性犯罪に対する山下貴司法務大臣の姿勢(その2)。山下大臣は、AV出演強要に関しても、香西咲さんたち被害者にとって心強い存在となることでしょう

昨日のブログで、性犯罪に対する山下貴司法務大臣の姿勢についてふれました。

(参考。当ブログ)
2019年5月3日

もう一度、国民民主党の源馬謙太郎議員の発言を引きます。

(2019年3月8日 インターネット審議中継「衆議院 法務委員会」より。)

音声の文字化は、筆者。)
2019年3月8日 源馬謙太郎 衆議院議員(国民民主党)

(前略。)
まず最初にですね、山下大臣は、あのー、再犯防止推進法――まあ先ほどあったもの――ですとか、改正ストーカー規制法ですとか、リベンジポルノ防止法なんかにも、えー、積極的にたずさわってこられまして、えー、犯罪被害者、特に性暴力被害者に対する施策に熱心にとりくんでこられた、というふうに承知をしております。
(後略。)

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この件とは別に、先日の国会で興味深いやりとりがありました。
ご紹介をさせていただきます。

2019年4月24日 衆議院 予算委員会

(2019年4月24日 インターネット審議中継「衆議院 予算委員会」より。)

音声の文字化は、筆者。)
2019年4月24日 山井和則 衆議院議員(国民民主党)

(前略)
(略)、この伊藤詩織さんの件だけではなくて、最近、報道をみておりますとですね、こういう大量の酒をのまして意識をうしなわせ、それで性暴力を加えた、と。

まあ、これ、ひどいなぁ、と思うんですけれど、連日の報道でどんどんあいついでこれ、不起訴になっているんですね。
その理由は、いや、抵抗したことが証明できない、って。
そりゃ、睡眠薬をのまされたり大量の酒をのまされてふらふらになっていたら、抵抗できるはずないじゃないですか。

これ、あのー、それでかつ、
「就活セクハラ、学生は防衛策を」
(資料の)5ページに書いてるけど、いや、防衛策をするのは学生じゃないでしょう、これ。

そもそも、そういうことを放置しているこれ、国の法律なり、これ、法務省がなんとかしないと。

酒をのんだら危険ですよ。
酒をのまされて性暴力をうけても無罪放免になりますよ、と。
そんな法治国家ないでしょう、これ。
先進国で。
これ、あの、深刻すぎるはなしなんです。

そこでね、山下大臣に冒頭1問、訊(き)きたいんですけどね。
これ、わたしの理解がまちがっていたら教えてほしいんですけど。
これ、一般論としてはね、大量にお酒をのませて意識がなく、抵抗できない状態で性暴力をうけても、結局、現状では不起訴になる可能性が高い、というふうに理解していいんですか。
いまの日本では。

2019年4月24日 山下貴司 法務大臣

えー、これ、あのー、個別の事件をはなれた一般論として申し上げれば、ひとを心神喪失、もしくは抗拒不能に乗じ、または心神(精神)を喪失させ、もしくは抗拒不能にさせて、性交等やわいせつの行為をした場合には、刑法に規定する準強制性交等罪や準強制わいせつ罪が成立しうるもの、と承知しております。

えー、そして、えー、まあ、個々の事実をふまえてのはなしでございますが、お訊(たず)ねのように大量にお酒をのませて、まあ、抵抗できない状態というのが、先ほど申し上げた「準強制性交等における心神(精神)を喪失させ、あるいは抗拒不能にさせて」にあたる場合には、先ほど申し上げた準強制性交等罪や準強制わいせつ罪が成立するもの、と承知をしております。

他方で、不起訴になるかどうかにつきましては、これはもう、証拠関係をふまえて、えー、犯罪の嫌疑がじゅうぶんでない場合における嫌疑不十分や、あるいは犯罪の情状や被害者の意向等の犯罪後の状況から訴追を必要としない場合における起訴猶予など、さまざまであるところ、起訴すべきかどうか、不起訴とすべきかについては、検察当局において個別の事案ごとに証拠関係にもとづき判断されるもの、ということでございまして、一概に申し上げることは困難でございます。

えー、しかしながら、まあ、ご指摘の性的な被害につきましては、いわゆる暗数も相当ある、というふうにも考えられますので、まずは性犯罪の実態を把握することが重要でありまして、法務省としては、えー、暗数をふくめて性犯罪被害の実態を把握し、それをふまえて性犯罪に関する施策のありかたについて必要な検討を加え、性犯罪被害で苦しむかたをなくするようにつとめたい、と考えております。

