【性犯罪に関する刑事法検討会 意見要旨集(第12回会議分まで)】(4)。香西咲さんたちAV出演強要の被害者にとって、画像の没収や消去は、喫緊の課題です

いまから4年前(2017年)に、刑法の性犯罪に関する規定が大幅に改正されました。
法務省は、現在、この刑法をさらによりよいものにしようとしています。
具体的な改正の審議は、性犯罪に関する刑事法検討会でおこなわれています。
同検討会はこれまで、14回開催されました。
明日(2021年4月12日)は15回目の会合が予定されています。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>

第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録公開

性犯罪に関する刑事法検討会 意見要旨集(第12回会議分まで)

第13回(2021年3月8日)※議事録準備中
第14回(2021年3月30日)※議事録準備中
・第15回(2021年4月12日開催予定)

同検討会は、議事録のほかに、意見要旨集を作成しています。
上述の
性犯罪に関する刑事法検討会 意見要旨集(第12回会議分まで)
が最新版です。
「意見要旨集」の位置付けは以下のとおりです。

(2020年11月10日 第8回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<1~2ページ>
2020年11月10日 井田 良 座長(中央大学教授)

本日配布いたしました意見要旨集は、各論点・項目の下に小見出しを付けておりまして、これまでの御意見を議論の際の観点ごとに整理したものとなっております。
このような観点を意識して議論することにより、一巡目よりも更に突っ込んだ議論をかみ合う形で行うことができると思いますので、本日の議論は、この意見要旨集に沿って進めることにしたいと考えております。
もちろん、議論のための観点は、今回の意見要旨集に記載したものが全てではないと思いますし、異なる観点ないしは違った角度からの御意見も頂けますと、議論が更に深まることになると思います。
限られた時間の中で、できるだけ多くの委員の方に御発言いただけるようにしたいと思います。
これまでの議論でも、すぐ時間切れになってしまって、思うように意見を述べられなかったという御不満をお持ちの委員もいらっしゃるかもしれません。
そういう意味で、過去の議論との重複を避けるためにも、また、なるべく各委員の御意見をコンパクトに御発言いただく、あるいは、まとめて御発言いただくためにも、意見要旨集を手元に置いて、必要に応じてこれを引用するなどして御発言いただくことをお願いしたいと思います。

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先日より、最新の意見要旨集のなかに掲載されている
性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方
に関する論議をふりかえっています。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会 意見要旨集(第12回会議分まで)
<性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方>
※注 ( )内の日付は、当ブログが参照した月日である。

(1)他人の性的な姿態を同意なく撮影する行為や画像を流通させる行為を処罰する規定を設けるべきか
① 被害の実態」(※4月7日
② 新たな罪の創設の要否・当否」(※4月7日
③ 新たな罪の保護法益」(※4月7日
④ 新たな罪の処罰対象とすべき行為(撮影行為)」(※4月8日
⑤ 新たな罪の処罰対象とすべき行為(撮影行為以外)」(※4月8日
⑥ 検討すべき課題」(※4月9日
⑦ その他」(※4月9日

(2)撮影された性的な姿態の画像の没収(消去)を可能にする特別規定を設けるべきか
「① 捜査・公判における画像の没収・消去の実情」
「② 没収・消去を可能にする特別規定を設けることの要否・当否」
「③ 複写物の没収」
「④ 有罪判決を前提としない画像の没収・消去」

本日は、
(2)撮影された性的な姿態の画像の没収(消去)を可能にする特別規定を設けるべきか

① 捜査・公判における画像の没収・消去の実情
と、
② 没収・消去を可能にする特別規定を設けることの要否・当否
についてみてみます。

性犯罪に関する刑事法検討会 意見要旨集(第12回会議分まで)

性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方④

性犯罪に関する刑事法検討会 意見要旨集(第12回会議分まで)より、引用。)

