昨日、性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループについてふれました。
(参考。当ブログ)
・2019年7月3日
もう一度、上述の機関の設置に関する国会のやりとりをみてみます。
(2017年12月5日 参議院 法務委員会「会議録」より、引用。)
●2017年12月5日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
「そこで大事なのは、性暴力の現実、被害者の体験、そこから出てくる意見、そうした声を聞くことだと思うんですね」
「大臣、私、速やかに当事者からのヒアリングの場をつくるべきだと思います」
「そうした被害者の声をじかに聞かなかったら分からないじゃありませんか、大臣」
●2017年12月5日 上川陽子 法務大臣
「今後の検討の過程におきましても、被害者の皆さんの声を聞くということについては大変大事なものであるというふうに考えておりまして、その手順とかあるいは検討の場につきましては関係府省ともしっかりと協議をしながら今後検討してまいりたいというふうに思います」
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上川陽子法務大臣は仁比聡平議員の要望に応じました。
性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループを創設しました。
第4回目の会議で、性犯罪の被害者からヒアリングをおこないました。
議事録を参照します。
(2018年11月26日 第4回 性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ「議事録」より、引用。)
●野田 大臣官房秘書課付 (略。)
●上谷さくら 弁護士
Aさんの被害者代理人と国選被害者参加弁護士をしておりました上谷と申します。本日はよろしくお願いいたします。
まず、私から事案の概要を説明いたします。 犯行から約9年たって、被告人が別の事件で逮捕されて、DNA型鑑定が行われたことをきっかけに、犯人逮捕に至りました。 |
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん
そのとき(最初に被害を届けたとき)は、(警察は)結構一生懸命にやってくれるのかなと思ったんですけれども、もう音沙汰なくなって、もう何年もたったんで、もう諦めていました。 ずっと心の中では、何か憎いっていうか、野放しになっているのが許せないというのがあって、どうにかしたくてもどうにもできないっていう状況だったんで。 |
●上谷さくら 弁護士
9年近くたってから、別件で捕まったという連絡があったわけですよね。 |
●Aさん
捕まったという連絡というか、そのときはほとんど知らされていなくて、警察も、捕まるかもしれないみたいな感じで、大体証拠もそろっているというところで、また協力してくれっていう依頼が来たのが、その裁判が始まる1年くらい前。 そこから協力し始めて、結構頻繁に警察の方と会っていました。 |
●上谷さくら 弁護士
事件から9年ぐらいあいて、また警察にしょっちゅう行ったり、警察から連絡が来たりするじゃないですか。そのときは、どんな気持ちでしたか。 |
●Aさん
一生懸命やってくれる人に担当者が変わったんで、私もそれに応えたいというか、私も、こんな時間たって、そういうふうに犯人の目星がつくことなんてあるんだなと思って、その人が一生懸命やってくれるから、それに応えようと頑張りました。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士
その中で、一番つらかったこと、いろいろ、名前をどうするかという問題があったと思うんだけれども、その辺はどんなふうにイメージされていましたか。 |
●Aさん
私は勝手に、名前は出ないものだと、こういう事件は名前を出しちゃいけないだろうって頭の中にあったんで、(警察に敢えて)聞かなくても出ないものと思っていたんですよ。 それを、警察の人が、ちらっと名前が出ることを言ったんで、えって思って、警察の方が簡単に、そんなの出るの当たり前でしょうみたいな感じで言われて、出ないのが当たり前でしょうと思っていたんで、それを聞いた瞬間にやる気を失ってしまって、ずっと頑張ってきて、最後の最後のところで、そのことで警察ともめました。 |
●上谷さくら 弁護士
具体的には、どんなふうにもめましたか。 |
●Aさん
名前が出るのなら、私はもう裁判はしないっていうことで、向こうはすごい説得にかかったんですけれども、私はもう電話すらつながないようにしましたし、まず、警察の方がそれを最初に言わないっていうのがどうかと思って、何かいきなり信用を失った感じで、ここまで頑張ってきたのに、その重要なことを言わないっていうのにちょっと腹が立って、そこからはしばらくこの事件も放置していました。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士
結局、そういう時期がありつつも、再び連絡をとるようになって、裁判をして、被告人は刑務所に行くことになったわけだけれども、それは、どんなふうにして、また協力しようということになったんですか。 |
●Aさん
私がずっと無視し続けるもので、(警察が)名前をどうにかする方法はないかというのを考えてくれたみたいで、そこから、上谷先生につなげるというところから始まったんだと思うんですね。 警察の人も反省しているから、その弁護士さんのところに行ってくれないっていう感じで、依頼されたのがきっかけで、また始まりました、捜査が。 |
●上谷さくら 弁護士
そうでしたね、警察の人もちゃんと謝ってくれて。 |
●Aさん
