2日前から、JKビジネスが条例で規制されるまでの経緯をみています。
(参考。当ブログ)
・2019年9月14日
・2019年9月15日
東京都では2017年7月1日からJK条例が施行されました。
昨日と同じく当該条例が制定されるまでの経緯をふりかえってみます。
(※詳細につきましては、昨日の当ブログをご覧ください。)
<JK条例について>
①2016年2月 警視庁がJKビジネス対策を検討する有識者懇談会を発足させる。 ↓ ②2016年5月25日 有識者懇談会は、「法規制をすべき」との報告書を警視庁に提出する。 ↓ ③2017年2月15日 警視庁がJK条例案を公表する。 警視庁はその後、JK条例案を都議会に提出する。 ↓ ④2017年3月30日 都議会はJK条例案を可決した。 |
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AVにつきましても同様の流れで推移しているものと思われます。
既視感をいだかれているかたも多いのではないでしょうか。
(参考。広辞苑より)
・既視感
「心理学用語のデジャ・ビュのこと」
「それまでに一度も経験したことがないのに、かつて経験したことがあるように感ずること」
もっとも、JKビジネスの場合は条例です。
AV出演強要に関しては、法律がつくられようとしています。
(2019年6月20日 ライトハウス「自民党:若者の性的搾取をなくすために、議員立法を目指すそうです」より、引用。改行を施しています。)
●ライトハウス
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(再掲)
<JK条例について>
②2016年5月25日 有識者懇談会は、「法規制をすべき」との報告書を警視庁に提出する。 ↓ ③2017年2月15日 警視庁がJK条例案を公表する。 警視庁はその後、JK条例案を都議会に提出する。 |
ご覧のとおり警視庁の有識者懇談会は、2016年5月25日に報告書をとりまとめました。
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この報告書は第83回女性に対する暴力に関する専門調査会でも話題になりました。
時系列で記すと以下のような感じです。
②2016年5月25日 有識者懇談会は、「法規制をすべき」との報告書を警視庁に提出する。
③2017年2月15日 |
同専門調査会の議事録を参照します。
(2016年9月12日 第83回女性に対する暴力に関する専門調査会「議事録」より、引用。)
<16ページ>
●2016年9月12日 藤森 警察庁 生活安全局少年課 課長補佐
(略)、この有識者会議につきましては、「JKビジネス」が有する治安上の問題点と、それに起因する犯罪の防止対策について検討するために、今年の2月に設置されまして、4回の会議を経て今年の5月に報告書を取りまとめました。
報告書におきましては、「JKビジネス」に起因する犯罪の防止対策として、法的規制と青少年を取り巻く社会環境の整備の2つが提言されております。 |
<14ページ>
●2016年9月12日 藤森 警察庁 生活安全局少年課 課長補佐
(略)、そもそもJKビジネスについては、そこに含まれる営業形態が多様でありまして、明確に定義付けすることが非常に難しく、これを直接規制するような法令も存在しておりません。 |
「これを直接規制するような法令も存在しておりません」
AV出演強要と同じです。
<15ページ>
●2016年9月12日 藤森 警察庁 生活安全局少年課 課長補佐
報告書の2ページ前の資料2を御覧いただければと思います。こちらに「JKビジネス」店舗の検挙事例ということで、店舗を摘発した事例が載っております。 |
こちらを御覧になっていただきましても、労働基準法ですとか、風営法ですとか、児童福祉法など、各種の法令を適用して取締りを行っている状況がうかがえると思いますけれども、この中でも多いのは、労働基準法の危険有害業務への就業制限、この事例の中でも上の四つでございますが、この規定を適用していることが多いです。労働基準法の62条2項には、18歳未満の者を福祉に有害な場所における業務に就かせてはならないということが規定されているのですけれども、こういった「JKビジネス」の営業が児童の福祉に有害な業務であるということを立証した上で、労働基準法で検挙するという形の事件捜査を行っております。 |
