昨日、人身取引に関するポスターとリーフレットの変遷についてふれました。
(参考。当ブログ)
・2019年4月24日
当初、政府は、人身取引を身近な問題と捉えていませんでした。
平成17年(2005年)度
(※拡大版)
(再掲)
未来を奪わないで。
人身取引は、外国人女性等を連れてきて売春等を強要する国際的な組織犯罪です。 |
平成18年(2006年)度
(※拡大版)
(再掲)
トラフィッキングという言葉を、知っていますか?
それは、「人身取引」を指す国際語。 |
「人身取引は、外国人女性等を連れてきて売春等を強要する国際的な組織犯罪です」
被害に遭っているのは「外国人女性」、という認識でした。
8年後、政府は、以下の方針を打ち立てます。
(2014年12月16日 犯罪対策閣僚会議「人身取引対策行動計画2014」より引用。)
●2014年12月16日 人身取引対策行動計画2014
また、我が国では外国人材の活用を進めていくこととしているほか、2020年に開催されるオリンピック・パラリンピック東京大会に向けて外国人の往来の増加が期待される。
このような中で、我が国が人身取引被害者の受入国とならないよう、引き続き、人身取引対策に積極的に取り組んでいくことを示すことも重要となる。 そこで、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けた「世界一安全な国、日本」を創り上げることの一環として、人身取引対策に係る情勢に適切に対処し、政府一体となってより強力に、総合的かつ包括的な人身取引対策に取り組んでいくため、「人身取引対策行動計画2014」を策定し、人身取引の根絶を目指すこととする。 |
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「日本人女性が性的搾取の対象とされ、人身取引の被害者となる事例もあり」
政府の関心は日本人女性にも向きます。
2年後のことでした。
国会で以下のやりとりがありました。
(2016年3月11日 衆議院 内閣委員会「会議録」より、引用。)
●2016年3月11日 小宮山泰子 衆議院議員(民主党。※現在は、国民民主党)
(前略。) さて、本題にまた戻りますけれども、女性の性商品化、人身売買、人身取引について質問させていただきます。 米国の人身売買報告書では、日本について厳しい指摘を続けております。 女性の問題は人権の問題につながります。 そこで、人身売買、人身取引の事犯の現状についてお聞かせください。 |
●2016年3月11日 種谷良二 警察庁生活安全局長
お答えいたします。
警察が人身取引事犯として計上しておりますのは、いわゆる人身取引議定書に定義されているところの、売春等の性的搾取等の目的で、暴力、詐欺等の手段を用いて人を獲得、輸送する等の行為を行った事犯でございます。 この定義に当てはめますと、平成27年(2015年)の警察における人身取引事犯の検挙は、売春防止法違反、入国管理法違反など44件、42人で、前年と比較いたしまして12件、9人の増加となっております。 特徴といたしましては、日本人女性が出会い系サイトを悪用した売春を強要されたり、外国人女性がホステスとして稼働を強要されるなどの事案が目立っているほか、児童が被害に遭うケースも見受けられ、依然として憂慮すべき状況にあります。 このため、警察としては、引き続き、関係機関、団体との連携を図りながら、人身取引事犯の的確な把握及び取り締まり、被害者の保護や支援に努めてまいる所存でございます。 |
●2016年3月11日 小宮山泰子 衆議院議員(民主党。※現在は、国民民主党)
今報告された人数ですけれども、世界のデータなどを見ると、実際に検挙される率というのは本当は一部しかない、氷山の一角であるというふうに言われております。 NGOの調査によります。 また、私も、この件に関しまして警察庁の方から本当にじっくりヒアリングもさせていただきました。 また、人身取引の支援をされているNGOや弁護士さんなどのさまざまな記述を見ても、日本においても人身取引の取り締まりがもっとできて、人権が守られる、救われる方をふやせる、そういった法制度の必要性も求められております。 そこで、こういった事件、そして被害者をなくすことは大変重要だと思っております。女性活躍担当大臣並びに国家公安委員長より、この件につきまして御所見をお聞かせください。 |
●2016年3月11日 加藤勝信 女性活躍担当大臣(男女共同参画担当大臣)
今委員のお話がありましたように、人身取引の被害者の多くが女性であり、女性の活躍を考えていく上でもこれにしっかりと取り組んでいかなければならないというふうに思っております。
第四次男女共同参画基本計画においても、女性に対するあらゆる暴力の根絶に関する分野の一つの項目として人身取引対策の推進を位置づけ、防止、撲滅そして被害者支援などをしっかり進めていくということにしております。 また、内閣府では、女性に対する暴力をなくす視点で、人身取引に関する国民の意識啓発にしっかりと引き続き努めていきたい、こう思っております。 |
●2016年3月11日 河野太郎 国家公安委員長
人身取引は、被害者の心身に著しい苦痛をもたらす重大な人権侵害でございます。 昨年度、検挙人員、検挙件数あるいは被害者数、いずれも増加しているということを重く受けとめて、徹底した取り締まりと、支援団体、関係団体と幅広く連携をした被害者の保護、支援といったことを積極的にできるよう警察を指導してまいりたいと思います。 |
