福岡高裁はこのたび、性犯罪に関する第1審の無罪判決をくつがえしました。AV強要では、香西咲さんたち被害者の声が、コペルニクス的展開を実現しました

昨年(2019年)、性暴力に抗議をするデモンストレーションが話題となりました。

(2019年11月3日 朝日新聞「性被害、顔隠さぬデモに共感 痛みのわかる記者が見た」より、引用。)

2019年11月3日 朝日新聞

きっかけは、(2019年)3月に性犯罪の無罪判決が4件相次いだことだった。
飲酒を強要されて眠り込んだ女性がレイプされた事件の判決では、抵抗できない状態だったことを認めながら、被告は女性が拒否していないと思い込んだ可能性があると指摘した。
別の判決は、父親から娘への継続的な性虐待を認めながらも、娘の抵抗が「著しく困難だったとは言えない」と判断した。

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(再掲。朝日新聞)
父親から娘への継続的な性虐待

無罪判決のあと、検察は、控訴しました。
第2審の判決は3月12日に言い渡されます。

(参考。当ブログ)
2020年1月21日
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(再掲。朝日新聞)
飲酒を強要されて眠り込んだ女性がレイプされた事件

こちらの控訴審につきましては、一昨日(2020年2月5日)、判決が出ました。

今回、福岡高裁が下した判決は、懲役4年、です。
第1審の無罪判決は破棄されました。

(2020年2月5日 西日本新聞「準強姦被告に逆転有罪判決 『抵抗できないと認識』福岡高裁が懲役4年」より、引用。)

2020年2月5日 西日本新聞

公判では(1)女性が心理的、物理的に抵抗できない抗拒不能の状態だったか(2)抗拒不能であることを被告が認識していたかどうか-が争われた。
一審判決は(1)について「テキーラの一気飲みなどで女性が眠り込み、抵抗できない状態だった」と認定。
(2)に関しては女性に意識があるように周囲に見えていた点や、明確な拒絶の意思を示さなかったことから「性交を許容していると誤信する状態だった」と判断していた。

第1審で福岡地裁久留米支部が下した無罪判決は、国会でもとりあげられました。
会議録を参照します。

2019年11月12日 参議院 法務委員会

(2019年11月12日 参議院 法務委員会「会議録」より、引用。)

2019年11月12日 山添 拓 参議院議員(日本共産党)

(前略。)
2019年の3月12日、福岡地裁久留米支部判決の事件は、40代の会社役員が準強姦で起訴された事件です。初対面の20代女性と性交に及んだものです。

最高裁に伺います。
判決は、女性が性交に同意していたかどうかについて、どのように認定をしておりますか。

2019年11月12日 安東 章 最高裁判所 事務総局 刑事局長

委員から御指摘いただきました福岡地方裁判所久留米支部の平成31年の3月12日の判決、これの判決書の5ページ5行目から6ページ7行目までの理由の部分を読み上げます。

Xは、
①2月4日午後11時頃から本件飲み会に参加したところ、同月5日午前4時15分頃までの数時間の間に、ショットグラスに入ったテキーラ(なお、関係証拠によればアルコール度数は40%程度と認められる)の一気飲みを数回させられるなど、多量のアルコールを短時間のうちに摂取していたこと、

②同日午前4時15分頃までに、カウンター席で眠り込み、眠ったまま嘔吐しても目を覚まさないような状態であったこと、

③嘔吐後、店内にいた他の者に運ばれてソファーフロアに移動させられたところ、周囲の問いかけには応じるものの、再び眠るような状態であったこと、

④同日午前4時22分頃までに、ソファーの上で、スカートがまくれ上がり、はいていたストッキングやパンツが見える状態で眠り込んでいた上、その様子を写真撮影されても気付かなかったこと、

⑤同日午前5時41分頃までに、ソファーの上で、スカートの下にストッキングやパンツをはかずに横になり、添い寝する被告人から抱き付かれ、スカートの内側に手を入れて体を触られていた上、その様子を写真撮影されても気付かなかったこと、

