月別アーカイブ: 2021年5月

《刑法改正を審議する検討会の15回目の議事録~取りまとめ報告書【案】》(1)。香西咲さんたちにAV出演強要をおこなったやつらはかならず処罰されます

昨年(2021年)の3月31日に発足した法務省の性犯罪に関する刑事法検討会はこれまで、鋭意、刑法改正の審議をおこなってきました。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録準備中

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

上述のとおり、先月(2021年4月)の12日に、15回目の性犯罪に関する刑事法検討会が開催されました。
当日は、性犯罪に関する刑事法検討会の事務局によって作成された取りまとめ報告書(案)がしめされました。
取りまとめ報告書(案)を前にして、同検討会の委員はどのような意見をのべたのでしょうか。
つい先日、同検討会議事録が公開されました。
当該議事録を参照します。

2021年4月12日 第15回性犯罪に関する刑事法検討会

取りまとめ報告書(案)に関する論議(その1)

(2021年4月12日 第15回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<1ページ>
2021年4月12日 浅沼 刑事法制企画官

本日(2021年4月12日)、議事次第及び一部の委員の御異動を反映した「令和3年4月12日付け「性犯罪に関する刑事法検討会」委員名簿」、「「性犯罪に関する刑事法検討会」取りまとめ報告書(案)」をお配りしております。

この報告書案は、前回の会合において座長からお話があったとおり、本検討会におけるこれまでの御議論を踏まえて、座長の御指示を頂きながら、事務当局において作成したものです。

このほかに、前回(2021年3月30日)配布後に新たに団体から法務省に寄せられた要望書をお配りしております。

また、御発言の際の補助的な資料として書面の提出がありましたので、本日机上配布又は送付させていただきました。

(参考)
金杉美和委員提出書面(意見書) 
宮田桂子委員提出書面(意見書)

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<1ページ>
2021年4月12日 井田 良 座長(中央大学教授)

それでは、議事に入りたいと思います。
本日は、取りまとめに向けた議論を行いたいと思います。

委員の皆様には、事前に報告書案をお送りいたしましたので、既に御一読いただいているかと思いますし、先ほどの事務当局からの説明にありますように、書面にて御意見を下さった委員もおられ、それらにつきましては、本日、机上配布又はメール添付にて配布させていただきました。

(参考)
金杉美和委員提出書面(意見書) 
宮田桂子委員提出書面(意見書)

前回まで14回の会合を重ね、委員の皆様には大変熱心な御議論を頂いたところであり、どのような取りまとめとするのがよいか、私としても相当に考えさせていただきました。

その結果、検討会として意見の一致を見た点はもちろんですけれども、一部に反対意見があるにしても、議論全体として見るとおおむね賛成が得られたと思われる点につきましては、可能な範囲で議論をまとめつつ、本検討会として、法務省に対し、法改正の要否・当否を検討することを含め、法整備に向けた更なる検討を行うに当たっての指針ないしは重要な資料として、十分に役立つようなものとなることを重視して、この報告書案を作成してもらった次第であります。

報告書案の構成や作成に当たっての考え方については、事務当局から更に説明していただきます。

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<1~2ページ>
2021年4月12日 浅沼 刑事法制企画官

まず、全体の構成としては、「第1 はじめに」で、この報告書案本検討会の議論の結果を取りまとめたものであることなどについて記載した上で、「第2本検討会の開催趣旨及び開催状況」で、本検討会の開催経緯や開催状況等について記載しています。
そして、「第3 各論点についての検討」で、各論点に関する議論の内容を整理して記載し、「第4 終わりに」で、本検討会として法務省に対し法改正に向けた迅速な取組を進めることを期待することなどについて記載しております。

本検討会は、性犯罪に係る事案の実態に即した刑事法の在り方について委員の皆様に御議論いただき、その結果を法務省における検討の重要な参考とさせていただくために開催しているものであることから、「第3 各論点についての検討」では、今後の法改正の要否・当否の検討に資するよう、意見が収れんしている点についてはそのことが分かるように、また、意見が分かれている点についても更なる検討課題が明らかになるように記載しております。

具体的には、資料12の「検討すべき論点」の各論点ごとに、委員の皆様からの御意見を、要約しながら、なるべく漏れのないように取り上げつつ、例えば、法改正の要否・当否に関する意見なのか、それとも具体的な規定の在り方に関する意見なのかといった観点から分類・整理した上で、異なる見解の存否や内容を示し、検討課題等が分かるようにするとともに、議論状況をまとめる意味で、必要に応じて各論点の末尾に「小括」を設け、今後の法整備に向けた検討に際しての視点や留意点を記載しております。

報告書案に関する事務当局からの説明は以上です。

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<2~3ページ>
2021年4月12日 井田 良 座長(中央大学教授)

それでは、本日は、この報告書案に沿って、取りまとめに向けて御議論いただきたいと思います。

私として今日の御議論のためにお願いしたいことをまとめて申し上げることをお許しいただきたいと思います。

まず、我々にとっての検討課題は、社会的関心が極めて高いものであり、法務省にはなるべく早く次の検討ステップに進んでもらいたいということがありますので、今この段階での我々のミッションは、これまでの三巡目までの議論において出された主要な意見を適切に要約して、意見の収束又は対立の状況を公平に反映すると同時に、法務省における更なる検討のための指針として役立つような、そういう取りまとめ報告書を作成することにあると考えるところです。

そのため、本日の会議では、新たな意見やこれまでとは別の論点を出して更に議論を行うとか、他の委員の意見について、その内容の当否を論じるといった形で進めることは適切ではないと思います。

そうではなくて、報告書案に書かれている意見について、これだと趣旨が分からないので、より内容を明確化するためにこういう補足をしたいとか、報告書案のまとめ方だと検討会全体の意見の分布を正確に反映していないので、こうまとめるべきではないかとか、三巡目までにはこういう議論もあったのに、それに全く触れられていないとか、議論の要約としてこれでは誤解を招く可能性があるので、むしろこう要約すべきではないかといったように取りまとめ報告書の完成に向けた具体的な修文意見を述べていただく形で進めるのがよいのではないかと思っております。

また、本日は、限られた時間の中で多数の項目を御議論いただく予定になっていますので、御発言に当たっては、重複を避け、なるべくコンパクトにしていただくなど、進行への御協力もお願いしたいと思っております。
また、本検討会の議論全体に対する感想のようなものについても、この検討会を終える際の最後に御発言いただく機会があると思いますので、本日は控えていただけると幸いです。
なお、書面をお出しいただいた委員におかれましては、その内容どおりであれば、御発言を適宜まとめて、また、手短にしていただければと思います。

更にもう一つ付言しますと、頂いた御意見に応じて今ここで報告書に記載する文言を確定するというのは困難なことですので、その御意見に対する他の委員の御意見を伺うとともに、本日は御意見として承った上で、一旦引き取らせていただければ幸いです。

議論の進め方ですが、まずは、総論として、報告書案全体の構成のほか、「第1 はじめに」と「第2 本検討会の開催趣旨及び開催状況」についてまとめて御意見を伺い、次に、各論として、報告書案の「第3」の各論点について順次御意見を伺い、そして、最後に、「第4 終わりに」について御意見を伺うことにしたいと思います。

なお、本日の進行における時間の目安ですが、最初の総論の議論として5分程度、次に各論に入って、「第3」のうち、「1 刑事実体法について」の中の「(1) 現行法の運用の実情と課題(総論的事項)」から「(5) 強制性交等の罪の対象となる行為の範囲」までについて合計で40分程度、それぞれ御議論を頂き、午前11時頃に10分程度休憩を取りたいと考えております。そして、休憩後、「1 刑事実体法について」の「(6)法定刑の在り方」から「(8) 性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方」までと「2 刑事手続法について」の全体で合計30分程度、そして、最後に、「第4 終わりに」について10分程度御議論いただくことを予定しております。

その後、本検討会の「検討すべき論点」の第2の「2 起訴状等における被害者等の氏名の取扱いの在り方」については、当時の法務大臣の指示により、法務省において、別途、法改正に向けた具体的な検討を行うこととなっていたところですが、その検討状況について、事務当局から10分程度で報告をしていただきます。

予定している時間についてはその都度申し上げますので、御協力をお願いします。

早速、報告書案の議論に入りたいと思います。

まず、報告書案全体の構成、「第1 はじめに」、「第2 本検討会の開催趣旨及び開催状況」について、報告書案の修正に関する御意見がありましたら、御発言をお願いいたしたいと思います。
5分程度の時間を予定しております。

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<3ページ>
2021年4月12日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

この報告書案全体が法務省への指針であるという趣旨は理解しているのですけれども、私は、この取りまとめ報告書案を読むことがとても大変でして、恐らく今回の報告書案に関しましては、司法関係者以外の方がすごくたくさん読まれるのではないかと思いまして、そのときに、取りまとめの趣旨がきちんと伝わらずに誤解を招くということは一番避けたいところではないかと思っております。

そのため、今、事務当局の方が説明くださったような、このまとめ方ですとか読み方の指針となるようなものを最初に付けていただくと、多くの方が誤解なく読めるのではないかと思いました。

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<3ページ>
2021年4月12日 井田 良 座長(中央大学教授)

その点については、御意見として承り、また検討させていただきたいと思います。

今月(2021年5月)の21日に、最終の取りまとめ報告書が発表されました。
同報告書の2頁に、以下の文言が追加されています。

(2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会 取りまとめ報告書より、引用。)

<2ページ>
2021年5月21日 取りまとめ報告書

本報告書においては、まず、述べられた意見を要約しつつ分類・整理した上で、意見が収れんしている点についてはその旨を、意見が分かれている点については更なる検討課題を記載しているほか、議論を通じて表れた今後の検討に際しての視点や留意点については、「小括」として記載している。

<3ページ>
2021年4月12日 井田 良 座長(中央大学教授)

ほかにございますか。
よろしいでしょうか。

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このつづきは、明日のブログでみてみます。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2020年9月29日

世間に顔だしてないから忘れられがちだけど、
私AV強要の件以来、週刊文春の件以来まだまだずっと戦ってるから。

(再掲。井田 良 座長【中央大学教授】)
検討会として意見の一致を見た点はもちろんですけれども、一部に反対意見があるにしても、議論全体として見るとおおむね賛成が得られたと思われる点につきましては、可能な範囲で議論をまとめつつ、本検討会として、法務省に対し、法改正の要否・当否を検討することを含め、法整備に向けた更なる検討を行うに当たっての指針ないしは重要な資料として、十分に役立つようなものとなることを重視して、この報告書案を作成してもらった次第であります

AV出演強要犯の処罰につきましては異論が出ませんでした。
処罰に反対する委員はいません。
そう遠くない将来、AV出演強要犯には重罰が科せられることになるでしょう。
楽しみです。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

“刑法改正を審議する14回目の検討会”(5)。香西咲さんたちAV出演強要の被害者の回復に必要なのは、加害者の処罰です。刑法の改正が待たれます

本日も、2021年3月30日の第14回性犯罪に関する刑事法検討会議事録を参照します。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録準備中

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

2021年3月30日 第14回性犯罪に関する刑事法検討会

(参考。当ブログ)
第14回性犯罪に関する刑事法検討会議事録
2021年5月26日(公訴時効について)
2021年5月27日(その他の論点全般【その1】)
2021年5月28日(その他の論点全般【その2】)
2021年5月29日(その他の論点全般【その3】)

ひきつづき、第14回性犯罪に関する刑事法検討会議事録のなかから、「その他の論点全般」の議論をみてみます。

その他の論点全般(その4)

(2021年3月30日 第14回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<31ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

ほかに御意見ございますでしょうか。
どのようなことでも結構です。

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<31ページ>
2021年3月30日 小島妙子 委員(弁護士)

今までの議論は、やはり強制性交等を念頭に置いた議論が中心的だったのですけれども、子供の被害を考えると、強制わいせつというのは非常にダメージが大きいし、深刻なわけなのですね。

強制わいせつの条文を見ますと、非常に刑が軽いと私は思います。

法定刑が軽いし、時効の期間も短いということで、問題が多い条文ではないかと思うのです。

やはりある程度、強制わいせつについてもうちょっと焦点を絞って、余りやってきませんでしたけれども、法定刑だとか時効の起算点だとか、そういうことをある程度中心的論点として、少し検討するべきだったかなというように思いました。

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<31ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

御意見として承りました。
ほかに何かございますか。

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<31~32ページ>
2021年3月30日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

強制わいせつに関連してのことなのですけれども、一つは、強制性交等の罪の対象となる行為の範囲がどのようになるのか、膣、肛門に入るものが性器に限らず、異物であっても強制性交等にするのかということについては、また今後の議論に委ねるということなのでしょうか。

第三の類型を設けるべきではないかという話も出ていましたけれども、私の理解としては、どのようになっていくのかがはっきりと見えないところがありまして、質問させていただければと思いました。

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<32ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

限られた時間の中で、この検討会としてどこまで議論を詰めるかという問題だろうと思います。

本検討会として、仮に、ある論点について、一つの結論を出すことなく、こういう問題を意識しつつ、こういう考え方とこういう考え方とがあり得るということを取りまとめたとします。

今度は次のステップとして、別の手続ないし会議体においてそれを基に更に議論が深められていくこととなると思います。

この検討会で全てが決まって、すぐに法律ができるというものではないということを御理解いただければと思います。

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<32ページ>
2021年3月30日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

