本日もAV出演強要に対するマスナリジュンさんの論説をみていきます。
8回目です。
(参考。当ブログ)
・2020年4月9日(※1回目)
・2020年4月10日(※2回目)
・2020年4月11日(※3回目)
・2020年4月12日(※4回目)
・2020年4月13日(※5回目)
・2020年4月14日(※6回目)
・2020年4月15日(※7回目)
(『 #AV出演強要問題 』 2017.2.5 【 ナママス 】 vol.173より、引用。)
(※音声の文字化は、筆者。)
(※1:14:45のあたりから。)
●2017年2月5日 マスナリジュンさん
もちろんなんでもかんでも法で規制ー だめって言えばいいもんじゃない、っていうのは理解できますけどね。 あらゆる問題を法でしばればいい、っていう問題でもないんでしょうけれども。 |
milkinさん、 「テキサス州で日本のAVに接続しようとしたらFBIのアラーム出ましたよ。日本のAVの内容は海外では相当NGなんでしょうねえ」 |
うーん、なるほど、なるほど。 日本のAKBはアメリカではNG、っていうはなし、ありましたよね。 普通のAKBのライブとか。 あれは、児童ポルノ的にアウト、なんでしたっけ? AKBはね。 |
(「テキサス州で日本のAVに接続しようとしたらFBIのアラーム出ましたよ。日本のAVの内容は海外では相当NGなんでしょうねえ」) そうなんですよね。 だから、AV女優からタレントになるひとがいたりー それから、アイドルと言われるひとが男性誌のグラビアを飾ったりする、っていうのをみて、そういったアイドルとかテレビに出ることを夢見ている若い女性が、 「これも下積みだよね」 ってやっちゃうってことがあるという意味では、そのひとたちに責任があるとまでは言わないけれども。 AV女優からタレントになったひとや、グラビアに出るアイドルのひとたち、現役アイドルのひとたちの悪影響っていうのはあるんじゃないかな、っていうふうに思うけど。 じゃ、これをね、どうしたらよいもんかね、と。 やっぱりすごく消費されるコンテンツなので、どんどんあたらしいひと、あたらしい女優をマーケットがもとめるので、よけい質が悪いですよね。 |
なにをはなしたらよいのかな。 これ、ちょっと、問題だけど、どう考えたらよいのかわからなくて、今日とりあげております。 |
あとは、 「少女たちをAVに強制出演させるワナ 夏休みに増加」(日刊スポーツ) なんていう記事もあったりとか。 それから、 「AV出演強要『騙された私のギャラは1.5万円でした』」(NEWSポストセブン) っていう記事もあったりとか。 |
すみません、なんか、うまくー うまくはなせない。 うまくはなせない、このテーマ。 ちょっと紹介したかっただけかもしれない。 |
風俗とはAVはまたちょっとちがう問題だ、っていうのは、前置きしながら、なんだけれども。 日本では本番行為をふくむ性産業、風俗は、いちおう禁止されているんですよね。 個人間での売春は違法ではないけれども、 (※注 違法です。) (※参考。売春防止法) (※注 第3条については罰則規定が設けられていません。) 売春のあっせんは違法だ、と。 (※注 これにつきましてはそのとおりです。) |
「そのことによって労働基準法がセックスワーカーのひとには適用されないのでよけい危険になっているよね」 と。 「だから職業としてセックスワークをみとめるべきじゃないか」 という議論があったりもします。 |
かつては日本も昭和33年までですか、国がそういったセックス産業を運営していた。 赤線、ですよね。 (運営)していたわけですけど、じゃ、 「それをやめたからアングラに潜ってしまった」 と。 いまどうか知らないですけれども暴力団組織が裏で運営していたり、っていうケースも出てきたりして。 そんな暴力団の資金になったりセックスワーカーの人権が侵害されるぐらいだったら、もう監督官庁を決めて、国が――この間カジノ法案も通っちゃってしまいましたけど――国が運営すべきじゃないか、っていう議論もあったりする、と。 すくなくともいまAV女優をまもる法律は何もない、監督官庁もない、っていうのは、やっぱり、AV女優という仕事の貴賤がどうこうっていうはなし以前に問題なんじゃないですかね。 |
なんかあります? これ以上うまくはなせないな。 |
あー、何がどうしてよいものやら。 ただ、まあ、被害者になる女性の多くが非常に若年である、ということは、いわゆる自由主義者のひとたちは性の自己決定ー 自分のからだもー 「自分のからだのことはそのひと自身が全部、責任を負えばいいんだ」 と。 「自分の性は自分のものであって、他人や、まして政府などにとやかく言われる筋合いはない」 という自由主義のひともたくさんいる、と。 |
