香西咲さん「怖い人20人近くいて声も出ないです」。AV出演強要は、集団強姦です。刑法改正を審議する検討会では、集団強姦罪の創設について議論が交わされています

昨日のブログで、刑法改正に対する上川陽子法務大臣の意気込みをみてみました。

(参考。当ブログ)
2021年1月5日(※昨日)

もう一度、上川大臣のことばを参照します。

(2020年12月24日 Forbes JAPAN「上川法務大臣がすべてに答えた。「性犯罪」が直面する本当の問題点」より、引用。)

<一部分を抜粋> 
2020年12月24日 Forbes JAPAN

これまで法務省に設置された刑事法の検討会は9回実施しているが、今後について、上川大臣は
「検討会の取りまとめを年度内に行うという形で設定しているわけではありませんが、なるべく迅速に対応していただきたいということでお願いしております。スピード感を持って進められるように私どももバックアップしていきます
と意気込みを見せた。

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性犯罪に関する刑事法検討会はこれまで、10回、開催されました。
今月(2021年1月)の28日に、11回目の検討会が予定されています。

(参考。性犯罪に関する刑事法検討会
<開催状況>
第1回(2020年6月4日)※議事録公開
第2回(2020年6月22日)※議事録公開
第3回(2020年7月9日)※議事録公開
第4回(2020年7月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第5回(2020年8月27日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第6回(2020年9月24日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第7回(2020年10月20日)※議事録公開(AV出演強要についても論議)
第8回(2020年11月10日)※議事録準備中
第9回(2020年12月8日)※議事録準備中
第10回(2020年12月25日)※議事録準備中(AV出演強要についても論議)
・第11回(2021年1月28日開催予定)

同検討会は、AV出演強要についても議論をおこなっています。

(参考。当ブログ)
性犯罪に関する刑事法検討会に関する当ブログの記事
<AV出演強要に関する議論>

2020年9月14日(※第4回目の議事録を参照)
2020年9月23日(※第4回目第5回目の議事録を参照)
2020年9月25日(※検討会に提出されたAV出演強要に関する資料)
2020年11月18日(※第6回目の議事録を参照)
2020年11月19日(※第4回目と第5回目と第6回目の議事録を参照)
2020年12月2日(※処罰規定に関する2つの考え)
2020年12月5日(※強制性交等罪と準強制性交等罪の適用について)
2020年12月12日(※第7回目の議事録を参照)
2020年12月26日(※AV出演強要に関する巡目の論議①)
2020年12月27日(※AV出演強要に関する巡目の論議②)
2020年12月28日(※AV出演強要に関する巡目の論議③)

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(例)
AV出演強要に関する巡目の論議
2020年9月24日 第6回性犯罪に関する刑事法検討会 議事録
<宮田桂子 委員(弁護士)>

今、橋爪委員(橋爪隆 東京大学教授)が、アダルトビデオについて、性行為の強要まであれば強制性交等罪等の成立があるのではないかとおっしゃいましたけれども、その辺についての了解もある、撮影についても了解がある、しかしながら、その販売範囲などについて説明が全然違っていたというふうな事例、つまり、こんなに広く拡散されるとは思わなかった、特定の人物にしか見られないと思って撮影に同意したようなことも起こり得ます。

そういう意味で、性的画像については、私は、同意なく撮影される盗撮が当罰性がないと言うつもりはありませんけれども、例えば、本当に性的な行為に及んでいない、写真の中で顔だけ別人の顔を張り付ける、そういう合成写真の技術なども非常に発達しておりますので、自分が性的な対象物としていつのまにかインターネット上に情報がさらされているということなども頻繁に起きてくることでございますので、まず、今般、デジタル庁もできることですし、個人情報のコントロールという意味において、個人を特定できる情報、取り分け性的な情報に対して、それを加害と言おうが言うまいが、これは被害だと思った人、こんな情報をさらされてはかなわないと思う人が容易にアクセスできるような方策を直ちに充実させることの方が重要であるように思っています。

そういう意味で、犯罪として処罰するというよりも、いや、犯罪として成立するか否かを考える前に、被害者の救済がどうやったらできるのかというところをもっと本当は考えなくてはいけないのではないかと思っているというところです。

