2日前のブログのつづきです。
自民党は6月5日、政府に対して、性犯罪対策の強化に関する要望書を提出しました。
(参考)
2020年6月5日 自民党 司法制度調査会 性犯罪・性暴力対策の抜本的強化を求める緊急提言 |
この提出から6日後(2020年6月11日)のことです。
政府は、対策案を発表しました。
(参考。性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議【第2回】)
・資料1(※性犯罪・性暴力対策の強化の方針【案】の概要)
・資料2(※性犯罪・性暴力対策の強化の方針【案】) ・資料3(※橋本聖子大臣のメッセージ) |
性犯罪・性暴力対策の抜本的強化
自民党の要望
<一部分を抜粋>
●2020年6月5日 自民党 司法制度調査会
性犯罪は、被害当事者の人格や尊厳を著しく侵害し、その心身に長年にわたり多大な苦痛を与え続ける重大・悪質な犯罪であり、平成29年には、110年ぶりに性犯罪の構成要件を大幅に見直すなどの刑法改正が実現した。
もっとも、改正当時から、暴行・脅迫要件の撤廃や公訴時効の廃止など、更なる改正を求める声があるほか、法改正の施行後も、悲惨な性犯罪が後を絶たない中、平成31年3月の一連の無罪判決を契機として、被害者当事者らによるフラワーデモが開催され、その動きが全国に広がるなど、被害の実態と深刻さに改めて社会の目が向けられている。 |
↓
政府案
<一部分を抜粋>
●2020年6月11日 性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議
(資料3【※橋本聖子大臣のメッセージ】)
私は、大臣就任以来、性暴力被害の当事者や支援団体の方々からお話を伺い、被害の実態や深刻さに、深く心を痛めておりました。
今、被害者の方が声を上げ、性暴力の根絶を訴えるフラワーデモが全国に広がるなど、性犯罪・性暴力の根絶を求める声が高まっています。 |
自民党の要望
<一部分を抜粋>
●2020年6月5日 自民党 司法制度調査会
政府に対しては、今後3年間を「性犯罪・性暴力対策の集中強化期間」と位置付けて、関係府省庁が連携し、被害・加害の実態や被害者心理、子どもや障害の特性などを十分に踏まえ、刑事法の検討、再犯防止、被害者支援、被害を未然に防ぐための教育啓発の各観点から、抜本的に対策を強化するため後記の各対策を盛り込んだ「強化方針」を策定し、即時に実行可能なものは速やかに実行に移すとともに、更に時間を要するものについても具体的なスケジュールを定め、必要な制度改正や予算確保を通じ、その効果を把握しながら、スピード感を持って強力に推進することを強く求める。 |
↓
政府案
<一部分を抜粋>
●2020年6月11日 性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議
(資料3【※橋本聖子大臣のメッセージ】)
このため、令和2年度から令和4年度までの3年間を、「性犯罪・性暴力対策の集中強化期間」として、取組を抜本的に強化していくこととしました。 そして、その取組方針として、本日、私が議長を務め、内閣府・警察庁・法務省・文部科学省・厚生労働省の局長級からなる会議において、「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」を取りまとめました。 政府としての決意と方針を示す、最初の一歩です。 |
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「性暴力は一つあるだけでも多すぎる」という認識の下、性暴力のない社会、誰一人取り残されない社会の実現に向けて、全力を尽くしてまいります。 |
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このあとは、個人的に気になっている箇所を見比べてみます。
まずはGPSの装着についてです。
自民党の要望
<一部分を抜粋>
●2020年6月5日 自民党 司法制度調査会
(2)性犯罪の繰り返しをゼロにするための施策 【施策④】GPS機器の装着等の新たな手法の調査検討 従来の再犯防止のアプローチとの関係にも留意しつつ、より被害当事者の視点や「社会の目」を意識されて再犯を防止する観点から、令和3年度までに必要な経費を確保して、諸外国における最新の制度・運用や技術的知見を幅広く調査し、その結果を踏まえて、性犯罪により有罪判決が確定した者にGPS機器の装着を義務付けるなどの新たな手法について検討すること。 |
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政府案
<一部分を抜粋>
●2020年6月11日 性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議
(資料2【※性犯罪・性暴力対策の強化の方針】)
(出所者情報の把握等による新たな再犯防止対策の検討) 刑事施設において、地方公共団体の求めに応じて、子供を被害者とする性犯罪者に対する再犯防止施策を行うために必要な情報の提供を行っている事例があることを踏まえつつ、必要な体制ができた地方公共団体に対しては、出所者に関する情報を含め、必要な情報提供ができることを、法務省から地方公共団体に明示する。 また、仮釈放中の性犯罪者等にGPS機器の装着を義務付けること等について、2年程度を目途として、諸外国の法制度・運用や技術的な知見等を把握し、その結果も踏まえて所要の検討を行う。 |
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一歩前進です。
GPSの装着は検討課題となりました。
つぎは、AV出演強要に対する啓発についてみてみます。
自民党の要望
<一部分を抜粋>
●2020年6月5日 自民党 司法制度調査会
(5)教育・啓発活動を通じた社会の意識改革と予防 【施策⑫】社会全体への啓発の徹底強化 「相手への同意のない性行為はしてはならない」という社会の意識を醸成するとともに、AV強要等の問題にも対応するため、「女性に対する暴力をなくす運動」期間や入学・進学時期である毎年4月など、機会を捉え、広報啓発活動を徹底的に強化すること。 |
↓
政府案
<一部分を抜粋>
●2020年6月11日 性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議
(資料2【※性犯罪・性暴力対策の強化の方針】)
(社会全体への啓発) 【内閣府・警察庁・文部科学省・関係省庁】 「相手の同意のない性的行為をしてはならない」「性暴力はあってはならないものであり、悪いのは加害者である」という社会の意識を醸成することが大切であり、3年間の「集中強化期間」において、広報啓発活動を徹底的に強化する。 ・令和2年11月の「女性に対する暴力をなくす運動」(11/12-11/25)において、「性暴力」をテーマとして、全国的な広報・啓発活動を強化する。 ・毎年入学・進学時期である4月に実施している「AV出演強要・『JKビジネス』等被害防止月間」について、若年層の性被害に関するより広い問題を広報啓発するのに適した時期であることから、令和3年4月から、若年層の性暴力被害予防のための月間とすることとし、性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないことの啓発を徹底する。 |
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政府はこれからも、AV出演強要に関する啓発活動をおこなっていく方針です。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年12月28日>
ありがとうございます。 今後の方針ばかりでこれまでの過去の被害を置き去りにされないか心配でなりません。 |
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同感です。
啓発活動と併せて、AV出演強要新法の早期の制定がもとめられます。
もちろん政府にとっては、言わずもがな、なのでしょうけれども。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
<2018年11月1日>
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
<2018年11月1日>
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」
(明日のブログへつづく)
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