いまから約2か月前(2020年6月5日)のことです。
自民党の司法制度調査会は、性犯罪の施策に関する提言をとりまとめました。
ちなみに、同調査会の会長は、上川陽子衆議院議員です。
(参考。上川陽子衆議院議員)
・2007年8月27日~2008年8月2日 男女共同参画担当大臣
・2014年10月21日~2015年10月7日 法務大臣
・2017年8月3日~2018年10月2日 法務大臣
上述の提言のなかから、一部を抜粋します。
自民党
性犯罪・性暴力対策の抜本的強化を求める緊急提言
(2020年6月5日 自民党 司法制度調査会「性犯罪・性暴力対策の抜本的強化を求める緊急提言」より、引用。)
<一部分を抜粋>
●2020年6月5日 自民党 司法制度調査会
1 平成29年刑法改正後の政府の取組の現状と今後の方針 |
性犯罪は、被害当事者の人格や尊厳を著しく侵害し、その心身に長年にわたり多大な苦痛を与え続ける重大・悪質な犯罪であり、平成29年には、110年ぶりに性犯罪の構成要件を大幅に見直すなどの刑法改正が実現した。 |
もっとも、改正当時から、暴行・脅迫要件の撤廃や公訴時効の廃止など、更なる改正を求める声があるほか、法改正の施行後も、悲惨な性犯罪が後を絶たない中、平成31年3月の一連の無罪判決を契機として、被害者当事者らによるフラワーデモが開催され、その動きが全国に広がるなど、被害の実態と深刻さに改めて社会の目が向けられている。 |
様々な調査で、性犯罪・性暴力は、面識のある相手からの被害が多いことが明らかになっているが、その中でも、特に、親や祖父母、兄弟等の親族による長期にわたる性的虐待、教師やコーチなど指導者による教え子への性犯罪、施設職員による入所者からの性的搾取といった卑劣な事案において、未成年者や障害者など弱い立場に置かれた者が、その脆弱さや環境ゆえに被害に遭い、被害申告や証言が難しいため適切な処罰がなされないことはあってはならない。 |
性犯罪・性暴力の撲滅に向けた社会的な機運が更に高まりを見せているが、今なお、声を上げられずに泣いている被害者が大勢おり、性被害の全体像は必ずしも明らかになっていないことを認識する必要がある。 |
改正法の附則は、政府に対し、改正法の施行後3年を目途として、性犯罪の事案の実態に即した対処を行うための施策の在り方について検討を加え、所要の措置を講ずることを求めている。 |
これを受けて、法務省では、実態調査ワーキンググループによるヒアリングや調査研究の結果が取りまとめられ、刑事法の在り方を検討する「性犯罪に関する刑事法検討会」の開催が決定された。 |
本年7月に改正から3年を迎えようとする中、政府では、4月に内閣府特命担当大臣(男女共同参画)を議長とし、内閣府・警察庁・法務省・文部科学省・厚生労働省が参画する関係府省会議が立ち上げられ、性暴力・性犯罪対策を抜本的に強化するための取組について検討が進められている。 |
性犯罪・性暴力の根絶に向けた社会的機運が高まる中、今回の機会はターニングポイントというべき重要な機会である。 |
政府に対しては、今後3年間を「性犯罪・性暴力対策の集中強化期間」と位置付けて、関係府省庁が連携し、被害・加害の実態や被害者心理、子どもや障害の特性などを十分に踏まえ、刑事法の検討、再犯防止、被害者支援、被害を未然に防ぐための教育啓発の各観点から、抜本的に対策を強化するため後記の各対策を盛り込んだ「強化方針」を策定し、即時に実行可能なものは速やかに実行に移すとともに、更に時間を要するものについても具体的なスケジュールを定め、必要な制度改正や予算確保を通じ、その効果を把握しながら、スピード感を持って強力に推進することを強く求める。 |
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(再掲。性犯罪・性暴力対策の抜本的強化を求める緊急提言)
「刑事法の検討、再犯防止、被害者支援、被害を未然に防ぐための教育啓発」
当該緊急提言の大項目は、
「刑事法の検討」、
「再犯防止」、
「被害者支援」、
「被害を未然に防ぐための教育啓発」
です。
(再掲。性犯罪・性暴力対策の抜本的強化を求める緊急提言)
「後記の各対策」
各対策は、以下の5本の柱と12の施策からなります。
「刑事法の検討」
(1)刑事法の在り方・運用の検討とその成果の実現(※内容は省略。)
【施策①】刑事法の在り方の検討と法整備に向けた取組(※内容は省略。)
【施策②】刑事法の運用の在り方の検討と実施(※内容は省略。)
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「再犯防止」
(2)性犯罪の繰り返しをゼロにするための施策(※内容は省略。)
【施策③】性犯罪者に対する専門的なプログラムの拡充(※内容は省略。)
【施策④】GPS機器の装着等の新たな手法の調査検討
従来の再犯防止のアプローチとの関係にも留意しつつ、より被害当事者の視点や「社会の目」を意識されて再犯を防止する観点から、令和3年度までに必要な経費を確保して、諸外国における最新の制度・運用や技術的知見を幅広く調査し、その結果を踏まえて、性犯罪により有罪判決が確定した者にGPS機器の装着を義務付けるなどの新たな手法について検討すること。 |
(再掲。)
「性犯罪により有罪判決が確定した者にGPS機器の装着を義務付ける」
個人的には、上述のGPSに関する記述が気になります。
