元女優が勝訴した東京地裁平成18年5月23日判決(その1)。AV出演強要についても香西咲さんたち被害者があきらめなければ、最後はかならず勝利します

昨日のつづきです。
プロバイダ責任制限法 名誉毀損・プライバシー関係ガイドラインをみますと、元女優がうったえた裁判の要旨が掲載されています。

プロバイダ責任制限法 名誉毀損・プライバシー関係ガイドライン(第4版)より。)
<22ページ>

「引退したAV女優が、現役当時に週刊誌の掲載のために撮影した写真、ビデオの販売促進のために撮影した下着姿で股を開いた写真、ビデオのキャプチャー画像をゴシップ記事と合わせて掲載された事案で、東京地裁平成18年5月23日判決

裁判所は以下の判断をしました。

裁判例要旨(プライバシー編)より。)
<40ページ>

「ビデオのキャプチャー画像は裸体及び性行為の状況を示すものであり羞恥心を伴うものでありビデオの紹介に使用されることはビデオ出演者は認容しているというべきであるがその限度を超えて引退後にゴシップ記事に合わせて週刊誌に掲載されることにつき承諾を与えていたということはできない」

元女優は勝訴しました。
本日は、裁判所が公開している判決文をみてみます。

(参考。検索の手順)
裁判所 裁判例情報
①裁判年月日のところに、「平成18年5月23日」と入れて検索
  
②5つの候補のうちから、「平成18年5月23日 東京地方裁判所」を選択
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(2006年【平成18年】5月23日 東京地方裁判所「判決文」より、引用。)

原告(元女優)と被告は、以下のとおりです。

原告(元女優)
2006年【平成18年】5月23日 東京地方裁判所

「かつて有名なアダルトビデオ女優であり、著作活動及びテレビタレント等としての活動もしていた」
「昭和61年(1986年)8月から「X」(「X’」を使ったこともある。)の芸名でアダルトビデオに出演し、タレント等として活動し、さらに著作活動などもしていた」

「平成6年(1994年)5月に東京都内のビジネスホテル2階テラスから誤って転落して全治6か月の傷害を負い、その治療のため入院生活をした」

「後は、前記のような芸能人などの活動はしていない」

被告
2006年【平成18年】5月23日 東京地方裁判所

「雑誌の出版等を業とする資本金1億円の株式会社」

「週刊誌を毎週発行している」

「被告の商号は、従来「株式会社徳間書店」であったが、平成17年(2005年)4月1日に現在の商号(芝ホールディングス)に変更した」

元女優は出版社をうったえました。

うったえの内容
2006年【平成18年】5月23日 東京地方裁判所

「プライバシーないし名誉感情を侵害する記事及び肖像権等を侵害する写真を掲載した」
「掲載行為によって原告が被った精神的損害及び弁護士費用相当額の損害の賠償並びに前記記事及び写真が掲載された雑誌の最後のものの発行日から支払済みまでの遅延損害金(を支払え)

出版社はどのような記事を掲載したのでしょうか。

記事の内容

①1999年6月10日号
2006年【平成18年】5月23日 東京地方裁判所

(見出し)

「直撃ノンフィクション アダルトビデオ 猥褻AV三国志!」
「Dが語り尽くす「ダイヤモンドの女優たち」① Xは『SMぽいの好き』の撮影初日、4枚のポルノ小説を書いて心の準備をしてきた」

(写真)
・「本件第2写真A」
・「本件第2写真B」

②1999年6月17日号
2006年【平成18年】5月23日 東京地方裁判所

(見出し)

「直撃ノンフィクション アダルトビデオ 猥褻AV三国志!」
「Dが語り尽くす「ダイヤモンドの女優たち」② オッパイの大きな女は好きじゃないけどEの『赤ちゃんの頭』2つには驚いた」

(記事)

(「愛とセックスは別腹」だと」との見出しの下)

「当時のXには彼氏がいたんですよ。それで、『SMぽいの-』の次の作品で、名古屋に行って8人くらいと乱交するって撮影があったんですけど、カラミの撮影が終わって一休みって折に、彼女が、『監督さんあの、お電話お借りしてもよろしいでしょうか?』って言うのね。もちろんいいよってなりますよ。そうすると電話口で、『もしもし、あの、もしもし、どちら様ですか‥‥』って大声で言い始めたの。どうも、彼氏に電話を入れたら、女が出たみたいなんだよね‥‥」

