2日前から、12月18日に放送された『荻上チキ・Session-22』についてみています
(参考。当ブログ)
・2019年12月21日(第1回目)
・2019年12月22日(第2回目)
2019年12月18日 TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』 「伊藤詩織さんへの性暴力をめぐる民事訴訟。元TBS記者に賠償判決」 |
本日は残りの約10分間を拝聴します。
(※音声の文字化は、筆者。)
<19:34のあたりから>
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
これは山口氏のほうの反訴のほうですね。 つまり、伊藤詩織さんがいろんなことを書いたり記者会見したりしたことで、自分は名誉毀損のいろいろな被害をうけた、と。 なので、謝罪広告を出せ、とか。 あと、けっこう多額の賠償金をー |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
1億を超えるー |
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
1億を超える賠償金を払え、というようなことを言ったわけですが。 結局それが、あの、なんて言うかな、あの、真実であったとしてもですね、たしかにひとによってはそれが名誉毀損にあたる場合もないとは言えないですよね。 ところが判決ではどういうふうに言っているかというと、 つまり、その、真実でもあるし、あの、それは公益、あ、たとえばその、これは山口氏のプライバシーの侵害なんじゃないか、という、たとえば、考え方もありますよね。 でも、これは、その、プライバシーを超えておおやけの利益をはかる目的の表現なのであって、したがって名誉毀損ではない、ということを裁判官も今回みとめているんですね。 |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
うん。 通常、名誉毀損にね、なる場合にはやはり、事実を摘示したかどうか。 それを広く知らしめたかどうか。 このことによって傷ついたかどうか、に加えて、公益に資するか否か、というところがポイントだとー |
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
そう、そこがとても大事なんですよね。 たから、あの、単なる事実があった、とか、それか、単なる傷付けた、だけではなくて、それは実際その、そうやって記者会見なり本なりにするべきものだったのかというところだったのですが、 「それはまったくそういうものである」 と。 ここにもう1回くりかえしますが、 その、公益をはかる目的、というのは、性犯罪の被害者をとりまく状況の改善をしたいということなんだ、と。 だからそういう意味ではこの、あの、これは別に偶然かもしれませんが、あの、先ほど伊藤詩織さんは会見で、 |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
声をあげるというのはそれだけの必要性があったのだ、というふうに認定したということなんですね。 |
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
うん、そう、認定したということなので、それは偶然の一致なのでしょうけれども。 でも、はからずもそういうことが、まあ、記者会見では特にわたしは印象に残りました。 |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
うーん。 そうしたなかであの、今回、いろいろな問題に波及する、ということになっています。 これはひとつは、この数年間、えー、性暴力に対する、まあ、性被害、性加害に対する、まあ、刑事のありかた、刑事司法のありかた、とか、それからワンストップセンターなどの整備であるとか、そうしたものが国会でもずっととりあげられていましたよね。 |
●2019年12月18日 澤田大樹 TBSラジオ 記者
そうですね。 この間、まあ、番組でも何度かとりあげていますけれども、えー、衆参それぞれの法務委員会でこの性暴力被害に対して、まあ、どう対処していくか、ということはずっと、まあ、やられてきていて。 で、ついこの間のその法務委員会のなかでもー うーん、来年、その、見直しですよね、刑法の。 その見直しをするというタイミングが来る、と。 そのなかで、うーん、このことをいろいろ考慮してください、と。 この間、あった、さまざまな裁判、その関連の、まあ、判例もふくめて考慮してください、っていうはなしをずっと質疑のなかで出ていて、それについては、まあ、検討の課題のなかに入っている、と。 それは、法務省サイドも、それも大臣も、それぞれみとめていることですので。 じゃこの間、出てきたさまざまな問題について、つぎにどうかわっていくかというところは、まあ、国会でも当然やるでしょうし、われわれメディア側もちゃんとウォッチしていかなきゃいけないことだな、というふうには思います。 |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
そうですね。 で、いっぽうで崎山さん、これからの、その、まあ、必要な議論というのはどういうふうなのが考えられますか? |
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
そうですね、ひとつは、あの、これは伊藤さんも弁護団も言っていましたけれども、まさにその国会の議論とかかわるのですが、刑法が、まあ、3年前に改正されて、来年が見直しの時期だ、ということで。 結局その、 「もう一度、刑事裁判をやらないんですか?」 みたいな質問も若干、出たんですね。 しかし、 「現状の刑法のままでは、たしかに、わからない」 と。 それは。 それよりは今回、民法できちんといろんな供述がオープンになったこと自体がよかったわけだから。 特にその、いまさらまた、刑事裁判をやりましょう、というはなしには、それはならないけれども、本来ならば刑法できちんと刑事裁判でやるべきなのだからそういうことをやりたい。 そういううごきをやりたいのと、伊藤さん自身がやはりサバイバーのかた、これは被害者のかたですね、性暴力のサバイバーのかたに対しても、あるいは場合によっては加害者のかたに対しても、自分がさまざまなことをー 自分もまだ、きつい。 いろんなフラッシュバックとかトラウマが残っていてきついけれども、同時に、あの、サポートしてくれるひともいる。 あるいは加害者にもそういう気持ちをわかってほしい。 そういった活動もできていく。 そういう活動が広まるほうも大事だと思います。 それは両方だと思うんですよね。 ひとつはもちろん、法律の改正であるとか、そういうささえるほうですね。 裁判なり、行政なりで。 で、その、つながる部分として、ひとりひとりがそういう問題の所在を知る、とか、そういったことにつながっていけるなと思うんですよね。 これはね。 はい。 |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
