香西咲さん「セクハラ、パワハラは何処に相談するのが一番効果的なのかな?」(その95)。新国立劇場運営財団事件。最高裁は、下級審の不当判決を一蹴しました①(地裁判決)

一昨日と、昨日のブログで、最高裁が個人事業主の労働者性をみとめた判決をみてみました。

(参考。当ブログ)
<ハラスメント被害について>
(1)2020年5月17日・・・・・・厚生労働省の相談窓口
(2)2020年5月18日・・・・・・東京管理職ユニオン①
(3)2020年5月19日・・・・・・角田(つのだ)由紀子弁護士①
(4)2020年5月20日・・・・・・上谷(かみたに)さくら弁護士
(5)2020年5月21日・・・・・・宮田桂子弁護士
(6)2020年5月22日・・・・・・弓田竜弁護士
(7)2020年5月23日・・・・・・神原元弁護士
(8)2020年5月24日・・・・・・太田真也弁護士
(9)2020年5月25日・・・・・・東京管理職ユニオン②
(10)2020年5月26日・・・・・・東京管理職ユニオン③
(11)2020年5月27日・・・・・・東京管理職ユニオン④
(12)2020年5月28日・・・・・・東京管理職ユニオン⑤
(13)2020年5月29日・・・・・・プレカリアートユニオン
(14)2020年5月30日・・・・・・東京管理職ユニオン⑥
(15)2020年5月31日・・・・・・迎合メールの無効性
(16)2020年6月1日・・・・・・角田(つのだ)由紀子弁護士②
(17)2020年6月2日・・・・・・宮崎学さん、小檜山博さん、宮本輝さんの論説
(18)2020年6月3日・・・・・・角田(つのだ)由紀子弁護士③
(19)2020年6月4日・・・・・・エセ労働組合について
(20)2020年6月5日・・・・・・東京管理職ユニオン⑦
(21)2020年6月6日・・・・・・東京管理職ユニオン⑧
(22)2020年6月7日・・・・・・東京管理職ユニオン⑨
(23)2020年6月9日・・・・・・東京管理職ユニオン⑩と、女性ユニオン東京①
(24)2020年6月10日・・・・・・東京管理職ユニオン⑪
(25)2020年6月11日・・・・・・東京管理職ユニオン⑫と、宗像恒次助教授の自己カウンセリングと親鸞
(26)2020年6月12日・・・・・・東京管理職ユニオン⑬と、野田正彰京都造形芸術大教授の論説
(27)2020年6月13日・・・・・・東京管理職ユニオン⑭と親鸞
(28)2020年6月14日・・・・・・東京管理職ユニオン⑮と、シモーヌ=ヴェイユ
(29)2020年6月15日・・・・・・東京管理職ユニオン⑯と、フロム
(30)2020年6月16日・・・・・・東京管理職ユニオン⑰と、アイリス=マードック
(31)2020年6月17日・・・・・・東京管理職ユニオン⑱と、カール=マルクス
(32)2020年6月18日・・・・・・セクハラ訴訟で勝訴
(33)2020年6月19日・・・・・・東京管理職ユニオン⑲と、ロマン=ロラン
(34)2020年6月20日・・・・・・東京管理職ユニオン⑳と、無償の愛
(35)2020年6月21日・・・・・・東京管理職ユニオン(21)と、遠藤司皇學館大学准教授の論説
(36)2020年6月22日・・・・・・東京管理職ユニオン(22)と、カミュ
(37)2020年6月23日・・・・・・東京管理職ユニオン(23)と、マキアヴェリ
(38)2020年6月24日・・・・・・東京管理職ユニオン(24)と、マザー=テレサ
(39)2020年6月25日・・・・・・東京管理職ユニオン(25)と、「キミがいれば」
(40)2020年6月26日・・・・・・東京管理職ユニオン(26)と、マキアヴェッリ
(41)2020年6月27日・・・・・・秋田県立農業短大事件①
(42)2020年6月28日・・・・・・秋田県立農業短大事件②
(43)2020年6月29日・・・・・・秋田県立農業短大事件③と、キャンパスセクハラ
(44)2020年6月30日・・・・・・東北大学セクハラ事件①
(45)2020年7月1日・・・・・・東北大学セクハラ事件②
(46)2020年7月2日・・・・・・京都大学セクハラ事件①
(47)2020年7月3日・・・・・・京都大学セクハラ事件②
(48)2020年7月4日・・・・・・京都大学セクハラ事件③
