生します。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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