昨日、3日前(2020年3月31日)に発足した「性犯罪に関する刑事法検討会」についてふれました。
(参考。当ブログ)
・2020年4月2日
日本では現在、刑法の性犯罪の規定を見直すべき、との声が高まっています。
同検討会は今後、改正の可否について審議をおこなうこととなります。
このたび、検討会の委員のひとりに、被害者の山本潤さんが任命されました。
(2020年3月31日 TBS「性犯罪改正刑法見直し必要か、検討会設置 法務省」より、引用。)
<一部分を抜粋>
●2020年3月31日 TBS
法務省はこうした調査を踏まえ、性犯罪被害者の山本潤さんらをメンバーとする検討会を新たに設置し、法改正の是非などが議論される予定です。 |
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昨日(2020年4月2日)、山本潤さんは、ラジオに出演されました。
TOKYO FM 「TOKYO SLOW NEWS」 ・2020年4月2日 |
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聴きました。
有益な内容であると感じました。
アーカイブ版が公開されていますので、ぜひお聴きになっていただければと思います。
(2020年4月2日。「刑法改正と性的同意」)
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いちおうぼくのほうでも、番組の一部を文字にさせていただきます。
(※音声の文字化は、筆者。)
(※09:16のあたりから)
●速水健朗さん
そして、今回の刑法改正の検討会ー 弁護士や、刑事法研究者、被害当事者ら、17人で構成されています。 画期的だったの、これ、被害当事者がメンバーに入っている、ということなんですよね。 |
●伊藤詩織さん
はい、そうなんです。 やっぱりね、被害をうけた当事者たちが、 「わたしたちのはなしをわたしたち抜きでしないでください」 とずっと、あの、うったえかけていて。 それが現実化された、という。 |
●速水健朗さん
なるほど。 今日はその被害当事者で、検討会のメンバーに入った一般社団法人Spring代表の山本潤さんと電話がつながっています。 まず、伊藤さん、山本さんのことはよくご存じですか? どのようなかたか、っていうのをおうかがいしてもよいですか? |
●伊藤詩織さん
本当に温かいかたでー やっぱりわたしもいろいろと告発したときに悩んだり苦しんだりしているときに、彼女はあの、あの、性暴力被害支援看護師でもあるので、いろんな、こう、アドバイスを、あの、してくれた、本当に、あの、大切な、あの、かたですね。 |
●速水健朗さん
なるほど。 |
●伊藤詩織さん
で、彼女は、13歳から7年間、実の父親より性暴力を加えられていた、という経験があります。 |
●速水健朗さん
はい。 |
●伊藤詩織さん
はい。 |
●速水健朗さん
では、おはなしをうかがっていきましょう。 山本さん、もしもし。 |
●伊藤詩織さん
こんばんは。 |
●山本潤さん
こんばんは。 |
●速水健朗さん
こんばんは。 |
●山本潤さん
こんばんは。 |
●速水健朗さん
よろしくお願いします。 |
●山本潤さん
よろしくお願いします。 |
●伊藤詩織さん
よろしくお願いします。 |
●速水健朗さん
今回、当事者として、検討審議会に入られたことについて、これ、どのような経緯があったのか、おうかがいしてよろしいでしょうか? |
●山本潤さん
はい。 えー、もともと、まあ、前回の刑法、性犯罪の改正のときに、性暴力被害を理解しているひとっていうのは、12人中の委員のうち、まあ、2人しかいなかったのですね。 |
●速水健朗さん
はい。 |
●山本潤さん
被害者側の弁護士さん(角田由紀子弁護士)と被害者心理を支援している臨床心理士のかた(齋藤梓臨床心理士)。
(※参考) で、まあ、そして、刑法が改正されたんですけども、まあ、先ほどおはなしをされていた時効の問題のように、積み残された課題が多く。 |
●速水健朗さん
なるほど。 まずは当事者がその審議会に入るための活動をずっとされてきて、それがようやく実現した、ということなんですね。 |
●山本潤さん
そうですね。 |
●速水健朗さん
はい。 |
●山本潤さん
やはり、意思決定の場に入ることが重要だったと思ってます。 |
●速水健朗さん
はい。 |
●山本潤さん
はい。 |
●速水健朗さん
で、実際、どうでしょう。 そこの審議会に入られたことによって、やっぱり、おおきく変化って、手応えって、ありますでしょうか? |
●山本潤さん
まあ、あの、まあ、委員会(検討会)に入ったことは、まあ、被害当事者の枠が委員会(検討会)のなかに設置された、と思っていて。 まあ、本当に長い期間かかりましたけれども、ようやくスタートラインに立てたな、という気持ちです。 |
●速水健朗さん
はい。 そして具体的にね、これ、どういうポイントを見直していくべき、っていうところで、これ、参加されたんでしょうか? |
●山本潤さん
まあ、わたしたち自身がうったえているのは、まあ、時効の問題であったりとか。 |