分かりました。
ありがとうございます。

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<32ページ>
2021年3月30日 宮田桂子 委員(弁護士)

ここであえて述べるまでもない意見なのかもしれませんけれども、先ほど時効のところで申し上げましたように、刑罰の目的、あるいは刑法とはどういうものなのかという根本的なところに立ち返って考えていく必要があるのではないかと考えています。

刑罰を科すというのは、先ほども申し上げたように、それ以外に防止する方法がないときの最終手段であります。

また、刑罰を与えるということは、もちろん被害者の方の応報意識を満足させるという面もありますが、加害者の改善更生、社会復帰に資するものでなければなりません。

また、刑罰について、今回、海外の性犯罪についての立法については非常に広く検討がされたわけですけれども、どのような刑罰が定められているのか、あるいは、その国ではどのような刑の執行がされているのかというところについては十分な議論がありませんでした。

刑務所に人を入れるということは、犯罪をした人が反省する機会を与える等の面がある一方で、海外の研究者等の中には、入所した人の人間の尊厳をそぎ落とすものであり、できるだけ避けるべき手段であると言っている人もいます。

不同意性交を定めている北欧の国では、そういう考え方が強いと言われています。

性犯罪の加害者に対してどのような刑罰を考えるべきか、それがこの検討会における検討課題だということは十分に分かっていますが、刑法の目的、刑事裁判の在り方、刑罰の在り方といった根本的な問題や、犯罪者がいかにすれば立ち直れるか、そのための適切な処分を科し得るのかといった効果も含めて考えていかなければならない問題なのだと思っています。

もう一点、最後に述べておきたいことがあります。
被害者の救済を考えなければならないこと、被害者の方たちが本当に苦しんでいることはよく分かります。
私も被害者の代理人をやることもありますし、被害者の相談も受けています。
ただ、被害者の問題は犯人を罰することによって解決するのでしょうか。
あるいは、刑罰では救われない被害者がいるということについてはどのようにお考えなのでしょうか。
犯罪者が死んでしまえば刑罰を科すことができません。
犯人がそのまま見つからない事件もあります。
そのような事件の被害者も救われなければならない。
刑罰以外の被害者の保護の充実ということが一番図られなければいけない問題なのではないかなと思っています。

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<32ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

ほかに御意見はございますか。

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<32~33ページ>
2021年3月30日 上谷さくら 委員(弁護士)

今の御指摘のところについて、私は、今も1日置きくらいに性犯罪の被害者の人が新しく相談に見えているような状況なので、一言言わせていただきます。

「加害者を刑務所に入れれば被害者が救われるのか」
と言われると、直ちにイエスというわけではありません。

ただ、被害者が回復するためには、やはり加害者が正しく適正な刑事罰を受けることが出発点であることは間違いありません。

それが科された上で、ほかに様々な手段で被害者をフォローする必要があるということであって、ほかでフォローするから加害者に刑事罰が科されなくてもいいではないかということは絶対に当てはまらないということを、私の経験から申し上げさせていただきます。

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<33ページ>
2021年3月30日 宮田桂子 委員(弁護士)

私は刑事罰を科す必要はないと言うつもりはありません。

しかしながら、刑事罰には限界があるということを先ほど来申し上げています。

証拠がない事件もあります。

それは被害者が悪いのではありません。
被害者が責められているわけではないのに、被害者が責められたような気持ちになってしまう、それほど被害者が傷ついているということはよく分かります。

だからこそ、刑事裁判には限界があるということが十分に認識されなければならないというのが私の意見です。

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<33~34ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

そろそろ、時間も超過しておりますので、論点全般についての御議論はこのぐらいにしたいと思います。

先ほど山本委員からもお尋ねがありました今後のことにも関係することでありますけれども、次回以降の予定について委員の皆様に御意見をお伺いしたいと思います。

本検討会は、昨年の令和2年(2020年)6月から本日(2021年3月30日)までの間、14回にわたって会合を開き、まずはヒアリングを行い、その後、検討すべき論点として決めた論点について、本日(2021年3月30日)三巡目の議論を終えました。

この間、委員の皆様方には大変活発な御議論をしていただきました。

検討すべき論点として我々が設定した各論点について、本日(2021年3月30日)の議論も含めて、特に一つの方向に偏ることのない様々な意見が表明されておりまして、この種の検討会としては、ほかになかなか例を見ないほど大変充実した議論が行われてきたのではないかと思います。

その点につきまして、改めて委員の皆様には心より感謝申し上げる次第です。

この検討会に求められている性犯罪に関する刑事の実体法・手続法の在り方についての検討は、極めて重要な社会的な課題でありますし、そのことに対応して社会の関心も高いことから、内容の充実した検討を行わなければならない、もちろんそれは大事なことではあります。

しかし同時に、スピードも大変重要でありまして、これまでお忙しい委員の皆様に相当に無理を申し上げてタイトなスケジュールで検討を行ってまいりましたのも、できるだけ早い時期に検討の結果を社会に向けて示し、大方の御意見・御批判を頂くとともに、もし、その中に法改正を要する事柄が含まれているということになれば、法務省に法改正に向けて具体的な検討を迅速に進めてもらわなければならない、そう考えられたからにほかなりません。

そのことを踏まえて、そしてまた、今日(2021年3月30日)に至るまでの御議論の状況を見ますと、私には、各論点につきおおむね意見は出尽くしたように思われますし、そろそろ議論の取りまとめに入ってもよいのではないかと考えているところです。

そこで、各論点についての議論をひとまずここで一区切りとさせていただいた上で、次回(2021年4月12日)取りまとめに関する意見交換を行うことにしたい、このように考えるわけでありますけれども、この点についての委員の皆様の御意見を伺いたいと思います。
いかがでしょうか。

(一同、発言なし)

特に御異論はありませんでしょうか。
もちろん、もう少し御意見をおっしゃりたいという委員はいらっしゃると思います。
取りまとめの際にも、ここのところはこういうように考えられるのではないかというような御意見をもちろん言っていただいて構わないわけで、その御意見がまた取りまとめの中に入ってくるということにもなると思いますので、そういう進め方で進めさせていただくということでよろしいでしょうか。

(一同了承)

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<34ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

ありがとうございます。
それでは、そのように進めさせていただきます。
当検討会の取りまとめの方法について、特に何か定めがあるわけではございませんけれども、この検討会の趣旨に照らしますと、検討すべき論点ごとに本検討会において述べられた各意見を整理しながら、今後の法改正の要否・当否の検討に役立つように、意見がもし収れんしているところがあれば、それについてはそのことが分かるようにし、また、分かれている点についても、それぞれの意見の趣旨や、あるいは、更にここのところを検討して初めてその決着が付くというようなことも含めて記載することが適切ではないかと考えております。

そういう方針の下で、私の責任において、事務当局に取りまとめ報告書の案を作っていただき、次回の検討会(2021年4月12日)に先立って、これを委員の皆様にもお示しして、それに基づいて更に議論をすることによって、効率的で、また建設的な意見の交換ができるのではないかと考えております。

次回(2021年4月12日)はそのような形で、取りまとめ報告書の案に基づいて意見交換を行うことにしたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。

(一同了承)

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<34ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

ありがとうございます。
それでは、そのようにさせていただきます。

本日予定していた議事はこれで終了いたしました。
委員の御発言の中で、議事録には載せないでほしいという御希望があった御発言もございましたので、御発言なさった委員の御意向を改めて確認の上、非公表とすべき部分につきましては該当部分を非公表としたいと思います。
その具体的な範囲や議事録上の記載方法については、委員の方との調整もございますので、私に御一任いただきたいと思います。
そのような取扱いとさせていただくことでよろしいでしょうか。

(一同了承)

——————————————————–

<34ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

ありがとうございます。
それでは、そのような取扱いとさせていただきます。

では、次回の予定について事務当局から説明をお願いします。

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<34ページ>
2021年3月30日 浅沼 刑事法制企画官

第15回会合は、令和3年4月12日午前10時から開催を予定しております。
会合の方式については、追って事務当局から御連絡差し上げます。

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<34ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

本日はこれにて閉会といたします。

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(再掲。井田 良 座長)
本検討会として、仮に、ある論点について、一つの結論を出すことなく、こういう問題を意識しつつ、こういう考え方とこういう考え方とがあり得るということを取りまとめたとします

性犯罪に関する刑事法検討会は、9日前(2021年5月21日)に、取りまとめ報告書を公開しました。
当該取りまとめ報告書は、「一つの結論を出すことなく、こういう問題を意識しつつ、こういう考え方とこういう考え方とがあり得る」というかたちでまとめられました。

(再掲。井田 良 座長)
その中に法改正を要する事柄が含まれているということになれば、法務省に法改正に向けて具体的な検討を迅速に進めてもらわなければならない

今度は次のステップとして、別の手続ないし会議体においてそれを基に更に議論が深められていくこととなると思います

別の手続
法務大臣は、刑法の改正が必要、と考える箇所を法制審議会に諮問します。

会議体
法制審議会は、刑法改正案の叩き台を作成します。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2020年9月29日

世間に顔だしてないから忘れられがちだけど、
私AV強要の件以来、週刊文春の件以来まだまだずっと戦ってるから。

AV出演強要犯の処罰につきましては、性犯罪に関する刑事法検討会において、反対意見がありませんでした。

(再掲。上谷さくら委員【弁護士】)
被害者が回復するためには、やはり加害者が正しく適正な刑事罰を受けることが出発点であることは間違いありません

刑法の改正が待たれます。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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“刑法改正を審議する14回目の検討会”(4)。香西咲さんたち女性を食い物にしているAV出演強要犯と悪徳精神科医の捕獲は急務です

先日、2021年3月30日におこなわれた第14回性犯罪に関する刑事法検討会議事録が公開されました。
本日も、同検討会議事録のなかから、「その他の論点全般」の議論を参照します。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録公開

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録準備中

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

2021年3月30日 第14回性犯罪に関する刑事法検討会

(参考。当ブログ)
第14回性犯罪に関する刑事法検討会議事録
2021年5月26日(公訴時効について)
2021年5月27日(その他の論点全般【その1】)
2021年5月28日(その他の論点全般【その2】)

その他の論点全般(その3)

(2021年3月30日 第14回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<28~29ページ>
2021年3月30日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

地位・関係性に関してなのですけれども、これまで議論をお聞きしていて、今から私が述べることを刑法に反映いただくかどうかはさて置いて、地位・関係性による性的搾取についてもう少し御理解いただきたいなと感じましたので、少し御説明をさせていただきたく思います。
関係性の中で強者が弱者に対して、その関係性を破棄するとか、あるいは、その上下関係を理解した上で対等な関係になろうという努力をする、ということをしないままに性行為を要求するということは、搾取になり得るものだと思います。
一番説明のしやすい私自身の職業に関わることで説明をさせていただくならば、心理職とクライアントというのは対等ではありません。

心理職はクライアントの秘密をたくさん知っていて、クライアントは心理職の個人情報はほとんど知りません。

クライアントの中には、この心理職に見放されたら自分は死んでしまうかもしれないと思う人もいます。

そこまではいかなくとも、多くの場合、心理職はクライアントにとって心のよりどころであって、嫌われることには耐えられないという状況になります。

対して心理職は、クライアントとの面接が中断しても生活に大きな影響が出るわけではありません。

不均衡な関係の中で心理職がクライアントに性関係を持ちかけるとか、クライアントの恋愛感情かのように見える感情を利用して性関係を持つということは、クライアントの弱い部分や依存を利用した搾取になります

相手にとって拒否することは人生が揺らぎかねないことになりますし、クライアントに自傷行為とか自殺行為をもたらしかねない行為となります。

心理職とクライアントの関係は、恐らく大変分かりにくい関係だと思うのですね。
一見すると命とか生活に関わる問題があるとは分からないからなのですけれども、その心理職とクライアントの関係でさえ、そうした性的な搾取ということが成り立つと考えるならば、直接的に、例えば、この施設に面倒を見てもらえなかったら自分はこの社会で生きていられないとか、命が危なくなってしまうような障害者と施設職員などでは、拒否することや訴え出ることがどれだけ困難かということは想像に難くないと思います。

もちろん障害者と施設職員だけではなく、様々な地位・関係性の中でこうしたことがあるというのを、議論に活かすかどうかというのは別として、理解いただきたいなと思いました。

——————————————————–

<29ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

ほかに御意見ございますか。今の論点でも構いませんし、別の論点でも構いません。

——————————————————–

<29ページ>
2021年3月30日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

地位・関係性に関連して、「検討すべき論点」の第1の3の1つ目の「〇」についてです。

(参考。検討すべき論点」の第1の3の1つ目の「〇」)

〇 被害者が一定の年齢未満である場合に、その者を「現に監護する者」には該当しないものの、被害者に対して一定の影響力を有する者が性的行為をしたときは、被害者の同意の有無を問わず、監護者性交等罪と同様に処罰する類型を創設すべきか。

「現に監護する者」に該当しないものの一定の影響力を有する者、この範囲をどこにするのかというところで、その他親族の議論はどのように進められるのかなということを思いました。

