矢野恵美教授が言及した高松高裁の昭和47年9月29日判決(その3)。香西咲さんのAV強要事件でも裁判官は、「抗拒を著しく困難ならしめるものであった」と判ずることでしょう

以前、琉球大学の矢野恵美教授が、内閣府の専門調査会で以下の発言をされました。

(2016年9月12日 第83回女性に対する暴力に関する専門調査会「議事録」より、引用。)

<26ページ>
2016年9月12日 矢野恵美 琉球大学 大学院法務研究科 教授

(略)、脅迫と姦淫の間の期間が2週間あったというケースで、実際に性行為に及んだときには被害者は同意していたという形でも、強姦罪を認めた判例もございます。

昭和47年9月29日 高松高等裁判所
「恐喝、傷害、強姦被告事件」

2日前より、この裁判をふりかえっています。

(参考。当ブログ)
2019年11月6日(その1)
2019年11月7日(その2)

裁判ですから被告側は抗弁をします。

日本国憲法より)
第76条
3 すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される

抗(あらが)う被告側に対して、裁判官はどのような判断をくだしたのでしょうか。
判決文を抜粋して、対照します。

(昭和47年【1972年】9月29日 高松高等裁判所「判決文」より、引用。)

昭和47年(1972年)9月29日 高松高等裁判所
<犯人側の抗弁>

「B(強姦の被害者)が万引(窃盗)でつかまつた際、同女に対して『警察へ申告する』と告げたことは、同被告人が真実捜査機関に申告する意思で窃盗犯人に告げたのであるから、何ら脅迫にあたらない」

「右行為が脅迫にあたるとしても、その時点においては、同被告人には強姦の故意がなかつた」

<事実>

「約2時間にわたつて身上・経歴などの調査をしているうち、劣情を催し、同女を姦淫しようと決意」
「『あなたは一ぺんじやない何回も盗みをしちよるろう』」
「『ただじやすませんきに一時金として5,000円出してくれ』」
「『5,000円の金が一ぺんにできざつたら5丁目の警察へ突き出すぞ』」
「『逃げたら警察へ言うぞ』」
「『かくて1週間、長くて1ケ月は入らねばならぬぞ』」
「次いで同女の耳元に口を寄せて小さな声で、『a町ぢやつたら水商売をしよるろうが、お金ができんことは判つたが警察へ行くか、身体を張つたら今日のがは許しちやる。1回で5,000円を精算してやる。あんたところはどの道を通つて行くか』」
「返事をしぶる同女に対し、さらに何回も『身体を張るか。警察を呼んでもええか』とか『警察を呼んでもええよ』と申し向けて回答を迫り、前記万引の事実を警察へ申告しないことの代償として情交関係を結ぶことを要求した」

<裁判官の判断>

「以上説示の各事実によれば、被告人Aは、前記支店三階事務室において、Bの取調に当たつていた際、同女を姦淫しようと決意し、同女に対して前記認定のような内容の害悪を告知したことが明らかである」

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<犯人側の抗弁>

「かりに、同被告人が強姦の故意に基づいてBを脅迫したとしても、その脅迫は強姦罪の構成要件である相手方の反抗を抑圧する程度のものではなかつた

<裁判官の判断>

「前記事実によると、被告人Aは、Bがぶるぶる震えながら万引の事実を素直に認めて謝罪し、万引した商品代金154円もその場で支払つたので、同女を万引の初犯者と認め警察へ申告する意思がなかつた(この事実は被告人Aの当公判廷における供述によつても明らかである)」

「同女の弱身に付け込み、あたかも警察へ申告するような態度で、同女に対して、前記のとおり、『万引は1回でないだろう、一時金として5,000円出せ、一時金を出さなければ警察へ申告する、警察へ申告すれば、短かくて1週間、長ければ1ケ月入らなければならない、警察へ行くか、身体を許すか』と執拗に申し向け、同女に二者択一を迫り、もし自己に身体を許さなければ警察に申告することは必至であるような態度を示した」

「その結果、同女をして刑事処分を受け同女の身体の自由・名誉などが害されるかもしれないと畏怖させた」

「しかも、その申告をするかどうかは、いつに被告人Aの意思にかかつていることを示していることが認められる」

「これに加えて、前記害悪の告知された際の状況、Bの年令・経歴などをも合わせ考えると、前記脅迫は優にBの抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであつたと認めるのが相当である」

