厚生労働省はAV強要に対応する法律を制定しようとしています(その5)。横田千代子さんの意見は圧巻でした。香西咲さんがおっしゃるように過去の被害を置き去りにしてはなりません

厚生労働省はいま、婦人相談事業の在り方を見直そうとしています。

(2019年9月16日 時事通信「婦人相談所強化へ新法検討=AV強要、JKビジネスも対応-厚労省」より、引用。改行を施しています。)

2019年9月16日 時事通信

厚生労働省は、都道府県が設置している婦人相談所の機能を強化するため、根拠法を売春防止法(売防法)から新法に改める検討を始めた。

アダルトビデオ(AV)への出演強要や女子高生らに接客させる「JKビジネス」といった若い女性を狙った新たな性被害などにもより十分な対応ができるようにする。

早ければ来年の通常国会に法案を提出する方針だ。
売防法は婦人相談所の設置目的について、売春を行う恐れのある女子の保護更生と定めている。これに関し、問題を抱える女性への支援を議論した厚労省の有識者検討会では
「(同法が根拠では)本来の意味での女性支援は成立しない」
などと見直しを求める意見が相次いだ。
(後略。)

(再掲。時事通信)
厚生労働省は、都道府県が設置している婦人相談所の機能を強化するため、根拠法を売春防止法(売防法)から新法に改める検討を始めた

詳細につきましては、過日の当ブログをご覧ください。

(参考。当ブログ)
<法制化のうごきについて>

2019年10月15日(その1)
2019年10月16日(その2)
2019年10月17日(その3)
2019年10月20日(その4)

<「婦人相談員相談・支援指針」について>

2019年10月30日(その1)
2019年11月1日(その2)
2019年11月2日(その3)
2019年11月3日(その4)
2019年11月4日(その5)
2019年11月5日(その6)

(再掲。時事通信)
問題を抱える女性への支援を議論した厚労省の有識者検討会では『(同法が根拠では)本来の意味での女性支援は成立しない』などと見直しを求める意見が相次いだ

問題を抱える女性への支援を議論した厚労省の有識者検討会
の正式名称は、
困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会
です。
これまで9回、開催されています。
先日、同会議の第9回目の議事録が公開されました。
AV出演強要に関する部分を抜粋します。

(2019年10月4日 厚生労働省 第9回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会「議事録」より、引用。)

2019年10月4日 横田千代子 構成員(全国婦人保護施設等連絡協議会会長。PAPS理事

全婦連の横田と言います。
まず、売春防止法の第4章保護更生が法律から抜かれるということに関して、ようやく売防法の改正につながるんだという気持ちです。

(参考。売春防止法
第1章 総則(第1条~第4条)
第2章 刑事処分(第5条~第16条)
第3章 補導処分(第17条~第33条)
第4章 保護更生(第34条~第40条)

2019年10月4日 横田千代子 構成員(全国婦人保護施設等連絡協議会会長。PAPS理事

私たちにしてみたら、63年変わらなかったこの法律が改正される1歩を踏み出したということに関しては、本当に画期的であり、また感動的なことだと思っております。
ここまで検討会を立ち上げて、厚生労働省とともに、ひざを交えてこういう形が示されたということは大変感謝だと思っています。
ただ、今、松本構成員からもお話がありました売春防止法の第2章第5条、刑事処分、そして第3章の補導処分の規定についてですが、ここは、女性が処罰される法律であり、最も私たちとしては支援をしていて、非常に理不尽なところだといつも思っておりました。

(参考。売春防止法
第1章 総則(第一条―第四条)
第2章 刑事処分(第5条~第16条)

<第5条>

売春をする目的で、次の各号の一に該当する行為をした者は、6月以下の懲役又は1万円以下の罰金に処する。
一 公衆の目にふれるような方法で、人を売春の相手方となるように勧誘すること。
二 売春の相手方となるように勧誘するため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと。
三 公衆の目にふれるような方法で客待ちをし、又は広告その他これに類似する方法により人を売春の相手方となるように誘引すること。

第3章 補導処分(第17条~第33条)
第4章 保護更生(第34条~第40条)

2019年10月4日 横田千代子 構成員(全国婦人保護施設等連絡協議会会長。PAPS理事

これは、厚生労働省だけではなくて法務省も所管になっているかと思います。
是非、売防法の第4章のことを踏まえて第2章、第3章もですね、是非ご考慮いただいて廃止の方向に持って行っていただきたいと思います。
私たちは、全婦連としては、新法の制定を進めており、女性自立支援法を新しい法律にということでずっと活動してまいりました。
けれども、一方では、やはり売春防止法の改正、これが車輪としては両方が同時に動いていくという意識のもとに活動してまいりましたので、改めて第2章、第3章の改正をお願いしたいと思います。
それから、いくつか私の方からもお願いがございますが、まずは、前回もお話しさせていただいたと思いますけれども、今回8ページに性暴力被害者への中長期支援について性暴力被害者回復支援センターについての記述がありますが、センターを立ち上げていただきたいというのは、長い間言い続けていることでございます。

(参考)
困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 中間まとめ(案)

<8ページ>
○性暴力被害者への中長期支援について、「性暴力被害者回復支援センター」を設立するなど国による責任を持った対応をお願いしたい。また、被害者支援の連携を考えたときに、コーディネートする機関が、統合的に被害実態を分析して、今後の方向性を見出していく必要がある。