はい、謝ってくれました。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士
そうすると、逆に、何でそんな名前が知られる制度になっているんだろうという、そういう感じが強いですか。 |
●Aさん
もう最初から、それが、その制度になっているというのがおかしいので。 こちらとしては、それがもう当たり前だというふうに思っていたので、別にそこに名前を出さなくても、証明できるものがあれば十分だと思うんですよね。 何で犯人に知らせる必要があるのか、本当に謎ですね。 |
●上谷さくら 弁護士
ちょっと話題変えますけれども、Aさんは被害者参加をして、意見陳述もしたじゃないですか。 |
●Aさん
はい。 |
●上谷さくら 弁護士
それで、遮へいはしていたけれども、本人に直接言いたいことを言えたという感じはありましたか。 |
●Aさん
はい。 もう何か言いたいことが9年間たまっていたんで、それを、やっぱり、思っていることを言えたというのは、本当すっきりしましたし、向こうも何かもう完全に忘れている感じだったので、思い出させてやりたいという感じでした。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士
判決ですけれども、懲役5年という判決が第一審で出ましたけれども、どんな印象ですか。 |
●Aさん
どれくらいが通常なのかよく分からなかったんで、重いのかどうなのか分からないんですけれども、上谷先生とかに聞いて、5年でいいほうだっていうので、慰謝料とかも含めての5年だったんで、それで満足とは言えないけれども、いいかなっていう。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士
都民センターの支援も受けていますね。 |
●Aさん
はい。 |
●上谷さくら 弁護士
上谷さくら先生 どの段階からでしたっけ。 |
●Aさん
最初からだと思うんですけれども。 裁判とかも始まるような前から、そういうのが依頼できるけれども、どうするみたいなのを言われたときには、もう依頼しますって言いました。 |
●上谷さくら 弁護士
付添い支援がメインだったと思うんですけれども、やっぱり心強いものですか。 |
●Aさん
そうですね。 何かあったら、私のほうから、自分一人で不安になっているよりは、話せる相手がいるという、聞いてくれる相手がいるというだけでも大きかったんで。 何かすごく助けてもらったという感じはないんですけれども、何かあったらいてくれるというのが、支えになっているみたいな感じでした。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●野田 大臣官房秘書課付 (略。)
●濱 刑事局刑事課長
Aさん、ありがとうございました。 2点ほど質問させてください。 一つは、その犯人が捕まったのが、約9年後ということで、被害直後には警察との間でいろいろやりとりがあったということでしたけれども、この9年間の間というのは、警察との関係というのはどんなふうな感じだったのか。 ずっと何も接触がなく、突然犯人が捕まりましたというような連絡があったのか、それとも、例えば、向こうの担当者が替わったということで連絡があったり、あるいはAさんのほうでも何か引っ越したりしたようなときには、警察官に連絡をしたりしたということで、そういう一定の関係性というものが少し続いたりしていたのかとか、その9年間の間の状況というのを教えていただけることがあれば教えていただきたいということが一つと、あと、この9年後に犯人が捕まってからなんですけれども、今の話で、警察との間でもう一度いろんなやりとり、例えば事情を聞かれたりしたことはあったということでしたけれども、検事から事情を聞かれるということがあったのであれば、例えば、警察のときと、聞かれる内容、やりとり、対応での違いとか、あるいは、いい悪いも含め、何か印象に残っているようなことがあれば、また教えてもらえればと。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん
最初に事件の捜査をした後に、その後は全く連絡が来ない状態でしたし、私が引っ越したりしたときも連絡はしていないですし、突然9年後に連絡が来たっていう感じです。 そのときに、担当が替わったということを伝えられて、犯人ももう捕まったというよりは、これから捕まえられそうな感じなので協力してほしいということで、私にはそこまで細かいところまでは伝えられないという感じでしたね。 |
●上谷さくら 弁護士
あと2点目、その9年後に立件するというときに、検察官から呼ばれて事情を聞かれたことありましたか。 |
●Aさん
はい。 警察官の方と上谷先生と一緒に(検察官に)会ったのが初めてだったんですけれども、その時点では、確実に犯人だということが分かっているので、特に、警察の人よりは何かすごいしっかりして、警察の人と比べるものじゃないと思うんですけれども、しっかりしている方で、そこまで記憶にないんですけれども、任せられるというか、裁判はちゃんとしたものになりそうだなという印象でした。 |
●野田 大臣官房秘書課付 (略。)
●保坂 刑事局法制管理官 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●保坂 刑事局法制管理官 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん
忘れないようにしておこうということはないです。 忘れないです。 忘れられないことなので、ただ、細かい部分とかに関しては、最初に事情聴取を受けたときの記録が役に立ったというだけで、大体のことはもう今でも、やっぱりこれから先もずっと覚えている感じです。 |