内閣府が無理やり性交された人の昨年度の調査として「男女間における暴力に関する調査(令和2年度調査)」を最近出しましたけれども、配偶者、元配偶者、親、養親・継親、又は親の交際相手、兄弟姉妹以外の親戚からの被害が、無理やり性交された女性の6.4%を占めています。

この、その他親戚と言われる人たちからの被害が監護者の中に入るのか、入らないのか、それとも、今議論されている優越的な地位利用に入るのか、どのように定められるのかということを教えていただければと思います。

——————————————————–

<29ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

それは、まだ決まった方向性があるというわけではないので、お答えはなかなかできないのですけれども、山本委員のお尋ねの点につき、もし委員の皆さんの中に御意見があれば、伺えますでしょうか。
こういう可能性もあるし、こういう可能性もあるという形での御意見でも結構です。

——————————————————–

<29~30ページ>
2021年3月30日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

全く個人的な意見なのですが、もちろん監護者以外の親族の中にも、監護者と同様に強い影響を有する者はいると思われますし、これら影響力の強い親族がその影響力を不当に行使した上で性行為を行えば、新たに検討すべき罰則の中でも、処罰対象に含めるべきだと考えています。
ただ、難しいのは、現行法の監護者性交等罪は、現に監護する者が被監護者に対して、いわば類型的かつ継続的にその意思決定に強い影響力を及ぼしていることに着目した規定であり、それゆえ、影響力を不当に利用するための具体的な行為を認定する必要はないと解されているものと承知しています。

そして、監護者性交等罪の成否については、現に監護する者として類型的に影響力を有している事実があれば十分であり、個別の影響力の程度や内容を具体的に認定する必要はないと思うのです。

このような趣旨の規定を、監護者を越えて親族一般に単純に拡張することは、影響力の乏しい者までが処罰対象に含まれてしまいかねず、やはり問題があるように思われますので、監護者以外の親族については、個別の影響力の有無・程度を具体的に判断することが不可欠なのではないかと個人的には考えております。

——————————————————–

<30ページ>
2021年3月30日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

監護者以外のその他親戚においても、例えば、同意がある場合もあるし、同意がない場合もあるというようなことも想定されるということでしょうか。
例外があり得るということでしょうか。

——————————————————–

<29~30ページ>
2021年3月30日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

未成年者については、先ほどから議論がございましたように、やはり意思決定に瑕疵が生じやすいわけです。

また、同意があるとしても、一定の影響によって同意せざるを得なかった場合もあり得ますので、これらの場合については、仮に同意があるとしても、地位・関係性の利用する類型として処罰対象にすることはあり得ると思います。

ただ、繰り返しになってしまいますが、例えば、全く接点がないような親族もいるわけです。

したがって、親族という属性だけを要件とするのではなく、やはり一定の影響力を有していることを個別に認定することが必要であり、その影響によって同意に瑕疵が生じたと言えることが、処罰をする上では必要になってくるように考えておりました。

——————————————————–

<30ページ>
2021年3月30日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

もう一つの論点として、やはり親族、いとこなどは別ですけれども、おじ、祖父などがかなり多いわけですね、おばも含めますけれども。
年齢差要件を設けると、そこは少し規制していけるのかなということを思いました。

——————————————————–

<30ページ>
2021年3月30日 木村光江 委員(東京都立大学教授)

確かに親族の場合をどうするかというのは大問題だと思うのですけれども、今の考え方としては、どちらかというと、橋爪委員も恐らく同じことをおっしゃっているのかなと思うのですけれども、今、監護者という形で類型化していますよね。
それに加えて、私は、教師であるとか、先ほどの「職」に関することについてはある程度類型化して広げるべきだろうと思っています。
その類型化して対応する部分と、もう一つは、暴行・脅迫要件をもう少し広げることによって、一般論としてすくい上げられるというのがあって、恐らく親族というのは、橋爪委員御指摘のとおりいろいろなパターンがあり得るので、類型化するのは難しくて、どちらかというと、影響力が大きい親族、一般人より大きいかもしれませんよね。

ですから、後者(暴行・脅迫要件)の脅迫を広げることによって対応する、あるいは、刑法178条(準強制性交等罪)で対応することができるのかなと思います。

ですから、対応には二つの方向性があるのではないかなというように思いました。

——————————————————–

<30ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

ほかに御意見ございますか。
いかがでしょうか。

——————————————————–

<30~31ページ>
2021年3月30日 上谷さくら 委員(弁護士)

では、ちょっとこれまで出ていない論点についてです。

大きく二点あるのですけれども、まず一点目は、従前から主張しております撮影に関する罪のところです。
特に新しい意見があるわけではないのですけれども、私の方で第四の類型ということで、アスリートの盗撮問題に象徴されるような、それ自体は開示されているけれども撮影態様が不快であると、望んでいないような撮影態様で性的尊厳を害するというような第四の類型について、一点、現状について少し御紹介をさせていただきます。

報道で御存じの方もいらっしゃると思うのですけれども、先日、東京オリンピックとパラリンピックの組織委員会が、オリンピック会場での禁止行為に性的ハラスメント目的の疑いがある選手の写真や映像の撮影というのを追加したということと、入場者の遵守事項に、主催者から撮影画像の確認を求められた際には応じることというのを追加したという発表がありました。

オリンピックを機にこのような決定がなされるということは非常に意義が大きいことだと思っています。

ただ、その一方でスポーツ界からは、本当に深刻なのは、誰でも会場に出入りできるようなところで取締りのマンパワーを割くことができない全国の中学生や高校生での競技会の被害だと言われていて、それを防ぐためには立法的解決が不可欠だという声が私のところに届いておりますので、その点、御紹介させていただきます。

(参考)
2020年12月18日 下野新聞 【狙われるアスリート】(上)競技場で盗撮被害 女子選手が打ち明けた恐怖と憤り

あともう一点、これも私、従前から言っております、いわゆる性的同意年齢といわれているもの、私は保護年齢というふうに言い換えたいと申しているのですけれども、この点については、やはり先ほどから未成年者については何とか救えないのかという話が出ているところもあり、これまでの意見と同じなのですけれども、やはり16歳ということで、せめて義務教育の間は守られてほしいなと思っていることを改めて述べさせていただきます。

報道でもたくさん出ていますけれども、昨今わいせつ教員をいかに教壇に戻さないかということで、文科省を始め非常に力を注いでおりまして、内閣提出法案としては駄目だったのですけれども、今、議員立法で何とかできないかということで一生懸命知恵を絞っているところです。

(参考)
2021年5月28日 産経新聞 免許再取得の制限強化、求められる実効性 わいせつ教員対策新法成立

児童生徒へのわいせつ行為などで懲戒免職となった教員に対する免許再取得の制限強化を柱とした新法が(2021年5月)28日に成立した。
(後略。)

刑法においても、一つの条文だけではなくて複合的に、先ほどから出ている公訴時効の問題や、その性的な同意年齢のことも併せて、せめて未成年者を最低限保護できるという刑法にしていただきたいなと考えています。

——————————————————–

(再掲。齋藤梓 委員【臨床心理士】)

一番説明のしやすい私自身の職業に関わることで説明をさせていただくならば、心理職とクライアントというのは対等ではありません。

心理職はクライアントの秘密をたくさん知っていて、クライアントは心理職の個人情報はほとんど知りません。

クライアントの中には、この心理職に見放されたら自分は死んでしまうかもしれないと思う人もいます。

そこまではいかなくとも、多くの場合、心理職はクライアントにとって心のよりどころであって、嫌われることには耐えられないという状況になります。

対して心理職は、クライアントとの面接が中断しても生活に大きな影響が出るわけではありません。

不均衡な関係の中で心理職がクライアントに性関係を持ちかけるとか、クライアントの恋愛感情かのように見える感情を利用して性関係を持つということは、クライアントの弱い部分や依存を利用した搾取になります

相手にとって拒否することは人生が揺らぎかねないことになりますし、クライアントに自傷行為とか自殺行為をもたらしかねない行為となります。

重要な指摘です。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2020年9月29日

世間に顔だしてないから忘れられがちだけど、
私AV強要の件以来、週刊文春の件以来まだまだずっと戦ってるから。

AV出演強要犯と悪徳精神科医の処罰は急務となっています。
このあとの法制審議会で出てくる法案の叩き台に注目をしております。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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“刑法改正を審議する14回目の検討会”(3)。意に反する性行為は、処罰される予感がします。泣き寝入りをしない香西咲さんたち被害者が世の中を変えました

本日も、2021年3月30日の第14回性犯罪に関する刑事法検討会で論議された
「その他の論点全般」
をみていきます。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録準備中

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録準備中

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

2021年3月30日 第14回性犯罪に関する刑事法検討会

(参考。当ブログ)
第14回性犯罪に関する刑事法検討会議事録
2021年5月26日(公訴時効について)
2021年5月27日(その他の論点全般【その1】)

その他の論点全般(その2)

(2021年3月30日 第14回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<26ページ>
2021年3月30日 佐藤陽子 委員(北海道大学教授)

個別の事件に少し入ってしまうのですが、先ほど山本委員がおっしゃっていた川崎支部の事件などのように、

(参考)
2021年3月17日 朝日新聞 17歳への強姦罪、被告に無罪 日や場所「合理的疑い」

11年前、当時17歳の女性に性的暴行をしたとして強姦(ごうかん)罪に問われた男性被告に対し、横浜地裁川崎支部は15日、無罪判決(求刑懲役7年)を言い渡した。江見健一裁判長は、女性が被告から長期間、重い性的虐待を受けていたと認め、「苦痛が筆舌に尽くしがたいことは明らか」と指摘した。一方、起訴内容どおりの日や場所で事件が起きたとするには「合理的な疑いが残る」と結論づけた。
(後略。)

(参考)
2021年4月1日 産経新聞 11年前の強姦事件、男性の無罪確定 横浜地検控訴せず

11年前に当時17歳の女性に性的暴行を加えたとして、強姦罪に問われた男性に無罪を言い渡した横浜地裁川崎支部判決が確定したことが1日、分かった。控訴期限の3月29日までに検察側が控訴しなかった。
(後略。)

性的行為が認識されつつも、犯行の日時の比較的厳格な証明が重要になる場合として、主として二つが考えられると思います。

第一に、罪名が強制性交等罪、しかも13歳以上の者に対する行為の場合、つまり犯罪成立のために暴行・脅迫という手段プラス性交というのが必要になるため、性交があったことの証明だけでは足りない場合であると思われます。

もしも、これが13歳未満だったら、どの時点かちょっとふわっとしているけれども、性交の事実自体があると確定できたら、行為者を処罰することも可能だと思いますし、児童福祉法などだと、同じように多少被害の日時が曖昧でも、間違いなくこの時期に性的行為がなされたんだというのが分かれば、それで処罰が可能だと思われます。

しかし、強制性交等罪の場合には、性的行為の存在だけでは足りず、それと同時に暴行・脅迫も証明されなければならないので、日時がある程度の重要性を持ってきます。

先ほど小西委員がおっしゃったように、継続的な性的虐待を証明して、ある段階でもう抵抗できないような精神状態になっていたから抗拒不能だったのだという刑法178条(準強制性交等罪)の構成も考えられますが、正にそのときに抗拒不能だったことの証明は必要になりますから、こちらの場合も日時はある程度重要になると思います。

それから、第二の場合ですが、私が報道の範囲で知った事実を前提にすると、川崎支部の事件が正にこちらの場合だと思うのですが、時効にかかっている可能性がある場合です。

川崎支部の事件は、複数の性的行為のうち、時効にかかっていた行為が大半で、起訴された行為も時効だった可能性があり、この点で行為の日時が非常に重要だった事案のように思われます。

時効が過ぎていないという意味での日時が証明できないと、刑法177条(強制性交等罪)においても、刑法178条(準強制性交等罪)においても、処罰することはできません。

その上で、前向きな話として申し上げますと、第一の場合は、例えば18歳未満の未成年者を広く保護する規定、それは年齢差と性的行為だけを要件とする方法や、それに未成年者の判断能力の未熟さの利用という要件を追加する方法なども考えられますが、いずれにせよ、そういう規定がもしもできるのであれば、性的行為以外の要件、たとえば年齢差は客観的に明らかですし、未熟さの利用も、児童福祉法のように、両者の関係性から比較的容易に基礎付けられますから、行為の日時の特定はある程度緩くできるようになると思われます。
この意味で未成年者を厚く保護することは可能ではないかと思います。
また、第二の場合は、先ほどおっしゃっていたように、少なくとも未成年者については成人するまで時効を停止することができれば、今回のように早い時期に時効になるということは起きないかと思います。
中間層に向けた保護を構成要件の面で厚くする方法と、時効を一時停止するというような方法で、未成年者を保護する形が今後できてくればいいなと考えている次第でございます。

——————————————————–

<26~27ページ>
2021年3月30日 小島妙子 委員(弁護士)

この事件については私も確認しておりまして、強制性交等と強制わいせつの時効期間に大きな差があるということと、未成年者が被害者である場合にも被害の時点から時効が進行してしまうという、この二点が非常に問題なのではないか。

また、被害を継続的に捉えられず、一点で押さえなくてはいけないということの問題点もあります。

この事件は、今日の問題が集約されたような事件だと思っております。

また、別の論点について申し上げますが、不同意性交に関して、私は、第12回の会合で、意見書を出して問題提起をさせていただき、皆さんの御意見を聞いて、そのままになっているものですから、若干補足というか、訂正をさせていただきたいと思いました。