⑥その後、被告人から陰茎を挿入されたこと、

⑦本件飲食店を退店した後、本件サークルのLINEグループから退会したり、産婦人科医院を受診して避妊のための薬(アフターピル)の処方を受け、これを服用したりしたことなどが認められる。

以上によれば、Xは嘔吐した時点で飲酒酩酊のため眠り込んだ状態であったと考えられるところ、ソファーフロアに移動した後も、周囲からの問いかけに応じるものの、再び眠り込み、無防備な状態で横になっていたなどしていたものであるから、状況を認識して思うように体を動かすことができる状態ではなかったと言える。

そして、Xが本件性交後、本件サークルのLINEグループから退会し、避妊のための薬を服用するなどしていたことからすると、Xが少なくとも本件のような状況で性交することを許容していたとは考えられないから、本件性交時においても依然として状況を認識して思うように体を動かすことができる状態にはなかったというべきである。

したがって、Xは、本件性交時、被告人に対して抵抗することが著しく困難であり、抗拒不能の状態にあったと認められる。

以上でございます。

2019年11月12日 山添 拓 参議院議員(日本共産党)

ありがとうございます。

性交することを許容していたとは考えられないと。
つまり、同意がない、望まない性交であるということは認めているんですね。

(再掲)
2020年2月5日 西日本新聞

公判では(1)女性が心理的、物理的に抵抗できない抗拒不能の状態だったか(2)抗拒不能であることを被告が認識していたかどうか-が争われた。
一審判決は(1)について「テキーラの一気飲みなどで女性が眠り込み、抵抗できない状態だった」と認定。

(2019年11月12日 参議院 法務委員会「会議録」より、引用。)

2019年11月12日 山添 拓 参議院議員(日本共産党)

で、なぜこの被告人が無罪になったのかといえば、これは抗拒不能ではあるけれども、そのことを被告人が認識できなかったと、だから無罪だと、故意がないと、こういうことになっていたわけです。

(再掲)
2020年2月5日 西日本新聞

(2)に関しては女性に意識があるように周囲に見えていた点や、明確な拒絶の意思を示さなかったことから「性交を許容していると誤信する状態だった」と判断していた。

(2019年11月12日 参議院 法務委員会「会議録」より、引用。)

2019年11月12日 山添 拓 参議院議員(日本共産党)

ただ、これ、つまりレイプであったと、それを認めながら、そのことの認識がなければ無罪と。
無神経な人ほど有罪を免れるという事態になっているわけですね。
(後略。)

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以前、テレビはよく、政治などに関する討論番組を放送していました。
田原総一朗氏が司会を務める番組は人気があったようです。
漫画の「美味しんぼ」を読むと、当時の世情を反映した光景が出現します。
ある新成人が、成人式の場で、政治について討論をしましょう、とうったえました。
参加者は皆、その声に呼応しました。
ディベートは日本の各所でおこなわれました。
現在は廃(すた)れています。
当然です。
ディベートは、単なるおしゃべり、です。
狭い空間で口角沫(あわ)を飛ばしたところで、世の中はかわりません。

フラワーデモ追い風
こうした人々の行動が世の中をかえました。
AV出演強要も然りです。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年6月23日

皆に、今の私の立ち位置は危ないと言われました。
チンピラは何を仕出かすか分からないと。
東京湾に沈められるかも知れないし行方不明になるかも知れない。
色んな人から言われる。
そんなに脅されたらぶっちゃけ、
本当に不安で不安で眠るのも恐ろしい。

香西咲さん
2016年7月6日

週刊文春様の報道に私のAV強要の件が出始めている様です。
ファンの方々は読んでいて心が痛くなる内容だと思います。
ですがデビューから前の事務所を経て独立迄に受けた現実であり、これを経て今の私がある事を知って頂けたら幸いです。
またそれが今のAV業界の為にもなると信じてやみません。

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香西咲さんたち被害者の声が、コペルニクス的展開を実現しました。

(※広辞苑より)
コペルニクス的展開」=「ものの考え方が、がらりと正反対に変ること

ちなみに国会での質疑は政権にとって圧力となります。
国会議員と政府のやりとりはディベートのようなお遊びとちがいます。
いちおう申し添えておきます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)



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