昨日、
「わたしをとりまく世界の話」
という漫画についてふれました。
(参考。当ブログ)
・2020年5月7日(※昨日)
当該作品の作者は尾崎衣良さんです。
タイ人の女性が人身取引に巻き込まれて人生を破壊される様子を克明に描いています。
2月5日に発売された小学館の月刊誌に掲載されました。
(参考。掲載誌)
□小学館 姉系プチコミック 3月号
(780円。2020年2月5日発売)
同日(2020年2月5日)、JICA(国際協力機構)のホームページでも、「わたしをとりまく世界の話」が公表されました。
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こちらは無料で読むことができます。
JICA(国際協力機構)のホームページに書かれている文章を引用します。
●2020年2月5日 JICA(国際協力機構)
また、漫画の制作にあたり、尾崎さんが話を聞いたのは、JICAの専門家としてタイで被害者女性たちをサポートしてきた松野文香さんです。 |
「今回の漫画では女性が被害に遭うケースを取り上げましたが、男性が被害に遭うケースもあります。遠く離れた異国の自分とは関係の薄い犯罪というのではなく、自分も巻き込まれる可能性のある身近な犯罪として、読者の皆さんには人身取引の問題を考えてもらいたいです」 とこの漫画をきっかけに、多くの方々が人身取引について知ってもらえればと期待します。 |
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(再掲。JICA【国際協力機構】)
「遠く離れた異国の自分とは関係の薄い犯罪というのではなく、自分も巻き込まれる可能性のある身近な犯罪として、読者の皆さんには人身取引の問題を考えてもらいたいです」
政府は2015年から毎年、5月に、人身取引対策推進会議を開催しています。
3年前(2017年)のことです。
同会議で、加藤勝信男女共同参画担当大臣は、つぎのようにのべました。
(2017年5月30日 人身取引対策推進会議「議事録」より、引用。)
<3ページ>
●2017年5月30日 加藤勝信 男女共同参画担当大臣(女性活躍担当大臣)
また、アダルトビデオ出演強要問題については、今月(2017年5月)19日に「今後の対策」を策定いたしました。 |
この問題については、今回新たに人身取引関連事犯として年次報告に盛り込まれたものであり、今後、関係府省が連携して、取締り等や教育・啓発の強化、相談体制の充実等にしっかり取り組んでいく必要があります。 |
引き続き各大臣の御協力をお願いいたします。 |
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(再掲。加藤勝信 男女共同参画担当大臣)
「この問題(アダルトビデオ出演強要問題)については、今回新たに人身取引関連事犯として年次報告に盛り込まれた」
3年前(2017年)の5月から、AV出演強要も人身取引、ということになりました。
その後、政府は、AV出演強要は人身取引である、との告知を大々的におこなってきました。
人身取引に関するポスターをみてみます。
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「モデル募集を装ったサイトを作成し、応募者にアダルトビデオの撮影に関する契約書への署名を強要して、撮影に応じさせ、その動画を販売」
政府はこのポスターをもちいて、人身取引に対する啓発をおこなってきました。
残念なことに、最近、あたらしいポスターが登場しました。
人身取引に関する最新のポスター
(人身取引に関する最新のポスター)
![]() |
なぜか、小野小町の和歌が頭にうかびました。
「花の色は 移りにけりな いたづらに 我身世にふる ながめせしまに」
「花の色は 移りにけりな」(花は色あせてしまった)
さらに小野小町の別の歌が出現しました。
「色見えで うつろふものは 世の中の 人の心の 花にぞありける」
「うつろふものは 世の中の 人の心」
いつの世も、ひとのこころは移ろいやすいです。
AV出演強要はどのようなあつかいとなったのでしょうか。
別の事例に取って代わられたかもしれません。
(再掲。最新のポスター)
拡大してみます。
上述のポスターの一部を切り取り、さらに拡大します。
(一部を拡大)
![]() (※内閣府 人身取引対策ポスター・リーフレットより。)
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(再掲。最新のポスター)
モデル志望の女性がアダルトビデオに出演させられている。
モデル募集と偽り、応募者が署名した契約書を盾に、脅すように出演させられる場合があります。 |
安堵しました。
「花の色は 移りにけりな」
「うつろふものは 世の中の 人の心」
AV出演強要に関してはこのようなことがありませんでした。
前回と今回のポスターの文言を比較してみます。
(前回)
「ネットでモデル募集。モデル募集を装ったサイトを作成し、応募者にアダルトビデオの撮影に関する契約書への署名を強要して、撮影に応じさせ、その動画を販売」
↓
(今回)
「モデル志望の女性がアダルトビデオに出演させられている。モデル募集と偽り、応募者が署名した契約書を盾に、脅すように出演させられる場合があります」
今回のほうがより峻厳な言辞となっています。
(2016年9月18日 AbemaTIMES「【AV出演強要問題】元カリスマ女優・川奈まり子氏が業界健全化のために奮闘」より、引用。改行を施しています。)
●香西咲さん
香西は、当初はモデルとしてスカウトされたはずだったのに蓋を開けたらAV出演ということになっていた。
(略)、AV撮影のために富士山の麓に連れていかれて、3時間泣いたこともあるという。 |
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年10月14日>
(前略。) 私の場合は、事務所との契約書は自分の都合の良いように作り直しました。 勿論エロなんて言葉は無し、一般的な芸能契約書です そして撮影後にメーカー、事務所、私の3社間で契約書が存在する事を知らされたのです。 |
●香西咲さん
<2017年11月29日>
MeToo #青木亮 から出された契約書にはアダルト内容の記載は一切ありませんでした。私が自由に契約内容を変えて良いよとまで言われ信頼 2日後東京から車で富士山の麓まで連れていかれ #AV強要 後日AV契約書の存在を知らされ、サインする様に強要されました。 |
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年7月25日>
富士山の樹海近くのスタジオに連れていかれてどうやって逃げろと? 周り何も無いですし。 怖い人20人近くいて声も出ないですよ。 男性にはこの怖さは分かりません。 |
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「モデル志望の女性がアダルトビデオに出演させられている。モデル募集と偽り、応募者が署名した契約書を盾に、脅すように出演させられる場合があります」
人身取引に関するポスターにつきましては、内閣府のホームページでご確認ください。
AV出演強要という人身取引をおこなった業界人を捕獲するときが近づいてきたようです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」
(明日のブログへつづく)
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