【香西咲さんたちのAV出演強要被害】。法務省の検討会は、AV業界人をどのような罪で処罰しようとしているのでしょうか。現在までの審議状況をみてみます

昨年(2021年)の3月31日に法務省は、刑法改正を審議する性犯罪に関する刑事法検討会を設立しました。
具体的な論議は、4回目の検討会から開始されました。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>
第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録公開
第10回(2020年12月25日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第11回(2021年1月28日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
第12回(2021年2月16日)※議事録準備中
・第13回(2021年3月8日開催予定)

性犯罪に関する刑事法検討会では、AV出演強要の処罰に関する論議もおこなわれています。
本日は同検討会で出された意見を一括でみていきます。

法務省 性犯罪に関する刑事法検討会

2020年7月27日
 第4回 性犯罪に関する刑事法検討会

(2020年7月27日 第4回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<12~14ページ>
2020年7月27日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

(前略。)
最後に、「性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方」についてです。

(参考)
性犯罪に関する刑事法検討会 論点整理(案)

第1 刑事実体法について

8 性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方
○ 他人の性的な姿態を同意なく撮影する行為を処罰する規定を設けるべきか
○ 撮影された性的な姿態の画像の没収(剥奪)を可能にする特別規定を設けるべきか

アダルトビデオ出演の強要でありますとか、盗撮だけではなく、同意なく撮影する行為も幅広く含まれるのかという点が一つです。

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2020年7月27日 法務省 岡田参事官

(前略。)
それから、性的姿態の撮影行為に関して、アダルトビデオの出演の強要のような場合についても含まれるのかという観点の御質問ですけれども、どのようなものを処罰の対象とすべきかというところから、この検討会で御議論いただくべきものと考えております。
その際に、同意なく撮影をされるということについての被害がどういうものであるかですとか、何を処罰しようとするのかという観点からも、御議論を頂ければと思っております。

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2020年7月27日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

(前略。)
第1の8の「性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方」についてなのですけれども、やはり、私も、アダルトビデオ出演強要は、人身取引も含めて非常に問題だと思っています。
デジタル化が進み、画像が拡散・拡大していくような問題をどのように解決していくのかということについても、議論していただければと思います。
画像等が拡散していくので、没収や削除が非常に難しく、被害がデジタルタトゥーとして永遠に記録されているということ自体が、被害者にとって、忘れられない烙印として残ってしまっているという問題があります。
アダルトビデオ出演強要は契約の問題というふうにも言われ、非常に難しいところはあるのですけれども、自分の性的な姿態が録画され、それを後から取り消すことができないということの問題や、また、だまされたり、脆弱な立場に乗じるなど、その他の強制力によって、性的な行為を撮影・録画された映像が拡大していくという問題について、「性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方」に、ぜひ含めていただければと思っています。

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2020年7月27日 上谷さくら 委員(弁護士)

第1の8の一つ目の「〇」の性的姿態の撮影行為に関するところで補足させていただきたいのは、撮影だけでなく、譲渡とかインターネットに載せる行為など、盗撮に関してどこまでの行為を処罰するのかということについても、ぜひ検討をしていただきたいなと思います。

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2020年7月27日 法務省 岡田参事官

事務当局から補足して御説明をしたいと思います。
ただ今御指摘のありましたような、性的な姿態を撮影した画像の譲渡や拡散行為につきましても、第1の8の一つ目の「〇」の論点のところで御議論がなされるものと思っております。

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2020年8月27日
 第5回 性犯罪に関する刑事法検討会

(2020年8月27日 第5回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<1ページ>
2020年8月27日 法務省 岡田参事官

(前略。)
資料12は、座長の御指示により、前回の第4回会合で委員の皆様から頂いた御意見を踏まえて、資料11「論点整理(案)」を改定する形で作成した資料です。
論点整理(案)」からの変更箇所について、御説明いたします。

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次に、第1の「8 性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方」の一つ目と二つ目の「〇」の表現を変更しております。
論点整理(案)」では、罰則を設けるか否かの検討を要する行為として、「他人の性的な姿態を同意なく撮影する行為」を掲げていたところ、撮影された画像を譲渡することやインターネット上に流出させる行為の処罰についても議論すべきであるとの御指摘がございましたので、「画像を流通させる行為」も追加いたしました。
また、「論点整理(案)」では、設けるか否かの検討を要する特別規定として、「撮影された性的な姿態の画像の没収(剥奪)」を掲げていたところ、画像データの消去についても議論されるべきであるとの御指摘がございましたので、「剥奪」を「消去」に改めました。

