周知のとおり、東京都は2年前(2017年)にJKビジネスに関する条例を制定しました。
(2017年7月1日 警視庁「『特定異性接客営業等の規制に関する条例』の制定」より、引用)
近年、繁華街を中心に、主として女子高校生をして、マッサージ等を行わせたり、会話やゲームの相手をさせたりするなどのサービスを提供する、いわゆる「JKビジネス」が出現し、一部の店舗では、裏オプションと呼ばれる性的サービスが行われていることが確認されるなど、福祉犯罪の温床となっており、青少年の健全育成に影響を及ぼしています。
そこで、いわゆる「JKビジネス」等について公安委員会への届出義務や営業者の禁止行為等を定めるなど必要な規制を行い、青少年の健全な育成を阻害する行為及び青少年を被害者とする犯罪を防止することを目的として、平成29年(2017年)第一回東京都議会定例会において、「特定異性接客営業等の規制に関する条例」が可決され、平成29年(2017年)3月31日に公布されました。 本条例は、平成29年(2017年)7月1日から施行されます。 |
□「特定異性接客営業等の規制に関する条例」について(お知らせ) |
□特定異性接客営業等の規制に関する条例 |
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東京MXテレビの報道をみてみます。
(2017年7月5日 東京MXテレビ「東京都で『JKビジネス規制条例』が施行」より。)
(※音声の文字化は、筆者。)
●2017年7月5日 アナウンサー
女子高校生などが接客をしてさまざまなサービスをおこなう、いわゆるJKビジネスを規制する都のあらたな条例が今月(2017年7月)から施行されています。 暴力や性的な被害から少女たちをまもるためには、条例だけではなく、社会のありかたもかえていく必要があるようです。 |
●2017年7月5日 ナレーション
警視庁が今年(2017年)4月に、秋葉原や渋谷など都内4か所で、JKビジネスではたらく少女らの一斉補導をおこないました。 その結果、路上で客引きをしていた少女ら、併せて20人が補導されました。 JKビジネスは、女子高校生らが客へのマッサージや客との散歩といったサービスをおこなうものです。 |
●2017年7月5日 レポーター
JKビジネス店は、ここ秋葉原地区を中心に都内でおよそ190店舗の営業が確認されている、ということです。 |
●2017年7月5日 ナレーション
店によっては、18歳未満の少女が性的なサービスをしたり、客や店側からの性的被害に遭う場合があり、問題視されています。 JKビジネスなどで被害に遭った少女たちの保護と支援にとりくむNPO法人代表の仁藤夢乃さんは、被害の実態をこう指摘します。 |
●2017年7月5日 仁藤夢乃 一般社団法人Colabo 代表
たとえばわたしが直接かかわったケースだと、あのー、マッサージ店、と称した、あの、JKリフレではたらいて、マッサージの仕事だ、って言われたら、えー、個室で男のひとに性的な行為を強要されたりとか。 いくらあげるからそのくらいいいじゃん、って言われて、まあ、ことわれない状況で、あのー、まあ、そう応じざるをえなかった、とか。 |
●2017年7月5日 ナレーション
こういった被害から少女たちを守ろう、と東京都が今月(2017年7月)から全国ではじめて、JKビジネスを規制する条例、その名も、JK条例、を施行しました。 JKビジネスをマッサージをするリフレやカップルのように出歩く散歩など5つに分類し、店が警視庁に届け出ることを義務づけています。 また18歳未満の少女を雇うことを禁止し、違反した場合は1年以下の懲役か100万円以下の罰金の支払いが科せられます。 しかし、これまで被害に遭った120人の少女にはなしを聞いた仁藤さんは、 「規制条例だけでは不十分だ」 と考えています。 |
●2017年7月5日 仁藤夢乃 一般社団法人Colabo 代表
ただとりしまればよい、ということではなくて、まあ、そのあと、そこで被害に遭ったり、そこにかかわった女の子たちのケアも考えなければいけないですし、JKっていうそういうブランド化されているものの、あの、性的な価値、うーん、なんか、JK、女子高生、ってものがその、JKっていうことばで性的に価値の高いものとして消費される、っていうそのことをやっぱり見つめていかないといけないのかな、って思いますね。 |
●2017年7月5日 ナレーション
性的な被害から少女たちをまもるためには条例だけでなく、周囲が少女たちをしっかりと見守っていく姿勢が必要となります。 |
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JKビジネスを規制する条例は、2017年7月1日から施行されました。
日本国憲法は第94条で、
「地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、 法律の範囲内で条例を制定することができる」
と規定しています。
(2017年2月16日 日本経済新聞「JKビジネス規制へ条例 警視庁、都議会に提出へ」より、引用。改行を施しています。)
●2017年2月16日 日本経済新聞
女子高校生が制服姿などで接客する「JKビジネス」を規制するため、警視庁は(2017年2月)15日、18歳未満を働かせることを禁止する東京都条例案を公表した。 22日に開会する都議会定例会で審議される。 (後略。) |