けれども、この支援の将来イメージの中にもこの性被害のことが入ってきていないのです。
例えばですね、イメージの中の緊急一時保護も、それから、一時滞在所も短期型入所施設、中期型入所施設もアフター支援も、そこに全部共通しているのが性被害なんですね。
そういう意味では、私は売春防止法が出来た当初から、一番真っ先に取り組まなければならないのは、性被害の問題だと思います。
最も、下に書いてあります権利擁護も意識化されなければならない根源にもある問題だと思いますが、性暴力の被害者からの回復支援も重要な課題だと思い続けております。
ですから、このことをきちっと形の中に入れていただきたい。
新規政策の中にもし盛り込まれるものであれば、性暴力被害者回復支援センターという機能が、どこか捉えていただけるといいかなと思っております。

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AV出演強要

2019年10月4日 横田千代子 構成員(全国婦人保護施設等連絡協議会会長。PAPS理事

それから、もうひとつは、2ページになりますけれども、2ページの丸二つ目ですけれども、その丸の下の方ですけれども、

(参考)
困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 中間まとめ(案)

<2ページ>
○更に、事業開始当初は、婦人保護事業の対象として想定されなかった、性暴力・性被害に遭った10代の女性への支援といった支援ニーズへの対応についても、長らく求められてきており、近年では、AV出演強要、JKビジネス問題といった新しい問題も明らかになっている 。

婦人保護事業の対象として想定されなかった性被害の問題で、近年ではAVの出演強要、JKビジネス問題といった新しい問題も明らかになっていると書かれておりますけれども、実際は明らかになっているどころではなく、たくさんの被害者が続出しております。

私は「ポルノ被害と性暴力を考える会」(PAPS)の理事でもあり、その被害の対象になっているのが、データを見ると89.2%が女性であるということです。
AV被害、JKビジネスの問題もそうですけど、実態が明らかになっているということだけではなくて、すでに被害者が社会的に非難を受けたり、人権侵害を受けたりという社会的な課題がこのAV被害の問題の中にたくさん含まれております。
そして、さらに注目すべきは、長期にわたって、あるいは一生に渡って心の被害を背負って行かなければならない状況にあるということがデータベースでも示されています。
そのことが社会からなくなれば一番ですけれども、大事にすべきは、被害者の尊厳回復と心のケアの政策です。
こういう視点が、このAVの問題、そしてJKビジネスの被害者に対して、まだまだ私は立ち遅れているのではないかと思います。
是非、このことも踏まえてもっとですね、実態について国の方でも明らかになっているということのみにとどまらず、現状をきちっとしたデータベースで拾って問題意識を深めていただきたいと思います。

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2019年10月4日 横田千代子 構成員(全国婦人保護施設等連絡協議会会長。PAPS理事

私たちの方で是非お願いしたいのは、何回も言いますけれども、この売防法の改正が第4章にとどまらず、是非、第2章、第3章まできちっと整備されていくということを望んでいきたいと思います。
それから、もうひとつだけ。
先ほど松本構成員もお話ししました支援の将来イメージの中に婦人相談員専門職と言ってますけれども、実は婦人相談所の相談員も、それから、婦人相談員も、そして、婦人保護施設の職員も実は専門職なんですね。
そういう意味では、この支援の中核になっているこの専門職をきちっと専門的な研修体制の中において、専門職を育てるということもこの中にフローチャートの中に入れていただけないだろうかと思います。
私たちは、専門職としての自負するものはありますけれども、明らかな位置づけというものは、相談員をはじめ婦人保護施設の職員にもありません。
そういう意味では、もっともっと有機的な活動につなげるための専門研修、そして、専門職としての育成をプログラムの中にも入れて行っていただきたいと思います。
以上です。

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(再掲。横田千代子 構成員)
すでに被害者が社会的に非難を受けたり、人権侵害を受けたりという社会的な課題がこのAV被害の問題の中にたくさん含まれております

さらに注目すべきは、長期にわたって、あるいは一生に渡って心の被害を背負って行かなければならない状況にある

大事にすべきは、被害者の尊厳回復と心のケアの政策です

こういう視点が、このAVの問題、そしてJKビジネスの被害者に対して、まだまだ私は立ち遅れているのではないかと思います

実態について国の方でも明らかになっているということのみにとどまらず、現状をきちっとしたデータベースで拾って問題意識を深めていただきたいと思います

横田千代子さんのことばが深淵(しんえん)をつらぬきました。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年12月28日

ありがとうございます。
今後の方針ばかりでこれまでの過去の被害を置き去りにされないか心配でなりません。

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(再掲。時事通信)
厚生労働省は、都道府県が設置している婦人相談所の機能を強化するため、根拠法を売春防止法(売防法)から新法に改める検討を始めた。アダルトビデオ(AV)への出演強要や女子高生らに接客させる「JKビジネス」といった若い女性を狙った新たな性被害などにもより十分な対応ができるようにする。早ければ来年の通常国会に法案を提出する方針だ

政府のよりいっそうのとりくみを期待しています。

(再掲。香西咲さん)
これまでの過去の被害を置き去りにされないか心配でなりません

過去の被害を置き去りにしてはなりません。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)



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