昨日のつづきです。
昨年、法務省の性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループは、性犯罪の被害者の方々から聞き取りをおこないました。
□2018年11月26日 第4回 性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ
・議題
・議事録
(参考。当ブログ)
・2019年7月4日(※昨日)
本日はBさんの被害を参照します。
(2018年11月26日 性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ「議事録」より、引用。)
●野田 大臣官房秘書課付 (略。)
●上谷さくら 弁護士
まず、私から、事案の概要を説明します。 Bさん、事件当時20代後半でした。 平成25年に通院先の整体クリニックにおいて、整体師である被告人に睡眠薬入りのドリンクを飲まされて、抗拒不能の状態で性交されそうになる被害に遭いました。 判決ですけれども、第一審は求刑が懲役25年、判決は懲役20年でした。 |
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん
迷いは大変あったんですけれども、最初に話を聞いてくださった警察の生活安全課の方から、被害状況を見ても、複数の被害者に行っている手口なので、そのまま放っておくと、また同じような被害に遭う女性が増えるのではないかということを言われたので、被害届を出す決意をしました。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん
姉に関しては、被害届を出すことをやめたほうがいいということは話していました。 |
●上谷さくら 弁護士
何か理由は言っていましたか。 |
●Bさん
被害届を出すことによって、今後の裁判などもつらい状況になるのは明白だったので、やめたほうがいいんじゃないかって話していました。 |
●上谷さくら 弁護士
そういう意見がありつつも、Bさんとして、やっぱり被害届は出そうと思われた理由はなんですか。 |
●Bさん
私と同じような被害に遭う女性がまた増えてしまうのではないかということで、そういう女性を出したくないというその一心で、被害届を出しました。 |
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●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士
警察以外のいろんな機関にも相談に行っていますよね。 |
●Bさん
はい。 最初に、ある大学の心理臨床センターの心理カウンセリングに行きました。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士
その心理臨床センターに通って、どうでしたか。 |
●Bさん
とりあえず、行くこと自体がとても大変で、ただ、行かないと自分が死んでしまうということに恐怖を感じていたので行ったんですが、そこは、私が求めているようなところではなかったというのがありました。 |
●上谷さくら 弁護士
結局そこはやめてしまって、その後、何か探しましたか。 |
●Bさん
はい。 ネットなどで、そういったカウンセリングに強いところを探して行ったんですけれども、一応そこは性犯罪のカウンセリングを主としてやっていますということだったんですけれども、ちょっと何の役にも立たなかったので、(これからどうしようか)迷っていました。 |
●上谷さくら 弁護士
それも役に立たない、どうしようっていうことで、ほかにもいろいろ努力されたと思うんですけれども、どんなことがありましたか。 |
●Bさん
警視庁の性犯罪の電話相談にも電話しました。 |
●上谷さくら 弁護士
電話したら、どんな感じでしたか。 |
●Bさん
ただ話を聞くだけで、特に、一番そのとき欲しかったのは解決策、この後どうしたらいいのかというのがあったんですけれども、特に話を聞くだけで終わってしまったので、ちょっと何の意味があったのかなと思いました。 |
●上谷さくら 弁護士
結局、都民センターにつながるわけですけれども、都民センターはどのようにして知ることになったんですか。 |
●Bさん
東西線に乗っていたときに、ちょうどポスターが張ってあって、そこで見かけて、最後のチャンスというか、これでだめだったら諦めようと思って、電話してみました。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士
電話して、実際行ってみて、どんな支援を受けましたか。 |
●Bさん
カウンセリング、あと病院などでかかる費用の支援制度、あとは、もちろん警察に行くときの付添いなど、あとは、細かな実務作業などの用意をしていただきました。 |
●上谷さくら 弁護士
Bさん、PTSDがかなり激しいということで、そこで専門的なPE(認知行動療法)という治療を都民センターで受けていますけれども、具体的にどのようなことをする治療だったんでしょうか。 |
●Bさん
そこでは、被害当日のことを1時間以上繰り返し繰り返し話をして、自分で話したものも録音して、帰ってからもその録音を毎日聞き続けるという治療でした。 |
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●上谷さくら 弁護士
期間は、何か月間くらいでしたか。 |
●Bさん
数か月続いていたと思います。 |
●上谷さくら 弁護士
そのときは、やっぱり大変でしたか。 |
●Bさん
はい、とても大変でした。話さなければいけないのもそうですし、一番は、自分で話したことを毎日、夜聞かなきゃいけないというのが、本当に大変でした。 |
●上谷さくら 弁護士
ただ、後日になって思えば、その治療というのはやっぱり効果があったというふうに感じていらっしゃいますか。 |
●Bさん
はい。 何回も何回もその事件当日のことを話していくにつれて、だんだんそのことに慣れてきたといいますか、話すことに特に抵抗がなくなっていって、だんだん、まあいいかって思うようになってきました。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん
最初に警察に行ったときに、できれば、そういった施設があるということを教えていただければ、一番よかったかなと。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士
そこ(警視庁の電話相談)でも、教えてもらうことはなかったということですか。 |
●Bさん
はい。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士
裁判が終わった後、PTSDの治療状況というのはどんな感じですか。 |
●Bさん
終わってからも、今も精神科に行って、薬を服用し続けているような状況です。 一時期すごくよくなって、薬も減ったんですけれども、やはり波がすごくあるので、今はちょっと薬がだんだん増えている感じです。 |
●上谷さくら 弁護士
今後の見通しとして、どのくらいかかるとか、定期的にこのくらいの期間は治療に必要ですというような見通しみたいなものというのは、分かっているんですか。 |
●Bさん
いえ、全く分かっていません。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさんの配偶者 (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●野田 大臣官房秘書課付 (略。)
●保坂 刑事局法制管理官 (略。)
●上谷さくら 弁護士(略。)
●Bさん (略。)
●上谷さくら 弁護士
(前略。) あと、2点目、被害者参加したり、心情に関する意見陳述をして、自分の気持ちを述べたことで、精神的にプラスに働いたか、それともよくない面があったかというようなことはどうですか。 |
●Bさん
自分は、それをやろうと自分で決意したのは、犯人に対して、私がどれだけつらい思いをしているのかということを、直接犯人の耳に、目の前でいるような状況で聞いてもらいたかったっていうのが一番だったんですけれども、結局のところ、ちょっと反省しているようにはこちらも思えなかったので。 ただ、自分の言いたいことは言えたので、すっきりはしたんですが、ただ、犯人にはちょっと響いてはいないんじゃないかなとは、今も思っています。 |
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●濱 刑事局刑事課長
Bさん、ありがとうございました。 1点、弁護士の先生をお願いするようになった経緯というのは、どういう経緯で、かつ、どういう理由、Bさんにとっての御希望というか、思いということをお願いしたいという気持ちから、お願いすることになったのか、その辺のところを、教えてもらえますか。 |
●Bさん
上谷先生にお願いした経緯というのは、都民センターの方が弁護士を紹介しますということで、上谷先生を御紹介していただいたので、特に私から何かして上谷先生につながったということではありません。 |
●上谷さくら 弁護士(略。)
●野田 大臣官房秘書課付
私からも質問させていただきます。 先ほど、費用のことなど、負担に関するお話がありましたが、実際利用した費用負担に関する制度であったり、あるいは、こういう費用をカバーできる制度があれば助かったと感じるものがあれば、教えていただきたいのですが、いかがでしょうか。 |
●Bさん
まず、制度のことに関して全く知識がなかったので、都民センターでこういった、例えば精神科通院の自己負担も少し支援してくださるというような話を聞いて、そういう制度があるんだなということを、そこで初めて知って使わせていただいたんですけれども、そういった制度があるということも、警察も犯人を捕まえるのが一番の仕事だと思いますので、そういったことまで多分カバーし切れないとは思うんですけれども、そういった制度もあるので、使ってみてもいいと思いますよというような話があってもいいかなとは思いました。 あとは、精神科通院の病気もそうですし、あとは、例えば、都民センターに通うお金、費用とか、あとは裁判までにかかる費用など、全てをカバーするのは難しいと思うんですけれども、そういったところも、できればカバーしていただければよかったかなとは思います。 |
●上谷さくら 弁護士
ちょっと私から補足しますと、都民センター自体は全部無料です。 相談も同行支援も、都民センターで受ける、さっきいったPEという専門的治療も全部無料です。 ただ、そこに行くまでの交通費とか、そういったものは全部自腹になりますし、私への依頼については、たしか日弁連の委託援助と国選の被害者参加制度を使いましたけれども、私の事務所に相談に来ていただいたりする費用は、交通費は御自分で負担していただかないといけないですし、そういった面で、かなり大変な裁判でしたので、交通費だけでも相当かさんでいますし、その間お仕事ができなかったということで、かなり大変だったというお話は聞いております。 |
●野田 大臣官房秘書課付
ありがとうございました。 以上でBさんからのヒアリングを終わりたいと思います。 Bさん、貴重なお話、ありがとうございました。 |
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(再掲。上谷さくら弁護士)
「判決ですけれども、第一審は求刑が懲役25年、判決は懲役20年でした」
「控訴審では、(略)、懲役19年となりました」
AV出演強要と強姦(強制性交等)は同義です。
(2019年6月20日 ライトハウス「自民党:若者の性的搾取をなくすために、議員立法を目指すそうです」より、引用。改行を施しています。)
●2019年6月20日 ライトハウス
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オリンピックまでに制定されるであろうAV出演強要罪が、強姦罪(強制性交等罪)と同等の刑罰になることを切望します。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)
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