AV出演強要につきましては、昨年の暮れ(2020年12月25日)に、巡目の検討がおこなわれました。

(参考。当ブログ)
2020年12月26日(※AV出演強要に関する巡目の論議①)
2020年12月27日(※AV出演強要に関する巡目の論議②)
2020年12月28日(※AV出演強要に関する巡目の論議③)

議論は巡目までおこなわれます。

性犯罪に関する刑事法検討会

本日は、AV出演強要と密接に関係する
2名以上の者が現場において共同した場合について加重類型を設けるべきか
についてみていきます。

2名以上の者が現場において共同した場合について加重類型を設けるべきか

(2020年9月24日 第6回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)

<9ページ>
2020年9月24日 井田良 座長(中央大学教授)

それでは、議論を行いたいと思います。

この第1の「6」には、「〇」で示した項目が三つありますので、順に議論していきたいと思います。

まず一つ目の「〇」の
「2名以上の者が現場において共同した場合について加重類型を設けるべきか」
について御意見のある方は、御発言をお願いしたいと思います。

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<9~10ページ>
2020年9月24日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)

私には、集団強姦の被害を受けた友人が三人います。

警察に届けられたのは一人だけです。

警察に届けられなかった別の方なのですが、彼女は前回の改正で集団強姦罪の規定がなくなったことに関して、自分が受けた被害の罪名がなくなってしまったことにとてもショックを受けているということを繰り返し伝えてくれました。

先ほど御説明いただいたように法定刑が4年から5年に上がるのだからという理由で廃止されたことに対しては、

(参考。岡田参事官)
資料36は)平成29年刑法改正により、強姦罪の構成要件が改められて強制性交等罪とされ、その法定刑の下限が懲役5年に引き上げられるとともに、集団強姦等の罪が廃止されたことなどが分かるものとなっております

私自身も、集団によって性加害がなされるという質の違う悪質さへの理解がなかったことを非常に残念に思っています。

集団強姦罪は、同意がない性交を強いる相手が一人でもショックなのに、それが複数人いること、複数人いることで逃げにくいこと、そもそも逃がさないように薬物や飲酒を用いたり、組織的に見張り役をつくったり、なだめ役をつくったりして、計画的に行われているケースも多いという悪質さを厳しく処罰するために作られた罪だと理解しています。

2003年に大学生のサークルを利用して行われたスーパーフリー事件が社会に衝撃を与えましたが、近年もリアルナンパアカデミーの事件が起こったように、このような集団による性加害というものが全く撲滅されていない。

撲滅というのは強い言い方ですけれども、このような組織的・計画的に性的暴行を行うことに関して、上限を無期にするなど、重い法定刑を科しても良いと私自身は思っています。

スーパーフリーの主犯格で14年、リアルナンパアカデミーの主犯格で13年の懲役刑が出されていますけれども、被害者の心情からすれば軽過ぎると言わざるを得ません。

1997年に帝京大ラグビー部の集団強姦事件の被害者の方の対談が今年(2020年)8月に「創」という雑誌に掲載されていました。
被害者は、PTSDに苦しみ、23年後の今も自宅療養でひきこもり状態で、自分の子供を育てることもできない、そういう状態で生活をされています。

加害者が一人の場合の被害と複数の場合の被害とでは、その精神的影響について、被害の悪質性とか、周囲からサポートを受けられたかなどの要因も関わってきますけれども、集団で性加害をすることが悪質であるということは間違いないと思います。

加えて、複数人から被害を受けたこと自体が被害者に不名誉な評価を与えるという社会に私たちは暮らしているということも考えた方がいいと思います。

被害を知られて、周囲の友人だと思っていた人から、おまえ何人にもやられたのだなと脅されて、性被害を受けるということが実際に起こっています。

集団による被害を受けたことが脅しとして使われてしまうような状態であるのならば、複数人で行ったことが罪となるような集団による被害という、集団強制性交等罪として構成要件を復活させてほしいと望んでいます。

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<10~11ページ>
2020年9月24日 齋藤梓 委員(臨床心理士)

大変難しい問題かと存じています。

私は、海外の心理学関係の論文を調査していたのですけれども、加害者が一人の場合と複数の場合とで被害の実情や被害者のその後の精神的反応がどのように異なるかを比較した文献というのが幾つかございます。

GidyczとKossによる1990年の論文によると、精神的反応に差がないという結論が出た論文もありましたが、Ullmanの2007年の論文によると、精神的反応は加害者が複数の場合の方が重篤であるという結果が出ておりました。