●2016年3月11日 小宮山泰子 衆議院議員(民主党。※現在は、国民民主党)
また、こういった問題の中においては、やはり表現の自由と児童ポルノの問題といったものも入っております。
次々と新手の手法も見られます。 日本が、かわいいという言葉はあるかもしれませんが、その中で、結局、性的に見るような、それは女児も男児もそうです、そういった被害者を出さないためにも、こういった部分からもしっかりと見守らなきゃいけないと思います。 この点に関して、クールジャパン担当大臣の所見をお願いいたします。 |
●2016年3月11日 島尻安伊子 クールジャパン戦略担当大臣
御指摘の問題に関しましては、違法なコンテンツを扱わないというのは当然でございます。
ただ、一方、委員の御指摘にもございましたけれども、漫画やアニメなどのコンテンツ産業というものは表現にかかわる問題でございまして、表現の自由とのバランス、あるいは社会通念上許される範囲を考慮する必要があるというふうに思っております。 ある企業は、販売する商品の選定に当たりまして、業界の倫理基準よりも厳格なガイドラインを策定し、適切に社内審査を通ったもののみ取り扱っている、そういう企業もあるというふうに聞いております。 いずれにいたしましても、私としては、多くの外国人にクールだ、クールジャパンについてはいろいろな御意見もあるということは承知しておりますけれども、そう受け取っていただけるような我が国の魅力を発信する、そして日本に好意的なイメージを持つ外国人をふやすようにまた努力していきたいと考えています。 |
●2016年3月11日 小宮山泰子 衆議院議員(民主党。※現在は、国民民主党)
大手ゲームメーカーが、アメリカだったと思いますけれども、そのコンテンツが人種差別だったりさまざまな問題に係る、日本では問題がなかったものでも、海外に行くとその地域の方々の心証を傷つけるというようなことで、全ての販売をそのときやめて修正したというふうに聞いております。
日本で確かに育ったかわいいやクールジャパンの感覚というものが世界に合わない、そして、日本に来たときに、いまだに車内づりやさまざまなところで女性の裸の姿とかいったものが大量に掲示されている、こういったことも世界じゅうではなかなかあり得るものではございません。 そういったことも含めて、本当にマナーのいいというんでしょうか、どの国の方が見てもクール、格好いい、すてきだと思えるような、そんな政策、またしっかりとその点の基準も含めて担当大臣には御検討いただき、そして日本が本当の意味で世界からいかがわしく見られないような、そういったコンテンツをつくることにもぜひ努力をしていただきたいと思います。 そこで、この人身売買、人身取引は、さまざまな分野に重なってまいります。 特に、場合によっては日本でドラッグ漬けにされて働かされていたり、また、家出をしてきた人が優しく受け入れられて、そこで人身取引に出されて、でもこの人はいいからといって逃げ出さない、さまざまな状況が現実には起こっているそうです。 そして、特に女性に関してはシェルターやDV、さまざまなところで支援の方策が、都道府県においてもさまざま努力をされていますが、例えば外国人男性の被害者、語学ができない、労働力として入れられた方々に関しては、まだ、シェルターなども含めて、避難する、身柄をちゃんと安全に確保できる場所というのも大変少ないと聞いております。 このための日本でのさまざまな支援体制、そしてこの人身売買、人身取引を撲滅するために政府として今後どのように取り組んでいくのか、その決意をお聞かせいただければと思います。 |
●2016年3月11日 菅義偉 内閣官房長官
委員からいろいろ御指摘をいただきましたけれども、まさに人身取引は重大な人権侵害であるとともに深刻な国際問題であって、その対策については、政府の重要課題の一つとして取り組んでいるところであります。
今日まででありますけれども、政府は、平成16年(2004年)に関係省庁の局長による連絡会議を開催して、人身取引対策行動計画を取りまとめてまいりました。 そして、毎年この年度報告というものを求めておりまして、ここの関係閣僚の推進会議の中で、各省庁から、その一年間の取り締まりの実績だとかあるいは問題点、そうしたものを提出していただいて、全体として必要であれば、これは省庁横断的なものが非常に必要でありますので、そこはしっかり対応するような形にさせていただいております。しっかり対応していきます。 |
●2016年3月11日 小宮山泰子 衆議院議員(民主党。※現在は、国民民主党)
しっかり対応していただきたいと思います。 (後略。) |
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(再掲。種谷良二 警察庁生活安全局長)
「警察が人身取引事犯として計上しておりますのは、いわゆる人身取引議定書に定義されているところの、売春等の性的搾取等の目的で、暴力、詐欺等の手段を用いて人を獲得、輸送する等の行為を行った事犯でございます」
翌年(2017年)、政府は、人身取引の範疇にAV出演強要を付け加えました。
(2017年5月30日 人身取引対策推進会議「議事録」より、引用。)
<2ページ>
●2017年5月30日 古谷一之 内閣官房副長官補
「4 人身取引の撲滅」につきましては、「子供の性被害防止プラン」や、いわゆるアダルトビデオ出演強要問題等に関する今後の対策を策定しました。 |
