“地裁が出した4つの無罪判決” 一昨日、最高裁は、久留米準強姦事件の加害者の有罪を認定しました。AV出演強要につきましても、最後、香西咲さんたちは勝利します

2019年3月

4つの無罪判決

いまから3年前(2019年)の3月のことです。
性暴力の事件に関して、4つの地方裁判所はそれぞれ、加害者を無罪とする判決を言い渡しました。

(参考。4つの無罪判決)
控訴の状況につきましては、小川たまかさんの記事を参照しました。)

福岡地裁久留米支部の無罪判決(2019年3月12日)→2019年3月26日に検察が控訴

静岡地裁浜松支部の無罪判決(2019年3月19日)→検察は控訴しなかった(※加害者の無罪が確定)

名古屋地裁岡崎支部の無罪判決(2019年3月26日)→2019年4月8日に検察が控訴

静岡地裁の無罪判決(2019年3月28日)→2019年4月10日までに検察が控訴

本日はこの4つの無罪判決事件をふりかえってみます。

静岡地裁浜松支部の無罪判決(2019年3月19日)

報道は以下のとおりです。

第1審(地裁)
(2019年3月20日 産経新聞「女性に乱暴、無罪判決 男性被告の故意認めず」より、引用。)

2019年3月20日 産経新聞

静岡県磐田市で昨年(2018年)、25歳だった女性に乱暴し、けがを負わせたとして強制性交致傷の罪に問われたメキシコ国籍の男性被告(45)の裁判員裁判で、静岡地裁浜松支部は(2019年3月)20日までに、「故意が認められない」として無罪判決(求刑懲役7年)を言い渡した。判決は(2019年3月)19日。

検察側は「被告の暴行で女性の反抗が著しく困難になることは明らか」と主張していたが、山田直之裁判長は検察側の主張を認めた上で、女性が抵抗できなかった理由は、女性の「頭が真っ白になった」などの供述から精神的な理由によるものであると説明。
(後略。)

小川たまかさんの記事によりますと、検察は控訴しませんでした。
加害者は無罪となりました。
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名古屋地裁岡崎支部の無罪判決(2019年3月26日)

この事件はすでに判決が確定しています。
裁判の流れを順にみていきます。

第1審(地裁)
(2019年4月4日 産経新聞「娘に準強制性交で起訴の父に無罪 『抵抗不能』認定できず」より、引用。)

2019年4月4日 産経新聞

平成29年(2017年)に愛知県内で抵抗できない状態の実の娘=当時(19)=と性交したとして準強制性交罪に問われた男性被告に、名古屋地裁岡崎支部が「被害者が抵抗不能な状態だったと認定することはできない」として無罪判決(求刑懲役10年)を言い渡していたことが4日、分かった。判決は3月26日付。
(中略。)
(鵜飼祐充裁判長は判決で)「以前に性交を拒んだ際受けた暴力は恐怖心を抱くようなものではなく、暴力を恐れ、拒めなかったとは認められない」と指摘した。

  
第2審(高裁)
(2020年3月12日 朝日新聞「娘に性的暴行、父親に逆転有罪 懲役10年 名古屋高裁」より、引用。)

2020年3月12日 朝日新聞

愛知県で2017年、当時19歳の実の娘に性的暴行をしたとして、準強制性交等罪に問われた被告の父親(50)の控訴審判決が(2020年3月)12日、名古屋高裁であった。堀内満裁判長は「被害女性は当時、抵抗することが困難な状態だった」として、一審・名古屋地裁岡崎支部の無罪判決を破棄し、父親に求刑通り懲役10年を言い渡した。
(後略。)

  
第3審(最高裁)
(2020年11月7日 朝日新聞「『抵抗不能』娘に性的暴行、有罪確定へ 最高裁」より、引用。)

2020年11月7日 朝日新聞

愛知県で2017年、19歳だった実の娘に性的暴行を繰り返したとして、準強制性交等罪に問われた父親(50)の上告審で、最高裁第三小法廷(宇賀克也裁判長)は父親の上告を退けた。一審の無罪判決を破棄し、求刑通り懲役10年とした二審・名古屋高裁判決が確定する。(2020年11月)4日付の決定。

加害者の父親の有罪が確定しました。

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福岡地裁久留米支部の無罪判決(2019年3月12日)

この事件は、一昨日(2021年5月14日)、判決が確定しました。
裁判の流れを順にみていきます。

第1審(地裁)
(2019年4月21日 西日本新聞「なぜ?同意ない性行為に続く『無罪』判決 『故意立証』の高いハードル…刑事司法の限界、指摘も」より、引用。)

