宮田桂子弁護士はクローズアップ現代+で、社会の常識をかえる必要性を力説しました。AV出演強要(AV強要)に関しては、香西咲さんが社会の常識をかえました

昨日のつづきです。

(参考。当ブログ)
2019年5月20日

本日も、クローズアップ現代+で宮田桂子弁護士が語った言辞をみてみます。

(2019年5月16日 NHKクローズアップ現代+「“魂の殺人” 性暴力・無罪判決の波紋」より。)

(※音声の文字化は、筆者。)

合原明子アナウンサー

実は、来年、刑法改正から3年になるタイミングで、見直しが必要かどうか議論される見通しです。

(参考。刑法の一部を改正する法律
第9条

政府は、この法律の施行後3年を目途として、性犯罪における被害の実情、この法律による改正後の規定の施行の状況等を勘案し、性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための施策の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

合原明子アナウンサー

で、こちらの方々が前回の改正のさいに議論をした法務省の検討会のメンバーなんですが、

(※参考)

・山口厚 座長(早稲田大学教授)
・井田良 委員(慶應義塾大学教授)
・小木曽綾 委員(中央大学教授)
・北川佳世子 委員(早稲田大学教授)
・木村光江 委員(首都大学東京教授)
・工藤陽代 委員(警察庁刑事局刑事企画課付)
・齋藤梓 委員(臨床心理士・目白大学専任講師・被害者支援都民センター相談員)
・佐伯仁志 委員(東京大学教授)
・田中素子 委員(最高検察庁検事)
・田邊三保子 委員(東京地方裁判所部総括判事)
・角田由紀子 委員(弁護士)
・宮田桂子 委員(弁護士)

あたためて改正が必要と考えるかどうか、アンケートをおこないました。
で、そのうち、こちら、宮田さんをふくむ6人から解答がありました。

で、このうちの4人がいまも、抗拒不能の要件については存続すべき、と解答しました。

(※参考。番組の画面より)

井田良 慶應義塾大学教授
「存続すべき」
「裁判官や捜査機関の教育によって適切に対応できるはず」

北川佳世子 委員(早稲田大学教授)
「存続すべき」
「裁判官の教育など運用面の改善なしに法改正の議論に結びつけてよいのか慎重に見極める必要がある」

井田良 慶應義塾大学教授
「存続すべき」
「刑法の規定に手直しすべき部分があるとは考えていない。裁判所は『抗拒不能』という言葉の意味を広く解釈しており、そうした運用に任せるべきだ」

宮田桂子 弁護士
「存続すべき」
「誰が見ても同意が無かったと評価出来るような事情が必要になり立証が困難に」

(参考。刑法

177条
(強制性交等)
「13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする」

178条2
(準強制性交等)
「人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による」

合原明子アナウンサー

先ほどの議論にあったような、冤罪の可能性などをふまえたうえで、たとえば、
「裁判官や捜査機関の教育によって適切に対応できるはず」
「裁判所は『抗拒不能』という言葉の意味を広く解釈しており、そうした運用に任せるべきだ」
つまり、裁判官が適切に判断している、ということなんです。

で、いっぽう、2人が、抗拒不能の要件は撤廃すべきだ、と回答しました。

(※参考。番組の画面より)

角田由紀子 弁護士
「撤廃すべき」
「こういう判決が出ている以上個々の裁判官の判断にゆだねるのは問題がある。抗拒不能の要件を仮に撤廃できないのであれば緩和すべき」

齋藤梓 臨床心理士
「撤廃すべき」
「抵抗することができないという精神医学や心理学の知見を踏まえて欲しい」

その理由として、
「こういう判決が出ている以上個々の裁判官の判断にゆだねるのは問題がある」
「抵抗することができないという精神医学や心理学の知見を踏まえて欲しい」
とあげています。

武田真一キャスター

はい。
さあ、刑法をもう一度みなおすべきかどうか、ということですけれども、宮田さん。
あの、裁判所はですね、抗拒不能を幅広く解釈している、とありましたが、これ、どういうことでしょうか。

宮田桂子弁護士

先ほど、
「支配関係のあるかたが抵抗できないのだ」
「被害者はそういうような例があるのだ」
ということがVTRで紹介されていましたが、えーと、そうですね、たとえば治療行為、医師と患者、あるいは宗教者と信者というふうな関係であるとか、あるいは就職をさせてやると言っているひとであるとか、あるいは親に嫌われると思って関係におよんだ例や、先生にさからえないと思って関係におよんだ例についても、実は幅広く抗拒不能の要件のなかにふくめている。

武田真一キャスター

まあ、そういう事例がある?

宮田桂子弁護士

あるんです。

武田真一キャスター

あー

宮田桂子弁護士

はい。

武田真一キャスター

じゃ、これまでも、実はまあ、今回その、今回の一件は、あのー、みとめられなかったけれども、実は、あのー、ほかの事例では幅広くみとめられている、ということですが、山本さん、いかがですか?

山本潤 一般社団法人Spring代表理事

まあ、このような無罪判決がでながら、このままの状態でよい、というふうに法律家のかたが思っていること自体、わたしにはよく理解ができない、と思います。

武田真一キャスター

理解できない、とは?