同意を規範的な意味で捉えて、当罰性のある不同意性交を処罰するという提案でございます。
例示列挙は不同意の徴表となる行為や状態の類型化であるというように考えております。
当罰性のある行為は、現在コンセンサスが得られている行為よりも広がる可能性があるので、そういう意味では、今後の判例法の展開に合わせて、受皿規定を設けたらいいのではないかということを提案いたしました。

受皿規定の内容として、私としては、
「その他意に反する性的行為」
でよいというように考えておりまして、この点は委員の皆様と意見が違うと考えた次第です。

暴行・脅迫要件が狭過ぎるので、これを撤廃して不同意性交を漏れなく処罰してほしいというのが被害者を含む社会的要請だと考えておりまして、これになるべく応える法改正であってほしいと思う点から提案申し上げた次第です。

委員の中から、一定の制限、限定を設けたらいいのではないか、
「その他被害者が性行為を拒絶することを困難とするような行為」
とか、
「その他性行為を拒絶することが困難な心理状態」
とかの御提案もありましたけれども、ここであえて限定規定を設ける必要はないと考えております。

なお、前回の意見書の中で、私は、行為態様の中に暴行・脅迫という個別的な規定を入れました。

(参考。小島妙子委員の意見書
個別的規定として考えられるのは,以下のとおりである。
① 行為態様による類型化
暴行、脅迫、威力、威迫、監禁、欺罔・偽計、不意打ちなど。

暴行・脅迫というのを威迫だとか不意打ちだとかと並べてここに個別列挙してしまいますと、不都合だと考えましたので、これを削除して、例えば「有形力の行使」と改めた方がいいと思いました。

なぜならば、暴行・脅迫はこれまでもある程度強度の暴行・脅迫ということで解されてきて運用されている、威迫とか不意打ちなどと同列に規定されてしまうと、今回設ける不同意性交がこれまでの強制性交等とは異なる次元の規定という意味で提案しているということについて、誤解されるおそれがあると考えるからです。

そういう意味では、暴行・脅迫という文言は個別規定の中から外した方がいい、これを並べて列挙しない方がいいのではないかと考えています。

——————————————————–

<27ページ>
2021年3月30日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

ただ今、小島委員の方から、恐らく私の発言に対してだと思うのですが、「限定的」という評価を頂きましたが、御趣旨が十分理解できなかったところがございます。
大変恐縮ですが、私の発言内容が、何をどのような形で限定しているとお考えなのかにつきまして、御説明をお願いできますと幸いです。

——————————————————–

<27ページ>
2021年3月30日 小島妙子 委員(弁護士)

「その他意思に反する」
という規定の方が、これから先、その時代、時代に応じた様々な不同意性交をその中に盛り込んでいくことができると考えるからです。

橋爪委員の文言ですと、
「その他被害者が性行為を拒絶することを困難とするような行為」
「その他性行為に抵抗することが困難な心理状態」
ということで、橋爪委員は、ある程度やはり限定解釈をしなければいけない、広がり過ぎるということを御説明の中でもおっしゃっていたので、そういう限定は今のところはしない方がいいのではないかと考えたからです。
私の誤解があるかもしれないですけれども、御教示いただければと思います。

——————————————————–

<27~28ページ>
2021年3月30日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

前回の会議の際、私が申し上げたかったことは、意思に反する性行為をどのように具体的に規定し、処罰するのが適当かという問題に尽きております。
その際に、不同意自体を構成要件要素にするか、不同意を徴表する行為態様や心理状態を具体的に要件化するかによって、処罰範囲の広狭が生ずるようには思われません。
この機会に併せて、もう一点お伺いさせて下さい。
小島委員の御提案には欺罔・偽計という要件が含まれておりました。

(参考。小島妙子委員の意見書
個別的規定として考えられるのは,以下のとおりである。
① 行為態様による類型化
暴行、脅迫、威力、威迫、監禁、欺罔・偽計、不意打ちなど。

小島委員も御承知のとおり、錯誤による同意に関する判例理論によれば、真実を知っていれば同意しなかったといえる場合には、常に同意は無効であると解されます。
すなわち、結婚すると偽って同意を得て性交した場合でも、真実を知っていれば同意しなかった場合には、判例理論を前提とした場合、同意は無効と評価されることになります。
小島委員の御提案によれば、結婚する気がないのに結婚すると偽った場合についても、これは不同意であって、かつ欺罔もありますので、性犯罪を構成するように思われますが、その点はいかがお考えでしょうか。

——————————————————–

<28ページ>
2021年3月30日 小島妙子 委員(弁護士)

私は、そういう場合についてまで欺罔として処罰する当罰性があるとは考えておりません。
「その他意に反する性的行為」について、限定列挙、個別列挙を設けるとしても、それぞれの文言がどの範囲になるのかということについては一定の解釈の余地があるというように考えております。
一定のコンセンサスが得られる範囲内について、個別規定の解釈が必要だと思います。

——————————————————–

<28ページ>
2021年3月30日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

私の理解が正しければ、小島委員が掲げられる行為態様は例示列挙ですので、これに該当しなくても、最終的には意に反する行為であれば足りると思われます。
つまり、欺罔・偽計に該当するか否かは重要ではないわけです。
そうしますと、個別の行為態様をどのように解釈するかではなく、欺罔によって得られた同意が有効か無効かという問題が犯罪の成否を直接的に導くはずです。

そして、繰り返しになりますが、現在の判例理論を前提にするならば、真実を知っていれば同意しなかったといえる場合は、全て同意は無効となるように思われます。
もちろん、この判例理論は変更すべきというのであれば、それはもちろん結構だと思うのですが、現在の判例を前提とした場合、これが意思に反する行為ではないという結論を導くのは必ずしも容易ではないと思うのですが。
もし私が誤解しているのであれば、御指摘いただけますと幸いです。

——————————————————–

<28ページ>
2021年3月30日 小島妙子 委員(弁護士)

私は、不同意の中身については、その時代、その人々の考える、これは不同意性交罪だと考える線というのは動くと思います。
今の時代で、橋爪委員がおっしゃったような、結婚すると言ってだまして、それで性交等に及んだ場合について、それが強制性交等に該当すると考える人は、中にはいるかもしれませんけれども、それを今の時代の一般の人々が、強制性交等に該当するというところまで広がっているかというと、そうではないと思っています。
一般の人々ないし皆のコンセンサスが得られる範囲で不同意性交罪の線が決まってくるのではないかと思います。
橋爪委員がおっしゃったようなケースについて当罰性のある犯罪行為だと考える人はそうはいないと思うし、私は今の時点でそこまで処罰するべきだとは考えておりません。

——————————————————–

<28ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

委員お二人の御意見、それぞれによく理解できたと思います。
この論点でも構いませんし、ほかの論点でも構いませんけれども、更に御意見はございますでしょうか。

——————————————————–

このつづきは明日のブログでみてみます。

(再掲。橋爪隆 委員【東京大学教授】)

前回の会議の際、私が申し上げたかったことは、意思に反する性行為をどのように具体的に規定し、処罰するのが適当かという問題に尽きております。
その際に、不同意自体を構成要件要素にするか、不同意を徴表する行為態様や心理状態を具体的に要件化するかによって、処罰範囲の広狭が生ずるようには思われません。

意思に反する性行為をどのように具体的に規定し、処罰するのが適当か

その際に

不同意自体を構成要件要素にするか
(それとも)
不同意を徴表する行為態様や心理状態を具体的に要件化するか

(いずれを採用しても)
処罰範囲の広狭が生ずるようには思われません
——————————————————–

不同意を徴表する行為態様や心理状態を具体的に要件化するか
処罰範囲の広狭が生ずるようには思われません

仮に不同意性交等罪が新設されなくても、結果的に不同意性交等は処罰される予感がします。
名を取るか、実(じつ)を取るか、といったところでしょうか。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年3月19日

今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

——————————————————–

AV出演強要犯は、そう遠くない将来、残らず捕獲されることになるでしょう。
世情は急変しました。
泣き寝入りをしない香西咲さんたち被害者が世の中を変えました。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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“刑法改正を審議する14回目の検討会”(2)。香西咲さんたちのAV出演強要被害は、犯人を処罰する方向ではなしが進んでいます。他の論点についてもそうなってほしいものです

2021年3月30日に、第14回性犯罪に関する刑事法検討会が開催されました。
先日、当該検討会の議事録が公開されました。
昨日は、公訴時効に関する三巡目の論議を参照しました。

(参考。当ブログ)
2021年5月26日

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録準備中

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録準備中

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

本日もひきつづき、同検討会14回目の議事録をみてみます。

2021年3月30日 第14回性犯罪に関する刑事法検討会

(2021年3月30日 第14回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<23ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

会議を再開いたします。

当検討会では、これまで14回にわたり議論を重ねてまいりましたけれども、刑事の実体法及び手続法の全ての論点について、どの論点でも構いませんので、もし追加の御意見があれば、お願いしたいと思います。

御発言いただくに当たっては、どの項目についてのどういう観点からの御意見であるかを明示し、また、従前のどの意見に関連するものかにも触れていただければ幸いです。

それでは、御意見のある方は御発言をお願いします。

時間としては45分程度、予定しています。

——————————————————–

その他の論点全般

<23ページ>
2021年3月30日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

検討すべき論点」の第1の3の3つ目の「〇」、

(参考。検討すべき論点」の第1の3の3つ目の「〇」)

〇 同一被害者に対して継続的に性的行為がなされた場合において、個々の行為の具体的な日時・場所を特定しなくても、個々の行為を包括する一連の事実について1個の犯罪の成立を認めることができるような罪を創設すべきか。

同一被害者に対しての継続的な性行為について、もう少し深めていただければと思いました。

3月17日に横浜地裁川崎支部での無罪判決がありましたけれども、

(参考)
2021年3月17日 朝日新聞 17歳への強姦罪、被告に無罪 日や場所「合理的疑い」

11年前、当時17歳の女性に性的暴行をしたとして強姦(ごうかん)罪に問われた男性被告に対し、横浜地裁川崎支部は15日、無罪判決(求刑懲役7年)を言い渡した。江見健一裁判長は、女性が被告から長期間、重い性的虐待を受けていたと認め、「苦痛が筆舌に尽くしがたいことは明らか」と指摘した。一方、起訴内容どおりの日や場所で事件が起きたとするには「合理的な疑いが残る」と結論づけた。
(後略。)

(参考)
2021年4月1日 産経新聞 11年前の強姦事件、男性の無罪確定 横浜地検控訴せず

11年前に当時17歳の女性に性的暴行を加えたとして、強姦罪に問われた男性に無罪を言い渡した横浜地裁川崎支部判決が確定したことが1日、分かった。控訴期限の3月29日までに検察側が控訴しなかった。
(後略。)

私は被害者の方にお会いしたのですけれども、報道によると、裁判長は、被害者が被告人から長期間重い性的虐待を受けていたことを認め、苦痛は筆舌に尽くし難いことは明らかと指摘した一方、起訴内容どおりの日や場所で事件が起きたとするには合理的な疑いが残ると結論付けて、無罪としました。

この性的虐待が起きたことを認めながら無罪とするというのは、被害者としても市民としても意味が分からないと思っています。

先ほどの飛田先生の調査にもありましたけれども、自由報告で、被害はこの日であると言うことはすごく難しいですし、長期的な性的虐待において日時がなかなか特定できないというのは齋藤委員や小西委員からも指摘されているとおりです。

このことに鑑みて、やはり被害、虐待があったということが認められたならば罪に問えるようにするということを更に深めてほしいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

——————————————————–

<23ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

個別の事件について、コメントは難しいと思うのですけれども、今の点について、一般論として、何か御発言があればお願いします。

——————————————————–

<23~24ページ>
2021年3月30日 川出敏裕 委員(東京大学教授)

継続的に行われた性的行為について、それを包括的に一個の犯罪として処罰するような規定を設けること自体は、理論上十分可能だと思います。

ただ、これは以前にも申し上げたことなのですが、そういった罪を設ければ、犯罪の日時や場所が特定できないという立証上の理由によってこれまで処罰できなかった行為が直ちに処罰できるようになるわけではないということには、やはり注意が必要だと思います。

複数の行為を包括して一個の犯罪の成立を認める新たな罪を設ければ、確かに、理論上は、個々の行為を日時、場所等によって他の行為と識別して特定する必要はなくなりますけれども、それは個々の行為の特定の程度が緩和されるだけであって、犯罪の立証の程度そのものが緩和されるわけではありませんので、一個の犯罪を構成する複数の性的行為があったことは合理的疑いを入れない程度にまで立証される必要があります。

そうしますと、これも以前に申し上げたことですが、こういった新たな罪を設けるかどうかの検討に当たっては、一個の犯罪を構成する個々の行為について、他の行為と識別が可能な程度に特定して立証することはできないけれども、そうした一連の行為があったことについては全体として合理的な疑いを超える立証をすることができるという場合があるのかどうかということを検討する必要があるだろうと思います。

この点は、恐らく実務家の方の間でも意見が分かれるところで、事案によってはそういった立証が可能な場合があるという意見もあるでしょうし、他方で、一連の行為というのは個々の行為の集合体である以上、個々の行為について特定して立証はできないけれども、一連の行為については全体として合理的な疑いを超える立証ができるような事案は想定し難いという意見もあると思います。