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2020年9月24日
 第6回 性犯罪に関する刑事法検討会

(2020年9月24日 第6回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<30ページ>
2020年9月24日 井田良 座長(中央大学教授)

それでは、議論を行いたいと思います。
第1の「8」には、「〇」で示した項目が二つあります。

(参考)
検討すべき論点(※2020年8月27日の第5回性犯罪に関する刑事法検討会で確定)

これを順番に議論していきたいと思います。

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それでは、一つ目の「〇」の
他人の性的な姿態を同意なく撮影する行為や画像を流通させる行為を処罰する規定を設けるべきか
について、御意見のある方は、御発言お願いしたいと思います。

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<31ページ>
2020年9月24日 上谷さくら 委員(弁護士)

また、このほかにも、平成29年3月筆者注 「2月」の誤り男女共同参画会議の資料も提出しているのですけれども、アダルトビデオ出演強要問題のところでも意に反する契約を結ばされて、同意なき撮影がされてビデオが売られるという問題も生じています。

(参考。上谷さくら委員が第6回性犯罪に関する刑事法検討会に提出した資料)

若年層を対象とした性的な暴力の現状と課題 ~いわゆる「JKビジネス」及びアダルトビデオ出演強要の問題について~(※2017年 内閣府 女性に対する暴力に関する専門調査会)

「若年層を対象とした性暴力被害等の実態把握のためのインターネット調査」報告書(概要)(※2017年 内閣府)

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同意なく撮影する行為というのも、大きく分けて現在の条例で規制されているような、いわゆる盗撮と、強制性交等などの場面を撮影する行為の二つの場面があるのかなと思っています。
画像を流出させる行為というのは、場合によっては盗撮そのものよりも悪質で、被害者の被害回復を妨げる大きな要因になっていることは明らかであるので、このような行為についても是非とも法律で規制していただきたいと思っています。

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<32ページ>
2020年9月24日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

例えば、町中で声をかけられてアルバイトに行って、最初は普通に撮影したけれども、年上の男性たちに囲まれて下着を見せてと言われて、結果的に脅されてアダルトビデオの撮影をされるというようなこともあります。
生徒や学生たちが複数人の同級生に囲まれて撮影されながらレイプされるということもあり、そして、その動画を同級生たちに拡散された場合、その地域で生きること自体ができなくなります。
今や性被害の多くは撮影がセットになっています。
同意のない撮影には、性行為にも撮影にも同意していないとか、性行為に同意して撮影に同意していないとか、トイレとか階段とか塾とか大学内で盗撮されるとか、脅迫を用いて撮影することに同意させられるとか、いろいろなことがありますけれども、いずれにしても同意なく性的姿態を撮影されるということ自体が、被害者の尊厳を侵害すると、被害者心理の専門の立場からは考えています。

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<33~34ページ>
2020年9月24日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

私も、性的な姿態を同意なく撮影する行為については、撮影されたデータが固定され、それが拡散する危険性があることに鑑みますと、被害者の利益を重大に侵害する行為であり、条例レベルの対応では必ずしも十分ではなく、刑法典としてこれを処罰する必要性が高いと考えております。
特に、撮影されたデータやその記録媒体を没収・消去の対象にするためにも、その前提として撮影行為を処罰対象に含める必要性は高いと思います。
以下、3点、簡単に思うところを申し上げます。

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第3点目として、アダルトビデオの出演強要問題について簡単に言及しておきたいと存じます。
問題を正確に理解していないかもしれませんが、この問題は、盗撮の問題とは異なる側面を有する問題であるような印象を持っております。
と申しますのは、盗撮行為であれば、性行為については同意があるけれども、撮影行為については同意がないというケースがままあり得るわけであり、それゆえ撮影行為を独立に処罰することの要否が問題となるわけです。
しかし、アダルトビデオの出演強要につきましては、性的行為と撮影行為が密接不可分な関係にあることから、性行為については同意があるけれども、撮影に限って同意がないというケースはほとんど考え難いような気がしまして、むしろ、性行為自体についても同意の有無について疑問が生ずる事件が含まれているように思われます。
そのような事例につきましては、むしろ、強制性交等罪や準強制性交等罪の適用についても問題にする余地があると思います。
例えば、被害者が抗拒不能の状態にあることに乗じて、被害者に服を脱ぐように命じて、裸の写真を撮影するような行為は、服を脱がせて撮影する行為全体を評価した上で、準強制わいせつ罪の適用を検討する余地があると思われます。
このように、アダルトビデオの出演の場合、性的行為に応ずることと撮影に応ずることは同一の意思決定によって行われる場合が多いことから、まずは性的行為自体についての同意・不同意の限界を明確化する作業が必要になりますし、このような意味においては前回の検討会で議論しましたように、暴行・脅迫要件や抗拒不能要件の意義についての議論を踏まえながら、更に性的行為自体に関する同意・不同意の限界について検討する必要があると考えます。

