先月(2019年9月)、時事通信が、AV出演強要に関する記事を配信しました。
内容は以下のとおりです。
(2019年9月16日 時事通信「婦人相談所強化へ新法検討=AV強要、JKビジネスも対応-厚労省」より、引用。)
●2019年9月16日 時事通信
厚生労働省は、都道府県が設置している婦人相談所の機能を強化するため、根拠法を売春防止法(売防法)から新法に改める検討を始めた。 |
アダルトビデオ(AV)への出演強要や女子高生らに接客させる「JKビジネス」といった若い女性を狙った新たな性被害などにもより十分な対応ができるようにする。 |
早ければ来年の通常国会に法案を提出する方針だ。 |
売防法は婦人相談所の設置目的について、売春を行う恐れのある女子の保護更生と定めている。 |
これに関し、問題を抱える女性への支援を議論した厚労省の有識者検討会では 「(同法が根拠では)本来の意味での女性支援は成立しない」 などと見直しを求める意見が相次いだ。 |
また、近年は「高収入のアルバイトがある」などとだまして誘うAV出演の強要や、JKビジネスが社会問題化。政府は2017年から毎年4月をこれらの被害防止月間として啓発活動を展開している。 |
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(再掲。時事通信)
「厚生労働省は、都道府県が設置している婦人相談所の機能を強化するため、根拠法を売春防止法(売防法)から新法に改める検討を始めた」
「アダルトビデオ(AV)への出演強要や女子高生らに接客させる『JKビジネス』といった若い女性を狙った新たな性被害などにもより十分な対応ができるようにする」
当ブログでもこれまで、折に触れてこの厚生労働省のうごきをつたえてきました。
詳細につきましては、過去の当ブログをご覧ください。
<厚生労働省が検討している婦人保護事業の見直しについて>
・2017年4月28日
・2017年9月27日
・2017年10月18日
・2018年4月3日
・2018年6月10日
・2018年6月11日
・2018年11月30日
・2018年12月1日
・2018年12月2日
・2018年12月11日
・2019年6月10日
・2019年7月6日
・2019年7月7日
(再掲。時事通信)
これに関し、問題を抱える女性への支援を議論した厚労省の有識者検討会では 「(同法が根拠では)本来の意味での女性支援は成立しない」 などと見直しを求める意見が相次いだ。 |
「問題を抱える女性への支援を議論した厚労省の有識者検討会」
の正式名称は、
「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」
です。
今年(2019年)の8月30日に厚生労働省は、第8回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会を開催しました。
この席で、これまでの議論の整理(たたき台)という資料が配付されました。
「たたき台」をみますと、これまでの経過が一目瞭然です。
一部を抜粋します。
(これまでの議論の整理【たたき台】より)
●2019年8月30日 厚生労働省 第8回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 これまでの議論の整理(たたき台)
1.婦人保護事業の現状と課題
○ 婦人保護事業は、昭和31 年制定の売春防止法に基づき、「性行又は環境に照して売春を行うおそれのある女子」(要保護女子)の「保護更生」を図るための事業として始まったが、その後、社会経済状況等の変化を踏まえて、支援ニーズは多様化してきた。 |
○ 平成14 年に配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13 年法律第31 号)が施行され、DV被害者を婦人保護事業の対象として法定化され、ストーカー被害者や人身取引被害者、家族関係の破綻や生活の困窮等、正常な社会生活を営むうえで困難な問題を有する者等についても、婦人保護事業の対象として運用するなど、婦人保護事業は、制定当初の想定を超えて、現に様々な困難に直面している女性の保護・支援に大きな役割を果たしてきた。 |
○ しかしながら、根拠法である売春防止法の規定については、制定以来、基本的な見直しは行われておらず、法律が実態にそぐわなくなってきているのではないか、また、「婦人」、「保護更生」、「収容保護」といった用語を見直すべきではないかとの問題提起がなされてきた。 |
○ こうした背景を踏まえ、平成24 年6月には、厚生労働省の調査研究事業の一環として「婦人保護事業等の課題に関する検討会」が設置され、同年12 月には、同検討会における議論の整理がとりまとめられた。 当該とりまとめを踏まえ、運用上の改善を図るための対応として、以下の取組が、順次、進められてきた。 ・平成25 年度 「婦人相談所ガイドライン」の策定。 |
○ しかしながら、平成29 年度に厚生労働省が行った「婦人保護事業等における支援実態等に関する調査研究」の結果においては、婦人保護事業における運用面の改善が十分には図られていないことや、売春防止法が根拠法であることに起因する制度的な課題が存在することが、改めて浮き彫りとなった。 |
○ 更に、近年、婦人保護事業の対象として想定されなかった、AV出演強要、JKビジネス問題、性暴力・性被害に遭った10 代の女性への支援といった今日的な新たな支援ニーズへの対応も求められている。 |