御指摘があった川崎支部の判決では、個々の行為を特定することなく継続的な性的虐待が行われていたという認定がなされたようで、他にも同様の判断をした裁判例がありますが、ただ、私の知る限り、そういった裁判例は、継続的に行われたとされる一連の行為が起訴されていない事案において、そのような判断をしたものであって、そうした一連の行為が実際に起訴された場合に、裁判所が、同じように日時、場所等を特定しないで、一連の行為があったという認定を本当にするかどうかは、よく分からないところがあります。

この検討会の場で、どちらかの結論が出せるものではないと思いますけれども、こうした新たな罪の創設を具体的に検討するということであれば、今申し上げた点の検討が不可欠であるということを改めて申し上げたいと思います。

——————————————————–

<24ページ>
2021年3月30日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

司法面接のところと重なるのですけれども、アメリカにおいては、日時の特定をするための質問をプロトコルで定めていないと聞いています。

それは、日時の特定が問題にならず、被害の供述の迫真性とか具体性ということで、罪に問うことができるような、法制度になっているからではないかと言われていました。

被害者は、場所は分かると思います、どこでされたのかは言えると思います。

しかし、日時を何時何分まで特定しないといけないというようになると、かなり多くの性的虐待を罪に問うことができません。

加害者が本当にそういう虐待をしておきながら、刑事罰に全く問うこともできないとなったら、この日本は一体どういう国なのかと、私は強く思ってしまいます。

ですから、刑法の理論であったり、歴史であったり、すごく尊重いたしますけれども、このような被害を救済する道を作ってほしいと切に願うところです。

——————————————————–

<24~25ページ>
2021年3月30日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

法律的に大変ハードルが高いということも理解しておりますし、川出委員のおっしゃったことも、私の理解できる範囲で理解はしていると思うのですけれども、例えば、食事などを思い浮かべていただくと、何日に食べたかは覚えていないけれども、これを食べたということは覚えていたりとか、ある一定の期間の間にこの食事をしたはずだということは覚えているというようなことは、皆様の感覚としてお分かりになるかと思います。

性的虐待を受けている子供にとって性的虐待は日常になりますので、そういった食事の記憶などとも似ていると考えることはできるかなと思います。つまり、日時のピンポイントの特定は難しくても、場所とか行為の具体的な点を覚えていることはあると、ふだんの臨床経験の中からも思います。

幾つかの性的虐待事例の判決の詳細を拝読させていただきました。
もちろん様々証拠があってのことで、適切に判断が行われている事例が大半であることは分かっているのですけれども、やはり、私たちにとってごくごく当たり前だと感じられる被害者の心理とか行動について、判決で不自然だと判断が下されてしまうということは、まだたくさんありまして、性的虐待の被害者の心理ですとか、記憶の様子とか、行動の特性とかということを十分御理解いただけると有り難いですし、そうしたものを踏まえて、今後、更なる検討を頂けたらなというように思っております。

——————————————————–

<25ページ>
2021年3月30日 上谷さくら 委員(弁護士)

今の点に関連するのですけれども、やはり年少者の場合は日時の特定が難しい、しかも継続的な性被害に遭っていることが多いというのは、私も相談の中で実感しております。

私がその点に関して、公訴事実をどう書くかということ以外に感じるのは、そこが特定できないことで、公訴時効にかかっている可能性があるという理由で立件が見送られるということです。

それを避けるために、先ほど、どなたかおっしゃっていたと思うのですけれども、PTSDを発症しているということで致傷を付けられないかという話になり、更に捜査をしなくてはならなくなって、被害者の負担が非常に重くなっているように思います。

例えば、被害の客観的な証拠があって、その証拠からすると、被害は小学校の高学年の頃と推測される場合、5年生の被害だと公訴時効にはかかっている、6年生の被害だとかかっていないかもしれないというようなことを考えた場合に、やはりこの問題は未成年者についての公訴時効の問題とも深く関わっている私は、今回この検討会での議論に当たっては、論点がたくさんありますし、大人の性被害も非常に深刻なのですけれども、最低限、せめて子供は守ってほしいという視点から考えておりましたので、その点も併せて、時効やほかの制度とも関連付けて、できるだけ多くの子供たちを救えるようにする方向でこの後も検討していただきたいので、その点だけ付け加えさせてください。

——————————————————–

<25~26ページ>
2021年3月30日 小西聖子 委員(武蔵野大学教授)

私も、一つお願いとして申し上げたいと思います。
今おっしゃったように、性的暴力の中で子供とか若年者の問題は大変大きくて、影響が深刻です。
心身両方に問題が起きて、自殺も多くて、病気も多くて、国の福祉のお金もたくさん使わなくてはいけなくて、本当に一生に関わって、人が幸せに生きることを阻害するという大きな問題が生じていることは是非分かっていただいて、その人たちが救えるようにということは考えていただきたいと思います。

それから、もう一つ、私も、無罪になった判決書を読むことがあるのですが、大体そういう場合には虐待の流れみたいなものはほとんど無視されていて、ある時点で、この時点での抵抗がどうだったか、この時点での加害がどうだったか、この時点での被害者の行動がどうだったかという、その文脈なしのところで判断されているケースが非常に多いと思います。
少なくとも繰り返す虐待に関しては、全体の流れや繰り返しの中で起きている影響を無視しては人の行動というのは考えられないのですね。
それは本当にこの子供の虐待に関して最低限の理解です。
それは是非きちんと考慮できるような制度にしていただきたいと思います。

——————————————————–

この論議のつづきは明日のブログでみてみます。

(再掲。山本潤 委員)
加害者が本当にそういう虐待をしておきながら、刑事罰に全く問うこともできないとなったら、この日本は一体どういう国なのかと、私は強く思ってしまいます

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年3月19日

今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

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AV出演強要につきましては、犯人を処罰する方向ではなしが進んでいます。

(参考。当ブログ)
2021年5月23日

(再掲。山本潤 委員)
加害者が本当にそういう虐待をしておきながら、刑事罰に全く問うこともできないとなったら、この日本は一体どういう国なのかと、私は強く思ってしまいます

AV出演強要だけでなく、ほかの性犯罪につきましても捕捉化が加速することを切望します。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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法務省の”性犯罪に関する刑事法検討会”が出した”取りまとめ報告書”(その5)。香西咲さんたちAV出演強要の被害者には、公訴時効の延長も必須です

法務省の性犯罪に関する刑事法検討会は、昨年(2020年)の3月31日から、刑法改正の審議をおこなってきました。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録準備中

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録準備中

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

性犯罪に関する刑事法検討会は、5日前(2021年5月21日)に、取りまとめ報告書を発表しました。

(参考。当ブログ)
取りまとめ報告書について>
2021年5月22日
2021年5月23日
2021年5月24日
2021年5月25日

本日は、まず最初に、公訴時効に関してどのような取りまとめがされたのかを確認します。

公訴時効について

2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会 取りまとめ報告書

(2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会「取りまとめ報告書」より、引用。)

<52ページ>

オ 小括

以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、性犯罪について公訴時効の完成を遅らせる改正をする場合には、一定の年齢未満の被害者については、若年であることに伴う脆弱性が原因となって被害の認識や申告に困難を生じることを踏まえる一方、証拠の散逸や法的安定性にも留意しつつ、具体的な方策の在り方について更に検討がなされるべきである。

時効に関しましては、2021年3月30日の第14回性犯罪に関する刑事法検討会で、三巡目の議論がおこなわれました。

つぎに、第14回性犯罪に関する刑事法検討会でどのような意見が出たのかをみてみます。

2021年3月30日 第14回性犯罪に関する刑事法検討会

(2021年3月30日 第14回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<1~2ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

早速、「公訴時効の在り方」の検討に入ります。

この論点について、二巡目までの議論では、意見要旨集1ページから6ページまでにありますように、例えば、被害者が成人の場合も含めて公訴時効を撤廃すべきであるといった御意見が述べられている一方で、性犯罪について、殺人等と同様に、時間の経過により犯人が一律に処罰されなくなることは不当であるという社会的合意ができているかは疑問であり、生命を奪う犯罪である傷害致死罪の公訴時効が撤廃されていないこととの均衡からも、現時点で性犯罪の公訴時効を撤廃することの説明は困難であるといった御意見も述べられております。

また、仮に、公訴時効の撤廃は困難であるとしても、何らかの特別の取扱いが必要であるという御意見があり、具体的な取扱いの在り方として、例えば、公訴時効の起算点を遅らせる方法と、公訴時効期間を延長する方法とが考えられ、理論的に説明が付くのであれば、いずれか一方によることも、両者を組み合わせることも可能と思われるといった御意見や、特に未成年者については、周囲の者も本人も被害を認識できないという問題があるので、一定の年齢まで公訴時効の起算点を遅らせることが必要であると考えられるが、その方法については、全ての被害者について一定の年齢に達するまで公訴時効の起算点を遅らせる方法や、一定の年齢未満の被害者について、一定の年齢に達するまで公訴時効の起算点を遅らせる方法が考えられるといった御意見も述べられております。

以上のことを踏まえると、本日の議論に当たりましては、仮に、性犯罪について何らかの特別の取扱いをするとして、被害者一定の年齢未満の者である場合と成人の場合とで取扱いに差を設けるかどうか、設けるとして、どのような根拠に基づき、どのような規定とするかという問題を意識しつつ、議論を行う必要があると思われます。

このような観点を踏まえつつ、御発言をお願いいたしたいと思います。

この論点については30分程度の時間を予定しております。

——————————————————–

<2~3ページ>
2021年3月30日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

意見要旨集の1ページの「①」(被害認識・被害申告をめぐる実情)の補足も兼ねてなのですけれども、これまでも、子供は、自分の身に起きていることが何であるか分からないですとか、思春期の子供たちは、知識として性交は知っていても体感として知らないので、されていることが分からないですとか、解離というものがあって記憶がつながらなかったりするということをお伝えいたしました。

また、以前、小西委員がおっしゃっていたかと思うのですけれども、性的虐待順応症候群といって、子供たちは、虐待が繰り返されると、虐待のある日常に順応せざるを得なくなるということがありまして、力関係の差でどうしていいか分からない状況から、自分さえ黙っていれば家族は守られるという心情になっていき、そして、自分が加害者に加担しているかのように思い込まされて、被害について言えなくなるということが起きてきます。

性的虐待を大人に言えないということは通常で、多くの場合、大人たちは、性暴力があること、性的虐待があることに気付かないので、子供の性暴力は、ほとんど発覚しないということがあります。

先日の川崎の事件で無罪判決が出ましたが、性的虐待が事実であるにもかかわらず、公訴時効の問題などもあって難しかったということだと思うのですけれども、あのように、子供のときの被害で、やっと相談ができて届出ができたときには時効が完成しているということは珍しくないので、一定の年齢未満の子供の場合には被害が類型的に潜在化しやすいということは言えるかと思います。

ただ、成人したらすぐに言えるかといえば、そうではありません。
やはり若年成人などは、まだ社会経験が少なく、自分が被害に遭っていても、それが被害であるか分からないとか、誰に相談していいか分からず時間が過ぎていくということは珍しくないので、子供や若年成人が被害の届出ができないという事情を踏まえることは重要ではないかと思っております。

起算点を遅らせるといった場合に、一定の年齢未満ということであったとしても、せめて若年成人をきちんとカバーできる範囲までは検討していただきたいと思っております。
ちなみに、若年成人というのは、20代ぐらいを意味しています。

ちょっと話がずれるのですが、子供の被害の場合、加害者が逮捕され、その捜査が進んでいく過程で余罪があることが分かり、新たな子供の被害が発覚することも多く見られます。

そうした中で、例えば、まず親御さんが自身の子供の被害について知ってワンストップ支援センターに相談に行ったものの、そのときは被害を届け出ることによる子供の負担を考えて一旦は届出を断念しましたが、その後に他の子供の件で加害者が逮捕され余罪が発覚したことから、子供自身が、こんなに多くの子供が被害に遭っていたのであれば、やはり加害者を許せない、罰したいと思い、届出をすることにしたなどという場合があります。

被害をすぐに届け出ることができなくとも、あるいは、加害者をすぐに特定できなくとも、例えば、証拠があるにもかかわらず、加害者を特定できたときには時効が完成していたということがないように、ワンストップ支援センターで証拠採取が連携してできるとか、証拠保管が適切にできるという制度も併せて考えていただく必要があるのではないかと思っております。

——————————————————–

<3~4ページ>
2021年3月30日 小島妙子 委員(弁護士)

齋藤委員と同意見の部分もありますが、2022年から成人年齢が18歳になります。
一方で、被害者の年齢は、19歳とか20代が多いです。
親や特に母の内縁の夫などといった監護者からの被害とか、就職した直後の被害なども多いと思われます。

強制わいせつの公訴時効が7年、強制性交等の公訴時効が10年でよいのかという問題があります。

経済的にも精神的にも自立して被害を訴えられる年齢としては、30代ぐらいであり、20代まではそういう年齢ではないと思います。

成人についても公訴時効の起算点を遅らせるべきではないかと考えています。

ただ今の私の意見は、意見要旨集の6ページの2つ目の「〇」についてです。

(参考。意見要旨集の6ページの2つ目の「〇」)

