大藪順子さんがうけた性暴力被害(その2)。香西咲さんの蒔いた種が全国のいたるところで開花しました。あとは収穫を待つだけです

4日前のブログで、フォトジャーナリストの大藪順子さんについてふれました。
大藪さんは強姦の被害者です。

(内閣府「共同参画 2009年11月号」より、引用。)

共同参画 2009年11月号
 大藪順子さん(フォトジャーナリスト)

アメリカの新聞社に勤めていた1999年8月の夜、私は自宅で性暴力の被害に遭いました。

大藪さんは以前、第60回女性に対する暴力に関する専門調査会に参考人として喚(よ)ばれたことがあります。

大藪順子氏「被害者心理を土台とした各機関の支援体制―性暴力被害当事者からの報告―」

議事録を参照します。

(2011年11月28日 第60回女性に対する暴力に関する専門調査会「議事録」より、引用。)

大藪順子さん

私の話は、1999 年8月9日に始まりました。
私はその日、仕事で忙しくて、ゴルフの取材などをしていましたので、非常に疲れて、夜早く、床についたのです。
安全だと思っていた、自分でかぎをかけて寝ていたのですけれども、気が付いて夜中に目が覚めたら、私のベッドの横にある戸のところに人影があったのです。
私は、夢を見ているのか、実際にだれかが本当にそこにいるのか、ベッドの上に座って考えていたのをすごく鮮明に覚えています。
それから、その人影がどんどん近付いてきて、勿論、私は飛び起きて逃げるわけですけれども、犯人の方が強くて大きくて、私はそこで捕まってしまうわけです。
捕まった瞬間、私は一生懸命助けてと叫んでいたつもりだったのです。
でも、気が付いたら何の声も出てこなかったのです。

恐怖で体ががんじ絡めにされる、自由を失ってしまう。

自分の頭の中では、逃げなあかんとか、声を挙げないかんとかわかっているのですけれども、できなくなってしまう、思いどおりに動けなくなってしまうのです。

思いどおりに動けなくなってしまうのです
と大藪順子さんはおっしゃいます。
性暴力の被害者である山本潤さんも同旨のことをのべられております。

(2017年6月16日 参議院 法務委員会より)
(※参考。当ブログ) 

(※音声の文字化は筆者。)
山本潤 性暴力と刑法を考える当事者の会代表

裁判とか法律のはなしのなかでは、抵抗できたのではないか、とか、助けをもとめられたはずだ、というふうに、こう言われることが多いんですけれども、咄嗟のときに、すごくからだがすごくかたまってしまう、フリーズしてしまう、という、そういう状況がおこります」
「現実感がなくなり、こう自分のおこっていることとは思えない、こう意識が遠のいてしまうみたいな、そういう、乖離、という状況もおこります」

大藪順子さん

私は、この夜をどう生き延びればいいのかと考えたときに、何が起こるのかというは私の頭にはっきりあったのですけれども、ここでこの男に従おうと思ったのです。
この夜を生き延びなければいけないと。
ですから、その後にいろいろなサバイバーの被害者の方々と私は出会う中で多くの人たちが、どうして逃げなかったの、どうして助けを求めなかったのと言われたと聞いてきました。
被害者の心情として、そんな状況ではないのです。
本当に恐怖に陥ったとき、何もできなくなってしまうというのが人間の本当の姿だと、私は自分の体験で思いました。

(2016年9月18日 AbemaTIMES「【AV出演強要問題】元カリスマ女優・川奈まり子氏が業界健全化のために奮闘」より、引用。改行を施しています。)

香西咲さん

香西は、当初はモデルとしてスカウトされたはずだったのに蓋を開けたらAV出演ということになっていた。
(略)、AV撮影のために富士山の麓に連れていかれて、3時間泣いたこともあるという。
その時、自分をスタッフ全員が待っている状況にあった。

