AV強要被害者の瀧本梨絵さんが、先日、以下のツイートをされました。
このような動画があったとは。
寡聞にして存じ上げませんでした。
有益な内容ですので、音声を文字にさせていただきます。
当ブログを読んで関心をもたれたかたはぜひ、動画をご覧になっていただければと思います。
(『 #AV出演強要問題 』 2017.2.5 【 ナママス 】 vol.173より、引用。)
(※音声の文字化は、筆者。)
(※02:59のあたりから。)
●2017年2月5日 マスナリジュンさん
では、まず、最初に読むのはこれにしよう。
朝日新聞デジタル2016年ー
去年(2016年)ですね。
去年(2016年)の3月3日のこんな記事です。
「AV出演、モデル契約が… 相次ぐ強要被害、自殺女性も」
佐藤恵子さんというかたが書かれた記事です。
えー、読みます。
国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ(HRN)は3日、タレントやモデルとしてスカウトされた若い女性が、アダルトビデオ(AV)への出演を強要されている被害が国内で相次いでいるとする調査報告書を公表した。AV出演をめぐる相談が約3年で72件寄せられ、相談後に自殺した女性もいたという。
調査では、支援団体「ポルノ被害と性暴力を考える会」に寄せられた相談内容を分析した。その結果、「モデルなどに勧誘されたのにAVに出演させられた」が21件、「過去の出演AVの流通を止めたい」20件、「出演を強要された」13件などの内容だった。
ある女性は20歳の時、「グラビアモデル」の事務所と契約したつもりが、撮影直前にAVだったことが発覚。断ったが、「高額の違約金が発生する」などと脅されて出演を余儀なくされた。その後も違約金で脅されて出演を続けることを強要され、避妊具なしで複数の人との性行為や、12リットル以上の水を飲まされたこともあった。暴力的な撮影で性感染症や心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したという。
別の女性はスカウトマンに説得されて出演したが、直後に悔やんだ。やめたかったが、半年にわたって複数のAVに出演させられた。販売が続いて耐えられず、首をつって自殺した。
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という記事がありました。
で、いまの記事のなかにあったヒューマンライツ・ナウー
国境を越えて人権を守る国際人権NGOヒューマンライツ・ナウのその調査報告書が――いまの記事の日ですね――去年(2016年)の3月3日に、報告書が出ました。
で、それ自体はPDFで、けっこう長いんですけど、概要がヒューマンライツ・ナウのページに載っているので、それを読みますね。
「強要されるアダルトビデオ撮影 ポルノ・アダルトビデオ産業が生み出す、 女性・少女に対する人権侵害 調査報告書」のサマリー(概要)です。
AVに出演強要される女性の被害が相次いでいます。
「タレントにならない?」「モデルにならない?」などとスカウトされ、タレントやモデルになる夢を膨らませて誘いに応じる若い女性たちが、アダルトビデオの出演を強要されるという被害が相次いで報告されています。
日本を本拠とする国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは支援者・被害者から聞き取りを行い、被害の実態を調査しました。
その結果、若い女性たちが、AVに出演するという意識がないままプロダクションと契約を締結した途端、「契約だから仕事を拒絶できない」「仕事を断れば違約金」「親にばらす」等と脅され、AV出演を余儀なくされる事例が後を絶たないことが判明しました。
若い女性の無知や困窮に乗じて、衆人環視のもとでの意に反する性行為を強要し、その一部始終が半永久的に公にさらされる被害は著しい人権侵害であり、違約金の脅しによりこうした奴隷的な立場に置かれる「債務奴隷」ともいえる深刻な事態であり、女性に対する深刻な暴力です。
こうした被害に対応する法律は存在せず、監督官庁もありません。
AVプロダクションやメーカーには監督官庁もなく、風適法の適用もないため、違法行為は野放しで、女性は救済を求めることができません。
関連する法律のうち、「児童ポルノ禁止法」は18歳未満の少女のみを対象としており、刑法上の「わいせつ」には該当しないとされる例が多いのが実情です。
そして、どんなに残虐な性行為を強要され、さらに虐待されて負傷したとしても、「同意」「演技」だとして、強姦、強要、傷害、暴行罪等が立件されるケースはほとんどありません。同様に「演技」である等の理由から、売春防止法の適用もありません。