<29~30ページ>
8 性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方

(2)撮影された性的な姿態の画像の没収(消去)を可能にする特別規定を設けるべきか

① 捜査・公判における画像の没収・消去の実情

〇 捜査実務においては、刑罰として没収できないものについては、画像を消去する前提として、捜査官が被疑者・被告人から所有権放棄を得る努力をしているが、相当長期間にわたって放棄に応じない者も珍しくなく、対応に苦慮している。
〇 強姦等の犯行の様子を撮影したビデオカセットの没収を認めた平成30年最高裁決定は、撮影の目的が、被害者が捜査機関に被告人の処罰を求めることを断念させ、刑事責任の追及を逃れようとするためであるとして、記録媒体を犯罪供用物件として没収できるとしているが、それ以外の場合、例えば、性的満足を得る目的や営利目的で撮影した場合については、判断が示されておらず、そのことが検察官が没収求刑しないことに影響しているのではないか。

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② 没収・消去を可能にする特別規定を設けることの要否・当否

〇 被害者にとっては、画像が存在していること自体が恐怖であり、いつか誰かに見られて何か言われるのではないか、交際相手や結婚相手、成長した子供に見られたらどうしようなどと不安や恐怖を抱え続けるものであるところ、加害者は、そのような状態を利用したり、画像を保持したりすることで、利益を得ているのであるから、法律上、没収を認めるべき。
〇 性的姿態の画像等については、性的尊厳として、撮影対象者本人にコントロールする権利があることを明確にするべき。
〇 同意なく撮影された画像を取り戻すには多くの手続を要し、弁護士を介したとしても遅々として進まない上、PTSDなどで体調の悪い被害者がそのような負担を抱えることは大変であるから、画像の消去等がより迅速に行えるような法整備が必要。
〇 同意なく撮影された性的な姿態の画像を他人に持たれている限り、被害者は傷を負い続けることになるので、所持者に、それが同意なく撮影された画像であることの認識がない場合であっても、没収はできるようにすべき。
〇 被害の拡大を防止する観点から、性的な姿態が撮影された記録媒体を没収することが必要であるが、判例の理解を前提とすると、例えば、強制わいせつ罪の遂行の過程で撮影が行われた場合であっても、撮影自体が実行行為の遂行を促進する効果を有し、実行行為と密接に関連する場合でなければ、犯罪供用物件として没収することは困難であると解されるから、立法による対応が必要。
〇 例えば、同意のない撮影行為を処罰対象とすれば、撮影されたデータが記録された記録媒体は犯罪生成物件として没収が可能になるから、没収の議論は、いかなる行為を処罰対象とするかの議論と関連付けて行う必要がある。
〇 刑法19条による没収の対象は、犯行時に撮影した画像などの原本であるところ、撮影した画像のデータの複製やスマートフォン・パソコン相互間等でのデータの転送が極めて容易であることなど現在の社会情勢に照らすと、現行法の没収対象物の範囲は狭きに失する。
〇 デジタルデータに関しては、例えば、捜査としてクラウド上に保存してあるデータにアクセスしようとする場合には、本人からパスワードを聞かなければならないといった不都合があり、デジタルデータに関する刑法・刑事訴訟法の在り方自体を考える必要があるのであって、性犯罪に特有の問題ではない。
〇 デジタル画像は、メールやインターネット上で次々とコピーされ拡散するから、どの範囲の者が没収を受ける主体となるのかが問題となるし、画像の加工等により同一性が失われた場合の没収の可否という問題もある。
また、データ消去時にパソコンや携帯電話機を初期化すると性的画像以外のデータ等が壊れてしまいかねず、そのコストとリスクをどのように考えたらよいのかという問題や、画像が蔵置されたサーバーにアクセスするためのIDやパスワードが分からなければ消去ができないなどといった実効性の問題もある。
〇 検察庁には、復元不可能な形で没収対象のデータを消去できる特殊な消去用のアプリケーションソフトが配備されている。

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撮影された性的な姿態の画像の没収(消去)を可能にする特別規定を設けるべきか
に関する意見を途中までみました。
ご覧のとおり、現在の刑法は、被害者でなく加害者にとって有利なきまりである、ということがわかります。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年3月19日

今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

「撮影された性的な姿態の画像の没収(消去)を可能にする特別規定」が新設されるのは必定です。
関心事は、規定の中身です。
実効性のある規定がつくられることを期待しています。

(参考。当ブログ)
<性犯罪に関する刑事法検討会におけるAV出演強要処罰の論議>
2021年3月5日
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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