〇 加害者が親等である場合には、被害者である子供は、家庭的・社会的・経済的に加害者に依存している場合が多く、被害を申告することが難しいので、少なくとも、未成年者の公訴時効の起算点を25歳又は30歳まで遅らせるべきであるし、未成年者の特殊性・脆弱性を踏まえると、公訴時効期間を延長することも検討すべき


前回の意見としては、被害者が子供である場合についてのみ申し上げましたが、被害者が成人である場合についても、時効の起算点を遅らせることが必要ではないかと思います。

また、時効期間については相当程度の延長をするべきだと思っております。

被害を訴えることができるのが40代という方もいらっしゃって、ドイツの調査では、45歳ぐらいになってやっと訴えることができたという例がありました。

また、私の意見の中で、3ページの「④」の下から3つ目の「〇」に関係しますけれども、

(参考。意見要旨集の3ページの「④」の下から3つ目の「〇」)

〇 公訴時効制度は、犯人処罰の必要性と法的安定性の調和とも言われるが、一般国民には理解が難しく、説得力のある説明がなされているとはいえないから、性犯罪の被害の実情や証拠が残存している状況も踏まえ、被害者の視点から再検討して制度を改正すべきであり、科学的・客観的な証拠が収集され、立証が可能な事件については、公訴時効期間を延長すべき。

先ほど齋藤委員からも御指摘がありましたように、ワンストップ支援センターで客観的な証拠が確保できる場合があります。
DNAが残っていたり、犯人が犯行の画像を撮影している場合など、変質しない科学的証拠が残っている場合について、処罰できないというのは問題ではないかと思っております。
第7回の会合のときも意見を申し上げましたが、資料47(諸外国の性犯罪規定の概要【公訴時効に関する規定】)について、ミシガン州では、DNAを含む犯罪の証拠がある事案について特則を設けておりまして、未特定の個人に由来するDNAを含む犯罪の証拠が得られている場合には、個人が識別されたときから時効が進行するという規定がございます。
恐らくその趣旨は、証拠がそろわないので、事実上、捜査を行うことができない場合は停止するということではないかと思います。
被害者が被害を届け出て、DNAを採取して、保管もされているところ、別件で逮捕された被疑者のDNAと一致した場合、別件で捕まって、被疑者のパソコンから写真が大量に出てきた場合ということがあります。
飽くまで立証できる証拠が出てきた場合に限りますが、時効が成立しているとして訴追が全くできないのは問題ではないかと思います。

第11回の会合で、この点について、宮田委員から、アメリカでは公訴時効は抗弁という理解が正しいのかという御質問がありました。
恐らく、アメリカの起訴に関連する手続が日本と異なることから、抗弁という言い方をしているのではないかと思います。
日本の公判に相当する罪体に関する実質審理となる公判の前に、起訴陪審と呼ばれる公訴提起の審理があって、起訴陪審で認められるとトライアルが開かれるということです。
起訴陪審で起訴の要件を満たしているかを審理する過程で、公訴時効も起訴要件として審理される。
公訴時効の停止・延長に関する法改正に関して公訴時効の停止・延長の当否について裁判で争われております。
恐らく、起訴陪審で公訴時効の法改正の適用の有無について、弁護側から異議が出て争われている事案だと思います。
立証責任が被告人に転換するという意味での抗弁ではなく、弁護人が論点を提起しているという意味で、事実上、抗弁という言葉を使っているのではないかと思います。

(中略。)

井田座長は最後、以下のようにまとめました。

<8ページ>
2021年3月30日 井田 良 座長(中央大学教授)

(前略。)

これまでの議論を簡単にまとめますと、性犯罪の公訴時効をおよそ撤廃すべきであるという御意見も一部にはありましたが、それに対しては、そこまでの社会的合意はないのではないか、また、他の犯罪の取扱いとのバランスを欠くことになるのではないかということを理由に、現時点で撤廃は難しいという御意見もありました。

その上で、公訴時効の完成を遅らせることについては、被害者が被害を認識することや被害を申告することが困難な場合がままあること、それから、DNAや画像などの証拠が残っているケースがあることなどを理由として、これに賛成する意見が述べられ、特に被害者が子供である場合には完成を遅らせるべきであるという意見が多くありました。

今日の議論では、若年成人といいますか、20代の被害者でも子供と同じような取扱いをすべきだという複数の御意見が見られたところです。

これに対しては、時間が経過すると、そもそも正しい事実認定ができなくなる、被疑者・被告人の防御に支障が生ずるといったことを理由とする反対意見もあり、対立する利益のバランスをどう取るかということが問題となろうかと思います。

また、具体的に公訴時効の完成を遅らせる方法としては、起算点を遅らせる方法、時効期間を延ばす方法、新たな時効停止事由を創設する方法があるという御指摘がありまして、いずれの方法を採る場合でも、他の犯罪類型との関係で特に性犯罪のみについて特別の取扱いをする理由・根拠や、子供と大人、あるいは年少者、若年成人、そして大人とで取扱いを別にする場合には、その取扱いを変える根拠が明らかにされる必要があるという課題が示されたかと思います。

井田座長は、時効についての話し合いの冒頭、
被害者が一定の年齢未満の者である場合と成人の場合とで取扱いに差を設けるかどうか
と問題提起をしました。

このことに対する斎藤委員の意見は、
起算点を遅らせるといった場合に、一定の年齢未満ということであったとしても、せめて若年成人をきちんとカバーできる範囲までは検討していただきたいと思っております。ちなみに、若年成人というのは、20代ぐらいを意味しています
です。

小島委員も、
経済的にも精神的にも自立して被害を訴えられる年齢としては、30代ぐらいであり、20代まではそういう年齢ではないと思います
とのべました。

上述のとおり、検討会としての結論は、
以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、性犯罪について公訴時効の完成を遅らせる改正をする場合には、一定の年齢未満の被害者については、若年であることに伴う脆弱性が原因となって被害の認識や申告に困難を生じることを踏まえる一方、証拠の散逸や法的安定性にも留意しつつ、具体的な方策の在り方について更に検討がなされるべきである
です。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2020年9月29日

世間に顔だしてないから忘れられがちだけど、
私AV強要の件以来、週刊文春の件以来まだまだずっと戦ってるから。

このあとの審議は法制審議会に委ねられます。
公訴時効の在り方につきましても、そう遠くない将来、結論が出ます。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

法務省の”性犯罪に関する刑事法検討会”が出した”取りまとめ報告書”(その4)。香西咲さんたち被害者の長い戦いは、まもなく終わりを告げようとしています

法務省の性犯罪に関する刑事法検討会は、4日前(2021年5月21日)に、取りまとめ報告書を発表しました。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録準備中

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録準備中

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

(参考。当ブログ)
取りまとめ報告書について>
2021年5月22日
2021年5月23日
2021年5月24日

昨日(2021年5月24日)にひきつづき本日も、取りまとめ報告書のなかから、委員間の意見が一致したものを抜粋します。

2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会 取りまとめ報告書

委員間の意見が一致したもの(その2)

(参考)
委員間の意見が一致したもの(その1

(2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会「取りまとめ報告書」より、引用。)

<3ページ>

個々の論点についての議論に先立ち、性犯罪全般に関して、現行法の運用の実情に関する認識等について意見が述べられた。
このうち、議論の前提とすべき事項について、
① 性犯罪の被害に遭った人の一部しか警察に届け出ることができておらず、統計に表れてこない暗数があることを踏まえて議論すべきである
② 強い恐怖や驚愕に直面したときの人の生物学的反応や、虐待の被害者など力に支配された人の心理学的・精神医学的反応について理解した上で、性犯罪の規定の在り方について検討することが必要である
といった意見が述べられ、性犯罪被害の実態に対する理解の重要性について認識が共有された。

<3~4ページ>

保護法益については、このほかに、
① 性犯罪は、心身の境界線の侵害であり、「身体の統合性」を破壊する行為であって、相手を対等な存在と認めないことにより、その「尊厳」を踏みにじる行為である
② 性的自由に加え、尊厳、自律、身体の統合性を含んだ概念である「性的統合性」を保護法益とすべきである
③ 一定の上下関係に基づいて行う性的行為自体に侵害性があり、その上下関係を利用して性的利益を奪い取ることに性犯罪の本質があるから、「人格的統合性」や「性的尊厳」を保護法益とすべきであるといった意見が述べられたが、保護法益をどのような言葉で表現するとしても、
性犯罪の被害は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)や鬱状態、自殺既遂や自殺未遂などを引き起こし、長期にわたって社会生活・対人関係に深刻な影響を及ぼし得る重大な被害であるとの認識が共有された。

<14ページ>

② 子供は、理解力や力関係の差を利用されて被害に遭うため、被害を被害と認識できず、性的行為に同意していると思い込まされている場合があり、加害者に対する迎合的な態度を強め、時には被害を恩恵と捉えることさえあるのであって、そのような行為が適切に処罰される必要がある
③ 若年者は類型的に立場が弱く、判断能力・対処能力が低いため、一定の影響力を有する者からの働きかけに対して適切な判断や拒絶等の行動を取ることが困難な場合があるから、大人を念頭に置いた刑法第178条の「抗拒不能」とは別の要件を設けることが考えられる
といった意見が述べられ、いわゆる性交同意年齢には達しているものの、意思決定や判断の能力がなお脆弱といえる若年の者(中間年齢層の者)に対する性的行為について、その特性に応じた対処の検討が必要であることについては認識が共有された。

<27ページ>

性交同意年齢を引き上げるか否かにかかわらず、その年齢には達しているものの、意思決定や判断の能力がなお脆弱といえる若年の者(中間年齢層の者)に対する性的行為について、その特性に応じた対処を検討する必要があることについては、認識が共有された。

<61ページ>

本検討会の委員は、その有する専門的知見こそ異なるが、性犯罪による被害の深刻さや、現行法令の下で必ずしも十分には救済されていない被害者の存在については認識を共有していた。

確かに、本報告書においては、各委員の意見が必ずしも一致を見ない論点も少なくないが、それは、各委員の間で、対立する諸要請ないし諸利害をいかに調和させるかをめぐり見解が異なるからである。

取り分け、より効果的な刑事法的保護と、処罰範囲の明確性や無罪推定の原則等の刑事法の諸原則との調和をどのように実現するかをめぐっては見解が分かれるところであり、その見解の相違が本報告書の内容に反映されている。

しかし、そうであるとしても、本報告書により、今後の法整備に向けた具体的検討に当たり重要な意味を持つ視点や留意点を十分に示すことができたものと考えている。

——————————————————–

昨日(2021年5月24日)と本日(2021年5月24日)、委員間で意見が一致しているものをみてみました。

一部を再掲)

昨日の引用
(2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会「取りまとめ報告書」より、引用。)

<44ページ>

撮影された性的な姿態の画像を刑罰として没収(消去)することについては、撮影行為を処罰対象とする罪を創設した場合には、撮影された画像が記録された原本は刑法第19条第1項第3号の犯罪生成物件として没収することができることを前提に、複写物の没収も可能にすべきとの意見が述べられたほか、刑罰としての没収とは別に、有罪判決を前提としない没収(消去)を検討すべきとの意見も述べられ、いずれについても特段の異論はなかった。

<45ページ>

刑法第19条によって没収することができる「物」は、犯罪行為と直接的な関連性を有する原本に限られるから、例えば、撮影した画像データを記録した原本から複写物にコピーしたとしても、複写物を没収することはできないという共通認識の下で、複写物の没収(消去)を可能とすることの要否・当否について議論を行った。
この点については、データのコピーや、パソコン・スマートフォン等のデバイス間でのデータの転送が極めて容易であることなどから、複写物の没収(消去)を検討すべきとの意見があり、そのこと自体に異論はなかった。

<45ページ>

複写物の没収(消去)の方法については、
① 複製行為を処罰対象とし、複写物を犯罪生成物件(刑法第19条第1項第3号)として没収対象に含める方法もあり得るが、複製行為には多様な行為が想定され、また、複製行為についての故意等の立証ができない場合もあり得ることを踏まえると、撮影行為に関する没収対象物の範囲を拡大して複写物も含める特別な規定を創設する方法が立法論としては優れているといった意見が述べられ、これに対する異論はなかった。

——————————————————–

本日の引用
(2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会「取りまとめ報告書」より、引用。)

<3~4ページ>

性犯罪の被害は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)や鬱状態、自殺既遂や自殺未遂などを引き起こし、長期にわたって社会生活・対人関係に深刻な影響を及ぼし得る重大な被害であるとの認識が共有された。

——————————————————–

あとは刑法が改正されるのを待つだけです。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2020年9月29日

世間に顔だしてないから忘れられがちだけど、
私AV強要の件以来、週刊文春の件以来まだまだずっと戦ってるから。

香西咲さんたち被害者の長い戦いは、まもなく終わりを告げようとしています。
悪は滅び、香西咲さんたち被害者は再生します。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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法務省の”性犯罪に関する刑事法検討会”が出した”取りまとめ報告書”(その3)。香西咲さんたち被害者の願いどおり、AV出演強要は漏れなく捕捉されることでしょう

法務省は昨年(2020年)の3月31日に、刑法改正を審議する検討会(性犯罪に関する刑事法検討会)を設立しました。
同検討会は、精力的に議論を重ねてきました。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録準備中