AV出演は、職業安定法、労働者派遣法上の「有害業務」とされ、プロダクションが雇用する女優を勧誘することは職業安定法上の処罰対象となり、プロダクションが雇用する女優をメーカーに派遣して撮影に応じさせることは派遣法違反として処罰対象になります。
しかし、業者は、巧みに女性との契約を労働契約でなく「委任」「委託」などの契約にしてしまい、実際には指揮命令関係があるのに、あくまでそれがないかのように装い、法の適用を免れています。
さらに、消費者法制、消費者契約法、特定商取引法、消費者安全法の定義にあてはまらないため、対応できません。勧誘規制や消費相談センターへの相談・解決、さらには業務停止等の強い行政処分も全く発動される余地がありません。
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で、望ましい法制度について、っていうことで、厚労省、内閣府、警察、検察、消費者庁、国会議員に対して、
「いろいろ改善してよ」
と。
「対応してよ」
ということを提言されており、Change.orgで署名も募集されているようです。
Change.orgで、AV強要、で検索すると、いまでも署名を募集されているようです。
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(略。)
●2017年2月5日 マスナリジュンさん
まあ、その、勧誘されてー
ひとつ、これ、ちょっと、本を紹介ー
最初にー
最後までみるひとってすくないでしょうから、最初に大事なことを言っておく。
えー、1冊、本を読みました。
ちょっと出しますね。
これがぼくのテキストでした。
「AV出演を強要された彼女たち」
ちくま新書から。
宮本節子さんという、このひとはどういうひとかと言うと、
「ソーシャルワーカー育成にたずさわる」
と。
で、
「ポルノ被害と性暴力を考える会の世話人として、女性や子どもに対するポルノ被害や性暴力をうったえる社会活動にとりくんでいる」
と。
まあ、そういうかたですね、宮本節子さん。
これを今日はね、読んできました。
で、いま自分がAV出演強要の問題に直面してこまっているとかね。
っていうひとは、これ、読まれるとよいと思います。
最近の本です。
12月に発売だったかな。
最近、出た本です。
で、そのなかでいろいろー
まず最初に、事例が紹介されているんですね。
その、AV出演強要被害に遭ったひとの事例。
そうだ、もう1個、最初に言っておこう。
いまこまっているひとね。
AV出演強要問題でこまっているひとは、PAPS(ポルノ被害と性暴力を考える会)という団体がこの問題について支援活動をおこなわれているようです。
で、PAPS(ポルノ被害と性暴力を考える会)で検索すると、いろいろ書いてあって、まあ、Q&Aがあったりとか、相談窓口、通報先一覧みたいなものがあって。
で、AVに出演させられそうになっている方へ、っていうのがあったりして。
だから、いま、まさにこまっているひとは、まずここをアクセスされるとよろしいんじゃないでしょうか。
あ、ここにちょっと、短い事例が書いてあるな。
うん、じゃこのPAPSのサイトのなかで、AVに出演させられそうになっている方へページの事例をー
ひとつ短いやつを読んでみますね。
Aさんの事例。
都内の大学に通うAさんは駅前で友達と待ち合わせをしているときに、芸能スカウトと称する人物からスカウトされました。そのスカウトに連れられて事務所に行くと、うまくあれこれと言いくるめられて契約を交わし、宣伝のためと称してトップレスの写真を撮られました。
家に帰ってきてから怖くなって、契約を取り消そうと思い、数日後、その事務所に出かけました。しかし、今さら遅いと言われ、高額な違約金(キャンセル料、バラシ代)をちらつかされ、さらにその場でレイプまがいの行為を受け、その模様をビデオカメラに撮られました。
相談する相手もおらず、結局、複数回、アダルトビデオに出演させられてしまいました。その後、弁護士に相談して、AV販売会社等に、出演作品の回収、販売中止を求めましたが、会社側はその求めに応じていません。被害者のAさんはその後、心身ともに深く傷つき、大学も続けられなくなりました。
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うん。
もう1個だけ、事例ー
短めなので読んでみますね。
あの、この問題の概要を知っていただきたいので、まずー
じゃ、Bさんの事例。
「細部は変えてあります」
と。