また、労働基準法だけではなく、経営者側から被害児童へ強い支配性があるといった必要な要件が満たされている場合には、より罰則の重い児童福祉法の児童に淫行させる行為ですとか、児童の有害支配行為といった条項を適用しておりまして、できるだけ重い罰則が適用されるような形で事件捜査ができる場合にはそういった捜査を行っているという状況でございます。 |
先ほどから申し上げているとおりでございますけれども、「JKビジネス」の営業はさまざまな形態が存在しておりますので、有害な業務であると直ちには言えないようなものもございます。 |
ですので、摘発にはいろいろと苦労しながら、工夫しながら違法行為の摘発を行っているというのが実態です。 |
<17ページ>
●2016年9月12日 藤森 警察庁 生活安全局少年課 課長補佐
今後、拡大していくかどうかということなのですけれども、これは私見になってしまうのですが、これまでずっと、正直野放しにされていたようなものに対して、対策を警察としても社会としても打っていっているという状況がございますので、このままずっと右肩上がりに拡大していくかというと、若干疑問があるかなと思います。 |
「工夫しながら違法行為の摘発を行っているというのが実態です」
こちらにつきましてもAV出演強要と同じです。
「これまでずっと、正直野放しにされていた」
AV出演強要もそうです。
野放しにされてきました。
<17ページ>
●2016年9月12日 辻村みよ子 会長(明治大学法科大学院教授)
先に伺っておいたほうがいいかもしれませんから、私から質問させて頂きますが、今日は警視庁の公表資料を用いて警察庁で御報告をされ、今、神奈川のことなどに関連して、今後、実態把握に努めるという形で御説明くださったのですが、警察庁自体が現在、この問題について、有識者会議というのはないと思いますが、どういう組織を使ってどのような取組を実際にしておられるのか。
先ほどの概算要求のところで例えばJKビジネスの調査とか取組というところに警察庁からは予算請求はなかったですね。
それぞれ地方で取り組んでいるということはわかったのですが、全国的に警察庁でしなければいけないことはあるのではないかと思うのですが、そこはいかがでしょうか。 |
<17ページ>
●2016年9月12日 藤森 警察庁 生活安全局少年課 課長補佐
何か具体的に予算措置をしてということは今のところは特にございません。
他方で、警察庁の役割といたしましては、都道府県警察への指導というものがございますので、適切に各都道府県警察の施策の状況についてフォローするとともに、全国的な傾向などについての必要な把握をしまして、全国警察に対する指導を行っていくという形になろうかと思います。 |
(再掲。辻村みよ子 会長)
「警察庁自体が現在、この問題について、有識者会議というのはない」
JKとAVがおおきく異なる点はここです。
AVの場合は、政府が有識者検討会を設置しました。
(※詳細につきましては、過日の当ブログをご覧ください。)
<JK条例について>
①2016年2月 警視庁がJKビジネス対策を検討する有識者懇談会を発足させる。 ②2016年5月25日
③2017年2月15日 ④2017年3月30日 |
政府、与党は、条例の制定によってAV出演強要問題をおわらせようとはしませんでした。
あらたに法律をつくろうとしています。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年7月7日>
(前略。) 私は行ける所まで頑張るのみです。 今後は友達関係や家族関係… 再構築していきたいな。 |
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(2017年2月8日 第86回女性に対する暴力に関する専門調査会「議事録」より、引用。)
<22ページ>
●2017年2月8日 柿沼トミ子 委員(全国地域婦人団体連絡協議会会長)
それから、「今後の課題」の中で、取り締まり等の強化がありますけれども、もっとそういった確信犯の業者に対する社会的制裁を強める必要があるのではないかと思います。 そこら辺が、こういった女性が割と中心ですが、男性も今はいるかもしれませんが、ちょっと緩いのかなと思いますので、もうちょっと社会的制裁、罰則も含めた強化をしていただきたいと願います。 |
AV出演強要新法ではどのような罰則が設けられるのでしょうか。
楽しみです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)
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