2019年4月24日 山井和則 衆議院議員(国民民主党)

これ、まあ、あのー、報道でみるぐらいですけど、わたし、山下法務大臣になって最近、こういうお酒を大量にのましたりそういうかたちで性暴力してですね、不起訴になっているケースがふえているような気がしてなりません。
ここ1、2年で。

これですね、ですから、その事実関係を確認したいんで、本当かどうかそれ確認したいんで、ぜひあの、法務委員会の理事会にですね、最近の、ここ数年のこういう案件と、不起訴になった案件の、不起訴、起訴を、その資料をですね、わたしも、印象なんでね、わかりませんので、事実関係を確認したいので、あの、理事会に提出していただけませんか、委員長。

2019年4月24日 葉梨康弘 法務委員長

ご指摘がございましたので、後刻、理事会で協議いたします。

2019年4月24日 山井和則 衆議院議員(国民民主党)

これはわたし、与野党、関係ないと思うんです。
本当にこれ、報道をみていて、これ、何党、関係なくね、これ本当に悪質な犯罪がこれ、放置されているんじゃないかって、これわたしだけじゃなくて多くのひとが非常に思っているんです。

それで、それでですね、もう1点だけ。
それで、これね、山下大臣、あのー、問題意識、たぶんもってられるんじゃないかと思うんです。
これ別に、政争の具にするためにわたし言っているんじゃないんでね。
これ、問題意識をもってられないかということと、(資料の)6ページ、7ページにありますように、たとえばスウェーデンなどでは暴行、脅迫等がなくてもレイプ罪が成立する、とかですね。
これ、ヒューマンライツ・ナウの資料ですけれど。

そのつぎの7ページにありますように暴行、脅迫等の要件をもとめる法制度の国でも、それより――日本より――広くレイプ罪を想定している、とかですね。

これ、やっぱりあの、本当に、刑法の改正っていうものをこれ、議論しないと。

いや、わたしホント、連日、新聞を読むたびに暗澹たる気持ちになりますよ。
これ、意識をうしなわされて、抵抗しなかったから不起訴、って。
それはないでしょう。
どう考えたって。
と思うんですが、刑法の改正、ぜひ検討していただきたいと思いますが、いかがですか、大臣。

2019年4月24日 山下貴司 法務大臣

えー、冒頭ですね、えー、わたくしあの、委員のいまのご指摘、わたしの大臣就任以来云々、というところがありましたが、

(再掲。山井和則 議員)
わたし、山下法務大臣になって最近、こういうお酒を大量にのましたりそういうかたちで性暴力してですね、不起訴になっているケースがふえているような気がしてなりません

これ、まったく同意しかねるはなしでございます。

(再掲。源馬謙太郎 議員)
山下大臣は、あのー、再犯防止推進法――まあ先ほどあったもの――ですとか、改正ストーカー規制法ですとか、リベンジポルノ防止法なんかにも、えー、積極的にたずさわってこられまして、えー、犯罪被害者、特に性暴力被害者に対する施策に熱心にとりくんでこられた、というふうに承知をしております

2019年4月24日 山下貴司 法務大臣

えー、それにつきまして、えー、まー、あの、申し上げたいことがあるんですが、これは貴重な審議の場でございますので、えー、そこはあえてのみこんで答弁をさせていただきますが、えー、これにつきまして、まずですね、暴行、脅迫要件の改正についてお訊(たず)ねがありましたが、えー、平成29年(2017年)の改正刑法の改正のさいには、この要件を撤廃、緩和することについて、
「暴行、脅迫のような外形的な行為がないときは、被害者の同意を証明することが容易でない」
ことなどから
「慎重な検討を要する」
ものとして、そのような改正がおこなわれなかった、ところでございます。

まあ、現在、その暴行、脅迫につきましては、強制性交等罪における暴行、脅迫は――まあ、従前の強姦罪における暴行、脅迫において――最高裁判所の判例上、まあ、
「犯行をいちじるしく困難ならしめる程度のものであれば足りるとされている」
としめされており、強制性交等罪においても同様、と考えられるところでございます。