以前、当ブログでは、GPSについて言及したことがあります。
(参考。当ブログ)
<「性犯罪者にGPSを」>
・2018年9月25日(その1)
・2018年9月26日(その2)
・2018年9月27日(その3)
・2018年9月28日(その4)
・2018年9月29日(その5)
・2018年9月30日(その6)
・2018年10月1日(その7)
・2018年10月2日(その8)
・2018年10月3日(その9)
・2018年10月4日(その10)
・2018年10月5日(その11)
・2018年10月6日(その12)
性犯罪で有罪になったやつらにはぜひ、GPSを装着してほしいものです。
自民党の提言をつづけます。
「被害者支援」
(3)被害申告・相談をしやすい環境の整備(※内容は省略。)
【施策⑤】被害届の即時受理の徹底(※内容は省略。)
【施策⑥】女性警察官の配置促進等(※内容は省略。)
【施策⑦】被害者がワンストップ支援センターへつながるための体制強化(※内容は省略。)
(4)切れ目のない手厚い被害者支援の確立(※内容は省略。)
【施策⑧】ワンストップ支援センターと病院等地域の関係機関との連携強化(※内容は省略。)
【施策⑨】中長期的な支援体制の確立と被害当事者の負担軽減(※内容は省略。)
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「被害を未然に防ぐための教育啓発」
(5)教育・啓発活動を通じた社会の意識改革と予防(※内容は省略。)
【施策⑩】年齢に応じた「生命の安全教育」の推進(※内容は省略。)
【施策⑪】わいせつ行為等に及んだ教員への対処の厳格化(※内容は省略。)
【施策⑫】社会全体への啓発の徹底強化
「相手への同意のない性行為はしてはならない」という社会の意識を醸成するとともに、AV強要等の問題にも対応するため、「女性に対する暴力をなくす運動」期間や入学・進学時期である毎年4月など、機会を捉え、広報啓発活動を徹底的に強化すること。 |
自民党は、提言の一番最後の項目で、AV強要に言及しました。
「AV強要に対する広報啓発活動を徹底的に強化せよ」
と。
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(再掲)
□2020年6月5日 自民党 司法制度調査会「性犯罪・性暴力対策の抜本的強化を求める緊急提言」
自民党は3日後、法務大臣に上述の提言を提出しました。
法務省のホームページを参照します。
(2020年6月8日 法務省「フォトニュース」より、引用。)
<一部分を抜粋>
●2020年6月8日 法務省
令和2年6月8日(月)、森大臣は、自由民主党政務調査会司法制度調査会の上川会長らと面会し、性犯罪に関する刑事法の在り方・運用を検討しその成果を実現させることや、性犯罪の繰り返しをゼロにするための施策の実施等を求める緊急提言を受け取りました。 |
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緊急提言を受け取る森大臣
左から、村井英樹衆議院議員、奥野信亮衆議院議員、森まさこ大臣、上川陽子衆議院議員、赤澤亮正衆議院議員、門山宏哲衆議院議員 |
緊急提言を受け取った森大臣は、「強力、スピーディーに検討を進め、政府全体で取り組みたい」旨述べました。 |
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森まさこ法務大臣は、6月8日に、
「強力、スピーディーに検討を進め、政府全体で取り組みたい」
とのべました。
3日後の6月11日、政府は、性犯罪対策に関するあらたな方針を発表しました。
この方針の内容につきましては、あさって(2020年8月14日)のブログでご紹介をさせていただきます。
明日は別の話題(セクハラ問題)について書く予定です。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2017年1月3日>
(前略。) 日本は本当に自覚の無いジェンダー後進国ですね。 そこでお願いしたい事がございます。強姦罪と強要罪の時効を延ばし、処罰も重くして頂きたいのです。 私自身の経験からも切に思う事です。 未来の若者達の為にどうかご検討をお願い致します。 |
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世の中はいま、香西咲さんが願っている方向にうごいています。
あともうすこしです。
がんばりましょう。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
<2018年11月1日>
昨日から久しぶりの体調不良 あの頃の感覚をハッキリ思い出した。よくこんなストレスに何年も耐えてたなぁ。一般人に戻った私にはあの頃の気力も体力も残ってない。
<2018年11月1日>
まぁあの頃は常に死と比較して生きてきたから尋常ではなかったのだろうな。『死ぬくらいならAV出よう』『行先無くなったら人生止めればいいや』何をするにもこれが念頭にありました。そりゃAV出来た訳だわ。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」
(明日のブログへつづく)
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