○ こうした婦人保護事業を取り巻く現状や課題を踏まえ、厚生労働省子ども家庭局長が有識者等の参集を求めて平成30 年7月に設置した「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」では、婦人保護事業の運用面における見直し方針や、婦人保護事業の見直しになどの困難な問題を抱える女性への支援のあり方について、検討を進めてきた。 |
同検討会(2019年8月30日)の議事録も参照します。
(2019年8月30日 厚生労働省 第8回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会「議事録」より、引用。)
●2019年8月30日 笹田法明 厚生労働省 母子家庭等自立支援室 室長補佐
はい。それでは、本日ご議論いただく議題についての資料について、ご説明をさせていただきます。 資料1(これまでの議論の整理【たたき台】)をご覧ください。 1ページから2ページにつきましては、「婦人保護事業の現状と課題」といたしまして、売春防止法に基づく事業として始まった事業の成り立ちから、本検討会において見直しに向けた議論を行ってきていただいたところまでの内容を記載をしてございます。 現行の婦人保護事業における課題といたしましては、「婦人保護事業が現に様々な困難に直面をしている女性の方々の保護・支援に大きな役割を果たしているという一方で、根拠法である売春防止法については制定以来基本的な見直しが行われておらず、法律が実態にそぐわなくなってきているのではないか」という点でありますとか、「近年は婦人保護事業の対象として想定をされていなかったAV出演強要、JKビジネス問題、性暴力・性被害に遭った10代の女性への支援といった今日的な新たな支援ニーズへの対応が求められている」といったこと等に触れた上で整理をしてございます。 |
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●2019年8月30日 度会哲賢 厚生労働省 母子家庭等自立支援室長
本検討会におきましては、これまで7回に亘ってご議論をいただいてきたところです。
(参考) 今後、検討会としての議論の取りまとめについては、9月中に再度議論の場を設けつつ、9月末を目途に行っていただきたく考えております。 |
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「検討会としての議論の取りまとめ」
今月(10月)の4日に、第9回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会が開催されました。
検討会としての議論は、
「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 中間まとめ(案)」
というかたちでまとめられました。
AV出演強要に関する部分をみてみます。
(困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 中間まとめ【案】より)
●2019年10月4日 厚生労働省 第9回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 中間まとめ(案)
○ 更に、事業開始当初は、婦人保護事業の対象として想定されなかった、性暴力・性被害に遭った 10 代の女性への支援といった支援ニーズへの対応についても、長らく求められてきており、近年では、AV出演強要、JKビジネス問題といった新しい問題も明らかになっている。 |
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この「中間まとめ(案)」は了承されたようです。
(※議事録はまだ公開されていません。)
現在、「中間まとめ」というかたちで、公開されています。
□2019年10月11日 厚生労働省 困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 中間まとめ
(引用)
●2019年10月11日 厚生労働省 困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 中間まとめ
○ 更に、事業開始当初は、婦人保護事業の対象として想定されなかった、性暴力・性被害に遭った 1 0 代の女性への支援といった支援ニーズへの対応についても、長らく求められてきており、近年では、AV出演強要、JKビジネス問題への対応が必要となっている。 |
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(再掲。時事通信)
早ければ来年の通常国会に法案を提出する方針だ。 |
着々と事が進んでいるようです。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年4月24日>
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あとはAV出演強要等を処罰する法律の制定です。
(ライトハウスのツイートより、引用。)
●ライトハウス
<2019年6月20日>
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「冬来りなば春遠からじ」
いまAV出演強要問題に終止符が打たれようとしています。
オリンピックまでにこの世の極悪は消えます。
このことだけはたしかなようです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)
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