そして、この「相手方の犯行をいちじるしく困難ならしめる程度のもの」であるかどうかは、これも最高裁判所の判例上、
「単にこの暴行、脅迫のみをとりあげて観察すれば、そのような程度には達しないとみとめられるものであっても、被害者の年齢、行為の時間、場所の四囲(周囲)の環境、その他、具体的事情とあいまって、相手方の犯行をいちじるしく困難ならしめるものであれば足りる」
と解されておりまして、たとえば、具体的な状況において、手首をつかんで引っぱる、あるいは背後から抱きつく、下着を脱がせる、ソファに押し倒す、などの有形力の行使のみが認定された事案で、被害者と被告人の体格差や犯行場所に2人きりで会ったことなどをふまえ、
「犯行をいちじるしく困難ならしめる程度のものの暴行、脅迫があった」
ものと判示したものがある、と承知しております。

で、まあ、こういったことから、まあ、検察当局としても、まあ、具体的な事案に則した適切な立証活動、および適切な判断にもとづいてしているもの、とわたしは認識しておりますけれども、ひきつづき性犯罪被害の事実上の把握等を着実に進めてまいりたいと考えております。

2019年4月24日 山井和則 衆議院議員(国民民主党)

あのー、先ほどの、山下大臣になってからこの種の犯罪の不起訴がふえた――あの、事件の不起訴がふえた――ってことはわたしの印象論ですので、謝罪して撤回したいと思います。

ただですね、わたしは報道をみて、そう感じましたので、本当にそうなのかどうかということは実際のあの、これ、資料をみないとわかりませんので、先ほど言いましたようにぜひ委員長、そうでない、とおっしゃるのであれば、実際、過去数年の経緯がどうなのか、ってことを委員会で諮っていただいて、委員会で資料を提出していただきたいと思います。

2019年4月24日 葉梨康弘 法務委員長

一般的な傾向として、そういう傾向があるのかどうか、というご意見ー

2019年4月24日 山井和則 衆議院議員(国民民主党)

いえ、周知です。
何件、告発されて、何件、不起訴になって起訴になったか、ということを提出してください。

2019年4月24日 葉梨康弘 法務委員長

いずれにしても、理事会で協議をします。

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山井和則議員はまともな部類に属する政治家です。
立場の弱い人たちの声を代弁しています。
当然、山下貴司大臣が過去に、性犯罪と対峙してきた、ということも存じているでしょう。
おそらくは、大臣に対して奮起をうながす意図で、
山下法務大臣になって最近、こういうお酒を大量にのましたりそういうかたちで性暴力してですね、不起訴になっているケースがふえているような気がしてなりません
と言ったと考えます。

(再掲。山下貴司 大臣)
まずは性犯罪の実態を把握することが重要でありまして

ちなみに、AV出演強要被害につきましては、昨年(2018年)の9月に、最新の調査報告書が上梓されています。

2018年9月 内閣府「若年層における性的な暴力に係る相談・支援の在り方に関する調査研究事業」報告書

当該報告書の内容につきましては、過日の当ブログをご覧ください。

(参考。当ブログ)
2018年10月7日(その1)
2018年10月8日(その2)
2018年10月9日(その3)
2018年10月10日(その4)
2018年10月11日(その5)

この報告書を読むと、政府がアダルトビデオ業界をどのようにみているのかがわかります。
酷烈です。

(再掲。山下貴司 大臣)
法務省としては、えー、暗数をふくめて性犯罪被害の実態を把握し、それをふまえて性犯罪に関する施策のありかたについて必要な検討を加え、性犯罪被害で苦しむかたをなくするようにつとめたい

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年12月1日

引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、 #AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

香西咲さん
2018年3月19日

今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

香西咲さん
2018年11月14日

コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。

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性犯罪被害で苦しむかたをなくするようにつとめたい
山下法務大臣の施策に注目があつまります。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

2018年11月14日
コレです!私が #キュンクリエイト ( #アットハニーズ )辞めた時に独立してまで続けた理由。あの頃は弁護士も世間も #AV強要 に無関心で誰も助けてくれなかった。だから我慢してAV業界に残って力をつけて…#AV強要 が認知されるのを待ってた。反撃に出るタイミングを見計らっていました。
(明日のブログへつづく)



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2 thoughts on “性犯罪に対する山下貴司法務大臣の姿勢(その2)。山下大臣は、AV出演強要に関しても、香西咲さんたち被害者にとって心強い存在となることでしょう

  1. 海野

    レイプドラックはイベントサークルや就活希望の女性に投与されることが予想されます。
    女性の皆さま(男性も)こういう手口があることを知ってください。

    返信

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