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<犯人側の抗弁>

「また、かりに、同被告人の前記脅迫が強姦罪における脅迫にあたるとしても、脅迫時(昭和40年11月5日)と情交時(同月19日)との間には14日の日時の経過があり、その間Bとしては捜査機関に対し自己の犯罪事実とともに同被告人の脅迫行為を申告する時間的余裕が十分あつたのに、敢えてこれをしなかつた」

<裁判官の判断>

「同女は自己が万引したことを警察に知られることを最も怖れていた」

「右脅迫被害を警察に届出ることは同時に自己の万引の事実を警察に申告する結果になることは明らかである」

「同女に対して右の告訴を強いることは自己の万引(窃盗)を自白させるに等しいこと」

「被告人Aは同女の弱身に付け込んでの犯行」

「精神的に抗拒の気力を失い思い迷つていた同女に対し右の告訴をしなかつたのを責めることは酷」

「告訴がなかつた事実を捉えて、本件姦淫につき合意があつた証左とすることはできない」

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<犯人側の抗弁>

(強姦の被害者であるBは)3回にわたり同被告人に電話をかけて旅館まで指定して同被告人を誘い、しかもその旅館にはBの知り合いの仲居もおつて、Bは、同被告人から何らの暴行・脅迫を受けることもなく極く自然に同被告人と情交関係を結んでいるのであるから、前記脅迫と右情交関係との間の因果関係は切断されていることが明らか」

<裁判官の判断>

「B(被害者)が情交当日被告人Aに同被告人との情交に応ずる旨の電話をした際、情交の場所を旅館C荘と指定しており、同旅館内での情交が外観上は極く自然とみられる状態において行なわれている」

「男女間で姦淫の行なわれるにあたり、事前に女子が男子に対し電話連絡をし、女子自ら姦淫の場所と時刻を指定し、その結果同場所で行なわれた姦淫も外観上は極く自然で通常の男女間の情交と認められるような状態においてなされている」

「前記場所等の指定および自然の状態で行なわれたかのように見える姦淫が、それ以前に加えられた犯人の脅迫行為によつて、被害者が精神的に抗拒する気力を失つた状態に陥り、その状態が継続していることによるもの」

「犯人が被害者のその状態に乗じ強いて姦淫した」

「たとえ、脅迫行為時と姦淫時との間に14日間の経過があり、姦淫行為が外観上は通常の男女間におけると同様な状態で行なわれたとしても、脅迫と姦淫行為との間の因果関係は中断されることなく存在するのであつて、脅迫による刑法177条前段の強姦罪が成立する」

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<犯人側の抗弁>

「右の情交関係は、要するに、同被告人が、万引をしたBに対して説諭をし、店員として働くよう勧めたことがきつかけとなつて、ホステスなどをして貞操観念の極めて低いBから、再三にわたり誘惑の電話を受けたので、これを承諾し、同女の合意を得たうえ情交関係を結んだものであり、強姦罪には該当しない」

<裁判官の判断>

「Bが貞操観念の低い女性であつたとする(略)供述は、同人の検察官に対する供述調書の記載に照らして信用できない」

「かりに、Bが貞操観念の低い女性であつたとしても、前記のような脅迫を加えたうえ強いて姦淫すれば強姦罪が成立することは言うまでもないことである」

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<犯人側の抗弁>

「被告人Aは無罪であるのに、これを有罪(懲役3年)であると認定した原判決(地裁判決)には事実誤認の過誤があるから、原判決は破棄を免れない」

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裁判官は被告人のうったえをしりぞけました。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年12月13日

やっと逃げ回ってた #青木亮
出てきたと思ったら、また契約書を盾に酷い事を言われている。
この後に及んでまた契約書問題。
しかもサインしたのは私じゃない。
本当に消えたい。
どこまで苦しめれば気が済むの?

香西咲さん
2018年1月28日

【RT拡散希望】
#AV強要の根絶を願う方、RTお願い致します。

動画の後半には
#AV強要 #淫行勧誘 #詐欺 #洗脳 をしてきた #青木亮 の取材がありますが『悪いのは制作だ』と言い切っています。業界はこの様な犯罪者を野放しにしていた結果、自分達まで規制されるのです。

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現在の日本では、犯罪者にも人権がある、ということになっています。
被疑者は容疑の糊塗、隠蔽に精励しています。
弁護士も犯罪者の悪行を後押ししています。
悪党の悪足掻き(わるあがき)も裁判官の前では通用しません。
いずれ、
「前記脅迫は優に抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであつたと認めるのが相当である」
との判決がくだることでしょう。
AV業界人に未来はありません。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)



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