●速水健朗さん
はい。 |
●山本潤さん
暴行、脅迫要件のハードルが高くて、落とされてしまうかたが多いので、不同意性交を犯罪の規定に加えていただくこととか。 まあ、先ほど、監護者のはなしも出ていましたけれども、親などから性交されても、養育費を払っていないから、まあ、親としてみられないとか。 そういうー あとは、教師とか。 祖父とか、兄とか。そういう人は監護者として認められない事が多いので、そのような地位、関係性にもとづいて、性加害をおこなうひとの範囲の拡大をもとめていきたいな、と思っています。 |
●速水健朗さん
なるほど。 伊藤さんからも質問ありますか? |
●伊藤詩織さん
そうですね、やっぱり、時効に関してはね、あの、イギリスでは時効がなかったりだとかー |
●速水健朗さん
あー、そうー |
●伊藤詩織さん
ドイツでは30歳になるまで子どものときに受けた、あの、被害であれば、30歳まで時効がない、っていうね、ところもあるので。
やっぱり、あの、山本さんはけっこう海外の、イギリスの、あの、刑法に関しても勉強されて、あの、ロビイングされていましたよね? |
●山本潤さん
はい、そうですね。 イギリスは性犯罪に関して、時効がないですし。 ドイツは児童の性的虐待の被害者のためのコールセンターに問い合わせたひとの平均年齢が46歳だったという調査が出てー |
●速水健朗さん
うーん。 |
●伊藤詩織さん
それくらい、やっぱり、被害に気づいて、言語化して、まあ、被害があったっていうことをつたえられるまでに時間がかかるということなんですよね。 |
●速水健朗さん
その時間のかかりかたっていうのも、10年、20年ー もっと、っていうことがこれある。 これ、日本でもやっぱり同じなんでしょうか? |
●山本潤さん
はい、私、「13歳、『私』をなくした私」という本を出して、自分の被害についてもつたえているんですけれども、その本を読んでお手紙をくれる読者のかたには60代、70代のかたがいて、 「いままで何が起こったかわからなかったけれどもようやくあれが性被害だったということがわかりました」 というふうに、打ち明けてくれるかたはすごく多いんですね。 |
●速水健朗さん
はい。 |
●山本潤さん
だから、やはり、なかなかこう自分の被害っていうことが、まあ、被害だというふうなことがわからない。 でも、同じようなひとの経験を聞いたり、まあ、事実をみたりして気づく。 でも、それに気づくにはものすごい長い時間がかかっているということがあると思います。 |
●速水健朗さん
はい。 まあ、検討しなきゃいけない材料として時効の年数の問題である、というはなしですが、ほかにも何か問題、おおきい問題点て、いくつかありますでしょうか? |
●山本潤さん
まあ、やはり、この暴行脅迫とか心神喪失とかでないとみとめられない、っていう、要件の問題は非常におおきいな、と思います。 |
(2020年4月2日。「刑法改正と性的同意」)
□アーカイブ版 |
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(再掲。伊藤詩織さん)
「それくらい、やっぱり、被害に気づいて、言語化して、まあ、被害があったっていうことをつたえられるまでに時間がかかるということなんですよね」
(再掲。速水健朗さん)
「その時間のかかりかたっていうのも、10年、20年。もっと、っていうことがこれある。」
(再掲。山本潤さん)
「やはり、なかなかこう自分の被害っていうことが、まあ、被害だというふうなことがわからない」
「それに気づくにはものすごい長い時間がかかっているということがあると思います」
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年11月17日>
2011年。 あの時の私は空気を読み過ぎて前事務所社長やスタッフの機嫌を伺う様になっていた。 騙された事に気づいた時も、言いたい事もなかなか言い出せないまま、前社長と造り上げた“架空の”人参を目掛けて走ってた。 3年間。 |
●香西咲さん
<2016年7月14日>
今まで人間とは思えない仕打ちを受け続けてきた事、やっと吐き出す事ができました。 こんな私ですが今も変わらず好きでいてくださる方、本当にありがとうございます。 何度も言うけれど今後私はその人たちを大切に生きていくのみです。 「おまえ明日死ぬかもしれないんだから(←青木亮の口癖)」 |
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香西咲さんはご自身のちからで桎梏を解き放ちました。
あとは性犯罪者たちの逮捕を待つだけです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(哲学者のウィトゲンシュタイン)
「絶望に終わりはない。自殺もそれを終わらせることはない。人が奮起して絶望を終わらせない限りは」
(明日のブログへつづく)
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