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<34~35ページ>
2020年9月24日 宮田桂子 委員(弁護士)

同意がないような状態での撮影が、今、問題になっているわけですけれども、同意があっても、瑕疵がある場合はあります。
例えば、顔は写さないと言っていたけれども、顔まで写された。あるいは、自分が個人で持っておくからと言われて撮影に応じたら拡散されたというような場合に、これを同意と言うのか、言わないのかという問題が生じる。
また、リベンジポルノ法では、本人の同意があったものであっても、それが意に反して拡散された場合には処罰されるということになっておりまして、同意があれば処罰の対象にならないものになってしまうのかという議論もあり得ると思います。
今、橋爪委員が、アダルトビデオについて、性行為の強要まであれば強制性交等罪等の成立があるのではないかとおっしゃいましたけれども、その辺についての了解もある、撮影についても了解がある、しかしながら、その販売範囲などについて説明が全然違っていたというふうな事例、つまり、こんなに広く拡散されるとは思わなかった、特定の人物にしか見られないと思って撮影に同意したようなことも起こり得ます。
そういう意味で、性的画像については、私は、同意なく撮影される盗撮が当罰性がないと言うつもりはありませんけれども、例えば、本当に性的な行為に及んでいない、写真の中で顔だけ別人の顔を張り付ける、そういう合成写真の技術なども非常に発達しておりますので、自分が性的な対象物としていつのまにかインターネット上に情報がさらされているということなども頻繁に起きてくることでございますので、まず、今般、デジタル庁もできることですし、個人情報のコントロールという意味において、個人を特定できる情報、取り分け性的な情報に対して、それを加害と言おうが言うまいが、これは被害だと思った人、こんな情報をさらされてはかなわないと思う人が容易にアクセスできるような方策を直ちに充実させることの方が重要であるように思っています。
そういう意味で、犯罪として処罰するというよりも、いや、犯罪として成立するか否かを考える前に、被害者の救済がどうやったらできるのかというところをもっと本当は考えなくてはいけないのではないかと思っているというところです。

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<35~36ページ>
2020年9月24日 川出敏裕 委員(東京大学教授)

一定の盗撮行為を処罰の対象とすべきだということについては、ほぼ異論のないところだと思います。

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これまでの御意見の中で処罰規定を設ける必要があるとされる様々な事案が指摘されていますが、それらは大きくは三つの類型に分けられるのではないかと思います。

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第2は、強制性交等罪等の犯行状況を撮影する類型です。この類型には、被害者が撮影を認識している場合としていない場合の両方がありますけれども、被害者は性交等について同意しておらず、そうである以上は撮影についても当然に同意しておりませんので、同意のない撮影ということになります。
それから第3は、アダルトビデオの出演強要のような事案で、欺罔や威迫によって、性的な姿態を撮影することに同意させられるという類型になります。
この類型につきましては、先ほど橋爪委員から御指摘があったように、欺罔や威迫による性行為等についても広く強制性交等罪等が成立するという規定を設ければ、第2の類型として処理することが可能なのですが、性行為等については、そこまでカバーする処罰規定を設けない場合には、撮影について同意に瑕疵があるということで、同意のない撮影として処罰の対象にすることも考えられるのではないかと思います。
また、この類型は、第2の類型とは違って、性行為等を行う者と撮影する者が別で、撮影者の主目的は撮影自体にありますので、第2の類型とは別個の類型として考えた方が実態に合うようにも思います。
ここでは三つの類型を挙げましたが、これ以外の類型も考えられるかもしれません。
いずれにしましても、処罰規定の創設を検討するに当たっては、処罰すべき類型を抽出した上で、その類型ごとに要件等を検討するという手順を踏む必要があるかと思います。

<36ページ>
2020年9月24日 井田良 座長(中央大学教授)