<3ページ>
●2017年5月30日 加藤勝信 女性活躍担当大臣(男女共同参画担当大臣)
また、アダルトビデオ出演強要問題については、今月19日に「今後の対策」を策定いたしました。
この問題については、今回新たに人身取引関連事犯として年次報告に盛り込まれたものであり、今後、関係府省が連携して、取締り等や教育・啓発の強化、相談体制の充実等にしっかり取り組んでいく必要があります。 引き続き各大臣の御協力をお願いいたします。 |
<3ページ>
●2017年5月30日 松本純 国家公安委員会委員長
人身取引は、被害者の心身に著しい苦痛をもたらす重大な人権侵害であります。
平成28年(2016年)に警察において取り扱った人身取引事犯をみると、日本人の被害者が全体の半数を占め、その被害としては、出会い系サイトを利用した売春を強制される事案が目立つほか、児童が被害に遭う事案やアダルトビデオへの出演を強要される事案もみられるなど、依然として憂慮すべき状況にあります。 このため、引き続き「人身取引対策行動計画2014」に基づき、関係機関・団体との連携を強化しつつ、人身取引事犯の徹底した把握及び取締り、被害者の保護や支援等の取組を進めるよう警察を指導してまいります。 |
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政府は人身取引に関する一番新しいポスターのなかで、真っ先にAV出演強要をとりあげています。
平成30年(2018年)度
(※拡大版)
(※一部を拡大)
「モデル募集を装ったサイトを作成し、応募者にアダルトビデオの撮影に関する契約書への署名を強要して、撮影に応じさせ、その動画を販売」
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年2月8日>
『適正』ってなんですか?
契約書も全て破棄して一方的に素材を使い回すメーカーは『適正』ですか? メイクルームとシャワー以外は監視カメラを回しているメーカーは『適正』ですか? 『適正』ってなんですか? |
●香西咲さん
<2018年2月9日>
今もまだ魂は殺されて抜け殻です。 毎日泣いてます。泣いて泣いて泣き疲れました。 何もやる気になれない。 日本は人身取引国ですね。 |
●香西咲さん
<2018年3月26日>
#HoneyPopcorn 所属事務所代表 #青木亮 は人身取引業者と言っても過言では無いと思います。私の実体験だけ書きますが、所属時代には8ヶ月囲い込み #洗脳行為 #AV強要 #枕営業 を強要され、体も精神も病んでもそれでも事務所を辞めされてもらえませんでした。屍の上に成り立つ
#outHoneyPopcorn |
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(再掲)
●2014年12月16日 人身取引対策行動計画2014
そこで、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けた「世界一安全な国、日本」を創り上げることの一環として、人身取引対策に係る情勢に適切に対処し、政府一体となってより強力に、総合的かつ包括的な人身取引対策に取り組んでいくため、「人身取引対策行動計画2014」を策定し、人身取引の根絶を目指すこととする。 |
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もうおわりです。
アダルトビデオ業界は。
いずれ新法が制定されます。
昨年の国会で法務大臣はそのように答弁しました。
気になるのは新設される刑事罰の内容です。
法定刑はどれくらいになるのでしょうか。
アメリカは重罰をもとめています。
楽しみです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
(明日のブログへつづく)
香西咲さんを勝手に応援するサイトへ
人心取引で関連があるんですが(AV関連の話題では全くありません)
最近、レイプドラックという悪辣な手口が流行っているようです、これってAVの撮影でも
あるんじゃないかな?伊藤詩織さんが、山口という元TBSのワシントン支局長の男から
性被害に遭っているんですが、その時に、酒と薬物で酩酊状態・抗拒不能状況にして
強姦したようです。
(主に睡眠薬・抗不安薬が使用されると思います、デバス・ソラナックス・ハルシオン・マイスリーなどが
使用されるのかな?)
その事件で民事で伊藤さんが山口を提訴しました、請求金額は1100万円など
その後の、彼女の精神的な苦痛や得べかりし利益などの算定を考えれば妥当な金額
だと考えれます、その後に、相手方山口側が反訴してきたのです。
その金額が、凄い!1億3000万円です、これは米田・宮本が提起した訴訟金額を
遥かに超える、金額です。
愕然としましたね。
私はこの訴訟提起をとても疑問に感じています。
この伊藤さんの事例もそうですが、最近は夢を利用して性的な目的で搾取・行為に及ぶ
事案が多いように思えます、大学生がOB・OG訪問なので、被害に遭うケースもあります。
OB訪問で自宅や個室で性行為強要、2人に1人の学生が就活セクハラ被害に。「選考有利」ちらつかせ
https://www.businessinsider.jp/post-185252
夢や仕事をエサにそういう関係になるのは、伊藤さん香西さんも、ある意味では同じケースに
私には思えます。
青木や山口など、悪党がたくさんいますからね。