山本潤 一般社団法人Spring代表理事

理解できない。
納得できないですし、まあ、言ってみたら、この状態でよい、というふうに言われているように感じて、とても苦しいですね。

武田真一キャスター

もちろん、今回の判決は、あのー、おおきな波紋を呼んでいますけれども、ほかにはたくさん、そうじゃない例があるんだ、と言う。
しかも、だから、1件だからこのままでよい、と考えるのか。
1件でもあってもならない、と考えるのか、っていうところは?

宮田桂子弁護士

逆に、この事件は、まだ地裁の判決なんです。

武田真一キャスター

はい。

宮田桂子弁護士

検察官は控訴しました。


まだ、高裁や最高裁の判断があります。

武田真一キャスター

うーん。

宮田桂子弁護士

これが本当に不当な結果になるのかどうかというのも、被害者の目からみた不当な結果になるのかどうかも、まだわからないと思います。

武田真一キャスター

うーん。
もうすこし見極める必要がある、ということですね。
はい。

さあ、傷ついた被害者を救い、あるいはですね、これ以上被害者を生まない、っていうためにですね、何が必要なのかおふたりに書いていただきました。

(※参考。番組の画面より)

宮田桂子弁護士
刑法の改正よりも
○被害者の支援策の充実を
○性教育の充実を 子どもにも大人にも
○加害者の更正支援の充実を

山本潤 一般社団法人Spring代表理事
まずは法改正を!
性暴力が性犯罪と認められる社会へ

ひとことずつご覧いただこうと思いますが、宮田さん。
逆に、刑法の改正よりも、まだやることがある。

宮田桂子弁護士

はい。
ええと、刑罰では、刑法のなかでは、救われない被害者がいます。
証拠がない、とか、さまざまなかたちで。
ですから被害者対策はもっと別のかたちのもの――被害者の生活支援など――がもっとはかられるべきだと思います。

武田真一キャスター

はい。
そして山本さんは、まずは法改正を、ということですね。

山本潤 一般社団法人Spring代表理事

はい。
えー、やはりこのような判決がでないために、ルールというものを見直していく必要があると思います。
そして性暴力をうけた被害者が、性犯罪としてみとめられるような、そういう日本になってもらいたいと思っています。

武田真一キャスター

宮田さんはそのためにも、被害者の支援策の充実とかー

宮田桂子弁護士

そうですね、むしろ性教育とかですね。
ですから、社会の常識がかわらなければ、裁判官は、これは同意がある、と考えてしまう、とー

武田真一キャスター

いうことですね。

宮田桂子弁護士

そういうことです。

武田真一キャスター

ありがとうございました。

——————————————————–

昨日のブログでもふれました。
宮田桂子弁護士は、前回の刑法改正の論議のなかで、以下の発言をされています。

2015年8月6日 第12回性犯罪の罰則に関する検討会「議事録」より、引用。)

<9ページ>
宮田桂子 弁護士

あるいは、性的搾取という問題を考えるならば、アダルトビデオにだまされて出される

あるいは何の説明も受けずに出演して、自分の同意していないものを頒布されてしまうような方もいらっしゃいます。

表現の自由に名を借りた性的搾取も存在しているということは指摘せざるを得ないところです。

——————————————————–

(再掲。宮田桂子 弁護士)
社会の常識がかわらなければ、裁判官は、これは同意がある、と考えてしまう

重要な視座です。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年6月23日

皆に、今の私の立ち位置は危ないと言われました。
チンピラは何を仕出かすか分からないと。
東京湾に沈められるかも知れないし行方不明になるかも知れない。
色んな人から言われる。
そんなに脅されたらぶっちゃけ、
本当に不安で不安で眠るのも恐ろしい。

香西咲さん
2016年7月6日

週刊文春様の報道に私のAV強要の件が出始めている様です。
ファンの方々は読んでいて心が痛くなる内容だと思います。
ですがデビューから前の事務所を経て独立迄に受けた現実であり、これを経て今の私がある事を知って頂けたら幸いです。
またそれが今のAV業界の為にもなると信じてやみません。

香西咲さん
2016年7月7日

(前略。)
私は行ける所まで頑張るのみです
今後は友達関係や家族関係…
再構築していきたいな。

(2017年3月27日 参議院 予算委員会より。)
(※質疑、応答の全文につきましては過日の当ブログをご覧ください。)
(※音声の文字化は、筆者。)

2017年3月27日 安倍晋三 内閣総理大臣 

若年層のですね、性的搾取や、女性に対する性暴力は、重大な人権侵害であり、国としてはその根絶をはかっていきます。
このため、配偶者等からの暴力、性犯罪、ストーカー行為など、それぞれの実態に応じたとりくみを進めています。

特に、アダルトビデオ出演強要問題については、佐々木議員が中心となってとりまとめられた御党の提案もうけまして、さっそく加藤大臣を中心に政府一体となってとりくむ体制を立ちあげたところであります。
そのもとで、実態の解明、とりしまりの強化、予防のための教育、啓発の強化、そして被害者が相談できる体制の充実などのとりくみを加速していきます。
女性が安心して暮らせる環境を整備することは、女性活躍を推進するうえの大前提であり、政府としてしっかりと対応してまいります。

——————————————————–

(再掲。宮田桂子 弁護士)
社会の常識がかわらなければ

香西咲さんが社会の常識をかえました。
あとは法律ができるのを待つだけです。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。