もう時間がまいりましたし、この論点についてもかなりいろいろな御意見をお伺いできましたので、本日の議論につきましてはここまでとさせていただきたいと思います。
この後検討することを予定しておりました第1の「8」の二つ目の「〇」、
撮影された性的な姿態の画像の没収(消去)を可能にする特別規定を設けるべきか
については、次回、第7回の会合(2020年10月20日)において議論することとし、次回の会合では、第1の「8」に加えて、第2の「1 公訴時効の在り方」、「3 いわゆるレイプシールドの在り方」、「4 司法面接的手法による聴取結果の証拠法上の取扱いの在り方」についての検討を行いたいと思うのですけれども、そのような進め方とさせていただくことでよろしいでしょうか。

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それでは、そのようにさせていただきます。

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2020年10月20日
 第7回 性犯罪に関する刑事法検討会

(2020年10月20日 第7回 性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<1~2ページ>
2020年10月20日 上谷さくら 委員(弁護士)

現行法の問題点について指摘させていただきたいと思います。
強制性交等罪や強制わいせつ罪などの機会に撮影が行われた場合、盗撮自体が犯罪とされていないため、没収が困難となっていることは皆さん御存じかと思います。
資料にもあるように、いわゆる宮崎強姦ビデオ事件で、最高裁は犯罪供用物件と認定して没収を認めているのですけれども、そこでは、被害者が捜査機関に被告人の処罰を求めることを断念させ、刑事責任の追及を逃れようとしたという限定が付いていて、それ以外の場合、例えば性的満足を得る場合とか、営利目的であった場合などにどうなるかということについては、まだ判断が示されておりません。

(参考。当ブログ)
2018年8月16日

このようなことが、やはり検察官の没収の求刑などにも影響しているのではないかと思っています。
従前からこの検討会でも話題になっていますけれども、リアルナンパアカデミーというナンパグループの集団強姦事件でも、被告人らが犯行状況を撮影した画像データが保存されていたパソコンとハードディスクの没収が認められているのですが、それも最高裁判例と同じように、そのデータを和姦の証拠とし、刑事責任の追及を逃れようとしたという最高裁と同様の限定が付されているので、この判例があるから没収規定が現在のままでいいということにはならないと思っています。
そして、撮影された画像の没収だけではなく、そのコピー消去することや、画像を第三者に提供したり、譲り受けた人や、インターネット上に拡散した人売却して利益を上げた人処罰する必要があると考えています。
前回配られた資料によりますと、韓国では撮影したものを編集したり合成、加工したりする場合に5年以下の懲役又は5、000万ウォン以下の罰金とし、情報通信網を利用した場合というのは、恐らくインターネットに載せた場合ということだと思いますが、その場合には7年以下の懲役と厳しく処罰することとしており、非常に参考になると思います。
先ほど山本委員も御指摘されましたが、今、盗撮の中には、性犯罪の犯行状況を撮影するものがあり、性犯罪と犯行状況の撮影がセットになっているという側面がありますし、駅とかトイレでの盗撮や、前回も指摘させていただいたアダルトビデオ強要の場面のほか、航空業界、アスリートなども盗撮被害にさらされています。
前回、女性アスリートの盗撮問題を取り上げさせていただいたのですけれども、その後、報道がいろいろあって御存じかと思いますが、JOC(日本オリンピック委員会)の山下泰裕会長や五輪相の橋本聖子大臣、スポーツ庁の室伏広治長官らが、アスリートの盗撮問題について重大な関心を持ち、選手を守っていかなければならないという趣旨の発言をされています。
性被害は男性が被害に遭う場合も必ずあるので、男性アスリートも被害に遭っているだろうと個人的に思っていたところですが、この問題が報道されてから、やはり男性アスリートも盗撮被害に遭っているという報道もなされています。
盗撮は、撮影される側が気付かないことが多いため、潜在化しやすく、また、インターネットで拡散されると完全に回収することが困難という特性があります。
被害者が泣き寝入りしないよう幅広く規制し、その作られた画像を確実に消していけるような法規制が望まれると思っています。

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2020年12月25日
 第10回 性犯罪に関する刑事法検討会

(2020年12月25日 第10回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<23ページ>
2020年12月25日 小島妙子 委員(弁護士)

私は、意見要旨集の13ページの
「④ 新たな罪の処罰対象とすべき行為」
の中の4つ目の「〇」の中で整理していただいている新たな処罰規定を設ける必要があると指摘される類型の中で、「③」

(参考。③)
アダルトビデオ出演強要など欺罔や威迫によって性的な姿態を撮影することに同意させられた類型(撮影の同意に瑕疵があるもの)に分けられるように思われ、処罰規定を検討する際には、類型ごとに構成要件などを検討する必要がある