ただ、今日のなかでくりかえしになっちゃうけど、非常に若い女性で法律などがよくわかっていないー 契約の概念がわかっていなかったり、人権についての認識が浅かったり。 こう騙されたとしてもー または、騙されたわけじゃない。 |
あー、spicasさん、 「なんか従軍慰安婦の話に似ていますね。野放図にするならちゃんと管理した方がいいのか」 |
うーん。 そうですよね。 これまた、従軍慰安婦がどうこうと言うと、はなしがそっちに逸れてしまうから、そのことについては今日はあまり触れないですけど。 同じ構造があるのかもしれないですね。 |
で、さっきのこの本、「AV出演を 強要された彼女たち」(ちくま新書)。 この本のなかでは、契約をむすぶ若い女性の動機として、何か、タレントやアイドルなどにあこがれている、ということをー ことがきっかけであるということと、ある種の貧困。 お金がない。 手っ取り早くお金が稼げると聞いて契約してしまう、っていうケースがある、と。 それがよく見受けられるケースだ、と。 で、かならずしもね かならずしもじゃないですよ すべてのことは、かならずしも、じゃないわけだけども、日本では女性と男性の平均年収が200万円以上ちがうんですよね。 全年代の平均で比較すると男性と女性はほぼ倍の年収の差があると。 女性は貧困率が非常に高い。 これはこれで早急に改善しなきゃいけないんだけど。 じゃ、貧困だからそのAVなり風俗産業に入っていく、と。 じゃ、そのひとたちからその仕事、たとえばAVなり風俗を規制して、セックスワーカーの人権などを守るために規制してその産業をつぶしたら、そのひとたち食っていけないんじゃないかと。 そのひとたちから生きる権利を奪うな、っていう議論もよくみかけるんですね。 でも、それはなんか、本末転倒な気がして。 先に改善すべきは貧困のほうで、貧困対策をしないままにそのセックスワーカーを野放図なかたちで放置するっていうのはやっぱりなんか、議論が逆転している気がするんですよね。 貧困で性産業に入るひとがいるんだったら、それは、貧困対策をすべきですよね。 仕事に就けるようにする、であるとか、社会保障。 たとえば生活保護であったり、ベーシックインカムみたいなはなしの議論を進めるべきで こう望んで――それこそそれはすべての仕事に当てはまることだけれども――給料をもらえないとしてその仕事をやるのか、とか、給料が低いとしてもその仕事を選ぶのか。 つまり本当に好きでその仕事を選ぶのか、っていう問いをしたときに、選べるんだったら――選択肢があるなかで――本当にその仕事を選ぶか、ですよね。 選択肢がないのに――その仕事しかできないっていうなかで――性産業に入ったのだとしたら、解決すべきは貧困対策、ですよね。 |
ぼくはちょっとそのー 風俗にしてもアダルトビデオにしても、それを社会のある種の必要悪的に温存しておくことがよいのか。 |
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年7月22日>
またある媒体でディレクターさんは『AVは必要悪』とさらっと仰ってて… 世間からの認識はそういうものなんだと改めて自覚しました。 また、私も不本意ながら“必要悪”に加担していたと思うと二重にショックを受けたのは事実です。 今後関わる業界には情報、知識、とことんつけないと。 |
●2017年2月5日 マスナリジュンさん
「いや、セックスワークというのはほかの仕事と同じく立派な仕事で、そこにはたらいているひと皆、よろこんでやっているんだ」 とか、なんか、そういうのは、なんか、違和感があるんだよな。 |
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。 全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。 |
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AV業界は人身取引の巣窟です。
警察庁は先月(2020年3月)の25日、全国の警察へ向けて、人身取引に関する通達を発しました。
昨日(2020年4月15日)、この文書が公開されました。
当該通達にはおおきな文字で、「継続」と書かれています。
念を押す、という意味合いがあるようです。
この通達につきましては、後日ふれたいと思います。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」
(明日のブログへつづく)
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