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録準備中

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

3日前(2021年5月21日)、同検討会は、取りまとめ報告書を発表しました。

(参考。当ブログ)
取りまとめ報告書について>
2021年5月22日
2021年5月23日

昨日のブログ(2021年5月23日)でも書きました。
同報告書は、両論併記、という体裁でまとめられました。
同検討会の山本潤委員が予測していたとおりの結果となりました。

(2021年4月5日 YouTube「4/5 What’s “No means No”? 性暴力の刑法改正に向けて、何が議論されているのか」より。)
(※音声の文字化は、筆者。)

<32:08のあたりから>
2021年4月5日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

(2021年)3月31日までに14回の議論がおわりまして。
そろそろ、検討会で話し合われたことのまとめをつくろう、と。
そういう段階になっています。

このまとめは、どういうふうにつくられるか、というと、いままで話し合ってきたことの意見として、主なものを並べていく、というかたちになる、と思うんですね。

先ほどおっしゃっていただいたように、
「絶対改正してほしい」
という、私たち被害者側の立場のひとと、
「絶対改正に反対」
という刑事弁護側の立場のひとと、中立的な刑法学者と、運用についておはなしをしてくださる警察や検察官や裁判官のかたがいます。

なので、噛み合わない。
噛み合わない、って言ったら変ですけど、いろいろな意見があるわけですね。
このいろいろな意見が競い合ったそういう論点は、両方とも記載される、と思います。

(参考)
2021年5月21日 取りまとめ報告書

すべてにおいて、両論併記、というわけでもありません。
意見が一致したものもあります。
本日は、同報告書のなかから、委員間の意見が一致したものをみてみます。

2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会 取りまとめ報告書

委員間の意見が一致したもの

(2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会「取りまとめ報告書」より、引用。)

<4ページ>

性犯罪の処罰規定の本質は、被害者が同意していないにもかかわらず性的行為を行うことにあるとの結論に異論はなかった。

<5ページ>

被害者が性交等に同意していないにもかかわらず、その意思に反して行う性交等は、性犯罪の保護法益をどのように理解するにせよ、被害者の法益を侵害する行為であるということについて、異論はなかった。

<6ページ>

⑤ 暴行・脅迫要件は、被害者の意思に反する性的行為であることを明確に認定するための徴表として機能しているが、これを限定的に捉える解釈の余地が全くないわけではないから、「暴行又は脅迫を用いて」との文言が実務の運用にばらつきを生じさせる原因になり得ることを踏まえ、改正の可能性を含めて検討すべきであるといった意見が述べられ、安定的で適切な運用に資するような改正であれば検討に値するという点では、おおむね異論はなかった。

<6~7ページ>

⑥ 「性的同意」という概念が浸透していない日本において、「不同意」という要件のみでは構成要件該当性の判断が難しいのであれば、ほかの文言を列挙してもよいといった意見も述べられ、単に被害者の「不同意」のみを要件とすることには、処罰の対象を過不足なく捕捉することができるかという点で課題が残り、処罰範囲がより明確となる要件を検討する必要があるという点では、おおむね異論はなかった。

<8ページ>

構成要件を明確化する場合、行為者が用いる手段や被害者の状態を列挙するに当たっては、全てを網羅的に列挙することはできないから、例示列挙とせざるを得ないとの意見が述べられ、これに対して特に異論はなかった。

<9ページ>

これらの議論を踏まえ、列挙された手段・状態が不同意の徴表であることを示して処罰範囲を限定するため、また、列挙された手段・状態以外の場合を捕捉できるようにするため、列挙された手段や状態の実質的意味を示す包括的な要件を設けるべきといった意見が述べられ、
これに対しては、
① 包括的な要件に該当するとして起訴する場合、それを推認する間接事実によって立証することとなるが、検察官が起訴するのに苦労することが想定されるし、他方で、裁判所の判断にばらつきが生じる可能性があり、本来であれば無罪となるべき人が犯罪人扱いされかねないといった意見も述べられたが、
包括的な要件を設けることの検討が必要であることについては、おおむね異論はなかった。

<13ページ>

被害者が一定の年齢未満である場合や障害を有する場合には、被害者が身体的・精神的又は社会的に脆弱であり、判断能力が不十分であることから、そのような特性につけ込んで行う性交等は被害者の法益を侵害する行為であり、そのような特性に応じた対処の検討が必要であることについては、異論がなかった。

<16ページ>

(略)障害を有するという特性に応じた対処の検討が必要であることについては、異論がなかった。

<25ページ>

被害者が一定の年齢未満である場合には、被害者が脆弱であることから、そのような特性に応じた対処の検討が必要であることについては、異論がなかった。

<29ページ>

刑法第177条(強制性交等)は「性交、肛門性交又は口腔性交」を「性交等」と定義し、陰茎を膣・肛門・口腔内に挿入する行為又は挿入させる行為を強制性交等罪の処罰対象としており、膣・肛門・口腔内に陰茎以外の身体の一部や物を挿入する行為又は挿入させる行為は、同法第176条(強制わいせつ)の「わいせつな行為」に該当し、同罪による処罰対象となることを前提に議論を行った。
これらの行為の中に、強制性交等罪の対象とされている行為と同等の悪質性・当罰性を有する行為があることに異論はなかった(略)。

<32~33ページ>

次に、被害者が一定の年齢未満の者である場合や、常習的・継続的に犯行に及んだ場合については、
④ 子供の被害は、長期間にわたって子供を苦しめ、その後の人生に重大な損害を与えるため、成人の場合より重く処罰すべきである
⑤ 家庭内で児童が継続的な性被害を受けた場合、心身に重大なダメージを受けることが多いので、例えば、監護者性交等罪に当たる行為が継続的に行われた場合について特に被害が重大なものをうまく切り分けることができるのであれば、被害の重大性の観点から加重類型を設けて、法定刑に無期懲役を加えることもあり得る
⑥ 特別刑法に倣い、常習として強制性交等罪を犯す場合を重く処罰したり、常習性に加えて、集団性という特殊な方法・手口の要件を満たす場合を重く処罰したりする方法も考えられる
といった意見が述べられ、いずれの場合についても、類型的に重く処罰すべき必要性があることには異論がなかった。

<38ページ>

② 性交に応ずる義務が問題とされてきた法律上の婚姻関係にある場合について確認的に(夫婦間でも強制性交等罪が成立するとの)規定を設ければ、それ以外の親密な関係性について性犯罪が成立することは解釈上当然に導かれるといった意見が述べられ、これに対する異論はなかった。

<44ページ>

撮影された性的な姿態の画像を刑罰として没収(消去)することについては、撮影行為を処罰対象とする罪を創設した場合には、撮影された画像が記録された原本は刑法第19条第1項第3号の犯罪生成物件として没収することができることを前提に、複写物の没収も可能にすべきとの意見が述べられたほか、刑罰としての没収とは別に、有罪判決を前提としない没収(消去)を検討すべきとの意見も述べられ、いずれについても特段の異論はなかった。

<45ページ>

刑法第19条によって没収することができる「物」は、犯罪行為と直接的な関連性を有する原本に限られるから、例えば、撮影した画像データを記録した原本から複写物にコピーしたとしても、複写物を没収することはできないという共通認識の下で、複写物の没収(消去)を可能とすることの要否・当否について議論を行った。
この点については、データのコピーや、パソコン・スマートフォン等のデバイス間でのデータの転送が極めて容易であることなどから、複写物の没収(消去)を検討すべきとの意見があり、そのこと自体に異論はなかった。

<45ページ>

複写物の没収(消去)の方法については、
① 複製行為を処罰対象とし、複写物を犯罪生成物件(刑法第19条第1項第3号)として没収対象に含める方法もあり得るが、複製行為には多様な行為が想定され、また、複製行為についての故意等の立証ができない場合もあり得ることを踏まえると、撮影行為に関する没収対象物の範囲を拡大して複写物も含める特別な規定を創設する方法が立法論としては優れているといった意見が述べられ、これに対する異論はなかった。

——————————————————–

(再掲。取りまとめ報告書

性犯罪の処罰規定の本質は、被害者が同意していないにもかかわらず性的行為を行うことにあるとの結論に異論はなかった。
「性的同意」という概念が浸透していない日本において、「不同意」という要件のみでは構成要件該当性の判断が難しいのであれば、ほかの文言を列挙してもよいといった意見も述べられ、単に被害者の「不同意」のみを要件とすることには、処罰の対象を過不足なく捕捉することができるかという点で課題が残り、処罰範囲がより明確となる要件を検討する必要があるという点では、おおむね異論はなかった。

大本(おおもと)のところで委員間の意見は一致しています。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年3月19日

今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

——————————————————–

AV出演強要につきましては、処罰に反対、という声はありません。

(参考。当ブログ)
2021年5月21日(※AV出演強要に対する3人の刑法学者【委員】の意見)

AV出演強要は漏れなく捕捉されることになると思います。
このあとにおこなわれる法制審議会で、どのような法案の叩き台がつくられるのでしょうか。
楽しみです。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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法務省の”性犯罪に関する刑事法検討会”が出した”取りまとめ報告書”(その2)。AV出演強要も明記されました。泣き寝入りをしない香西咲さんたち被害者の声が反映されました

2日前(2021年5月21日)、法務省の性犯罪に関する刑事法検討会は、取りまとめ報告書を発表しました。

(参考。当ブログ)
2021年5月22日(※昨日)

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録準備中

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録準備中

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

取りまとめ報告書のなかには、AV出演強要に関する記述もあります。
このあとはどのように推移するのでしょうか。
今後の流れにつきましては、同検討会(性犯罪に関する刑事法検討会)の山本潤委員の見解が参考になります。
山本委員がインターネットの番組で語った発言をみてみます。

法制化までの流れ

(2021年4月5日 YouTube「4/5 What’s “No means No”? 性暴力の刑法改正に向けて、何が議論されているのか」より。)
(※音声の文字化は、筆者。)

<32:08のあたりから>
2021年4月5日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

(2021年)3月31日までに14回の議論がおわりまして。
そろそろ、検討会で話し合われたことのまとめをつくろう、と。
そういう段階になっています。

このまとめは、どういうふうにつくられるか、というと、いままで話し合ってきたことの意見として、主なものを並べていく、というかたちになる、と思うんですね。

山本委員が予測したとおりの展開となりました。

(参考)
2021年5月21日 取りまとめ報告書

両論併記、というかたちでまとめられました。

2021年4月5日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

先ほどおっしゃっていただいたように、
「絶対改正してほしい」
という、私たち被害者側の立場のひとと、
「絶対改正に反対」
という刑事弁護側の立場のひとと、中立的な刑法学者と、運用についておはなしをしてくださる警察や検察官や裁判官のかたがいます。

なので、噛み合わない。
噛み合わない、って言ったら変ですけど、いろいろな意見があるわけですね。
このいろいろな意見が競い合ったそういう論点は、両方とも記載される、と思います。

不同意性交等罪の新設につきましては、賛否が分かれました。
賛成と反対の両方の意見が記載されました。

(参考)
2021年5月21日 取りまとめ報告書

2021年4月5日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

いっぽう、すごく少数としてみられて、あまり重要でない、っていうものは、落ちてしまう可能性があります。

前回、2017年の改正の前のときは、その検討会で、「暴行・脅迫」や、公訴時効が落ちたので、法制審議会でも話し合われませんでした。

今回はそういうことがないように、まとめに、大事な意見として入れてもらう必要がある、と思っています。

(再掲。山本潤 委員)
すごく少数としてみられて、あまり重要でない、っていうものは、落ちてしまう可能性があります
まとめ取りまとめ報告書に、大事な意見として入れてもらう必要がある

AV出演強要は、「落ち」ませんでした。
このたびの取りまとめ報告書に明記されました。
同書のなかから当該箇所を抜粋します。

(2021年5月21日 性犯罪に関する刑事法検討会「取りまとめ報告書」より、引用。)

<39ページ>
2021年5月21日 取りまとめ報告書

(8) 性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方
ア 処罰規定
他人の性的な姿態を同意なく撮影する行為や画像を流通させる行為を処罰する規定を設けるべきか

(ア) 議論の概要
他人の性的な姿態を撮影する行為のうち、処罰規定を設けるべきかを検討する対象行為として、

ア.強制性交等などの犯行の場面を撮影する行為、
イ.被害者に気付かれずに撮影する行為、
ウ.アダルトビデオへの出演の強要など欺罔や威迫によって同意させた上で撮影する行為、
エ.ユニフォーム姿のスポーツ選手の胸部や臀部を殊更にアップにして撮影したり、脚を開くなどの特定の姿勢を撮影したりする行為、
オ.子供の水着姿やブルマ姿の姿態を撮影する行為

が挙げられ、これらのうち、どのような行為を処罰することとし、処罰対象とすべき行為をどのように規定するかについて、保護法益の捉え方、いわゆる迷惑防止条例や私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律との関係等を含めて議論を行った。
また、撮影行為のほか、撮影された画像を流通させる行為などを処罰することの要否・当否についても議論を行った。

