法務省は3月31日に、性犯罪に関する刑事法検討会を発足させました。
以降、同検討会は、刑法の性犯罪の規定の見直しについて会議を重ねます。
詳細につきましては過日の当ブログをご覧ください。
(参考。当ブログ)
<性犯罪に関する刑事法検討会に関して>
|
——————————————————–
上述の性犯罪に関する刑事法検討会を立ち上げたのは、森まさこ前法務大臣です。
森まさこ前法務大臣が第1回性犯罪に関する刑事法検討会でのべた挨拶をみてみます。
(2020年6月4日 第1回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)
●2020年6月4日 森まさこ 法務大臣
<一部分を抜粋>
法務省にペーパーを作っていただいたのですが、今日はちょっと自分の言葉でお話をさせていただきたいと思います。 |
女性(の委員が)が7割います。この検討会でございます。 |
そして、被害者団体の方(一般社団法人Spring代表理事の山本潤さん)が初めて入った検討会です。 |
これには思いがあります。この性犯罪に関しては、私は就任前から強い関心を持っておりました。 |
ですので、法務省のワーキンググループはそれまでも続いておりましたが、就任後、私の下に私的勉強会を立ち上げて、大臣室で毎週1回、頻繁に、被害者本人の方を中心に勉強を重ねてまいりました。 |
そこには、毎回、性犯罪に関わってくる弁護士の方、そして、女性医師の方、研究者の方、海外法制に詳しい方をお呼びして勉強を重ね、私自身もこの問題に関する知見を深めてまいりました。 |
そして、法務省のワーキンググループからの詳しい報告を頂きながら、私自身の判断で法務省の担当者を海外に調査に派遣をするよう指示いたしました。 |
3月末には法務省のワーキンググループを取りまとめて本検討会(性犯罪に関する刑事法検討会)を設置しました。 |
——————————————————–
被害者団体の方(一般社団法人Spring代表理事の山本潤さん)も入りました。 |
多くの被害者に寄り添った皆様方の現場の御意見を頂いて、議論を進めていただきたいと思います。 |
その上で、私の思いは、一言で言うならスピードアップです。 |
これまで性犯罪に関する我が国の政策は、諸外国に比べても決して胸を張れるものではございませんでした。 |
後れを取ってまいりました。 |
今この瞬間もあらゆる場所で、あるいは家庭で、学校で、職場で、本来なら安心していられる場所で、安心していられる相手から、魂の殺人とも言われる性被害を受けている方がこの瞬間もいらっしゃると思うと、本当に胸が詰まる思いです。 |
その方々が、この国には訴える手段もない、泣き寝入りをせざるを得ないと思っていると思いますと、これもまたつらい気持ちです。 |
ですので、この検討会において私がお願いしたいのは、スピードアップです。 |
論点はたくさんございまして、3年前から積み残しの課題がたくさんあります。 |
——————————————————–
ご覧のとおり、山本潤さんを委員に選んだのは、森まさこ前文部大臣です。
定例の記者会見でもそう語っています。
(参考。当ブログ)
・2020年4月4日(森まさこ法務大臣が山本潤さんに言及)
(2020年3月31日「法務大臣閣議後記者会見の概要」より、引用。)
<一部分を抜粋>
●2020年3月31日 記者
「『性犯罪に関する刑事法検討会』の構成員に、性犯罪被害当事者である山本潤委員が選ばれていますが、山本委員が構成員に選ばれた理由についてお聞かせください」
●2020年3月31日 森まさこ 法務大臣
|
——————————————————–
山本潤委員は、第4回性犯罪に関する刑事法検討会で、AV出演強要に言及しました。
(2020年7月27日 第4回性犯罪に関する刑事法検討会「議事録」より、引用。)
●2020年7月27日 山本潤 委員(一般社団法人Spring代表理事)
「性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方」についてなのですけれども、やはり、私も、アダルトビデオ出演強要は、人身取引も含めて非常に問題だと思っています。 |
アダルトビデオ出演強要は契約の問題というふうにも言われ、非常に難しいところはあるのですけれども、自分の性的な姿態が録画され、それを後から取り消すことができないということの問題や、また、だまされたり、脆弱な立場に乗じるなど、その他の強制力によって、性的な行為を撮影・録画された映像が拡大していくという問題について、「性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方」に、ぜひ含めていただければと思っています。 |
——————————————————–
「性的姿態の撮影行為に対する処罰規定の在り方」につきましては、叩き台の原案(論点整理(案))で、
「他人の性的な姿態を同意なく撮影する行為を処罰する規定を設けるべきか」
と記されていました。
法務省は、山本潤委員の発言をうけて、文言を変えました。
字句を追加しました。
「他人の性的な姿態を同意なく撮影する行為や画像を流通させる行為を処罰する規定を設けるべきか」
と。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。 全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。 |
(再掲。森まさこ法務大臣)
「山本委員は、私の大臣室直轄の勉強会のメンバーでもあるところ、その中で多数回議論をする中で、御自分の被害体験だけではなく、本当に多くの方の被害体験を知見として積み重ねていらっしゃる」
山本潤さんを委員に選出した森まさこ前法務大臣の慧眼(「物事をよく見抜くすぐれた眼力」)に敬意を表します。
(再掲。検討すべき論点)
「他人の性的な姿態を同意なく撮影する行為や画像を流通させる行為を処罰する規定を設けるべきか」
刑法のなかにAV出演強要に関する規定が盛り込まれることを期待しています。
——————————————————–
■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
<2018年11月1日>
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
<2018年11月1日>
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」
(明日のブログへつづく)
香西咲さんを勝手に応援するサイトへ