本日も小西聖子教授の論説をみていきます。
「刑法改正の影響とその評価、性犯罪被害者の鑑定における課題等」
(参考。当ブログ)
・2019年10月23日(その1)
・2019年10月24日(その2)
・2019年10月27日(その3)
2019年7月12日 法務省 第8回性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ 議事録 小西聖子 武蔵野大学 教授 心理臨床センター長 |
(2019年7月12日 第8回性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ「議事録」より、引用。)
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●2019年7月12日 小西聖子 武蔵野大学 教授
被告人と被鑑定人との関係について、被鑑定人の心理を検討してみると、DVや虐待被害者との類似点が多いことが分かります。 |
大概、親子が一番典型ですけれども、学校の先生と子供とか、パワーがあって、大概こういう被害を与える人というのは、大体相手に共感的じゃないですから、支配的な関係を持っていることが多いです。 |
「支配的な関係を持っている」
香西咲さんのときもそうでした。
(2016年8月27日 弁護士ドットコム「<AV出演強要>香西咲さん『今でもフラッシュバックに悩まされる』洗脳の過去を語る」より、引用。改行を施しています。)
●2016年8月27日 香西咲さん
彼(青木)の提案にちょっとでも不安や違った意見をいうと 「だったら夢を諦めてこのままババアになって一生誰にも相手にされずのたれ死んで行けばいいじゃないか」 「ババアなんて誰にも相手にされなくなったら終わりなんだよ」 「俺だったら、若いうちに女という武器を最大限活用してやっていく」 といわれていました。 そのときはまさかAVのことだと思いませんでしたが、正直、そのところ20代なかばで、今後どうしようかと焦っていたところもあって、いわれるたびに傷ついていました。 |
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●2019年7月12日 小西聖子 武蔵野大学 教授
そういう関係の中でやっていると、被害者はその人の機嫌をうかがうことに精いっぱいになってしまう。 |
(2016年8月27日 弁護士ドットコム「<AV出演強要>香西咲さん『今でもフラッシュバックに悩まされる』洗脳の過去を語る」より、引用。改行を施しています。)
●2016年8月27日 香西咲さん
これらの厳しい罵声を飛ばされる中で、いつしかA(青木)の顔色を伺いながら彼に気にいられるように「いい子」になっていきました。 |
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●2019年7月12日 小西聖子 武蔵野大学 教授
これも本当によくあることです。 |
その優越的な地位や脅しなど、心理的な力が働いて、抵抗ができないということもよくあります。 |
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●2019年7月12日 小西聖子 武蔵野大学 教授
優越的な関係があって、正確に言うと、支配・服従関係がつくられている場合は、言うことを聞かなければ更によくないことが起きることを被害者は既に学習していますから、反抗せずに加害者に従うことが多いです。 |
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(2016年7月14日発売「週刊文春」2016年7月21日号より、引用。改行を施しています。)
●香西咲さん
事務所の言いつけ通りに仕事をこなす日々。 夢のためにと笑顔をつくって自分を奮い立たせたが、気がつけばアルコールと睡眠薬が必需品になっていた。 |
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年10月5日>
またフラッシュバックしてしまいそうなので自粛します、 失礼致しましたm(_ _)m 尊敬する有名な方はこの件を |
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「現代版人身売買」
アメリカでは最大で無期懲役になる凶悪な犯罪です。
(参考。当ブログ)
・2019年10月19日
小西聖子教授のことばをつづけます。
(2019年7月12日 第8回性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ「議事録」より、引用。)
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●2019年7月12日 小西聖子 武蔵野大学 教授
例えば、暴力の極みみたいなケースでは、強制収容所の収容している方と収容されている側というのは、パワーの差は圧倒的ですよね。生殺与奪の権が握られていますから、そこでは言うことを聞かなかったら、死しかないわけですよね。 |
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<13ページ>
●2019年7月12日 小西聖子 武蔵野大学 教授
職場なんかの優越関係は、それに比べれば、もうちょっと弱いものになります。 |
だけれども、やっぱり2人のパワーの関係があって、以前鑑定したケースで、多分加害者の方がパーソナリティー障害で、反社会性人格障害ですね、それで、人を収奪するのが仕事みたいになっている人がいて、その人がある会社に入ってきたときには、周りの女性だけじゃなく男性も、みんなお金を巻き上げられたり、殴られたりしているんだけれども、事件が明るみに出るまでは、周りの人たちは全くそれぞれの被害が分かっていなかったケースというのがありました。 |
私が何でその事件を知ったかというと、最後に、その人に見込まれちゃった被害者が死ぬところまでやられちゃったからですね。 |
(再掲。小西聖子教授)
「被害者が死ぬところまでやられちゃったからですね」
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年7月14日>
契約書を盾に止めさせてもくれない、かと言って事務所に居続けたら、V撮影と性接待(勿論金銭のやり取りなし)に都合良く使われて青木亮に飼い殺しになる… 本気で死にたかった。 あの頃の私はトラックに突っ込んで欲しかった。 |
香西咲さんは泣き寝入りの道を選びませんでした。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年12月1日>
必要に迫られたら出来てしまうものですよ #AV強要 に #人身売買 に…私はこのまま行くと #青木亮 #キュンクリエイト に飼い殺されると危機感を感じていたので。あの行動には自分自身が驚いています。 こう見えても私は女子会や友達と遊んでいる時はあまり喋らず、どちらかと言うと話を聞く側です笑 |
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香西咲さんは、「是非(ぜひ)の情」(正しいこととまちがっていることを判断する能力)が卓抜しています。
「羞悪(しゅうお)の情」(不善を憎む気持ち)についても同様です。
政府、与党はいま、AV強要業界を規制する法案を用意しています。
(2019年6月20日 ライトハウス「自民党:若者の性的搾取をなくすために、議員立法を目指すそうです」より、引用。改行を施しています。)
●ライトハウス
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香西咲さんのうったえが世の中をうごかしました。
ちなみに香西咲さんは、「惻隠(そくいん)の情」(他人の不幸をだまって見過ごせない気持ち)も兼ね備えています。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
(2016年7月29日 毎日新聞「AV出演強要 香西咲さん『私はこうして洗脳された』」より、引用。改行を施しています。)
●毎日新聞記者
「なぜそこまで覚悟を決められた?」
●香西咲さん
この(被害の)連鎖はもう止まらない。 (A氏が)どんどん新しい子を入れているのも分かっていたので、世の中のためにもなると思いました。 |
●香西咲さん
<2016年7月6日>
ありがとうございます。 そうであれば私の努力も報われます。 2度と同じ様な被害者が出ませんように。 |
●香西咲さん
<2016年10月5日>
またフラッシュバックしてしまいそうなので自粛します、 失礼致しましたm(_ _)m 尊敬する有名な方はこの件を |
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香西咲さんはAV強要業界の不善を黙過しませんでした。
香西咲さんは救世主です。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)
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