(49)2020年7月5日・・・・・・京都大学セクハラ事件④
(50)2020年7月6日・・・・・・キャンパスセクハラと、哲学者カントの思想①
(51)2020年7月7日・・・・・・キャンパスセクハラと、哲学者カントの思想②
(52)2020年7月8日・・・・・・鳴門教育大学セクハラ事件①
(53)2020年7月9日・・・・・・鳴門教育大学セクハラ事件②
(54)2020年7月10日・・・・・・鳴門教育大学セクハラ事件③
(55)2020年7月11日・・・・・・鳴門教育大学セクハラ事件④
(56)2020年7月12日・・・・・・東北生活文化大学セクハラ事件
(57)2020年7月13日・・・・・・宮城学院女子大学講師セクハラ事件
(58)2020年7月14日・・・・・・琉球大学セクハラ事件
(59)2020年7月15日・・・・・・セクハラ犯が支払う賠償金
(60)2020年7月16日・・・・・・セクハラ犯の異常性と、マイケル=サンデル
(61)2020年7月17日・・・・・・女性ユニオン東京②
(62)2020年7月18日・・・・・・奈良女子大学セクハラ事件
(63)2020年7月19日・・・・・・高知大学セクハラ事件①
(64)2020年7月20日・・・・・・高知大学セクハラ事件②
(65)2020年7月21日・・・・・・佐賀大学セクハラ事件①
(66)2020年7月23日・・・・・・佐賀大学セクハラ事件②
(67)2020年7月24日・・・・・・大阪市立大学セクハラ事件
(68)2020年7月25日・・・・・・大阪市立大学セクハラ事件(別件①)
(69)2020年7月26日・・・・・・大阪市立大学セクハラ事件(別件②)
(70)2020年7月27日・・・・・・辻本育子弁護士
(71)2020年7月29日・・・・・・セクハラの裁判
(72)2020年7月30日・・・・・・いまもつづくキャンパスセクハラ
(73)2020年8月2日・・・・・・セクハラ被害者の佐藤香(さとうかおり)さん①
(74)2020年8月3日・・・・・・セクハラ被害者の佐藤香(さとうかおり)さん②
(75)2020年8月4日・・・・・・セクハラ被害者の佐藤香(さとうかおり)さん③
(76)2020年8月5日・・・・・・セクハラ被害者の佐藤香(さとうかおり)さん④
(77)2020年8月6日・・・・・・北海道ウィメンズ・ユニオン①
(78)2020年8月7日・・・・・・北海道ウィメンズ・ユニオン②(警察庁のHPに掲載された被害者のかたの手記)
(79)2020年8月9日・・・・・・セクハラ被害者の佐藤香(さとうかおり)さん⑤
(80)2020年8月11日・・・・・・セクハラ被害者の佐藤香(さとうかおり)さん⑥
(81)2020年8月13日・・・・・・セクハラ被害者の佐藤美礼(さとうみゆき)さん
(82)2020年8月17日・・・・・・セクハラ被害者の東多江子さん(※脚本家)
(83)2020年8月19日・・・・・・厚生労働省関係の相談窓口の実情
(84)2020年8月20日・・・・・・独立行政法人労働政策研究・研修機構の研究員の論説①と、地域ユニオン
(85)2020年8月21日・・・・・・独立行政法人労働政策研究・研修機構の研究員の論説②と、あかし地域ユニオン
(86)2020年8月22日・・・・・・独立行政法人労働政策研究・研修機構の研究員の論説③と、にいがたユニオン
(87)2020年8月23日・・・・・・独立行政法人労働政策研究・研修機構の研究員の論説④と、連合福岡ユニオン
(88)2020年8月24日・・・・・・独立行政法人労働政策研究・研修機構の研究員の論説⑤。地域ユニオンの優位性①
(89)2020年8月25日・・・・・・個人事業主と、地域ユニオン
(90)2020年8月26日・・・・・・角田(つのだ)由紀子弁護士④と太田真也弁護士②
(91)2020年8月27日・・・・・・地域ユニオンの優位性②。3人の被害者の事例。
(92)2020年8月28日・・・・・・角田(つのだ)由紀子弁護士⑤
(93)2020年8月29日・・・・・・最高裁が、個人事業主は労働者である、とみとめた判決①(新国立劇場運営財団事件)
(94)2020年8月30日・・・・・・最高裁が、個人事業主は労働者である、とみとめた判決②(INAXメンテナンス事件)

