【刑法改正を審議する検討会】刑法学者の気概(その2)。香西咲さんたちのAV出演強要もふくめて、性暴力はゆるされない、という雰囲気です

昨年(2020年)の3月31日のことです。
法務省内に、刑法改正を審議する検討会(性犯罪に関する刑事法検討会)が設立されました。
爾来、同検討会は、刑法改正の審議を重ねています。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>
第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録公開
第9回(2020年12月8日)※議事録準備中
第10回(2020年12月25日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
・第11回(2021年1月28日開催予定)

同検討会の構成人員は以下のとおりです。

性犯罪に関する刑事法検討会 委員名簿より。)

座長
・井田良 中央大学教授(刑法学者)

委員
<刑法学者>(6名)
・橋爪隆 東京大学教授
・川出敏裕 東京大学教授
・和田俊憲 東京大学教授
・池田公博 京都大学教授
・佐藤陽子 北海道大学教授
・木村光江 東京都立大学教授

<被害者寄りの委員>(5名)
・山本潤 一般社団法人Spring代表理事
・齋藤梓 臨床心理士
・小島妙子 弁護士
・上谷さくら 弁護士
・小西聖子 武蔵野大学教授

<加害者寄りの委員>(2名)
・宮田桂子 弁護士
・金杉美和 弁護士

<警察、検察、裁判所を代表する委員>(3名)
・羽石千代 警察庁刑事局刑事企画課刑事指導室長
・渡邊ゆり 東京地方検察庁検事
・中川綾子 大阪地方裁判所部総括判事
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刑法改正の帰趨を左右するのは、刑法学者の方々の意見です。

(再掲。性犯罪に関する刑事法検討会の委員)
<刑法学者>(6名)
・橋爪隆 東京大学教授
・川出敏裕 東京大学教授
・和田俊憲 東京大学教授
・池田公博 京都大学教授
・佐藤陽子 北海道大学教授
・木村光江 東京都立大学教授

議事録を読むとわかります。
当該委員会の刑法学者の方々は、融通無碍(ゆうずうむげ)でありません。
昨日のブログでもふれました。
改革への気概に溢れています。

(参考。当ブログ)
2021年1月26日(昨日)

橋爪隆 委員(東京大学教授)

(2020年9月24日 第6回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<34ページ>
2020年9月24日 橋爪隆 委員(東京大学教授)

しかし、アダルトビデオの出演強要につきましては、性的行為と撮影行為が密接不可分な関係にあることから、性行為については同意があるけれども、撮影に限って同意がないというケースはほとんど考え難いような気がしまして、むしろ、性行為自体についても同意の有無について疑問が生ずる事件が含まれているように思われます。
そのような事例につきましては、むしろ、強制性交等罪(強姦罪)や準強制性交等罪(準強姦罪)の適用についても問題にする余地があると思います。

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川出敏裕 委員(東京大学教授)

(2020年9月24日 第6回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<35ページ>
2020年9月24日 川出敏裕 委員(東京大学教授)

「それから第3は、アダルトビデオの出演強要のような事案で、欺罔や威迫によって、性的な姿態を撮影することに同意させられるという類型になります」

「この類型につきましては、先ほど橋爪委員から御指摘があったように、欺罔や威迫による性行為等についても広く強制性交等罪等が成立するという規定を設ければ、第2の類型(犯人が自ら強制性交等罪等の犯行状況を撮影する類型)として処理することが可能なのです」

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和田俊憲 委員(東京大学教授)
佐藤陽子 委員(北海道大学教授)

(2020年8月27日 第5回 性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<19~20ページ>
2020年8月27日 和田俊憲 委員(東京大学教授)

(略)、先ほど佐藤委員からもメッセージという言葉がありましたけれども、

(参考。佐藤陽子委員【北海道大学教授】)
強制性交等罪などが成立するためには、被害者が抵抗しないといけないという理解は違うのだというメッセージを立法によって送る、改正によって送るというのが、非常に重要なのではないかなというふうに考えております