「せっぱ詰まったXの口調をまねながら言う」

(記事)

「それで『代わってください』となって、野郎が出た。『どういうことですか。信じられません。いいえ、わかりません、私はわかりませんわ』なんて、やってんだよ。で、すごいなあと思ってね。自分は今、7人か8人とやり終わったばかりなのに、彼氏のところに電話して、相手に女がいたからって、よくこんなことが言えるなって。その姿を見て、やっぱり女ってのは『愛とセックスは別腹』なんだ、と。(略)‥‥」

(記事)

(「母親や親戚にも紹介した」との小見出しの下)

「Xは結局、ビデオのことが親にバレて、家から放逐されてしまいましたね。籍まで抜かれてしまって、パスポートを取りに行ったときには、籍が独立したものになってました。天涯孤独の身になってしまったんですよ。」

(記事)

(「自分を失うことを怖がって…」との小見出しの下)

「Xとはセックスをそんなにしませんでした。彼女はセックスに熱中するあまり自分を失うことを極端に怖がっていましたから。いざ始めてしまうと、抑えがきかなくなるというのが常に頭にあるらしく、終わってから強い自己嫌悪に襲われてしまうみたいなんです。そのことは彼女の口から直接聞かされ続けたんですけど‥‥だから、私が強く求めたときしかしなかった」

「続けてD’だけが知るXの意外な姿は、ほかにもあった」

(記事)

「そんなふうにセックスが嫌いな彼女なんですが、やはりビデオでの印象があるじゃないですか。だから雑誌やテレビの仕事に行くと、彼女のことを誤解した人にセクハラを受けてしまうことが多かったんですよ。そのたびに自分の部屋に戻っては泣いていましたね。例えば某月刊誌の編集長にホテルで強姦されそうになったり、某タレントに新幹線の中でフェラチオを強制されたりした。そんなこと、挙げればきりがないほどありましたよ」

「1年半後、Xは中野区内のビジネスホテルから投身自殺未遂をしてしまう」

(記事)

「自殺未遂の直前に『FOCUS』で彼女の裸の写真が出たでしょ。あれを見たときは涙が出た。そして、自殺未遂のときは、彼女の両親に対して腹が立った」

③1999年7月1日号
2006年【平成18年】5月23日 東京地方裁判所

(表紙)

「『裏ビデオ女王』33人が全身濡れイキ!」
「問題作X1『SM麗奴』で女性器初見せ」

(見出し)

「衝撃作 続々初流出『裏ビデオ女優』モロ見せワイド33人が全身濡れイキ!」

「流出したいわゆる裏ビデオの紹介という形式で、原告の性器の形状や同人の性行為の状況を記載した(略)囲み部分の記事(以下「本件第2記事」という。)を掲載」

(写真)
・「『破廉恥な女』と紹介されている写真」(「本件第3写真A」)
・「『X』と紹介されている写真」(「本件第3写真B」)

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裁判所は、元女優のうったえをみとめました。

2006年【平成18年】5月23日 東京地方裁判所
<主文>

「1 被告は、原告(元女優)に対し、220万円及び平成11年7月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え」
(後略。)

(再掲。(裁判例要旨【プライバシー編】

「ビデオのキャプチャー画像は裸体及び性行為の状況を示すものであり羞恥心を伴うものでありビデオの紹介に使用されることはビデオ出演者は認容しているというべきであるがその限度を超えて引退後にゴシップ記事に合わせて週刊誌に掲載されることにつき承諾を与えていたということはできない」

悪党どもは引退した女優からも搾り取ろうとしました。
当該裁判の原告である元女優は泣き寝入りをしませんでした。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年11月27日

私が東京湾に沈められようが、
万が一 芸能プロダクションA-team #エーチーム スカウトの #飯田正和 に命を狙われようが、私は死ぬのも怖くない。だから謝罪してこない限りこの問題には一生掛けて本気で取り組む

香西咲さん
2017年12月13日

何が何でも何年掛かろうと裁判に持ち込む姿勢です。
皆様お力添えをどうかお願い致します。

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あきらめなければ香西咲さんたち被害者はかならず勝利します。
あともうすこしです。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)



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