アダルトビデオ出演強要の類型について意見を述べます。

この点につきましては、検討会の第6回会合で配布されておりますが、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウさんが要請書を出しています。
アダルトビデオの出演強要というのは非常に深刻な人権侵害をもたらしています。
被害者の方が自分の同意している範囲以上の形で引きずり込まれまして、被害を受けている。
被害者に事前に性行為や裸体の撮影であるということを告知しないまま、だまして撮影場所に連れ込んで、恐怖や困惑の中で撮影に応じざるを得ない状況に追い込んで性的姿態を撮影し、インターネットで頒布・販売して多額の利益を得ている業者がおります。
若い女性が被害に遭っておりまして、一旦契約したのだから、仕事なのだから、仕事を断れば違約金を払わなければいけないから、親にばらすぞと脅されて、やむを得ず出演させられているという現状があります。
これは、性的姿態の撮影行為の類型としては特殊な類型だと思います。
要請書では、性的姿態及び性器の全部又は一部を露出した人の姿態を同意なく撮影する行為を処罰することと、併せて、アダルトビデオ出演強要について、性的行為の強要自体を処罰することを求めています。
アダルトビデオ出演強要に関する撮影については、強制性交等の犯行を撮影した場合とは異なり、撮影者と性的行為を行う者は別人です。
撮影者は、業者です。
商業的な性的画像記録の販売・頒布について一定の規制を考える必要があります。
一旦被害に遭ってしまいますと、違約金で法外なお金を請求されたり、撮影された映像が海外に流されたりなどの深刻な被害を被るという現状がございますので、アダルトビデオ出演強要による撮影行為についても御検討いただければと思います。

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<27~28ページ>
2020年12月25日 池田公博 委員(京都大学教授)

私もこの意見要旨集の)(1)の「④」の4つ目の「〇」を手掛かりに意見を申し上げたいと思います。

(参考。(1)の「④」の4つ目の「〇」)
新たな処罰規定を設ける必要があると指摘されている類型としては、
①被害者に気付かれずに密かに性的な姿態を撮影する類型(撮影されていることの認識があれば同意しなかったと推定されるもの)、
②強制性交等罪等の犯行状況を撮影する類型(性交等に同意しておらず、当然、撮影にも同意していないもの)、
③アダルトビデオ出演強要など欺罔や威迫によって性的な姿態を撮影することに同意させられた類型(撮影の同意に瑕疵があるもの)
に分けられるように思われ、処罰規定を検討する際には、類型ごとに構成要件などを検討する必要がある

類型が3つ挙げられているうちの「①」についてなのですけれども、処罰すべき撮影態様として、被害者に気付かれずにひそかに撮影することが挙げられているわけですけれども、ひそかに撮影する場合でなくても、例えば、浴室や更衣室など、人が衣服を身に付けないでいる場所に侵入し、面前でいきなり撮影するということも考えられます。
そして、性的な部位や姿態を撮影されない自由を保護するという意味では、そうした撮影行為も処罰対象から除外すべきではないと思われますので、撮影されていることについての被害者の認識を要件とはしないことが考えられます。
他方で、撮影について、どの部位を撮るかといった態様も含めて認識し、かつ、これを任意に明示的に承諾している場合には、そのような撮影まで処罰の対象とする必要はないと考えられます。
したがって、そのことを明示する必要がありますけれども、それをどのような文言で規定するかについては、更に検討が必要であると思います。

以上を踏まえて、こうした撮影される者の承諾を得ずに一定の性的姿態を撮影する行為についての処罰規定の在り方を検討した上で、引き続いて、「④」の中の3つの類型のうちの2つ目の強制性交等罪の犯行状況を撮影する類型や、3つ目のアダルトビデオ出演強要の類型についても、その規定(処罰規定)を適用することで足りるのか、あるいは、更に別の要件を設けるなどする必要があるかということを考えていくことになるものと思います。

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以上、性犯罪に関する刑事法検討会で出されたAV出演強要に関する意見をみてみました。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2020年9月29日

世間に顔だしてないから忘れられがちだけど、
私AV強要の件以来、週刊文春の件以来まだまだずっと戦ってるから。

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AV出演強要は、そう遠くない将来、どのような罪で処罰されることになるのでしょう。
強制性交等罪(強姦罪)か。
それとも新たに制定される規定か。
まもなく原案が策定されます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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