昨日のつづきです。
いまAV出演強要を処罰する法律がつくられようとしています。
(2019年6月20日 ライトハウス「自民党:若者の性的搾取をなくすために、議員立法を目指すそうです」より、引用。改行を施しています。)
●ライトハウス
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「AV業界での若者の望まない撮影被害をなくすための議員立法案の提出を目指す」
なぜ新法が必要なのでしょうか。
本日も琉球大学の矢野恵美教授の論説をみていきます。
2016年9月12日 第83回女性に対する暴力に関する専門調査会
矢野恵美 琉球大学 大学院法務研究科 教授 |
(2016年9月12日 第83回女性に対する暴力に関する専門調査会「議事録」より、引用。)
<34ページ>
●2016年9月12日 山田昌弘 委員(中央大学教授)
矢野先生に関しては、例えばこういう形で刑法でアダルトビデオ出演を処罰するという場合、処罰される対象というのはどこになるのでしょうか。
つまり、メーカーやプロダクションや現場の監督の人、実際に例えば男優さんは全く強要されているのを知らずに性的関係を結んだりする可能性もありますので、誰が処罰されるのか、できるのかという点も含めて、お教えいただければと思います。 |
<35ページ>
●2016年9月12日 矢野恵美 琉球大学 大学院法務研究科 教授
今、御指摘いただいた部分が現行刑法を使用している限り、かなり限界となるところであろうと思っております。 |
刑法は基本的にその現場において行為をしている行為者を中心に、そのときの行為を見て処罰をするという法律でございますので、先ほど御紹介させていただきました準強制わいせつを使った判例のように、権力のある、だました人と、実際に性的な行為を行った人が同一であれば、まだ処罰の可能性が高いのですが、スカウトした人や、また、自分は一切現場に来ない会社の社長といった人をどこまで処罰できるかというのは、共犯理論を使うことになるのですけれども、かなりハードルが高いのではないかと思っております。 |
ただし、現場に関しましては、先ほどおっしゃいましたように、男優さんが全く事情を知らないといったことにつきまして、どこまで本当に知らないのか、それこそ青山先生の話ではありませんけれども、実際の方にお聞きするというのも一つだと思うのですが、それだけ慣れていて、こういった撮影に臨んでいる方が、相手方がどれほど嫌に思っているかということがわからないままにそういった撮影ができるのかといった部分はあるのかなと思っています。 |
その点、例えばスウェーデンがやろうとしているように、女性が嫌がっていなかったと思った理由を男優さんのほうが立証、説明するということになるとよいのではないかと思います。 |
現場には一切タッチしないが儲けている人達の処罰というのが、現行刑法で一番弱いところかなと思っております。 |
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(再掲。矢野恵美 教授)
「スカウトした人や、また、自分は一切現場に来ない会社の社長といった人をどこまで処罰できるかというのは、共犯理論を使うことになるのですけれども、かなりハードルが高い」
「現場には一切タッチしないが儲けている人達の処罰というのが、現行刑法で一番弱いところ」
いまのままではDMMの亀山は逮捕されることなく逃げ延びてしまいます。
(再掲。矢野恵美 教授)
「ただし、現場に関しましては、先ほどおっしゃいましたように、男優さんが全く事情を知らないといったことにつきまして、どこまで本当に知らないのか」
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(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年3月11日>
ありがとうございます。 冒頭に泣いてるシーンありましたが、 あれは追い詰められて涙止まらなくて3時間近くカメラ止めてるんです。 何でこんな事になったのかパニックになっていました。富士山樹海近くの山の中だから逃げ場も無かったですし。20人程の男性に囲まれてました。女性は私一人。 |
(再掲。矢野恵美 教授)
「それだけ慣れていて、こういった撮影に臨んでいる方が、相手方がどれほど嫌に思っているかということがわからないままにそういった撮影ができるのか」
男優の逮捕と収監も、もとめられます。
<35ページ>
●2016年9月12日 森田展彰 委員(筑波大学大学院准教授)
矢野先生にですけれども、準強制わいせつ及び準強姦罪ということや、依存状況にあることにおけるというようなことが本当に確かにうまく適用できればいいと思ったのですが、実際、これがなかなか適用されないことについて、どういう変更をすればそういうことが実現可能なのかということが一つとー |
あとはもう一つ、思いつきですけれども、産業衛生法みたいなことがちゃんと適用されないからあれなのでしょうが、いわば労災というか、もともとそこの産業で働いている人たちの健康については、安全管理義務、安全配慮義務があるわけで、そのことについて、こういった性的な行為自体が産業なのだということは本当に特別なのかもしれませんけれども、そこで性的な感染症とか、PTSDとか、そういうことが、その産業自体で起きているとすれば、そういうことはなかなかできないのでしょうけれども、一般的にはそういうことは対応を職場がやるべきだというものもあるのかと思うのです。 幼稚な考えかもしれませんが、教えていただければと思います。 |
<35~36ページ>
●2016年9月12日 辻村みよ子 会長(明治大学法科大学院教授)
(略)、今の御質問に加えて、結局矢野先生のほうでは、結論的には刑法を使えないわけではないけれども、使いにくい。 |
そうすると、人権団体などから言われているように、包括的な救済法、刑法ではない特別法みたいなものをつくるのがいいとお考えなのか、すぐできるかどうかというのはまた別問題ですけれども、本来、そういうものがあったほうがいいというお考えかどうかということです。 |
それと、今は刑事法の立場から今日はお話しいただきたいとお願いしたのですが、労働者派遣法とか労基法とか、そういう労働契約法関係で処理していくというのも、背反ではないので一緒にやるということになるのでしょうけれども、最後にどういうお考えかということを教えていただければ。 |
<36ページ>
●2016年9月12日 矢野恵美 琉球大学 大学院法務研究科 教授
その前の御質問にもありますように、直接現場に行かない人の処罰というのが、一つ大きなハードルになっているかと思います。 |
そういう人やスカウトした人を処罰するということになると、現行刑法では限界があろうと。 |
ただ、その人たちの罪はとても重いと思うのです。 ですので、労働関係の法律もしくは特別法をつくるというのが一つの解決策であろうかと思っています。 |
ただ、力を用いた人と、実際に性的行為をする人が同じようなケースについては、依存関係にある、特別な地位関係にある、要するに、地位が平等でない加害者と被害者のときの性犯罪という規定は、かなり多くの国が持っているところで、例えばセクハラのようなものにも使用できます。
目に見える暴力、脅迫がないように思えるけれども、その根底に確固たる地位の差があるがゆえに逆らうことは決してできないというときの犯罪類型を刑法に作るというのは一つあり得ることだと思っております。 |
(再掲。矢野恵美 教授)
「直接現場に行かない人の処罰というのが、一つ大きなハードルになっている」
「ただ、その人たちの罪はとても重い」
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年7月24日>
青木は本当に自分の手を汚さない。やってくるのは洗脳と脅迫と泣き脅し。 |
●香西咲さん
<2019年1月12日>
#青木亮 反応ないならご両親に会って事実を話したい。 まともな人なのだろうか? |
(再掲。矢野恵美 教授)
「特別法をつくるというのが一つの解決策であろうかと思っています」
(ライトハウスのツイートより、引用。)
●ライトハウス
<2019年6月20日>
(再掲)
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現在、性犯罪者が町中を闊歩しています。
悠然と。
不敵(ふて)不敵(ぶて)しい態度で。
(再掲。矢野恵美 教授)
「特別法をつくるというのが一つの解決策であろうかと思っています」
新法の制定が待たれます。
香西咲さんを蹂躙した青木はかならず処罰されます。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)
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