やはり条文上明確にこれまでの考え方とはかなり違う処罰を本来すべきなのだと、そういうメッセージが伝わるような条文に、少なくともする必要があるのではないかというふうに思います。

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和田俊憲委員(東京大学教授)につきましては、以下のことばも進取であると感じました。

(2020年9月24日 第6回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<26ページ>
2020年9月24日 和田俊憲 委員(東京大学教授)

現行の刑法は明治時代に作られたものです。

作られた当時から戦後ある程度の時期までは、伝統的な考え方として夫には性交する権利がある、妻には性交に応じる義務があるという考え方に立って、婚姻関係があるということだけで強姦罪を完全に排除するという強姦罪全面否定説と呼ばれる考え方が通説であったとされています。

現在は、橋爪委員御指摘のとおり、そのような考え方は一切ないというふうに考えられます。

一切ないというのは、婚姻関係があるということだけで直ちに強制性交等罪が全く成立しなくなるという考え方は取られていないと思います。

取られていないと思いますけれども、伝統的にそのような考え方があったことを引きずっていることは間違いなく、全面的に否定するという見解はないとしても、やはり、婚姻関係があることによって何らかの限定が生じる、そういう考え方、あるいはそういう印象や感覚を持っている人はいると考えられます。

婚姻関係があることだけで強制性交等罪が成立しなくなるという見解はありませんけれども、婚姻関係をある程度特別扱いする見解はまだ少数ながら残っているということになります。

そういう状況を前提にいたしますと、やはり、伝統的な刑法の専門家の感覚からすると、こういう場合は当然犯罪が成立しますという規定を置くことは極めて不自然であり、ほかに刑法典の中には例がないものですので、極めて強い違和感を覚えるところではありますけれども、結論としては、私は、ここに限っては、婚姻関係があることによって解釈論上の影響を受けないということが条文上分かるような、そういう規定を設けるべきだと思います。
それは、単にメッセージという意味もありますけれども、啓蒙やその他の方法によるより条文に書くのが一番強いメッセージになるわけですので、その機能を、やはりここでは重視すべきだと思いますが、それを超えて法的な議論としても、橋爪委員御指摘のとおり、婚姻関係があることによってどういう影響が性犯罪との関係であるのか、それは実務上どうなっているのか、解釈論上真にどう考えるべきなのかということを改めて確認した上で、その疑義を払拭するということを強く目指して、そういう規定を置くべきだろうというふうに考えます。
どういう規定の仕方にするかということが、更にその先、問題になりますが、強制性交等罪の客体の中に「(婚姻関係にある者を含む。)」というふうに書く方法もあるでしょうし、あるいは、別途規定を設けて婚姻関係があることによって176条(強制わいせつ罪)、177条(強制性交等罪)の罪が成立しないものと解することはできないというような条文を置くこともあるでしょうし、ほかの方法もあるでしょう。

実際、具体的にどういう規定を置くかということ自体、かなり多様であり得ると思いますので、先ほど言いましたような前提となる法的議論の整理をきちんとした上で、結論としては何らかの形でそのような規定を設けていくという方向で考えて、具体的な規定の置き方について、細かく議論するというのが良いのではないかというふうに考えております。

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(再掲。性犯罪に関する刑事法検討会の委員)
<刑法学者>(6名)
・橋爪隆 東京大学教授
・川出敏裕 東京大学教授
・和田俊憲 東京大学教授
・池田公博 京都大学教授
・佐藤陽子 北海道大学教授
・木村光江 東京都立大学教授

池田公博委員(京都大学教授)と木村光江委員(東京都立大学教授)につきましても、折に触れ、改正に前向きな発言をされています。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年3月19日

今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

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日本の刑法は、他国とくらべて、あまりにも粗末です。
悪党を野放しにしています。
性犯罪に関する刑事法検討会は近々、どのような結論を出すのでしょうか。
AV出演強要犯の無様な姿が目にうかびます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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