そうですね。 基本的な認識として、これはたとえば、今回の裁判の過程のなかで、まあ、被告、要は山口氏側がその、反論というような仕草をしていくなかで、たとえば、まあ、酔っているからホテルに連れて行って落ち着かせていて、そしたら、あの、混乱していたのでなぐさめるために性行為に及んだ、というような説明というものがー たとえばそもそもこれ、あの、えー、仕事についての相談をしていて、インターンなどのさまざまな相談をうけていたある種、雇用可能性のある権力をもっている側がそのような個室に誘うということのあまりにもその、パワーハラスメントに対する、まあ、認識の甘さなどが、この説明をすることによって、 「しょうがないな、と思われてもいいんじゃないか」 という感覚で説明しているのであれば、その感覚はかなり危ういものではあるんですよね。 |
●2019年12月18日 澤田大樹 TBSラジオ 記者
あの会見でね、あの、山口さんの会見のほうでも、実はそのはなしが出てですね。
(※参考) あの、その、いまチキさんがおっしゃった、まったくのところ、について、そこで関係をもつっていうこと自体がおかしい、と。 |
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
これは、あの、判決のほうでその部分が問題になったのは、つまり、詩織さん、伊藤詩織さんはその時点ではまだ、かれはワシントン支局長なので、就職の斡旋を期待できる立場にたしかにあった。 (山口氏は)強い立場にあった。 にもかからわず警察等に相談に行っているわけですよ。 そのはなしがだめになっても、わたしはこんな同意していないことをされたんだから、ってことで。 だから別にあの、詩織さんが嘘をつく理由はないじゃないか、と。 これが、それを気にして、たとえば、あの、ぜんぜん別の職に就いてから、たとえばシーンなど言ったとかいうんなら別ですけれども。 それはわかっていたにもかかわらず、そういう状態だったにもかかわらず申告しているんですから、(裁判官は、) 「これは本件行為は原告の意思に反したものを裏付けている」 とまで言っているんですね。 |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
踏み込んでいますね。 |
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
はい。 だからそこはきちんと、その、常識的なー あの、これは、あの、かなり常識的なー まあ、論理的に整合性がなければだめですけれども、常識的な判断だった、と言えますよね。 |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
うーん。 さて、山口氏側は控訴の考えをしめしています。 裁判の流れ、最後に崎山さん教えてください。 |
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
あの、控訴するので。
(※参考) ただ、山口氏側がー (参考) それは裁判にギリギリ間に合うような間に合わないようなタイミングで出されたので、今回の判決に反映しているかどうかはわかりませんがー |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
反映はされていないんですよね。 今回はね。 |
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
あ、っていうか、(判決文に)そういうの書いていないから。 あ、たとえば裁判官、読んだかもしれないけれども。 それを頭に入れて判決を書いたかどうかはわからないですね。 だけれども、控訴審では当然ながら、それは当然、また主張に使えるわけですから。 |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
ホテル側の目撃者のかたの証言があった、と |
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
ホテル側のドアマンのかただ、って言うことですけども。 その目撃証言がきちっとある、と。 で、今回は間に合っていないけれども、それは控訴のときにも当然、やっていけますから。 これだけ固い証拠がいろいろそろっているなかでそれを覆(くつがえ)せるのか、と。 控訴するほうは、と。 そのへんですよね。 |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
はい。 また、今回の件をうけて、まあ、性暴力などに対するメディアの発信であるとかー |
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
はい、あ、そういうのはもちろん、もっと大事ー 今回やっぱり、たくさんあつまったというのはー しかもいろんなメディアがあつまっていました。 外国メディアもふくめてね。 それもよかったことだと思います。 それもひとつの。 |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
そしてメディア内部の啓発などにも、あの、しっかりととりくまなくてはいけないんですよね。 |
●2019年12月18日 崎山敏也 TBSラジオ 記者
それは、われわれもふくめて、っていうことでー |
●2019年12月18日 荻上チキ キャスター
さて、澤田さん、崎山さん、ありがとうございました。 |
2019年12月18日 TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』 「伊藤詩織さんへの性暴力をめぐる民事訴訟。元TBS記者に賠償判決」 |
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示唆に富む内容でした。
(再掲。崎山敏也 TBSラジオ 記者)
「これは山口氏のほうの反訴のほうですね。つまり、伊藤詩織さんがいろんなことを書いたり記者会見したりしたことで、自分は名誉毀損のいろいろな被害をうけた、と。なので、謝罪広告を出せ、とか」
「1億を超える賠償金を払え、というようなことを言ったわけですが」
「でも、これは、その、プライバシーを超えておおやけの利益をはかる目的の表現なのであって、したがって名誉毀損ではない、ということを裁判官も今回みとめているんですね」
「その、公益をはかる目的、というのは、性犯罪の被害者をとりまく状況の改善をしたいということなんだ、と」
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年10月5日>
またフラッシュバックしてしまいそうなので自粛します、 失礼致しましたm(_ _)m 尊敬する有名な方はこの件を |
AV業界が被害者の方々を反訴することはできません。
伊藤詩織さんの裁判によってこのことが明白になりました。
AV出演強要をおこなったやつらが零落していく姿を眺めさせていただきます。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)
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