——————————————————–

<40~41ページ>
2021年5月21日 取りまとめ報告書

⑥ (略。)
また、前記(ア)(議論の概要)「ウ」のアダルトビデオへの出演の強要について、
⑦ だまして撮影場所に連れ込まれ、恐怖や困惑の中で撮影に応じざるを得ない状況に追い込まれて性的姿態を撮影される場合があるといった意見が述べられたが、これに対しては、
⑧ いわゆるアダルトビデオへの出演の強要については、性的行為と撮影行為が密接不可分の関係にあり、性的行為の同意の有無に疑念が生ずる事例が含まれていることから、まずは、強制性交等罪や準強制性交等罪の適用の問題として、暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件についての議論を踏まえることが必要であるし、ひそかに撮影する類型や強制性交等の犯行状況を撮影する類型等について議論した上で、更に別の要件を設ける必要があるかを検討すべきであるといった意見が述べられた。

——————————————————–

2021年4月5日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

また、さらに、法制審議会に進んだときに、通常は法務大臣からの諮問というかたちで、条文の案というのがつくられて、出てくるんですね。

前回(2017年)の刑法改正のときはそうでした。
山本委員がのべたとおりに進みました。

(参考)
法制審議会-刑事法(性犯罪関係)部会

2021年4月5日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

叩き台、みたいなものなんですけども、この条文をどうするのかはー
どういうことが考えられるのか、っていうことは話し合われてくるので、そこに不同意性交等罪の規定を入れることをわたしたちは悲願としているわけです。

——————————————————–

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2020年9月29日

世間に顔だしてないから忘れられがちだけど、
私AV強要の件以来、週刊文春の件以来まだまだずっと戦ってるから。

(再掲。取りまとめ報告書)
アダルトビデオへの出演の強要については、性的行為と撮影行為が密接不可分の関係にあり、性的行為の同意の有無に疑念が生ずる事例が含まれていることから、まずは、強制性交等罪や準強制性交等罪の適用の問題として、暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件についての議論を踏まえることが必要であるし、ひそかに撮影する類型や強制性交等の犯行状況を撮影する類型等について議論した上で、更に別の要件を設ける必要があるかを検討すべきである

(再掲。山本潤委員)
法制審議会に進んだときに、通常は法務大臣からの諮問というかたちで、条文の案というのがつくられて、出てくるんですね

AV出演強要に対して、強制性交等罪や準強制性交等罪を適用するのでしょうか。
それとも、刑法のなかにあらたな規定を創設するのでしょうか。
そう遠くない将来、結論が出ます。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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【香西咲さんたちのAV出演強要被害】昨日、法務省の”性犯罪に関する刑事法検討会”は、取りまとめ報告書を発表しました。AV出演強要の処罰も明記されました

昨日(2021年5月21日)、法務省の第16回性犯罪に関する刑事法検討会が開催されました。

(参考。法務省の性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開
第13回(2021年3月8日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第14回(2021年3月30日)※議事録公開

第15回(2021年4月12日)※議事録準備中

2021年4月12日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書(案)

第16回(2021年5月21日)※議事録準備中

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

2021年5月21日 第16回性犯罪に関する刑事法検討会

昨日(2021年5月21日)の同検討会(第16回性犯罪に関する刑事法検討会)の議事概要を確認します。

引用

第16回会議では、
取りまとめ報告書(案)
について議論が行われ、同報告書(案)の内容で、本検討会の取りまとめとされた。

昨日(2021年5月21日)、「取りまとめ報告書」が公開されました。

(再掲)

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

簡単にこれまでの流れを確認します。

2021年4月12日 取りまとめ報告書(案)公開

2021年5月21日 取りまとめ報告書公開

今回の取りまとめ報告書は、先月のものとくらべて内容が変わったのでしょうか。
本日は、
「暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方」、
「公訴時効の在り方」、
「地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方」、
「他人の性的な姿態を同意なく撮影する行為や画像を流通させる行為を処罰する規定を設けるべきか」、
「撮影された性的な姿態の画像の没収(消去)を可能にする特別規定を設けるべきか」
について、見比べてみます。

暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方

2021年4月12日の取りまとめ報告書(案)

(オ) 小括

以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、処罰の対象とすべき意思に反する性交等を過不足なく捕捉することのできる規定とする観点から、現行の構成要件を明確化する場合には、当罰性があるのに処罰されない行為があるとされる原因が構成要件にあるか否かを見極めつつ、より安定的な運用がなされることにも資するよう、行為者が用いる手段、被害者の状態を列挙することや、列挙された手段・状態の実質的意味を示す包括的な要件を設けることなど、規定の在り方について更に検討がなされるべきである。
その際、処罰範囲の外延を明確にする必要があることや、現行法の暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の解釈との関係、認定の難易等の実務への影響にも留意する必要がある。

  
2021年5月21日の取りまとめ報告書

(オ) 小括

以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、処罰の対象とすべき意思に反する性交等を過不足なく捕捉することのできる規定とする観点から、現行の構成要件を明確化する場合には、当罰性があるのに処罰されない行為があるとされる原因が構成要件にあるか否かを見極めつつ、より安定的な運用がなされることにも資するよう、行為者が用いる手段、被害者の状態を列挙することや、列挙された手段・状態の実質的意味を示す包括的な要件を設けることなど、規定の在り方について更に検討がなされるべきである。
その際、処罰範囲の外延を明確にする必要があることや、現行法の暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の解釈との関係、認定の難易等の実務への影響にも留意する必要がある。

まったく同じ文面です。
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公訴時効の在り方

2021年4月12日の取りまとめ報告書(案)

オ 小括

以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、性犯罪について公訴時効の完成を遅らせる改正をする場合には、一定の年齢未満の被害者については、若年であることに伴う脆弱性が原因となって被害の認識や申告に困難を生じることを踏まえる一方、証拠の散逸や法的安定性にも留意しつつ、具体的な方策の在り方について更に検討がなされるべきである。

  
2021年5月21日の取りまとめ報告書

オ 小括

以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、性犯罪について公訴時効の完成を遅らせる改正をする場合には、一定の年齢未満の被害者については、若年であることに伴う脆弱性が原因となって被害の認識や申告に困難を生じることを踏まえる一方、証拠の散逸や法的安定性にも留意しつつ、具体的な方策の在り方について更に検討がなされるべきである。

内容に変わりはありません。
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地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方

2021年4月12日の取りまとめ報告書(案)

(オ) 小括

以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、若年であることや障害を有するという類型的な脆弱性に応じた新たな罰則を設ける場合には、被害者の属性や地位・関係性に係る要件に加えて、意思決定に影響を及ぼしたといえる実質的要件を設けることを含め、適切な構成要件の在り方について更に検討がなされるべきである。

これら以外の地位・関係性を利用する新たな罰則については、その要否・当否を検討した上で、これを設ける場合には、被害者に類型的な脆弱性がない場合であることにも留意しつつ、処罰範囲の外延を明確にするための適切な構成要件の在り方について更に検討がなされるべきである。

いずれの場合についても、暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方と併せて検討がなされる必要があり、被害者が若年である場合については、さらに、いわゆる性交同意年齢の在り方とも併せて検討がなされる必要がある。

  
2021年5月21日の取りまとめ報告書

(オ) 小括

以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、若年であることや障害を有するという類型的な脆弱性に応じた新たな罰則を設ける場合には、被害者の属性や地位・関係性に係る要件に加えて、意思決定に影響を及ぼしたといえるなどの実質的要件を設けることを含め、適切な構成要件の在り方について更に検討がなされるべきである。

これら以外の地位・関係性を利用する新たな罰則については、その要否・当否を検討した上で、これを設ける場合には、被害者に類型的な脆弱性がない場合であることにも留意しつつ、処罰範囲の外延を明確にするための適切な構成要件の在り方について更に検討がなされるべきである。

いずれの場合についても、暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方と併せて検討がなされる必要があり、被害者が若年である場合については、さらに、いわゆる性交同意年齢の在り方とも併せて検討がなされる必要がある。

(再掲。前回)「意思決定に影響を及ぼしたといえる実質的要件を設けることを含め
(再掲。今回)「意思決定に影響を及ぼしたといえるなどの実質的要件を設けることを含め

今回の取りまとめ報告書では、「などの」が追加されました。
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他人の性的な姿態を同意なく撮影する行為や画像を流通させる行為を処罰する規定を設けるべきか

2021年4月12日の取りまとめ報告書(案)

(オ) 小括

以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、被害者の意思に反する性的姿態の撮影行為を処罰する規定を設ける場合には、処罰の必要性のある範囲に限定するとともに、その要件の明確性に留意しつつ、適切な構成要件の在り方について更に検討がなされるべきである。

また、意思に反して撮影された性的姿態の画像を第三者に提供する行為などを処罰する規定を設ける場合も、同様に、適切な構成要件の在り方について更に検討がなされるべきである。

  
2021年5月21日の取りまとめ報告書

(オ) 小括

以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、被害者の意思に反する性的姿態の撮影行為を処罰する規定を設ける場合には、処罰の必要性のある範囲に限定するとともに、その要件の明確性に留意しつつ、適切な構成要件の在り方について更に検討がなされるべきである。

また、意思に反して撮影された性的姿態の画像を第三者に提供する行為などを処罰する規定を設ける場合も、同様に、適切な構成要件の在り方について更に検討がなされるべきである。

ちがいはみられません。
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撮影された性的な姿態の画像の没収(消去)を可能にする特別規定を設けるべきか

2021年4月12日の取りまとめ報告書(案)

(オ) 小括

以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、性的姿態を撮影する罪の創設とともに、これにより生成された画像の没収(消去)を可能にする規定を設ける場合には、付加刑の没収として、データが保存された原本からデータが複製・移転された複写物についても没収(消去)ができるよう、データの複製・加工の容易性や原本との同一性にも留意しつつ、具体的な規定の在り方について更に検討がなされるべきである。

また、有罪判決を前提としない没収(消去)を可能にする規定を設ける場合には、財産権の制約との関係や現実的な対応可能性にも留意しつつ、その対象や判断主体、手続保障などに関する具体的な規定の在り方について、更に検討がなされるべきである。

  
2021年5月21日の取りまとめ報告書

(オ) 小括

以上の議論を踏まえると、今後の検討に当たっては、性的姿態を撮影する罪の創設とともに、これにより生成された画像の没収(消去)を可能にする規定を設ける場合には、付加刑の没収として、データが保存された原本からデータが複製・移転された複写物についても没収(消去)ができるよう、データの複製・加工の容易性や原本との同一性にも留意しつつ、具体的な規定の在り方について更に検討がなされるべきである。

また、有罪判決を前提としない没収(消去)を可能にする規定を設ける場合には、財産権の制約との関係や現実的な対応可能性にも留意しつつ、その対象や判断主体、手続保障などに関する具体的な規定の在り方について、更に検討がなされるべきである。

変更点はありません。
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(再掲)

2021年5月21日
 性犯罪に関する刑事法検討会
取りまとめ報告書

今後はどのように推移するのでしょうか。
同検討会(性犯罪に関する刑事法検討会)の山本潤委員はインターネットの番組でつぎのように語っています。

(2021年4月5日 YouTube「4/5 What’s “No means No”? 性暴力の刑法改正に向けて、何が議論されているのか」より。)
(※音声の文字化は、筆者。)

<32:08のあたりから>
2021年4月5日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

(2021年)3月31日までに14回の議論がおわりまして。
そろそろ、検討会で話し合われたことのまとめをつくろう、と。
そういう段階になっています。

このまとめは、どういうふうにつくられるか、というと、いままで話し合ってきたことの意見として、主なものを並べていく、というかたちになる、と思うんですね。

先ほどおっしゃっていただいたように、
「絶対改正してほしい」
という、私たち被害者側の立場のひとと、
「絶対改正に反対」
という刑事弁護側の立場のひとと、
中立的な刑法学者と、運用についておはなしをしてくださる警察や検察官や裁判官のかたがいます。

なので、噛み合わない。
噛み合わない、って言ったら変ですけど、いろいろな意見があるわけですね。
このいろいろな意見が競い合ったそういう論点は、両方とも記載される、と思います。

いっぽう、すごく少数としてみられて、あまり重要でない、っていうものは、落ちてしまう可能性があります。

前回、2017年の改正の前のときは、その検討会で、「暴行・脅迫」や、公訴時効が落ちたので、法制審議会でも話し合われませんでした。

今回はそういうことがないように、まとめに、大事な意見として入れてもらう必要がある、と思っています。

また、さらに、法制審議会に進んだときに、通常は法務大臣からの諮問というかたちで、条文の案というのがつくられて、出てくるんですね。

叩き台、みたいなものなんですけども、この条文をどうするのかはー
どういうことが考えられるのか、っていうことは話し合われてくるので、そこに不同意性交等罪の規定を入れることをわたしたちは悲願としているわけです。

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(再掲。山本潤委員)
法制審議会に進んだときに、通常は法務大臣からの諮問というかたちで、条文の案というのがつくられて、出てくるんですね

はたしてどのような「条文の案」がつくられるのでしょうか。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2020年9月29日

世間に顔だしてないから忘れられがちだけど、
私AV強要の件以来、週刊文春の件以来まだまだずっと戦ってるから。

(再掲。取りまとめ報告書)
処罰の対象とすべき意思に反する性交等を過不足なく捕捉することのできる規定とする

そう遠くない将来、「意思に反する性交等を過不足なく捕捉することのできる規定」の全貌が判明します。
性犯罪者が跋扈できなくなることだけはまちがいありません。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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