(参考。新国立劇場運営財団事件)
<最高裁の判決(2011年4月12日)>

概要

全文

(参考。INAXメンテナンス事件)
<最高裁の判決(2011年4月12日)>

概要

全文

いずれも、最高裁で、自身の労働者性を主張した個人事業主が勝訴しました。
団体交渉を拒否した企業側は敗訴しました。
終始、個人事業主側が順風満帆であったわけではありません。
企業側の肩を持った下級裁判所の判決もありました。
いずれも最後は、最高裁によって一蹴されましたが。
本日は、新国立劇場運営財団事件における地裁の判決をみてみます。

新国立劇場運営財団事件

地裁判決

(厚生労働省「労働委員会関係裁判例データベース」より、引用。)

2008年7月31日 東京地方裁判所

(略)契約メンバーはY財団(新国立劇場運営財団)と基本契約を締結しただけでは、個別公演に出演する法的な義務はなく、個別公演出演契約を締結する法的な義務はないというべきであるから、契約メンバーには基本契約締結により労務ないし業務を提供することについて諾否の自由がないとは認められない。

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個別公演出演契約の締結は基本契約に基づく義務であるとは認められないから、基本契約だけでは契約メンバーは上記のような指揮命令を受けることはない。

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(略)契約メンバーが、業務遂行の日時、場所、方法等について指揮監督を受けていることは、オペラ公演が多人数の演奏、歌唱、及び演舞等により構築される集団的舞台芸術であることから生じるものと解されるから、契約メンバーが上記のような指揮監督を受けることが労組法上の労働者であることを肯定する理由とはならないというべきである。

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(略)契約メンバーは基本契約を締結しただけでは報酬が支払われることはなく、他方で、出演することが予想されている公演は予め決まっていて、予定された公演以外に随時出演を求められることはないのである。
このような契約メンバーが置かれた地位は、例えば、基本契約を締結した場合には、出演の有無に関わらず毎月一定の報酬が支払われるが、他方で、出演の予定が予め決定しておらず、たとえ事実上の義務であったとしても、いつでも出演を求められる可能性が継続されているような場合と比較すると、指揮命令、支配関係は相当に希薄というべきである。

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基本契約の内容については、Y財団(新国立劇場運営財団)が一方的に決定していた。
しかし、契約の内容を一方当事者が決定することは労働契約に特有のことではなく、これが直ちに法的な指揮命令関係の有無に関係するものではないから契約メンバーが労働者であることを肯定する理由とならない。
X1は公演と稽古を合わせると年間約230日の時間的拘束を受けていたが、この点も、法的な指揮監督関係の有無と関係するものではないから、拘束日時の多寡や長短は労組法上の労働者性の判断基準とはならない。
なお、労組法上の労働者であるかどうかは、法的な指揮命令、支配監督関係の有無により判断すべきものであり、経済的弱者であるか否かによって決まるものではない。

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以上の検討のとおり、契約メンバーは基本契約を締結するだけでは個別公演出演義務を負っていない上、個別公演出演契約を締結しない限り、個別公演業務遂行の日時、場所、方法等の指揮監督は及ばず、基本契約を締結しただけでは報酬の支払はなく、予定された公演以外の出演を事実上であっても求められることはないなど指揮命令、支配監督関係は希薄である。
したがって、契約メンバーがY財団(新国立劇場運営財団)との間で基本契約を締結したことによって、労務ないし業務の処分についてY財団(新国立劇場運営財団)から指揮命令、支配監督を受ける関係になっているとは認められず、X1は労組法上の労働者に当たるということはできない。

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X1は労組法上の労働者とは認められないから組合のY財団(新国立劇場運営財団)に対する本件団交申入れは、その趣旨としてX1の将来の処遇等その労働条件の改善等を含むものであったか否かにかかわらず、義務的団交事項について団体交渉を求めるものではない。
したがって、その余の点について検討するまでもなく、本件団交申入れに対するY財団(新国立劇場運営財団)の対応が不当労働行為に当たるとしてY財団(新国立劇場運営財団)に対して団交応諾及び文書交付等を命じた(中央労働委員会の)救済命令は、違法である。

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X1は労組法上の労働者と認められないから、本件不合格措置について、不当労働行為であると解する余地はない。
したがって、本件不合格措置は不当労働行為に当たらないとして組合の救済申立てを棄却した労働委員会の判断は、その結論において正当であるから、その取消しを求める組合の請求は理由がない。

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高裁も、地裁の考えを支持しました。
「組合及び中労委の主張は失当である」
と。

(参考)
2009年3月25日 高裁判決(概要)
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日本経済新聞の記事を参照します。

(2011年4月12日 日本経済新聞「個人事業主の歌手や技術者、実態は『労働者』 最高裁認定」より、引用。)

<一部分を抜粋>
2011年4月12日 日本経済新聞

個人事業主として働く歌手や技術者が、労働組合法上の「労働者」に当たるかどうかが争われた2件の訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(那須弘平裁判長)は(2011年4月)12日、就労実態を検討したうえで、いずれも「労働者に当たり、団体交渉権がある」と認める判決を言い渡した。

(再掲。新国立劇場運営財団事件)
<最高裁の判決>

概要

全文

最高裁は、同日(2011年4月12日)、INAXメンテナンス事件でも、個人事業主の労働者性をみとめました。
この2つの判決によって、世の中の流れがかわりました。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2020年5月1日

セクハラ、パワハラは何処に相談するのが一番効果的なのかな?
もしご存知の方居たら教えてください。

個人事業主でも、労働者性があるかたは、地域ユニオンに相談をしましょう。
労働組合は、団体交渉権という強力な武器を持っています。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
2018年11月1日
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
2018年11月1日
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」

(明日のブログへつづく)



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