昨年(2019年)の11月12日のことです。
安倍晋三総理大臣は、男女共同参画会議の議長(内閣官房長官)に対して、諮問をおこないました。
「国内外の様々な状況の変化を考慮の上、今後、政府が新たな男女共同参画基本計画を策定していく際の基本的な考え方についてお示しいただきたい」
と。
これをうけて、15日後の2019年11月27日、第1回第5次基本計画策定専門調査会が開催されました。
2019年11月27日 第1回 第5次基本計画策定専門調査会 □議事次第&配布資料 □議事録 |
(参考。当ブログ)
<第5次基本計画策定専門調査会で配布された資料について> ・2019年12月10日(その1) ・2019年12月11日(その2) ・2019年12月12日(その3) ・2019年12月13日(その4) <第5次基本計画策定専門調査会の議事録について> |
本日は、同専門調査会の議事録のなかから気になった発言をみていきます。
2019年11月27日 第1回 第5次基本計画策定専門調査会
橋本聖子 男女共同参画担当大臣
<27ページ>
●2019年11月27日 橋本聖子 男女共同参画担当大臣
(前略。) また、許しがたい人権侵害である女性に対する暴力も根絶されたとは言いがたい状況にありまして、依然として女性が抱える様々な問題が残されているところであります。 |
(中略。)
現行の第4次計画において、進捗が十分でなかった事項、そして、時期計画で、より一層力を入れていくべき事項、そして、将来を見据えて、新たに盛り込む事項など、様々な論点があるかと存じますが、委員の先生方の豊富な経験、そして、御知見を頂戴いたしまして、基本計画のための基本的な考えを御議論いただきたいと思っています。 (後略。) |
現在、運用されている第4次男女共同参画基本計画は、2015年12月25日に策定されました。
同計画のなかに、AV出演強要に関する記述はありません。
(再掲。橋本聖子 男女共同参画担当大臣)
「新たに盛り込む事項」
先日の第1回第5次基本計画策定専門調査会では、AV出演強要の件が話題になりました。
吉田 内閣府 暴力対策推進室長
<10ページ>
●2019年11月27日 吉田 内閣府 暴力対策推進室長
17ページになりますけれども、そのほか、若年者の女性が様々な性暴力の被害を受けるという事例としまして、アダルトビデオへの出演を強要されるとか、JKビジネスの中から強要事例が生じることから、そうしたことに対する関係対策会議を打ち出しまして、毎年4月を防止月間として、広報啓発などを行っております。 |
小西聖子 委員(会長代理)
<24ページ>
●2019年11月27日 小西聖子 会長代理(武蔵野大学教授)
JKビジネスと、AVに関しては、今までやられていますけれども、もう少し子供に関する被害に関して、総合的な施策を持たないと、きのうもSNSの被害による性被害のことがニュースで出ていますけれども、いけないと思っています。 |
第5次男女共同参画基本計画にAV出演強要が明記されるのは必定です。
種部恭子 委員
<31ページ>
●2019年11月27日 種部恭子(医療法人社団藤聖会女性クリニックWe!TOYAMA 代表)
(前略。) (略)、まず、性暴力について、先ほども小西委員がおっしゃったように、ワンストップセンターができたのは良いのですけれども、最終的に性犯罪として加害者を罰するというところに達していないところは、せっかく法律ができても運用の問題、捜査の段階などに様々な問題があるからです。 ですから、この取り組みは、引き続き、重点としておいていただきたいと思います。 (後略。) |
|
(再掲。種部恭子 委員)
「最終的に性犯罪として加害者を罰するというところに達していない」
「せっかく法律ができても運用の問題、捜査の段階などに様々な問題があるからです」
AV出演強要についても、新法が制定されたあともひきつづき、政府による後押しがもとめられます。
種部恭子 委員
<31ページ>
●2019年11月27日 種部恭子(医療法人社団藤聖会女性クリニックWe!TOYAMA 代表)
女性(女子)差別撤廃委員会のフォローアップの委員もさせていただいていたのですけれども、積み残した課題がいっぱいあり、国民も全然わかっていないと思います。 |
「女性(女子)差別撤廃委員会のフォローアップ」につきましては、過日の当ブログでもふれました。
(参考。当ブログ)
・2019年11月27日
女子差別撤廃委員会最終見解への対応に関するワーキング・グループ
女子差別撤廃委員会最終見解への対応に関するワーキング・グループ □2019年1月9日 第1回(議事録) □2019年1月15日 第2回(議事録) |
当該議事録のなかから種部恭子委員の発言の一部を抜粋します。
(2019年1月15日 第2回女子差別撤廃委員会最終見解への対応に関するワーキング・グループ「議事録」より、引用。)
<15ページ>
●2019年1月15日 種部恭子 委員(医療法人社団藤聖会女性クリニックWe富山院長)
しかし、まだ日本には、子供たちの性を商品としているものが多くあり、オリンピックを目の前にして本当に恥ずかしいと思う。 |
AV出演強要につきましては、小山内世喜子委員が言及されています。
(2019年1月15日 第2回女子差別撤廃委員会最終見解への対応に関するワーキング・グループ「議事録」より、引用。)
<15ページ>
●2019年1月15日 小山内世喜子 委員(一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと代表理事)
AVへの出演等について、被害者は消費者という立場から、あるいは労働者としての立場からも保護されるものがないため、二次被害に苦しんで何ら救済を受けられないのが現状であると思う。 |
小山内世喜子委員は現在、第5次基本計画策定専門調査会の委員でもあります。
(参考。2019年11月27日 第5次基本計画策定専門調査会「第5次基本計画策定専門調査会 委員名簿」より。)
●第5次基本計画策定専門調査会 委員
(◎印:会長、※印:男女共同参画会議議員)
※◎佐藤博樹 中央大学大学院戦略経営研究科教授 |
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(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年4月2日>
以上、 二次被害、三次被害に悩まされており、お力添えを頂きたい次第です。 アドバイスだけでも構いません。 人生の諸先輩方、何卒宜しくお願い申し上げますm(_ _)m |
●香西咲さん
<2018年4月3日>
二次被害、三次被害も含めて再度相談に行かないと。 |
●香西咲さん
<2018年4月6日>
やってますよ。 集団で陥れてきた一次被害もまだ解決していないのに二次被害、三次被害まで結局全部を私が対処しなければならない。 |
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(再掲)
●2019年11月27日 小西聖子 会長代理(武蔵野大学教授)
JKビジネスと、AVに関しては、今までやられていますけれども、もう少し子供に関する被害に関して、総合的な施策を持たないと、きのうもSNSの被害による性被害のことがニュースで出ていますけれども、いけないと思っています。 |
政府によるAV出演強要対策は法律が制定されたあともつづきます。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)
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