香西咲さん
2016年7月25日

富士山の樹海近くのスタジオに連れていかれてどうやって逃げろと?
周り何も無いですし。
怖い人20人近くいて声も出ないですよ。
男性にはこの怖さは分かりません。

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どうやって逃げろと?
不可能です。

大藪順子さん

実際、私の身の上に性犯罪、レイプという被害が起こる前は、私自身がすごくいろいろな偏見を持っていたのです。
皆さんもお聞きになっていると思いますが、レイプというのは、こういう場所で、こういう人たちに起こるのだという強姦神話を私も持っていましたし、自分は性暴力とは全く関係ない人間だと思っていたのです。

強姦神話につきましては、過日の当ブログをご覧ください。

(参考。当ブログ)
2019年3月5日
2019年3月6日
2019年3月7日
2019年3月9日
2019年3月12日

内閣府は2014年に、
「『性犯罪被害者支援に関する調査研究』報告書」
を公表しました。
このなかで、強姦神話にも言及しています。

(2014年6月 内閣府「『性犯罪被害者支援に関する調査研究』報告書」より、引用。改行を施しています。)

<10ページ>
コラム

性犯罪・性暴力の被害は潜在化し、その実態が正しく認識されにくい状況にあると言え、性犯罪・性暴力被害については
被害に遭う方にも問題・原因がある」、
「暗いところをひとりで歩いていたから被害に遭ったのではないか」、
「見知らぬ人からいきなり襲われるものである」
などのように、誤って認識されてしまうことがある。

しかし実際には、昼間であっても被害に遭うことはあり、また、前述の内閣府の調査によると、異性から無理矢理に性交された女性のうち、4人に3人は加害者と面識があることが明らかになっている。

このように広く一般的に信じられている性犯罪・性暴力被害をめぐる思い込みは「強姦神話」と呼ばれている。
強姦神話により、被害者は加害者のみではなく、社会からも「被害」を受けることがあり、このような被害のことを「二次的被害」という。
このように、性犯罪・性暴力被害は長期間にわたり被害者の心身や生活に深刻な影響を及ぼしている。

香西咲さんも二次的被害に遭いました。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年10月13日

自分の被害も発信しちゃ行けないのかぁ。
こんな状況だから名乗り出たくても怖くて出れる女優なんている訳がないし浄化進まないのも当然。
名乗り出た張本人が追い詰められて終わり。
ましてや被害者が悪いかの様な扱い。
(後略。)

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大藪順子さん

誰かに襲われたら、私は闘ってやるくらいの勢いで思っていましたから、なんて無知だったのだろうと、そのときに本当に思いました。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年6月22日

『レイプ神話』に異議を唱えて頂けて、今まで被害届も出せずに泣き寝入りしていた女性は救われると思います。やっと世間の理解がここまできた…。
私も報われます。

「あさイチ」性暴力被害の特集へのFAXに出演陣が反論 #ldnews

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すくなくともAV出演強要については強姦神話が否定されています。
たとえば大都市の横浜では以下の調査結果が出ています。

(参考。当ブログ)
2019年1月16日

(2018年10月30日 平成30年度 横浜市 男女共同参画に関する市民意識調査 「第3部4章~7章」より、引用。)
<96ページ>

2 女性の性が商品として扱われ、女性の人権が侵害されていると思うこと(問18)

女性の性が商品として扱われ、女性の人権が侵害されていると思うことは、どのようなことかをたずねた。

全体としては、「アダルトビデオ(AV)出演強要問題」(68.1%)の割合が最も高く、次いで「売買春(援助交際を含む)」(50.8% )、「JKビジネス」(46.0%)となっている。
性別にみても、男女とも上記3項目の割合が高くなっている。

図表4-2 女性の性が商品として扱われ、女性の人権が侵害されていると思うこと(複数回答)

横浜市以外の地域でも人々はこのような認識であると蓋然します。
出演強要において強姦神話を口にするやつは頭がいかれています。
女性の性が商品として扱われ、女性の人権が侵害されていると思うことは?
『アダルトビデオ(AV)出演強要問題』(68.1%)
香西咲さんの蒔いた種が全国のいたるところで開花しました。
あとは収穫を待つだけです。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

(明日のブログへつづく)



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