2019年4月21日 西日本新聞

(前略。)
スノーボードサークルの飲み会で、泥酔した20代女性に乱暴したとして、準強姦(ごうかん)罪に問われた40代の男性に対する裁判。福岡地裁久留米支部は(2019年)3月12日、無罪を言い渡した。
判決は、女性が飲酒の影響で抵抗できない状態であったことは認めた。
一方で、女性が目を開けて声を発したり、性交のしばらく後、別の男性から胸を触られて大声を出して手を振り払ったりしていた点を重視。被告からすれば「意識がある」と思える状態だったと判断した。サークルでは度々わいせつな行為が行われ「(女性が)許容していると誤信し得るような状況にあった」とも指摘。女性が飲み会に参加したのは初めてで「少なくとも本件のような状況で性交することを許容していたとは考えられない」と認める一方、泥酔状態に付け入って性行為に及んだ「故意」は認められないとした。
(後略。)

  
第2審(高裁)
(2020年2月5日 朝日新聞「『抗拒不能を認識』と故意認定 準強姦罪、二審は有罪に」より、引用。)

2020年2月5日 朝日新聞

酒に酔って眠り込み、抵抗できない状態の女性と性交したとして、準強姦(ごうかん)の罪(現・準強制性交罪)に問われ、一審・福岡地裁久留米支部が無罪判決(求刑懲役4年)を出した福岡市の会社役員椎屋安彦被告(44)の控訴審判決公判が(2020年2月)5日、福岡高裁であった。鬼沢友直裁判長は「被告は被害者の状態を認識していた」として一審判決を破棄し、懲役4年の実刑を言い渡した。
(後略。)

  
第3審(最高裁)
(2021年5月14日 産経新聞「酔った女性に乱暴、逆転有罪確定へ 最高裁」より、引用。)

2021年5月14日 産経新聞

福岡市の飲食店で平成29年(2017年)2月、飲酒で意識がもうろうとしていた20代女性に性的暴行を加えたとして準強姦罪に問われた会社役員、椎屋(しいや)安彦被告(46)について、最高裁第1小法廷(山口厚裁判長)は被告側の上告を棄却する決定をした。(2021年5月)12日付。被告を無罪とした1審福岡地裁久留米支部判決を破棄し、準強姦罪の成立を認めて懲役4年とした2審福岡高裁判決が確定する。5裁判官全員一致の結論。
(後略。)

一昨日(2021年5月14日)加害者の有罪が確定しました。
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静岡地裁の無罪判決(2019年3月28日)

この事件は、現在、最高裁で争われています。
地裁判決と高裁判決に関する報道をみてみます。

第1審(地裁)
(2019年3月28日 産経新聞「12歳長女への強姦で無罪 静岡地裁判決『被害者の証言は信用できない』」より、引用。)

2019年3月28日 産経新聞

当時12歳の長女に乱暴したなどとして、強姦と児童買春・ポルノ禁止法違反の罪に問われた男性被告の判決公判で、静岡地裁は(2019年3月)28日、強姦罪について「唯一の直接証拠である被害者の証言は信用できない」として、無罪を言い渡した。
判決などによると、被告は平成29年(2017年)6月に自宅で当時12歳だった長女と無理やりみだらな行為をしたとして、昨年(2018年)2月に起訴された。
(後略。)

  
第2審(高裁)
(2020年12月22日 中日新聞「12歳長女に強姦、逆転有罪 東京高裁判決」より、引用。)

2020年12月22日 中日新聞

静岡県の自宅で2017年、12歳だった長女に性的暴行を加えたなどとして、強姦(ごうかん)と児童買春・ポルノ禁止法違反の罪に問われた男の控訴審判決で、東京高裁は(2020年12月)21日、強姦罪について無罪とした一審静岡地裁判決を破棄し、求刑通り懲役7年を言い渡した。近藤宏子裁判長は、長女の被害証言は信用できるとし「信用性を否定した一審は証拠の評価を誤り、論理則、経験則に照らして不合理だ」と判断した。
(中略。)
高裁判決は、長女は声を上げると被告から暴力を振るわれ、声を出して泣くことすら我慢している状況にあったと指摘。
(後略。)

有罪となった加害者側は上告しました。
最高裁の判決が待たれます。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2020年9月29日

世間に顔だしてないから忘れられがちだけど、
私AV強要の件以来、週刊文春の件以来まだまだずっと戦ってるから。

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性犯罪をめぐる状況は、ここ3年のあいだで、激変しました。
AV出演強要につきましても、香西咲さんたち被害者は、最後、かならず勝利することができます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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“地裁が出した4つの無罪判決” 一昨日、最高裁は、久留米準強姦事件の加害者の有罪を認定しました。AV出演強要につきましても、最後、香西咲さんたちは勝利します」への1件のフィードバック

  1. 海野

    地裁の判決は可笑しなのが多いですね、推定無罪を徹底し過ぎていますね。

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