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●保坂 刑事局法制管理官 (略。)
●野田 大臣官房秘書課付 (略。)
●宮崎 刑事局参事官 (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●上谷さくら 弁護士 (略。)
●Aさん (略。)
●宮崎 刑事局参事官
もっと早くに支援を受けられたらよかったなと思うようなことはありましたか。 弁護士さんにしても、都民センターにしても。 |
●Aさん
弁護士さんとか都民センターからの支援みたいなものは、もっと早くからは受けられなかったと思うので、警察からの支援を早く受けたかったです。 9年間もかからずに、もっとちゃんと捜査してもらいたかったですね。 結構な犯罪を起こしていた人だったので、もうちょっと早く捕まえられることができたんじゃないかなって思います。 |
●上谷さくら 弁護士
例えば、犯人分かっていないうちでも弁護士に依頼しに来る人はいて、そういう場合だと、私だと例えば、警察に適宜捜査の進行状況を聞くということがありますが、そういうのがあり得るとしたらどうですか。 |
●Aさん
そういうのがあるというふうに知っていたら頼んでいましたけれども、でも、弁護士さんっていっぱいいますし、誰がいいとか、誰が自分に合っているとか、探すの自体が大変で、しかもお金がかかるっていうのも知っていたんで。 そもそも、弁護士さんが警察に捜査について何か言ってくれるというのもないと思っていたんで、そこら辺は何も考えていなかったです。 |
●野田 大臣官房秘書課付
時間となりましたので、以上でAさんからのヒアリングを終えたいと思います。 Aさん、どうもありがとうございました。 |
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(再掲。Aさん)
「9年間もかからずに、もっとちゃんと捜査してもらいたかったですね。結構な犯罪を起こしていた人だったので、もうちょっと早く捕まえられることができたんじゃないかなって思います」
AV出演強要についても同じことが言えます。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2017年12月5日>
私は然るべき所に然るべき刑罰が下されればそれ以上何も言うつもりはありません。 会社名や所在をコロコロ変えメーカーを盾にして逃げ回っている #青木亮 盾にされたAV業界はどう思っているのかは興味深いけど、それでも知らぬ振りをして取引続けると言うことは、変わる気はないのですね。 #AV強要 |
●香西咲さん
<2017年12月13日>
やっと逃げ回ってた #青木亮 出てきたと思ったら、また契約書を盾に酷い事を言われている。 この後に及んでまた契約書問題。 しかもサインしたのは私じゃない。 本当に消えたい。 どこまで苦しめれば気が済むの? |
●香西咲さん
<2017年12月31日>
(前略。) 彼ら一部の略式起訴からちょうど1年が経ちました。 来年は犯罪者達に性犯罪で刑務所に入って頂き、少しでも性犯罪の抑止力になります様に努めます。 一度壊してしまった健康は賠償では取り戻せません。 #AV強要 #MeToo |
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(2019年6月20日 ライトハウス「自民党:若者の性的搾取をなくすために、議員立法を目指すそうです」より、引用。改行を施しています。)
●2019年6月20日 ライトハウス
先日(2019年6月13日)行われた、自民党の「性暴力のない社会の実現を目指す議員連盟」に、市民団体の一つとして参加させていただきました。 (略。) そして、この議連の幹事長であり、AV出演強要問題対策プロジェクトチームのとかしきなおみ議員(PT座長)から、ビッグニュースを報告いただきました! AV出演強要解決に向けて、AV業界での若者の望まない撮影被害をなくすための議員立法案の提出を目指すということです。 (後略。) |
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(再掲。Aさん)
「9年間もかからずに、もっとちゃんと捜査してもらいたかったですね。結構な犯罪を起こしていた人だったので、もうちょっと早く捕まえられることができたんじゃないかなって思います」
(「CCN、こちら特派員☆彡」より。)
□2019年5月25日 裁判とプロジェクトチームの行方
「しばらく、本当に目が離せないんですね。AV出演強要問題の行方、結末に関しては。個人的には、警察、いや警察庁の沈黙が気になります」
現在、警察は、とりたてて目立った振る舞いをせず、静謐(せいひつ)を保っています。
「眠れる獅子」です。
新法ができたあとはちがいます。
目を開き、昂然(こうぜん)と立ち上がることでしょう。
柔和な表情は般若の形相(ぎょうそう)にかわっているはずです。
日本はオリンピックまでに人身取引を根絶しなければなりません。(※参考)
国連の女子差別撤廃委員会からは、「ポルノ映画の製作を手掛ける組織を対象とした性的搾取を防ぐための監視と査察のプログラムを強化すること」との勧告が出されています。(※参考)
国家権力は嵩(かさ)にかかってアダルトビデオ業界に襲いかかるものと考えます。
オリンピックの前に楽しいショー(見世物)がみられそうです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
<2018年11月14日>
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)
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