(2017年3月30日 産経新聞「JKビジネス規制条例案可決、全国初 東京都議会、18歳未満就労禁止へ 水着や下着姿で接客するガールズ居酒屋も」より、引用。)
●2017年3月30日 産経新聞
東京都議会は(2017年3月)30日、女子高生らが男性客に親密なサービスを行う「JKビジネス」を規制する条例案を可決した。 (中略。) 警視庁が実態把握と禁止行為を明確にしようと、今定例会に条例案を提出していた。 |
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ご覧のとおり、JK条例を主導したのは都知事でなく、警視庁です。
警視庁は初期の段階から同条例案にかかずらっていました。
(2016年5月25日 朝日新聞「『JKビジネス』法規制求める 有識者懇談会」より、引用。改行を施しています。)
●2016年5月25日 朝日新聞
女子高校生のマッサージや添い寝などの接客を売りにする「JKビジネス」について、対策を検討する警視庁の有識者懇談会が(2016年5月)25日、18歳未満の少女が働くことを禁止するなどの法規制をすべきだという報告書をまとめ、警視庁に提出した。 同庁は条例の制定を含めて検討する方針。 (後略。) |
(2016年5月25日 日本経済新聞「JKビジネスの規制強化 有識者懇が法制化など提言」より、引用。改行を施しています。)
●2016年5月25日 日本経済新聞
女子高生が制服姿などで接客する「JKビジネス」の規制のあり方を検討していた警視庁の有識者懇談会は(2016年5月)25日、客と一緒に飲食する「JKカフェ」などで18歳未満の青少年を働かせることを法的に禁じるよう求める報告書をまとめた。 同庁は今後、東京都条例の制定などを視野に入れ、規制の具体的な内容を検討する。 (中略。) 懇談会は今年(2016年)2月に発足。 青少年問題の専門家や弁護士ら5人が議論をしてきた。 (後略。) |
(2016年5月25日 毎日新聞「JKビジネス 18歳未満は禁止 警視庁有識者懇が報告書」より、引用。改行を施しています。)
●2016年5月25日 毎日新聞
制服姿の女子高校生らに男性客の接待などをさせる「JKビジネス」について、警視庁の有識者懇談会(座長・藤原静雄中央大学法科大学院教授)は(2016年5月)25日、18歳未満の少年少女を働かせることを禁止する内容の報告書をまとめた。 警視庁は今後、規制に向けた方策を検討する。 |
(2016年5月25日 産経新聞「JKビジネスに法規制 18歳未満の接客禁止、営業停止や罰則も 有識者会議が報告書」より、引用。改行を施しています。)
●2016年5月25日 産経新聞
女子高生らが男性客に親密なサービスを行う「JKビジネス」の対策を議論する警視庁の有識者懇談会が(2016年5月)25日、少女を犯罪から守るため、営業の届け出の義務化や罰則を含む法規制が必要とする報告書をまとめた。 警視庁が報告書を踏まえ、新たな都条例を制定するか、現行条例を改正するかなど規制のあり方を検討する。 |
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警視庁はJK条例案を都議会へ提出する前に、有識者懇談会を発足させました。
(再掲。有識者懇談会に関する記事)
「法規制をすべきだという報告書をまとめ、警視庁に提出した」(朝日新聞)
「法的に禁じるよう求める報告書をまとめた」(日本経済新聞)
「禁止する内容の報告書をまとめた」(毎日新聞)
「罰則を含む法規制が必要とする報告書をまとめた」(産経新聞)
AV出演強要につきましても、2年にわたって有識者による検討会が開催されました。
(参考。当ブログ)
・2019年6月27日
JKとちがって内容は非公開ですが。
いずれにせよ流れは同じです。
最後は、法規制、ということになるのでしょう。
JKと同じ結末となるものと考えます。
もっとも、AV出演強要に関しては、条例でなく、法律がつくられます。
(ライトハウスのツイートより、引用。)
●ライトハウス
<2019年6月20日>
(再掲)
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法律ですから、JK条例のように、
「1年以下の懲役」
「100万円以下の罰金」
程度のものではすまされません。
峻厳なものになる、ということは容易に予想がつきます。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年8月22日>
辛かった… 真面目に仕事してきたキャリアを全てAVで台無しにされました。 もちろん大した金額貰ってません。 |
●香西咲さん
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。 全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。 |
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明日は、警視庁の有識者懇談会がまとめたJKに関する報告書をみてみます。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)
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