Bさんの事例。
都内の大学に通うBさん(19才)は、駅のホームで芸能スカウトと称する人物から「芸能活動に興味ありますか」と声をかけられました。名刺に書いてあるホームページを見ると、何名かのアーティストが登録され、特に怪しい会社ではなかったので、以前から憧れていたアイドルになれると思い、信用することにしました。
その後、芸能事務所の人から、アイドルとしてデビューするためとして、歌のレッスンや、フィットネスクラブに通ってダイエットをしたりしました。これらの費用は芸能事務所持ちでした。
20才になったある日、都心に住むように言われ、芸能事務所が指定するマンションを借りるように言われました。自分で払える額ではありませんでしたが、初期費用はすべて事務所が肩代わりするし、来月から仕事がはじまるからそれで支払えばよいと言われ、賃貸契約書にサインをして引越しました。
その数日後「オーディションが決まった」から行くようにとの指示がありました。ところがオーディション会場に行くと、それがアダルトビデオの面接であることを知りました。そこでは、本番はできるのか、アナルセックスはできるかなどを聞かれましたが、どうしたら良いのか全くわからず、知らない人たちに囲まれ、勝手にいろいろな事が決められ、最後にはトップレス姿の写真を撮られました。
帰宅してから怖くなって、スマートフォンで検索して支援団体を探して助けを求めました。数日間連絡を取らないでいると芸能事務所の人たちが、違約金のことや親や学校に言うぞと電話やメールで脅してきましたが、支援団体のスタッフといっしょに対処し、マンションも引き払いました。またAV出演契約についても弁護士と相談し、相手方と交渉して、親や学校に知られることもなく、違約金を払うこともなく、一切のAV出演をしなくてもすむようになりました。
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えー、先ほどのAさんの場合。
出演させられる前に相談する相手がいなかったために、結局、AVに出演させられました。
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それに対してBさんは、出演する前に支援団体に相談して、無事、被害を免れました。あなたはひとりではありません、どうか勇気をもって、PAPS、支援団体や性被害の問題に詳しい弁護士に相談してください。
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まあ、まあ、こういうことがあります。
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(再掲。PAPS)
「あなたはひとりではありません、どうか勇気をもって、PAPS、支援団体や性被害の問題に詳しい弁護士に相談してください」
現実には、羊頭を懸(かか)げて狗肉を売る(見かけが立派で実質がこれに伴わない)弁護士もいるので注意が必要です。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年7月17日>
何故今更告発?
皆様の1番の疑問はそこでしょう。
私は辞める時に弁護士会もセックスワーカー御用達の弁護士もその他5件以上の弁護士を当たっています。
が、当時は今の時代と違い『立証しにくい』と門前払いされました。
このタイミングで週刊文春様はいい意味で私を起用してくださりました。
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最初に支援団体へ相談するのがよいのかもしれません。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年4月26日>
結局「 #AV強要問題 」っていうある意味旬の問題に対し
良心的な機関も、ハイエナみたいな団体も、メディアも、寄ってたかって取り上げて喰い散らかし、被害者の心は置いてけぼり。
核心まで寄り添ってくれたのはPAPSさん位でした。だから私はこの国が嫌い。
※私の場合です。他の女性は知りません。
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マスナリジュンさんの論説のつづきは、明日のブログでご紹介をさせていただきます。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」
(明日のブログへつづく)



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