ただし、いずれの論文であっても、加害者が一人の場合と複数の場合とでは出来事の性質が大きく異なるというふうに述べられております。

海外の調査ではありますけれども、加害者が複数の場合は、脅迫、身体的暴力、薬物の使用を伴う場合が多く、膣への性器挿入だけではなくて、異物挿入、口腔や肛門への挿入も多かったということです。

私自身の臨床経験からも、複数人による加害の方が暴力的であることとか、加害者が常習的で悪質である場合が多くみられる印象があります。

また、加害者に加害意識が薄いということも特徴です。

撮影が容易であることから、被害者の状態を撮影しているということも多くございます。

先ほど山本委員からリアルナンパアカデミーの件がありましたけれども、典型的でして、お酒を使用したり薬物を使用したりして集団でレイプをするということを常習的に繰り返し、仲間内でそれを共有するといったことがあります。

加害者が一人か複数かということは、質の異なる被害ではないか、特に集団で常習的に行われているものは随分質が異なるのではないかと考えておりまして、その性質が異なる犯罪であるというのは明確に示される必要があるのではないかなと考えております。

それは、もちろん被害者にとって、という意味もありますが、その加害意識が薄い中で、被害者に甚大な影響を与える行為が繰り返される社会に対して、そういった質の異なる犯罪であるということが示される必要もあると考えております。

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<11ページ>
2020年9月24日 小島妙子 委員(弁護士)

私も、山本委員や齋藤委員と同様に、集団強姦罪が規定されたときの経緯等や被害の甚大さを顧みますと、加重類型として集団強姦罪というものを設けておくべきだと考えております。

集団強姦罪の規定というのは、皆様御承知のとおりスーパーフリーのメンバーによる集団強姦事件、いわゆるスーパーフリー事件を契機に創設されたということでございます。
やはり集団強姦罪というのは暴力犯罪として凶悪性が強く、常習性もあると。
集団として行うことによって、被害者にダメージを与えるということがあって、加重類型が設けられております。

悪質的な行為であり、許されない行為であるということを明確にする必要があるという観点から、加重類型を設けるべきだと考えております。

なお、スーパーフリーのメンバーによる集団強姦事件をきっかけに、集団強姦罪が設けられた点につきましては、沖縄大学准教授である髙良沙哉さんがこの間の経緯について沖縄大学の紀要に論文を書いておりまして、特にスーパーフリー事件に触れております。

主犯に対する量刑事由の中で、集団強姦を、貞操をじゅうりんし、陵辱の限りを尽くし、性的自由を徹底的にじゅうりんする犯行だと捉えており、重い刑罰を科していると指摘しています。

立法の経緯を振り返り、集団強姦罪については規定を設け、加重類型とするべきだと考えております。

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<11ページ>
2020年9月24日 井田良 座長(中央大学教授)

加重類型を設けるとすると、法定刑は6年以上の有期懲役で、上限は無期懲役とか、そういうイメージですか。

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<11ページ>
2020年9月24日 小島妙子 委員(弁護士)

そういう形になります。

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このあと、別の5人の委員が発言をおこないました。
つづきは明日のブログでみてみます。

(再掲。山本潤 委員)
集団強姦罪は、同意がない性交を強いる相手が一人でもショックなのに、それが複数人いること、複数人いることで逃げにくいこと、そもそも逃がさないように薬物や飲酒を用いたり、組織的に見張り役をつくったり、なだめ役をつくったりして、計画的に行われている

(再掲。齋藤梓 委員)
撮影が容易であることから、被害者の状態を撮影しているということも多くございます

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年7月25日

富士山の樹海近くのスタジオに連れていかれてどうやって逃げろと?
周り何も無いですし。
怖い人20人近くいて声も出ないですよ。
男性にはこの怖さは分かりません。

(2016年10月17日 AFP「出演強要の罠、警告する日本のAV女優たち」より、引用。改行を施しています。)

香西咲さん

ただ泣くしかできず。
周りで20人くらいの大人たちがせかすように構えて待っている。
あの中で、女性1人で囲まれても、私じゃなくても断れない。

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AV出演強要は、集団強姦です。

(再掲。小島妙子 委員)
集団強姦罪については規定を設け、加重類型(※法定刑の上限は無期懲役)とするべきだと考えております

同感です。
AV出演強要をおこなったやつらにつきましては、一生刑務所から出さないようにしてほしいものです。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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